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JP6680455B2 - 光学素子及び投影装置 - Google Patents

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JP6680455B2 JP2014087815A JP2014087815A JP6680455B2 JP 6680455 B2 JP6680455 B2 JP 6680455B2 JP 2014087815 A JP2014087815 A JP 2014087815A JP 2014087815 A JP2014087815 A JP 2014087815A JP 6680455 B2 JP6680455 B2 JP 6680455B2
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Description

本発明は、光学素子、投影装置及び光学素子の製造方法に関する。
レーザを光源とする投影装置の場合、レーザから照射される光束の強度分布を補正するために特許文献1に開示されているような散乱板が用いられる場合がある。しかし、散乱板は表面のランダムな凹凸によって光を拡散させるため一般的に光の利用効率が悪く、マイクロレンズアレイのように屈折作用によって、光の拡散が所定の範囲となるものが好ましい。
ところで、レーザのような干渉性の高い光源を用いる場合、配列が規則的なマイクロレンズの場合では、配列の規則性にしたがって所定の方向にのみ回折光が発生し、光束の強度分布の補正が不十分になる場合がある。このような回折作用を低減させる方法として、マイクロレンズアレイに対して不規則性を導入する方法があり、特に制御された範囲で不規則性を導入することにより、所定の角度範囲に光を拡散させる方法が知られている。特許文献2においては、深さ方向に不規則性を導入しているマイクロ構造体が開示されており、深さ方向の分布範囲が10μm以上であるマイクロ構造体の例が示されている。
特開2007−233371号公報 米国特許第7033736号明細書
しかしながら、特許文献2のマイクロ構造体は、深さ方向に大きな分布を有するものであるため、発散光など光が斜めに入射するような場合には、不要な散乱光を発生させる可能性がある。
また、レーザ光を入射させる場合には、耐光性が要求される場合があり、用いる基材としてガラス等の耐光性のある材料により形成されていることが好ましい。ガラス等の表面を凹凸形状に加工する方法としては、ウェットエッチングにより加工する方法があるが、一般には、ウェットエッチングにより加工することのできる形状には制約があり、特許文献2に記載されているように、凹凸形状を深く、異なる深さで形成する場合には、所望の形状に加工することが困難である。
一方、ガラス等の表面を凹凸形状に加工する方法としては、ドライエッチングやプレス成形による加工方法もあるが、凹凸形状を深く形成する場合には、ドライエッチングにおける加工時間が長くなるという問題があり、また、プレス成形の場合では、プレス成形の際に空気が入り込み、空気が入り込んだ部分が欠点になる等の問題もある。
よって、ウェットエッチングを用いて加工することができ、光の利用効率の高い拡散板となる光学素子が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、基材の表面には、複数の凹部が形成されており、前記凹部は、曲面により形成される曲面部を有しており、前記凹部は、平面視した場合に3以上の稜線に囲まれた形状となっており、前記複数の凹部は、前記凹部の底部の位置が、深さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、前記基材の屈折率をn1とし、前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凹部における底部の深さ方向の範囲をΔdとした場合、
2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦10
であり、前記底部の位置が不規則な配列であって、規則的な配列のピッチをPとすると、規則的な配列がなされた場合における底部の中心点を基準にして、前記底部は、半径が0.5×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、基材の表面には、複数の凸部が形成されており、前記凸部は、曲面により形成される曲面部を有しており、前記複数の凸部は、前記凸部の頂上部の位置が、高さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、前記基材の屈折率をn1とし、前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凸部における頂上部の高さ方向の範囲をΔdとした場合、
2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦10
であることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、基材の表面には、複数の凹部が形成されており、前記凹部は、曲面により形成される曲面部を有しており、前記凹部は、平面視した場合に3以上の稜線に囲まれた形状となっており、前記複数の凹部は、前記凹部の底部の位置が、深さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凹部における底部の深さ方向の範囲をΔdとした場合、
2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦10
であり、前記底部の位置が不規則な配列であって、規則的な配列のピッチをPとすると、規則的な配列がなされた場合における底部の中心点を基準にして、前記底部は、半径が0.5×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることを特徴とする。

また、本実施の形態の他の一観点によれば、基材の表面には、複数の凸部が形成されており、前記凸部は、曲面により形成される曲面部を有しており、前記複数の凸部は、前記凸部の頂上部の位置が、高さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凸部における頂上部の高さ方向の範囲をΔdとした場合、
2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦10
であることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、基材の表面に、複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、前記マスクの形成された基材をウェットエッチングすることにより、前記基材の表面に複数の凹部を形成する工程と、を有し、前記複数の開口部は、2以上の大きさの異なる開口部であって、前記複数の凹部は、前記凹部の底部の位置が、深さ方向において2以上の異なる位置であることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、基材の表面に、複数の開口部を有するマスクを形成する工程と、前記マスクの形成された基材をウェットエッチングすることにより、前記基材の表面に複数の凹部を形成する工程と、を有し、前記開口部が形成されている領域の前記基材には、2以上の異なる深さのザグリ部が形成されていることを特徴とする。
本発明により、ウェットエッチングを用いて加工することができ、光の利用効率の高い拡散板となる光学素子を提供することができる。
本実施の形態における光学素子の構造図 本実施の形態における光学素子の説明図(1) 本実施の形態における光学素子の説明図(2) 本実施の形態における光学素子の製造方法1の工程図 本実施の形態における光学素子の製造方法2の工程図 本実施の形態における光学素子の製造方法3の工程図 本実施の形態における光学素子の製造方法4の工程図 本実施の形態における他の光学素子の構造図(1) 本実施の形態における他の光学素子の構造図(2) 本実施の形態における投影装置の構造図 本実施の形態における他の投影装置の構造図 蛍光ホイールの構造図 例1における光学素子の説明図 例2における光学素子の説明図 例3における光学素子の説明図 例4における光学素子の説明図 例5における光学素子の説明図 例6における光学素子の説明図 例7における光学素子の説明図 例8における光学素子の説明図 例9における光学素子の説明図 例10における光学素子の説明図 例11における光学素子の説明図 例12における光学素子の説明図 例13における光学素子の説明図 例14における光学素子の説明図 例14における光学素子の凹部の面積比と凹部の底面の高さ方向の相対位置との相関図
発明を実施するための形態について、以下に説明する。なお、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
(光学素子)
図1に基づき本実施の形態における光学素子について説明する。なお、図1(a)は、本実施の形態における光学素子の平面図であり、図1(b)は、図1(a)における一点鎖線1A−1Bにおいて切断した断面図を模式的に示す。
本実施の形態における光学素子10は、基材11の表面に複数の凹部12が形成されている構造のものである。なお、本実施の形態における説明では、基材11の表面に複数の凹部12が形成されている場合について説明するが、本実施の形態における光学素子は、基材11の表面に複数の凸部が形成されているものであってもよい。
図1に示される本実施の形態における光学素子においては、凹部12の最も深い部分が底部13となっており、凹部12における底部13の深さ方向における位置は均一ではなく、凹部12における底部13の深さ方向における位置は2値以上となっており、複数の凹部12における底部13において、最も深い底部13の深さ位置と最も浅い底部13の深さ位置の差、即ち、底部13の高低差は、Δdとなるように形成されている。
次に、底部13における平面的な位置について説明する。図2(a)においては、底部13の位置を「●」によって示している。底部13の位置は、規則的な配列、即ち、所定の周期で配列しているものであってもよく、不規則な配列であってもよい。底部13の位置が不規則な配列である場合には、規則的な配列のピッチをPとすると、規則的な配列がなされた場合における底部の中心点(規則的な配列がなされている点)を基準にして、底部13は、半径が0.5×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることが好ましく、更には、半径が0.25×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることがより好ましい。なお、図2(a)においては、規則的な配列がなされている点の位置を「×」により示している。図2(a)においては、この規則的な配列は、最も近い規則的な配列がなされている点同士を結んだ形状が、3角形となるような配列である。
また、ある第1の方向に対して底部の平均的な間隔がPとなるように底部を配列させてもよい。このとき第1の方向と直交する方向を第2の方向として、第1の方向に形成される底部の列の各底部の位置の重心が間隔Pとなるように配置させてもよい。このような配列は規則的な配列をもとにしていないため規則配列による周期性の影響をより低減することができる。このような配列の例を図3に示す。図3は底部の位置を「●」で示している。図3において第1の方向に複数の底部の列を配置しておりその一部の底部の列の第2の方向の重心位置を点線51a、点線51b、点線51c、点線51dで示している。重心位置が点線51aとなる底部の列において、第1の方向の底部の間隔はそれぞれP11、P12、…、P17となっており、その平均値はPとなっている。また、第2の方向の重心位置である点線51a、点線51b、点線51c、点線51dの間隔がそれぞれPとなるように各底部の列の中の底部の位置は第2の方向に対して不規則になっている。図3では図面の下方向から奇数番目の底部の列の左端の底部の第1の方向の重心位置(点線53)と、図面の下方向から偶数番目の底部52の列の左端の底部の第1の方向の重心位置(点線54)とがP/2となるように配置されており、30.5/2×P=Pを満たすようになっている。底部の列の中の第1の方向の底部の間隔は(1±0.25)Pであると好ましく、(1±0.15)Pであるとより好ましい。また、底部の列の第2の方向の重心位置に対してそれぞれの底部の位置が重心位置に対して±0.25Pとなることが好ましく、±0.15Pであるとより好ましい。
また、底部の配列に不規則性がある場合、領域内の一部の範囲で底部の配列が点対称または線対称となる配置を含むようにしてもよい。このようにすることである方向の正の方向と負の方向で非対称性が生じにくくすることができる。
本実施の形態における光学素子では、このように形成することにより、後述するように、所定の角度範囲において、効率よく光を拡散させることができる。また、方向ごとに規則的な配列のピッチが異なっている場合には、その比率に応じて本実施の形態における底部13の位置する範囲を楕円にしてもよい。また、隣り合う規則的な配列がなされている点同士の2等分線によって囲まれる領域内に、本実施の形態における底部13が位置するように形成してもよい。更には、規則的な配列がなされている点と、隣り合う規則的な配列がなされている点との距離が1/4の位置の垂線によって囲まれる領域内に、本実施の形態のおける底部13が位置するように形成することが、より好ましい。ここで、垂線とは、規則的な配列がなされている点と、隣り合う規則的な配列がなされている点とを結ぶ線分に対する垂線を言う。
なお、図2(a)においては、三角の規則的な配列がなされている点の位置「×」に対して、ピッチの1/4内の領域に底部13「●」が位置している場合を示している。また、図2(a)における凹部12aにおける底部13aと凹部12bにおける底部13bとを結ぶ一点鎖線2A−2Bにおいて切断された断面図を図2(b)に示す。
図2(b)に示されるように、凹部12aの底部13aと凹部12bの底部13bとは、深さ方向における位置は異なっており、凹部12aを形成する面と凹部12bとを形成する面とが同一の曲率を有しているような場合には、凹部12aと凹部12bとの境界となる点14は底部13aと底部13bとの2等分線上には位置しない。なお、隣り合う底部において深さ方向の位置が一致している場合については点線で示すが、この場合には境界となる点15は底部13aと底部13bの2等分線上となる。
一般的には、ガラスなどの基材をウェットエッチングすることにより凹部を形成する場合には、隣り合う凹部の表面における曲率は同程度となる。このため、凹部の底部における深さ方向の位置が大きく異なると、境界となる点14の位置が、2等分線上から大きくずれてしまう。
なお、境界となる点15の位置で凹部が隣り合う場合には、隣り合う凹部の表面における傾斜角度は同一となり、境界となる点15における凹部の傾斜角度を所定の拡散角度にすることができ、所定の拡散角度範囲内に効率よく光を拡散させることができる。一方、境界となる点14の位置で凹部が隣り合う場合には、隣り合う凹部の表面における傾斜角度は異なり、所定の拡散角度に対して凹部における傾斜角度が一方では小さく、他方では大きくなる。この場合、所定の拡散角度範囲外に光が拡散する量が増える。
以上より、凹部12の底部13の深さ方向における位置が、大きく異なる場合には、所定の拡散角度範囲外の光が生じやすくなるため、凹部12の底部13の深さ方向における位置の違いは、小さい方が好ましい。しかしながら、凹部12の底部13の深さ方向における位置が、すべて同じである場合には、直進透過する光の成分が増大する。よって、直進透過する光の成分を低減するため、直進透過する光の成分に回折現象を生じさせて、拡散させる方法がある。
回折現象を生じさせるためには、底部13の深さ方向における位置によって生じる光路差が2/7波長以上であることが好ましい。また、最も効率よく回折現象を生じさせるためには、底部13の深さ方向における位置によって生じる光路差が波長程度であることが好ましいが、回折現象においては光路差の波長の剰余を考慮すればよいことと、加工による制御性を考慮すると、底部13の深さ方向における位置によって生じる光路差が、波長の10倍以下であることが好ましい。
以上、光学素子が透過型の光学素子である場合について説明したが、上記内容は、凹部12が形成される基材11の屈折率をn1、凹部12の周囲の媒質の屈折率をn2、入射する光束の波長をλとした場合、下記の(1)に示す式であらわされる。

2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦10・・・・(1)

なお、本実施の形態における光学素子では、更には、下記の(2)に示される条件であることが好ましく、また、下記の(3)に示される条件であることがより一層好ましい。

2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦5・・・・・(2)

2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦2・・・・・(3)

また、凹部12の底部13の深さ方向における位置は、任意の位置にするのではなく、複数の水準(複数の深さ位置)となるように形成してもよい。この場合、深さ方向における位置が2水準(深さ位置が2値)以上であれば、上述した回折現象を得ることができるが、より効率的に回折現象を生じさせるためには、深さ方向における位置が4水準(深さ位置が4値)以上とすることがより好ましい。また、効率的に回折現象を生じさせるためには、底部13が特定の深さの位置に多く分布しないことが好ましく、2水準の場合には、ある特定の深さ方向における位置に、75%より多く底部13が分布していないことが好ましく、更に、4水準以上の場合には、ある特定の深さ方向における位置に、50%より多くの底部13が分布していないことが好ましい。
また、基材11が反りを有している場合や、数100μm以上の長いピッチで凹凸となるうねりを有している場合や、ウェットエッチング加工によって基材11が長いピッチのうねりを有するような場合がある。このような場合、基材11の反りやうねりによる凹凸によって素子の全面で(1)に示す式を満たさない場合があるが、このような場合、少なくとも隣り合う底部が(1)に示す式を満たすようにしてもよい。
また、底部13bと凹部12aと凹部12bの境界である点14の高さ方向の変位量を変位量Δzとした場合、変位量Δzによって発生する光路差が入射する光の波長に比べて小さい値となると光に対して凹部が所望の作用をしない場合がある。したがって、変位量Δzを素子内で平均化した値をΔzavgとして、Δzavgが2/7≦|(n1−n2)×Δzavg|/λを満たすようにすることが好ましく、Δzavgが1/2≦|(n1−n2)×Δzavg|/λを満たすようにするとより好ましく、Δzavgが3/4≦|(n1−n2)×Δzavg|/λを満たすようにするとさらに好ましい。Δzavgは凹部の平均的な形状を求め、底部同士の平均的な間隔の半値をravgとして原点からravgにおける平均的な形状の高さによって近似させてもよい。例えば、凹部の平均的な形状が曲率半径Ravgの球面である場合、原点からr離れた球面の高さはRavg−(Ravg −r1/2によって求めることができるのでΔzavg=Ravg−(Ravg −ravg 1/2によって求めてもよい。
光学素子10が透過型の光学素子の場合には、表面に凹部12が形成される基材11を形成している材料としては、ガラスや樹脂などの透明材料を用いることができる。なお、レーザ等の光源からの光を入射するような場合には、耐光性が高いガラス等の無機材料を用いることが好ましい。
また、本実施の形態においては、光学素子10の表面に、不図示の反射防止膜等の光学薄膜を成膜してもよい。
(光学素子の製造方法)
次に、本実施の形態における光学素子の製造方法について説明する。本実施の形態における光学素子10の製造方法には、基材11をウェットエッチングすることにより形成する方法、グレースケール露光によりレジストパターンを形成した後、基材11をドライエッチングすることにより形成する方法、成形型等によるプレス成形により形成する方法、インプリント等による方法が挙げられる。
基材11をウェットエッチングすることにより、本実施の形態における光学素子を製造する製造方法の例として、以下に4つの製造方法について説明する。
(光学素子の製造方法1)
最初に、図4に基づき光学素子の製造方法1について説明する。
この方法では、まず、図4(a)に示すように、ガラス等により形成された基材11の上に、パターニングされたマスク21と、マスク21の開口部における基材11にザグリ部22を形成する。マスク21及びザグリ部22の形成方法は、フォトリソグラフィとエッチング、リフトオフなどのプロセスを組み合わせた加工により形成する方法や、ブラスト加工などの方法を用いて形成することができる。
ブラスト加工では、一般的に、ザグリ部22の深さや、マスク21の開口部の大きさを制御するのが難しいため、フォトリソグラフィとエッチング、リフトオフなどのプロセスを組み合わせた加工により形成する方法が好ましい。フォトリソグラフィとエッチングを組み合わせて形成する方法の場合、ザグリ部22を形成する際には、ドライエッチングを用いることができ、この場合、ザグリ部22の底面22aは平面状に加工される。
次に、図4(b)に示すように、基材11の上にマスク21が形成されており、基材11において、マスク21の開口部が形成されている領域にはザグリ部22が形成されているものをウェットエッチングする。これにより、ザグリ部22を起点として基材11の一部がウェットエッチングにより除去され、基材11の表面に凹部12が形成される。ウェットエッチングにおいては、基材11は等方的にエッチングにより除去されるため、凹部12の底部は平坦部23により形成される。よって、凹部12の表面は、平坦部23と曲面部24とにより形成される。曲面部24では、断面が円弧となる曲面形状となるが、マスク21がウェットエッチングにおける耐性があまりない場合には、マスク21の剥がれ等によって、凹部12におけるエッジ部分の形状が、円弧からずれる場合がある。この場合には、断面のうち平坦部23に接続する曲面部24の少なくとも一部が円弧となる曲面形状となる。マスク21を形成している材料としては、パターニング加工が可能であってウェットエッチング耐性の高いものが好ましく、例えば、クロムやモリブデン等の金属材料により形成されている。
次に、図4(c)に示すように、マスク21を除去することにより、本実施の形態における光学素子10を作製することができる。
なお、凹部12における平坦部23は、図1及び図2等における底部13に相当する部分であり、基材11の厚み方向に対し垂直となる面により形成されている。平坦部23と曲面部24との境界は、曲率半径の値を断面方向において計測することにより求めることができる。この場合、平坦部23と曲面部24との境界近傍における曲率半径は、ある一定値の曲率半径から無限大の曲率半径へと変化するものとして観察される。このような変化は、理想的には急峻な変化となるが、境界における変化が急峻な変化とならないような場合には、曲面部24の曲率半径のα倍以上の領域等の所定の曲率半径以上の領域を平坦部23とみなすこともできる。なお、αの値は、1.1以上であることが好ましい。このような曲率半径等の測定には、3次元計測器を用いることができる。また、曲面部24の曲率が大きくなるような場合には、3次元計測器のS/Nの範囲内では、曲率半径の変化を確認することができない場合がある。しかしながら、このような場合には、電子顕微鏡や原子間力顕微鏡等により凹部12の形状を観察することにより、平坦部23と曲面部24との境界及び平坦部23の大きさを求めてもよい。
(光学素子の製造方法2)
次に、図5に基づき光学素子の製造方法2について説明する。
図4に示す方法では、ガラス等の基材11に、ザグリ部22を形成したが、この場合、基材11を形成しているガラスの種類によっては、ザグリ部22を形成するためのドライエッチングによる加工に、極めて長い時間を要する場合があり、更には、殆どドライエッチングすることができず、ザグリ部22を形成することができない場合がある。図5に示す方法は、あらかじめ基材11の表面に、SiO、Taなどのドライエッチングが可能な薄膜層25を形成した方法である。
具体的には、最初に、図5(a)に示すように、基材11の表面に、SiO、Ta等のドライエッチングが可能な薄膜層25を成膜し、薄膜層25の上に、マスク21を形成するとともに、薄膜層25において、マスク21の開口部の一部に、ザグリ部26を形成する。これにより、容易にザグリ部26を形成することができ、後のウェットエッチングによる加工が可能になる。
次に、図5(b)に示すように、基材11の上に薄膜層25及びマスク21が積層して形成されており、薄膜層25にザグリ部26が形成されているものをウェットエッチングすることにより、薄膜層25及び基材11の一部が除去される。この際、基材11においては、ウェットエッチングにより等方的に除去される。これにより、基材11に凹部12を形成することができる。
次に、図5(c)に示すように、マスク21及び薄膜層25を除去することにより、本実施の形態における光学素子10を作製することができる。
薄膜層25を形成するための材料としては、ガラスよりもウェットエッチングのレートが小さいものを選択することが好ましい。例えば、Haixin Zhu et al., J. Micromech. Microeng. 19 (2009) 065013には、様々なガラス材料に対するウェットエッチングのレートが記載されている。これによれば、SiOと組成が同じ石英とガラス材料ではウェットエッチングのレートが10倍以上異なる場合がある。
基材11とSiOのウェットエッチングのレートの比率をr、薄膜層25のザグリ部26の底部の深さ方向における位置の分布範囲をΔDとした場合、最終的な凹部12の底部13の深さ方向における位置の分布範囲Δdは、Δd=rΔDとなる。よって、例えば、rが10であり、必要なΔdが1μmである場合、ΔDは100nmとなる。このように、各種ガラス材料の加工が可能になることのほかに、ザグリ部26における加工量を小さくすることができるため、ドライエッチングのほかにリフトオフやゾルゲルにより、薄膜層25にザグリ部26を形成することができる。
薄膜層25を形成するための材料としては、SiO、Ta等のほかに、ゾルゲル、有機材料を用いることができる。ゾルゲルや有機材料を用いる場合には、インプリントプロセスによって薄膜層25をパターニングしてもよい。
(光学素子の製造方法3)
次に、図6に基づき光学素子の製造方法3について説明する。
図6に示す方法は、図5に示す方法と同様に、薄膜層を用いて深さ方向の底部の位置を調整するものであるが、薄膜層にザグリ部を形成するのではなく、パターニングされたマスク21の一部の開口部に、薄膜層27を形成するものである。これにより、薄膜層27の厚みの違いによってウェットエッチング液が基材11に到達するまでの時間を調整することができ、形成される凹部12の底部13の深さ方向における位置を異なる位置にすることが可能となる。
図6に示す製造方法では、最初に、図6(a)に示すように、基材11の表面に開口部を有するマスク21を形成し、マスク21の開口部が形成されている領域の一部において、基材11及びマスク21の上に、薄膜層27を形成する。
次に、図6(b)に示すように、基材11の上にマスク21及び薄膜層27が形成されているものをウェットエッチングすることにより、薄膜層27及び基材11の一部が除去される。この際、基材11においては、ウェットエッチングにより等方的に除去される。これにより、基材11に凹部12を形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、マスク21を除去することにより、本実施の形態における光学素子10を作製することができる。
なお、図6に示す場合では、マスク21の上に薄膜層27を形成した場合について説明したが、開口部を有する薄膜層27を形成した上に、マスク21を形成してもよい。薄膜層27を形成している材料は、薄膜層25を形成している材料と同様のものを用いることができ、形成方法も薄膜層25の場合と同様の方法により形成することができる。
(光学素子の製造方法4)
次に、図7に基づき光学素子の製造方法4について説明する。
図5に示す方法では薄膜層25を形成することにより、また、図6に示す方法では薄膜層27を形成することにより、凹部12の底部13における深さ方向の位置が異なるように形成するものである。これに対し、図7に示す方法は、マスク28における開口部の大きさを変えることにより、凹部12の底部13における深さ方向の位置を変えるものである。なお、マスク28は、上述したマスク21と同様の材料により形成されている。
図7に示す製造方法では、最初に、図7(a)に示すように、基材11の表面に開口部の大きさの異なるマスク28を形成する。
次に、図7(b)に示すように、基材11にマスク28が形成されているものをウェットエッチングすることにより、マスク28の開口部における基材11が除去される。この際、基材11においては、ウェットエッチングにより等方的に除去される。これにより、基材11に凹部12を形成することができる。
次に、図7(c)に示すように、マスク28を除去することにより、本実施の形態における光学素子10を作製することができる。
なお、図4から図6に示される方法では、マスク21上に形成された開口部からガラスにより形成された基材11をウェットエッチングにより除去するものである。この場合、マスク21の基材11との間におけるエッチング液とマスク21の外側のエッチング液との入れ替り効率は、マスク21の開口部の大きさに依存するものと考えられる。よって、マスクの開口部が大きい場合には、マスクの開口部が小さい場合に比べて、エッチング液の入れ替りが効率的に行われるため、ウェットエッチングにおけるエッチングレートを高くすることができる。ウェットエッチングにおけるエッチングレートの違いは、凹部12における深さの違いとなるため、凹部12における底部13の深さ方向における位置が異なるように形成することができる。図7に示す方法により光学素子を作製した場合には、形成される平坦部23と曲面部24とを有する凹部12は、平坦部23が形成されている深さ方向における位置が深いほど、平坦部23が大きくなるように形成される。
なお、図7に示す光学素子の製造方法においては、マスク28の開口部が大きすぎると、凹部12における平坦部23の占有面積が大きくなるため、マスク28の開口部は、幅が10μm以下となるように形成されていることが好ましく、更には、幅が5μm以下となるように形成されていることがより好ましい。また、底部の位置が不規則な場合には、底部どうしの間隔が不規則となるため、ウェットエッチングの過程で隣り合う凹部12を隔てる基材11が消失するのに必要な時間が変化する場合がある。このような場合、ウェットエッチング液の状態がそれぞれの凹部で変化することによってそれぞれの凹部におけるエッチングレートが変化する場合がある。このような場合、マスク21の開口部の大きさが同一であっても底部13の深さ方向を変化させることができる。
また、図4から図7に示す方法では、マスク21及び28の剥がれや、エッチング液の局所的な濃度分布が生じる場合があると、所望の形状の凹部12が形成されない場合がある。よって、曲面部24の曲率半径は、曲率半径の平均値に対して±50%以内となるように形成することが好ましい。また、±30%以内となるように形成するとより好ましく、±10%以内となるように形成することがさらに好ましい。
また、上記のような製造方法を用いる場合、図2(b)に示すように底部13bの位置が深いほど点14aの位置が点14bから離れることとなる。したがって、図2(a)のような平面図におけるそれぞれの凹部12が占有する多角形の面積と底部13の深さには相関がでることになる。したがって、作製した素子と設計の間の差異を判断する指標として凹部12が占有する多角形の面積と底部13の深さの相関を用いることができる。ここで、凹部12が占有する多角形の面積と底部13の深さの相関係数を計算した際に相関係数の絶対値が0.2以上となるように光学素子を加工することが好ましく、相関係数の絶対値が0.4以上となるように光学素子を加工することが好ましい。
(他の構造の光学素子)
次に、本実施の形態における他の構造の光学素子について説明する。
図8に示す構造の光学素子30は、基材31の表面に複数の凸部32が形成されている構造のものである。なお、図8(a)は、本実施の形態における光学素子の平面図であり、図8(b)は、図8(a)における一点鎖線8A−8Bにおいて切断した断面図を模式的に示す。この光学素子30においては、基材31は、光学素子10における基材11と同様の材料を用いることができる。また、この光学素子30では、凸部32の頂上部33が、光学素子10の凹部12の底部13に対応しており、凸部32の頂上部33の高さ方向における位置は、底部13の深さ方向における位置に対応している。
複数の凸部32が形成されている光学素子30の製造方法として、グレースケールマスクや成形型によって所定のレジスト形状を形成し、ドライエッチングによって基材に転写させる方法や、プレス成形によって基材の表面に成形型の凹凸を転写する方法を用いることができる。また、基材と成形型の間に樹脂材料を配置させ樹脂材料に凹凸を転写させる方法を用いることができる。
ドライエッチングやプレス成形する場合、高さ方向の平均的な変位量Δzavgが大きいとドライエッチングのエッチング量が大きくなり加工が困難になる、また、プレス成形を用いる場合は加工の欠点が生じるなどの問題が生じるため、加工の観点からも式(1)〜式(3)のいずれかを満たすことが好ましい。
上記の加工方法における成形型として切削による成形型のほかに、製造方法1〜4に記載の方法によって加工した成形型を用いることができる。また、製造方法1〜4に記載の方法によって加工した成形型のレプリカを作成することでそのレプリカを成形型として使用してもよい。
また、図9に示す構造の光学素子40は、反射型の光学素子であって、基材41の表面に複数の凹部42が形成されており、凹部42が形成されている面に反射膜44が形成されている構造のものである。なお、図9(a)は、本実施の形態における光学素子の平面図であり、図9(b)は、図9(a)における一点鎖線9A−9Bにおいて切断した断面図を模式的に示す。この光学素子40においては、凹部42には、凹部12における底部13と同様に底部43が形成されている。反射膜44は、誘電体多層膜や金属膜により形成することができる。この光学素子40においては、凹部42の周囲の媒質の屈折率をn2、入射する光束の波長をλとした場合、下記の(4)に示す式の関係にある。

2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦10・・・・・(4)

なお、本実施の形態における光学素子では、更には、下記の(5)に示される条件であることが好ましく、また、下記の(6)に示される条件であることがより一層好ましい。

2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦5・・・・・・(5)

2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦2・・・・・・(6)

また、透過および反射のいずれの場合においても、一般的には、底部43の深さ方向における位置に対応する光路長差(ΔL)を用いる場合には、下記の(7)に示す式の関係にある。

2/7≦|ΔL|/λ≦10・・・・・・(7)

前述したように、底部43の深さ方向における位置の分布は、小さい方が好ましいので、下記の(8)に示す関係にあることが好ましく、更には、下記の(9)に示す関係にあることが好ましい。

2/7≦|ΔL|/λ≦5・・・・・・・(8)

2/7≦|ΔL|/λ≦2・・・・・・・(9)

図9に示される光学素子40においては、基材41は、ガラスの他、金属や半導体等の不透明な材料を用いることができる。
(投影装置)
次に、本実施の形態における投影装置について説明する。図10には、本実施の形態における投影装置100の構造を模式的に示す。投影装置100は、レーザ光源111a、111b、111c、レンズ112a、112b、112c、光学素子113a、113b、113c、レンズ114a、114b、114c、空間光変調器115a、115b、115c、合波プリズム116、レンズ117を有している。なお、本実施の形態においては、レーザ光源111a、111b、111cより出射されたレーザ光等を光束と記載する場合がある。また、本実施の形態における投影装置100においては、上述した本実施の形態における光学素子10等が、光学素子113a、113b、113cとして用いられている。
レーザ光源111aは、例えば、赤色の波長域におけるレーザ光を出射するものであり、レーザ光源111aより出射されたレーザ光は、レンズ112aによってレーザ光の発散角度が調整され、光学素子113aによって拡散され、再び、レンズ114aによって発散角度が調整され、空間光変調器115aを介し、合波プリズム116に入射する。空間光変調器115aでは、例えば、画素ごとにレーザ光の透過、非透過の制御がなされ、赤色に対応する像が形成される。
レーザ光源111bは、例えば、緑色の波長域におけるレーザ光を出射するものであり、レーザ光源111bより出射されたレーザ光は、レンズ112bによってレーザ光の発散角度が調整され、光学素子113bによって拡散され、再び、レンズ114bによって発散角度が調整され、空間光変調器115bを介し、合波プリズム116に入射する。空間光変調器115bでは、例えば、画素ごとにレーザ光の透過、非透過の制御がなされ、緑色に対応する像が形成される。
レーザ光源111cは、例えば、青色の波長域におけるレーザ光を出射するものであり、レーザ光源111cより出射されたレーザ光は、レンズ112cによってレーザ光の発散角度が調整され、光学素子113cによって拡散され、再び、レンズ114cによって発散角度が調整され、空間光変調器115cを介し、合波プリズム116に入射する。空間光変調器115cでは、例えば、画素ごとにレーザ光の透過、非透過の制御がなされ、青色に対応する像が形成される。
合波プリズム116では、空間光変調器115aからのレーザ光、空間光変調器115bからのレーザ光、空間光変調器115cからのレーザ光が入射し、合波された後出射される。このように、合波プリズム116より出射された合波されたレーザ光の光束は、レンズ117を介して、スクリーン118に投影される。
本実施の形態においては、レーザ光源111a、111b、111cとしては、半導体レーザや第二次高調波を発生させる固体レーザなど各種レーザを用いることができる。また、レーザは複数用いてもよい。レーザ光源111a、111b、111cはレーザそのものに限られず、レーザ光源111a、111b、111cに相当するものとして、光ファイバーなどを用いてレーザ光源からの光束を伝播させたものの出射口であってもよい。
また、図10においては、赤、緑、青の各光束に対してレーザを用いているが、赤、緑、青のうち1または複数の光源に対してレーザを用いていればよい。光学素子113a、113b、113cは、赤、緑、青のすべての光束に対して用いる必要はなく、赤、緑、青の光束のうち1つ以上の光束に対して用いていればよい。
空間光変調器115a、115b、115cとしては、LCOS(Lyquid crystal on Silicon)やDMD(Digital Mirror Device)を用いることができる。図10においては、LCOSを用いた例を示しているが、DMDは反射型の空間光変調器であるため、図10に示すような透過型の配置とするのではなく、合波プリズム116の後段にDMDを設置し、DMDからの反射光をレンズ117によって投影する配置とすればよい。
次に、本実施の形態における投影装置であって、他の構造の投影装置について説明する。図11は、本実施の形態における他の構造の投影装置200を模式的に示すものである。この投影装置200では、光源として青色のレーザ光源201を用いており、青色のレーザ光源から出射される光束は、第1の光学素子202とダイクロイックミラー203を透過した後、レンズ204を介し蛍光ホイール205に照射される。第1の光学素子202には、上述した本実施の形態における光学素子10等が用いられている。
図12に示されるように、蛍光ホイール205は、光学素子領域205a、緑色蛍光体領域205b、赤色蛍光体領域205cの3つの領域に分割されている。光学素子領域205aは、第2の光学素子が形成されており、緑色蛍光体領域205bには、緑色発光する蛍光体(蛍光材料)により形成されており、赤色蛍光体領域205cは、赤色発光する蛍光体により形成されている。なお、光学素子領域205aにおける第2の光学素子は、光学素子の実施の形態における光学素子10と同様の構造の光学素子により形成されている。
蛍光ホイール205は、モータ等の回転駆動部205dにより回転させることができ、青色のレーザ光源201からのレーザ光が緑色蛍光体領域205bに照射された場合には緑色光を得ることができ、赤色蛍光体領域205cに照射された場合には赤色光を得ることができる。なお、青色のレーザ光源201からのレーザ光が光学素子領域205aに照射された場合には、青色光は光学素子領域205aを透過する。従って、蛍光ホイール205では回転駆動部205dにより回転させることにより、青色光、緑色光、赤色光を時分割させて出射させることができる。緑色蛍光体領域205b及び赤色蛍光体領域205cにおいて発生する蛍光発光は、図11において、点線で示される光路を通り、即ち、レンズ204を透過し、ダイクロイックミラー203において反射され、レンズ212に入射する。レンズ212を透過した後、合波ミラー211によって反射され、レンズ213を透過した後、インテグレータ214に照射される。本実施の形態においては、緑色蛍光体領域205b、赤色蛍光体領域205cに代えて、または、加えて、黄色蛍光体により形成された黄色蛍光体領域を設けたものであってもよい。
酸化物系、硫化物系の蛍光体としては、黄色発光するYAG系の蛍光体(YAl12:Ce、(Y,Gd)Al12:Ce)、TAG系の蛍光体(TbAl12:Ce)や添加元素によって各色の蛍光発光が発生するシリケート系、アルカリ土類系の蛍光体などを用いることができる。また、窒化物系の蛍光体として添加元素によって各色の蛍光発光が発生するαサイアロン系(SiAlON)、緑色の蛍光発光をするβサイアロン系(SiAlON:Eu)、赤色の蛍光発光をするカズン系(CaAlSi:Eu)を用いることができる。また、酸窒化物系の蛍光体としてLa酸窒化物(LaAl(Si−zAl)N10−zO:Ce)を用いることができる。
蛍光ホイール205の光学素子領域205aにおける第2の光学素子に青色の光束が照射された場合、第2の光学素子によって拡散され、第2の光学素子を透過した青色の光束は、レンズ206によって発散角を変換される。この後、青色の光束は、ミラー207で反射され、レンズ208を透過し、ミラー209で反射され、レンズ210を透過し、合波ミラー211を透過し、レンズ213を透過した後、インテグレータ214に照射される。
インテグレータ214から出射される青色、緑色、赤色の光束はレンズ215を透過した後、ミラー216によって反射され、レンズ217を透過し、ミラー218で反射された後、空間光変調器219に照射される。空間光変調器219においては像が形成されており、形成された像は、投影レンズ220を介して外部の不図示のスクリーンに投影される。
ここで、第1の光学素子202は、蛍光ホイール205における蛍光体に照射される光の強度分布を均一化する機能を有している。蛍光ホイール205における蛍光体は、蛍光材料をシリコン樹脂などに混ぜたものであり、高い尖頭値を有する青色の光束を照射すると、高い尖頭値の青色光が照射された領域において、シリコン樹脂の劣化などが生じる。このような劣化を低減するために、第1の光学素子202は用いられている。このように、第1の光学素子202を用いることにより、通常の拡散板のように山型の出射光分布とはならずに、トップハット型の出射光分布を実現できるため光束の尖頭値が下がり、より強度の大きい光束を蛍光体に照射することができる。また、蛍光ホイール205における光学素子領域205aの第2の光学素子は、空間的な強度分布を均一化する機能を有しており、回転させることにより、より均一性を高めることができる。
次に、本実施の形態における実施例について説明する。なお、例1〜例3は比較例であり、例4〜例12は実施例である。また、例13は比較例であり、例14は実施例である。ここで、例1〜例14において、凹部12の周囲の媒質の屈折率n2は1である。また、各例では拡散角度の半値全幅が3°以下の例を示しているが、本発明はこれに限らず拡散の半値全幅が3°以上の場合においても適応することができる。
(例1)
最初に、例1における光学素子について、図13に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図13(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図13(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように、面内に配列させたものである。開口部を形成した後、ウェットエッチングにより480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は480μmとなる。加工後の光学素子の平面形状は、図13(b)のようになる。図13(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図13(c)に示す。計算は図13(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることにより行った。図13(c)に示すように、規則配列による回折が生じ特定の方向に強い光が生じている。図13(d)は、図13(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図13(c)に示されるように、特定の方向において強い光が生じている。また、図13(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると75.2%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0であった。
(例2)
次に、例2における光学素子について、例1と相違する点を中心に図14に基づき説明する。
図14(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図14(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように、面内に配列させたものに対して、ピッチの25%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後、ウェットエッチングによって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は480μmとなる。加工後の光学素子の平面形状は、図14(b)のようになる。図14(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図14(c)に示す。計算は図14(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図14(c)に示すように、規則配列による回折が生じ特定の方向に強い光が生じており、特に直進透過する光量が大きい。図14(d)は、図14(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図14(c)に示されるように、特定の方向に強い光が生じている。また、図14(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると69.4%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0であった。
(例3)
次に、例3における光学素子について、例1と相違する点を中心に図15に基づき説明する。
図15(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図15(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように、面内に配列させたものに対して、ピッチの50%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後、ウェットエッチングによって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は480μmとなる。加工後の光学素子の平面形状は、図15(b)のようになる。図15(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図15(c)に示す。計算は図15(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図15(c)に示すように、特に直進透過する光量が大きい。図15(d)は、図15(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図15(c)に示されるように、直進透過の方向に強い光が生じている。また、図15(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると62.9%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0であった。
(例4)
次に、例4における光学素子について、図16に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、薄膜層25としてSiOを45nm成膜し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図16(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図16(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものである。開口部を形成した後、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して0nmまたは45nmの2値の値となるように形成する。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって、480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は、450nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の2値のある水準に75%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図16(b)のようになる。図16(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図16(c)に示す。計算は図16(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図16(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図16(d)は、図16(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図16(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図16(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると71.2%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.53であった。
(例5)
次に、例5における光学素子について、例4と相違する点を中心に図17に基づき説明する。
図17(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図17(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの25%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して0nmまたは45nmの2値の値となるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は450nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の2値のある水準に75%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図17(b)のようになる。図17(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図17(c)に示す。計算は図17(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図17(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図17(d)は、図17(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図17(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図17(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると67.2%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.53であった。
(例6)
次に、例6における光学素子について、例4と相違する点を中心に図18に基づき説明する。
図18(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図18(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの50%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して0nmまたは45nmの2値の値となるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は450nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の2値のある水準に75%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図18(b)のようになる。図18(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図18(c)に示す。計算は図18(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図18(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図18(d)は、図18(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図18(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図18(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると60.4%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.53であった。
(例7)
次に、例7における光学素子について、図19に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、薄膜層25としてSiOを90nm成膜し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図19(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図19(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して1段の深さの間隔が11.25nmとなるように8値の深さとなるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は787.5nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の8値のある水準に50%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図19(b)のようになる。図19(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図19(c)に示す。計算は図19(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図19(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図19(d)は、図19(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図19(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図19(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると70.6%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.93であった。
(例8)
次に、例8における光学素子について、例7と相違する点を中心に図20に基づき説明する。
図20(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図20(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの25%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して1段の深さの間隔が11.25nmとなるように8値の深さとなるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は787.5nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の8値のある水準に50%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図20(b)のようになる。図20(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図20(c)に示す。計算は図20(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図20(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図20(d)は、図20(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図20(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図20(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると66.6%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.93であった。
(例9)
次に、例9における光学素子について、例7と相違する点を中心に図21に基づき説明する。
図21(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図21(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの50%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して1段の深さの間隔が11.25nmとなるように8値の深さとなるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は787.5nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の8値のある水準に50%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図21(b)のようになる。図21(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図21(c)に示す。計算は図21(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図21(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図21(d)は、図21(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図21(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図21(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると59.5%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.93であった。
(例10)
次に、例10における光学素子について、図22に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、薄膜層25としてSiOを24.3nm成膜し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図22(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図22(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して0nmまたは24.3nmの2値の値となるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は243nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の2値のある水準に75%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図22(b)のようになる。図22(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図22(c)に示す。計算は図22(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図22(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図22(d)は、図22(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図22(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。特に、平均化前の直進透過する0次光の光量は1.6%であり、例1における光学素子の0次光の光量の3.2%の半分まで低下している。また、図22(c)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると73.2%であった。|(n1−n2)×Δd|/λの値は0.29であった。
(例11)
次に、例11における光学素子について、図23に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、薄膜層25としてSiOを450nm成膜し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図23(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図23(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μmで、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの50%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して1段の深さの間隔が56.25nmとなるように8値の深さとなるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は3937.5nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の8値のある水準に50%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図23(b)のようになる。図23(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図23(c)に示す。計算は図23(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図23(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図23(d)は、図23(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図23(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図23(d)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると37.8%であった。図23(d)において光量分布の半値全幅の値は2.9°となっており、例9の光学素子における光量分布の半値全幅の値である2.6°の1.1倍となっている。|(n1−n2)×Δd|/λの値は4.6であった。
(例12)
次に、例12における光学素子について、図24に基づき説明する。
屈折率1.53のガラスにより形成された基材11を洗浄し、薄膜層25としてSiOを900nm成膜し、マスク21としてモリブデンを50nm成膜する。モリブデンを成膜後、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、図24(a)に示した配列でφ1μmの開口部をマスク21に形成する。なお、図24(a)は、およそ1mm角内の開口部の位置を示しており、ピッチ50μm、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるように面内に配列させたものに対してピッチの50%の値で位置に不規則性を導入したものである。開口部を形成した後に、フォトリソグラフィとエッチングによってSiOをパターニングし、ザグリ部26の深さが基準深さに対して1段の深さの間隔が112.5nmとなるように8値の深さとなるようにする。ザグリ部26を形成した後、SiOとガラス基材のエッチングレート比が10となるように調整されたウェットエッチング液によって480μmエッチングを行う。したがって、凹部12における曲面部24の曲率半径は略480μmとなり、凹部12における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は7875nmとなる。ここで底部13の位置の深さ方向の分布範囲の8値のある水準に50%以上の底部13が配置されないように、各底部13の深さ方向の位置が不規則になるように配置させている。加工後の光学素子の平面形状は図24(b)のようになる。図24(b)は白黒の階調で深さを表示しており、深くなるに伴い黒くなるように表示されている。
このような光学素子に、波長が450nmの光を入射した場合の光の出射光分布を計算したものを図24(c)に示す。計算は図24(b)の形状から発生する位相差のフーリエ変換を求めることで行った。図24(c)に示すように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。図24(d)は、図24(c)の出射光分布のうち水平方向の強度を角度0.21°ごとに平均化し角度に対してグラフ化したものである。図24(c)に示されるように、回折の影響が低減され特定の方向に出射させる光の強度が低減されている。また、図24(d)において角度±1.25°の範囲の光を積算すると23.6%であった。図24(d)において光量分布の半値全幅の値は4.7°となっており、例9の光学素子における光量分布の半値全幅の値である2.6°の1.8倍となっている。|(n1−n2)×Δd|/λの値は9.3であった。
(例13)
次に、例13における光学素子について、図25に基づき説明する。
厚さ2mmの屈折率1.52のガラスを洗浄し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、最も近い開口部同士を結んだ形状が正三角形となるようにピッチ60μmでφ3μmの開口を面内に配列させた厚さ50nmのモリブデンからなるマスクを作製した。次に、ウェットエッチング液によってエッチングを行った。凹部12における曲面部24の曲率半径を4点測定したところ平均値は296μmとなり、測定点における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は0.296μmであった。加工後の光学素子の平面形状は図25(a)のようになっていた。
このような光学素子に、波長が633nmのレーザ光を入射したところ図25(b)に示すような投影パターンが得られ、周期性による回折パターンの模様が観察された。
(例14)
次に、例14における光学素子について、図26に基づき説明する。
厚さ2mmの屈折率1.52のガラスを洗浄し、フォトリソグラフィ、エッチング加工によって、第1の方向に対して開口の平均的な間隔Pが60μmとなり、第1の方向と直交する方向を第2の方向として、第1の方向に形成される開口の列の各開口の位置の重心の間隔Pが52μmとなるようにφ3μmの開口を配置させた厚さ50nmのモリブデンのマスクを作製した。なお、各開口位置は第1の方向に第1の方向の平均的な間隔の±25%の不規則性を有しており、第2の方向に第2の方向の平均的な間隔の±25%の不規則性を有するようにした。次に、ウェットエッチング液によってエッチングを行った。凹部12における曲面部24の曲率半径を9点測定したところ平均値は322μmとなり、測定点における底部13の位置の深さ方向の分布範囲は1.107μmであった。加工後の光学素子の平面形状は図26(a)のようになっていた。
また、曲率半径を測定した9点の凹部を形成する多角形の面積をその最小値で規格化した面積比と凹部の底部の高さ方向の相対位置を示したものを図27に示す。図27から相関係数をもとめると−0.6325となっていた。
このような光学素子に、波長が633nmのレーザ光を入射したところ図26(b)に示すような投影パターンが得られ、周期性による投影パターンの模様が観察されなかった。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。本発明の光学素子は投影装置に限らず、3次元計測装置などの各種装置に用いることができる。また、照明用の拡散板、カメラのファインダー内の焦点板や、投影装置のスクリーンなど拡散状態を制御するための光学素子として用いることができる。
10 光学素子
11 基材
12、42 凹部
12a、12b 凹部
13、43 底部
13a、13b 底部
14 境界となる点
15 境界となる点
21 マスク
22 ザグリ部
22a 底面
23 平坦部
24 曲面部
25 薄膜層
26 ザグリ部
27 薄膜層
28 マスク
30、40 光学素子
31、41 基材
32 凸部
33 頂上部
44 反射膜
100 投影装置
111a、111b、111c レーザ光源
112a、112b、112c レンズ
113a、113b、113c 光学素子
114a、114b、114c レンズ
115a、115b、115c 空間光変調器
116 合波プリズム
117 レンズ
118 スクリーン
200 投影装置
201 レーザ光源
202 第1の光学素子
203 ダイクロイックミラー
204 レンズ
205 蛍光ホイール
206、208、210、212、213、215、217 レンズ
207、209、216、218 ミラー
211 合波ミラー
214 インテグレータ
219 空間光変調器
220 投影レンズ

Claims (9)

  1. 基材の表面には、複数の凹部が形成されており、
    前記凹部は、曲面により形成される曲面部を有しており、
    前記凹部は、平面視した場合に3以上の稜線に囲まれた形状となっており、
    前記複数の凹部は、前記凹部の底部の位置が、深さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、
    前記基材の屈折率をn1とし、前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凹部における底部の深さ方向の範囲をΔdとした場合、
    2/7≦|(n1−n2)×Δd|/λ≦10
    であり、
    前記底部の位置が不規則な配列であって、規則的な配列のピッチをPとすると、規則的な配列がなされた場合における底部の中心点を基準にして、前記底部は、半径が0.5×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記光学素子は、光を透過することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 基材の表面には、複数の凹部が形成されており、
    前記凹部は、曲面により形成される曲面部を有しており、
    前記凹部は、平面視した場合に3以上の稜線に囲まれた形状となっており、
    前記複数の凹部は、前記凹部の底部の位置が、深さ方向において2以上の異なる位置となるように形成されており、
    前記基材の周囲の媒質の屈折率をn2とし、前記基材に入射する光束の波長をλとし、前記複数の凹部における底部の深さ方向の範囲をΔdとした場合、
    2/7≦|2×n2×Δd|/λ≦10
    であり、
    前記底部の位置が不規則な配列であって、規則的な配列のピッチをPとすると、規則的な配列がなされた場合における底部の中心点を基準にして、前記底部は、半径が0.5×Pの円の範囲内に存在するように形成されていることを特徴とする光学素子。
  4. 前記光学素子は、光を反射することを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  5. 前記底部は、半径が0.25×Pの円の範囲内に存在するように形成されている請求項1または3に記載の光学素子。
  6. 前記底部は、第1の方向において、平均的な間隔Pで不規則に配置され、
    前記第1の方向と直交する方向である第2の方向において、前記第1の方向に形成される前記底部の列の各底部の位置の重心が間隔Pとなるように配置されている請求項1、3、5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 前記底部は、前記底部の列の中の前記第1の方向の底部の間隔が(1±0.25)Pであり、
    前記底部の列の前記第2の方向の重心位置に対してそれぞれの前記底部の位置が重心位置に対して±0.25Pである請求項6に記載の光学素子。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の光学素子と、
    前記光学素子に入射する光を出射する光源と、
    を備えた投影装置。
  9. 前記光源は、レーザである請求項8に記載の投影装置。
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