JP6669541B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
屋外で使用される液晶表示装置の多くには、傷つき防止や破損防止を目的として、その視認面にカバー材(「前面板」或いは「フロントパネル」とも称される)が付設されている。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂を共押出した積層体にハードコート層を積層してなる樹脂積層体が開示されている。
また、特許文献2には、表面に傷が付き難く、しかも製造が比較的容易なタッチパネル用積層押出樹脂板として、ポリカーボネート樹脂層の少なくともタッチされる側の表面にアクリル樹脂層が共押出成形により積層されてなることを特徴とするタッチパネル用積層押出樹脂板が開示されている。
液晶表示装置には、視認側に直線偏光板を備えたものが多く、このような液晶表示装置では、観察者は、偏光板から出射する直線偏光を見ることになるため、観察者が偏光サングラスを装着して表示画面を観察すると、液晶表示装置の視認側の偏光板の吸収軸とサングラスの吸収軸との位置関係で様々な不具合を生じることがある。例えば、液晶表示装置の視認側の偏光板と観察者の偏光サングラスの間に、位相差を有する部材が介在しない場合は、これら偏光板と偏光サングラスの、吸収軸が互いに直交関係にあると全く視認できなくなってしまう。また、位相差を有するカバー材などが間に介在しても、二つの偏光軸の位置関係によっては、画面が黒ずんだり、好ましくない着色を生じたり、干渉色などが見えたりして、正確な表示を認識できなくなる場合があった。
偏光板(B)の視認側に射出成形パネル(D)を配すると共に、偏光板(B)と射出成形パネル(D)との間に位相差フィルム(E)を配し、
位相差フィルム(E)は、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有し、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)とが下記(2)の関係にあることを特徴とする液晶表示装置を提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) ReE−ReD≧3000nm
偏光板(B)の視認側に、射出成形パネル(D)を有する積層パネル部材(F)を配すると共に、偏光板(B)と積層パネル部材(F)との間に位相差フィルム(E)を配し、
位相差フィルム(E)は、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有し、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と積層パネル部材(F)の面内位相差最大値(ReF)とが下記(3)の関係にあることを特徴とする液晶表示装置を提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(3) ReE−ReF≧3000nm
本発明の実施形態の一例に係る液晶表示装置(「本液晶表示装置」と称する)は、図1に示されるように、視認側から見た際に画像表示領域1と画像非表示領域2とを備えており、且つ、図2に示されるように、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、バックライト光源(C)とを備えると共に、偏光板(B)の視認側に、前面パネルとしての射出成形パネル(D)を配すると共に、偏光板(B)と射出成形パネル(D)との間に位相差フィルム(E)を配してなる構成を備えた液晶表示装置である。
画像表示領域1とは、画像が表示される領域であり、画像非表示領域2とは、画像表示されない領域(例えば、印刷がなされた領域)である。
液晶セル(A)は、少なくとも視認側に偏光板(B)が配されるものであれば、液晶セル(A)自体の構成を限定するものではない。例として、現在広く活用されているアクティブマトリックス駆動であるTN型、VA型、IPS型などの駆動方式による液晶セルを挙げることができる。
偏光板(B)は、液晶セル(A)の視認側に配される直線偏光板である。
偏光板(B)の材料および構成は任意である。例えば、ヨウ素を配向色素として用いた延伸ポリビニルアルコールフィルムに保護フィルムとしてTAC(トリアセチルセルロース)フィルムを積層したものが、この種の偏光板として広く実用化されている。
また、偏光板(B)は、表面に、実質的に位相差を有しないハードコート、防眩、低反射、帯電防止などの機能を持つ層構成を有するものであってもよい。
バックライト光源(C)は、本発明の効果を享受する観点から、連続的な発光スペクトルを有するものである。
バックライト光源(C)が、例えば、冷陰極管のように半値幅の狭い単色光の集合であると、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きくても、透過光に偏りが残り、干渉色が無くならないため、本発明の効果を享受することは難しい。他方、白色LEDなどのように、連続的な発光スペクトルを有する連続光の場合には、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きければ、干渉色なしの良好な画像を視認することができ、本発明の効果を効果的に享受することができる。
射出成形パネル(D)は、射出成形されたパネル体であって、シート状乃至板状の他、曲面形状、さらには他の3次元形状を呈する部材を含むものである。ここで、3次元形状とは、Z軸(高さ、立ち壁など)を有する形状を意図するものである。
射出成形された部材は、一般的に、場所によって様々な値の位相差を示すことが多く、また、形状によっては多様な配向軸を持つことがあるという特徴を持っている。
以上の観点から、本発明は、画像表示領域における射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)が350nm〜5000nmである場合に適用されることが好適である。
射出成形パネル(D)については、各部位の平均値としての面内位相差を規定するのではなく、各部位の面内位相差の最大値を規定するのは、上述のように射出成形パネルの性質上場所によって様々な値の位相差を有することがあるからである。
射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)を上記範囲に調整するには、射出成形パネル(D)の形状や射出する樹脂に最適な、射出温度、射出速度、金型温度、保圧などの射出条件を調整するのが好ましい。但し、このような方法に限定するものではない。
画像表示領域における射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)がこの領域であれば、表示装置の画像品位が劇的に改善される。また、射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)が5000nmより大きいと、成形時の残留歪が大きく、成形品の反りや変形が生じやすく、場合によっては、ストレスクラックが発生するなど他の不具合が生じ好ましくない。
かかる観点から、画像表示領域における射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)は、350nm〜5000nmであるのが好ましく、中でも400nm以上或いは4000nm以下であるのがさらに好ましい。
さらに、図5に示すように、本液晶表示装置の画像表示領域1に対応した防眩効果を付与するための微細な凹凸を有する表示面部D1と、画像非表示領域2に対応した高級感を持たせるための平滑面を有する周囲部D2とをパネル視認側表面に備えた形態も可能である。
なお、算術表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601―2013に規定される算術平均粗さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる。
周囲部D2の表面は、上記観点から、JIS Z8741に基づく入反射角60°の鏡面光沢度が85%以上であるのが好ましく、中でも90%以上であるのがさらに好ましい。
コート層の形成方法としては、ディップコート、スプレーコートの他、インクジェット、シルクスクリーン、グラビアロールなどを使用するコート方式が例示される。但し、これらに限定されるものではない。
コート樹脂組成物としては、紫外線(UV)硬化性の樹脂組成物、溶剤乾燥硬化性の樹脂組成物、熱硬化性の樹脂組成物などを挙げることができる。中でも、コート層形成後に透明性の高いものが好適である。
よって、射出成形パネル(D)の厚さは、0.5mm〜5mmであるのが好ましく、中でも1mm以上或いは3mm以下、その中でも1.5mm以上或いは2.5mm以下であるのがさらに好ましい。
位相差フィルム(E)は、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有するフィルムであれば、その材料及び構造を限定するものではない。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
かかる観点から、位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)は3000nmより大きく、100000nm以下であり、中でも4000nm以上或いは50000nm以下であるのが好ましく、その中でも5000nm以上或いは20000nm以下であるのがさらに好ましい。
なお、位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)は、遅相軸方向の直交方向に対して異なる任意の複数個所、例えば5か所の面内位相差を測定し、その平均値を面内位相差(ReE)とするのが好ましい。
(2) ReE−ReD≧3000nm
かかる観点から、画像表示領域1における位相差フィルム(E)の面内位相差最大値(ReE)と射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)との差(ReE−ReD)は3000nm以上であるのが好ましく、中でも4000nm以上、その中でも5000nm以上であるのがさらに好ましい。他方、ReE−ReDの上限値は式(1)の上限値とほぼ等しい値であると想定される。
中でも、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリアミドからなる群から選ばれたベース樹脂とするフィルムは、透明で耐熱性、機械特性にも優れ、且つ延伸配向によって位相差を出しやすい材料として好ましい。
例えば配向性ポリカーボネートフィルムの場合には、ポリカーボネートを溶融し、シート状に押出成型した無配向のシートをガラス転移温度以上の温度において、一方向、必要によっては二方向に延伸して得られる、特定の位相差を有する配向性ポリカーボネートフィルムを用いることができる。
他方、配向性ポリエステルフィルムや配向ポリアミドフィルムの場合には、樹脂を溶
融し、シート状に押出し成形された無配向シートをガラス転移温度以上の温度において少なくとも1方向に延伸及び熱処理を施すことによって得られる配向性フィルムを用いることができる。
例えば位相差フィルム(E)のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、当該延伸温度は80〜130℃であるのが好ましく、中でも85℃以上或いは120℃以下であるのが好ましい。延伸倍率については、横一軸延伸であれば、2.5〜6.0倍が好ましく、中でも3.0倍以上或いは5.5倍以下であるのがさらに好ましい。延伸倍率が高すぎると、得られるフィルムの機械的強度、特に延伸方向に裂けやすいという不具合を生じ易い。一方、延伸倍率が低すぎると得られるフィルムの複屈折が小さくなり、位相差が小さくなるので好ましくない。
このような観点から、位相差フィルム(E)の厚さは、射出成形パネル(D)の厚さに対する比率が上記範囲内である場合において、25μm以上、500μm以下であることが好ましく、その中でも50μm以上或いは350μm以下であるのが特に好ましい。
直交ニコルの間に位相差を持つ部材を入れて、白色光を透過させた場合、偏光板(B)の吸収軸と位相差を持つ部材の遅相軸のなす角度が45°の時、透過光強度が最大になる。よって、本発明の位相差フィルム(E)は、偏光板(B)と、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が、45°であることが最も好ましく、実用的には、35〜55°となるように位置決めして配置するのが好ましい。このように位相差フィルム(E)を配することによって、射出成形パネル(D)の遅相軸との位置関係がどの様なものであっても、サングラス着用時、実用上十分な透過光強度を確保できる。
かかる観点から、当該角度は35〜55°であるのが好ましく、中でも40°以上、或いは50°以下であるのが好ましい。
上記本液晶表示装置において、図3に示すように、前面パネルとしての射出成形パネル(D)の代わりに、射出成形パネル(D)を有する積層パネル部材(F)を前面パネルとして用いることができる。
(3) ReE−ReF≧3000nm
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
「裏面側」とは、「視認側」とは反対側を意味し、表示画面からの表示光が入光する側を意味する。
「透明」とは、無色透明に限られず、着色透明もこれに包含されるものとする。
ポリカーボネート(ビスフェノールA由来のポリカーボネート、Tg145℃)を成形材料として用いて、型締め圧350tの射出成形機で、成形温度280〜315℃、金型温度80℃にて、成形樹脂を成形品の長尺部からフィルムゲートを用いて充填させて射出成形し、射出成形パネル1,2(サンプルD)を作製した。この際、射出成形パネル1(サンプルD1)は、射出温度315℃で作製し、射出成形パネル2(サンプルD2)は射出温度280℃で作製した。
そして、ゲートに近い薄肉部が最も大きな位相差を示したため、この薄肉部の位相差を射出成形パネルの面内位相差最大値(ReD)とした。
射出成形パネル1の面内位相差最大値(ReD)は1660nmであった。
射出成形パネル2の面内位相差最大値(ReD)は2780nmであった。
面内位相差は、位相差測定装置KOBRA-WR(王子計測機器社製)を用いて測定した。
試験片を切り出し装置にセットし、位相差測定ソフトKOBRA-REを起動し、測定方法を高位相差として波長446.1nm〜749.2nmの光にて測定を実施し、波長586.4nmの光で測定した値を面内位相差とした。
(ポリカーボネート製位相差フィルムの作製)
ポリカーボネート(ビスフェノールA由来のポリカーボネート、Tg145℃)を260℃で溶融させて溶融押出法で得られた所定厚さのシートを、ロール延伸法にて160℃で縦一軸に延伸し、原シートの厚さと延伸倍率を調整して、次の面内位相差を有するポリカーボネート製位相差フィルム1,2を得た。
ポリカーボネート製位相差フィルム1(サンプルE1)は、厚さ125μmであり、面内位相差(ReE)は3260nmであった。
ポリカーボネート製位相差フィルム2(サンプルE2)は、厚さ300μmであり、面内位相差(ReE)は5500nmであった。
ポリエチレンテレフタレートのホモポリマー20質量部とポリエチレンナフタレートのホモポリマー80質量部とを混合した混合物を溶融押出して、未延伸シートを得、しかる後、120℃で縦3.5倍、横6.0倍で二軸延伸して、次の面内位相差を有するポリエステル製位相差フィルム1(サンプルE3)を得た。
ポリエステル製位相差フィルム1(二軸延伸フィルム)は、厚さ50μmであり、面内位相差(ReE)は4740nmであった。
ポリエステル製位相差フィルム2(一軸延伸フィルム)は、厚さ60μmであり、面内位相差(ReE)は6530nmであった。
上述のように作製した射出成形パネル1、2(サンプルD1、D2)と、ポリカーボネート製位相差フィルム1、2又はポリエステル製位相差フィルム1、2(サンプルE1〜E4)とを組み合わせて、液晶表示装置とした。
この際、視認側の偏光板(B)の吸収軸が、画面の垂直方向から45°傾いているものを用い、これに位相差フィルムを、その遅相軸が液晶表示装置の水平方向となる様に配置した。その視認側に、射出成形パネル1,2(サンプルD1、D2)を、その遅相軸が液晶表示装置の垂直方向となる様に配置した。その結果、位相差フィルムの遅相軸と視認側の偏光板(B)の吸収軸とのなす角度は45°となり、位相差フィルムの遅相軸と射出成形パネル1,2の遅相軸とのなす角度は90°となった。
したがって、位相差フィルムと射出成形パネル1,2とは、相減の関係にあると考えられ、これらの積層材の見かけの位相差は、概ね(位相差フィルムの位相差−射出成形パネルの位相差)と見なすことができる。
上記バックライト光源(C)として、青色LEDと黄色蛍光体とを組み合わせた疑似白色光源を用い、白色に発光させた状態で下記試験を行った。
判定は、干渉色の有無と画面の輝度、色の変化の有無によった。画像の視認性に有害になる干渉色が見えず、偏光板の角度を変えても著しい輝度変化のない組み合わせを「○」と判定した。各実施例・比較例における判定結果を表1に示す。
一般に2枚の位相差フィルムを積層した時、その積層フィルムの見かけの位相差は、遅相軸が平行の関係にある場合、相加関係にあり、直交の関係にある場合、相減関係となる。また、平行でもなく直交でもない状態の場合は、cosカーブで近似できるとされているので、積層フィルムの見かけの位相差の最小値は、上述した評価用液晶装置の様に、両者の遅相軸が直交関係にある場合の相減値であると考えることができる。
射出成形で得られる射出成形パネルは、その形状、射出成形条件によって、様々な大きさの位相差を持ち、配向軸の方向に大きなバラツキを持つ可能性があり、表示領域の全ての部位の視認性を考える場合、相減状態(実効位相差が最少)の位置関係になることも考慮すべきである。よって、位相差値の下限の設定は、両者の位相差の差を指標とするのが妥当である。
同様に、画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差最大値(ReE)と積層パネル部材(F)の面内位相差最大値(ReF)との差(ReE−ReF)も3000nm以上である必要があると考えられる。
次に、この妥当性を確認するために、次の試験を行った。
上記の実施例・比較例に用いたポリカーボネート製位相差フィルム1(サンプルE1:厚さ125μm、面内位相差(ReE)3260nm)を、液晶表示装置の視認側の偏光板の吸収軸と該フィルムの遅相軸とのなす角度を45°となる様配置した。次に、それぞれ500nm、1000nm、1500nmの位相差を有するPETフィルムを本発明の射出成形パネル(D)に代えて前面パネルに見立て、種々の角度で位相差フィルム(E)の視認側に積層して、直交ニコルの位置関係の偏光板を通して、液晶表示装置を観察した。視認性の判定方法は、上述の実施例・比較例と同様とし、その結果を下表に示す。
これにより、本発明における、画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)との差の臨界点が3000nmであることが示される。同時に、位相差を有する機能性フィルム等を積層された積層パネル部材(F)を前面パネルとする場合であっても、画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と積層パネル部材(F)の面内位相差最大値(ReF)との差の臨界点が3000nmであることが示される。
さらに、前面パネルが、様々な配向角や位相差の方向を有する場合であっても、本発明の液晶表示装置によれば、視認性の改善効果が得られることが分かった。
2 画像非表示領域
(A)液晶セル
(B)偏光板
(C)バックライト光源
(D)射出成形パネル
(E)位相差フィルム
(F)積層パネル部材
(G)機能性フィルム
Claims (7)
- 視認側から見た際に画像表示領域を備えており、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、
偏光板(B)の視認側に射出成形パネル(D)を配すると共に、偏光板(B)と射出成形パネル(D)との間に位相差フィルム(E)を配し、
位相差フィルム(E)は、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有し、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)が350nm〜5000nmであり、画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と射出成形パネル(D)の面内位相差最大値(ReD)とが下記(2)の関係にあることを特徴とする液晶表示装置。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) ReE−ReD≧3000nm - 視認側から見た際に画像表示領域を備えており、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、
偏光板(B)の視認側に、射出成形パネル(D)と機能性フィルムとが積層してなる構成を備えた積層パネル部材(F)を配すると共に、偏光板(B)と積層パネル部材(F)との間に位相差フィルム(E)を配し、
位相差フィルム(E)は、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有し、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層パネル部材(F)の面内位相差最大値(ReF)が350nm〜5000nmであり、
画像表示領域における位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)と積層パネル部材(F)の面内位相差最大値(ReF)とが下記(3)の関係にあることを特徴とする液晶表示装置。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(3) ReE−ReF≧3000nm - 位相差フィルム(E)は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン及びポリアミドからなる群から選ばれた一種又は二種以上の混合物をベース樹脂とする透明なフィルムからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 射出成形パネル(D)を構成する樹脂材料は、ポリカーボネート、ポリエステル及びアクリル樹脂からなる群から選ばれた一種の樹脂材料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液晶表示装置。
- 射出成形パネル(D)または積層パネル部材(F)と、位相差フィルム(E)とは、粘着剤又は接着剤を介して積層されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶表示装置。
- 射出成形パネル(D)の厚さに対する位相差フィルム(E)の厚さの比が25:1〜2:1であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液晶表示装置。
- 射出成形パネル(D)は、多数の凹凸を有する画像表示面部をパネル視認側表面に備え、且つ、当該画像表示面部の表面は、算術平均粗さ(Ra)が0.1μm〜0.7μmであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の液晶表示装置。
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