以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[通信システムの概要]
本開示の各実施の形態に係る通信システムは、例えば、LTE-Advancedシステムに対応する基地局100及び端末200を備える。端末200は、例えば、MTC端末である。
図1は本開示の実施の形態に係る基地局100の要部構成を示すブロック図である。図1に示す基地局100において、リソース割当決定部101は、MTC端末向けのPDSCHのためのリソースを決定する。送信部106は、決定されたリソースを示すリソース割当ビット(RIV)を含むMTC端末向けのPDCCHであるMPDCCHを送信し、決定されたリソースを用いてPDSCHを送信する。
また、図2は、本開示の各実施の形態に係る端末200の要部構成を示すブロック図である。図2に示す端末200において、MPDCCH受信部203は、MTC端末向けのPDSCHに対して割り当てられたリソースを示すリソース割当ビット(RIV)を含むMTC端末向けのPDCCHであるMPDCCHを受信する。そして、信号分離部202は、リソース割当ビットにより示されたリソースを用いて、受信信号からPDSCHを分離する。
ここで、リソース割当ビット(RIV)には、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信される場合(same subframe scheduling)に用いられるリソースと、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合(cross subframe scheduling)に用いられるリソースと、が対応付けられている。
(実施の形態1)
[基地局の構成]
図3は、本実施の形態に係る基地局100の構成を示すブロック図である。図3において、基地局100は、リソース割当決定部101と、MPDCCH生成部102と、誤り訂正符号化部103と、変調部104と、信号割当部105と、送信部106と、受信部107と、復調部108と、誤り訂正復号部109と、を有する。
リソース割当決定部101は、MTC端末向けのPDSCHに対するDLリソースを決定する。具体的には、リソース割当決定部101は、MTC端末向けのDLリソース(PDSCH)を、当該DLリソースの割当情報を配置するMPDCCHと同一サブフレームに配置するか(same subframe scheduling)、異なるサブフレームに配置するか(cross subframe scheduling)を決定する。また、リソース割当決定部101は、PDSCHをどのPRBに割り当てるかを決定する。リソース割当決定部101は、決定したリソースを示すリソース割当情報を、MPDCCH生成部102及び信号割当部105へ出力する。
MPDCCH生成部102は、リソース割当決定部101から受け取るリソース割当情報に基づいて、DCIを生成する。その際、MPDCCH生成部102は、MTC端末向けのDLリソース(PDSCH)を、DLリソース割当用制御信号を配置するMPDCCHと同一サブフレームに割り当てる場合(same subframe scheduling)と、MTC端末向けのDLリソース(PDSCH)を、DLリソース割当用制御信号を配置するMPDCCHと異なるサブフレームに割り当てる場合(cross subframe scheduling)とで、PRBへのリソース割当を示すリソース割当ビット(RIV:Resource Indication Value)の生成方法を異ならせる。具体的には、MPDCCH生成部102は、same subframe schedulingの場合、Narrowband内のPRBのうち、MPDCCHが配置されるPRBを除外して、残りのPRBを対象とするリソース割当ビットを生成する。一方、MPDCCH生成部102は、cross subframe schedulingの場合、Narrowband内の全てのPRBを対象とするリソース割当ビットを生成する。MPDCCH生成部102は、生成したリソース割当ビット(DLリソース割当用制御信号)を含むDCIを生成し、DCIを含む制御信号(MPDCCH)を信号割当部105へ出力する。
誤り訂正符号化部103は、送信データ信号(DLデータ信号)を誤り訂正符号化し、符号化後のデータ信号を変調部104へ出力する。
変調部104は、誤り訂正符号化部103から受け取る信号に対して変調処理を施し、変調後のデータ信号を信号割当部105へ出力する。
信号割当部105は、リソース割当決定部101から受け取るリソース割当情報に基づいて、変調部104から受け取るデータ信号(PDSCH)、及び、MPDCCH生成部102から受け取る制御信号(MPDCCH)を、所定のリソースに割り当てる。制御信号(MPDCCH)及びデータ信号(PDSCH)が所定のリソースに割り当てられることにより、送信信号が形成される。形成された送信信号は、送信部106へ出力される。
送信部106は、信号割当部105から入力される送信信号に対してアップコンバート等の無線送信処理を施し、アンテナを介して端末200へ送信する。
受信部107は、端末200から送信された信号をアンテナを介して受信し、受信信号に対してダウンコンバート等の無線受信処理を施し、復調部108へ出力する。
復調部108は、受信部107から入力される信号に対して復調処理を施し、得られた信号を誤り訂正復号部109へ出力する。
誤り訂正復号部109は、復調部108から入力される信号を復号し、端末200からの受信データ信号を得る。
[端末の構成]
図4は、本実施の形態に係る端末200の構成を示すブロック図である。図4において、端末200は、受信部201と、信号分離部202と、MPDCCH受信部203と、割当情報決定部204と、復調部205と、誤り訂正復号部206と、誤り訂正符号化部207と、変調部208と、送信部209と、を有する。
受信部201は、予め定められているパターンに基づいて、システム帯域内のどのNarrowbandに信号が割り当てられているかを特定し、特定したNarrowbandにretuningする。そして、受信部201は、受信信号をアンテナを介して受信し、受信信号に対してダウンコンバート等の受信処理を施した後に信号分離部202へ出力する。
信号分離部202は、MPDCCHが割り当てられる可能性のあるPRBに配置された信号(MPDCCH信号)をMPDCCH受信部203へ出力する。また、信号分離部202は、割当情報決定部204から入力されるDLのリソース割当情報に基づいて、受信信号からDLデータ信号及び上位レイヤシグナリングを分離し、復調部へ出力する。
MPDCCH受信部203は、信号分離部202から受け取るMPDCCH信号のサーチスペースに対してブラインド復号し、自端末宛ての信号として検出されたDLリソース割当用制御信号を含む制御信号(DCI)を割当情報決定部204へ出力する。
割当情報決定部204は、MPDCCH受信部203から入力されるDCIを解析し、MTC端末向けのDLリソース(PDSCH)が、DLリソース割当用制御信号を配置するMPDCCHと同一サブフレームに割り当てられているか、異なるサブフレームに割り当てられているかを判断する。また、割当情報決定部204は、DLリソース(PDSCH)が、DLリソース割当用制御信号を配置するMPDCCHと同一サブフレームに割り当てられている場合、Narrowband内のPRBのうち、MPDCCHが配置されるPRBを除外して、残りのPRBを対象としてリソースが割り当てられていると判断する。一方、割当情報決定部204は、DLリソース(PDSCH)が、DLリソース割当用制御信号を配置するMPDCCHと異なるサブフレームに割り当てられている場合、Narrowband内の全てのPRBを対象としてリソースが割り当てられていると判断する。そして、割当情報決定部204は、DCIに含まれるリソース割当ビット(RIV)に基づいてPDSCHに割り当てられたリソースを特定する。割当情報決定部204は、自端末に割り当てられたDLのリソースを示す割当情報を信号分離部202へ出力する。
復調部205は、信号分離部202から受け取る信号を復調し、復調後の信号を誤り訂正復号部206へ出力する。
誤り訂正復号部206は、復調部205から受け取る復調信号を復号し、得られた受信データ信号を出力する。
誤り訂正符号化部207は、送信データ信号(ULデータ信号)を誤り訂正符号化し、符号化後のデータ信号を変調部208へ出力する。
変調部208は、誤り訂正符号化部207から受け取るデータ信号を変調し、変調後のデータ信号を送信部209へ出力する。
送信部209は、予め定められているパターンに基づいて、ULデータを割り当てるNarrowbandに対応するリソースを特定し、retuningする。そして、送信部209は、変調部208から入力される信号に対してアップコンバート等の送信処理を施し、特定したリソースを用いて送信する。
[基地局100及び端末200の動作]
以上の構成を有する基地局100及び端末200における動作について詳細に説明する。
以下の説明では、DLリソース割当用制御信号が配置されるMPDCCHと、当該DLリソース割当用制御信号によって割り当てられるDLデータ(PDSCH)とが同一サブフレームに配置されているか、異なるサブフレームに配置されているかを示す1ビットの制御情報がDCIに含まれるものとする。そして、この1ビットの制御情報を含むDCIが、基地局100から端末200へ送信される。
また、Narrowbandを6PRBとし、Narrowband内のPRBの割当を通知するためのリソース割当ビットであるRIVが5ビットからなると仮定する。このRIVの5ビットは、既存のLTEにおいてDCI foramt1AでサポートされているType2割当で帯域幅が6PRBsのリソースを割り当てる場合と等しい。ただし、LTEのType2割当では、Localized割当かDistributed割当かを示す1ビットがDCIに含まれるが、ここでは、DCIのビット数を削減するために、Localized割当に限定し、Localized割当かDistributed割当かを示す1ビットは省略する。
また、以下では、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合、MTC端末に対して、MPDCCH及びPDSCHのSingle User MIMOが適用されないと仮定する。
MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合(cross subframe scheduling)、基地局100(MPDCCH生成部102)は、Narrowband内の6PRBsの全てを対象とするRIVを生成する。すなわち、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合、PDSCHはNarrowband内の6PRBsのどのPRBにも配置される可能性がある。
図5は、Type2 Localized割当における、RIVとPRBのリソース割当との関係の一例を示す図である。
図5では、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とする。また、図5において、RB_startはPRB#0を基準とした割当リソースの開始位置を示し、L_CRBは割当リソースのサイズ(PRB数)を示す。例えば、RB_start及びL_CRBを含むパラメータによってRIVの値が算出される。また、RIV(リソース割当ビット)が5ビットからなる場合には、RIVは0〜31(ビット表記00000〜11111)までの値表すことができるが、Type2 Localized割当では、図5に示すように、RIV=0〜20に対してのみ、PDSCHのリソース割当が定義されている。
一方、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合(same subframe scheduling)、MTC端末に対するDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置されるPRBには、PDSCHは配置されない。したがって、MPDCCHが配置されるPRBを、PDSCHの割当から除くことができる。
そこで、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合、基地局100(MPDCCH生成部102)は、Narrowband内の6PRBsのうち、MPDCCHが配置されるPRBを除外して、残りのPRBを対象とするRIVを生成する。ここで、MPDCCHは少なくとも1PRBには配置されるので、Narrowband内の6PRBsのうち、PDSCHを割り当てるPRBは最大で5PRBとなる。したがって、基地局100は、RIVの5ビットを用いて、5PRBの中のPDSCHの割り当てをビットマップによって端末200に通知することができる。すなわち、PDSCHの全ての割当パターンが通知可能となる。
図6は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合における、RIVとPRBのリソース割当との関係の一例を示す図である。
図6では、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とする。また、図6では、PRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置されている場合のPDSCHのリソース割当を一例として示す。
すなわち、図6に示すように、PRB#3にはMPDCCHが配置されているので、PRB#3はPDSCHのリソース割当対象から除外され、残りのPRB#0,1,2,4,5がPDSCHのリソース割当対象となる。
例えば、RIVの5ビットの各々がPDSCHのリソース割当対象となる5PRBの各々の割当の有無を示してもよい。図6では、ビット表記で00000がRIV=0を示し、11111がRIV=31を示す。この場合、RIVの下位ビットからPRB番号の小さいPRB#に対応し、ビットの値が1の場合には対応するPRBのリソース割当があることを示し、ビットの値が0の場合には対応するPRBのリソース割当が無いことを示す。すなわち、図6の例では、RIVの5ビットは、下位ビットから順に、PRB#0,1,2,4,5のリソース割当の有無を示す。例えば、図6に示すRIV=11はビット表記では01011となり、PRB#0、PRB#1、PRB#4にリソースが割り当てられることを示す。他のRIVの値についても同様である。
図6に示すように、PDSCHに対してリソースが割り当てられる可能性のある5PRBsに対して、5ビットのビットマップでリソースが割り当てられると、全ての割当パターンを網羅することができるので、リソース割当の柔軟性が向上する。これにより、基地局100は、Narrowband中のPRBが他の端末に割り当てる場合でも、端末200に対してそのPRBを使用しない等のリソース割当を柔軟に選択できる。
なお、図6に示すようにRIV=0(ビット表記00000)は、割り当てるリソースがないので、割り当てには使用されない。また、図6では、PRB#3にMPDCCHが配置される例を示したが、MPDCCHが配置されるPRBは他のPRBでもよい。すなわち、MPDCCHが配置されるPRBを除いた残りのPRBと、RIVによって表されるビットマップとが対応すればよい。
一方、端末200(MPDCCH受信部203)は、基地局100から送信される信号から、MPDCCH信号を検出し、DLリソース割当用制御信号を含む制御信号(DCI)を得る。端末200(割当情報決定部204)は、DCIに含まれる情報に基づいて、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置されるか、異なるサブフレームに配置されるかを特定する。そして、端末200は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置されるか、異なるサブフレームに配置されるかに応じて、DCIに含まれるRIVの解釈を変えて、PDSCHのリソース割当を特定する。
例えば、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合、端末200は、図5に示すような、Narrowband内の6PRBsの全てを対象とするRIVに基づいて、リソースが割り当てられたPRBを特定する。一方、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合、端末200は、図6に示すような、Narrowband内の6PRBsのうち、MPDCCHが配置されるPRBを除外して、残りのPRBを対象とするRIVに基づいて、リソースが割り当てられたPRBを特定する。
なお、MPDCCHはEPDCCHをNarrowband用に拡張したものと仮定すると、MTC端末が、検出するMPDCCHのアグリゲーションレベルを間違う可能性は低い。アグリゲーションレベルとは、MPDCCHのリソース量を表す単位であり、EPDCCHの場合、アグリゲーションレベルに応じてEPDCCHを構成するECCE(Enhanced Control Channel Element)の数が異なる。MTC端末においてMPDCCHが正しいアグリゲーションレベルで検出されると、基地局100とMTC端末との間で、MPDCCHがどのPRBに配置されているかの認識が揃う。したがって、基地局100がMPDCCHを配置したPRBにおいて、MTC端末がMPDCCHを検出するので、MTC端末はMPDCCHが配置されたPRBをリソース割当から正しく除外することができる。
図5及び図6に示すように、RIV(リソース割当ビット)には、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。より具体的には、RIVの同一値に対して、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。
また、基地局100及び端末200は、MPDCCH及びPDSCHが配置されるサブフレームの関係に応じて、DCI内のリソース割当ビット(RIV)の解釈を異ならせる。こうすることで、基地局100は、端末200に対して、RIVを用いて、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置されるケースと、異なるサブフレームに配置されるケースとにそれぞれ適したリソース割当を通知することができる。
また、本実施の形態では、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に、MPDCCHが配置されたPRB以外の残りのPRB数(図6では5ビット)がRIVのビット数(図6では5ビット)以下の場合、RIVは、各ビットが上記残りのPRBの各々の割当の有無を示すビットマップ型の情報である。こうすることで、同一サブフレームにMPDCCHとPDSCHが配置される場合には、PDSCHに対してビットマップによってリソース割当を行うことができるので、リソース割当の柔軟性が向上する。
以上のように、本実施の形態によれば、DCIを用いてリソース割当のための情報を効率良く通知することができる。
(バリエーション1)
図6では、NarrowbandにおいてMPDCCHが1つのPRBに配置される場合について説明した。これに対して、MPDCCHは2つ以上のPRBに配置される場合も想定される。そこで、バリエーション1では、一例として、MPDCCHが2つ又は4つのPRBに配置される場合について説明する。
図7は、MPDCCHが2つのPRB(PRB#0、PRB#3)に配置される場合のRIVとPDSCHのリソース割当との関係を示し、図8は、MPDCCHが4つのPRB(PRB#0、PRB#1、PRB#4、PRB#5)に配置される場合のRIVとPDSCHのリソース割当との関係を示す。なお、図7及び図8においてMPDCCHが配置されるPRBは、これらに限定されるものではない。
特に、MPDCCHのサーチスペースの設定がDistributed割当の場合には、アグリゲーションレベルが小さい場合でも、図7又は図8に示すように、MPDCCHは複数のPRBにまたがって配置されることが考えられる。
図7に示すように、MPDCCHが2つのPRBにまたがって配置される場合、MTC端末用のPDSCHは、残りの4PRBの何れかに割り当てられる可能性がある。したがって、RIVを用いて、4ビットのビットマップ(RIV=0〜15。ただし、RIV=0は割り当てに使用されない)によってPDSCHに対するリソースが割り当てられることにより、全ての割当パターンを網羅することができる。
また、図8に示すように、MPDCCHが4つのPRBにまたがって配置される場合、MTC端末用のPDSCHは、残りの2PRBの何れかに割り当てられる可能性がある。したがって、RIVを用いて、2ビットのビットマップ(RIV=0〜4。ただし、RIV=0は割り当てに使用されない)によってリソースが割り当てられることにより、全ての割当パターンを網羅することができる。
(バリエーション2)
上記実施の形態では、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合、Type2 Localized割当(図5を参照)を使用する例を示した。しかし、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合のPDSCHに対するリソース割当はType2 Locaized割当に限定さず、Narrowband内の6PRBsを割当対象とした他の割当方法が定義されてもよい。
Type2 Localized割当では、連続するPRBのみが割り当てられていたが、新たな割当方法として、連続しないPRBが割り当てられてもよい。また、既存のLTEシステムにおいて、Type2割当では、異なる周波数帯域間で共通の式を用いてRIVを定義していたので、帯域幅が6PRBsの場合でもRIV=0〜20のみを使用していた。これに対して、新たな割当方法として、帯域幅を6PRBsに特化したリソース割当を定義することにより、RIV=0〜31の全てを使用してもよい。これにより、柔軟なリソース割当が可能となる。
図9は、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合に使用されるリソース割当の一例を示す。
図9に示すPRB数(図5に示すL_CRBに相当)が1,5,6の場合は、全ての割当パターンを網羅している。一方、図9に示すPRB数が2,3,4の場合は、全ての割当パターンは網羅されていないが、Localized割当及びDistributed割当の両方が含まれている。
Localized割当は、連続するPRB間でアンテナのプリコーディングを同一に設定し、DMRS(Demodulation Reference Signal)の受信品質を向上させるPRB bundlingに適した割り当てである。また、Distributed割当は、Narrowband内で周波数ダイバーシチ効果が得られる割り当てである。
また、図9に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数2のRIV=6〜8,PRB数2のRIV=9〜11,PRB数3のRIV=15,16,PRB数3のRIV=17,18の各々の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(2)PRB数2のRIV=6〜8では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、RBGとNarrowbandの配置の境目が異なる場合は、Narrowbandにおいて上記RBG単位の割り当てと同じ割り当てができるように、一部のRIVによるPRBの割り当てをRBGに合わせてNarrowband内でCyclic shiftさせた割り当てとしてもよい。
(3)PRB数3のRIV=15〜16では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、RBGとNarrowbandの配置の境目が異なる場合は、Narrowbandにおいて上記RBG単位の割り当てと同じ割り当てができるように、RIVによるPRBの割り当てをRBGに合わせてNarrowband内でCyclic shiftさせた割り当てとしてもよい。
(4)PRB数4のRIV=19〜21では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、RBGとNarrowbandの配置によって、どのRIVがRBG単位と同じ割り当てになるかは異なる。例えば、図9に示す例では、RIV=19の割り当てがRBG単位の割り当てとなる。
(5)PRB数2のRIV=12とPRB数4のRIV=22の組み合わせ、PRB数2のRIV=13とPRB数4のRIV=23の組み合わせ、及び、PRB数2のRIV=14とPRB数4のRIV=21の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。特に、PRB数2のRIV=12とPRB数4のRIV=22の組み合わせ、及び、PRB数2のRIV=13とPRB数4のRIV=23の組み合わせでは、それぞれの割り当ての端の間隔が4PRBsになっており、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。すなわち、これらは、PRB数2とPRB数4の割り当てが同時に使用される場合に、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
(実施の形態2)
実施の形態1のように、DLリソース割当用制御信号が配置されるMPDCCHとDLデータ(PDSCH)とが同一のサブフレームに配置されるか、異なるサブフレームに配置されるかを示すビットをDCIに追加すると、DCI長が長くなってしまう。DCI長が長くなると、MTC端末において受信に必要となる受信電力が増加し、MTC端末のカバレッジが狭くなってしまう。したがって、MTC端末用のDCIは、MTC端末へのリソース割当に必要な情報を含みつつ、DCI長は短いことが求められる。
そこで、本実施の形態では、DCI長を削減する方法について説明する。
なお、本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図3及び図4を援用して説明する。
本実施の形態では、DLリソース割当用制御信号が配置されるMPDCCHと、当該DLリソース割当用制御信号によって割り当てられるDLデータ(PDSCH)とが同一のサブフレームに配置されるか、異なるサブフレームに配置されるかを示す1ビットの制御情報はDCIに含まれず、5ビットのRIVによってリソース割当が通知される。
また、Narrowbandを6PRBとし、Narrowband内のPRBの割当を通知するためのリソース割当ビットであるRIVを5ビットと仮定する。
また、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合(cross subframe scheduling)のリソース割当は、実施の形態1と同様、LTEにおいてDCI format 1AでサポートされているType2割当で帯域幅が6PRBsのリソースを割り当てる場合と同様とする。なお、実施の形態1と同様、DCIのビット数を削減するために、Localized割当に限定し、Localized割当かDistributed割当かを示す1ビットは省略する(つまり、Type2 Localized割当)。
また、Type2 Localized割当では、RIVに対するPRBのリソース割当は、図5に示すようにRIV=0〜20に対してのみ定義されているものとする。
本実施の形態では、基地局100は、5ビットのRIVを用いたPDSCHに対するリソース割当の際、残りのRIV=21〜31によって、MPDCCHとPDSCHとが同一のサブフレームに配置される場合(same subframe scheduling)のリソース割当を行う。端末200は、基地局100から通知されるRIVの値に基づいて、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置されているのか、異なるサブフレームに配置されているのかを判断する。
例えば、端末200(MTC端末)は、subframe #0のMPDCCHでDLリソース割当用制御信号を検出し、当該DLリソース割当用制御信号に含まれるRIVが21〜31であれば、PDSCHが subframe #0に割り当てられていると認識し、RIVが0〜20であれば、予め規定されているsubframe #0以降のsubframeにPDSCHが割り当てられていると認識する。
つまり、本実施の形態に係るRIVは、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースに対応付けられたビット(ここではRIV=21〜31)と、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースに対応付けられたビット(ここではRIV=0〜20)と、を含む。
図10は、本実施の形態に係るRIVとPDSCHのリソース割当との関係の一例を示す。図10では、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合(same subframe scheduling)において、DLリソース割当用制御信号が1PRB(PRB#3)のMPDCCHに配置されている場合を示す。
図10に示すように、RIV=21〜31では、PRB#3にはMPDCCHが配置されているので、PRB#3はPDSCHのリソース割当対象から除外され、残りのPRB#0,1,2,4,5がPDSCHのリソース割当対象となる。
また、図10に示すように、割当対象のPRB数が1の場合(RIV=21〜25)及び割当対象のPRB数が5の場合(RIV=31)には、全ての割当パターンが網羅されている。また、割当対象のPRB数が2の場合(RIV=26〜28)には、Localized割当及びDistributed割当の両方が含まれている。割当対象のPRB数が3,4の場合(RIV=29〜30)には、Localized割当に限定されている。
更に、図10に示すsame subframe schedulingにおいて、割当対象のPRB数が2,3,4の場合(RIV=26〜30)、以下の特徴を含む。
(1)PRB数2のRIV=26,27では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(2)PRB数3のRIV=29では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(3)PRB数4のRIV=30では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てがあれば、同じ割り当てができる。図10では、RBG sizeが4のRBGがPRB#0〜#4で構成され、PRB#3にMPDCCHが配置されているので、RIV=30においてRBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同一の割り当てはできない。
このように、本実施の形態によれば、基地局100は、端末200に対して、MTC端末向けのDLリソース割当用制御信号が配置されるMPDCCHとDLデータが配置されるPDSCHとが同一のサブフレームに配置される場合のリソース割当と、異なるサブフレームに配置される場合のリソース割当とを、5ビットのRIVが採る値によって通知する。換言すると、基地局100から端末200に対して、5ビットのRIVによってPDSCHのリソース割当が通知されるとともに、MPDCCHとPDSCHとが同一のサブフレームに配置されるか、異なるサブフレームに配置されるかがimplicitに通知される。これにより、端末200は、基地局100から受け取ったRIVの値から、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信されているか否かを特定するとともに、PDSCHが割り当てられたリソース(PRB)を特定する。こうすることで、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームで送信されているか否かのみを通知するための制御情報が不要となるので、MTC用DCIのビット数を削減することができる。
なお、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合(same subframe scheduling)のリソース割当方法は図10に示す割当パターンに限定されない。また、MPDCCHが配置されるPRB数は1つに限定されず、2つ以上であってもよい。
以下では、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合の他の割当パターンの一例として、図11〜図13に示す割当パターンについて説明する。
(バリエーション1)
図11は、MPDCCHがPRB#5に配置される例である。図11ではMPDCCHの配置が、RBGサイズが4の場合のRBGの配置(つまり、PRB#0〜PRB#3)と重ならない。よって、図11では、割当対象のPRB数が4の場合のリソース割当は、RIV=30においてRBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(バリエーション2)
図12及び図13は、DLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが2つのPRBに配置される例である。図12では、PRB#0及びPRB#3にMPDCCHが配置され、図12では、PRB#4及びPRB#5にMPDCCHが配置される。この場合、RIV=21〜31では、MPDCCHが配置される2つのPRBがPDSCHのリソース割当から除外される。
図12及び図13に示すPRB数が2,3の場合(RIV=25〜30)、以下の特徴を含む。
(1)割当対象のPRB数が1(RIV=21〜24)、4(RIV=31)の場合には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=27では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(3)PRB数2のRIV=25,27、又は、RIV=26,28の各々の組み合わせでは、割り当てられるPRBが重複しないので、同時に割り当てできる。
(4)PRB数3では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てがあれば、同じ割り当てができる。図12では、RBGサイズが3のRBGがPRB#0〜#2又はPRB#3〜#5で構成され、PRB#0、PRB#3にMPDCCHが配置されているので、何れのRIVにおいてもRBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同一の割り当てはできない。一方、図13では、RBGサイズが3のRBGがPRB#0〜#2又はPRB#3〜#5で構成され、PRB#4、PRB#5にMPDCCHが配置されているので、RIV=29においてRBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同一の割り当てができる。
(バリエーション3)
上記実施の形態では、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合、Type2 Localized割当(図10を参照)を使用する例を示した。しかし、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合のPDSCHに対するリソース割当はType2 Locaized割当に限定さず、Narrowband内の6PRBsを割当対象とした他の割当方法が定義されてもよい。
Type2 Localized割当では、連続するPRBのみが割り当てられていたが、新たな割当方法としては、連続しないPRBが割り当てられてもよい。
図14は、MTC端末用のPDSCHとMPDCCHとが異なるサブフレームに配置される場合に使用されるリソース割当の一例を示す。図14に示す割当方法では、帯域幅を6PRBsに特化したリソース割当を定義することにより、RIV=0〜31の全てを使用して、柔軟なリソース割当が可能となる。
具体的には、図14に示すPRB数(図5に示すL_CRBに相当)が1,6の場合は、全ての割当パターンを網羅している。一方、図14に示すPRB数が2,3,4の場合は、全ての割当パターンは網羅されていないが、Localized割当及びDistributed割当の両方が含まれている。
また、図14に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数2のRIV=6〜8,PRB数3のRIV=11,12,PRB数3のRIV=13,14では、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(2)PRB数2のRIV=6〜8では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(3)PRB数3のRIV=11,12では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(4)PRB数4のRIV=15,16では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(5)PRB数2のRIV=9とPRB数4のRIV=17の組み合わせ、PRB数2のRIV=10とPRB数4のRIV=18の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。また、これらのRIVの組み合わせでは、それぞれの割り当ての端の間隔が4PRBsになっており、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。
(6)PRB数5のRIV=19では、Narrowbandの6PRBsのうち、1PRBを除く5PRBが割り当てられる。この割り当てられない1PRBは、図14に示すPRB#5に限定されるものではなく、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1,2では、RIVのビット数が5ビットの場合について説明した。これに対して、本実施の形態では、DLリソース割当用制御信号に含まれるビット数を削減するために、Narrowband内のリソース割当に必要とするビット数を更に削減する場合について説明する。ビット数削減により、MTC端末ではDLリソース割当用制御信号の受信に必要となる受信電力が減少し、セルカバレッジを拡大できる。
なお、本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図3及び図4を援用して説明する。
以下、Narrowband内のPDSCHに対するリソース割当に要するビット数(RIVのビット数)が4ビットの場合(動作例1−1,1−2)及び3ビットの場合(動作例2−1,2−2)についてそれぞれ説明する。
また、実施の形態1,2と同様、Narrowbandを6PRBとする。
[動作例1−1:ビット数4。cross subframe schedulingの場合]
MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合(cross subframe scheduling)、4ビットでは6PRBに対して全ての割当パターンを網羅できないので、リソースの割当パターンは限定される。
図15は、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の一例を示す。図15に示す割当パターンは、Localized割当を重視した割当パターンである。
図15に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜5)及びPRB数が6の場合(RIV=15)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=6〜8,PRB数3のRIV=9,10では、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(3)PRB数2のRIV=6〜8では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(4)PRB数3のRIV=9,10では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(5)PRB数4のRIV=11,12では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(6)PRB数5のRIV=14では、Narrowbandの6PRBsのうち、1PRBを除く5PRBが割り当てられる。この割り当てられない1PRBは、図14と同様、図15に示すPRB#5に限定されるものではなく、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
次に、図16は、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の他の例を示す。図16に示す割当パターンは、Distributed割当を重視した割当パターンである。
図16に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜5)及びPRB数が6の場合(RIV=15)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=6〜8の組み合わせ、PRB数3のRIV=10,11の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(3)PRB数2のRIV=9とPRB数4のRIV=14の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。PRB数2のRIV=9とPRB数4のRIV=14の組み合わせでは、それぞれの割り当ての端の間隔が4PRBsになっており、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。すなわち、これらは、PRB数2とPRB数4の割り当てが同時に使用される場合に、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
[動作例1−2:ビット数4。same subframe schedulingの場合]
MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合(same subframe scheduling)、MPDCCHが配置されるPRBはPDSCHのリソース割当の対象から除外される。例えば、MPDCCHが1PRBに配置される場合には、4ビットのRIVで5PRBに対するリソース割当が通知されることになる。また、例えば、MPDCCHが2PRBに配置される場合には、4ビットのRIVで4PRBに対するリソース割当が通知されることになる。ここで、4ビットのRIVで4PRBのリソース割当を通知する場合には、実施の形態1(例えば、図6を参照)のようにビットマップを使用できる。
図17は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の一例を示す。図17に示す割当パターンは、Localized割当を重視した割当パターンである。なお、図17では、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とし、PRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置される。
図17に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜4)及びPRB数が5の場合(RIV=15)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=5〜8,PRB数3のRIV=9〜11では、Localized割当が重視されている。
次に、図18は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の他の例を示す。図18に示す割当パターンは、Distributed割当を重視した割当パターンである。なお、図18では、図17と同様、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とし、PRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置される。
図18に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜4)及びPRB数が5の場合(RIV=15)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=5〜8,PRB数3のRIV=9〜11では、Distributed割当が重視されている。
(3)PRB数2のRIV=6とPRB数3のRIV=10の組み合わせ、及び、PRB数2のRIV=7とPRB数3のRIV=11の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。また、これらの組み合わせでは、MPDCCHが配置されるPRBに応じて、それぞれの割り当ての端の間隔が4PRBs又は3PRBsになり、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。すなわち、これらは、PRB数2とPRB数3の割り当てが同時に使用される場合に、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
[動作例2−1:ビット数3。cross subframe schedulingの場合]
MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合(cross subframe scheduling)、3ビットでは6PRBに対して全ての割当パターンを網羅できないので、リソースの割当パターンは限定される。
図19は、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の一例を示す。図19に示す割当パターンは、Localized割当を重視した割当パターンである。
図19に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1,2,3の割り当て(RIV=0〜5)としては、各PRB数に対して2つの割り当てが含まれ、同一PRB数の割り当てでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(2)PRB数1のRIV=0,1では、Narrowbandの6PRBsのうち、割り当てられる1PRBは、PRB#0、PRB#4に限定されず、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
(3)PRB数2のRIV=2,3では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(4)PRB数3のRIV=4,5では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。
(5)PRB数4のRIV=6では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、システム帯域内のNarrowbandの配置により、Narrowband内のどのPRBがRBGに含まれるかは変わり得るので、Narrowbandの配置によって、RIV=6でRBG単位の割り当てと同じ割り当てで割り当てられるPRBは変わる。
(6)図19に示す一例では、PRB数5の割り当ては含まれない。
次に、図20は、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の他の例を示す。図20に示す割当パターンは、Distributed割当を重視した割当パターンである。図20では、割当対象のPRB数が2以上の場合に対応するRIV=2〜6の割当パターンが図19に示す割当パターンと異なる。
図20に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1,2,3の割り当て(RIV=0〜5)としては、各PRB数に対して2つの割り当てが含まれ、同一PRB数の割り当てでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。
(2)PRB数2のRIV=2,3,PRB数3のRIV=4,5、PRB数4のRIV=6,7は、それぞれの割り当ての端の間隔が5PRBsになっており、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。特に、RIV=2とRIV=6の組み合わせ、又は、RIV=3とRIV=7の組み合わせでは、それぞれの割り当てが同時に使用される場合に、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
(3)図20に示す一例では、PRB数5,6の割り当ては含まれない。
[動作例2−2:ビット数3。same subframe schedulingの場合]
MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合(same subframe scheduling)、MPDCCHが配置されるPRBはPDSCHのリソース割当の対象から除外される。例えば、MPDCCHが1PRBに配置される場合には、3ビットのRIVで5PRBに対するリソース割当が通知されることになる。また、例えば、MPDCCHが2PRBに配置される場合には、3ビットのRIVで4PRBに対するリソース割当が通知されることになる。ここで、MPDCCHが3PRB以上に配置される場合、PDSCHの割当対象となるリソースが3PRB以下となるので、3ビットのRIVでリソース割当を通知する場合には、実施の形態1のようにビットマップを使用できる。
図21及び図22は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の一例を示す。図21及び図22に示す割当パターンは、Localized割当を重視した割当パターンである。なお、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とし、図21ではPRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置され、図22ではPRB#0及びPRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置される。
図21に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数1のRIV=0,1では、Narrowbandの6PRBsのうち、割り当てられる1PRBは、PRB#0、PRB#4に限定されず、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
(2)PRB数2のRIV=2,3では、RBGサイズが2の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、システム帯域内のNarrowbandの配置により、Narrowband内のどのPRBがRBGに含まれるかは変わり得るので、Narrowbandの配置によって、RIV=2,3でRBG単位の割り当てと同じ割り当てで割り当てられるPRBは変わる。
(3)PRB数3のRIV=4,5では、Narrowbandの下端又は上端(PRB#0、PRB#5)から3PRBがそれぞれ割り当てられている。
(4)PRB数4のRIV=6では、RBGサイズが4の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、システム帯域内のNarrowbandの配置により、Narrowband内のどのPRBがRBGに含まれるかは変わり得るので、Narrowbandの配置によって、RIV=6でRBG単位の割り当てと同じ割り当てで割り当てられるPRBは変わる。ただし、MPDCCHの配置によってはRBG単位の割り当てと同じ割り当てができない場合もある。図21は、RBG単位の割り当てと同じ割り当てができない例を示す。この場合、Narrowbandの下端又は上端(PRB#0、PRB#5)から4PRBが割り当てられる(図21では下端のPRB#0から4PRBが割り当てられている)。
図22に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜3)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=4,5では、Narrowbandの下端又は上端(PRB#1、PRB#5)から2PRBがそれぞれ割り当てられている。
(3)PRB数3のRIV=6では、RBGサイズが3の場合のRBG単位の割り当てと同じ割り当てができる。ただし、システム帯域内のNarrowbandの配置により、Narrowband内のどのPRBがRBGに含まれるかは変わり得るので、Narrowbandの配置によって、RIV=6でRBG単位の割り当てと同じ割り当てで割り当てられるPRBは変わる。ただし、MPDCCHの配置によってはRBG単位の割り当てと同じ割り当てができない場合もある。図22は、RBG単位の割り当てと同じ割り当てができない例を示す。また、RBGサイズが4の場合、MPDCCHが配置されるPRBとPDSCHが配置されるPRBとを合わせてRBG単位の割り当てと同じ割り当てが行われてもよい。
次に、図23及び図24は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられる場合のRIVとPDSCHに対するリソース割当との関係の一例を示す。図23及び図24に示す割当パターンは、Distributed割当を重視した割当パターンである。なお、Narrowband中のPRBをPRB#0〜#5とし、図23ではPRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置され、図24ではPRB#0及びPRB#3にMTC端末用のDLリソース割当用制御信号を含むMPDCCHが配置される。
図23に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数1のRIV=0,1では、Narrowbandの6PRBsのうち、割り当てられる1PRBは、PRB#3に限定されず、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
(2)PRB数2のRIV=2とPRB数3のRIV=4の組み合わせ、及び、PRB数2のRIV=3とPRB数3のRIV=5の組み合わせでは、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成されている。また、これらの組み合わせでは、MPDCCHが配置されるPRBに応じて、それぞれの割り当ての端の間隔が5PRBsになり、周波数ダイバーシチ効果が高い割り当てになっている。すなわち、これらは、PRB数2とPRB数3の割り当てが同時に使用される場合に、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
(3)PRB数4のRIV=6では、Narrowband内のPDSCHに割り当て可能な5PRBsのうち、1PRBを除く4PRBが割り当てられる。この割り当てられない1PRBは、図23に示すPRB#4に限定されるものではなく、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
次に、図24に示すリソース割当は下記の特徴を含んでいる。
(1)PRB数が1の場合(RIV=0〜3)には、全ての割当パターンが網羅されている。
(2)PRB数2のRIV=4,5では、それぞれ同時に割り当てることができるように重複しないPRBで構成され、周波数ダイバーシチ効果を最大にする割り当てである。
(3)PRB数3のRIV=6では、Narrowband内のPDSCHに割り当て可能な4PRBsのうち、1PRBを除く3PRBが割り当てられる。この割り当てられない1PRBは、図24に示すPRB#2に限定されるものではなく、例えば、C-RNTI(端末(UE)のID)及びサブフレーム番号から一意に決まるようにしてもよい。
以上、Narrowband内のリソース割当に要するビット数(RIVのビット数)が4ビットの場合及び3ビットの場合について説明した。
このように、本実施の形態では、DLリソース割当用制御信号に含まれるビット数が削減される場合でも、実施の形態1又は2と同様、基地局100は、端末200に対して、RIVを用いて、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置されるケースと、異なるサブフレームに配置されるケースとにそれぞれ適したリソース割当を通知することができる。
また、本実施の形態によれば、実施の形態1,2と比較して、Narrowband内のリソース割当に必要とするビット数削減により、端末200ではDLリソース割当用制御信号の受信に必要となる受信電力が減少し、セルカバレッジを拡大できる。
(実施の形態4)
本実施の形態に係る基地局及び端末は、実施の形態1に係る基地局100及び端末200と基本構成が共通するので、図3及び図4を援用して説明する。
本実施の形態では、DLリソース割当用制御信号が配置されるMPDCCHのサブフレームと、当該DLリソース割当用制御信号によって割り当てられるDLデータ(PDSCH)が配置されるサブフレームとが同一であるか、異なるかを示す1ビットの制御情報がDCIに含まれ、基地局100から端末200へ送信される。
また、本実施の形態ではNarrowbandを6PRBとする。
また、本実施の形態では、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合(cross subframe scheduling)及びMPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合(same subframe scheduling)の双方において、ビットマップによるPDSCHのリソース割当が行われる。
よって、PDSCHに対するリソース割当の通知に用いるRIVのビット数を、Narrowband内のPRB数と同数の6ビットとする。これにより、cross subframe schedulingにおいて全ての割当パターンを網羅できるので、リソース割当の柔軟性が向上する。
一方、MPDCCHとMTC端末用PDSCHとが同一サブフレームに配置される場合、MPDCCHが配置されるPRBにはMTC端末用PDSCHは配置されないので、MPDCCHが配置されるPRBは、PDSCHの割当対象から除外される。よって、same subframe schedulingでは、MPDCCHが配置されるPRB(少なくとも1つのPRB)を除くPRBに対して、ビットマップによるリソース割当が行われる。これにより、same subframe schedulingにおいても全ての割当パターンを網羅できるので、リソース割当の柔軟性が向上する。
更に、same subframe schedulingにおいて、MPDCCHが配置されるPRB数に相当するビットがPDSCHのリソース割当に不要となる。例えば、MPDCCHが1PRBに配置される場合、MTC端末用PDSCHに対して5ビットのビットマップによって全ての割当パターンを網羅できる。つまり、リソース割当の通知に用いる6ビットのうち残りの1ビットは不要となる。
そこで、本実施の形態では、cross subframe schedulingにおいて使用され、same subframe schedulingにおいて不要となるビットを用いて、PDSCHのリソース割当以外の他のパラメータが通知される場合について説明する。以下では、他のパラメータとして、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングとが同一であるか否かを示す制御情報について説明する。
MPDCCHが配置されるPRBには、複数のMTC端末向けのUL割当情報及びDL割当情報が割り当てられる場合がある。また、MPDCCHのDistributed割当では、複数のMTC端末向けの制御信号がインタリーブされ、複数のPRBに配置される。また、MPDCCHのLocalized割当であっても、MPDCCHの最小単位はPRBの4分の1であり、複数のMTC端末向けの制御信号がインタリーブされ、同一のPRBに配置されることがある。このように、PRBに複数MTC端末の制御信号が含まれる場合には、複数のMTC端末が受信しやすいようなアンテナのプリコーディングを設定することが望ましい。
一方、或るMTC端末(MTC端末Aとする)用のMPDCCHが割り当てられたPRBに、他のMTC端末向けの制御信号がなく、MTC端末A用の制御信号のみが配置される場合もある。このように、PRBに単一のMTC端末の制御情報が含まれる場合には、当該MTC端末が受信しやすいようなアンテナのプリコーディングを設定することが望ましい。
また、MPDCCHによって、当該MPDCCHが配置されるサブフレームと同一サブフレームのPDSCHの割り当てが指示される場合、同一MTC端末向けのMPDCCHとPDSCHとに対して同一のアンテナプリコーディングを適用することができる。こうすることで、MTC端末は、PDSCHを受信する際にPDSCHが配置されるPRBのDMRS(demodulation reference signal)に加えて、MPDCCHが配置されるPRBのDMRSを参照信号として使用でき、受信品質を向上させる「PRB bundling」を行うことができる。
このように、MPDCCHに含まれる制御信号に応じてプリコーディングを適切に切り替えることにより、DMRSの受信品質を向上できるという利点がある。しかし、MTC端末は、自端末宛の制御信号のみを検出して受信し、他の端末当ての制御信号を検出せず受信しない。したがって、MTC端末は、自端末宛の制御信号が割り当てられたPRBと同一PRBに他の端末宛の制御信号が配置されているか否かを認識することができない。
そこで、本実施の形態では、RIVの各ビットのうち、MPDCCHとPDSCHとが同一のサブフレームで送信される場合にPDSCHに割り当てられたリソースを示すビット以外の残りのビットは、当該サブフレームにおいてMPDCCHとPDSCHとに同一のプリコーディングが適用されるか否かを示す。
基地局100は、予め定められたリソース割当ビット(RIV)のうち、MPDCCHとMTC端末用PDSCHとを同一サブフレームに割り当てる場合にリソースの割り当てに不要となるビットを用いて、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングとが同一であるか否かを通知する。端末200(MTC端末)は、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングとが同一である通知を受けると、制御信号を検出したMPDCCHのDMRSをPDSCHの復調に使用する。これにより、MTC端末での復調精度を向上できる。
図25は、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングとが同一であると通知される場合の動作例を示す。なお、図25では、MTC端末A(MTC UE A)及びMTC端末B(MTC UE B)の2つのMTC端末について一例として説明する。
図25に示すCase Aでは、MTC端末A用のDLリソース割当用制御信号(MPDCCH)がPRB#3で検出され、PRB#4,PRB#5にMTC端末A用のPDSCHが割り当てられている。この場合、MTC端末Aは、基地局100からの通知によって、PRB#3,4,5のプリコーディングが同一であると認識する。すなわち、MTC端末Aは、PRB#3,4,5に対してPRB bundlingを行う。
図25に示すCase Bでは、MTC端末A用のDLリソース割当用制御信号(MPDCCH)がPRB#0とPRB#3で検出され、PRB#4,PRB#5にMTC端末A用のPDSCHが割り当てられている。この場合、MTC端末Aは、PRB#0とPRB#3,4,5は離れているが、基地局100からの通知によって、PRB#0,3,4,5のプリコーディングが同一であると認識する。すなわち、MTC端末Aは、PRB#0,3,4,5に対してPRB bundlingを行う。
図25に示すCase Cでは、MTC端末A用の割り当てはCase Aと同様であり、同一Narrowband内で、MTC端末B用のDLリソース割当用制御信号(MPDCCH)がPRB#0で検出され、PRB#1,PRB#2にMTC端末B用のPDSCHが割り当てられている。この場合、MTC端末Bは、基地局100からの通知によって、PRB#0,1,2のプリコーディングが同一であると認識する。すなわち、MTC端末AはPRB#3,4,5に対してPRB bundlingを行い、MTC端末Bは、PRB#0,1,2に対してPRB bundlingを行う。なお、MTC端末A及びMTC端末Bは、自端末の割り当てのみをそれぞれ検出するので、同じNarrowbandに他の端末のリソースが割り当てられていることは認識していない。
図25に示すCase Dでは、MTC端末A及びMTC端末BのDL制御信号(MPDCCH)が同一PRB(PRB#0,PRB#3)にインタリーブして割り当てられており、MTC端末A用のPDSCHがPRB#5,6に割り当てられており、MTC端末B用のPDSCHがPRB#1,2に割り当てられている。このとき、MTC端末A用のプリコーディングと、MTC端末B用のプリコーディングとを異なるものにしたい場合、基地局100は、MTC端末A及びMTC端末Bに対して、プリコーディングが異なることを通知する。一方、MTC端末A用のプリコーディングと、MTC端末B用のプリコーディングとを同じものにし、MPDCCHのDMRSをPDSCHの復調に使用させたい場合、基地局100は、MTC端末A及びMTC端末Bに対して、プリコーディングが同一であることを通知する。
例えば、MTC端末A宛の信号とMTC端末B宛の信号とが隣接していて、同一プリコーディングが適している場合、又は、指向性の高くないプリコーディングを使用する場合、基地局100は、MTC端末AとMTC端末Bとに対して同一のプリコーディングを設定する。また、Case Dでは、MTC端末Aは、自端末がDLリソース割当用制御信号(MPDCCH)を検出したPRB#0,3、及び、PDSCHが割り当てられたPRB#4,5のプリコーディングが同一であると認識する。また、MTC端末Bは、自端末がDLリソース割当用制御信号(MPDCCH)を検出したPRB#0,3、及び、PDSCHが割り当てられたPRB#1,2のプリコーディングが同一であると認識する。すなわち、MTC端末AはPRB#0,3,4,5に対してPRB bundlingを行い、MTC端末Bは、PRB#0,1,2,3に対してPRB bundlingを行う。
次に、上述した動作の流れについて説明する。図26は、端末200の処理の流れを示すフローチャートを示す。なお、端末200の処理順序は、図26に示す処理順序に限定されるものではない。
図26において、ステップ(以下、「ST」と表す)101では、端末200は、自端末宛のMPDCCHを検出して、DCIに含まれるDLリソース割当用制御信号(DL assignment)を抽出する。
ST102では、端末200は、ST101で検出したMPDCCHのDCIに含まれる制御情報に基づいて、MPDCCHと端末200用のPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられているか、異なるサブフレームに割り当てられているかを判断する。
MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに割り当てられている場合、ST103では、端末200は、6ビットのビットマップに基づいて、PDSCHに対して割り当てられたリソースを特定する。ST104では、端末200は、ST101で検出したMPDCCHが配置されたサブフレームとは異なるサブフレームのST103で特定したリソースにおいてPDSCH(DLデータ)を受信する。
一方、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに割り当てられている場合、ST105では、端末200は、5ビットのビットマップに基づいて、PDSCHに対して割り当てられたリソースを特定する。
ST106では、端末200は、ST103ではPDSCHのリソース割当に使用され、ST105ではPDSCHのリソース割当に使用されない1ビットに割り当てられた制御情報に基づいて、MPDCCHのプリコーディングとPDSCHのプリコーディングとが同一であるか異なるかを特定する。
MPDCCHのプリコーディングとPDSCHのプリコーディングとが同一である場合、ST107では、端末200は、MPDCCH及びPDSCHがそれぞれ割り当てられたPRBに対してPRB bundlingを適用する。つまり、端末200は、ST101でDL assignmentを検出したMPDCCHで使用されたDMRSと、ST105で特定したリソースに割り当てられたPDSCHのDMRSとを合成する。ST108では、端末200は、ST107で合成されたDMRSを用いて、同一MPDCCHが検出されたサブフレームと同一サブフレームでPDSCHを受信する。
一方、MPDCCHのプリコーディングとPDSCHのプリコーディングとが異なる場合、端末200は、PRB bundlingを適用しない(ST109)。つまり、ST110では、端末200は、ST105で特定したリソースに割り当てられたPDSCHのDMRSを用いて、同一MPDCCHが検出されたサブフレームと同一サブフレームでPDSCHを受信する。
このように、本実施の形態では、基地局100は、PDCCHとMTC端末用PDSCHとを同一サブフレームに配置する場合に、PDSCHのリソースの割り当てに不要となる1ビットを用いて、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングとが同一であるか否かを端末200に通知する。こうすることで、端末200は、MPDCCHとMTC端末用PDSCHのプリコーディングを、同一にすることと異なることをサブフレーム毎に選択できる。
また、MPDCCHとPDSCHとのが同一のプリコーディングを適用するか否かを通知するための制御情報は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合に使用されないリソース割当ビットを用いて通知される。よって、基地局100は、新たにDCIの情報量を増やすことなく、当該制御情報を通知することができる。
なお、本実施の形態では、端末200は、MPDCCHとMTC端末用PDSCHとでプリコーディングが同一であるという通知がある場合、DLリソース割当用制御信号を検出したMPDCCHが配置されるPRBのDMRSのプリコーディング及びPDSCHのDMRSのプリコーディングが等しいと認識する場合について説明した。端末200は、これに加えて、ULリソース割当用制御信号を検出したMPDCCHが配置されるPRBのDMRSもプリコーディングが等しいと認識してもよい。このようにすると、端末200では、合成できるDMRSの量が増え、復調精度をさらに向上できる。
また、プリコーディングの通知で、基地局100は、Narrowband内のPRBのプリコーディングが全て同じであるか否かを通知してもよい。この場合、端末200は、自端末宛のDLリソース割当用制御信号を検出したMPDCCHが配置されるPRBに限らず、Narrowband内の全てのPRBのプリコーディングが等しいと認識する。このようにすると、他のMTC端末に割り当てられたPRBのDMRSも復調に使用でき、復調精度をさらに向上できる。特に、基地局100が同一のプリコーディングで送信できるMTC端末を同一Narrowbandに割り当てることができる場合に有効である。
また、プリコーディングの通知では、MPDCCHのDMRSのプリコーディングとPDSCHのDMRSのプリコーディングとが同一であるか否かが通知される場合について説明したが、DMRSのプリコーディングとCRSのプリコーディングとが同一であるか否かが通知されてもよい。このようにすると、端末200は、CRSも復調に使用でき、復調精度をさらに向上できる。
また、上記実施の形態では、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合のPDSCHのリソース割当に6ビットを使用し、MPDCCHとPDSCHとが同じサブフレームに配置される場合のPDSCHのリソース割当に5ビットを使用し、MPDCCHとPDSCHとが同じサブフレームに配置される場合に、PDSCHのリソース割当に使用しない1ビットでプリコーディングに関する情報を通知した。しかし、ビット数はこれらに限定されるものではない。例えば、MPDCCHとPDSCHとが異なるサブフレームに配置される場合のPDSCHのリソース割当に使用されるビット数が、MPDCCHとPDSCHとが同じサブフレームに配置される場合のPDSCHのリソース割当に使用されるビット数よりも多い場合、基地局100は、MPDCCHとPDSCHとが同じサブフレームに配置される場合のPDSCHのリソース割当に使用されないビットでプリコーディングを通知できる。
また、実施の形態1〜3において説明したように、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合、MPDCCHが割り当てられるPRB数が増えると、PDSCHのリソース割当に必要となるビット数が少なくなる。そこで、MPDCCHが割り当てられるPRB数が増え、PDSCHのリソース割当に使用しないビットが存在する場合、基地局100は、MPDCCHとPDSCHとが同一サブフレームに配置される場合に使用しないビットでプリコーディングを通知してもよい。
また、本実施の形態では、MPDCCHとMTC端末用PDSCHとを同一サブフレームに配置する場合にPDSCHのリソース割当に不要となる1ビットを用いて、MPDCCHのプリコーディングとMTC端末用PDSCHのプリコーディングが同一であるか否かを示すプリコーディング情報を通知した。これに対して、DCIにNarrowbandの割当情報が含まれる場合、Narrowband割当情報に、プリコーディング情報を含んでもよい。
例えば、Narrowband割り当て情報には、以下の設定が含まれてもよい。
(1)Narrowbandの位置
(2)MPDCCHとMTC端末用PDSCHとを同一サブフレームに割り当てるか否か
(3)プリコーディングが同一であるか否か
図27は、DCIに含まれるNarrowband割当情報(Narrowband indication field in DCI)の一例を示す。図27の一例では、Narrowband割当情報として3ビット(8パターン)がDCIに設定される。
Narrowbandの位置では、DLリソース割当を検出したMPDCCHの最終subframeと同一のNarrowband(the last MPDCCH)、又は、他のNarrowband(図27ではx,y,z,w,a,b)の何れかが指定される。ここで、最終subframeとするのは、MPDCCHが周波数ホッピングをする可能性があるからである。プリコーディングが同一であるか否かを示す情報は、同一サブフレームに割り当てる場合(Scheduled frame with MPDCCH: same subframeの場合)にのみ必要な情報である。図27では、Narrowband indication field in DCIが“0”のときのみ、プリコーディングが同一(same)という設定になっている。
このようにすると、MPDCCHとMTC端末用PDSCHとを同一サブフレームに割り当てるか否かに関わらず、プリコーディングの割当に別途1ビットを用意する必要がなく、DCI全体のビット数を削減できる。
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
なお、実施の形態1〜3では、RBGサイズが2、3、4の場合、PDSCHのリソースがRBG単位で割り当てられるように、NarrowbandとRBGとの関係に応じて割り当てられるリソースを変更できる場合について説明した。その際、一部のRIVでのリソース割当をRBGに合わせてNarrowband内でCyclic shiftした割り当てに変更してもよい。
また、実施の形態1〜3において、NarrowbandとRBGとの関係にかかわらず、Narrowbandのリソース割当を決定してもよい。この場合、まず、MPDCCHが配置されるPRBを除いた論理的に連続するRBにPDSCHを割り当て、そのRBを物理的に実際に使用するPRBにマッピングする。例えば、図17に示す割り当てではPRB#3にMPDCCHが配置されており、図28ではPRB#5にMPDCCHが配置されている。ただし、図17と図28とでは、論理的に連続する5つのRBに対する割り当ては共通である。
また、上記実施の形態では、本開示の一態様をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本開示はハードウェアとの連携においてソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。集積回路は、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックを制御し、入力と出力を備えてもよい。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示の基地局は、MTC端末向けのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)のためのリソースを決定する決定部と、前記決定されたリソースを示すリソース割当ビットを含むMTC端末向けのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であるMPDCCHを送信し、前記決定されたリソースを用いて前記PDSCHを送信する送信部と、を具備し、前記リソース割当ビットには、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。
本開示の基地局において、前記送信部は、更に、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信されるか、異なるサブフレームで送信されるかを示す制御情報を送信する。
本開示の基地局において、前記リソース割当ビットの同一値に対して、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。
本開示の基地局において、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に、前記MPDCCHが配置されたリソース以外の残りのリソースの数が前記リソース割当ビットの数以下の場合、前記リソース割当ビットは、各ビットが前記残りのリソースの各々の割当の有無を示すビットマップ型の情報である。
本開示の基地局において、前記リソース割当ビットは、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースに対応付けられたビットと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースに対応付けられたビットと、を含む。
本開示の基地局において、前記リソース割当ビットのビット数は、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に割当対象となるリソース数と同数であり、前記リソース割当ビットのうち、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一のサブフレームで送信される場合に前記決定されたリソースを示すビット以外の残りのビットは、当該サブフレームにおいて前記MPDCCHと前記PDSCHとに同一のプリコーディングが適用されるか否かを示す。
本開示の端末は、MTC端末向けのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対して割り当てられたリソースを示すリソース割当ビットを含むMTC端末向けのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であるMPDCCHを受信する受信部と、前記リソース割当ビットに示されたリソースを用いて、受信信号から前記PDSCHを分離する信号分離部と、を具備し、前記リソース割当ビットには、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。
本開示の送信方法は、MTC端末向けのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)のためのリソースを決定し、前記決定されたリソースを示すリソース割当ビットを含むMTC端末向けのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であるMPDCCHを送信し、前記決定されたリソースを用いて前記PDSCHを送信し、前記リソース割当ビットには、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。
本開示の受信方法は、MTC端末向けのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対して割り当てられたリソースを示すリソース割当ビットを含むMTC端末向けのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)であるMPDCCHを受信し、前記リソース割当ビットに示されたリソースを用いて、受信信号から前記PDSCHを分離し、前記リソース割当ビットには、前記MPDCCHと前記PDSCHとが同一サブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、前記MPDCCHと前記PDSCHとが異なるサブフレームで送信される場合に用いられるリソースと、が対応付けられている。