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JP6665211B2 - 曲げ加工方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、板状のワークに型を押し付けて行う曲げ加工方法及びその装置に関する。
自動車用の部材としてプレス成形される鋼板は、様々な曲げ箇所を有する複雑な断面形状に成形されるが、その中には、いわゆるハット形状のような、略平坦な上面及び下面が縦壁部を介して連続した段状の断面構造を含んだものもある。
このようなハット形状の成形には、従来より、ドロー成形(絞り又は深絞り成形ともいう)やフォーム成形等の各種成形手段が用いられている(下記特許文献1参照)。
特許第4608529号公報
近年、車体軽量化を実現するため、自動車用の部材への高張力鋼板の使用が拡大している。ところが、高張力鋼板のような強度の高い材料よりなるワークを、従来のドロー成形やフォーム成形でハット形状に曲げ加工すると、成形後の縦壁部分が外側に向かって反り上がるといった問題が生じる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、略平坦な2面が縦壁部を介して連続した断面構造を有するワークの成形を行う際に、縦壁部の反りを抑えることができる曲げ加工方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の曲げ加工方法は、金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工方法であって、ワークを用意する工程と、前記ワークの第1面形成部と前記第1面形成部から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部とを第1面形成用金型及び第2面形成用金型でそれぞれ挟持するワーク保持工程と、前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させるとともに、前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第2面形成用金型を前記第1面形成用金型に押し付けて前記縦壁部を成形する成形工程と、を有し、前記成形工程の初期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の前記第1の方向への移動速度よりも遅くするとともに、前記成形工程の後期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の第1の方向の移動速度よりも速くすることを特徴とする。
上記の方法によれば、第1面形成用金型と第2面形成用金型とを移動させる間、縦壁部が第1面形成用金型及び第2面形成用金型から浮いた状態となり、縦壁部に曲げ加工やしごき加工が入ることを抑制できる。これにより、縦壁部の残留する応力を抑制でき、縦壁部の反りを防止できる。また、第2面形成用金型が第2の方向に移動する際のワークの余りを抑制でき、成形中にワークが波打つ不具合を防止できる。その結果、縦壁部付近での皺や歪の発生を防止できる。
上記の曲げ加工方法において、前記成形工程での前記第2面形成用金型の移動速度を徐々に増加させてもよい。また、上記の曲げ加工法において、前記成形工程での前記第2面形成用金型の移動速度を段階的に増加させてもよい。これらの方法によっても、第2面形成用金型が第2の方向に移動する際のワークの余りを抑制でき、縦壁部付近での皺や歪の発生を防止できる。
上記の成形工程では前記ワークの断面における前記縦壁部の第1面側の端部の位置が、前記縦壁部の第2面側の端部の位置を基準として見たときに、前記第2面側の端部を中心とし前記縦壁部の長さを半径とする円弧に沿って移動するようにしてもよい。上記の方法によれば、第2面形成用金型が第2の方向に移動する際に、縦壁部の余りが発生しないので、縦壁部付近での皺や歪防止に効果的である。
上記の目的を達成するため、本発明の曲げ加工方法は、金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工方法であって、ワークを用意する工程と、前記ワークの第1面形成部と前記第1面形成部から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部とを第1面形成用金型及び第2面形成用金型でそれぞれ挟持するワーク保持工程と、前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させるとともに、前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第2面形成用金型を前記第1面形成用金型に押し付けて前記縦壁部を成形する成形工程と、を有し、上記の成形工程では前記ワークの断面における前記縦壁部の第1面側の端部の位置が、前記縦壁部の第2面側の端部の位置を基準として見たときに、前記第2面側の端部を中心とし前記縦壁部の長さを半径とする円弧上に設定された1又は複数の中継点を線分で結んだ経路上を移動することを特徴とする。このような方法によっても、第2面形成用金型が第2の方向に移動する際の縦壁部の余りが僅かですみ、縦壁部付近の歪発生の抑制に効果的である。また、第2面形成用金型の駆動に、面接触するカム機構を利用でき、摩耗によるトラブルの少ないカム機構で曲げ加工を行うことが可能となる。
上記の曲げ加工方法において、更に前記第1面形成用金型及び第2面形成用金型を開いてワークを取り出す型開き工程を有し、該型開き工程は、前記第2面形成用金型の位置を復帰させる前に前記第1面形成用金型を開くようにしてもよい。この型開き工程を採用することにより、成形工程の後のワークを変形させることなく取り出すことが可能となる。
上記の目的を達成するため、本発明の曲げ加工装置は、金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工装置であって、前記ワークの第1面形成部を挟持する第1面形成用金型と、前記第1面形成から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部を挟持する第2面形成用金型と、前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させる第1の駆動部と、前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第1面形成用金型に押し付ける第2の駆動部と、を備え、前記第2の駆動部は、成形工程の初期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の前記第1の方向への移動速度よりも遅くするとともに、前記成形工程の後期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の第1の方向の移動速度よりも速くする、ことを特徴とする。
上記の曲げ加工装置によれば、第1面形成用金型と第2面形成用金型とを移動させる間、縦壁部が第1面形成用金型及び第2面形成用金型から浮いた状態となり、縦壁部に曲げ加工やしごき加工が入ることを抑制できる。これにより、縦壁部の残留する応力を抑制でき、縦壁部の反りを防止できる。
上記の曲げ加工装置において、前記第2の駆動部は、前記第1面形成用金型を前記第1の方向に移動させる駆動力を利用して前記第2面形成用金型を前記第2の方向に駆動させる連動機構を有してもよい。この場合において、前記連動機構は、前記第1の方向への圧を伝えるカムドライバと前記第2面形成用金型に形成され前記カムドライバに摺接するカム面とを有し、前記カムドライバからの押圧により前記第2の方向への変位を生じるようにしてもよい。このような構成によれば、最も簡単な構造のカム機構により第2の駆動部を実現できる。すなわち、第1方向への押圧のみで第2の方向への変位を発生させる第2の駆動部を実現でき、第2面形成用金型に第1面形成用金型と共通の押圧装置を利用できる。
上記の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型のカム面は曲面よりなり、前記カムドライバが成形初期に接する部分の前記カム面の傾きは、前記カムドライバが成形後期に接する部分の前記カム面の傾きよりも大きくしてもよい。この構成によれば、第2面形成用金型の移動速度が、押圧の初期には遅く、押圧の後期に増大するように構成でき、これによりワークの成形の際の縦壁部の弛を防止できる。その結果、縦壁部付近での歪の発生を防止できる。
上記の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型のカム面は傾きが異なる複数の傾斜面を有し、前記カムドライバが成形初期に接する傾斜面の傾きは成形後期に接する傾斜面の傾きよりも大きくするようにしてもよい。この場合において、前記カムドライバに前記カム面の傾斜面の数と等しいカム面を設け、前記カムドライバのカム面と前記第2面形成用金型のカム面とが面接触するようにしてもよい。この構成によれば、カムドライバのカム面と第2面形成用金型のカム面とが面接触することにより摩耗しにくくなり、故障し難く信頼性の高い曲げ加工装置を実現できる。
上記の第1の駆動部として、前記第1面形成用金型の第1の方向に隣接して配置され、前記第1の駆動部からの押圧により第1の方向に弾性圧縮する第1の弾性機構を設けてもよい。この構成によれば、簡単な装置構成で、第1面形成用金型を第1の方向に変位させることができる。
上記の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型に取り付けられ、前記第1の方向に弾性圧縮することで、前記第2面形成用金型の第1の方向の変位を阻止する第2の弾性機構を更に設けてもよい。この構成によれば、第1面形成用金型の変位によるプレス加工機の変位を第2の弾性機構で吸収できるため、第1面形成用金型及び第2面形成用金型を共通の押圧装置で押圧することが可能となる。
上記の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型の位置を初期位置に復帰させる押戻機構を更に設けてもよい。この構成により、第2面形成用金型を自律的に復帰させることができ、生産性の高い曲げ加工装置が実現できる。
上記の曲げ加工装置において、前記第1面形成用金型は、前記第1の駆動部と一体的に変位する上型と、該上型に押圧される下型と、該下型を支持し前記第1の駆動部の押圧により弾性的に圧縮する第1のガスクッションとで構成され、前記第2面形成用金型は、前記第1の駆動部の荷重を伝える上スライダと該上スライダに対向する下スライダと、前記下スライダの第2の方向側を前記第2の方向と反対方向に付勢し、前記下スライダの第2の方向への移動により弾性的に圧縮されるとともにその圧縮状態を維持可能なロック機構を備えた第2のガスクッションとで構成され、前記第2のガスクッションは、前記第1の駆動部を上昇させて前記第1面形成用金型の上型を前記ワークから離間させる際に圧縮状態を維持するようにしてもよい。
これにより、型開き工程において、第1面形成用金型がワークを挟んだままの状態で、第2面形成用金型が第1面形成用金型から離間する方向に移動してしまい、縦壁部に意図せぬ曲げ加工が入ってしまう不具合を防止できる。
本発明の曲げ加工方法及びその装置によれば、略平坦な2面が縦壁部を介して連続した断面構造を有するワークの成形を行う際に、縦壁部の反りを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法に用いる曲げ加工装置の断面図である(図1の断面は図2のI−I線で示す部分の断面に対応する)。 図1のII−II線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法のワーク保持工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法の成形工程を示す断面図である(その1)。 本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法の成形工程を示す断面図である(その2)。 本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法の型開き工程を示す断面図である。 図4及び図5の成形工程における縦壁部の折曲部の変位を示す模式図である。 成形工程において生じる縦壁部の余りを示す模式図である。 図9A〜図9Cは、図1の曲げ加工装置のカム機構の第1の変形例を示す断面図である。 図10A〜図10Cは、図1の曲げ加工装置のカム機構の第2の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る曲げ加工方法及びその装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、曲げ加工装置10は、板状のワーク80を金型12の間に配置し、これを金型12で挟んで第1面と第2面とが縦壁部88を介してつながった段状の断面構造に成形する。この金型12は、プレス装置を構成する基台14と押圧部16との間に配置され、押圧部16の押し下げ変位に伴って各部が動作するように構成されている。
金型12は、ワーク80の第1面形成部分82を上下方向から挟んで保持する第1面形成用金型18と、ワーク80の第2面形成部分84を上下方向から挟んで保持する第2面形成用金型20とを有している。なお、ワーク80の第1面形成部分82と第2面形成部分84との間には中間部86がある。中間部86は、成形後において縦壁部88となる部分である。成形前において、第1面形成用金型18と第2面形成用金型20とは、中間部86の長さLだけ離間している。なお、中間部86の長さは後述するカムのストロークに応じて適宜設定されるものであり、縦壁部88の長さ以下であればよい。
第1面形成用金型18は、押圧部16の下方向(第1の方向)への押し下げ動作に伴って下方に変位する。また、第2面形成用金型20は、押圧部16の押し下げ動作によって第1面形成用金型18に接近するように図中の矢印A方向(第2の方向)に移動する。
以下、金型12の各部について更に詳しく説明する。金型12は、第1面形成用金型18と、第2面形成用金型20と、押圧部16(第1の駆動部)の押圧によって第1面形成用金型18を第1の方向に移動させる際に変形する第1の弾性機構26と、第2面形成用金型20を第2の方向に移動させるカム部38、40(第2の駆動部)と、第2面形成用金型20の上に配置されて押圧部16の変位を吸収する第2の弾性機構58とを有している。
第1面形成用金型18は、第1面用上型22(上型22ともいう)と、第1面用下型24(下型24ともいう)とを有している。
第1面用上型22は、固定上型60と一体的に形成されており、固定上型60から下方に伸び出た柱部62を備えている。固定上型60は、押圧部16(第1の駆動部)と一体的に動作する部分であり、押圧部16の下降に伴って第1面用上型22も下方(第1の方向)に変位する。柱部62の第2面形成用金型側(矢印B方向側)の側面の下端部には、所定角度で柱部62を切り欠いてなる縦壁部形成面66aが形成されている。この縦壁部形成面66aは、ワーク80を介して第2面形成用金型20が押し付けられる面であり、この縦壁部形成面66aにおいて縦壁部88(図5参照)の成形が行われる。縦壁部形成面66aの幅Tは、縦壁部88の長さと略同じ長さに形成されている。
柱部62の下端には、金型面64が形成されている。金型面64は、ワーク80の第1面形成部分82の上面を押圧する面であり、所定の凹凸形状に形成されている。また、柱部62には、後述する押戻機構50を取り付けるための切欠部62aが形成されていてよい。
第1面用上型22の下方には、第1面用下型24が配置されている。この第1面用下型24の上端には金型面64と対向する金型面68が形成されている。第1面用下型24は、その金型面68においてワーク80の第1面形成部分82の下面と当接する。金型面68は金型面64に対応する形状に形成されている。
この第1面用下型24は、基台14の上に設置される固定下型70の壁部72にスライドプレート74を介して摺動可能に接している。第1面用下型24は、不図示のガイド部材を介して固定下型70の壁部72に取り付けられており、そのガイド部材に案内されて上下方向に移動可能となっている。第1面用下型24の下には、第1の弾性機構26が設けられている。
第1の弾性機構26は、押圧部16の下降に伴って第1面用下型24が所定以上の力で押圧されると弾性的に圧縮し、これにより第1面用下型24が下方(第1の方向)に変位する。この第1の弾性機構26には、例えばガススプリングを用いることができる。なお、必要に応じて、第1の弾性機構26に弾性圧縮した状態を維持できるロック機構を持たせてもよい。
一方、第2面形成用金型20は、カムパッド28と下スライダ30とを有している。カムパッド28は、ワーク80の第2面形成部分84を上側から押圧する第2面用の上型であり、その下端の金型面28aにおいてワーク80の上面と当接する。金型面28aは、第2面に形成する立体形状に応じて図示のように所定の凹凸形状に形成されていてよい。カムパッド28の上部には、凹部28bが設けられており、その凹部28bに第2の弾性機構58が取り付けられている。押圧部16からの荷重は第2の弾性機構58を介してカムパッド28に伝えられる。
また、カムパッド28の矢印A方向側の端部及び矢印B方向側の端部には、後述する上スライダ32の変位をカムパッド28に伝える伝達部28cが形成されている。この伝達部28cは、スライドプレート34を介して上スライダ32と接している。
スライドプレート34は、内部に潤滑油を内蔵した板状部材であり、その主面に垂直な方向の荷重をそのまま伝達する一方で、主面に平行な方向の摩擦力を低下させる部材である。このスライドプレート34を介してカムパッド28が上スライダ32に対して上下方向に摺動可能な状態で保持されている。
上スライダ32は、カムパッド28の上方を覆うように配置されており、第2の弾性機構58を収容する凹部32aを備えている。この上スライダ32の凹部32aとカムパッド28の凹部28bとにより変位吸収スペースSが形成され、その変位吸収スペースS内に第2の弾性機構58が設けられている。この第2の弾性機構58は、第1の弾性機構26と同様のガススプリングであり、押圧部16の押し下げに伴う変位を吸収しつつ、押圧部16からの荷重をカムパッド28に伝える。これにより、押圧部16の押し下げ動作を行っても、カムパッド28は所定の高さに保たれる。なお、第2の弾性機構58には、弾性圧縮した状態を維持できるロック機構が設けられている。
上スライダ32は、スライドプレート39を介して固定上型60と接している。スライドプレート39はスライドプレート34と同様な部材である。これにより、上スライダ32は、固定上型60に対して矢印A、B方向に摺動可能となっている。
カムパッド28の下方には、第2面形成用金型20の下型となる下スライダ30が設けられている。下スライダ30の上端は金型面30aとなっており、カムパッド28の金型面28aに対応する形状に形成されている。この金型面30aにおいて第2面形成部分84の下面と当接する。また、下スライダ30の矢印A方向の端部には、下スライダ30の側面を切り欠いてなる縦壁部形成面66bが形成されている。縦壁部形成面66bは、ワーク80の成形工程において中間部86を挟んで縦壁部形成面66aと対向して中間部86を押圧する。縦壁部形成面66bは縦壁部形成面66aと略同じ幅に形成されている。
下スライダ30は、スライドプレート36を介して固定下型70によって支持されている。スライドプレート36は、スライドプレート34と同様な部材であり、下スライダ30を固定下型70に対して矢印A、B方向に摺動可能としている。
上記のカムパッド28及び下スライダ30は、カム機構(第2の駆動部)によって第2の方向である矢印A方向に駆動される。そのカム機構は、カムパッド28側を駆動するものと、下スライダ30側を駆動するものとに分かれている。
カムパッド28を駆動するカム機構は、上スライダ32に設けられたカム部38と、カム部38に摺接するカムドライバ76とを有している。カム部38は上スライダ32と一体的に形成されており、その下端部にはカム面38aが形成されている。上スライダ32のカム面38aは、その下端が上端よりも上型22及び下型24側(矢印A方向側)に近接するように傾斜している。また、カムドライバ76は、固定下型70から上方に伸び出た柱状の部分であり、その上端にカム面76aが設けられている。カムドライバ76のカム面76aはカム面38aと平行な傾斜面として形成されている。
カム面38aは、押圧部16の押し下げ動作に伴う上スライダ32の下方への変位によりカムドライバ76のカム面76aに押し付けられつつ摺動する。これにより、上スライダ32が矢印A方向(第2の方向)に移動する。すなわち、カム面38aによって押圧部16の下方向(第1の方向)の変位が上スライダ32矢印A方向(第2の方向)への変位に変換される。
一方、下スライダ30を駆動するカム機構は、下スライダ30に設けられたカム部40と、カム部40に摺接するカムドライバ78とを有している。下スライダ30のカム部40の上端には、カム面40aが設けられている。このカム面40aは、その上端が下端よりも上型22及び下型24側(矢印A方向側)に近接する向きに傾斜している。また、カムドライバ78は、固定上型60から下方に伸び出た柱状の部分であり、その下端にカム面78aが設けられている。カムドライバ78のカム面78aは、下スライダ30のカム面40aと平行な傾斜面として形成されている。
カムドライバ78は、押圧部16と一体的に下降し、そのカムドライバ78のカム面78aが下スライダ30のカム面40aを押圧する。これにより、下スライダ30のカム面40aが摺動して、下スライダ30が矢印A方向(第2の方向)に移動する。
図2に示すように、カムパッド28を駆動するカムドライバ76と、下スライダ30を駆動するカムドライバ78とは、矢印C方向に交互に配置されている。また、下スライダ30のカム部40及び上スライダ32のカム部38は、これらのカムドライバ76、78の間に配置されている。
図示のように、固定上型60の側部には、上スライダ32を案内するガイドレール42が設けられており、固定下型70の側部には、下スライダ30を案内するガイドレール44が設けられている。そのガイドレール42、44は、矢印A、B方向(紙面に垂直な方向)に伸びており、下スライダ30及び上スライダ32は、矢印A、B方向に案内されて移動する。なお、ガイドレール42、44は、キーパープレート45によって覆われて固定上型60及び固定下型70にそれぞれ固定されている。これにより、上スライダ32及び下スライダ30をガタツキなく固定できる。
また、図1に示すように、上スライダ32及び下スライダ30には、上スライダ32及び下スライダ30を上型22及び下型24から離間する方向(矢印B方向)に付勢し、カム機構によって生じた矢印A方向(第2の方向)への変位を、初期位置に押し戻す押戻機構50、52が取り付けられている。押戻機構50は、第1面用上型22の切欠部62aと上スライダ32との間に設けられている。また、押戻機構52は、固定下型70の壁部72と下スライダ30との間に設けられている。
これらの押戻機構50、52は、カム機構による上スライダ32及び下スライダ30の矢印A方向(第2の方向)への移動によって弾性圧縮する。また、カム機構による押圧が解除されると、弾性的な付勢力によって上スライダ32を矢印B方向に押し戻す。なお、押戻機構50、52には、第1、第2の弾性機構26、58と同様のガススプリングを用いることができる。この押戻機構50、52にはロック機構が設けられている。
本実施形態に係る曲げ加工装置10は以上のように構成されたものであり、この曲げ加工装置10を用いた曲げ加工方法は以下に説明するように行われる。
まず、所定形状にカットした板状のワーク80を用意し、曲げ加工装置10の金型12を完全に開放した状態で、ワーク80を金型12内に配置する。
次に、押圧部16を押し下げる。これにより、カムパッド28及び第1面用上型22が押し下げられる。そして図1に示すように、ワーク80の第2面形成部分84がカムパッド28及び下スライダ30によって上下から挟み込まれて保持される。さらに、押圧部16からの荷重が固定上型60、スライドプレート39、上スライダ32及び第2の弾性機構58を介してカムパッド28に伝えられることにより、カムパッド28が下スライダ30に押し付けられ、第2面形成部分84が所定の立体形状に成形される。
押圧部16を更に下降させると、固定上型60が押し下げられる。このとき、カムパッド28の上の第2の弾性機構58が弾性的に圧縮するとともに、上スライダ32がスライドプレート34と摺動しつつカムパッド28に接近する。このように、カムパッド28に対する押圧部16の変位は第2の弾性機構58によって吸収されるため、カムパッド28の上下方向の位置は変化しない。
一方、固定上型60と一体的に形成された第1面用上型22は、固定上型60とともに下降して、図3に示すように、第1面用上型22がワーク80の第1面形成部分82を上から押圧する。これにより、ワーク80の第1面形成部分82及び第2面形成部分84がそれぞれ第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20で挟持されてワーク保持工程が完了する。
一方、ワーク80が第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20により保持された状態において、下スライダ30のカム面40aとカムドライバ78のカム面78aとが接触し、上スライダ32のカム面38aとカムドライバ76のカム面76aとが接触する。
図4に示すように、押圧部16が更に下降すると、カムドライバ78が下降して下スライダ30のカム面40aがカムドライバ78のカム面78aで押圧される。これにより下スライダ30のカム面40aが摺動し、下スライダ30が矢印A方向(第2の方向)に移動する。また、押圧部16の下降に伴って上スライダ32が下方に移動することで、そのカム面38aがカムドライバ76のカム面76aに押し付けられて摺動する。これにより、上スライダ32が矢印A方向(第2の方向)に移動する。カムパッド28は上スライダ32とともに矢印A方向に移動する。このようにして、第2面形成用金型20を構成するカムパッド28及び下スライダ30が第2の方向に移動する。
一方、第1面用上型22は、押圧部16の下降に伴って第1面用下型24を下方に押圧する。その結果、第1面用下型24を支持する第1の弾性機構26が弾性的に圧縮されながら、第1面用上型22及び第1面用下型24が下方に移動する。このようにして、第1面形成用金型18が下方(第1の方向)に移動するとともに、第2面形成用金型20が矢印A方向(第2の方向)に移動する。
上記の第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20の移動により、ワーク80の中間部86が徐々に立ち上がるように変形する。中間部86は、第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20の間のギャップGで浮いた状態で変形する。その際に、中間部86に対して曲げ加工やしごき加工が行われることはなく、中間部86に対する加工履歴が入らずにワーク80が変形する。
その後、図5に示すように、曲げ加工装置10の下死点に達して押圧部16の降下が停止する。このとき、中間部86は、下スライダ30の縦壁部形成面66bと第1面用上型22の縦壁部形成面66aとの間に挟まれた状態で押圧される。これにより、中間部86の上端及び下端に曲げ加工が入り、折曲部86a、86bが形成され、中間部86が段状に立ち上がった断面形状に成形される。これにより、中間部86が段状に立ち上がった縦壁部88に成形されたことになる。
以上のようにして成形工程が完了する。
次に、図6に示すように、第1面形成用金型18と第2面形成用金型20の型開き工程を行う。まず、第2の弾性機構58及び押戻機構50、52を、それらのロック機構を利用して下死点の圧縮状態に保つ。これにより、上下スライダ32、30の第1方向の位置を下死点のままに固定しておく。その後、押圧部16を上昇させて、カムパッド28を下スライダ30から離間させ、さらに第1面用下型24から第1面用上型22を離間させる。その後、押戻機構50、52のロック機構及び第2の弾性機構58のロック機構を順次開放して、カムパッド28及び上下スライダ32、30を初期位置に復帰させることで型開き工程が完了する。
これにより、本実施形態に係る曲げ加工方法が完了する。以上に説明した曲げ加工方法及び曲げ加工装置10によれば、以下の効果が得られる。
第1面形成用金型18と第2面形成用金型20とを移動させる間、中間部86が第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20から浮いた状態となり、中間部86に曲げ加工やしごき加工が入ることを抑制できる。すなわち、縦壁部88の両端の折曲部86a、86bの部分にのみ曲げ加工が入り、それ以外の部分には曲げ加工やしごき加工が入ることはない。そのため、縦壁部88の残留する応力を抑制でき、縦壁部88の反りを防止できる。
カムドライバ76、78とこれに摺接するカム面38a、40aとで押圧部16の第1の方向の変位を第2の方向の変位に変換して第2面形成用金型20を第2の方向に移動させるようにしたため、第2面形成用金型20を第1面形成用金型18と共通の押圧装置で押圧することが可能となっている。すなわち、簡単な装置構成で第2面形成用金型20を第2の方向へ移動させることができる。
カムパッド28と上スライダ32との間の変位吸収スペースSに第2の弾性機構58を設けて、第1面形成用金型18の変位を第2の弾性機構58で吸収するようにした。これにより、第1面形成用金型18及び第2面形成用金型20を共通の押圧装置で押圧しても、第2面形成用金型20の第1の方向へ変位させることなく、第2の方向のみに移動させることができる。
次に、上記の実施形態に係る曲げ加工方法及び曲げ加工装置10の変形例について説明する。
図4及び図5の成形工程における中間部86の折曲部86a、86bの変位は、縦壁部88の第1面側の折曲部86aを基準として図7のように表される。図1に示すように、上スライダ32のカム面38a及び下スライダ30のカム面40aを単一の傾斜面として構成した場合を考える。
この場合には、第1面形成用金型18の下方への変位に対する上下スライダ32、30の変位の割合は、成形工程の初期から後期にかけて、カム面38a、40aの傾斜に応じた一定の割合となる。そのため、中間部86の一方の折曲部86bは、他方の折曲部86aに対して、図7に示すように、成形初期の位置と成形完了時の位置とを線分で結んだ経路Rに沿って移動する。このとき、成形工程の途中において、中間部86に長さWに相当する余りが生じてしまう。
この中間部86の長さの余り部分によって、図8に示すように、縦壁部88に波打ち部分89が発生し、縦壁部88の中で加工が不要な部分に曲げ加工が加わってしまう。その結果、縦壁部88付近に皺や歪が発生するおそれがある。
そこで、図9A〜図9Cに示す変形例1では、下スライダ30のカム面40bを曲面とする。この場合には、カムドライバ78のカム面78bも曲面とする。なお、図9A〜図9Cは、下スライダ30のカム面40b及びカムドライバ78のみを示すが、上スライダ32側も同様の構成とすればよい。
図9Aに示すように、カム面40bにおいて、カムドライバ78が成形初期に接する部分の傾きが大きく形成されている。また、図9B及び図9Cに示すように、成形後期にかけて、カムドライバ78が接触する部分の傾きが徐々に小さくなっている。カム面40bの傾きが大きい場合には、押圧部16の押し下げ量に対する下スライダ30の移動量が小さくなる。すなわち、成形工程の初期における第2面形成用金型20の第2の方向への移動速度が遅くなる。また、成形後期において、カムドライバ78が接する部分の傾きが小さくなることで、押圧部16の押し下げ量に対する下スライダ30の第2の方向への移動量が増加する。すなわち、成形後期では、第2面形成用金型20の第2の方向への移動速度が、押圧部16の押し下げ速度よりも早くなるように変化する。
これにより、中間部86の折曲部86bは、図7に示すような、折曲部86aを中心として中間部86の長さを半径とする円弧に沿った経路Rに沿って移動し、成形工程における中間部86の余り部分の発生を防ぐことができる。その結果、ワーク80の縦壁部88付近の皺や歪の発生を防止できる。
また、図10A〜図10Cに示す変形例2のように、下スライダ30のカム面を複数の傾斜面40c、40dで構成してもよい。この場合には、カムドライバ78にも、下スライダ30の傾斜面40c、40dに平行な2つの傾斜面78c、78dを設ける。なお、図10A〜図10Cは下スライダ30側のみを示すが、上スライダ32側も同様に構成すればよい。
図10Aに示すように、成形の初期において、カムドライバ78の傾斜面78cが傾きが大きい傾斜面40cに面接触し、下スライダ30は傾斜面40cでカムドライバ78に対して摺動する。これにより、成形工程の初期において、押圧部16の押し下げ量に対する下スライダ30の移動量が小さくなる。
さらに、カムドライバ78が押し下げられると、図10Bに示すように成形工程の途中でカムドライバ78の傾斜面78dが下スライダ30の傾斜面40dと面接触する。その後、図10Cに示すように成形工程の完了まで下スライダ30の傾斜面40dがカムドライバ78の傾斜面78dと摺動する。傾斜面40dの傾きは傾斜面40cの傾きよりも小さいため、押圧部16の押し下げ量に対する下スライダ30の移動量が大きくなる。これにより、成形工程の後期の下スライダ30の第2の方向への移動速度が成形初期の下スライダ30の移動速度よりも速くなる。
変形例2のようにカム面を複数の傾斜面で構成した場合には、中間部86の折曲部86bは、図7の経路Rのように、折曲部86aを中心として中間部86の長さを半径とする円弧に取った中継点を線分で結んだ経路に沿って移動する。この場合には、成形工程における中間部86の余り部分の長さがWとなるが、経路Rを通る場合よりも中間部86の余り部分の長さが小さくなる。そのため、中間部86の波打ち部分89を許容可能な程度に抑えることができ、成形後の縦壁部88付近の皺や歪を防ぐことができる。
なお、変形例2のカム面によれば、下スライダ30の傾斜面40c、40dとカムドライバ78の傾斜面78c、78dとが面接触するため、摩耗で変形しにくくなり、カム部の摩耗によるトラブルを防ぐことができる。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
例えば、上記の実施の形態においては、第2の駆動部(連動機構)としてカム及びカムドライバを用いて第2面形成用金型を第2の方向に移動させる例で説明したが、上記のカム機構に代えて、ギヤ及びリンク機構を連動機構に用いてもよい。
18…第1面形成用金型 20…第2面形成用金型
26…第1の弾性機構 38a、40a…カム面
58…第2の弾性機構 66a、66b…縦壁部形成面
76、78…カムドライバ

Claims (16)

  1. 金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工方法であって、
    ワークを用意する工程と、
    前記ワークの第1面形成部と前記第1面形成部から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部とを第1面形成用金型及び第2面形成用金型でそれぞれ挟持するワーク保持工程と、
    前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させるとともに、前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第2面形成用金型を前記第1面形成用金型に押し付けて前記縦壁部を成形する成形工程と、を有し、
    前記成形工程の初期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の前記第1の方向への移動速度よりも遅くするとともに、前記成形工程の後期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の第1の方向の移動速度よりも速くすることを特徴とする曲げ加工方法。
  2. 請求項記載の曲げ加工方法において、前記成形工程での前記第2面形成用金型の移動速度を徐々に増加させることを特徴とする曲げ加工方法。
  3. 請求項記載の曲げ加工方法において、前記成形工程での前記第2面形成用金型の移動速度を段階的に増加させることを特徴とする曲げ加工方法。
  4. 請求項記載の曲げ加工方法において、前記成形工程では前記ワークの断面における前記縦壁部の第1面側の端部の位置が、前記縦壁部の第2面側の端部の位置を基準として見たときに、前記第2面側の端部を中心とし前記縦壁部の長さを半径とする円弧に沿って移動することを特徴とする曲げ加工方法。
  5. 金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工方法であって、
    ワークを用意する工程と、
    前記ワークの第1面形成部と前記第1面形成部から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部とを第1面形成用金型及び第2面形成用金型でそれぞれ挟持するワーク保持工程と、
    前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させるとともに、前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第2面形成用金型を前記第1面形成用金型に押し付けて前記縦壁部を成形する成形工程と、を有し、
    前記成形工程では前記ワークの断面における前記縦壁部の第1面側の端部の位置が、前記縦壁部の第2面側の端部の位置を基準として見たときに、前記第2面側の端部を中心とし前記縦壁部の長さを半径とする円弧上に設定された1又は複数の中継点を線分で結んだ経路上を移動することを特徴とする曲げ加工方法。
  6. 請求項1又は5記載の曲げ加工方法において、更に前記第1面形成用金型及び第2面形成用金型を開いてワークを取り出す型開き工程を有し、該型開き工程において前記第2面形成用金型の位置を復帰させる前に前記第1面形成用金型を開くことを特徴とする曲げ加工方法。
  7. 金型を用いて板状のワークを曲げ加工することにより、第1面及び第2面が縦壁部を介してつながった段状の断面構造に成形する曲げ加工装置であって、
    前記ワークの第1面形成部を挟持する第1面形成用金型と、
    前記第1面形成から前記縦壁部の長さだけ離間した第2面形成部を挟持する第2面形成用金型と、
    前記第1面形成用金型を前記板状のワークの主面に垂直な第1の方向に移動させる第1の駆動部と、
    前記第2面形成用金型を前記ワークの主面に平行な第2の方向に移動させて前記第1面形成用金型に押し付ける第2の駆動部と、を備え、
    前記第2の駆動部は、成形工程の初期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の前記第1の方向への移動速度よりも遅くするとともに、前記成形工程の後期において前記第2面形成用金型の前記第2の方向への移動速度を前記第1面形成用金型の第1の方向の移動速度よりも速くする、ことを特徴とする曲げ加工装置。
  8. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第2の駆動部は、前記第1面形成用金型を前記第1の方向に移動させる駆動力を利用して前記第2面形成用金型を前記第2の方向に駆動させる連動機構を有することを特徴とする曲げ加工装置。
  9. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記連動機構は前記第1の方向への圧を伝えるカムドライバと前記第2面形成用金型に形成され前記カムドライバに摺接するカム面とを有し、前記カムドライバからの押圧により前記第2の方向への変位を生じることを特徴とする曲げ加工装置。
  10. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型のカム面は曲面よりなり、前記カムドライバが成形初期に接する部分の前記カム面の傾きは、前記カムドライバが成形後期に接する部分の前記カム面の傾きよりも大きいことを特徴とする曲げ加工装置。
  11. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型のカム面は傾きが異なる複数の傾斜面を有し、前記カムドライバが成形初期に接する傾斜面の傾きは成形後期に接する傾斜面の傾きよりも大きいことを特徴とする曲げ加工装置。
  12. 請求項11記載の曲げ加工装置において、前記カムドライバは前記カム面の傾斜面の数と等しいカム面を有し、前記カムドライバのカム面と前記第2面形成用金型のカム面とが面接触することを特徴とする曲げ加工装置。
  13. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第1面形成用金型は、前記第1の駆動部の押圧に伴って第1の方向に弾性圧縮する第1の弾性機構を有することを特徴とする曲げ加工装置。
  14. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型に取り付けられ、前記第1の方向に弾性圧縮することで、前記第2面形成用金型の第1の方向の変位を阻止する第2の弾性機構を更に備えることを特徴とする曲げ加工装置。
  15. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第2面形成用金型の位置を初期位置に復帰させる押戻機構を更に備えることを特徴とする曲げ加工装置。
  16. 請求項記載の曲げ加工装置において、前記第1面形成用金型は、前記第1の駆動部と一体的に変位する上型と、該上型に押圧される下型と、該下型を支持し前記第1の駆動部の押圧により弾性的に圧縮する第1のガスクッションとを有するとともに、
    前記第2面形成用金型は、前記第1の駆動部の荷重を伝える上スライダと該上スライダに対向する下スライダと、前記下スライダの第2の方向側を前記第2の方向と反対方向に付勢し、前記下スライダの第2の方向への移動により弾性的に圧縮されるとともにその圧縮状態を維持可能なロック機構を備えた第2のガスクッションと、を有し、
    前記第2のガスクッションは、前記第1面形成用金型の上型を前記ワークから離間させる際に圧縮状態を維持することを特徴とする曲げ加工装置。
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