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JP6661456B2 - 鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド - Google Patents

鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド Download PDF

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Description

本発明は、ソイルセメント柱と鋼管からなる鋼管ソイルセメント杭を築造する際に用いる鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドに関するものである。
鋼管ソイルセメント杭は耐震性に優れており、主に道路・鉄道高架橋の橋脚や橋台などの杭基礎として用いられている。鋼管ソイルセメント杭は、ソイルセメント柱の中に鋼管が同心円状に配置された構造である。
鋼管ソイルセメント杭の鉛直支持力は、ソイルセメントと地盤の境界面の周面摩擦抵抗力と、ソイルセメント先端の先端抵抗力からなる。したがって良好な支持力を発揮するためには、良質なソイルセメントの築造が不可欠である。
良質なソイルセメントを築造するためには、掘削した土砂とセメントミルクを均質に攪拌混合することが必要であり、共回り防止翼を用いた掘削攪拌装置が用いられる(例えば、特許文献1、2参照)。
近年、道路の橋梁計画が平野部から山間部へ移行していく傾向がある。平野部の支持地盤は砂や砂礫が多いが、山間部の支持地盤は礫径の大きい礫層や岩盤等の硬質地盤が多い。さらに、山間部の支持層はほとんどの場合傾斜している。
支持層が傾斜している場合には、全ての杭の先端部を確実に支持層内に到達させるため、その設計においては硬質な地盤に杭を長く根入れする必要がある。
従来の鋼管ソイルセメント杭に用いる共回り防止翼付きの掘削攪拌装置では、その外側の地盤内に差し込まれる張出し部分の抵抗により、硬質地盤の掘削が困難である。
そのため、硬質支持層に根入れする必要があるときは、別途、以下に示す方法により、あらかじめ硬質地盤を掘削可能な硬さに一次処理した後、鋼管ソイルセメント杭を施工することが行われていた。
(1) ロックオーガ工法
三点式杭打機や油圧式クレーン等のベースマシンで、二軸同軸式のアースオーガーにより、スクリューとケーシングを逆転させながら掘削を行い、硬質地盤を揉みほぐす。
(2) ケーシング回転掘削工法
全旋回掘削機によりケーシングチューブを回転圧入しながらハンマグラブでケーシングチューブ内の硬質地盤を排土し、砂等に置き換える。
また、特許文献3には、ソイルセメントコラム築造の際に用いられる共回り防止翼として、共回り防止翼本体の端部に共回り防止翼本体より薄く、かつ高強度の材料より形成された張出し部とから構成される共回り防止翼が開示されている。
特許第3621971号公報 特許第3904373号公報 特開2014−122495号公報
従来の鋼管ソイルセメント杭の施工においては、硬質地盤への根入れを要する場合、前述のように、別途、重機が必要となり、搬入搬出・組立解体および施工に伴う工期・コストが多大であった。また、振動騒音の問題や、置き換える砂が必要となること、残土が発生する等の環境上の問題もあった。
本発明は、硬質地盤を対象とする鋼管ソイルセメント杭の施工において、別途、重機を必要とせず、工期短縮、重機減によるコスト縮減、残土低減、振動・騒音の低減が可能であり、良質なソイルセメントの築造を可能とする掘削撹拌ヘッドを提供することを目的としたものである。
本発明は、掘削ロッドに接続され、先端部からセメントミルクを吐出し地盤と混合撹拌してソイルセメント柱を築造するとともに、築造されるソイルセメント柱内に鋼管を埋設するために用いられる鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドの改良に係り、特に硬質地盤にも適用可能としたものである。
掘削撹拌ヘッドの構成としては、掘削ロッドに接続される軸部と、軸部の先端部に設けられ回転時の径が掘削径より小さい下部掘削翼と、その上方に設けられ回転時の径が掘削径に相当する1対の上部掘削翼と、軸部に遊嵌され上部掘削翼より長い複数枚の共回り防止翼と、複数枚の撹拌翼とを備える。
本発明では、下部掘削翼を軸部の軸周りに3枚以上設けることで、硬質地盤に対する掘進性能を向上させるとともに、従来一般的な2枚翼に比べ、掘削時における掘削軸心からのぶれを抑制する効果が得られる。
下部掘削翼の枚数は多い方が掘削軸心からのぶれを抑えるには有効であるが、多すぎると下部掘削翼で削った土砂の上方への移動を阻害してしまい、掘削性が低下するので、下部掘削翼の枚数は3〜4枚程度が好ましい。
なお、掘進性を向上させるためには、さらに掘削ロッドおよび掘削撹拌ヘッドの軸部径を増し、オーガーモータとして高出力のものを用いる必要があり、その場合において下部掘削翼を3枚以上とすることで安定した施工が可能となる。
さらに、下部掘削翼および上部掘削翼に取り付けられる掘削ビットについても、高強度の掘削性の高いビットを用いることで軟岩等の硬質地盤での掘進がスムーズとなる。なお、掘削攪拌ヘッドの軸部の先端を下向きの円錐形とし、その部分にも掘削ビットを取り付けることで、さらに掘進がスムーズとなる。
また、本発明では上述の構成に加え、共回り防止翼を共回り防止翼本体とその端部に取り付けられる張出し部とで構成する。張出し部はその一部または全部が上部掘削翼によって掘削される掘削孔の孔壁面より外側の地盤に差し込まれる長さを有し、共回り防止翼本体より薄く形成され、かつ前記共回り防止翼本体の材料より高強度の材料より形成されている。
共回り防止翼の張出し部を高強度化して薄くすることにより、張出し部に生じる地盤の掘進抵抗を低減することができ、特に硬質地盤においてその効果が大きい。
本発明で対象とする硬質地盤としては、従来の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドでは掘進が困難であった軟岩程度を想定している。
鋼管ソイルセメント杭施工においては、掘削ロッドの先端に掘削撹拌ヘッドを取り付けて、掘削、掘削攪拌ヘッド先端部からのセメントミルクの吐出、掘削土砂との撹拌混合を行い、掘削ロッドを引き上げた後に、鋼管を建て込む後埋設方式と、掘削ロッドを鋼管内に通した状態で、掘削、掘削撹拌ヘッド先端部からのセメントミルクの吐出、掘削土砂との撹拌混合を行いながら鋼管を建て込む同時埋設方式がある。
同時埋設方式の場合には、従来から上部掘削翼、共回り防止翼、および撹拌翼を折畳み可能な構造とした掘削攪拌ヘッドが用いられ、地上で掘削ロッドを鋼管に通した後に掘削攪拌ヘッドを取り付け、鋼管の建込み完了後、これらの翼を折り畳んで掘削ロッドを引き上げることが行われている。
下部掘削翼の長さについては、回転時の径が上部掘削翼による掘削径の0.4〜0.7倍となるようにすることが望ましい。掘削攪拌ヘッドの先端との間隔や上部掘削翼との間隔にもよるが、硬質の地盤を掘進する際、まず掘削攪拌ヘッドの先端および下部掘削翼を地盤に食い込ませて掘削し、上部掘削翼で必要な掘削径に掘削して行くことで、安定した掘進が可能となる。
なお、下部掘削翼の回転時の径が上部掘削翼による掘削径の0.7倍を超えると、下部掘削翼にかかる負荷が大きくなりすぎて掘進性が低下する。0.4倍を下回ると軸ぶれの抑制効果は高くなるが、上部掘削翼の負荷が大きくなりすぎて掘進性が低下する。
共回り防止翼の張出し部の材質については、ばね鋼鋼材(SUP材)、ハードックス(耐摩耗鋼板)、ウェルドックス(高引張鋼板)などの超高力鋼を選定することができる。
これらの鋼材の降伏点は、代表的な一般構造用圧延鋼材(SS400)が245N/mm2であるのに対し、ばね鋼鋼材(SUP材)は1080N/mm2、ハードックス(耐摩耗鋼板)は1000〜1300N/mm2、ウェルドックス(高引張鋼板)は700N/mm2である。なお、ハードックスとウェルドックスはスウェーデン鋼と総称され、いずれもスウェーデンスティール社の製品である。
一般構造用圧延鋼材の強度を基準とした場合、切削、研削、研磨などの加工性、納期などの入手のしやすさ、さらに材料費や加工費などのコスト等を考慮すると、一般構造用圧延鋼材の2.5〜4.0倍程度の降伏点を有するものが望ましい。
また、張出し部の厚さは、地盤の掘進抵抗の低減という観点からは、できるだけ薄くすることが望ましく、ばね鋼鋼材やスウェーデン鋼鋼材であれば4.5mm以上あればよいが、溶接による取付け等を考慮すると10〜15mm程度が望ましい。
また、掘削孔の孔壁より外側の地盤内に差し込まれる張出し部の長さは、張出し部の受働抵抗から求められる抵抗モーメントが、掘削ロッドの回転から決まる共回り防止翼の回転モーメントを上回るように決定する。経験的に10cm程度あればよいが、一般的に掘削径に比例して掘削ロッドの回転力による共回り防止翼の回転モーメントが大きくなることから、これに対抗すべく掘削孔の口径に比例して張出し部の横方向の長さや高さを変化させる必要がある。
例えば、ボルト止め等によって取り替え可能とし、張出し部を共回り防止翼本体に対し着脱可能とすることにより、対象地盤に応じて最適な寸法に付けかえることができる。
また、共回り防止翼本体に対する張出し部の取り付けに関しては、例えば張出し部の接続側端部を共回り防止翼本体に重ね合せ、高力ボルト摩擦接合により取り付けるようにすれば、接合や着脱が容易であり、かつ強固な接合部が形成される。
あるいは、張出し部を共回り防止翼本体の先端部に折曲可能に取り付ければ、任意の角度に折曲させて固定することで、外側の地盤内に差し込まれる部分の長さを調整することができる。
このため、張出し部の全体の長さは、通常、掘削孔の孔壁より外側の地盤内に差し込まれる部分の長さ10cm、共回り防止翼本体の端部に重ねてボルト止めされる部分の長さ10cmの計20cm程度あればよい。また、これより長く形成することにより孔壁より外側の地盤中に差し込まれる部分の長さを自由に設定することができる。
例えば、掘削ロッドの回転力による共回り防止翼の回転モーメントが想定以上に大きくなる場合、孔壁面より外側の地盤中に差し込まれる部分の長さを自由に設定して付けかえることができる。
また、共回り防止翼は、攪拌翼を挟んでその上下両側にそれぞれ一個ずつ取り付けることにより共回り防止効果を一層高めることができる。
さらに、張出し部を共回り防止翼本体の先端部間に取り付け、上下共回り防止翼を連結して側面から見て箱状に形成することで、単に共回り防止効果を高めるだけでなく、掘進中の掘削ロッドのぶれ等を防止することにより、施工精度を高めることができる。
また、張出し部の下端部または上下端部に刃形(包丁の刃の形状)を形成することにより、掘進および引き上げの際に張出し部に生じる地盤の抵抗をさらに低減することができる。
また、前述のように、鋼管ソイルセメント杭施工においては、後埋設方式と同時埋設方式があるが、同時埋設方式用には、従来の同時埋設方式用の掘削撹拌ヘッドと同様に、上部掘削翼、共回り防止翼、および撹拌翼を折曲可能な構造とし、折曲時の径が前記ソイルセメント柱内に埋設される鋼管の内径以下となるようにすればよい。
本発明の掘削攪拌ヘッドによれば、鋼管ソイルセメント杭の施工において、別途、重機を必要とせず、それにより、工期短縮、重機減によるコスト縮減、残土低減、振動・騒音の低減が可能である。
また、補助工法により周辺地盤、支持地盤を乱すことがないため、支持力低下のおそれがなく、良質なソイルセメントの築造が可能である。
本発明に係る掘削撹拌ヘッドの一実施形態を示したもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA矢視図、(d)は(a)のB矢視図である。 比較例としての従来の掘削撹拌ヘッドの一例を示したもので、(a)は正面図、(b)は底面図である。 本発明に係る掘削撹拌ヘッドの施工試験におけるボーリング柱状図と換算N値および本発明の実施例と比較例の施工工程の時間と深度の関係を示した図である。 本発明に係る掘削撹拌ヘッドの他の実施形態を示す正面図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の硬質地盤対応型の掘削攪拌ヘッド1の一実施形態を示したものである。この例では、掘削ロッド(図示せず)の先端に、掘削攪拌ヘッド1(掘削径1400mm)の軸部2(外径318.5mm)が接続されている。
軸部2下端の円錐状部分には、複数の掘削ビット2aが取り付けられ、その直上の軸周りに下部掘削翼3(外径750mm)を3枚設けている。下部掘削翼3は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット3aが取り付けられている。
下部掘削翼3の上方には、軸周りに1対の上部掘削翼4(外径1400mm)が設けられている。上部掘削翼4は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット4aが取り付けられている。なお、図では上部掘削翼4が90°回転した状態を二点鎖線で示している。
上部掘削翼4の上方には、軸部2に対し1対の共回り防止翼5(外径1600mm)がボス5cを介して遊嵌され、本実施例ではその上方に2対の撹拌翼6(二点鎖線は90°回転した状態)を設けている。
本実施例で使用した共回り防止翼5は、翼本体5aと張出し部5bとからなる。翼本体5aは、厚さ25mm、長さ450mm、高さ220mmの一般構造用圧延鋼板(SS400)の基端部を、ボス5cの外面に溶接した1対の端部固定板5d間に挿入し、ボルト5eで固定している。
張出し部5bは、厚さ12mm、長さ150mm、高さ220mmの耐摩耗鋼板(HARDOX 400)の基端部を、翼本体5aの先端に溶接している。
図2は比較例である従来型の掘削攪拌ヘッド11である。この例では、掘削ロッド(図示せず)の先端に、掘削攪拌ヘッド11(掘削径1400mm)の軸部12(外径216.3mm)が接続されている。
軸部12の下端には、複数の掘削ビット12aが取り付けられ、その直上の軸周りに1対の下部掘削翼13(外径700mm、二点鎖線は90°回転した状態)を設けている。下部掘削翼13は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット13aが取り付けられている。
下部掘削翼13の上方には、軸周りに1対の上部掘削翼14(外径1400mm)が設けられている。上部掘削翼14は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット14aが取り付けられている。
上部掘削翼14の上方には、軸部12に対し1対の共回り防止翼15(外径1600mm)がボス15cを介して遊嵌され、その上方に1対の撹拌翼16(二点鎖線は90°回転した状態)を設けている。
共回り防止翼15は従来の一般構造用圧延鋼板(SS400)製のものである。
これらの掘削攪拌ヘッドの掘進性を比較するため、実際の硬質地盤において施工試験を行った。また、築造したソイルセメント柱体からまだ固まらないソイルセメントを採取してモールドに詰めて供試体を作製し、材齢7日および28日で一軸圧縮試験を行い、強度を確認した。
図3の左側は試験地盤の概要を示すボーリング柱状図である。本地盤は、表層から10.9mまでN値2〜7の軟弱層が堆積し、10.9m〜12.3mまではN値40程度の砂礫土、さらにその下部には換算N値125〜500の強風化花崗岩および風化花崗岩が存在している。
図3の右側は本発明および比較例の施工工程の時間と深度の関係を示したものである。
実施例、比較例ともに地表面から深度15.9mまでは、吐出口からセメントの添加量が掘削体積あたり300kg/m3となるように、W/C=120%のセメントミルクを吐出しながら、上限速度を毎分30cmとして、掘進可能な速度で、正回転で掘進した。
また、深度15.9m以深は、吐出口からセメントの添加量が掘削体積あたり1000kg/m3となるように、W/C=60%のセメントミルクを吐出しながら、上限速度を毎分20cmとして、掘進可能な速度で、正回転で掘進した。
比較例である従来型の掘削攪拌ヘッドは、深度11m付近(柱状図によると砂礫層)から除々に速度が低下し、18.0m(換算N値200程度)で、掘削軸芯からのぶれによるものと思われる振動が大きくなり、掘進不能となった。
実施例も同様に、深度11m付近(柱状図によると砂礫層)から速度はやや低下しているが、比較例に比べて掘進性は良い。またN値250を超えると速度は低下しているものの掘削軸芯からのぶれもなく、19.5m(推定換算N値300超)まで掘進が可能であった。
表1は本発明および比較例で築造したソイルセメント柱体から採取した供試体の強度試験結果を示したものである。本発明、比較例とも必要強度15N/mm2に対して、十分な強度であることが確認された。
Figure 0006661456
この試験結果によれば、比較例である従来型掘削攪拌ヘッドでは、掘進可能な換算N値の最大値は200であったのに対し、実施例では、300程度まで掘進可能であり、掘進性が向上していること、またソイルセメント柱体の強度に関しても必要強度を満足することが確認された。
図4は本発明の硬質地盤対応型の掘削攪拌ヘッド1の他の実施形態として、同時埋設方式用の掘削攪拌ヘッド1の例を示したものである。
基本的な構成は、図1の実施形態と同様であるが、同時埋設方式で使用するため、上部掘削翼4、共回り防止翼5、および撹拌翼6をそれぞれ回転軸4r、5r、6r回りに折曲可能な構造とし、折曲時の径がソイルセメント柱内に埋設される鋼管の内径以下となるようにしている。
軸部2下端の円錐状部分に複数の掘削ビット2aが取り付けられ、その直上の軸周りに下部掘削翼3を3枚設けている。下部掘削翼3は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット3aが取り付けられている。
下部掘削翼3の上方には、軸周りに1対の上部掘削翼4が設けられている。上部掘削翼4は翼面が掘進方向に対して斜下向きになるように取り付けられており、それぞれの翼の下部に複数の掘削ビット4aが取り付けられている。図では上部掘削翼4を回転軸4r回りに折曲させた状態を二点鎖線で示している。
上部掘削翼4の上方には、軸部2に対し1対の共回り防止翼5がボス5cを介して遊嵌され、本実施例ではその上方に1対の撹拌翼6を設けている。図ではそれぞれ折曲させた状態を二点鎖線で示している。
共回り防止翼5は、図1の実施形態と同様、翼本体5aと張出し部5bとからなり、翼本体5aの取り付け位置で折曲可能としている。翼本体5aには厚さ25mmの一般構造用圧延鋼板(SS400)を用い、張出し部5bには厚さ12mmの耐摩耗鋼板(HARDOX 400)を用いている。
以上、本発明の好ましい実施形態を比較例とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の目的および趣旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1…掘削撹拌ヘッド、
2…軸部、
2a…掘削ビット、
3…下部掘削翼、
3a…掘削ビット
4…上部掘削翼、
4a…掘削ビット、
4r…回転軸、
5…共回り防止翼、
5a…翼本体、
5b…張出し部、
5c…ボス、
5d…端部固定板、
5e…ボルト、
5r…回転軸、
6…撹拌翼、
6r…回転軸

Claims (8)

  1. 掘削ロッドに接続され、先端部からセメントミルクを吐出し地盤と混合撹拌してソイルセメント柱を築造するとともに、前記ソイルセメント柱内に鋼管を埋設するために用いられる鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドであって、前記掘削ロッドに接続される軸部と、前記軸部の先端部に設けられ回転時の径が掘削径より小さい下部掘削翼と、その上方に設けられ回転時の径が掘削径に相当する1対の上部掘削翼と、前記軸部に遊嵌され前記上部掘削翼より長い複数枚の共回り防止翼と、複数枚の撹拌翼とを備える掘削撹拌ヘッドにおいて、前記軸部の先端を下向きの円錐形とし、前記下部掘削翼は前記軸部の先端部の軸周りに3枚以上設けられており、前記共回り防止翼は共回り防止翼本体と該共回り防止翼本体の端部に取り付けられ一部または全部が前記上部掘削翼によって掘削される掘削孔の孔壁面より外側の地盤に差し込まれる張出し部とで構成され、前記張出し部は前記共回り防止翼本体より薄く形成され、かつ前記共回り防止翼本体の材料より高強度の材料より形成されていることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  2. 請求項1記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記下部掘削翼の回転時の径が前記上部掘削翼による掘削径の0.4〜0.7倍であることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  3. 請求項1または2記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記共回り防止翼の前記張出し部の降伏点は、共回り防止翼本体を形成する鋼材の降伏点の2.5倍以上であることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  4. 請求項1、2または3記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記張出し部の下端部または上下端部に刃形が形成されていることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、共回り防止翼の前記張出し部が前記共回り防止翼本体に対し着脱可能に取り付けられていることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  6. 請求項5記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記張出し部の接続側端部を前記共回り防止翼本体に重ね合せ、高力ボルト摩擦接合により取り付けられていることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  7. 請求項1〜4記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記共回り防止翼の前記張出し部が前記共回り防止翼本体の先端部に折曲可能に取り付けられていることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッドにおいて、前記上部掘削翼、前記共回り防止翼、および前記撹拌翼が折曲可能であり、折曲時の径が前記ソイルセメント柱内に埋設される鋼管の内径以下であることを特徴とする鋼管ソイルセメント杭施工用掘削撹拌ヘッド。
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