JP6648833B2 - 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
従来、実験室において、患者等の生体が行う動作を、実験を行う作業者が目視したり、センサによって生体が行う動作を計測したりすることにより、生体の回復を評価することがある。
関連する先行技術として、例えば、少なくとも1以上の基準者特徴量に基づいて、少なくとも1つの標準特徴量を算出し、標準特徴量と被験者特徴量との間の変換行列を算出し、識別対象動作データの識別対象特徴量を、変換行列を用いて変換する技術がある。また、体動信号情報にパターンマッチング処理を施して得たリズム運動に関するリズム周期の候補波と、体動信号情報に1回以上積分を行った運動軌道の粗視化を行い作成した補助波とを重ね合わせ、補助波内でピークを有する候補波の周期を選択する技術がある。また、患者固有の骨の三次元モデルを作成し、患者の実際の骨を患者固有の骨モデルと位置合わせを行い、所定範囲の運動を行う患者の骨の運動を追跡し、損傷を診断するために患者の骨の運動を示す骨運動データを有するデータベースと比較する技術がある。
しかしながら、従来技術によれば、患者等の生体の回復の評価に対する信頼性が低下することがある。例えば、実験に対する作業方法や実験の作業者が異なる場合、計測結果が変わる可能性がある。
1つの側面では、本発明は、生体の回復の評価に対する信頼性を向上させることができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、生体の状態または/および動作を計測するセンサから得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、時系列のデータから、生体が所定の動作を行った、または所定の状態となった各データ区間を特定して、特定した各データ区間をモデルに対応付けて記憶し、記憶した各データ区間同士の関係、または/および、各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であってモデルに対応付けられた過去のデータ区間と各データ区間との関係に基づいて、各データ区間が生体の回復の評価に適する度合である適合度を算出する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラムが提案される。
本発明の一態様によれば、生体の回復の評価に対する信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
以下に図面を参照して、開示の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態にかかる情報処理装置101の動作例を示す説明図である。情報処理装置101は、治療を受ける生体の回復の評価を定量化するコンピュータである。ここで、生体は、例えば、医者の治療を受ける人、すなわち、患者である。以下の記載では、生体を患者として説明する。
医療の適正化に向けて、患者の回復の定量的な評価が求められている。例えば、転倒、脳梗塞等では、患者の疾患後の改善状況を把握し、治療や投薬の効果を把握したいという要求がある。また、リウマチ/関節炎、腰痛、糖尿病等では、疾患の改善取組みを把握し、適切な生活指導をしたいという要求がある。また、糖尿病、認知症、COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)等では、自己での疾患コントロールや状態維持、予防をしたいという要求がある。また、脳震盪では、セカンドインパクト防止のために、選手が本当に回復しているかどうか、いつフィールドに戻っても大丈夫かを知りたいという要求がある。
上述した要求に対して、患者の回復の評価を定量化する方法として、以下の方法がある。質問紙によって患者が回答した結果により評価する方法や、実験室でのテスト環境において動作を目視することで評価する方法、脳計測や視線計測に基づいた方法、ウェアラブルセンサによる人の動作計測に基づいた方法等である。
しかしながら、上述した方法では、患者の回復の評価に対する信頼性が低下することがある。例えば、実験に対する作業方法や実験の作業者が異なる場合、計測結果が変わる可能性がある。また、患者の状況の違いによる影響を、患者の回復状態の変化であると誤って判定してしまう可能性がある。また、原因と結果とがセットになっているような、医者の知見に合うような指標でないと、患者の回復の評価として受け入れられないことがある。このように、個人の評価条件を把握した上でデータを抽出し、蓄積、可視化することが求められる。
そこで、本実施の形態では、患者の動作を計測した時系列のデータから、状態や動作を示すモデルにより各データ区間を意味付けし、各データ区間同士や各データ区間と過去のデータ区間の関係から、各データ区間の適合度を算出することについて説明する。
図1を用いて、情報処理装置101の動作例について説明する。図1の例では、ユーザuAは、治療を受ける患者である。そして、ユーザuAが行う動作を計測するセンサとして、センサ102がユーザuAの脚に装着されている。ここで、センサ102は、ユーザuAに装着されていなくてもよく、例えば、ユーザuAが歩行する床や、ユーザuAが開閉するドアに取り付けられていてもよい。センサ102は、例えば、加速度センサやジャイロセンサである。
情報処理装置101は、図1の(1)で示すように、センサ102から、時系列のデータを取得する。図1に示すグラフ103は、時系列のデータとして、15:21:10からのデータを示す。
そして、情報処理装置101は、センサ102から得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、時系列のデータから、患者が所定の動作を行った、または所定の状態となった各データ区間を特定する。前述のモデルには、人が所定の動作を行った、または所定の状態となった場合に、その人の動作を計測したデータに現れる特徴が示される。所定の動作または所定の状態を示すモデルには、例えば、歩行モデル、方向転換モデル、起立モデル、着席モデル、静止状態モデル等がある。また、情報処理装置101が用いる所定の動作または所定の状態を示すモデルは、1つでもよいし複数でもよい。
そして、情報処理装置101は、特定した各データ区間をモデルに対応付けて記憶する。以下の説明では、各データ区間を特定し、特定した各データ区間をモデルに対応付けて記憶することを、「データ区間を、所定の動作を行った区間または所定の状態となった区間として意味付けする」と呼称する。また、意味付けしたデータ区間を、「意味付けたモデル名+区間」と呼称する。例えば、歩行モデルによって歩行であると意味付けたデータ区間を、「歩行区間」と呼称する。
図1の例では、情報処理装置101は、所定の動作または所定の状態を示すモデルとして、歩行モデルと、方向転換モデルとを用いた例を示す。情報処理装置101は、図1の(2)で示すように、時系列のデータ内のデータ区間111、112、114を歩行区間として意味付けし、データ区間113を方向転換区間として意味付けする。以下、データ区間111、112、114を、それぞれ、歩行区間111、112、114と呼称し、データ区間113を、方向転換区間113と呼称する。
次に、情報処理装置101は、各データ区間同士の関係、または/および、各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有しモデルに対応付けられた過去のデータ区間と各データ区間との関係に基づいて、各データ区間に対する適合度を算出する。ここで、データ区間に対する適合度は、そのデータ区間が患者の評価に適する度合である。
例えば、各データ区間同士の関係を用いた例として、方向転換区間は、その方向転換区間の前後に歩行区間がある際に、その方向転換区間に対する適合度を高く算出する、例えば、その方向転換区間に対する適合度に1.0を加算するとする。そして、図1で示すように、方向転換区間113は、前後に歩行区間112、114があるため、情報処理装置101は、図1の(3)で示すように、方向転換区間113の適合度の初期値0に、1.0を加算し、1.0と算出する。
また、過去のデータ区間とデータ区間との関係を用いた例として、過去の同時刻に歩行動作が発生していた際に、そのデータ区間に対する適合度を高く算出する、例えば、その方向転換区間に対する適合度に1.0を加算するとする。そして、図1で示すように、過去において、歩行区間111が発生した時刻と同時刻に歩行動作が発生しているため、情報処理装置101は、図1の(3)で示すように、歩行区間111に対する適合度の初期値0に、1.0を加算し、1.0と算出する。
これにより、ユーザuAを治療する医師は、歩行区間111の適合度1.0と、方向転換区間113に対する適合度1.0とを閲覧して、歩行区間111、方向転換区間113がユーザuAの回復の評価に適するデータ区間であることを把握することができる。このように、情報処理装置101は、ユーザuAの回復状態の定量化の信頼性を向上させることができる。また、情報処理装置101は、センサ102から得られた時系列のデータのうち、歩行区間111、方向転換区間113以外のデータを破棄してよく、保持すべきデータ量を削減することができる。
また、図1の例では、情報処理装置101は、1つの適合度を算出したが、これに限らない。例えば、情報処理装置101は、データ区間の状況に合った第1の場面の適合度、データ区間に対する患者の習慣に合った第2の場面の適合度、データ区間に対する患者の状態変化に合った第3の場面の適合度、の少なくともいずれか1つの適合度を算出してもよい。第1〜第3の場面の適合度については、図4以降で説明する。また、図1の例では、生体を患者としたが、犬、猫、馬等といった、いわゆる患畜でもよい。次に、情報処理装置101やセンサ102が含まれる情報処理システムについて、図2を用いて説明する。
図2は、情報処理システム200の構成例を示す説明図である。情報処理システム200は、情報処理装置101と、データ取得装置201と、携帯端末202と、ハブ203と、データベース204とを有する。情報処理装置101とデータ取得装置201とは、ネットワーク210、ハブ203とによってそれぞれ接続される。
データ取得装置201は、ユーザの各部位に取り付けられ、各部位の動きを計測する装置である。そして、データ取得装置201は、センサ102を有し、取り付けられた部位の3軸の加速度、3軸の角速度を計測する。図2の例では、ユーザuA、uBの各部位に、複数のデータ取得装置201が取り付けられている。携帯端末202は、ユーザuA、uBのそれぞれが有するコンピュータである。例えば、携帯端末202は、携帯電話、スマートフォン等である。
データベース204は、データ取得装置201から取得したデータや、取得したデータを変換したデータや、変換したデータから抽出した特徴量を記憶する。次に、図3を用いて、情報処理装置101とデータ取得装置201と携帯端末202とのハードウェア構成について説明する。
(情報処理装置101とデータ取得装置201と携帯端末202とのハードウェア構成例)
図3は、情報処理装置101とデータ取得装置201と携帯端末202とのハードウェア構成例を示す説明図である。図3において、情報処理装置101は、制御部301と、主記憶部302と、補助記憶部303と、ドライブ装置304と、ネットワークI/F(Interface)部306と、入力部307と、出力部308とを含む。また、制御部301〜ドライブ装置304、ネットワークI/F部306〜出力部308はバス309によってそれぞれ接続される。
図3は、情報処理装置101とデータ取得装置201と携帯端末202とのハードウェア構成例を示す説明図である。図3において、情報処理装置101は、制御部301と、主記憶部302と、補助記憶部303と、ドライブ装置304と、ネットワークI/F(Interface)部306と、入力部307と、出力部308とを含む。また、制御部301〜ドライブ装置304、ネットワークI/F部306〜出力部308はバス309によってそれぞれ接続される。
制御部301は、情報処理装置101の全体の制御を司る演算処理装置である。例えば、制御部301は、CPU(Central Processing Unit)である。主記憶部302は、制御部301のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。揮発性メモリは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等がある。
補助記憶部303は、 主記憶部302を補助する記憶装置である。例えば、補助記憶部303は、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)である。
ドライブ装置304は、制御部301の制御に従って、記憶媒体305に対するデータのリード/ライトを制御する制御装置である。例えば、記憶媒体305が、光ディスクであれば、ドライブ装置304は、光ディスクドライブである。また、記憶媒体305が、磁気ディスクであれば、磁気ディスクドライブである。記憶媒体305は、可搬型の記憶媒体である。また、情報処理装置101は、半導体素子によって形成された半導体メモリを内蔵し、ドライブ装置を含めたUSB(Universal Serial Bus)フラッシュドライブからデータを読み書きしてもよい。
ネットワークI/F部306は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他の装置に接続される。そして、ネットワークI/F部306は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F部306には、例えばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
入力部307は、情報処理装置101に情報を入力する入力装置である。例えば、入力部307は、マウスやキーボード等である。マウスは、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う装置である。キーボードは、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う装置である。
出力部308は、情報処理装置101から情報を出力する入力装置である。例えば、出力部308は、ディスプレイ等である。ディスプレイは、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する装置である。ディスプレイには、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
データ取得装置201は、制御部311と、主記憶部312と、補助記憶部313と、センサ102と、ネットワークI/F部314とを含む。また、制御部311〜ネットワークI/F部314はバス315によってそれぞれ接続される。
制御部311は、データ取得装置201の全体の制御を司る演算処理装置である。例えば、制御部311は、CPUである。主記憶部312は、制御部311のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。揮発性メモリは、例えば、DRAM、SRAM等がある。
補助記憶部313は、主記憶部312を補助する記憶装置である。例えば、補助記憶部313は、SSD等である。
ネットワークI/F部314は、無線通信や有線通信によってハブ203に接続され、ハブ203からネットワーク210を介して他の装置に接続される。ネットワークI/F部314には、例えば、近距離無線通信インターフェースなどを採用することができる。
携帯端末202は、制御部321と、主記憶部322と、補助記憶部323と、ネットワークI/F部324と、出力部325と、入力部326とを含む。また、制御部321〜入力部326はバス327によってそれぞれ接続される。
制御部321は、携帯端末202の全体の制御を司る演算処理装置である。例えば、制御部321は、CPUである。主記憶部322は、制御部321のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。揮発性メモリは、例えば、DRAM、SRAM等がある。
補助記憶部323は、主記憶部322を補助する記憶装置である。例えば、補助記憶部323は、SSD等である。
ネットワークI/F部324は、無線通信や有線通信によってハブ203に接続され、ハブ203からネットワーク210を介して他の装置に接続される。ネットワークI/F部324には、例えば、近距離無線通信インターフェースなどを採用することができる。
出力部325は、情報処理装置101から情報を出力する入力装置である。例えば、出力部325は、ディスプレイ等である。ディスプレイは、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する装置である。ディスプレイには、例えば、TFT液晶ディスプレイなどを採用することができる。
入力部326は、携帯端末に情報を入力する入力装置である。例えば、入力部326は、タップ操作やフリック操作を検出するセンサやハードウェアキー等である。ここで、前述のセンサは、ディスプレイ上に重ねて配置されており、前述のセンサとディスプレイとを組み合わせた装置として、タッチパネルと呼称される。また、前述のセンサは、例えば、抵抗膜方式、表面型や投影型の静電容量方式等が採用されたセンサである。
(情報処理システム200の機能構成例)
図4は、実施例1における情報処理システム200の機能構成例を示す説明図である。データ取得装置201は、センサデータ取得部400を有する。携帯端末202は、自己診断票入力結果取得部401を有する。制御部301は、データ区間意味付け部402と、状況適合度算出部403と、習慣適合度算出部404と、時間変化適合度算出部405と、評価条件合致区間特定部406と、評価条件合致区間選定部407と、回復評価部408とを含む。制御部301は、主記憶部302、補助記憶部303に記憶されたプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。また、各部の処理結果は、主記憶部302等に格納される。
図4は、実施例1における情報処理システム200の機能構成例を示す説明図である。データ取得装置201は、センサデータ取得部400を有する。携帯端末202は、自己診断票入力結果取得部401を有する。制御部301は、データ区間意味付け部402と、状況適合度算出部403と、習慣適合度算出部404と、時間変化適合度算出部405と、評価条件合致区間特定部406と、評価条件合致区間選定部407と、回復評価部408とを含む。制御部301は、主記憶部302、補助記憶部303に記憶されたプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。また、各部の処理結果は、主記憶部302等に格納される。
また、データ取得装置201は、センサデータ記憶部410にアクセス可能である。センサデータ記憶部410は、主記憶部312、補助記憶部313等の記憶領域に格納される。センサデータ記憶部410の記憶内容の一例としては、図16で示す。
また、携帯端末202は、自己診断票入力結果記憶部411にアクセス可能である。自己診断票入力結果記憶部411は、主記憶部322、補助記憶部323等の記憶領域に格納される。
また、情報処理装置101は、評価条件合致区間および特徴量データベース412にアクセス可能である。評価条件合致区間および特徴量データベース412は、主記憶部302、補助記憶部303等の記憶領域に格納される。
また、データベース204は、健常者スコアデータベース413と、患者スコアデータベース414とを有する。
センサデータ取得部400は、センサ102が計測したセンサデータを取得し、センサデータ記憶部410に蓄積する。また、自己診断票入力結果取得部401は、ユーザが入力した自己診断票の入力結果を、自己診断票入力結果記憶部411に蓄積する。ここで、自己診断票は、ユーザ自身が回答する診断票である。例えば、SF(Short−Form)−36(登録商標)、SCAT3(Sport Concussion Assessment Tool version3)等である。例えば、携帯端末202は、タッチパネル上に、自己診断票の回答フォームを表示する。そして、自己診断票入力結果取得部401は、ユーザの操作によって入力された入力結果を、自己診断票入力結果記憶部411に蓄積する。
データ区間意味付け部402は、センサ102から得られた時系列のデータ内の各データ区間を、所定の動作を行った区間または所定の状態となった区間として意味付けする。データ区間意味付け部402の具体例については、図7で説明する。
また、データ区間意味付け部402は、それぞれ異なる動作または状態、またはパラメータの値が異なる同一の動作または状態を示す複数のモデルを用いてもよい。それぞれ異なる動作または状態を示す複数のモデルの一例としては、歩行モデルと静止状態モデルとである。また、パラメータの値が異なる同一の動作を示す複数のモデルの一例としては、パラメータとして歩行速度が異なる、速い歩行モデルと、遅い歩行モデルとである。また、パラメータの値が異なる同一の状態を示す複数のモデルの一例としては、パラメータとして静止時間の長さが異なる、短期静止状態モデルと、長期静止状態モデルとである。そして、データ区間意味付け部402は、複数のモデルと、時系列のデータとに基づいて、時系列のデータ内の各データ区間を、複数のモデルのうちのいずれかのモデルの動作を行った、またはいずれかのモデルの状態となった区間として意味付けする。
また、データ区間意味付け部402は、複数のモデルと、時系列のデータとに基づいて、時系列のデータから、複数のモデルのいずれかのモデルの動作を行った、またはいずれかのモデルの状態となったとする各データ区間を特定する。そして、データ区間意味付け部402は、患者が各データ区間においていずれかの動作を行った、またはいずれかのモデルの状態となったとする尤もらしさを示す尤度を算出してもよい。そして、データ区間意味付け部402は、時系列のデータ内の各データ区間を、算出した尤度が所定の閾値以上となるモデルの動作を行った、またはいずれかのモデルの状態となった区間として意味付けする。
そして、制御部301は、各データ区間同士の関係、または/および、各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であってモデルに対応付けられた過去のデータ区間と各データ区間との関係に基づいて、各データ区間に対する適合度を算出する。また、複数のモデルが用いられたとする。この場合、制御部301は、各データ区間同士の関係、または/および、各データ区間より過去に計測されたデータを有しいずれかのモデルに対応付けられた過去のデータ区間と各データ区間との関係に基づいて、各データ区間に対する適合度を算出する。
以下の記載では、データ区間に対する適合度として、データ区間に対する第1〜第3の場面に合った適合度を算出する例を説明する。
状況適合度算出部403は、各データ区間に対応付けたモデル同士の関係に基づいて、各データ区間に対する各データ区間に対応付けたモデルが示す患者の動作または状態の状況に合った第1の場面の適合度を算出する第1の適合度算出処理を実行する。以下、第1の場面の適合度を、「状況適合度」と呼称する。
また、状況適合度算出部403は、各データ区間に対応付けたモデルの動作または状態の種類、各データ区間の時間の長さ、各データ区間が有するデータの特徴量が所定の条件を満たすか否かに応じて、各データ区間に対する状況適合度を算出してもよい。例えば、所定の条件として、各データ区間の時間の長さが一定時間を超えた場合などである。この所定の条件については、図25で説明する実施例2でも説明する。
習慣適合度算出部404は、各データ区間と過去のデータ区間との発生時間、発生場所、特徴量の比較結果に基づいて、各データ区間に対する患者の習慣に合った第2の場面の適合度を算出する第2の適合度算出処理を実行する。以下、第2の場面の適合度を、「習慣適合度」と呼称する。
また、習慣適合度算出部404は、過去のデータ区間の発生時刻、発生場所、特徴量の出現頻度の各分布上における各データ区間の発生時刻、発生場所、特徴量の頻度に基づいて、各データ区間に対する習慣適合度を算出してもよい。
時間変化適合度算出部405は、過去のデータ区間が有するデータに基づく状態変化モデルと各データ区間が有するデータに基づいて、各データ区間に対する患者の状態変化に合った第3の場面の適合度を算出する第3の適合度算出処理を実行する。以下、第3の場面の適合度を、「時間変化適合度」と呼称する。
また、時間変化適合度算出部405は、状態変化モデルから推定される各データ区間の発生時刻と同一の時刻におけるデータと、各データ区間が有するデータとの比較結果に基づいて、各データ区間に対する時間変化適合度を算出してもよい。
制御部301は、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405の少なくともいずれか1つに対して、適合度算出処理を実行させてもよい。そして、制御部301は、少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、各データ区間に対する適合度を算出してもよい。
評価条件合致区間特定部406は、各データ区間に対する少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、各データ区間のうち、患者の回復の評価に適する評価条件合致区間を特定する。そして、評価条件合致区間特定部406は、特定した評価条件合致区間に対する少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、評価条件合致区間に対する適合度を算出してもよい。
評価条件合致区間選定部407は、評価条件合致区間特定部406が特定した評価条件合致区間から、所定の条件を満たす評価条件合致区間を選定する。そして、評価条件合致区間選定部407は、選定した評価条件合致区間に対する少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、選定した評価条件合致区間に対する適合度を算出してもよい。
回復評価部408は、評価条件合致区間特定部406が特定した評価条件合致区間が有するデータに基づいて、患者の回復度合を算出する。患者の回復度合を、以下、「回復スコア」と称する。ここで、回復スコアは、値が大きい程回復することを示してもよいし、値が小さい程回復することを示してもよい。以下の例では、回復スコアは、値が大きい程回復することを示すものとする。
次に、センサデータ取得部400〜回復評価部408によって実行される回復評価処理について説明する。まず、センサデータ取得部400や自己診断票入力結果取得部401が、データを収集する。次に、データ区間意味付け部402〜時間変化適合度算出部405が、収集したデータから、場面を抽出する。そして、評価条件合致区間特定部406、評価条件合致区間選定部407が、回復指標に用いるデータを抽出する。次に、回復評価部408が、抽出したデータを比較、評価する。ここで、回復評価部408は、収集した場面の抽出で求めたモデルや、モデルの尤度、特徴量を用いて、比較、評価を行ってもよい。
ここで、場面を抽出することについて、より詳細に説明する。情報処理装置101は、場面の抽出において、以下に示すいずれか、または全ての処理を用いてもよい。1つ目の処理は、センサ装着状態に合った場面の抽出である。2つ目の処理は、個人に合った場面の抽出である。3つ目の処理は、状況に合った場面の抽出である。4つ目の処理は、データに合った場面の抽出である。5つ目の処理は、時間変化に合った場面の抽出である。6つ目の処理は、治療や投薬等のイベントに応じた場面の抽出である。ここで、イベントに応じた場面の抽出として、情報処理装置101は、イベントを予め登録しておき、登録した内容に基づいて、場面を抽出してもよい。または、情報処理装置101は、個人に合った場面の抽出で用いたモデルをイベントとして用いて決定してもよい。次に、2〜4番目の場面の抽出を含んだ具体的な回復評価処理のフローチャートを、図5を用いて説明する。
図5は、回復評価処理手順の一例を示すフローチャートである。センサデータ取得部400や自己診断票入力結果取得部401は、データを収集する(ステップS501)。データの収集例については、図6で説明する。次に、データ区間意味付け部402は、個人に合った場面の抽出として、データ区間への意味付けを行う(ステップS502)。データ区間の意味付けについては、図7で説明する。そして、制御部301は、意味付けされたデータ区間数分、ステップS503〜S508の処理を繰り返す(ステップS503、S508)。
状況適合度算出部403は、状況に合った場面の抽出として、意味付けされたデータ区間の状況適合度を算出する(ステップS504)。状況適合度の算出については、図8〜図10を用いて説明する。また、習慣適合度算出部404は、データ区間に対して、データに合った場面の抽出として、意味付けされたデータ区間の習慣適合度を算出する(ステップS505)。習慣適合度の算出については、図11、図12を用いて説明する。また、時間変化適合度算出部405は、時間変化に合った場面の抽出として、意味付けされたデータ区間の時間変化適合度を算出する(ステップS506)。時間変化適合度の算出については、図13を用いて説明する。ステップS504〜S506の処理において、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405は、図5に示す順序で行ってもよいし、異なる順序で行ってもよいし、並列に行ってもよい。
ステップS504〜S506の処理終了後、評価条件合致区間特定部406は、評価条件合致区間を特定し、特徴量を算出および蓄積する(ステップS507)。そして、S503〜S508の処理を意味付けされたデータ区間数分繰り返した場合、評価条件合致区間選定部407は、回復の評価に利用する評価条件合致区間を選定し、回復指標を抽出する(ステップS509)。次に、回復評価部408は、比較による回復スコアを算出する(ステップS510)。ステップS510の終了後、情報処理装置101は、回復評価処理を終了する。
図6は、データの収集例を示す説明図である。センサデータ取得部400は、患者の状態や、患者の動作に関するデータを取得する。センサデータ取得部400が取得するデータは、例えば、環境に取り付けたセンサで取得した情報、または患者の体に取り付けたセンサで計測した状態や動作に関する情報である。また、自己診断票入力結果取得部401は、質問紙や自己診断票に記載された情報を取得する。
ここで、環境に取り付けたセンサは、例えば、ドアや機器・器具、あるいは家具など部屋の中に取り付けられたセンサである。また、患者の体に取り付けたセンサは、例えば、胸や両脚、腰などの体の一部に取り付けた、心電センサや慣性センサなどである。そして、センサで計測した患者の状態や動作の情報は、例えば、心拍数や、両脚・腰の位置での3軸加速・3軸ジャイロのセンサ値などである。
図6に示すグラフ601は、患者の脚に装着したジャイロセンサが計測したセンサ値の波形を示す。より具体的には、グラフ601は、計測期間として、15時21分10秒から23時01分05秒までの波形を示す。
(データの意味付け例)
次に、データ区間意味付け部402が行うデータの意味付けについて、図7を用いて説明する。
次に、データ区間意味付け部402が行うデータの意味付けについて、図7を用いて説明する。
図7は、データの意味付け例を示す説明図である。データ区間意味付け部402は、所定の状況および状態・動作を示す複数のモデルを用いて尤度判定を行い、データ区間へ意味付けする。ここで、モデルは、患者の状態の評価指標となる特徴を持つ状況や状態・動作のモデルであり、例えば、病院やリハビリ施設などで実施される患者の動きを観察することで診断を行うテスト等で注目される以下のような動作のモデルを用いてもよい。ここで、複数のモデルとして、モデルの特徴は同じでパラメータ値が異なるモデルを用いてもよい。モデルは、例えば、歩行モデル、方向転換モデル、起立モデル、着席モデル等がある。
歩行モデルとなるモデルは、例えば、片脚を前に出す動作の特徴量を有するモデルや、ある速度およびステップ数で周期的な両脚の前後回転の動作の特徴量を有するモデルである。また、前述したモデルの特徴は同じでパラメータ値が異なるモデルとして、歩行モデルの例を用いると、データ区間意味付け部402は、低速歩行モデルと、高速歩行モデルとを用いてもよい。そして、低速歩行モデルは、歩行の特徴量の一つとなる歩行速度が第1の閾値付近となるモデルである。これに対し、高速歩行モデルは、歩行速度が第1の閾値より大きい第2の閾値近辺となるモデルである。
方向転換モデルとなるモデルは、例えば、ある速度およびステップ数で両脚の前後および左右回転の動作の特徴量を有するモデルである。
起立モデルまたは着席モデルとなるモデルは、例えば、ある速度で腰の前後回転が起こった後に、重力方向への一定以上の加速度の動きが起こる特徴を示すモデルである。より具体的には、起立モデルまたは着席モデルとなるモデルは、ある速度での腰の前後回転の動作の特徴量と、重力方向への一定以上の加速度という特徴量を有するモデルである。
また、尤度判定は、計測期間のどのデータ区間がどのモデルに当てはまるかを判定することである。例えば、データ区間意味付け部402は、類似する特徴量の数を尤度として用いてもよい。例えば、データ区間意味付け部402は、各モデルについて、モデルが有する特徴量ごとに、類似する特徴量が現れているデータ区間にスコアリングし、例えば、類似するならばスコアとして1を加算し、一定以上のスコアとなるデータ区間に意味付けする。また、データ区間意味付け部402は、複数のモデルで同じ、または重複するデータ区間を抽出した場合、全てのデータ区間を意味付けてもよいし、スコアが最大となるモデルのデータ区間だけを意味付けしてもよい。
また、情報処理装置101は、尤度に基づいて判定されたモデルを、意味付けたデータ区間全体の意味として以降の処理で用いてもよいし、意味付けたデータ区間の一部の意味として以降の処理で用いてもよい。また、情報処理装置101は、意味付けたデータ区間の直前や直後のデータ区間の意味として、以降の処理で用いてもよい。以下の記載では、意味付けたデータ区間全部を、「意味付けたモデル名+区間」として説明する。
図7に示すグラフ701は、データ区間意味付け部402がグラフ601における計測期間を意味付けた例を示す。具体的には、図7の例では、データ区間意味付け部402は、計測期間の先頭から順に、歩行区間711、歩行区間712、着席区間713、起立区間714、歩行区間715、方向転換区間716、歩行区間717、着席区間718、歩行区間719を意味付ける。
(状況適合度の算出例)
次に、状況適合度算出部403が行う状況適合度の算出について、図8〜図10を用いて説明する。状況適合度は、データ区間の状況に基づく適合度である。例えば、状況適合度算出部403は、あるデータ区間が、病院やリハビリ施設などで実施される患者の動きを観察することで診断を行うテストと同じ状況であると見做せる場合に、適合度を高く算出する。また、例えば、状況適合度算出部403は、前述のテストと同じ距離や時間・路面状況である場合、前述のテストで計測される状態である場合、前述のテストで計測される連続した動作が発生している場合、状況適合度を高い値として算出する。また、状況適合度算出部403は、対象となる患者の症状が現れやすい動作が発生している場合、抽出したデータ区間内に対象となる患者の症状を表す動作特徴がみられる場合、状況適合度を高い値として算出する。
次に、状況適合度算出部403が行う状況適合度の算出について、図8〜図10を用いて説明する。状況適合度は、データ区間の状況に基づく適合度である。例えば、状況適合度算出部403は、あるデータ区間が、病院やリハビリ施設などで実施される患者の動きを観察することで診断を行うテストと同じ状況であると見做せる場合に、適合度を高く算出する。また、例えば、状況適合度算出部403は、前述のテストと同じ距離や時間・路面状況である場合、前述のテストで計測される状態である場合、前述のテストで計測される連続した動作が発生している場合、状況適合度を高い値として算出する。また、状況適合度算出部403は、対象となる患者の症状が現れやすい動作が発生している場合、抽出したデータ区間内に対象となる患者の症状を表す動作特徴がみられる場合、状況適合度を高い値として算出する。
より具体的には、状況適合度算出部403は、以下に示す3つの方法のいずれか、または3つの方法のうちの2以上の方法を組み合わせて状況適合度を算出してもよい。1つ目の方法は、状態や動作の種類の判定に基づいて、状況適合度を算出する方法である。例えば、状況適合度算出部403は、データの意味付け例で用いたモデルの種類に基づいて、状況適合度を算出してもよい。より具体的には、状況適合度算出部403は、状態や動作種類ごとに状況適合度を予め設定してもよいし、データ区間意味付け部402が判定したスコアそのものや、尤度が一定以上となったデータ区間のスコアを、状況適合度として算出してもよい。
2つ目の方法は、状態や動作の特徴量の判定に基づいて状況適合度を算出する方法である。例えば、状況適合度算出部403は、データの意味付け例で用いたモデルの特徴量に基づいて、状況適合度を算出してもよい。また、例えば、状況適合度算出部403は、状況適合度を特徴量ごとに予め設定してもよいし、または、データ区間意味付け部402で得られた特徴量そのものや、尤度が一定以上となったデータ区間の特徴量を、状況適合度として算出してもよい。例えば、状況適合度算出部403は、歩行モデルとして意味付けたデータ区間において、一定の歩行速度以上で一定の時間歩行したデータ区間の状況適合度を、歩行速度とする。
3つ目の方法は、状態や動作の実行状況の判定に基づいて状況適合度を算出する方法である。例えば、状況適合度算出部403は、意味付けたデータ区間のモデルの組み合わせに基づいて、状況適合度を算出してもよい。また、例えば、状況適合度算出部403は、所定のモデルの組み合わせごとに状況適合度を予め設定してもよいし、組み合わせの出現頻度や割合に応じて状況適合度を算出してもよい。例えば、モデルの組み合わせごとの状況適合度の算出例について、図8と図9とを用いて説明する。
図8は、状況適合度の算出例を示す説明図(その1)である。また、図9は、状況適合度の算出例を示す説明図(その2)である。図8で示すグラフ801は、患者の腰に装着したジャイロセンサが計測した腰ジャイロ値を示す。そして、データ区間意味付け部402が、時刻t1から時刻t2までのデータ区間802を、歩行区間として意味付けたとする。また、図8で示すグラフ811は、同時間帯となる時刻t1から時刻t2までの環境センサ値として、ドアに取り付けたセンサ値を示す。グラフ811は、センサが取り付けられたドアが開閉されたことを示す。
従って、図8では、患者がドアを開閉しながら歩行したことになり、純粋な歩行動作とは異なる動作となるため、状況適合度算出部403は、状況適合度を低く算出する。例えば、状況適合度算出部403は、図8のようになった場合には、状況適合度を最低値に設定してもよいし、状況適合度の算出例の1つ目の方法や2つ目の方法で算出した値に、固定値を減じた値を、状況適合度としてもよい。
また、図9で示すグラフ901は、患者の腰に装着したジャイロセンサが計測した腰ジャイロ値を示す。また、患者を治療する医師は、歩行した後で方向転換しその後歩行した際における方向転換の動作を、定量的な評価として得たいものとする。そして、データ区間意味付け部402が、グラフ901の計測期間の先頭から順に、起立区間911、歩行区間912、方向転換区間913、歩行区間914、着席区間915を意味付けたとする。
この場合、データ区間意味付け部402が意味付けたデータ区間が、歩行した後で方向転換しその後歩行したという条件に一致するため、状況適合度算出部403は、状況適合度を高く算出する。例えば、状況適合度算出部403は、図9のようになった場合には、状況適合度を最高値に設定してもよいし、状況適合度の算出例の1つ目の方法や2つ目の方法で算出した値に、固定値を加えた値を、状況適合度としてもよい。
また、前述したように、1つ目〜3つ目の方法を組み合わせてもよい。さらに、状況適合度算出部403は、状況適合度が一定以上となる区間を、評価条件合致区間として判定してもよい。次に、グラフ701で意味付けた歩行区間711〜歩行区間719のいずれかを、評価条件合致区間として判定した例について、図10を用いて説明する。
図10は、状況適合度の算出例を示す説明図(その3)である。図10に示すグラフ1001は、歩行区間711〜歩行区間719について、状況適合度算出部403が評価条件合致区間として判定したデータ区間をそのままとし、評価条件合致区間として判定しなかった区間についてはバツ印を付与して示したものである。具体的には、図10の例では、状況適合度算出部403は、歩行区間711、方向転換区間716、歩行区間719を評価条件合致区間として特定する。一方、歩行区間711〜歩行区間715、歩行区間717、着席区間718について、状況適合度算出部403は、状況適合度が低いため評価条件合致区間でないと判定する。
(習慣適合度の算出例)
次に、習慣適合度算出部404が行う習慣適合度の算出について、図11、図12を用いて説明する。習慣適合度は、患者の習慣に基づく適合度である。より具体的には、習慣適合度は、注目しているデータ区間が、患者の「普段」とどれだけ同じかあるいはかけ離れているかを表す度合である。
次に、習慣適合度算出部404が行う習慣適合度の算出について、図11、図12を用いて説明する。習慣適合度は、患者の習慣に基づく適合度である。より具体的には、習慣適合度は、注目しているデータ区間が、患者の「普段」とどれだけ同じかあるいはかけ離れているかを表す度合である。
ここで、「普段」とどれだけ同じかあるいはかけ離れているかについて、習慣適合度算出部404は、注目しているデータ区間の動作やその特徴量、時間や場所を、過去の出現頻度の分布と比較することで推定する。例えば、習慣適合度算出部404は、注目しているデータ区間の特徴量が、過去の出現頻度の分布の平均あるいは中央値に位置する場合に、習慣適合度として高い値を設定し、外れ値に位置する場合に、習慣適合度として低い値を設定する。また、習慣適合度算出部404は、習慣適合度を、時間・場所・動作特徴量のそれぞれの分布上での位置に基づいて算出してもよい。ここで、発生時間、場所について、情報処理装置101は、データ取得装置201が有するタイマの時刻や、GPS(Global Positioning System)等の他のセンサを用いて取得してもよい。
また、習慣適合度算出部404は、算出した習慣適合度を、データ区間の特定や評価に用いてもよい。また、習慣適合度算出部404は、習慣適合度が一定以上となるデータ区間を、評価条件合致区間として判定してもよい。次に、習慣適合度の算出例を、図11を用いて説明する。
図11は、習慣適合度の算出例を示す説明図(その1)である。図11の(a)で示すグラフ1101は、習慣適合度の算出の処理対象区間として、データ区間意味付け部402が意味付けた歩行区間1102を示す。歩行区間1102の発生時間は、21:01:00から21:01:05の間となる。また、歩行区間1102の発生場所は、患者の自宅であるとし、歩行速度は低速であるとする。
習慣適合度算出部404は、歩行区間1102が、時間、場所、動作特徴量の出現頻度のそれぞれの分布上で、どの位置に属するかを特定することにより、歩行区間1102が普段とは同一の動作なのか、または異なる動作なのかを判定する。図11の(b)で示すグラフ1111は、時間帯に対する過去の歩行区間が発生した頻度を示す。グラフ1111が示すように、処理対象区間となる歩行区間1102の発生時間に、対象となる患者は普段歩行していないことがわかる。従って、習慣適合度算出部404は、時間帯について、歩行区間1102が普段とは異なる動作であると判定する。
同様に、図11の(b)で示すグラフ1112は、場所に対する過去の歩行区間が発生した頻度を示す。グラフ1112が示すように、処理対象区間となる歩行区間1102の発生場所で、対象となる患者は普段歩行していることがわかる。従って、習慣適合度算出部404は、場所について、歩行区間1102が普段の動作であると判定する。
同様に、図11の(b)で示すグラフ1113は、動作特徴量となる歩行速度に対する過去の歩行区間の頻度を示す。グラフ1113が示すように、処理対象区間となる歩行区間1102の歩行速度で、対象となる患者は普段歩行していることがわかる。従って、習慣適合度算出部404は、動作特徴量について、歩行区間1102が普段の動作であると判定する。ここで、動作が有する動作特徴量は、複数存在することもある。この場合、習慣適合度算出部404は、動作が有する全ての動作特徴量について、普段と同一か判定してもよいし、動作が有する全ての動作特徴量のうちのいずれかの動作特徴について、普段と同一か判定してもよい。
そして、図11の(c)で示すグラフ1121で示すように、習慣適合度算出部404は、時間帯について、歩行区間1102が普段とは異なる動作であると判定したため、歩行区間1102が普段とは異なる動作であると判定する。グラフ1121では、習慣適合度算出部404は、時間、場所、動作特徴量のうちの全てが普段と同一の動作であると判定した際に、処理対象区間が普段と同一の動作であると判定したが、これに限らない。例えば、習慣適合度算出部404は、時間、場所、動作特徴量のうちの過半数が普段と同一の動作であると判定した際に、処理対象区間が普段と同一の動作であると判定してもよい。次に、グラフ1001で示したように、状況適合度算出部403が評価条件合致区間として判定したデータ区間を、さらに絞り込む例について、図12を用いて説明する。
図12は、習慣適合度の算出例を示す説明図(その2)である。図12に示すグラフ1201は、習慣適合度算出部404が評価条件合致区間として判定したデータ区間をそのままとし、評価条件合致区間として判定しなかった区間についてはバツ印を付与して示したものである。具体的には、図12の例では、習慣適合度算出部404は、歩行区間711、方向転換区間716を評価条件合致区間として特定する。一方、歩行区間719について、習慣適合度算出部404は、習慣適合度が低いため評価条件合致区間でないと判定する。
(時間変化適合度の算出例)
次に、時間変化適合度算出部405が行う時間変化適合度の算出について、図13、図14を用いて説明する。時間変化適合度は、患者の動作の時間変化に基づく適合度である。より具体的には、時間変化適合度は、注目しているデータ区間の状態・動作の種類や特徴量、あるいは実行状況が、対象としている患者の状態変化として適しているかを表す度合である。
次に、時間変化適合度算出部405が行う時間変化適合度の算出について、図13、図14を用いて説明する。時間変化適合度は、患者の動作の時間変化に基づく適合度である。より具体的には、時間変化適合度は、注目しているデータ区間の状態・動作の種類や特徴量、あるいは実行状況が、対象としている患者の状態変化として適しているかを表す度合である。
ここで、状態変化として適しているかについて、例えば、時間変化適合度算出部405は、過去の出現頻度分布から予測した現在の分布、あるいは回復や悪化などの状態変化を表すモデルの尤度に基づいて推定する。そして、回復や悪化などの状態変化を表すモデルは、例えば、以下のような考え方に着目して生成されたモデルである。具体的に、状態変化を表すモデルについて、図25を用いて説明する。
図13は、状態変化を表すモデルの一例を示す説明図である。図13に示す状態変化モデルcsmは、回復の状態変化を示す回復モデルcsm1と、悪化の状態変化を示す悪化モデルcsm2と、リバウンドを示すリバウンドモデルcsm3、csm4とを含む。
回復モデルcsm1は、「回復による状態変化は、基本的には徐々に良くなる穏やかな変化である」という考え方から、状態・動作の特徴量そのもの、または特徴量の頻度が単調増加を示すことに着目して生成されたモデルである。図13に示すグラフ1301は、回復モデルcsm1の一例として、時間/日付に対する歩行速度の変化を示す。
悪化モデルcsm2は、「悪化による状態変化は、基本的には徐々に悪くなる穏やかな変化である」という考え方から、特徴量そのもの、または特徴量の頻度が単調減少を示すことに着目して生成されたモデルである。図13に示すグラフ1302は、悪化モデルcsm2の一例として、時間/日付に対する踏み出し時間の変化を示す。
リバウンドモデルcsm3、csm4は、「回復や悪化による状態変化中、不安定な時期や疾病によっては、リバウンドする場合がある」という考え方から、特徴量そのもの、または特徴量の頻度がU字または逆U字を示すことに着目して生成されたモデルである。図13に示すグラフ1303、1304は、それぞれ、リバウンドモデルcsm3、csm4の一例として、時間/日付に対する発生特徴量の変化を示す。図13で示すように、リバウンドモデルcsm3は、U字を描くモデルであり、リバウンドモデルcsm4は、逆U字を描くモデルである。
そして、時間変化適合度算出部405は、モデルの尤度として、例えば、処理対象区間の状態・動作の特徴量が、モデルから推定した現在の特徴量と類似する場合、時間変化適合度を高い値に設定する。また、時間変化適合度算出部405は、時間変化適合度が一定以上となる区間を、評価条件合致区間として判定してもよい。また、時間変化適合度算出部405は、状況適合度算出部403が評価条件合致区間として判定したデータ区間を、さらに絞り込んでもよいし、習慣適合度算出部404が評価条件合致区間として判定したデータ区間を、さらに絞り込んでもよい。
(評価条件合致区間の特定例)
次に、評価条件合致区間特定部406が行う評価条件合致区間の特定について説明する。評価条件合致区間特定部406は、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405が算出した状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度に基づいて、評価条件合致区間を特定する。また、評価条件合致区間特定部406は、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405によって評価条件合致区間であると判定したデータ区間を、評価条件合致区間として特定してもよい。
次に、評価条件合致区間特定部406が行う評価条件合致区間の特定について説明する。評価条件合致区間特定部406は、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405が算出した状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度に基づいて、評価条件合致区間を特定する。また、評価条件合致区間特定部406は、状況適合度算出部403〜時間変化適合度算出部405によって評価条件合致区間であると判定したデータ区間を、評価条件合致区間として特定してもよい。
また、評価条件合致区間特定部406は、特定した評価条件合致区間の全体または一部、また、特定した評価条件合致区間の直前や直後のデータ区間の動作特徴量を算出および蓄積する。ここで、動作特徴量は、例えば、特定した評価条件合致区間のデータ波形から算出される動作特徴量や、データ区間意味付け部402で用いたモデルの特徴量、または状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度等である。
(評価条件合致区間の選定例)
次に、評価条件合致区間選定部407が行う評価条件合致区間の選定について説明する。ここで、評価条件合致区間選定部407は、例えば、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度を医師が閲覧することにより、事前あるいは事後的に医師の操作を受け付け、受け付け結果に基づき評価条件合致区間を選定してもよい。または、評価条件合致区間選定部407は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度に基づいて評価条件合致区間を選定してもよい。または、評価条件合致区間選定部407は、対象となる患者の過去のデータや未来の予測値などに基づいて選定してもよい。
次に、評価条件合致区間選定部407が行う評価条件合致区間の選定について説明する。ここで、評価条件合致区間選定部407は、例えば、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度を医師が閲覧することにより、事前あるいは事後的に医師の操作を受け付け、受け付け結果に基づき評価条件合致区間を選定してもよい。または、評価条件合致区間選定部407は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度に基づいて評価条件合致区間を選定してもよい。または、評価条件合致区間選定部407は、対象となる患者の過去のデータや未来の予測値などに基づいて選定してもよい。
また、評価条件合致区間選定部407は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度の全て、またはいずれかが一定値以上となる区間だけを評価条件合致区間として選定してもよい。または、評価条件合致区間選定部407は、データ区間意味付け部402〜時間変化適合度算出部405で用いたモデルの尤度や出現頻度分布の位置や距離が一定値以上または以下となる区間だけを評価条件合致区間として選定してもよい。
(回復の評価例)
次に、回復評価部408が行う回復スコアの算出について説明する。回復評価部408は、評価条件合致区間選定部407が選定した評価条件合致区間について、データ区間意味付け部402〜時間変化適合度算出部405の処理結果に基づいて、回復スコアを算出する。
次に、回復評価部408が行う回復スコアの算出について説明する。回復評価部408は、評価条件合致区間選定部407が選定した評価条件合致区間について、データ区間意味付け部402〜時間変化適合度算出部405の処理結果に基づいて、回復スコアを算出する。
また、回復評価部408は、選定した評価条件合致区間について、データ区間意味付け部402〜時間変化適合度算出部405に処理を再度実行させてもよい。そして、回復評価部408は、実行させた結果算出されたモデルの尤度や、出現頻度分布の位置や距離、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度そのもの、またはそれら特徴量を基準となる特徴量と比較することで、回復スコアを算出する。
ここで、基準となる特徴量は、例えば、健常者での特徴量、他人の特徴量、同じ状況での特徴量、対象となる患者の過去の特徴量、未来の特徴量として予測値、論文で示された特徴量などである。また、基準となる特徴量は、複数でもよいし、ある特徴量の時間変化でもよい。
また、回復評価部408は、選定した評価条件合致区間ごとに、基準となる特徴量と比較し、一定の条件を満たす場合に、評価スコアを加算、または減算することで、回復スコアを算出してもよい。ここで、一定の条件とは、例えば、評価条件合致区間の特徴量が、基準となる特徴量と一致する、大きい、小さい、倍数となる等である。
(時間変化適合度算出処理の追加例)
次に、時間変化適合度算出部405の追加例について、図14を用いて説明する。時間変化適合度算出部405は、手術や投薬、リハビリなどの介入があった場合、介入の前後でモデルを再学習してもよいし、または急激な変化によって尤度が低くなる場合でも時間変化適合度を低くしないように算出してもよい。ここで、介入があったかどうかの判定について、ユーザが介入を事前にわかっている場合、時間変化適合度算出部405は、ユーザによって入力された介入があるという情報に基づいて介入の有無を判定してもよい。または、時間変化適合度算出部405は、状態の急激な変化となる変化点を検出し、検出した変化点に基づいて、介入の有無を判定してもよい。次に、介入による状態変化の一例について、図14を用いて説明する。
次に、時間変化適合度算出部405の追加例について、図14を用いて説明する。時間変化適合度算出部405は、手術や投薬、リハビリなどの介入があった場合、介入の前後でモデルを再学習してもよいし、または急激な変化によって尤度が低くなる場合でも時間変化適合度を低くしないように算出してもよい。ここで、介入があったかどうかの判定について、ユーザが介入を事前にわかっている場合、時間変化適合度算出部405は、ユーザによって入力された介入があるという情報に基づいて介入の有無を判定してもよい。または、時間変化適合度算出部405は、状態の急激な変化となる変化点を検出し、検出した変化点に基づいて、介入の有無を判定してもよい。次に、介入による状態変化の一例について、図14を用いて説明する。
図14は、介入による時間変化の一例を示す説明図である。図14で示すグラフ1401〜1404は、それぞれ、回復モデルcsm1〜リバウンドモデルcsm4との比較例を示す。また、グラフ1401〜1404において、実線が状態変化モデルを示し、破線が、処理対象区間の特徴量、または特徴量の頻度を示し、点線で囲まれた範囲1411〜1414が、介入があった範囲を示す。グラフ1401〜1404では、それぞれ、手術、リハビリ、治療、投薬という介入があり、回復モデルcsm1〜リバウンドモデルcsm4とのズレが発生している。
グラフ1401〜1404のような変化を示す場合、時間変化適合度算出部405は、介入による状態変化を示すものとして、時間変化適合度の算出における状態変化モデルを再学習したり、または時間変化適合度を低く算出しないようにしたりする。
(実施例1の具体例)
次に、実施例1の具体例として、脳震盪患者である患者uAの回復評価を行う例を、図15〜図24を用いて説明する。
次に、実施例1の具体例として、脳震盪患者である患者uAの回復評価を行う例を、図15〜図24を用いて説明する。
図15は、実施例1における患者uAの歩行の様子の一例を示す説明図である。実施例1では、ユーザuAの腰の後、左右の脚にデータ取得装置201を取り付ける場合を想定する。図15では、日常において、患者uAが歩行開始する様子を示す。患者uAの各部位に取り付けられたデータ取得装置201のセンサデータ取得部400は、各部位の動きを計測し、計測したセンサ波形をセンサデータ記憶部410に格納する。
図16は、実施例1における患者uAの歩行時のセンサ波形の一例を示す説明図である。図16では、各部位の一つのジャイロ値を示す。具体的には、センサデータ1601−1〜4は、それぞれ、左脚ジャイロ値、右脚ジャイロ値、腰ジャイロ値、腰加速度値における時刻ごとのセンサデータを示す。ここで、データ取得装置201のセンサ102は、3軸方向の加速度、ジャイロ値を計測するが、図16では、表示の簡略化のため、ジャイロ値については、前額軸回転方向だけを表示し、加速度については上下方向だけを表示する。以下の記載についても、特に説明がない場合、同様であるとする。また、前額軸とは、人体における左右方向の軸である。情報処理装置101は、センサデータ記憶部410から、各部位のセンサデータを取得する。
図17は、実施例1におけるデータ区間への意味付けの一例を示す説明図(その1)である。データ区間意味付け部402は、特定の状況および状態・動作を表す複数のモデルを用いて尤度判定を行い、データ区間へ意味付けする。図17の例では、データ区間意味付け部402は、センサデータ記憶部410から取得したセンサデータ1701−1〜4に対して、歩行開始区間1711、安定歩行区間1712を意味付ける。図17の例では、歩行開始区間1711を、格子状の網掛けを付与した矩形で示し、安定歩行区間1712を、白抜きの矩形で示す。
ここで、歩行開始区間とは、歩行開始モデルによって意味付けられる区間である。そして、歩行開始モデルは、安定歩行区間の前に存在し、安定歩行区間の特徴量と類似する特徴を有する。また、安定歩行区間は、安定歩行モデルによって意味付けられる区間である。そして、安定歩行モデルは、特徴が左右の脚のジャイロのピーク値と等間隔であるという条件を有する。
また、データ区間意味付け部402は、歩行開始モデルの特徴を満たす場合に、尤度スコアを加算する。そして、加算した合計値が閾値以上となる場合、データ区間意味付け部402は、該当の区間を歩行開始区間として意味付ける。
図18は、実施例1におけるデータ区間への意味付けの一例を示す説明図(その2)である。図18では、センサデータ1601−1〜4に対して意味付けた結果を示す。
ここで、意味付けされた各区間について、図18以降の図では、安定歩行区間を、白抜きの矩形として示す。また、歩行開始区間を、格子状の網掛けを付与した矩形で示す。また、歩行終了区間を、斜めの格子状の網掛けを付与した矩形で示す。また、起立区間を、薄い網掛けを付与した矩形で示す。また、着席区間を、濃い網掛けを付与した矩形で示す。また、方向転換区間を、縦線の網掛けを付与した矩形で示す。また、静止区間を、塗りつぶした矩形で示す。
図18では、データ区間意味付け部402がセンサデータ1601−1〜4に対して意味付けた結果の一例を示す。
図19は、実施例1における状況適合度の算出例を示す説明図である。状況適合度算出部403は、データ区間意味付け部402が意味付けたデータ区間に対して、状況適合度を算出する。図19の例では、状況適合度算出部403は、各データ区間に対して、各データ区間の状況適合度の初期値を0とし、以下の条件を満たすごとに1.0を加算することにより、状況適合度を算出する。
1つ目の条件は、処理対象データ区間が、歩行開始のデータ区間である場合である。2つ目の条件は、処理対象データ区間が、歩行の前後の方向転換のデータ区間である場合である。3つ目の条件は、処理対象データ区間が、一定以上の区間長を持つ安定歩行区間あるいは静止区間である場合である。一定以上は、どのような時間長でもよいが、例えば、20秒以上である。
図19の上段に示すセンサデータ1701−1〜4の歩行開始区間1711は、上述した1つ目の条件を満たすため、状況適合度算出部403は、歩行開始区間1711の状況適合度を1.0として算出する。
また、図19の中段に示すセンサデータ1901−1〜4の方向転換区間1911は、上述した2つ目の条件を満たすため、状況適合度算出部403は、方向転換区間1911の状況適合度を1.0として算出する。
また、図19の下段に示すセンサデータ1902−1〜4の静止区間1912は、上述した3つ目の条件を満たすため、状況適合度算出部403は、静止区間1912の状況適合度を1.0として算出する。
そして、状況適合度算出部403は、状況適合度が1.0以上となったデータ区間を、評価条件合致区間として判定する。
図20は、実施例1における習慣適合度の算出例を示す説明図である。習慣適合度算出部404は、状況適合度算出部403が評価条件合致区間であると判定したデータ区間に対して、時間、場所、動作の出現頻度に基づいて、習慣適合度を算出する。図20の例では、習慣適合度算出部404は、歩行開始区間1711の習慣適合度を算出する。
ここで、歩行開始区間1711の特徴量として、歩行開始区間1711の発生時刻は、2016/07/19 15:26:02である。また、歩行開始区間1711の発生場所は、患者の自宅内である。ここで、習慣適合度算出部404は、歩行開始区間1711の発生場所を、GPSデータ等から推定する。また、歩行開始区間1711の動作特徴量として、歩行開始時の重心の前後移動量は19.7[mm]である。ここで、習慣適合度算出部404は、重心の前後移動量は、歩行開始区間1711の腰加速度値に基づいて算出する。
習慣適合度算出部404は、歩行開始区間1711が、時間、場所、動作特徴量の出現頻度のそれぞれの分布上で、どの位置に属するかを特定することにより、歩行開始区間1711が普段と同一の動作なのか、または異なる動作なのかを判定する。図20に示すグラフ2001が、時間に対する過去の歩行開始動作が発生した頻度を示す。また、図20に示すグラフ2002が、場所に対する過去の歩行開始動作が発生した頻度を示す。また、図20に示すグラフ2003が、動作特徴量に対する過去の歩行開始区間の特徴量の頻度を示す。グラフ2001〜2003が示すように、歩行開始区間1711の時間、場所、動作特徴量の頻度は、全て0.5である。
そして、図20の例では、習慣適合度算出部404は、各出現頻度の分布を用いて評価した習慣適合度の平均値を、処理対象データ区間の習慣適合度として算出する。従って、図20の例では、習慣適合度算出部404は、歩行開始区間1711の習慣適合度を、0.5と算出する。また、状況適合度算出部403は、一定値以上として、習慣適合度が0.4以上のデータ区間を、評価条件合致区間として判定する。
図21は、実施例1における時間変化適合度の算出例を示す説明図である。時間変化適合度算出部405は、習慣適合度算出部404が評価条件合致区間であると判定したデータ区間に対して、対象となる人の状態の時間変化を考慮したモデルに基づいて、時間変化適合度を算出する。
図21のグラフ2101で示すように、時間変化適合度算出部405は、対象となる患者の過去の時間変化に対して回復モデルcsm1、悪化モデルcsm2をそれぞれ比較し、最も類似する状態変化モデルcsmを特定する。グラフ2101で示すように、時間変化適合度算出部405は、回復モデルcsm1が最も類似すると特定する。
そして、時間変化適合度算出部405は、処理対象データ区間の時間変化適合度の初期値を0とする。次に、時間変化適合度算出部405は、最も類似すると特定した状態変化モデルcsmが推定する特徴量と処理対象データ区間の特徴量との差分が所定の閾値以内であれば1.0を加算することにより、時間変化適合度を算出する。
図21のグラフ2102で示すように、時間変化適合度算出部405は、最も類似すると特定した状態変化モデルcsm1が推定する特徴量と、歩行開始区間1711の特徴量との差分dが所定の閾値以内であると判定する。従って、時間変化適合度算出部405は、歩行開始区間1711の時間変化適合度を、1.0と算出する。
図22は、実施例1における評価条件合致区間の特定例を示す説明図である。評価条件合致区間特定部406は、状況適合度算出部403、習慣適合度算出部404、時間変化適合度算出部405の結果に基づいて、評価条件合致区間を特定する。より具体的には、評価条件合致区間特定部406は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度が一定値以上となるデータ区間を評価条件合致区間として特定し、特定した評価条件合致区間の特徴量を蓄積する。
評価条件合致区間および特徴量データベース412は、評価条件合致区間特定部406が特定した評価条件合致区間の動作種類、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度、動作特徴量1、…を示す。図22に示す評価条件合致区間および特徴量データベース412は、レコード2201−1〜3を有する。
図23は、実施例1における評価条件合致区間の選定例を示す説明図である。評価条件合致区間選定部407は、評価条件合致区間および特徴量データベース412を参照して、回復の評価に利用する評価条件合致区間を選定する。
図23の例では、評価条件合致区間選定部407は、医師が予め指定していた「歩行開始」の動作種類となる、レコード2201−1、2を選定する。図23では、レコード2201−1に対応するデータ区間として、センサデータ1701−1〜4内に歩行開始区間1711を示す。また、レコード2201−2に対応するデータ区間として、センサデータ2301−1〜4内に歩行開始区間2311を示す。
図24は、実施例1における回復スコアの算出例を示す説明図である。回復評価部408は、評価条件合致区間選定部407が選定した評価条件合致区間について、データ区間意味付け部402〜習慣適合度算出部404の処理または処理結果に基づいて、回復スコアを算出する。
図24の例では、回復評価部408は、健常者の特徴と比較して回復スコアを算出する。回復評価部408は、選定した評価条件合致区間ごとに、評価条件合致区間の動作特徴量と健常者の動作特徴量との差分を算出し、算出した差分が一定値以内となる場合の割合を回復スコアとして用いる。ここで、図24の例では、動作特徴量1として、重心の前後移動量を用いて、健常者と比較する。そして、健常者の重心の前後移動量は、23.6[mm]であるとする。そして、レコード2201−1、2のそれぞれについて、回復評価部408は、健常者の動作特徴量との差分が一定値より大きいと判断し、評価条件合致区間の動作と健常者の動作とが類似していないと判断する。また、回復評価部408は、レコード2201−2より後の評価条件合致区間の動作と健常者の動作とが類似するかを判断する。
最終的に、回復評価部408は、類似すると判定された動作特徴量の割合を、回復スコアとして算出する。図24の例では、類似すると判定された動作特徴量の割合が0.2であったため、回復評価部408は、回復スコアを0.2と算出する。
(実施例2の説明)
次に、実施例2として、脳震盪患者を対象とする際の処理について、図25〜図44を用いて説明する。なお、実施例1において説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
次に、実施例2として、脳震盪患者を対象とする際の処理について、図25〜図44を用いて説明する。なお、実施例1において説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
図25は、実施例2における情報処理システム2500の機能構成例を示す説明図(その1)である。また、図26は、実施例2における情報処理システム2500の機能構成例を示す説明図(その2)である。情報処理システム2500に含まれる制御部301は、実施例1で有する状況適合度算出部403の代わりに状況適合度算出部2501を有し、回復評価部408の代わりに回復評価部2502を有する。
状況適合度算出部2501は、動作遷移の抽出として、歩行開始動作抽出部2511と、方向転換動作抽出部2512とを有し、長期動作の抽出として、長期静止状態抽出部2513と、長期歩行動作抽出部2514とを有する。
また、状況適合度算出部2501は、各データ区間に対応付けたモデルの動作または状態の種類、各データ区間の時間の長さ、各データ区間が有するデータの特徴量が所定の条件を満たすか否かに応じて、各データ区間に対する状況適合度を算出してもよい。そして、所定の条件は、以下に示す3つの条件のうちの少なくともいずれか1つである。
第1の条件は、各データ区間に対応付けたモデルの動作の種類が動作遷移である場合である。動作遷移とは、例えば、静止から歩行開始する動作や、方向転換動作等である。具体的には、歩行開始動作抽出部2511は、歩行開始動作区間を抽出する。また、方向転換動作抽出部2512は、方向転換動作区間を抽出する。
また、第2の条件は、各データ区間の時間長が所定の期間より長い期間である場合である。所定の期間より長い期間となる動作を、「長期動作」と呼称する。長期動作は、例えば、長時間や長距離歩く動作や、長時間静止する状態等である。具体的には、長期静止状態抽出部2513は、長期静止状態を抽出する。また、長期歩行動作抽出部2514は、長期歩行動作を抽出する。
第3の条件は、各データ区間の動作の継続時間、継続回数、または各データ区間に対応付けたモデルの運動量に基づき抽出された負荷量が所定の閾値以上となる場合である。ここで、第3の条件は、脳震盪患者は負荷が大きい時にバランス異常が起こりやすいことに着目した条件である。例えば、状況適合度算出部2501は、患者に負荷がかかったと判断される状況の場合に状況適合度を高く設定する。また、状況適合度算出部2501は、負荷を負荷量として、状況適合度の重みとして算出する。そして、状況適合度算出部2501は、負荷量を、例えば、動作の継続時間、または、動作の継続回数、または、動作の運動量等に基づいて判定する。状況適合度算出部2501は、例えば、歩行区間の長さ、ステップ回数、歩行速度、方向転換の角度や回転量などから負荷量を判定してもよい。また、状況適合度算出部2501は、患者が動作遂行時に、他のタスクを同時実行していたか否か、に応じて判定してもよい。
例えば、患者が20歩歩いた場合よりも200歩歩いた場合や、患者が重い物を持ちながら歩いている場合には、状況適合度算出部2501は、負荷がかかっていると判定してもよい。また、状況適合度算出部2501は、患者が階段を歩いている場合や、患者が急に立ち上がっていると判断した場合にも負荷がかかっていると判定してもよい。
また、状況適合度算出部2501は、自己診断票で取得したデータにおいて、健康関連QOL(Quality Of Life)が低く、症状の深刻さが高く、症状の数が多い場合、その日のデータの状況適合度を高く設定してもよい。
回復評価部2502は、健康状態評価部2601と、歩行開始動作評価部2602と、方向転換動作評価部2603と、長期静止状態評価部2604と、長期歩行動作評価部2605と、総合評価部2606とを有する。
健康状態評価部2601の機能について説明する。このとき、健常者スコアデータベース413は、健常者に対する、自己診断票における健康状態と、活動の制限度合と、身体の健康度合と、社会的な活動量と、痛みの度合と、エネルギーおよび感情の大きさと、疾病のひどさおよび数とを評価した点数を記憶する。同様に、自己診断票入力結果記憶部411は、患者に対する自己診断票における健康状態と、活動の制限度合と、身体の健康度合と、社会的な活動量と、痛みの度合と、エネルギーおよび感情の大きさと、疾病のひどさおよび数とを評価した点数を記憶する。そして、健康状態評価部2601は、健常者スコアデータベース413および自己診断票入力結果記憶部411を参照して、患者に対応する点数と健常者に対応する点数との比較結果に基づいて、患者の回復スコアを算出する。
次に、歩行開始動作評価部2602の機能について説明する。このとき、健常者スコアデータベース413は、歩行開始動作中における健常者の重心の前後方向の加速度値および移動量と、歩行開始動作中の後方の区間における健常者の足圧中心の前後左右の移動量とを記憶する。そして、歩行開始動作評価部2602は、特定した評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が歩行開始動作である場合に、第1、第2の歩行開始動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの歩行開始動作特徴量算出処理を実行する。
ここで、第1の歩行開始動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間内の患者の重心の前後方向の加速度値および移動量を算出する処理である。また、第2の歩行開始動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間のうちの後方の区間が有するデータに基づいて、患者の足圧中心の前後左右の移動量を算出する処理である。そして、歩行開始動作評価部2602は、少なくともいずれか1つの歩行開始動作特徴量算出処理の処理結果と健常者スコアデータベース413の記憶内容とに基づいて、患者の回復スコアを算出する。また、評価条件合致区間のうちの後方の区間について、歩行開始動作評価部2602は、評価条件合致区間の後半区間を後方の区間としてもよいし、後半区間の一部の区間を後方の区間としてもよいし、患者の重心の加速度値に基づいて後方への体幹の移動が発生していると判定された区間としてもよい。以下、患者の重心の加速度値に基づいて後方への体幹の移動が発生していると判定された区間を、「後方移動区間」と称する。また、健常者スコアデータベース413に記憶されている歩行開始動作中の後方の区間も、評価条件合致区間のうちの後方の区間と同一の基準で算出された区間である。
また、歩行開始動作評価部2602は、第1の歩行開始動作特徴量算出処理において、センサ102として患者の腰に装着された加速度センサから得られた時系列のデータのうちの評価条件合致区間が有するデータに基づいて前述した値を算出してもよい。また、歩行開始動作評価部2602は、第2の歩行開始動作特徴量算出処理において、センサ102として患者の腰に装着された加速度センサから得られた時系列のデータのうちの評価条件合致区間が有するデータに基づいて前述した値を算出してもよい。
次に、方向転換動作評価部2603の機能について説明する。このとき、健常者スコアデータベース413は、方向転換動作と方向転換動作の前の歩行動作との健常者の重心の前後方向の移動量の比および上下方向の移動量の比とを記憶する。さらに、健常者スコアデータベース413は、方向転換動作と歩行動作とのそれぞれの健常者のステップ間隔と、方向転換動作の時間長と、方向転換動作の後の歩行区間と当該歩行区間の後の着席区間の間にある方向転換動作の時間長とを記憶する。そして、方向転換動作評価部2603は、特定した評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、方向転換動作である場合に、第1〜第3の方向転換動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの方向転換動作特徴量算出処理を実行する。また、ステップ間隔について、方向転換評価部2603は、腰あるいは脚に装着された加速度あるいはジャイロセンサ値に基づいて、1歩の踏み出しに要する時間間隔を判定し、判定した時間間隔を、前述したステップ間隔としてもよい。
ここで、第1の方向転換動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間の前の歩行区間を特定する。そして、第1の方向転換動作特徴量算出処理は、その評価条件合致区間が有するデータと、その歩行区間が有するデータとに基づき、その評価条件合致区間とその歩行区間との患者の重心の前後方向の移動量の比および上下方向の移動量の比を算出する処理である。また、第2の方向転換動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータと、その前の歩行区間が有するデータとに基づいて、評価条件合致区間と歩行区間とのそれぞれの患者のステップ間隔を算出する処理である。また、第3の方向転換動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間の後の歩行区間と当該歩行区間の後の着席区間の間にある、2つ目の方向転換区間を特定する。そして、第3の方向転換動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータと2つ目の方向転換区間が有するデータとに基づいて、評価条件合致区間の時間長と2つ目の方向転換区間の時間長とを算出する処理である。
そして、方向転換動作評価部2603は、少なくともいずれか1つの方向転換動作特徴量算出処理の処理結果と健常者スコアデータベース413の記憶内容とに基づいて、患者の回復スコアを算出する。
次に、長期静止状態評価部2604の機能について説明する。このとき、健常者スコアデータベース413は、静止状態内の両脚立位状態での健常者の重心の動揺の体積と、両脚立位状態での健常者の足圧中心の動揺の面積とを記憶する。そして、長期静止状態評価部2604は、特定した評価条件合致区間に対応付けられたモデルの状態が、静止状態である場合に、第1、第2の静止状態特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの静止状態特徴量算出処理を実行する。
ここで、第1の静止状態特徴量算出処理は、評価条件合致区間内の両脚立位状態での患者の重心の動揺の体積を算出する処理である。また、第2の静止状態特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、両脚立位状態での患者の足圧中心の動揺の面積を算出する処理である。そして、長期静止状態評価部2604は、少なくともいずれか1つの静止状態特徴量算出処理の処理結果と健常者スコアデータベース413の記憶内容とに基づいて、患者の回復スコアを算出する。
また、長期静止状態評価部2604は、第1の静止状態特徴量算出処理において、センサとして患者の腰に装着された加速度センサおよびジャイロセンサから得られた時系列のデータのうちの評価条件合致区間が有するデータに基づいて前述した値を算出してもよい。また、長期静止状態評価部2604は、第2の静止状態特徴量算出処理において、センサとして患者が両脚立位する床に設置された床反力計から得られた時系列のデータのうちの評価条件合致区間が有するデータに基づいて前述した値を算出してもよい。
次に、長期歩行動作評価部2605の機能について説明する。このとき、健常者スコアデータベース413は、所定の期間より長く歩行したことを示す長期歩行動作中の健常者の重心の前後左右の移動量と、長期歩行動作中の健常者の重心の前後左右の移動量のばらつき度合とを記憶する。そして、長期歩行動作評価部2605は、評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、長期歩行動作である場合に、第1、第2の長期歩行動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理を実行する。
ここで、第1の長期歩行動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、評価条件合致区間の患者の重心の前後左右の移動量を算出する処理である。また、第2の長期歩行動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、評価条件合致区間の患者の重心の前後左右の移動量のばらつき度合を算出する処理である。ここで、長期歩行動作評価部2605は、ばらつき度合として、変動係数、分散値、標準偏差を用いてもよい。そして、長期歩行動作評価部2605は、少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理の処理結果と健常者スコアデータベース413の記憶内容とに基づいて、患者の回復スコアを算出する。
また、健常者スコアデータベース413は、長期歩行動作中の前半区間と後半区間との健常者の重心の前後左右の移動量の比と、前半区間と後半区間との健常者の重心の左右の移動量のばらつき度合の比とを記憶してもよい。さらに、健常者スコアデータベース413は、後半区間の健常者の歩行速度のばらつき度合と後半区間の健常者の遊脚時間のばらつき度合とを記憶してもよい。このとき、長期歩行動作評価部2605は、評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、長期歩行動作である場合に、第3、第4の長期歩行動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理を実行してもよい。また、遊脚時間は、歩行動作中に、片脚が着地してもう片脚が浮いている間の時間である。
ここで、第3の長期歩行動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、評価条件合致区間の前半区間と後半区間との患者の重心の前後左右の移動量の比と、前半区間と後半区間との患者の重心の左右の移動量のばらつき度合の比とを算出する処理である。また、第4の長期歩行動作特徴量算出処理は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、後半区間の患者の歩行速度のばらつき度合と後半区間の患者の遊脚時間のばらつき度合とを算出する処理である。そして、長期歩行動作評価部2605は、少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理の処理結果と健常者スコアデータベース413の記憶内容とに基づいて、患者の回復スコアを算出する。
図27は、健康状態評価部2601の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。また、図28は、健康状態評価部2601の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。ここで、健康状態評価部2601は、1日分ごとに図26、図27で示す処理を実行して、各日の回復スコアを算出する。
健康状態評価部2601は、健常者のSF−36スコアを取得する(ステップS2701)。また、健康状態評価部2601は、患者のSF−36スコアを取得する(ステップS2702)。次に、健康状態評価部2601は、取得した2つのSF−36スコアを参照して、Total Scoreについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2703)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2703:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2704)。
ステップS2704の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2703:No)、健康状態評価部2601は、Limitation of activityについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2705)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2705:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2706)。
ステップS2706の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2705:No)、健康状態評価部2601は、Physical healthについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2707)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2707:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2708)。
ステップS2708の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2707:No)、健康状態評価部2601は、Social activityについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2709)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2709:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2710)。
ステップS2710の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2709:No)、健康状態評価部2601は、painについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2801)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2801:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2802)。
ステップS2802の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2801:No)、健康状態評価部2601は、Energy and emotionsについて、患者のスコアが健常者のスコアより低いか否かを判断する(ステップS2803)。患者のスコアが健常者のスコアより低い場合(ステップS2803:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2804)。
ステップS2802の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以上である場合(ステップS2803:No)、健康状態評価部2601は、健常者のSCAT3スコアを取得する(ステップS2805)。また、健康状態評価部2601は、患者のSCAT3スコアを取得する(ステップS2806)。
そして、健康状態評価部2601は、Symptom severityについて、患者のスコアが健常者のスコアより高いか否かを判断する(ステップS2807)。患者のスコアが健常者のスコアより高い場合(ステップS2807:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2808)。
ステップS2808の処理終了後、または、患者のスコアが健常者のスコア以下である場合(ステップS2807:No)、健康状態評価部2601は、Symptom numberについて、患者のスコアが健常者のスコアより高いか否かを判断する(ステップS2809)。患者のスコアが健常者のスコアより高い場合(ステップS2809:Yes)、健康状態評価部2601は、回復スコアを1減少させる(ステップS2810)。
ステップS2810の処理終了後、一方、患者のスコアが健常者のスコア以下である場合(ステップS2809:No)、健康状態評価部2601は、回復スコアを出力する(ステップS2811)。ステップS2811の処理終了後、健康状態評価部2601は、一連の処理を終了する。
図29は、歩行開始動作評価部2602の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。また、図30は、歩行開始動作評価部2602の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
歩行開始動作評価部2602は、健常者の歩行開始動作スコアを取得する(ステップS2901)。ここで、健常者の歩行開始動作スコアには、歩行開始区間での重心の前後方向の加速度および移動量と、歩行開始区間の後方移動区間での足圧中心の前後左右方向の移動量とが含まれる。
次に、歩行開始動作評価部2602は、センサデータ記憶部410から、患者のセンサデータを取得する(ステップS2902)。そして、歩行開始動作評価部2602は、取得したセンサデータから、歩行開始区間を抽出する(ステップS2903)。
次に、歩行開始動作評価部2602は、抽出した歩行開始区間数分、ステップS2904〜S3007の処理を繰り返す。ステップS2904〜S3007の処理において、ループカウンタ変数をiとする。歩行開始動作評価部2602は、i番目の歩行開始区間での重心の前後方向の加速度および移動量を算出する(ステップS2905)。次に、歩行開始動作評価部2602は、算出した加速度値が健常者の加速度値より小さいか否かを判断する(ステップS2906)。算出した加速度値が健常者の加速度値より小さい場合(ステップS2906:Yes)、歩行開始動作評価部2602は、回復スコアを1減少させる(ステップS2907)。
ステップS2907の処理終了後、または、算出した加速度値が健常者の加速度値以上である場合(ステップS2906:No)、歩行開始動作評価部2602は、算出した移動量が健常者の移動量より小さいか否かを判断する(ステップS3001)。算出した移動量が健常者の移動量より小さい場合(ステップS3001:Yes)、歩行開始動作評価部2602は、回復スコアを1減少させる(ステップS3002)。
ステップS3002の処理終了後、または、算出した移動量が健常者の移動量以上である場合(ステップS3001:No)、歩行開始動作評価部2602は、i番目の歩行開始区間内の後方移動区間を抽出する(ステップS3003)。そして、歩行開始動作評価部2602は、後方移動区間での足圧中心の前後左右方向の移動量を算出する(ステップS3004)。次に、歩行開始動作評価部2602は、算出した移動量が健常者の移動量より小さいか否かを判断する(ステップS3005)。算出した移動量が健常者の移動量より小さい場合(ステップS3005:Yes)、歩行開始動作評価部2602は、回復スコアを1減少させる(ステップS3006)。
ステップS3006の処理終了後、または、算出した移動量が健常者の移動量以上である場合(ステップS3005:No)、歩行開始動作評価部2602は、抽出した歩行開始区間数分、ステップS2904〜S3007の処理を繰り返したか判断する(ステップS3007)。ステップS2904〜S3007の処理を繰り返した回数が、抽出した歩行開始区間数未満であれば、歩行開始動作評価部2602は、ステップS2904の処理に移行する。
ステップS2904〜S3007の処理を繰り返した回数が、抽出した歩行開始区間数に到達した場合には、歩行開始動作評価部2602は、抽出した歩行開始区間ごとの回復スコアを出力する(ステップS3008)。ステップS3008の処理終了後、歩行開始動作評価部2602は、一連の処理を終了する。
図31は、方向転換動作評価部2603の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。また、図32は、方向転換動作評価部2603の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
方向転換動作評価部2603は、健常者の方向転換動作スコアを取得する(ステップS3101)。ここで、健常者の方向転換動作スコアには、方向転換区間の前の歩行区間とその方向転換区間とでの重心の前後方向の移動量の比、および上下方向の移動量の比と、前の歩行区間でのステップ間隔と、その方向転換区間でのステップ間隔および時間長とが含まれる。さらに、健常者の方向転換動作スコアには、その方向転換区間の後の歩行の後に着席区間がある際に、その方向転換区間とその着席区間との間の方向転換区間の時間長が含まれる。
次に、方向転換動作評価部2603は、センサデータ記憶部410から、患者のセンサデータを取得する(ステップS3102)。そして、方向転換動作評価部2603は、取得したセンサデータから、方向転換区間を抽出する(ステップS3103)。
次に、方向転換動作評価部2603は、抽出した方向転換区間数分、ステップS3104〜S3209の処理を繰り返す。ステップS3104〜S3209の処理において、ループカウンタ変数をiとする。方向転換動作評価部2603は、i番目の方向転換区間を区間Aとして、区間A前後の歩行区間を抽出する(ステップS3105)。次に、方向転換動作評価部2603は、抽出した区間A前の歩行区間と区間Aでの重心の前後方向の移動量の比および上下方向の移動量の比を算出する(ステップS3106)。
そして、方向転換動作評価部2603は、前後方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比より高く、かつ、上下方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比より低いか否かを判断する(ステップS3107)。前後方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比より高く、かつ、上下方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比より低い場合(ステップS3107:Yes)、方向転換動作評価部2603は、回復スコアを1減少させる(ステップS3108)。
ステップS3108の処理終了後、方向転換動作評価部2603は、区間A前の歩行区間と区間Aとでのステップ間隔を算出する(ステップS3201)。また、前後方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比以下である、または、上下方向の移動量の比について、算出した比が健常者の比以上である場合(ステップS3107:No)にも、方向転換動作評価部2603は、ステップS3201の処理を実行する。
次に、方向転換動作評価部2603は、区間A前の歩行区間でのステップ間隔が健常者スコアと同程度で、区間Aでのステップ間隔が健常者スコアよりも高いか否かを判断する(ステップS3202)。ここで、ステップS3202における1つ目の健常者スコアは、ステップS3101の処理で取得した健常者の方向転換動作スコアに含まれる、前の歩行区間でのステップ間隔である。また、ステップS3202における2つ目の健常者スコアは、ステップS3101の処理で取得した健常者の方向転換動作スコアに含まれる、その方向転換区間のステップ間隔である。また、「同程度」について、方向転換動作評価部2603は、例えば、区間A前の歩行区間でのステップ間隔と健常者スコアとの差分が所定の閾値内であれば、同程度であると判断する。
区間A前の歩行区間でのステップ間隔が健常者スコアと同程度で、区間Aでのステップ間隔が健常者スコアよりも高い場合(ステップS3202:Yes)、方向転換動作評価部2603は、回復スコアを1減少させる(ステップS3203)。
そして、方向転換動作評価部2603は、方向転換後の歩行の後の着席区間を抽出する(ステップS3204)。また、区間A前の歩行区間でのステップ間隔が健常者スコアと同程度でない、または、区間Aでのステップ間隔が健常者スコア以下である場合(ステップS3202:No)、方向転換動作評価部2603は、ステップS3204の処理を実行する。
ステップS3204の処理終了後、方向転換動作評価部2603は、方向転換後の歩行区間と着席区間との間の方向転換区間を区間Bとして抽出する(ステップS3205)。次に、方向転換動作評価部2603は、区間Aと区間Bとの時間長を算出する(ステップS3206)。
そして、方向転換動作評価部2603は、算出した区間Aの時間長が健常者スコアよりも高く、かつ区間Bの時間長が健常者スコアと同程度か否かを判断する(ステップS3207)。ここで、ステップS3207における1つ目の健常者スコアとは、ステップS3101の処理で取得した健常者の方向転換動作スコアに含まれる、その方向転換区間の時間長である。また、ステップS3207における2つ目の健常者スコアとは、ステップS3101の処理で取得した健常者の方向転換動作スコアに含まれる、その方向転換区間とその着席区間との間の方向転換区間の時間長である。
算出した区間Aの時間長が健常者スコアよりも長く、かつ区間Bの時間長が健常者スコアと同程度である場合(ステップS3207:Yes)、方向転換動作評価部2603は、回復スコアを1減少させる(ステップS3208)。
そして、方向転換動作評価部2603は、抽出した方向転換区間数分、ステップS3104〜S3209の処理を繰り返したか判断する(ステップS3209)。同様に、区間Aの時間長が健常者スコア以下、または区間Bの時間長が健常者スコアと同程度でない場合(ステップS3207:No)にも、方向転換動作評価部2603は、抽出した方向転換区間数分、ステップS3104〜S3209の処理を繰り返したか判断する。ステップS3104〜ステップS3209の処理を繰り返した回数が、抽出した方向転換区間数未満であれば、方向転換動作評価部2603は、ステップS3104の処理に移行する。
ステップS3104〜ステップS3209の処理を繰り返した回数が、抽出した方向転換区間数に到達した場合には、方向転換動作評価部2603は、抽出した方向転換区間ごとの回復スコアを出力する(ステップS3210)。ステップS3210の処理終了後、方向転換動作評価部2603は、一連の処理を終了する。
図33は、長期静止状態評価部2604の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。また、図34は、長期静止状態評価部2604の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
長期静止状態評価部2604は、健常者の静止状態スコアを取得する(ステップS3301)。ここで、健常者の静止状態スコアには、両脚立位状態の静止状態での重心の動揺の体積と、足圧中心の動揺の面積とが含まれる。
次に、長期静止状態評価部2604は、センサデータ記憶部410から、患者のセンサデータを取得する(ステップS3302)。そして、長期静止状態評価部2604は、取得したセンサデータから、長期静止区間を抽出する(ステップS3303)。
次に、長期静止状態評価部2604は、抽出した長期静止区間数分、ステップS3304〜S3404の処理を繰り返す。ステップS3304〜S3404の処理において、ループカウンタ変数をiとする。長期静止状態評価部2604は、i番目の長期静止区間内での両脚立位状態の区間を抽出する(ステップS3305)。次に、長期静止状態評価部2604は、抽出した両脚立位状態の静止区間での重心の動揺の体積を算出する(ステップS3306)。
そして、長期静止状態評価部2604は、算出した体積が健常者スコアより高いか否かを判断する(ステップS3307)。ここで、ステップS3307における健常者スコアとは、ステップS3302の処理で取得した健常者の静止状態スコアに含まれる、両脚立位状態の静止状態での重心の動揺の体積である。算出した体積が健常者スコアより高い場合(ステップS3307:Yes)、長期静止状態評価部2604は、回復スコアを1減少させる(ステップS3308)。
ステップS3308の処理終了後、または、算出した体積が健常者スコア以下である場合(ステップS3307:No)、長期静止状態評価部2604は、静止区間での足圧中心の動揺の面積を算出する(ステップS3401)。そして、長期静止状態評価部2604は、算出した面積が健常者スコアより高いか否かを判断する(ステップS3402)。ここで、ステップS3402における健常者スコアとは、ステップS3302の処理で取得した健常者の静止状態スコアに含まれる、両脚立位状態の静止状態での足圧中心の動揺の面積である。
算出した面積が健常者スコアより高い場合(ステップS3402:Yes)、長期静止状態評価部2604は、回復スコアを1減少させる(ステップS3403)。
ステップS3403の処理終了後、または、算出した面積が健常者スコア以下である場合(ステップS3402:No)、長期静止状態評価部2604は、抽出した長期静止区間数分、ステップS3304〜S3404の処理を繰り返したか判断する(ステップS3404)。ステップS3304〜ステップS3404の処理を繰り返した回数が、抽出した長期静止区間数未満であれば、長期静止状態評価部2604は、ステップS3304の処理に移行する。
ステップS3304〜ステップS3404の処理を繰り返した回数が、抽出した長期静止区間数に到達した場合には、長期静止状態評価部2604は、抽出した長期静止区間ごとの回復スコアを出力する(ステップS3405)。ステップS3405の処理終了後、長期静止状態評価部2604は、一連の処理を終了する。
図35は、長期歩行動作評価部2605の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。また、図36は、長期歩行動作評価部2605の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
長期歩行動作評価部2605は、健常者の長期歩行動作スコアを取得する(ステップS3501)。ここで、健常者の長期歩行動作スコアには、長期歩行区間中の重心の前後左右の移動量と、重心の左右の移動量のばらつき度合と、長期歩行区間の前半区間と後半区間との重心の前後左右移動量の比および左右移動量のばらつき度合の比とが含まれる。さらに、健常者の長期歩行動作スコアには、長期歩行区間の後半区間の歩行速度のばらつき度合と、遊脚時間のばらつき度合とが含まれる。
次に、長期歩行動作評価部2605は、センサデータ記憶部410から、患者のセンサデータを取得する(ステップS3502)。そして、長期歩行動作評価部2605は、長期歩行動作区間を抽出する(ステップS3503)。
次に、長期歩行動作評価部2605は、抽出した長期歩行区間数分、ステップS3504〜S3609の処理を繰り返す。ステップS3504〜S3609の処理において、ループカウンタ変数をiとする。長期歩行動作評価部2605は、i番目の長期歩行区間の重心の前後左右の移動量を算出する(ステップS3505)。次に、長期歩行動作評価部2605は、算出した移動量が健常者の移動量より小さいか否かを判断する(ステップS3506)。算出した移動量が健常者の移動量より小さい場合(ステップS3506:Yes)、長期歩行動作評価部2605は、回復スコアを1減少させる(ステップS3507)。
ステップS3507の処理終了後、または、算出した移動量が健常者の移動量以上である場合(ステップS3506:No)、長期歩行動作評価部2605は、i番目の長期歩行区間の重心の左右の移動量のばらつき度合を算出する(ステップS3508)。そして、長期歩行動作評価部2605は、移動量のばらつき度合が健常者のばらつき度合より大きいか否かを判断する(ステップS3509)。移動量のばらつき度合が健常者のばらつき度合より大きい場合(ステップS3509:Yes)、長期歩行動作評価部2605は、回復スコアを1減少させる(ステップS3510)。
ステップS3510の処理終了後、または、移動量のばらつき度合が健常者のばらつき度合以下である場合(ステップS3509:No)、長期歩行動作評価部2605は、i番目の長期歩行区間内の前半区間を抽出する(ステップS3601)。また、長期歩行動作評価部2605は、i番目の長期歩行区間内の後半区間を抽出する(ステップS3602)。
次に、長期歩行動作評価部2605は、抽出した前半区間と後半区間との重心の前後左右移動量の比および左右移動量のばらつき度合の比を算出する(ステップS3603)。そして、長期歩行動作評価部2605は、算出した前後左右移動量の比または左右移動量のばらつき度合の比がそれぞれの健常者スコアより高いか否かを判断する(ステップS3604)。ここで、それぞれの健常者スコアについて、長期歩行動作評価部2605は、算出した前後左右移動量の比と、健常者の長期歩行動作スコアに含まれる長期歩行区間の前半区間と後半区間との重心の前後左右移動量の比とを比較する。同様に、長期歩行動作評価部2605は、算出した左右移動量のばらつき度合の比と、健常者の長期歩行動作スコアに含まれる左右移動量のばらつき度合の比とを比較する。
算出した前後左右移動量の比または左右移動量のばらつき度合の比がそれぞれの健常者スコアより高い場合(ステップS3604:Yes)、長期歩行動作評価部2605は、回復スコアを1減少させる(ステップS3605)。
ステップS3605の処理終了後、または、算出した前後左右移動量の比または左右移動量のばらつき度合の比の少なくともいずれか一方が健常者スコア以下である場合(ステップS3604:No)、長期歩行動作評価部2605は、後半区間の歩行速度と遊脚時間とのばらつき度合をそれぞれ算出する(ステップS3606)。次に、長期歩行動作評価部2605は、算出したばらつき度合が健常者のばらつき度合より大きいか否かを判断する(ステップS3607)。
算出したばらつき度合が健常者のばらつき度合より大きい場合(ステップS3607:Yes)、長期歩行動作評価部2605は、回復スコアを1減少させる(ステップS3608)。ここで、算出したばらつき度合が2つあるため、長期歩行動作評価部2605は、算出したばらつき度合それぞれに対して、対応する健常者のばらつき度合と比較し、算出したばらつき度合が健常者のばらつき度合より高ければ、回復スコアを1減少させる。例えば、後半区間の歩行速度のばらつき度合、および、遊脚時間のばらつき度合が共に、対応する健常者のばらつき度合より高い場合、長期歩行動作評価部2605は、回復スコアを2減少させる。
ステップS3608の処理終了後、または、算出したばらつき度合が健常者のばらつき度合以下である場合(ステップS3607:No)、長期歩行動作評価部2605は、抽出した長期歩行区間数分、ステップS3504〜S3609の処理を繰り返したか判断する(ステップS3609)。ステップS3504〜S3609の処理を繰り返した回数が、抽出した長期歩行区間数未満であれば、長期歩行動作評価部2605は、ステップS3504の処理に移行する。
ステップS3504〜S3609の処理を繰り返した回数が、抽出した長期歩行区間数に到達した場合には、長期歩行動作評価部2605は、抽出した長期歩行区間ごとの回復スコアを出力する(ステップS3610)。ステップS3610の処理終了後、長期歩行動作評価部2605は、一連の処理を終了する。
図37は、総合評価部2606の処理手順の一例を示すフローチャートである。総合評価部2606は、各区間の回復スコアを取得する(ステップS3701)。ここで、各区間の回復スコアとは、健康状態評価部2601〜長期歩行動作評価部2605が出力したそれぞれの回復スコアである。
次に、総合評価部2606は、各区間の回復スコアの代表値を算出する(ステップS3702)。代表値として、例えば、総合評価部2606は、平均や中央値、最大値、最小値などを用いてよい。ステップS3702について、具体的には、健康状態評価部2601について、総合評価部2606は、健康状態評価部2601が出力した各日の回復スコアから、健康状態評価部2601が出力した回復スコアの平均を算出する。同様に、歩行開始動作評価部2602について、総合評価部2606は、歩行開始動作評価部2602が出力した歩行開始区間ごとの回復スコアから、歩行開始動作評価部2602が出力した回復スコアの代表値を算出する。方向転換動作評価部2603〜長期歩行動作評価部2605についても同様に、総合評価部2606は、方向転換動作評価部2603〜長期歩行動作評価部2605それぞれが回復スコアの代表値を算出する。
そして、総合評価部2606は、算出した各区間の回復スコアの代表値から、健康状態評価部2601〜長期歩行動作評価部2605が出力したそれぞれの回復スコアを総合した、回復スコアの代表値を算出する(ステップS3703)。次に、総合評価部2606は、算出した回復スコアの代表値が、医師等によって予め設定された判定閾値1より高いか否かを判断する(ステップS3704)。
回復スコアの代表値が判定閾値1より高い場合(ステップS3704:Yes)、総合評価部2606は、回復傾向有と判断する(ステップS3705)。一方、回復スコアの代表値が判定閾値1以下である場合(ステップS3704:No)、総合評価部2606は、医師等によって予め設定された特定の回復スコアが、医師等によって予め設定された判定閾値2より低いか否かを判断する(ステップS3706)。
医師等によって予め設定された特定の回復スコアが判定閾値2以上である場合(ステップS3706:No)、総合評価部2606は、回復傾向無と判断する(ステップS3707)。一方、医師等によって予め設定された特定の回復スコアが判定閾値2より低い場合(ステップS3706:Yes)、総合評価部2606は、総合評価部2606は、再評価の必要有と判断する(ステップS3708)。ここで、ステップS3706:Yesとなる際に再評価の必要有と判断する理由としては、患者が、フットボール等の選手であり、その患者が早く復帰したいために、意図的に動作している可能性があるためである。
(実施例2の具体例)
次に、実施例2の具体例として、実験室環境でのテスト中の動作に基づいて脳震盪患者を評価する場合の処理例を、図38〜図44を用いて説明する。実験室環境でのテストの場合、実験者が記録した動作区間の時刻としてラベル付けされたデータや床反力計など実験室に設置したセンサのデータを取得することが可能であり、これらのデータを用いた処理例を説明する。さらに、図38〜図44では、以下に示す4種類のテスト中の動作を対象とした場合の、データ取得や状況適合度、回復スコアの算出方法について説明する。
次に、実施例2の具体例として、実験室環境でのテスト中の動作に基づいて脳震盪患者を評価する場合の処理例を、図38〜図44を用いて説明する。実験室環境でのテストの場合、実験者が記録した動作区間の時刻としてラベル付けされたデータや床反力計など実験室に設置したセンサのデータを取得することが可能であり、これらのデータを用いた処理例を説明する。さらに、図38〜図44では、以下に示す4種類のテスト中の動作を対象とした場合の、データ取得や状況適合度、回復スコアの算出方法について説明する。
1つ目のテスト中の動作は、立位バランステスト中の長期静止状態である。ここで、立位バランステストとは、例えば、患者の運動機能を評価する際に実施されるBESS(Balance Error Scoring System)である。データ区間意味付け部402は、立位バランステスト中に計測したデータに対して、静止状態の動作モデルを利用して意味付ける。次に、状況適合度算出部2501は、区間長が一定以上、例えば20秒以上の区間や、両脚立位状態の区間を状況適合度が高いと判定する。そして、回復評価部2502は、腰の動揺を健常者スコアと比較して回復スコアを算出する。
2つ目のテスト中の動作は、歩行テスト中の長期歩行動作である。ここで、歩行テストとは、例えば、患者の運動機能を評価する際に実施される一定長、例えば6分間の歩行テストである。データ区間意味付け部402は、歩行テスト中に計測したデータに対して、歩行の動作モデルを利用して意味付けする。次に、状況適合度算出部2501は、区間長が一定、例えば、6分以上の区間を状況適合度が高いと判定する。そして、回復評価部2502は、腰の動揺を健常者スコアと比較して回復スコアを算出する。
また、回復評価部2502は、区間長が一定以上の歩行区間を一定の長さを持つ2つまたは4つの区間に分割し、分割した最初と最後の区間における腰の動揺、または最後の区間における歩行の特徴を健常者スコアと比較して回復スコアを算出してもよい。この時の腰の動揺とは、例えば、重心の前後左右移動量の比および左右移動量のばらつき度合の比である。また、歩行の特徴とは、歩行速度や遊脚時間のばらつき度合である。
3つ目のテスト中の動作は、歩行テスト中の歩行開始動作である。ここで、歩行テストとは、例えば、患者の運動機能を評価する際に実施される一定距離、例えば10mの歩行テストである。データ区間意味付け部402は、歩行テスト中に計測したデータに対して、歩行開始の動作モデルを利用して意味付ける。次に、状況適合度算出部2501は、静止から歩行している区間を状況適合度が高いと判定する。そして、回復評価部2502は、腰の動揺を健常者スコアと比較して回復スコアを算出する。
4つ目のテスト中の動作は、移動能力テスト中の方向転換動作である。ここで、移動能力テストとは、例えば、患者の運動機能を評価する際に実施されるTimed Up and Goテストである。データ区間意味付け部402は、移動能力テスト中に計測したデータに対して、方向転換、歩行、起立・着席の動作モデルを利用して意味付ける。次に、状況適合度算出部2501は、起立・着席の間の方向転換区間、歩行の前後にある方向転換区間を状況適合度が高いと判定する。そして、回復評価部2502は、腰の動揺を健常者スコアと比較して回復スコアを算出する。
また、回復評価部2502は、方向転換区間とその直前の歩行区間の動作の時間特徴量、あるいは方向転換区間と着席区間の直前の方向転換区間の動作の時間特徴量を健常者スコアと比較して回復スコアを算出してもよい。この時の動作の時間特徴量とは、例えば、1歩のステップ間隔や、動作の継続時間である。
(立位バランステスト中の長期静止状態)
まず、1つ目のテスト中の動作として、立位バランステスト中の長期静止状態における状況適合度の算出例を図38で説明し、回復スコアの算出例を図39で説明する。
まず、1つ目のテスト中の動作として、立位バランステスト中の長期静止状態における状況適合度の算出例を図38で説明し、回復スコアの算出例を図39で説明する。
図38は、立位バランステスト中の長期静止状態における状況適合度の算出例を示す説明図である。状況適合度算出部2501は、意味付けされたデータ区間の動作が例えば20秒以上の長期静止動作の場合、および両脚立位状態の場合に状況適合度を高く算出する。図38の例では、状況適合度算出部2501は、意味付けた各区間に対して、各データ区間の状況適合度の初期値を0とし、以下の条件を満たすごとに1.0を加算することにより、状況適合度を算出する。
1つ目の条件は、処理対象データ区間が、立位バランステスト中の長期静止状態であると実験者によってラベル付けされた区間である場合である。2つ目の条件は、処理対象データ区間が、例えば20秒以上の静止区間である場合である。ここで、静止区間とする例としては、例えば、一定窓区間の腰の3軸加速度データの分散値が一定閾値以下の区間が20秒以上継続する場合である。3つ目の条件は、処理対象データ区間が、両脚立位状態である場合である。両脚立位状態は、例えば、静止区間において、両脚の3軸ジャイロセンサデータの分散値が一定閾値以下の区間である。
図38の左に示すセンサデータ3801−1〜4の区間3811は、実験者によってラベル付けされた区間であり、かつ、両脚のジャイロ値の分散値が一定値以下であるため、上述した1つ目の条件と3つ目の条件とを満たす。従って、状況適合度算出部2501は、区間3811の状況適合度を、2.0として算出する。
図38の右に示すセンサデータ3802−1〜4の静止区間3812は、20秒以上の区間であるため、上述した2つ目の条件を満たす。また、静止区間3812における両脚のジャイロ値の分散値は、一定値より大きいため、3つ目の条件を満たさない。従って、状況適合度算出部2501は、静止区間3812の状況適合度を、1.0として算出する。
図39は、立位バランステスト中の長期静止状態における回復スコアの算出例を示す説明図である。回復評価部2502は、評価条件合致区間選定部407が選定した評価条件合致区間について、データ区間意味付け部402〜習慣適合度算出部404の処理または処理結果に基づいて回復スコアを算出する。
図39の例では、回復評価部2502は、長期静止区間での腰の動揺の特徴を健常者の特徴と比較して回復スコアを算出する。腰の動揺とは、腰の加速度センサから算出した動揺の体積と床反力計から算出した動揺の面積とであり、算出した値が健常者のスコアより大きくなる場合に回復スコアを減算する。ここで、動揺の体積の算出は、例えば、下記参考文献1に記載された方法を用いてもよい。
(参考文献1:Jay L Alberts、他8名、「Quantification of the Balance Error Scoring System with Mobile Technology」、2015、Medicine & Science in Sports & Exercise、Vol.47、pp.2233−2240)
(参考文献1:Jay L Alberts、他8名、「Quantification of the Balance Error Scoring System with Mobile Technology」、2015、Medicine & Science in Sports & Exercise、Vol.47、pp.2233−2240)
また、動揺の面積の算出は、例えば、下記参考文献2に記載された方法を用いてもよい。
(参考文献2:Thomas E. Prieto、他4名、「Measures of Postural Steadiness: Differences Between Healthy Young and Elderly Adults」、1996、IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING、Vol.43、pp.956−966)
(参考文献2:Thomas E. Prieto、他4名、「Measures of Postural Steadiness: Differences Between Healthy Young and Elderly Adults」、1996、IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING、Vol.43、pp.956−966)
また、図39の例では、健常者の動揺の体積を、2.48±1.72[m3s-6]とし、健常者の同様の面積を、620.2±239.70[mm2]とする。
図39に示すグラフ3901は、時間変化に対する患者の腰加速度値を示す。グラフ3901内の破線3911は、Z軸における腰加速度値を示し、実線3912は、Y軸における腰加速度値を示し、点線3913は、X軸における腰加速度値を示す。
そして、図39に示すグラフ3902は、グラフ3901に基づいて、3次元空間上での腰の軌跡3921と、その軌跡の範囲3922とを示す。回復評価部2502は、患者の動揺の体積を、9.6[m3s-6]と算出する。そして、回復評価部2502は、算出した体積が健常者スコアより大きいため、回復スコアを1.0減じる。
また、図39に示す圧力分布3903は、床反力計が計測したx、y方向それぞれの圧力を示す。圧力分布3903内の塗りつぶした領域が、高圧力がかかっていることを示し、濃い網掛けを付与した領域が、中程度の圧力がかかっていることを示し、薄い網掛けを付与した領域が、中程度の圧力がかかっていることを示す。
回復評価部2502は、患者の動揺の面積を、1500.61[mm2]と算出する。そして、回復評価部2502は、算出した体積が健常者スコアより大きいため、回復スコアを1.0減じる。以上により、回復評価部2502は、患者の回復スコアを、−2.0と算出する。
(歩行テスト中の長期歩行動作)
次に、2つ目のテスト中の動作として、歩行テスト中の長期歩行動作における状況適合度の算出例を図40で説明し、回復スコアの算出例を図41で説明する。
次に、2つ目のテスト中の動作として、歩行テスト中の長期歩行動作における状況適合度の算出例を図40で説明し、回復スコアの算出例を図41で説明する。
図40は、歩行テスト中の長期歩行動作における状況適合度の算出例を示す説明図である。状況適合度算出部2501は、意味付けされたデータ区間の動作が一定時間、例えば6分以上の長期歩行区間の場合に状況適合度を高く算出する。図40の例では、状況適合度算出部2501は、意味付けた各区間に対して、各データ区間の状況適合度の初期値を0とし、以下の条件を満たすごとに1.0を加算することにより、状況適合度を算出する。
1つ目の条件は、処理対象データ区間が、歩行テスト中の長期歩行状態であると実験者によってラベル付けされた区間である場合である。2つ目の条件は、処理対象データ区間が、6分以上の歩行区間である場合である。例えば、状況適合度算出部2501は、下記参考文献3に記載された方法で抽出した歩行区間が6分以上の長さを有する場合に、2つ目の条件が満たされたと判断する。
(参考文献3:Paolo Fraccaro、他3名、「Real−world Gyroscope−based Gait Event Detection and Gait Feature Extraction」、eTELEMED 2014、The Sixth International Conference on eHealth,Telemedicine,and Social Medicine、pp.247−252)
(参考文献3:Paolo Fraccaro、他3名、「Real−world Gyroscope−based Gait Event Detection and Gait Feature Extraction」、eTELEMED 2014、The Sixth International Conference on eHealth,Telemedicine,and Social Medicine、pp.247−252)
図40の左に示すセンサデータ4001−1〜4に含まれる長期歩行区間4011は、6分以上であるため、2つ目の条件を満たす。従って、状況適合度算出部2501は、長期歩行区間4011の状況適合度を1.0と算出する。
一方、図40の右に示すセンサデータ4002−1〜4に含まれる長期歩行区間4012は、6分未満であるため、いずれの条件も満たさない。従って、状況適合度算出部2501は、長期歩行区間4012の状況適合度を0と算出する。
図41は、歩行テスト中の長期歩行動作における回復スコアの算出例を示す説明図である。図41の例では、回復評価部2502は、長期歩行区間の腰の動揺の特徴を健常者の特徴と比較して回復スコアを算出する。腰の動揺とは、腰の加速度センサから算出した左右方向の重心の移動量のばらつき度合である。回復評価部2502は、算出したばらつき度合が健常者のスコアより大きくなる場合に回復スコアを減算する。ここで、重心の移動量の算出について、回復評価部2502は、例えば、下記参考文献4の方法を用いてもよい。
(参考文献4:特開2013−153975号公報)
(参考文献4:特開2013−153975号公報)
図41の例では、健常者の左右方向の重心移動量のばらつき度合が、0.17±0.06とする。そして、図41に示すグラフ4101は、時間変化に対する患者の腰加速度値を示す。また、グラフ4102、4103は、ある一定期間における患者の左右方向の重心の移動量を示す。次に、回復評価部2502は、患者の左右方向の重心の移動量のばらつき度合を0.25と算出する。そして、回復評価部2502は、算出した変動係数が、健常者スコアより大きいため、歩行テスト中の長期歩行動作における患者の回復スコアを、−1.0と算出する。
(歩行テスト中の歩行開始動作)
次に、3つ目のテスト中の動作として、歩行テスト中の歩行開始動作における回復スコアの算出例を説明する。
次に、3つ目のテスト中の動作として、歩行テスト中の歩行開始動作における回復スコアの算出例を説明する。
図42は、歩行テスト中の歩行開始動作における回復スコアの算出例を示す説明図である。図42の例では、回復評価部2502は、歩行開始区間の腰の動揺の特徴量を健常者の特徴量と比較して回復スコアを算出する。腰の動揺とは、前後方向の腰の加速度値および腰の加速度センサから算出した前後方向の重心移動量である。回復評価部2502は、算出した加速度値や重心移動量が健常者スコアより小さくなる場合に、回復スコアを減算する。また、回復評価部2502は、腰の加速度値を、例えば、区間内での加速度センサピークの最大値を用いてもよい。
図42の例では、健常者の前後方向の加速度値が、4.3[mm/s2]であり、健常者の前後方向の重心移動量が、27.2[mm]であるとする。そして、回復評価部2502は、図42に示すセンサデータ4201−1〜4に含まれる歩行開始区間4202の前後方向の加速度値を、3.2[mm/s2]と算出し、重心移動量を18.7[mm]と算出する。そして、回復評価部2502は、算出したそれぞれの値が健常者スコアより小さいため、歩行テスト中の歩行開始動作における患者の回復スコアを−2.0と算出する。
(移動能力テスト中の方向転換動作)
次に、4つ目のテスト中の動作として、移動能力テスト中の方向転換動作における状況適合度の算出例を図43で説明し、回復スコアの算出例を図44で説明する。
次に、4つ目のテスト中の動作として、移動能力テスト中の方向転換動作における状況適合度の算出例を図43で説明し、回復スコアの算出例を図44で説明する。
図43は、移動能力テスト中の方向転換動作における状況適合度の算出例を示す説明図である。状況適合度算出部2501は、意味付けされたデータ区間の動作が方向転換区間の場合に状況適合度を高く算出する。図43の例では、状況適合度算出部2501は、意味付けた各区間に対して、各データ区間の状況適合度の初期値を0とし、以下の条件を満たすごとに1.0を加算することにより、状況適合度を算出する。
1つ目の条件は、処理対象データ区間が、移動能力テスト中の方向転換動作区間であると実験者によってラベル付けされた区間である場合である。2つ目の条件は、処理対象データ区間が、方向転換区間であると特定した場合である。ここで、具体的には、状況適合度算出部2501は、下記参考文献5に記載された方法を用いて、方向転換区間であると特定してもよい。
(参考文献5:Mahmoud El−Gohary、他6名、「Continuous Monitoring of Turning in Patients with Movement Disability」、2014、Sensors.Vol.14、pp.356−369)
(参考文献5:Mahmoud El−Gohary、他6名、「Continuous Monitoring of Turning in Patients with Movement Disability」、2014、Sensors.Vol.14、pp.356−369)
3つ目の条件は、処理対象データ区間の前後に、歩行区間がある場合である。4つ目の条件は、処理対象データ区間の前の歩行区間の前に起立区間がある場合である。4つ目の条件として、状況適合度算出部2501は、下記参考文献6に記載された方法を用いて、起立区間であると特定してもよい。
(参考文献6:R.C. Van Lummel、「Automated approach for quantifying the repeated sit−to−stand using one body fixed sensor in young and older adults」、2013、Gait & Posture、Vol.38、pp.153−156)
(参考文献6:R.C. Van Lummel、「Automated approach for quantifying the repeated sit−to−stand using one body fixed sensor in young and older adults」、2013、Gait & Posture、Vol.38、pp.153−156)
5つ目の条件は、処理対象データ区間の後ろの歩行区間の後に着席区間がある場合である。5つ目の条件として、状況適合度算出部2501は、上述した参考文献6に記載された方法を用いて、着席区間であると特定してもよい。
図43の左に示すセンサデータ4301−1〜4は、先頭から順に、歩行前の起立区間4311と、方向転換前の歩行区間4312と、方向転換区間4313と、方向転換後の歩行区間4314と、歩行後の着席区間4315とを有する。そして、状況適合度算出部2501は、方向転換区間4313が、2〜5つ目の条件を満たすため、方向転換区間4313の状況適合度を4.0と算出する。
また、図43の右に示すセンサデータ4302−1〜4は、先頭から順に、方向転換前の歩行区間4321と、方向転換区間4322と、方向転換後の歩行区間4323とを有する。そして、状況適合度算出部2501は、方向転換区間4322が、2、3つ目の条件を満たすため、方向転換区間4322の状況適合度を2.0と算出する。
図44は、移動能力テスト中の方向転換動作における回復スコアの算出例を示す説明図である。図44の例では、回復評価部2502は、方向転換区間の腰の動揺の特徴量を健常者の特徴量と比較して回復スコアを算出する。具体的には、回復評価部2502は、腰の動揺の特徴量として、方向転換区間および方向転換区間直前の歩行区間の腰の加速度センサから算出した前後および上下方向の重心移動量を算出する。そして、回復評価部2502は、それらの比、すなわち、方向転換区間の重心移動量÷歩行区間の重心移動量を算出する。
図44の例では、健常者の前後方向の重心移動量の比が、0.9±0.6であり、上下方向の重心移動量の比が、0.9±0.5であるとする。そして、回復評価部2502は、方向転換区間4313における前後方向の重心移動量の比を、1.8と算出し、算出した値が、健常者スコアより大きいため、回復スコアを1.0減少させる。また、回復評価部2502は、方向転換区間4313における上下方向の重心移動量の比を、0.38と算出し、算出した値が、健常者スコアより小さいため、回復スコアを1.0減少させる。結果、回復評価部2502は、移動能力テスト中の方向転換動作における方向転換区間4313の回復スコアを、−2.0と算出する。
以上説明したように、情報処理装置101は、患者の動作を計測した時系列のデータから、状態や動作を示すモデルにより各データ区間を意味付けし、各データ区間同士や各データ区間と過去のデータ区間の関係から各データ区間の適合度を算出する。これにより、医師は、2つの区間の関係から回復評価に適切なデータがどれかが分るため、情報処理装置101は、患者の回復の評価に対する信頼性を向上させることができる。
また、情報処理装置101は、データ区間を人の手を借りずに切り出すので、従来のテストを実施するだけ、または日常生活中でも回復を評価することが可能である。また、情報処理装置101は、人の手を借りずに動作するので、誰の手も借りずに長時間の連続評価を行うことが可能である。また、情報処理装置101は、場面の適合度を判定し、異常な場面を区別できるので、データ区間の誤検知を抑制することができる。また、情報処理装置101は、各データ区間のデータを蓄積するので、他人や自分の時系列の変化を比較したり、複数のデータを同時に可視化したりすることができる。
また、情報処理装置101は、それぞれ異なる動作または状態を示す複数のモデルを使用してもよい。これにより、情報処理装置101は、複数の状況や状態・動作を扱えるので、データ区間の検知漏れを抑制することができる。
また、情報処理装置101は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度の少なくともいずれか1つを算出してもよい。これにより、状況適合度を算出した場合には、情報処理装置101は、処理対象データ区間が特定のテストと同じ状況であれば、状況適合度として高い値を算出するため、処理対象データ区間が患者の回復の評価に適するデータを有していると判断することができる。また、習慣適合度を算出した場合には、情報処理装置101は、処理対象データ区間が患者の普段と同じであれば、習慣適合度として高い値を算出するため、処理対象データ区間が患者の回復の評価に適するデータを有していると判断することができる。また、時間変化適合度を算出した場合には、情報処理装置101は、処理対象データ区間が患者の状態変化に適していれば、時間変化適合度として高い値を算出するため、処理対象データ区間が患者の回復の評価に適するデータを有していると判断することができる。
また、情報処理装置101は、状況適合度、習慣適合度、時間変化適合度の少なくともいずれか1つに基づいて、各データ区間のうち、評価条件合致区間を特定してもよい。これにより、情報処理装置101は、評価条件合致区間とならなかったデータ区間が有するデータを破棄することができ、保持すべきデータ量を削減することができる。
また、情報処理装置101は、特定した評価条件合致区間から、所定の条件を満たす評価条件合致区間を選定してもよい。これにより、情報処理装置101は、医師が予め指定した区間にだけを評価条件合致区間として選定することができる。
また、情報処理装置101は、評価条件合致区間が有するデータに基づいて、患者の回復スコアを算出してもよい。これにより、情報処理装置101は、患者の回復の評価に適する区間のデータを用いて回復スコアを算出するため、信頼のある回復スコアを算出することができる。
また、情報処理装置101は、各データ区間におけるモデルの尤度を算出し、各データ区間を、算出した尤度が所定の閾値以上となるモデルの動作または状態が行われた区間であると意味付けてもよい。これにより、情報処理装置101は、尤もらしいモデルを意味付けることができる。
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
101 情報処理装置
102 センサ
111、112、114 歩行区間
113 方向転換区間
200、2500 情報処理システム
400 センサデータ取得部
401 自己診断票入力結果取得部
402 データ区間意味付け部
403、2501 状況適合度算出部
404 習慣適合度算出部
405 時間変化適合度算出部
406 評価条件合致区間特定部
407 評価条件合致区間選定部
408、2502 回復評価部
410 センサデータ記憶部
411 自己診断票入力結果記憶部
413 健常者スコアデータベース
102 センサ
111、112、114 歩行区間
113 方向転換区間
200、2500 情報処理システム
400 センサデータ取得部
401 自己診断票入力結果取得部
402 データ区間意味付け部
403、2501 状況適合度算出部
404 習慣適合度算出部
405 時間変化適合度算出部
406 評価条件合致区間特定部
407 評価条件合致区間選定部
408、2502 回復評価部
410 センサデータ記憶部
411 自己診断票入力結果記憶部
413 健常者スコアデータベース
Claims (20)
- 生体の状態または/および動作を計測するセンサから得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、前記時系列のデータから、前記生体が前記所定の動作を行った、または前記所定の状態となった各データ区間を特定して、特定した前記各データ区間を前記モデルに対応付けて記憶し、
記憶した前記各データ区間同士の関係、または/および、前記各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であって前記モデルに対応付けられた前記過去のデータ区間と前記各データ区間との関係に基づいて、前記各データ区間が前記生体の回復の評価に適する度合である適合度を算出する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記制御部は、
それぞれ異なる動作または状態、またはパラメータの値が異なる同一の動作または状態を示す複数のモデルと、前記時系列のデータとに基づいて、前記時系列のデータから、前記生体が前記複数のモデルのうちのいずれかのモデルの動作を行った、または前記いずれかのモデルの状態となった各データ区間を特定して、特定した前記各データ区間を前記いずれかのモデルに対応付けて記憶し、
記憶した前記各データ区間同士の関係、または/および、前記各データ区間より過去に計測されたデータを有し前記いずれかのモデルに対応付けられた過去のデータ区間と前記各データ区間との関係に基づいて、前記各データ区間に対する適合度を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記各データ区間に対応付けたモデル同士の関係に基づいて、前記各データ区間に対する前記各データ区間に対応付けたモデルが示す前記生体の動作または状態の状況に合った第1の場面の適合度を算出する第1の適合度算出処理、前記各データ区間と前記過去のデータ区間との発生時間、発生場所、特徴量の比較結果に基づいて、前記各データ区間に対する前記生体の習慣に合った第2の場面の適合度を算出する第2の適合度算出処理、前記過去のデータ区間が有するデータに基づく状態変化モデルと前記各データ区間が有するデータに基づいて、前記各データ区間に対する前記生体の状態変化に合った第3の場面の適合度を算出する第3の適合度算出処理のうちの少なくともいずれか1つの適合度算出処理を実行し、
前記各データ区間に対する前記少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、前記各データ区間に対する適合度を算出する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記各データ区間に対する前記少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、前記各データ区間のうち、前記生体の回復の評価に適する評価条件合致区間を特定し、
特定した前記評価条件合致区間に対する前記少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、前記評価条件合致区間に対する適合度を算出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間から、所定の条件を満たす評価条件合致区間を選定し、
選定した前記評価条件合致区間に対する前記少なくともいずれか1つの適合度算出処理の処理結果に基づいて、選定した前記評価条件合致区間に対する適合度を算出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
それぞれ異なる動作または状態を示す複数のモデルと、前記時系列のデータとに基づいて、前記時系列のデータから、前記複数のモデルのいずれかのモデルの動作を行った、または前記いずれかのモデルの状態となったとする各データ区間を特定し、前記生体が前記各データ区間において前記いずれかの動作を行った、または前記いずれかのモデルの状態となったとする尤もらしさを示す尤度を算出し、
前記各データ区間を、算出した前記尤度が所定の閾値以上となるモデルに対応付けて記憶する、
ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記第1の適合度算出処理において、前記各データ区間に対応付けたモデルの動作または状態の種類、前記各データ区間の時間の長さ、前記各データ区間が有するデータの特徴量が所定の条件を満たすか否かに応じて、前記各データ区間に対する前記第1の場面の適合度を算出し、
前記第2の適合度算出処理において、前記過去のデータ区間の発生時刻、発生場所、特徴量の出現頻度の各分布上における前記各データ区間の発生時刻、発生場所、特徴量の頻度に基づいて、前記各データ区間に対する前記第2の場面の適合度を算出し、
前記第3の適合度算出処理において、前記状態変化モデルから推定される前記各データ区間の発生時刻と同一の時刻におけるデータと、前記各データ区間が有するデータとの比較結果に基づいて、前記各データ区間に対する前記第3の場面の適合度を算出する、
ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 前記所定の条件は、前記各データ区間に対応付けたモデルの動作の種類が動作遷移である第1の条件、前記各データ区間の時間長が所定の期間より長い期間である第2の条件、前記各データ区間の動作の継続時間、継続回数、または前記各データ区間に対応付けたモデルの運動量に基づき抽出された負荷量が所定の閾値以上である第3の条件のうちの少なくともいずれか1つである、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。 - 前記生体は、患者であり、
自己診断票における健康状態と、活動の制限度合と、身体の健康度合と、社会的な活動量と、痛みの度合と、エネルギーおよび感情の大きさと、疾病のひどさおよび数とを評価した点数を、前記生体と健常者とのそれぞれに対応して記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
前記記憶部を参照して、前記生体に対応する点数と前記健常者に対応する点数との比較結果に基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - 歩行開始動作中における健常者の重心の前後方向の加速度値および移動量、または歩行開始動作中の後方の区間における前記健常者の足圧中心の前後左右の移動量とを記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、歩行開始動作である場合に、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間内の前記生体の重心の前後方向の加速度値および移動量を算出する第1の歩行開始動作特徴量算出処理、前記評価条件合致区間のうちの後方の区間が有するデータに基づいて、前記生体の足圧中心の前後左右の移動量を算出する第2の歩行開始動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの歩行開始動作特徴量算出処理を実行し、
前記少なくともいずれか1つの歩行開始動作特徴量算出処理の処理結果と前記記憶部の記憶内容とに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6または10に記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記第1の歩行開始動作特徴量算出処理において、前記センサとして前記生体の腰に装着された加速度センサから得られた時系列のデータのうちの前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間内の前記生体の重心の前後方向の加速度値および移動量を算出する処理、
前記第2の歩行開始動作特徴量算出処理において、前記センサとして前記生体が歩行する床に設置された床反力計から得られた時系列のデータのうちの前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記生体の足圧中心の前後左右の移動量を算出する処理、
の少なくともいずれか一つの処理を実行することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。 - 方向転換動作と前記方向転換動作の前の歩行動作との健常者の重心の前後方向の移動量の比および上下方向の移動量の比と、前記方向転換動作と前記歩行動作とのそれぞれの前記健常者のステップ間隔と、前記方向転換動作の時間長と、前記方向転換動作の後の歩行区間と当該歩行区間の後の着席区間の間にある方向転換動作の時間長とを記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、方向転換動作である場合に、前記評価条件合致区間が有するデータと前記評価条件合致区間の前の歩行区間が有するデータとに基づいて、前記評価条件合致区間と前記歩行区間との前記生体の重心の前後方向の移動量の比および上下方向の移動量の比を算出する第1の方向転換動作特徴量算出処理、前記評価条件合致区間が有するデータと前記歩行区間が有するデータとに基づいて、前記評価条件合致区間と前記歩行区間とのそれぞれの前記生体のステップ間隔を算出する第2の方向転換動作特徴量算出処理、前記評価条件合致区間が有するデータと前記評価条件合致区間の後の歩行区間と当該歩行区間の後の着席区間の間にある方向転換区間が有するデータとに基づいて、前記評価条件合致区間の時間長と当該方向転換区間の時間長とを算出する第3の方向転換動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの方向転換動作特徴量算出処理を実行し、
前記少なくともいずれか1つの方向転換動作特徴量算出処理の処理結果と前記記憶部の記憶内容とに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6、10〜12のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 静止状態内の両脚立位状態での健常者の重心の動揺の体積と、前記両脚立位状態での前記健常者の足圧中心の動揺の面積とを記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間に対応付けられたモデルの状態が、静止状態である場合に、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間内の両脚立位状態での前記生体の重心の動揺の体積を算出する第1の静止状態特徴量算出処理、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記両脚立位状態での前記生体の足圧中心の動揺の面積を算出する第2の静止状態特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの静止状態特徴量算出処理を実行し、
前記少なくともいずれか1つの静止状態特徴量算出処理の処理結果と前記記憶部の記憶内容とに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6、10〜13のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 前記制御部は、
前記第1の静止状態特徴量算出処理において、前記センサとして前記生体の腰に装着された加速度センサおよびジャイロセンサから得られた時系列のデータのうちの前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間内の両脚立位状態での前記生体の重心の動揺の体積を算出し、
前記第2の静止状態特徴量算出処理において、前記センサとして前記生体が両脚立位する床に設置された床反力計から得られた時系列のデータのうちの前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記両脚立位状態での前記生体の足圧中心の動揺の面積を算出する、
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。 - 所定の期間より長く歩行したことを示す長期歩行動作中の健常者の重心の前後左右の移動量と、前記長期歩行動作中の前記健常者の重心の左右の移動量のばらつき度合とを記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、前記長期歩行動作である場合に、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間の前記生体の重心の前後左右の移動量を算出する第1の長期歩行動作特徴量算出処理、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間の前記生体の重心の左右の移動量のばらつき度合を算出する第2の長期歩行動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理を実行し、
前記少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理の処理結果と前記記憶部の記憶内容とに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6、10〜15のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 所定の期間より長く歩行したことを示す長期歩行動作中の前半区間と後半区間との健常者の重心の前後左右の移動量の比と、前記前半区間と前記後半区間との前記健常者の重心の左右の移動量のばらつき度合の比と、前記後半区間の前記健常者の歩行速度のばらつき度合と前記後半区間の前記健常者の遊脚時間のばらつき度合とを記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、
特定した前記評価条件合致区間に対応付けられたモデルの動作が、前記長期歩行動作である場合に、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、前記評価条件合致区間の前半区間と後半区間との前記生体の重心の前後左右の移動量の比と、当該前半区間と当該後半区間との前記生体の重心の左右の移動量のばらつき度合の比とを算出する第3の長期歩行動作特徴量算出処理、前記評価条件合致区間が有するデータに基づいて、当該後半区間の前記生体の歩行速度のばらつき度合と当該後半区間の前記生体の遊脚時間のばらつき度合とを算出する第4の長期歩行動作特徴量算出処理の少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理を実行し、
前記少なくともいずれか1つの長期歩行動作特徴量算出処理の処理結果と前記記憶部の記憶内容とに基づいて、前記生体の回復度合を算出する、
ことを特徴とする請求項6、10〜16のいずれか一つに記載の情報処理装置。 - 生体の状態または/および動作を計測するセンサと、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記センサから得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、前記時系列のデータから、前記生体が前記所定の動作を行った、または前記所定の状態となった各データ区間を特定して、特定した前記各データ区間を前記モデルに対応付けて記憶し、
記憶した前記各データ区間同士の関係、または/および、前記各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であって前記モデルに対応付けられた前記過去のデータ区間と前記各データ区間との関係に基づいて、前記各データ区間が前記生体の回復の評価に適する度合である適合度を算出する、
ことを特徴とする情報処理システム。 - コンピュータが、
生体の状態または/および動作を計測するセンサから得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、前記時系列のデータから、前記生体が前記所定の動作を行った、または前記所定の状態となった各データ区間を特定して、特定した前記各データ区間を前記モデルに対応付けて記憶し、
記憶した前記各データ区間同士の関係、または/および、前記各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であって前記モデルに対応付けられた前記過去のデータ区間と前記各データ区間との関係に基づいて、前記各データ区間が前記生体の回復の評価に適する度合である適合度を算出する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータに、
生体の状態または/および動作を計測するセンサから得られた時系列のデータと、所定の動作または所定の状態を示すモデルとに基づいて、前記時系列のデータから、前記生体が前記所定の動作を行った、または前記所定の状態となった各データ区間を特定して、特定した前記各データ区間を前記モデルに対応付けて記憶し、
記憶した前記各データ区間同士の関係、または/および、前記各データ区間が有するデータより過去に計測されたデータを有する過去のデータ区間であって前記モデルに対応付けられた過去のデータ区間と前記各データ区間との関係に基づいて、前記各データ区間が前記生体の回復の評価に適する度合である適合度を算出する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
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