JP6646801B2 - 熱線吸収ガラス板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
Peが低い熱線吸収ガラス板としては、たとえば、下記のガラス板が提案されている。
SiO2 :66〜75%、
Na2O :10〜20%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜5%、
Al2O3 :0〜5%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.30〜0.70%、
FeOに換算した2価の鉄:0.21%以下、
CoO :3〜35ppm、
Se :1〜15ppm
を含み、視感透過率が3.9mmの厚さで60%以上であり、主波長が480〜559nmであり、刺激純度が3.9mmの厚さで8%以下である、熱線吸収ガラス板(特許文献1)。
SiO2 :66〜75%、
Na2O :10〜20%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜5%、
Al2O3 :0〜5%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.17〜0.65%、
FeOに換算した2価の鉄:0.18%以下、
CoO :15〜55ppm、
Se :0〜5ppm、
NiO :50〜350ppm
を含み、視感透過率が3.9mmの厚さで60%以上であり、主波長が480〜580nmであり、刺激純度が3.9mmの厚さで8%以下である、熱線吸収ガラス板(特許文献1)。
SiO2 :66〜75%、
Na2O :10〜20%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜5%、
Al2O3 :0〜5%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.40〜1.0%、
CoO :4〜20ppm、
Cr2O3 :0〜100ppm
を含み、FeOに換算した2価の鉄とFe2O3に換算した全鉄との質量比(FeO/t−Fe2O3)が0.35〜0.50であり、視感透過率が3.9mmの厚さで65%以上であり、主波長が485〜489nmであり、刺激純度が3〜18%であり、全太陽エネルギー透過率が3.9mmの厚さで55%以下であり、全太陽紫外線透過率が3.9mmの厚さで60%以下であり、全太陽赤外線透過率が3.9mmの厚さで35%以下である、熱線吸収ガラス板(特許文献2)。
SiO2 :65〜75%、
Na2O :10〜20%、
CaO :5〜15%、
MgO :0〜5%、
Al2O3 :0〜5%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.30〜0.75%、
CoO :0〜15ppm、
Se :1〜15ppm
を含み、FeOに換算した2価の鉄とFe2O3に換算した全鉄との質量比(FeO/t−Fe2O3)が0.26〜0.675であり、視感透過率が3.9mmの厚さで65%以上であり、全太陽エネルギー透過率(TSET)が65%以下であり、標準透過色ずれが6未満であり、刺激純度が8%未満である、熱線吸収ガラス板(特許文献3)。
本発明の熱線吸収ガラス板は、JIS Z 8701(1999)規定の透過光の主波長Dwが、ガラス板の4mm厚さ換算値で510nm以下、さらには505nm以下、さらには503nm以下であってもよい。
本発明の熱線吸収ガラス板は、JIS R 3106(1998)規定の日射透過率Teが、ガラス板の4mm厚さ換算値で50%以下であってもよい。
本発明の熱線吸収ガラス板においては、酸化物基準の質量百分率表示で、SO3に換算した全硫黄の含有量は、0.002〜0.1%、好ましくは0.005〜0.1%であってもよい。
本発明の熱線吸収ガラス板においては、酸化物基準の質量百分率表示で、MgOの含有量が、3.0%以下であってもよい。
SiO2 :65〜75%、
Al2O3 :3%超6%以下、
MgO :0%以上2%未満、
CaO :7〜10%、
Na2O :5〜18%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.3〜0.9%、
SnO2に換算した全スズ:0.02〜0.3%、
Se :0.0002〜0.0010%、
CoO :0.0002〜0.0020%、
SO3に換算した全硫黄 :0.002〜0.1%、好ましくは0.005〜0.1%
を含むソーダライムシリカガラスからなるものであってもよい。
本発明の熱線吸収ガラス板においては、β−OHが、0.15mm−1以上であってもよい。
本発明の熱線吸収ガラス板の製造方法は、ガラス原料を溶融し、成形するソーダライムシリカガラスの製造において、成形後の該ガラスとして本発明の熱線吸収ガラス板を得ることを特徴とする。
本発明の熱線吸収ガラス板の製造方法によれば、日射透過率が低く、可視光透過率が高く、かつ刺激純度が低い熱線吸収ガラス板を製造できる。
数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
全鉄の含有量を標準分析法にしたがってFe2O3の量として表しているが、ガラス中に存在する鉄がすべて3価の鉄として存在しているわけではなく、2価の鉄も存在する。
全スズの含有量を標準分析法にしたがってSnO2の量として表しているが、ガラス中に存在するスズがすべて4価のスズとして存在しているわけではなく、2価のスズも存在する。
全硫黄の含有量を標準分析法にしたがってSO3の量として表しているが、ガラス中に存在する硫黄がすべて6価の硫黄として存在しているわけではなく、マイナス2価の硫黄も存在する。
可視光透過率Tvは、JIS R 3106(1998)にしたがい分光光度計により透過率を測定し算出された可視光透過率である。係数としては、標準のA光源、2度視野の値を用いる。
日射透過率Teは、JIS R 3106(1998)にしたがい分光光度計により透過率を測定し算出された日射透過率である。
刺激純度Peは、JIS Z 8701(1999)にしたがい算出された刺激純度である。
透過光の主波長Dwは、JIS Z 8701(1999)にしたがい算出された刺激純度である。
本発明の一実施形態の熱線吸収ガラス板は、鉄、スズ、セレン、コバルトおよび硫黄の各元素を含み、Fe2O3に換算した全鉄中のFe2O3に換算した2価の鉄の質量割合(Fe−redoxと記す。)が、55%以上であり、Tvのガラス板の4mm厚さ換算値とTeのガラス板の4mm厚さ換算値との比Tv/Teが、1.5以上であり、Tvが、ガラス板の4mm厚さ換算値で65%超であり、Peが、ガラス板の4mm厚さ換算値で7%以下であることに特徴がある。
通常、ガラス中には2価の鉄および3価の鉄が存在している。2価の鉄は波長1100nm付近に吸収のピークを有し、3価の鉄は波長400nm付近に吸収のピークを有する。そのため、赤外線吸収能について着目した場合、3価の鉄(Fe3+)よりも2価の鉄(Fe2+)が多い方が好ましい。したがって、Teを低く抑える点では、Fe−redoxを高めることが好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、SnO2に換算した全スズの含有量は、0.02〜0.3%が好ましい。SnO2に換算した全スズの含有量が0.02%以上であれば、アンバー発色を充分に抑えることができる。SnO2に換算した全スズの含有量が0.3%以下であれば、SnO2の揮散が少なく、コストを低く抑えることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、SnO2に換算した全スズの含有量は、0.05〜0.25%がより好ましく、0.09〜0.23%がさらに好ましく、0.15〜0.22%が特に好ましい。
Se基準の質量百分率表示で、Seの含有量は、0.0002〜0.0010%が好ましい。Seの含有量が0.0002%以上であれば、Peを充分に低く抑えることができる。Seの含有量が0.0010%以下であれば、Tvを高くすることができる。Se基準の質量百分率表示で、Seの含有量は、0.0003〜0.0008%がより好ましく、0.0004〜0.0007%がさらに好ましく、0.0005〜0.0006%が特に好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、CoOに換算した全コバルトの含有量は、0.0002〜0.0020%が好ましい。CoOに換算した全コバルトの含有量が0.0002%以上であれば、Peを充分に低く抑えることができる。CoOに換算した全コバルトの含有量が0.0020%以下であれば、Tvを高くすることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、CoOに換算した全コバルトの含有量は、0.0003〜0.0015%がより好ましく、0.0006〜0.0012%がさらに好ましく、0.0008〜0.0010%が特に好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、SO3に換算した全硫黄の含有量は、0.002〜0.1%、さらには0.005〜0.1%が好ましい。SO3に換算した全硫黄の含有量が0.002%以上、さらには0.005%以上であれば、ガラス溶解時の清澄効果が良く、泡残りが発生しない。SO3に換算した全硫黄の含有量が0.1%以下であれば、アンバー発色によるTvの低下が抑えられる。酸化物基準の質量百分率表示で、SO3に換算した全硫黄の含有量は、0.008%以上がより好ましく、0.01%以上がさらに好ましく、0.013%以上が特に好ましい。酸化物基準の質量百分率表示で、SO3に換算した全硫黄の含有量は、0.05%以下がより好ましく、0.03%以下がさらに好ましく、0.02%未満が特に好ましく、0.016%未満が最も好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、MgOの含有量は、3.0%以下が好ましい。MgOの含有量が3.0%以下であれば、失透しにくくなる。また、MgOの含有量が3.0%以下の熱線吸収ガラス板は、MgOの含有量が3.0%超の熱線吸収ガラス板と同一のTvで比較した場合、Teが低い。したがって、MgOの含有量が3.0%以下であれば、Tvの低下を抑えつつ、Teを低く抑えることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、MgOの含有量は、0%以上2.0%未満が好ましく、0〜1.0%がより好ましく、0〜0.5%がさらに好ましく、0〜0.2%が特に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
SiO2 :65〜75%、
Al2O3 :3%超6%以下、
MgO :0%以上2%未満、
CaO :7〜10%、
Na2O :5〜18%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.3〜0.9%、
SnO2に換算した全スズ:0.02〜0.3%、
Se :0.0002〜0.0010%、
CoO :0.0002〜0.0020%、
SO3に換算した全硫黄 :0.002〜0.1%、好ましくは0.005〜0.1%。
Al2O3の含有量が3%超であれば、耐候性が良好となる。Al2O3の含有量が6%以下であれば、溶融性が良好となる。酸化物基準の質量百分率表示で、Al2O3の含有量は、3.1〜5%が好ましく、3.2〜4%がより好ましい。
CaOの含有量が7%以上であれば、溶融性、耐候性が良好となる。CaOの含有量が10%以下であれば、失透しにくくなる。酸化物基準の質量百分率表示で、CaOの含有量は、7.5〜9.5%が好ましく、8〜9%がより好ましい。
Na2Oの含有量が5%以上であれば、溶融性が良好となる。Na2Oの含有量が18%以下であれば、耐候性が良好となる。酸化物基準の質量百分率表示で、Na2Oの含有量は、10〜17%が好ましく、12〜16%がより好ましく、14〜15%がさらに好ましい。
K2Oの含有量が5%以下であれば、耐候性が良好となる。酸化物基準の質量百分率表示で、K2Oの含有量は、0.5〜3%が好ましく、1〜2%がより好ましく、1.3〜1.7%がさらに好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、SrOの含有量は、0〜5%が好ましい。SrOの含有量が5%以下であれば、ガラス原料の溶融を充分に促進することができる。酸化物基準の質量百分率表示で、SrOの含有量は、0〜3%がより好ましく、1%以下がさらに好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、BaOの含有量は、0〜5%が好ましい。BaOの含有量が5%以下であれば、ガラス原料の溶融を充分に促進することができる。酸化物基準の質量百分率表示で、BaOの含有量は、0〜3%がより好ましく、1%以下がさらに好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、TiO2の含有量が0%超であれば、紫外線透過率が下がり、また、透過光がグリーンまたはイエローの色調のガラス板を得ることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、TiO2の含有量は、0.1%以上がより好ましく、0.3%以上がさらに好ましく、0.5%以上が特に好ましい。酸化物基準の質量百分率表示で、TiO2の含有量が3%以下であれば、Tvを高くすることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、TiO2の含有量は、2%以下がより好ましく、1%以下がさらに好ましい。
本実施形態の熱線吸収ガラス板は、透過光がブルーまたはグリーンの色調のガラス板を得る場合、TiO2を実質的に含まなくてもよい。
酸化物基準の質量百分率表示で、CeO2の含有量が0%超であれば、紫外線透過率を下げることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、CeO2の含有量は、0.1%以上がより好ましく、0.3%以上がさらに好ましく、0.5%以上が特に好ましい。酸化物基準の質量百分率表示で、CeO2の含有量が3%以下であれば、Tvを高くすることができ、また、コストを低く抑えることができる。酸化物基準の質量百分率表示で、CeO2の含有量は、2%以下がより好ましく、1%以下がさらに好ましく、0.8%未満が特に好ましく、0.6%未満が最も好ましい。
本実施形態の熱線吸収ガラス板は、コストを低く抑える点からは、CeO2を実質的に含まなくてもよい。
本実施形態の熱線吸収ガラス板は、他の着色成分(V2O5、CuO、Cr2O3、NiO、MnO等)を実質的に含まないことが好ましい。これらを含むことによりTvが低下し、Tv/Teが低下する。
本実施形態の熱線吸収ガラス板は、必要に応じて、他の清澄剤として用いたSb2O3、As2O3を合量で0.3%まで含んでいてもよい。好ましくは0.2以下であり、より好ましくは0.1%以下である。ただし、環境負荷を考慮すると実質的に含有しないことが好ましい。
本実施形態の熱線吸収ガラス板の比重は、ガラスの組成を調整することによって調整できる。前記比重にするためには、SiO2/(MgO+CaO)の質量比を、6.0〜9.0にすることが好ましく、6.7〜8.7にすることがより好ましい。また、SrOおよび/またはBaOを含有する場合にも、同様にSiO2/(MgO+CaO+SrO+BaO)の質量比を、6.0〜9.0にすることが好ましく、6.7〜8.7にすることがより好ましい。
β−OH(mm−1)=−log10(T3500cm−1/T4000cm−1)/t
ただし、
T3500cm−1は、波数3500cm−1の透過率(%)であり、
T4000cm−1は、波数4000cm−1の透過率(%)であり、
tは、ガラス板の厚さ(mm)である。
(i)目標とするガラス組成になるように、珪砂、その他のガラス母組成原料、鉄源、セレン源、コバルト源等の着色成分原料、還元剤、清澄剤等を混合し、ガラス原料を調製する。
(ii)ガラス原料を連続的に溶融窯に供給し、重油、天然ガス等により約1400℃〜1550℃(例えば、約1500℃)に加熱し溶融させて溶融ガラスとする。
(iii)溶融ガラスを清澄した後、フロート法等のガラス板成形法により所定の厚さのガラス板に成形する。
(iv)ガラス板を徐冷した後、所定の大きさに切断し、本発明の熱線吸収ガラス板とする。
(v)必要に応じて、切断したガラス板を強化処理してもよく、合せガラスに加工してもよく、複層ガラスに加工してもよい。
鉄源としては、鉄粉、酸化鉄粉、ベンガラ等が挙げられる。
セレン源としては、亜セレン酸ナトリウム等が挙げられる。
コバルト源としては、酸化コバルト等が挙げられる。
スズ源としては、酸化スズ等が挙げられる。
還元剤としては、炭素、コークス等が挙げられる。還元剤は、溶融ガラス中の鉄の酸化を抑制し、目標のFe−redoxとなるように調整するためのものである。
この他に、清澄剤として芒硝(Na2SO4)を用いる。
また、スズを含むため、Fe−redoxを55%以上としても、硫黄の還元によるアーバン発色が抑えられ、その結果、低い日射透過率および高い可視光透過率を同時に満足できる。具体的には、Tv/Teをガラス板の4mm厚さ換算値で1.5以上、Tvをガラス板の4mm厚さ換算値で65%超にできる。
例1〜8は実施例であり、例9〜17は比較例である。
得られたガラス板について、分光光度計により測定したガラスのスペクトル曲線からFe−Redoxを算出した。
得られたガラス板について、JIS R 3106(1998)規定の可視光透過率Tv(A光源、2度視野の測定条件下における値)を4mm厚さ換算値で求めた。
得られたガラス板について、JIS R 3106(1998)規定の日射透過率Teを4mm厚さ換算値で求めた。
得られたガラス板について、JIS Z 8701(1999)規定の透過光の主波長Dwを4mm厚さ換算値で求めた。
得られたガラス板について、JIS Z 8701(1999)規定の刺激純度Peを4mm厚さ換算値で求めた。
得られたガラス板について、FT−IRにより測定したガラスの赤外線吸収スペクトル曲線から下式に基づき、β−OHを算出した。
β−OH(mm−1)=−log10(T3500cm−1/T4000cm−1)/t
ただし、
T3500cm−1は、波数3500cm−1の透過率(%)であり、
T4000cm−1は、波数4000cm−1の透過率(%)であり、
tは、ガラス板の厚さ(mm)である。
表1および表2に示すガラス組成となるように珪砂等の各種のガラス母組成原料、コークス、鉄源等の着色成分原料、SnO2、芒硝(Na2SO4)を混合し、ガラス原料を調製した。ガラス原料をるつぼに入れ、1500℃で2時間加熱し、溶融ガラスとした。溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、冷却した。得られた板状ガラスの両面を研磨し、厚さ4mmのガラス板を得た。ガラス板について、分光光度計(Perkin Elmer社製、Lambda950)を用いて1nmごとに透過率を測定し、Te、Tv、Dw、Peを求めた。また、前記ガラスを研磨し、厚さ2mmとし、このガラス板について、FT−IR(サーモニコレー社製、Thermo Nicolet Avatar370)を用いて1cm−1ごとに透過率を測定し、前記式に基づき、β−OHを得た。結果を表1および表2に示す。
なお、表1、2のβ−OHの欄において、括弧をもって表示した数値は、計算値を示す。
例9〜10は特許文献2に記載されている実施例、例11〜13は特許文献3に記載されている実施例、例14〜17は特許文献1に記載されている実施例から引用した。引用した内容を表3および表4に示す。例9〜17は可視光透過率の指標としてLTAが、日射透過率の指標としてTSETが用いられているが、LTAとTv、TSETとTeは同じものとして比較した。
なお、表1〜4の組成の欄において、Fe2O3は全鉄量を、SnO2は全錫量、SO3は全硫黄量を示している。
例9〜10は、Seを含まず、CoOの含有量が少なく、かつt−Fe2O3の含有量が多いため、Peが高い。
例11〜13は、Fe−redoxが高いが、SnO2を含まないため、アンバー発色によりTv/Teが低い。
例14〜15は、t−Fe2O3の含有量が多く、かつFe−redoxが低いため、Tvが低くなり、結果、Tv/Teが低い。
例16〜17は、Seを含まないため、Peを低く抑えるためにNiOを含んでいる。そのため、Tvが低く、結果、Tv/Teが低い。
なお、2014年5月9日に出願された日本特許出願2014−097630号の明細書、特許請求の範囲、および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
Claims (12)
- 鉄、スズ、セレン、コバルトおよび硫黄の各元素を含み、
Fe2O3に換算した全鉄中のFe2O3に換算した2価の鉄の質量割合が、55%以上であり、
酸化物基準の質量百分率表示で、
Fe2O3に換算した全鉄:0.01〜1.0%、
SnO2に換算した全スズ:0.02〜0.3%、
Se :0.0002〜0.0010%、
CoO :0.0002〜0.0020%、
SO3に換算した全硫黄 :0.002〜0.1%
を含み、
MnOを実質的に含まず、
JIS R 3106(1998)規定の可視光透過率Tv(A光源、2度視野)のガラス板の4mm厚さ換算値とJIS R 3106(1998)規定の日射透過率Teのガラス板の4mm厚さ換算値との比Tv/Teが、1.5以上であり、
JIS R 3106(1998)規定の可視光透過率Tv(A光源、2度視野)が、ガラス板の4mm厚さ換算値で65%超であり、
JIS Z 8701(1999)規定の刺激純度Peが、ガラス板の4mm厚さ換算値で7%以下であり、
JIS Z 8701(1999)規定の透過光の主波長Dwが、ガラス板の4mm厚さ換算値で510nm以下であり、
ソーダライムシリカガラスである、熱線吸収ガラス板。 - 波長1500nmの透過率が、ガラス板の4mm厚さ換算値で30%以下である、請求項1に記載の熱線吸収ガラス板。
- JIS R 3106(1998)規定の日射透過率Teが、ガラス板の4mm厚さ換算値で50%以下である、請求項1または2に記載の熱線吸収ガラス板。
- SnO2に換算した全スズの含有量とSO3に換算した全硫黄の含有量との質量比(SnO2/SO3)が、0.2〜105である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- 酸化物基準の質量百分率表示で、MgOの含有量が、3.0%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- 下記成分基準の質量百分率表示で、
SiO2 :65〜75%、
Al2O3 :3%超6%以下、
MgO :0%以上2%未満、
CaO :7〜10%、
Na2O :5〜18%、
K2O :0〜5%、
Fe2O3に換算した全鉄:0.3〜0.9%、
SnO2に換算した全スズ:0.02〜0.3%、
Se :0.0002〜0.0010%、
CoO :0.0002〜0.0020%、
SO3に換算した全硫黄 :0.002〜0.1%
を含むソーダライムシリカガラスからなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。 - 酸化物基準の質量百分率表示で、SO3に換算した全硫黄の含有量が、0.005%以上0.02%未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- β−OHが、0.15mm−1以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- JIS R 3106(1998)規定の可視光透過率Tv(A光源、2度視野)が、ガラス板の4mm厚さ換算値で67%以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- JIS R 3106(1998)規定の可視光透過率Tv(A光源、2度視野)のガラス板の4mm厚さ換算値とJIS R 3106(1998)規定の日射透過率Teのガラス板の4mm厚さ換算値との比Tv/Teが、1.55以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- V 2 O 5 、CuO、Cr 2 O 3 、NiOを実質的に含まない、請求項1〜10のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板。
- ガラス原料を溶融し、成形するソーダライムシリカガラスの製造において、成形後の該ガラスとして請求項1〜11のいずれか一項に記載の熱線吸収ガラス板を得る、熱線吸収ガラス板の製造方法。
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