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JP6645391B2 - 全有機体炭素測定装置 - Google Patents

全有機体炭素測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、加熱反応部及び燃焼反応部を備える全有機体炭素測定装置に関するものである。
従来より、河川水、湖沼水、海洋水、雨水及び地下水などの環境水の他、各種試料に含まれる全有機体炭素を測定するための全有機体炭素測定装置が利用されている。
全有機体炭素測定装置として、試料に含まれる無機体炭素から二酸化炭素を発生させるとともに、試料に含まれる全炭素から二酸化炭素を発生させ、発生した二酸化炭素に基づいて、試料に含まれる全有機体炭素を測定する装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特許文献1に記載の全有機体炭素測定装置は、無機体炭素測定装置と全炭素測定装置とを備えている。無機体炭素測定装置は、試料を設置するための試料設置部と、試料に酸溶液を添加するための酸溶液添加部と、試料を加熱するための加熱反応部とを備えている。無機体炭素測定装置では、まず、試料設置部に試料が設置される。そして、試料設置部の試料に対して、酸溶液添加部から酸溶液が添加される。酸溶液が添加された後の試料は、加熱反応部内に移動される。その後、加熱反応部で試料が加熱されることにより、試料から二酸化炭素が発生する。
全炭素測定装置は、試料を設置するための試料設置部と、試料を燃焼させるための燃焼反応部とを備えている。全炭素測定装置では、まず、試料設置部に試料が設置される。そして、試料が燃焼反応部に移動される。その後、燃焼反応部で試料が燃焼させられることにより、試料から二酸化炭素が発生する。
特開2014−98616号公報
上記した従来の全有機体炭素測定装置では、無機体炭素測定装置及び全炭素測定装置のそれぞれで、熱源及びその周辺の部材を構成する必要がある。そのため、装置全体として構成が複雑化するという不具合が生じる。その結果、コストが増大するといった不具合や、消費電力が大きくなるという不具合が生じる。
そこで、無機体炭素測定装置及び全炭素測定装置を1つの装置で構成することが検討される。この場合、1つの電気炉が、無機体炭素測定装置の加熱反応部、及び、全炭素測定装置の燃焼反応部として用いられる。電気炉は、無機体炭素測定装置の加熱反応部として機能する際、及び、全炭素測定装置の燃焼反応部として機能する際のそれぞれで最適な温度に調整される。このようにすれば、熱源及びその周辺の部材の数を少なくできる。
しかし、このような構成の場合には、全体の測定時間が長くなるという不具合が生じる。具体的には、電気炉は、無機体炭素測定装置の加熱反応部として用いられる場合には、約200℃に保たれ、全炭素測定装置の燃焼反応部として用いられる場合には、約900℃に保たれる。そのため、無機体炭素を測定した後に全炭素を測定する場合には、電気炉の温度を約200℃から約900℃に上昇させる必要がある。また、全炭素を測定した後に無機体炭素を測定する場合には、電気炉の温度を約900℃から約200℃に下降させる必要がある。そのため、電気炉の温度を上昇又は下降させるための時間が長くなり、その結果、全体の測定時間が長くなってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成を実現でき、かつ、測定時間の短縮を図ることができる全有機体炭素測定装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る全有機体炭素測定装置は、加熱管と、加熱反応部と、燃焼反応部とを備える。前記加熱管は、試料が挿入されて加熱される。前記加熱反応部は、前記加熱管の第1の位置において、酸溶液が添加された試料を加熱することにより二酸化炭素を発生させる。前記燃焼反応部は、前記加熱管の第2の位置において、前記加熱反応部の加熱温度よりも高い温度で試料を燃焼させることにより二酸化炭素を発生させる。前記燃焼反応部は、ヒータを有する。前記ヒータは、前記加熱管の前記第2の位置を加熱する。前記加熱管の前記第1の位置は、前記ヒータから伝達される熱により加熱される。
このような構成によれば、熱源であるヒータは、加熱管の第2の位置を直接加熱するとともに、伝達される熱、すなわち、余熱により加熱管の第1の位置を加熱する。燃焼反応部は、加熱管の第2の位置において試料を燃焼させる。加熱反応部は、加熱管の第1の位置において、酸溶液が添加された試料を加熱する。
そのため、ヒータ及びその周辺の部材(加熱管)の数を少なくでき、簡易な構成を実現できる。
また、燃焼反応部において試料を燃焼させると、加熱管の第1の位置は、ヒータから伝達される熱(余熱)によって加熱される。そのため、燃焼反応部において試料を燃焼させた後、加熱反応部において試料の加熱を開始する場合に、加熱反応部における温度変化の幅を小さくできる。その結果、加熱反応部において試料の加熱を開始するまでの時間を短くできる。
また、加熱反応部において試料が加熱される際は、加熱管の第2の位置は、ヒータによって、一定の温度に保たれる。そのため、加熱反応部において試料を加熱した後、燃焼反応部において試料の燃焼を開始する場合に、燃焼反応部における温度変化の幅を小さくできる。その結果、燃焼反応部において試料の燃焼を開始するまでの時間を短くできる。
このように、全有機体炭素測定装置では、加熱反応部において試料の加熱を開始するまでの時間、及び、燃焼反応部において試料の燃焼を開始するまでの時間を短くできる。そのため、測定時間の短縮を図ることができる。
(2)また、前記加熱反応部は、伝熱部材を有してもよい。前記伝熱部材は、前記加熱管の前記第1の位置における外側を覆う筒状である。前記加熱管の前記第1の位置は、前記ヒータから前記伝熱部材を介して伝達される熱により加熱されてもよい。
このような構成によれば、ヒータからの熱が伝達された伝熱部材によって、加熱管の第1の位置を均等に加熱できる。
(3)また、前記加熱反応部は、冷却機構を有してもよい。前記冷却機構は、前記加熱管の前記第1の位置を冷却する。
このような構成によれば、加熱管の第1の位置の温度が高い場合には、冷却機構で加熱管の第1の位置を冷却することで、その温度を所望の温度に近づくように調整できる。
そのため、測定時間の一層の短縮を図ることができる。
本発明によれば、熱源であるヒータは、加熱管の第2の位置を直接加熱するとともに、余熱により加熱管の第1の位置を加熱する。そのため、ヒータ及びその周辺の部材の数を少なくでき、簡易な構成を実現できる。また、燃焼反応部において試料を燃焼させると、加熱管の第1の位置は、ヒータから伝達される熱によって、予め加熱される。加熱反応部において試料が加熱される際は、加熱管の第2の位置は、ヒータによって、一定の温度に保たれる。そのため、ヒータの温度変化の幅を小さくできる。その結果、測定時間の短縮を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る全有機体炭素測定装置の構成例を示した概略図である。
1.全有機体炭素測定装置の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る全有機体炭素測定装置1の構成例を示した概略図である。全有機体炭素測定装置1では、試料に含まれる無機体炭素(IC:Inorganic Carbon)及び全炭素(TC:Total Carbon)を測定することができる。そして、全有機体炭素測定装置1では、測定した無機体炭素及び全炭素に基づいて、試料に含まれる全有機体炭素(TOC:Total Organic Carbon)を測定することができる。なお、TOCは、TOC=TC−ICの関係式を用いて算出することができる。
全有機体炭素測定装置1は、試料設置部2と、酸溶液添加部3と、加熱管4と、加熱反応部5と、燃焼反応部6と、冷却管7と、ドレンセパレータ8と、検出部9とを備えている。
試料設置部2は、試料を載せた試料容器100を設置するための部材である。試料設置部2には、開閉可能なカバー21が設けられており、当該カバー21を開いた状態で、試料設置部2内に試料容器100を設置することができる。試料設置部2内に設置された試料容器100は、試料設置部2に設けられた移動棒22を移動させることにより、後述するように、加熱管4の所定の位置に配置できるようになっている。試料容器100は、例えば、セラミックにより形成することができるが、これに限らず、耐熱性を有する他の各種材料により形成することが可能である。試料設置部2に内には、支燃ガスとしての機能を兼ねるキャリアガスが、カバー21を介して供給されるようになっている。
酸溶液添加部3は、試料容器100上の試料に酸溶液を添加するための部材である。酸溶液添加部3には、設定された量の酸溶液を自動的に吐出可能なシリンジポンプ31が備えられている。シリンジポンプ31の吐出口は、試料設置部2のカバー21を介して試料設置部2内に連通している。試料容器100が試料設置部2内の規定位置に設置され、カバー21が閉じられた状態で、シリンジポンプ31を駆動させることにより、試料容器100上の試料に酸溶液を添加(滴下)することができる。酸溶液としては、不揮発性酸の一例であるリン酸などを用いることができるが、これに限られるものではない。
加熱管4は、硬質ガラス製の長尺な筒状の部材であって、その一端部が試料設置部2に接続されている。加熱管4の内部空間は、試料設置部2の内部空間と連続している。加熱管4の他端部の内方には、例えば、酸化触媒10が充填されている。後述するように、加熱管4は、試料容器100が挿入(配置)されて加熱される。
加熱反応部5は、試料容器100上の試料(酸溶液が添加された試料)を加熱するための部材である。加熱反応部5には、伝熱部材51と、第1温度センサ52と、冷却機構の一例としてのファン53とが備えられている。
伝熱部材51は、筒状に形成されており、加熱管4の一部を覆っている。具体的には、伝熱部材51は、加熱管4における中央部から一端部までの部分を覆っている。伝熱部材51は、例えば、SUS又はアルミなどの熱伝導率の高い材料からなる。伝熱部材51によって覆われる加熱管4の部分が、加熱管4の第1位置41である。すなわち、伝熱部材51は、加熱管4の第1位置41における外側を覆っている。
第1温度センサ52は、例えば、熱電対により構成される温度センサであって、加熱管4の第1位置41内の温度を検知するように構成されている。
ファン53は、伝熱部材51と間隔を隔てて配置されている。ファン53は、図示しないモータからの駆動力が付与されることにより回転する。
燃焼反応部6は、試料容器100上の試料を燃焼させるための部材である。燃焼反応部6には、筒部61と、ヒータ62と、断熱部材63と、第2温度センサ64とが備えられている。
筒部61は、筒状に形成されており、加熱管4の一部を覆っている。具体的には、筒部61は、加熱管4における中央部から他端部までの部分を覆っている。筒部61は、例えば、セラミックなどからなる。筒部61によって覆われる加熱管4の部分が、加熱管4の第2位置42である。すなわち、筒部61は、加熱管4の第2位置42における外側を覆っている。筒部61は、伝熱部材51と間隔を隔てて配置されている。
なお、加熱管4の第2位置42は、ガスの移動方向において、第1位置41よりも下流側に位置している。
ヒータ62は、例えば、カンタル線で構成される電熱線であって、筒部61の外周面に巻きつけられている。
断熱部材63は、筒部61(ヒータ62が巻きつけられた状態の筒部61)を覆うようにして、筒部61の外方に配置されている。断熱部材63は、例えば、セラミックウールなどの断熱材からなる。断熱部材63は、伝熱部材51に隣接している。すなわち、筒部61と伝熱部材51との間には、断熱部材63が介在している。
第2温度センサ64は、例えば、熱電対により構成される温度センサであって、加熱管4の第2位置42内の温度を検知するように構成されている。
冷却管7は、加熱管4から排出されたガス(キャリアガス及び二酸化炭素)を冷却するように構成されている。
ドレンセパレータ8は、冷却管7を通過したガス中に含まれる余分な水分を除去するように構成されている。
検出部9は、二酸化炭素を検出するためのものであって、ドレンセパレータ8に接続されている。検出部9は、例えば、赤外線式二酸化炭素検出器により構成することができるが、これに限られるものではない。
全有機体炭素測定装置1で測定を行う場合には、まず、燃焼反応部6においてヒータ62がオンされる。後述するように、ヒータ62の温度は、無機体炭素を測定する場合、及び、全炭素を測定する場合のそれぞれで、測定に適した温度に調整される。
そして、全有機体炭素測定装置1で無機体炭素を測定する場合には、まず、試料を載せた試料容器100が試料設置部2に設置される。さらに、酸溶液添加部3のシリンジポンプ31が駆動されることにより、試料容器100上の試料に酸溶液が添加される。その後、移動棒22が移動されることにより、試料容器100が加熱管4の第1位置41内に配置される。加熱管4の第1位置41内に移動された試料容器100上の試料は、酸溶液と反応し、試料に含まれる無機体炭素の量に応じた二酸化炭素が生じる。加熱管4内で生じた二酸化炭素は、キャリアガスとともに冷却管7へと送られ、当該冷却管7において冷却された後、ドレンセパレータ8へと送られる。ドレンセパレータ8を通過した二酸化炭素は、検出部9で検出される。そして、検出部9で検出された二酸化炭素に基づいて、試料に含まれる無機体炭素が測定される。
また、全有機体炭素測定装置1で全炭素を測定する場合には、まず、試料を載せた試料容器100が試料設置部2に設置される。そして、移動棒22が移動されることにより、試料容器100が加熱管4の第2位置42内に配置される。加熱管4の第2位置42内(燃焼反応部6)に配置された試料容器100上の試料に含まれる有機物は、酸化触媒10の作用により酸化され、試料に含まれる有機物の量に応じた二酸化炭素が生じる。加熱管4内で生じた二酸化炭素は、キャリアガスとともに冷却管7へと送られ、当該冷却管7において冷却された後、ドレンセパレータ8へと送られる。ドレンセパレータ8を通過した二酸化炭素は、検出部9で検出される。そして、検出部9で検出された二酸化炭素に基づいて、試料に含まれる全炭素が測定される。
このように、全有機体炭素測定装置1では、1つの加熱管4において、第1位置41又は第2位置42に試料が配置されて測定が行われる。
2.加熱反応部及び燃焼反応部の動作
上記した全有機体炭素測定装置1での測定において、無機体炭素を測定する場合と、全炭素を測定する場合とで、試料を加熱するのに適した温度が異なる。そのため、加熱反応部5及び燃焼反応部6は、以下のように動作される。
全有機体炭素測定装置1で全炭素を測定する場合には、第2温度センサ64が検知する温度が、全炭素測定用の設定温度(例えば、約900℃)となるようにヒータ62の動作(オン/オフ動作)が制御される。そして、ヒータ62からの熱により加熱管4の第2位置42が加熱されて、加熱管4の第2位置42内の温度が約900℃に保たれると、上記したように、試料容器100が加熱管4の第2位置42に配置される。そして、試料容器100上の試料が燃焼させられる。燃焼反応部6における試料の燃焼温度は、後述する加熱反応部5における試料の加熱温度よりも高い。
このとき、ヒータ62から伝達される熱、すなわち、余熱により加熱反応部5の伝熱部材51が加熱される。そして、伝熱部材51が加熱されることにより、加熱管4の第1位置41が均等に加熱される。伝熱部材51と筒部61(ヒータ62)との間には、断熱部材63が介在しているため、ヒータ62からの熱の一部が、伝熱部材51に伝達される。
これにより、加熱管4の第1位置41内の温度が上昇する。このとき、例えば、第1温度センサ52が検知する加熱管4の第1位置41内の温度は、約300℃〜400℃となる。
そして、全有機体炭素測定装置1における全炭素の測定が終了し、その後に、全有機体炭素測定装置1において無機体炭素を測定する場合には、第1温度センサ52が検知する温度が、無機体炭素測定用の設定温度(例えば、約200℃)となるように、ヒータ62の動作(オン/オフ動作)、及び、ファン53の動作が制御される。具体的には、まず、ファン53が動作されて伝熱部材51(加熱管4の第1位置41)が冷却される。そして、第1温度センサ52が検知する温度が約200℃となると、その温度を保つように、ヒータ62及びファン53が動作される。加熱管4の第1位置41内の温度が約200℃に保たれると、上記したように、試料容器100が加熱管4の第1位置41に配置される。そして、試料容器100上の試料が加熱される。
全有機体炭素測定装置1で無機体炭素が測定される間は、ヒータ62の動作により、筒部61を介して加熱管4の第2位置42が加熱される。そして、例えば、第2温度センサ64が検知する加熱管4の第2位置42内の温度は、約600℃となる。
その後、全有機体炭素測定装置1における無機体炭素の測定が終了し、次いで、全有機体炭素測定装置1において全炭素を測定する場合には、第2温度センサ64が検知する温度が約900℃となるように、ヒータ62の動作が制御される。
このように、全有機体炭素測定装置1で全炭素を測定する場合には、加熱管4の第2位置42に配置された試料容器100上の試料が燃焼させられるとともに、加熱管4の第1位置41が、ヒータ62から伝達される熱(余熱)によって予め加熱される。
また、全有機体炭素測定装置1で無機体炭素を測定する場合には、加熱管4の第1位置41に配置された試料容器100上の試料が加熱されるとともに、ヒータ62の動作により、加熱管4の第2位置42が加熱されて一定温度(約600℃)になる。
そのため、全有機体炭素測定装置1において、無機体炭素の測定、及び、全炭素の測定を繰り返す場合に、加熱反応部5の温度変化の幅、及び、燃焼反応部6の温度変化の幅を小さくできる。
3.作用効果
(1)本実施形態では、図1に示すように、全有機体炭素測定装置1では、熱源であるヒータ62は、加熱管4の第2位置42を直接加熱するとともに、伝達される熱、すなわち、余熱により加熱管4の第1位置41を加熱する。燃焼反応部6は、加熱管4の第2位置42において試料を燃焼させる。加熱反応部5は、加熱管4の第1位置41において、酸溶液が添加された試料を加熱する。
そのため、ヒータ62及びその周辺の部材(加熱管4)の数を少なくでき、簡易な構成を実現できる。
また、全有機体炭素測定装置1で全炭素を測定する場合には、加熱管4の第2位置42内の温度が約900℃となるようにヒータ62の動作が制御される。このとき、加熱管4の第1位置41は、ヒータ62から伝達される熱(余熱)によって予め加熱される。全有機体炭素測定装置1における全炭素の測定が終了し、その後に、全有機体炭素測定装置1において無機体炭素を測定する場合には、加熱管4の第1位置41内の温度が約200℃となるように、ヒータ62の動作及びファン53の動作が制御される。
そのため、加熱反応部5(加熱管4の第1位置41)の温度変化の幅を小さくできる。その結果、加熱反応部5において試料の加熱を開始するまでの時間を短くできる。
また、全有機体炭素測定装置1で無機体炭素を測定する場合には、ヒータ62の動作により、加熱管4の第2位置42が加熱されて一定温度(約600℃)になる。その後、全有機体炭素測定装置1における無機体炭素の測定が終了し、次いで、全有機体炭素測定装置1において全炭素を測定する場合には、加熱管4の第2位置42内の温度が約900℃となるように、ヒータ62の動作が制御される。
そのため、燃焼反応部6(加熱管4の第2位置42)の温度変化の幅を小さくできる。その結果、燃焼反応部6において試料の燃焼を開始するまでの時間を短くできる。
このように、全有機体炭素測定装置1では、加熱反応部5において試料の加熱を開始するまでの時間、及び、燃焼反応部6において試料の燃焼を開始するまでの時間を短くできる。そのため、測定時間の短縮を図ることができる。
(2)また、本実施形態では、図1に示すように、加熱反応部5の伝熱部材51は、加熱管4の第1位置41を覆う筒状に形成されている。加熱管4の第1位置41は、ヒータ62から伝熱部材51を介して伝達される熱により加熱される
そのため、伝熱部材51によって、加熱管4の第1位置41を均等に加熱できる。
(3)また、本実施形態では、図1に示すように、加熱反応部5は、伝熱部材51と間隔を隔てて配置されるファン53を備えている。
全有機体炭素測定装置1で全炭素が測定されると、加熱管4の第1位置41内の温度は、約300℃〜400℃となる。全有機体炭素測定装置1における全炭素の測定が終了し、その後に、全有機体炭素測定装置1において無機体炭素を測定する場合には、ファン53が動作されて伝熱部材51(加熱管4の第1位置41)が冷却される。そして、第1温度センサ52が検知する温度が約200℃となる。
このように、加熱管4の第1位置41の温度が高い場合には、ファン53で冷却することで、その温度を所望の温度に近づくように調整できる。
そのため、測定時間の一層の短縮を図ることができる。
4.変形例
上記した実施形態では、加熱管4の第1位置41は、加熱管4の一端部側に配置され、加熱管4の第2位置42は、加熱管4の他端部側に配置されるとして説明した。しかし、第1位置41及び第2位置42のそれぞれは、加熱管4の任意の位置に配置可能である。例えば、加熱管4の第1位置41が、加熱管4の他端部側に配置され、加熱管4の第2位置42が、加熱管4の一端部側に配置されてもよい。
また、上記した実施形態では、加熱反応部5において、伝熱部材51(加熱管4の第1位置41)は、ファン53により冷却されるとして説明した。しかし、加熱反応部5にファン53が設けられない構成であって、伝熱部材51(加熱管4の第1位置41)が自然に冷却されるものであってもよい。
また、上記した実施形態では、加熱反応部5の伝熱部材51と、燃焼反応部6の筒部61との間に断熱部材63が介在されるとして説明した。しかし、このような構成に限らず、加熱反応部5の伝熱部材51と、燃焼反応部6の筒部61との間に他の部材又は空気層が介在される構成であってもよい。
1 全有機体炭素測定装置
4 加熱管
5 加熱反応部
6 燃焼反応部
41 第1位置
42 第2位置
51 伝熱部材
53 ファン
61 筒部
62 ヒータ
63 断熱部材

Claims (3)

  1. 試料が挿入されて加熱される加熱管と、
    前記加熱管の第1の位置において、酸溶液が添加された試料を加熱することにより二酸化炭素を発生させる加熱反応部と、
    前記加熱管の第2の位置において、前記加熱反応部の加熱温度よりも高い温度で試料を燃焼させることにより二酸化炭素を発生させる燃焼反応部とを備え、
    前記燃焼反応部は、前記加熱管の前記第2の位置を加熱するヒータを有し、
    前記加熱管の前記第1の位置は、前記ヒータから伝達される熱により加熱されることを特徴とする全有機体炭素測定装置。
  2. 前記加熱反応部は、前記加熱管の前記第1の位置における外側を覆う筒状の伝熱部材を有し、
    前記加熱管の前記第1の位置は、前記ヒータから前記伝熱部材を介して伝達される熱により加熱されることを特徴とする請求項1に記載の全有機体炭素測定装置。
  3. 前記加熱反応部は、前記加熱管の前記第1の位置を冷却する冷却機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の全有機体炭素測定装置。
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