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JP6642246B2 - 強化ガラス板 - Google Patents

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JP6642246B2 JP2016089796A JP2016089796A JP6642246B2 JP 6642246 B2 JP6642246 B2 JP 6642246B2 JP 2016089796 A JP2016089796 A JP 2016089796A JP 2016089796 A JP2016089796 A JP 2016089796A JP 6642246 B2 JP6642246 B2 JP 6642246B2
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Description

本発明は、強化ガラス板、特に、化学強化されたガラス板に関する。
携帯電話やスマートフォン等の電子機器において、表示部や、筐体本体にガラスが用いられることが多く、そのガラスは強度を上げるために、ガラス表面にイオン交換による表面層を形成することにより強度を上げた、所謂化学強化ガラスが使用されている。化学強化ガラス等の強化ガラスの表面層は、少なくともガラス表面側に存在しイオン交換による圧縮応力が発生している圧縮応力層を含み、ガラス内部側に該圧縮応力層に隣接して存在し引張応力が発生している引張応力層を含んでもよい。強化ガラスの強度は、形成された表面層の応力値や表面圧縮応力層の深さに関わっている。そのため、強化ガラスの開発や、生産での品質管理では、表面層の応力値や圧縮応力層の深さ、或いは、応力の分布を測定することが重要である。
強化ガラスの表面層の応力を測定する技術としては、例えば、強化ガラスの表面層の屈折率が内部の屈折率より高い場合に、光導波効果と光弾性効果とを利用して、表面層の圧縮応力を非破壊で測定する技術(以下、非破壊測定技術とする)を挙げることができる。この非破壊測定技術では、単色光を強化ガラスの表面層に入射して光導波効果により複数のモードを発生させ、各モードで光線軌跡が決まった光を取出し、凸レンズで各モードに対応する輝線に結像させる。なお、結像させた輝線は、モードの数だけ存在する。
又、この非破壊測定技術では、表面層から取出した光は、出射面に対して、光の振動方向が水平と、垂直の二種の光成分についての輝線を観察できるように構成されている。そして、次数の一番低いモード1の光は表面層の一番表面に近い側を通る性質を利用し、二種の光成分のモード1に対応する輝線の位置から、それぞれの光成分についての屈折率を算出し、その二種の屈折率の差とガラスの光弾性定数から強化ガラスの表面付近の応力を求めている(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記の非破壊測定技術の原理を元に、モード1とモード2に対応する輝線の位置から、外挿でガラスの最表面での応力(以下、表面応力値とする)を求め、かつ、表面層の屈折率分布は直線的に変化すると仮定し、輝線の総本数から、圧縮応力層の深さを求める方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
更に、上記の非破壊測定技術に基づく表面応力測定装置に改良を加え、光源に赤外線を用い、可視域において光透過率の低いガラスで表面応力の測定ができるようにすることも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、測定時に単色光を入射および射出するときに用いる光入出力部材(プリズム)と強化ガラスの界面には、プリズムと強化ガラスの屈折率の間となる屈折液が使われることが知られており、特にプリズムの屈折率npと近い屈折液を用いることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。つまり、強化ガラスの圧縮応力が入った領域の最表面の屈折率をngs、測定時にガラス表面に接触させる液体の屈折率をnfとすると、nf≒(np+ngs)/2や、ng<nf≒npが提案されていた。
しかし、強化ガラスは様々な分野への応用が期待されており、それに伴って表面に、例えば、防眩効果や抗菌効果等の特殊な機能を有する層が設けられるケースが考えられる。そのような場合、強化ガラスの表面の光学的な均一性が失われ、表面層の屈折率を精度よく測定できない、又は全く測定できない場合がある。片側だけの場合には機能層が設けられていない面を疑似的に測定すれば良かったが、表面および裏面の両主面に機能層が設けられたガラス板の場合、または表面に機能層が設けられ裏面のガラスが暴露していない場合では、精度良く測定することが出来ないため、強度に優れた強化ガラス板を提供出来ないという問題があった。
特開昭53−136886号公報 特開2014−28730号公報 米国特許第09109881号明細書
Yogyo-Kyokai-Shi(窯業協会誌)87{3}1979
本発明の実施形態は、表面および裏面の両主面に機能層を有しており、かつ強度に優れた強化ガラス板を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る強化ガラス板は、第1の主面に設けられた第1の機能層と、
第2の主面に設けられた第2の機能層と、を備え、
引張応力層の応力をCTとした場合に、
で求めたCTの値が
CT limit CT>0.8×CT limit を満たすことを特徴とする。ここで、tは板厚[μm]で、CSは最表面の圧縮応力[MPa]、DOLは圧縮応力がゼロになるガラス表面からの深さ[μm]、CT limit =[−38.7×ln(t/1000)+48.2]
また、本発明の別態様に係る強化ガラス板は、第1の主面に設けられた第1の機能層と、第2の主面に設けられた第2の機能層と、を備え、化学強化された強化層の特性値から

の関係が成り立つ場合に、
で求めた比エネルギー密度rEの値がrE limit rE>0.8×rE limit を満たすことを特徴とする。ここで、tは板厚[μm]で、CSは最表面の圧縮応力[MPa]、CS(x)は深さx[μm]における圧縮応力[MPa]、DOLはCS(x)がゼロになるガラス表面からの深さ[μm]、rE limit =[23.3×t/1000+15]を指す。

表面および裏面の両主面に機能層を有しており、かつ強度に優れた強化ガラス板を提供することが出来る。
本発明の実施の形態に係る強化ガラス板を模式的に示した断面図である。 本発明の実施の形態に係る表面屈折率測定装置を例示する図である。 本実施の形態に係る測定方法の一例を示したフローチャートである。 本実施の形態に係る測定方法を例示するフローチャートである。 表面屈折率測定装置1の演算部70の機能ブロックを例示する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
図1は本発明の一形態に係る強化ガラス板を模式的に示した断面図である。図1に示すように、本発明の実施形態の強化ガラス板1は、第1の主面に第1の機能層2を備え、第2の主面に第2の機能層3を備える。第1の機能層2と第2の機能層3は物理的、あるいは化学的に同様の層であっても良く、異なった層であっても構わない。本実施形態における機能層は、ガラス板の表面自体が物理的あるいは化学的に改質された層、例えば、Raが0.1μm以上の粗面化層であったり、ガラス基板1の母組成とは異なる元素がドープされた層であったりする層であることをいう。
また、本実施形態における機能層は、光学的な外乱を付与する層、或いはガラス板の表面を覆うように設けられたガラスの母組成とは異なる層であるが、少なくともどちらか一方の機能層は、光学的な外乱を付与する層である。どちらか一方の機能層は、ガラス板の表面が暴露していない状態で、ガラス表面から応力値を測定できない状態であれば、必ずしも光学的な外乱を付与する層でなくても良い。例えば、ソーダライムガラス表面にスズ(元素記号Sn)が拡散した強化ガラスを測定すると、強化工程前のガラスの屈折率がngb=1.518で、化学強化工程により、最表面の屈折率がngs=1.525であった場合、ガラス表面に接触させる液体の屈折率が従来の装置(例えば、有限会社 折原製作所製 FSM−6000)のように1.64近傍では輝線のコントラストが悪く精度良く測定することができない。従って、これまでは前記したような化学強化した層に光学的な外乱を付与する層が両主面に存在した強化ガラス板で強度に優れたものを製造することが出来なかった。もしくは、化学強化後に片面が印刷やコーティングなどにより実質的に応力測定できず、残りの面が化学強化した層に光学的な外乱を付与する層が存在した強化ガラス板でも強度に優れたものを製造することができなかった。
ところが、未強化の領域の屈折率をngb、強化後の圧縮応力が入った領域の屈折率をngs、測定時にガラス表面に接触させる液体の屈折率をnfとしたとき、ngb<nf≦ngs+0.005で、かつプリズムと強化ガラス表面の距離を5ミクロン以下にして測定すると輝線のコントラストが劇的に改善し、精度良く応力測定することが出来、さらにngb+0.005≦nf≦ngs+0.005であれば、より好ましい。また、液体の屈折率nfと強化後の圧縮応力が入った領域の屈折率ngsとの差の絶対値が0.005以下であると特に好ましい。
強化ガラス1は主面にイオン交換による圧縮応力が発生している圧縮応力層を含み、ガラス内部側にその圧縮応力層に隣接して存在し引張応力が発生している引張応力層を含んでいる。強化ガラス板の強度は、形成された圧縮応力層および引張応力層の応力値や表面圧縮応力層の深さに関わっている。なお、両主面を接続する強化ガラス板1の端面には圧縮応力層が形成されていなくても構わないが、端面まで圧縮応力層が形成されていることで、より強度に優れた強化ガラス板1とすることが出来る。
前記した圧縮応力を以下CS(compressive stress)[MPa]、引張応力を以下CT(central tension)[MPa]、圧縮応力層の深さ(CSがゼロになるまでのガラス表層からの深さ)を以下DOL(depth of layer)[μm]と呼称する。これら3つはガラス板の厚さをt[μm]とすると、以下の数1の関係を満たす。一般的に、化学強化が一回されると、CSの値は表層からほぼ線形に減少し、DOLのときゼロになることから、数2の関係を満たすことが知られている。
一般的に、CSおよびDOLの値が大きいほど、そのガラス板は強度に優れる場合が多いが、CSおよびDOLの値が大きくなればなるほどCTの値も大きくなる。CTの値が大きくなればなるほど衝撃に弱dくなったり、ガラスが割れたときにも細かく飛散したりする問題が生じる場合がある。そこで、許容できない脆弱性の始まりの臨界値は実験的に求められ、CTlimitという値が用いられる場合がある。CTlimitとは、CTlimit=−38.7×ln(t/1000)+48.2[MPa]で定義され、板厚t[μm]内部引張応力CTの値の上限として開示されている。一方で、化学強化が複数回行われる場合等、数1で求めたCTの値が数2で求めたCTの値の85%以下のとき、この数式に従わないことがわかっており、その場合は引張応力値CTが働く面積と板厚の比の関係から求まる比エネルギー密度rE[kJ/m]と言う考え方を適用する場合がある。rEは、数3で求められ、板厚t[μm]と数1から求めたCTの値[MPa]とDOLの値[μm]から得られる。その上限であるrElimitは、rElimit=23.3×t/1000+15[kJ/m]で求めて適用しても良い。
化学強化ガラスを製造する場合には可能な限りCTlimitに近づけることが好ましいが、臨界値であるCTlimitを超えてしまうことの無いように、プロセスのバラつきも考慮に入れてCTlimitの80%程度のCTとなるように強化されている。
また、複数回化学強化された化学強化ガラスを製造する場合には可能な限りrElimitに近づけることが好ましいが、臨界値であるrElimitを超えてしまうことの無いように、プロセスのバラつきも考慮に入れてrElimitの80%程度のrEとなるように強化されている。
機能層が設けられていないガラス板の場合は、特定の条件化で強化した後、CSとDOLの値や圧縮応力分布を測定し、その結果をフィードバックして新たな強化条件を設定することでCTlimitまたはrElimitに近づけた強化ガラス板を製造することが可能であった。
一方で、両主面に機能層が設けられているガラス板の場合は、CSの値を測定することが出来ないため、便宜的に機能層が設けられていないガラス板のCTlimitまたはrElimitの80%程度のCTまたはrEとなるように強化されることが一般的であった。
本発明者らは、両主面に機能層が設けられている強化ガラス板において、圧縮応力を精度良く測定することで強化条件等を見直し、従来品よりもCTlimitまたはrElimitに近づけるようにした強化ガラス板を製造することに成功した。具体的には、本実施形態の強化ガラス板は、両主面に機能層を備え、CT>0.8×CTlimitまたはrE>0.8×rElimitを満たす強化ガラス板である。なお、より好ましくはCT>0.9×CTlimitまたはrE>0.9×rElimitを満たし、さらに好ましくはCT>0.95×CTlimitまたはrE>0.95×rElimitを満たす。CTの値がCTlimitに近ければ近いほど、rEの値がrElimitに近ければ近いほど、CSやDOLの値のマージンが広がり、強度に優れたガラスとすることができるため好ましい。
本実施の形態に係る強化ガラス板は、平板でも曲げ加工を施したガラス板でも良く、フロート法、フュージョン法、スロットダウンドロー法等、既知のガラス成形方法によって成形され、130dPa・s以上の液相粘度を有することが好ましい。
本実施の形態に係る強化ガラス板の板厚tは、100μm〜3500μmであることが好ましく、軽量化に寄与するため100μm〜1500μmであることがより好ましい。また、板厚tの最大誤差、すなわち板厚の最も厚い部分の厚さと最も薄い部分の厚さの差は、板厚tの10%以下であることが好ましい。板厚の最大誤差が大きいと、外力が加わった際に面内で局所的に引張応力が大きくなり、割れやすくなる虞がある。板厚tの最大誤差はより好ましくは5%以下である。
本実施の形態に係る強化ガラス板は、タブレットPC、ノートPC、スマートフォン及び電子書籍リーダー等の情報機器に備えられたタッチパネルディスプレイのカバーガラス及びタッチセンサーガラス、液晶テレビ及びPCモニタ等のカバーガラス、自動車インパネ等のカバーガラス、自動車の窓(フロント・リア・ドア・ルーフ等)、太陽電池用カバーガラス、建材の内装材、並びにビルや住宅の窓に用いられる複層ガラス等に用いることができる。
本実施の形態に係る強化ガラス板は、一般的には矩形に切断されているが、円形又は多角形等の他の形状でも問題なく、穴あけ加工を施したガラスも含まれる。
本実施の形態に係る強化ガラス板の表面圧縮応力(CS)は400MPa以上であることが好ましく、500MPa以上であることがより好ましく、700MPa以上であることがさらに好ましく、900MPa以上であることが特に好ましい。CSが大きければ大きいほど測定時のCT値の誤差が大きくなるためである。
本実施の形態に係る強化ガラス板の圧縮応力層の深さ(DOL)5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましく、30μm以上であることが特に好ましく、40μm以上であることが最も好ましい。DOLが大きければ大きいほどCS測定誤差が拡大し、CT値およびrE値の誤差が大きくなるためである。
(表面屈折率測定装置)
図2は、本発明の実施の形態に係る表面屈折率測定装置を例示する図である。図2を用いて本発明の図2に示すように、表面屈折率測定装置100は、光源10と、光入出力部材20と、液体30と、光変換部材40と、偏光部材50と、撮像素子60と、演算部70とを有する。
200は、被測定体となる強化ガラス板である。強化ガラス板200は、例えば、化学強化法や風冷強化法等により強化処理が施されたガラスであり、表面210側に屈折率分布を有する機能層を備えている。機能層は、少なくともガラス表面側に存在しイオン交換による圧縮応力が発生している圧縮応力層を含み、ガラス内部側に該圧縮応力層に隣接して存在し引張応力が発生している引張応力層を含んでいる。
光源10は、光入出力部材20から液体30を介して強化ガラス板200の機能層に光線Lを入射するように配置されている。干渉を利用するため、光源10の波長は、単純な明暗表示になる単波長であることが好ましい。
光源10としては、例えば、容易に単波長の光が得られるNaランプを用いることができ、この場合の波長は589.3nmである。又、光源10として、Naランプより短波長である水銀ランプを用いてもよく、この場合の波長は、例えば水銀I線である365nmである。但し、水銀ランプは多くの輝線があるので、365nmラインだけを透過させるバンドパスフィルタを通して使用することが好ましい。
又、光源10としてLED(Light Emitting Diode)を用いてもよい。近年、多くの波長のLEDが開発されているが、LEDのスペクトル幅は半値幅で10nm以上あり、単波長性が悪く、温度により波長が変化する。そのため、バンドパスフィルタを通して使用することが好ましい。
光源10をLEDにバンドパスフィルタを通した構成にした場合、Naランプや水銀ランプほど単波長性はないが、紫外域から赤外域まで任意の波長を使うことができる点で好適である。なお、光源10の波長は、表面屈折率測定装置1の測定の基本原理には影響しないため、上に例示した波長以外の光源を用いても構わない。
光入出力部材20は、被測定体である強化ガラス板200の表面210上に載置されている。光入出力部材20は、傾斜面21側から強化ガラス板200の機能層内に光を入射させる機能と、強化ガラス板200の機能層内を伝播した光を傾斜面22側から強化ガラス200の外へ出射させる機能を併せ持つ。
光入出力部材20と強化ガラス板200との間には、光入出力部材20の底面23(第1面)と強化ガラス板200の表面210とを光学的に結合するための光学的結合液体である液体30が充填されている。つまり、光入出力部材20の底面23が液体30を介して強化ガラス板200の表面210に当接している。
液体30としては、例えば、1−ブロモナフタレン(n=1.660)と流動パラフィン(n=1.48)を適当な比率で混合することにより1.48〜1.66までの屈折率の液体を得ることができる。混合した液体の屈折率は、ほぼ混合比に対して直線的に変化をするが、例えば、株式会社 アタゴ社製、アッベの屈折率計DR−A1(測定精度0.0001)等で液体の屈折率を測定し、混合比を調整することで、屈折率精度の高い液体を得ることができる。
光入出力部材20としては、例えば、光学ガラス製のプリズムを用いることができる。この場合、強化ガラス板200の表面210において、光線がプリズムを介して光学的に入射及び出射するために、プリズムの屈折率は液体30及び強化ガラス板200の屈折率よりも大きくする必要がある。又、プリズムの傾斜面21及び22において、入射光及び出射光が略垂直に通過するような屈折率を選ぶ必要がある。
例えば、プリズムの傾斜角が60°で、強化ガラス板200の機能層の屈折率が1.52の場合は、プリズムの屈折率は1.72とすることができる。又、プリズムの材料となる光学ガラスは、屈折率の均一性が高く、屈折率の面内偏差は例えば1×10−5以下に抑えられている。
なお、光入出力部材20として、プリズムに代えて、同様の機能を備えた他の部材を用いてもよい。光入出力部材20として何れを用いた場合にも、後述の撮像工程において得られた画像の領域における光入出力部材20の底面23の屈折率の面内偏差は、1×10−5以下に抑えられていることが望ましい。又、光入出力部材20の底面23の平坦度は、光源10からの光の波長をλとしたときに、λ/4以下に形成されていることが望ましく、λ/8以下に形成されていれば、より望ましい。
光入出力部材20の傾斜面22側から出射された光の方向には撮像素子60が配置されており、光入出力部材20と撮像素子60との間に、光変換部材40と偏光部材50が挿入されている。
光変換部材40は、光入出力部材20の傾斜面22側から出射された光線を輝線列に変換して撮像素子60上に集光する機能を備えている。光変換部材40としては、例えば、凸レンズを用いることができるが、同様の機能を備えた他の部材を用いてもよい。
偏光部材50は、強化ガラス板200と液体30との境界面に対して平行及び垂直に振動する二種の光成分のうち一方を選択的に透過する機能を備えている光分離手段である。偏光部材50としては、例えば、回転可能な状態で配置された偏光板等を用いることができるが、同様の機能を備えた他の部材を用いてもよい。ここで、強化ガラス板200と液体30との境界面に対して平行に振動する光成分はS偏光であり、垂直に振動する光成分はP偏光である。
なお、強化ガラス板200と液体30との境界面は、光入出力部材20を介して強化ガラス200の外に出射した光の出射面と垂直である。そこで、光入出力部材20を介して強化ガラス板200の外に出射した光の出射面に対して垂直に振動する光成分はS偏光であり、平行に振動する光成分はP偏光であると言い換えてもよい。
撮像素子60は、光入出力部材20から出射され、光変換部材40及び偏光部材50を経由して受光した光を電気信号に変換する機能を備えている。より詳しくは、撮像素子60は、例えば、受光した光を電気信号に変換し、画像を構成する複数の画素毎の輝度値を画像データとして、演算部70に出力することができる。撮像素子60としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の素子を用いることができるが、同様の機能を備えた他の素子を用いてもよい。
演算部70は、撮像素子60から画像データを取り込み、画像処理や数値計算をする機能を備えている。演算部70は、これ以外の機能(例えば、光源10の光量や露光時間を制御する機能等)を有する構成としてもよい。演算部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、メインメモリ等を含むように構成することができる。
この場合、演算部70の各種機能は、ROM等に記録されたプログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現できる。演算部70のCPUは、必要に応じてRAMからデータを読み出したり、格納したりできる。但し、演算部70の一部又は全部は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。又、演算部70は、物理的に複数の装置等により構成されてもよい。演算部70としては、例えば、パーソナルコンピュータを用いることができる。
表面屈折率測定装置1では、光源10から光入出力部材20の傾斜面21側に入射した光Lは、液体30を介して強化ガラス板200の機能層に入射し、機能層内を伝播する導波光となる。そして、導波光が機能層内を伝播すると、光導波効果によりモードが発生し、幾つかの決まった経路を進んで、光入出力部材20の傾斜面22側から、強化ガラス200の外へ出射する。
そして、光変換部材40及び偏光部材50により、撮像素子60上に、モード毎にP偏光及びS偏光の輝線となって結像される。撮像素子60上に発生したモードの数のP偏光及びS偏光の輝線の画像データは、演算部70へと送られる。演算部70では、撮像素子60から送られた画像データから、撮像素子60上のP偏光及びS偏光の輝線の位置を算出する。
このような構成により、表面屈折率測定装置1では、P偏光及びS偏光の輝線の位置に基づいて、強化ガラス板200の機能層における表面から深さ方向にわたる、P偏光及びS偏光の夫々の屈折率分布を算出することができる。
これにより、算出したP偏光及びS偏光の夫々の屈折率分布の差と、強化ガラス板200の光弾性定数とに基づいて、強化ガラス板200の機能層における表面から深さ方向にわたる応力分布を算出することができる。
又、表面屈折率測定装置1では、光入出力部材20と強化ガラス板200との間に光学的結合液体である液体30が充填されており、液体30の屈折率は強化ガラス板200の機能層の屈折率と同等に調整されている。又、互いに対向する光入出力部材20の底面23と強化ガラス板200の表面210との距離d(液体30の厚さ)が5ミクロン以下である。又、光入出力部材20の底面23の屈折率の面内偏差は1×10−5以下に抑えられ、かつ底面23の平坦度は光源10からの光の波長λの1/4以下程度とされ、光学的に非常に均一であるために、理想的な反射が得られる。
これらにより、強化ガラス板200の表面と液体30との界面では全く反射や屈折を起こさせず、光入出力部材20の底面23と液体30との界面を導波光の片方の反射面にすることが可能となり、強い導波光を得ることができる。すなわち、従来の装置では強化ガラス板の表面で行われていた導波光の反射の片方を、光学的に理想的な表面を持つ光入出力部材20の底面23での反射に変えることが可能となり、強い導波光を得ることができる。
その結果、表面の光学的平坦度が悪い、或いは、表面の屈折率均一性が悪い強化ガラス板でも、強化ガラス板の表面の状態に依存しない強い導波光を得ることが可能となり、鮮明な輝線が得られるため、強化ガラス板の機能層の屈折率分布を非破壊で精度よく測定することができる。
(表面屈折率測定方法)
以下に本実施形態の強化ガラス板の応力測定のフローについて説明する。図3は、本実施の形態に係る測定方法の一例を示したフローチャートである。図3に示すように、本実施の形態では、適切な屈折率をもつ適切な屈折液を利用し、ガラスとプリズムを適切な厚さで当接して、P偏光とS偏光の輝線を読みとり、読み取った輝線位置情報から機能層の応力又は応力分布の少なくとも一つを求めている。
図4は、本実施の形態に係る測定方法を例示するフローチャートである。図5は、表面屈折率測定装置1の演算部70の機能ブロックを例示する図である。
まず、ステップS501では、強化ガラス板200の機能層内に光源10からの光を入射させる(光供給工程)。次に、ステップS502では、強化ガラス板200の機能層内を伝播した光を強化ガラス板200の外へ出射させる(光取出工程)。
次に、ステップS503では、光変換部材40及び偏光部材50は、出射された光の、出射面に対して平行及び垂直に振動する二種の光成分(P偏光とS偏光)について、夫々少なくとも2本以上の輝線を有する二種の輝線列として変換する(光変換工程)。
次に、ステップS504では、撮像素子60は、光変換工程により変換された二種の輝線列を撮像する(撮像工程)。次に、ステップS505では、演算部70の位置測定手段71は、撮像工程で得られた画像から二種の輝線列の各輝線の位置を測定する(位置測定工程)。
次に、ステップS506では、演算部70の屈折率分布算出手段72は、二種の輝線列の夫々少なくとも2本以上の輝線の位置から、二種の光成分に対応した強化ガラス板200の表面210から深さ方向にわたる屈折率分布を算出する(屈折率分布算出工程)。なお、それぞれ3本以上の輝線の場合、応力分布は直線ではなく屈曲したカーブで導出することができる。
次に、ステップS507では、演算部70の応力分布算出手段73は、二種の光成分の屈折率分布の差とガラスの光弾性定数とに基づいて、強化ガラス200の表面210から深さ方向にわたる応力分布を算出する(応力分布算出工程)。なお、屈折率分布のみを算出することを目的とする場合には、ステップS507の工程は不要である。
なお、屈折率分布のプロファイルと応力分布のプロファイルとは類似しているので、ステップS507で、応力分布算出手段73は、P偏光及びS偏光に対応した屈折率分布のうち、P偏光に対応した屈折率分布、S偏光に対応した屈折率分布、P偏光に対応した屈折率分布とS偏光に対応した屈折率分布との平均値の屈折率分布、の何れかを応力分布として算出してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る表面屈折率測定装置及び表面屈折率測定方法によれば、二種の輝線列の夫々少なくとも2本以上の輝線の位置から、二種の光成分に対応した強化ガラスの表面から深さ方向にわたる屈折率分布を算出することができる。
さらに、二種の光成分の屈折率分布の差とガラスの光弾性定数とに基づいて、強化ガラス板の表面から深さ方向にわたる応力分布を算出することができる。すなわち、強化ガラス板の機能層の屈折率分布及び応力分布を非破壊で測定することができる。
[比較例、実施例]
比較例及び実施例では、ソーダライムガラス(比較例1)、アルミノシリケートガラス(比較例2)、スズ(元素記号Sn)が表面に拡散したソーダライムガラス(比較例3、実施例1)、銀(元素記号Ag)が表面に拡散したソーダライムガラス(比較例4、実施例2)、表面粗さが大きい防眩性ガラス(比較例5、比較例6、実施例3、実施例4)について、従来法又は新測定法で輝線の観察を行った。
ここで、新測定法とは、上記の実施の形態で説明した表面屈折率測定方法において、ngb<nf≦ngs+0.005となる場合であり、従来法とはngs+0.005<nf<nfとなる場合である。比較例の結果を表1に、実施例の結果を表2に示す。
なお、表1及び2において、npは光入出力部材20の屈折率、nfは液体30の屈折率、ngsは強化ガラス200の最表面の屈折率、ngbは強化ガラス200における強化工程前のガラスの屈折率、Raは強化ガラス200の表面の粗さである。また、輝線写真とは、映像素志0から送られた画像データで、輝線明度は輝線写真の上側の明暗を256色で表示したグラフで、縦軸がその明暗で横軸が写真の幅方向の位置を示し、演算子70ではこの波形から縞の位置を自動または手動で読み取る。輝線半値幅とは輝線により輝度明暗が変化した谷形状の最大と最小とが半分になる時の幅で、最表面CS値を導出するときに影響が大きい最も左にある輝線の明暗より導出した。この輝線半値幅が大きいと、輝線位置の読取誤差につながる。CSバラツキには読取誤差によるCS値の変化量を示した。
ここで、従来法でかろうじて輝線が見える比較例と、新測定法による実施例について、CSとDOLの値を同一サンプルについて5回場所をずらして測定し、板厚からCTとCT/CTlimitの値を求めて比較した結果を表3、表4および表5に示す。なお、比較例3と実施例1は板厚3320μmの同じサンプルを、比較例5と実施例3は板厚1000μmの同じサンプルを、比較例6と実施例4は板厚3100μmの同じサンプルを使っている。CTlimitは、CTlimit=−38.7×ln(t/1000)+48.2[MPa]の式で求めた。ここで、tは板厚で、単位はμmである。Aveは5回測定の平均値で、S.D.は5回測定の標準偏差で、S.D.(%)はS.D.をAveで除した割合を示す。
表3および表5のように、比較例3や比較例6の場合測定のバラツキが大きく、CTの値がCTlimitの値を超えるものがみられた。工業的にはCTlimitを超える場合は安全性が確認できないため出荷できず、比較例3や比較例6の測定結果では出荷することはできず、この条件で製品を製造することが出来なかった。そのため、化学強化条件を変更するなどしてCT値を小さくする処置が必要になり、最も大きくバラついたCT/CTlimitの値を0.8以下にすることで安全性を担保する必要があった。しかしながら、新測定法で測定していれば実施例1や実施例4の測定結果になり、CTlimitを超えていないことを確認できているため、強度を下げることなく製品を製造することができる。
表4に示すように、従来法で輝線がほぼ見えない比較例5の場合では、CSとDOLの値は全く確認できないため、N.D.(No Data)となり安全性の確認が取れないため、CSやDOLの値を十分に上げてCTの値をCTlimitに近づけられず、強度の高いガラスを出荷することができない。しかしながら、新測定法であれば、実施例3のように輝線がはっきり見える効果でCTlimitを超えていないことを確認できるため、強度を下げることなく製品を製造することができる。
このように、光学的な外乱を付与する層が少なくとも1面に付与され、もう一面も同様に光学的な外乱を付与する層があるまたは、何らかのコーティングでガラス表面が暴露していない場合、この光学的な外乱を付与する層での品質管理が不可欠になり、本発明の方法が強度の高いガラスを供給するうえで重要となる。
ここで、光学的な外乱を付与する層とは、比較例3、比較例4、比較例5、比較例6が示すように、従来法で測定した場合に、最も左側に見える輝線の半値幅が150μm以上となる層を指す。そのような層は金属イオンが表面に拡散したり、表面粗さが大きくなるように処理されたりしている層である。
また、新測定法とは、上記の実施の形態で説明した表面屈折率測定方法において、ngb<nf≦ngs+0.005となる場合であり、従来法とはngs+0.005<nf<nfとなる場合である。
このように、新測定法で測定すると、CSバラツキが50MPa以下に小さくなり、比較例1や比較例2に示した通常の化学強化ガラスと同等かそれ以下の精度で測定できる。この結果、従来製造することが出来なかった機能層が設けられたガラス板で、CTの値がCTlimitの80%超のガラス板を製造することができる。
また、化学強化が複数回実施されている場合、CTの値に比例するrEの値も同様の現象が確認でき、従来製造することが出来なかった機能層が設けられたガラス板で、rEの値がrEの80%超のガラス板を製造することができる。
以上、好ましい実施の形態及び実施例について詳説したが、上述した実施の形態及び実施例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記の各実施の形態では、光源を表面屈折率測定装置の構成要素として説明したが、表面屈折率測定装置は光源を有していない構成としてもよい。この場合、表面屈折率測定装置は、例えば、光入出力部材20と、液体30と、光変換部材40と、偏光部材50と、撮像素子60と、演算部70とを有する構成とすることができる。光源は、表面屈折率測定装置の使用者が適宜なものを用意して使用することができる。
1、200 強化ガラス板
2 第1の機能層
3 第2の機能層
10 光源
20 光入出力部材
21、22 傾斜面
23 底面
30 液体
40 光変換部材
50 偏光部材
60 撮像素子
70 演算部
71 位置測定手段
72 屈折率分布算出手段
73 応力分布算出手段
90 押し当て部材
100 表面屈折率測定装置
210 強化ガラス板の表面

Claims (9)

  1. 第1の主面に設けられた第1の機能層と、
    第2の主面に設けられた第2の機能層と、を備え、
    引張応力層の応力をCTとした場合に、
    で求めたCTの値が
    CT limit CT>0.8×CT limit
    を満たすことを特徴とする強化ガラス板。
    ここで、tは板厚[μm]で、CSは最表面の圧縮応力[MPa]、DOLは圧縮応力が
    ゼロになるガラス表面からの深さ[μm]、CT limit =[−38.7×ln(t/1000)+48.2]
  2. 前記引張応力層の応力CTの値が
    CT limit CT>0.9×CT limit
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス板。
  3. 前記引張応力層の応力CTの値が
    CT limit CT>0.95×CT limit
    を満たすことを特徴とする請求項2に記載の強化ガラス板。
  4. 第1の主面に設けられた第1の機能層と、
    第2の主面に設けられた第2の機能層と、を備え、
    化学強化された強化層の特性値から
    の関係が成り立つ場合に、
    で求めた比エネルギー密度rEの値が
    rE limit rE>0.8×rE limit
    を満たすことを特徴とする強化ガラス板。
    ここで、tは板厚[μm]で、CSは最表面の圧縮応力[MPa]、CS(x)は深さx
    [μm]における圧縮応力[MPa]、DOLはCS(x)がゼロになるガラス表面から
    の深さ[μm]、rE limit =[23.3×t/1000+15]を指す。
  5. 前記比エネルギー密度rEの値が
    rE limit rE>0.9×rE limit
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載の強化ガラス板。
  6. 前記比エネルギー密度rEの値が
    rE limit rE>0.95×rE limit
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載の強化ガラス板。
  7. 前記第1および第2の機能層の少なくともいずれか一方は、光学的な外乱を付与する層
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の強化ガラス板。
  8. 前記光学的な外乱を付与する層は粗面化層であり、その表面粗さは0.1μm以上であ
    ることを特徴とする請求項7に記載の強化ガラス板。
  9. 前記光学的な外乱を付与する層はSn、Ag、Ti、Ni、Co、Cu、Inからなる
    群より選ばれる少なくとも1つの元素がドープされた層であることを特徴とする請求項7
    に記載の強化ガラス板。
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