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JP6641148B2 - クロスローラ有限直動案内ユニット - Google Patents

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JP6641148B2
JP6641148B2 JP2015199169A JP2015199169A JP6641148B2 JP 6641148 B2 JP6641148 B2 JP 6641148B2 JP 2015199169 A JP2015199169 A JP 2015199169A JP 2015199169 A JP2015199169 A JP 2015199169A JP 6641148 B2 JP6641148 B2 JP 6641148B2
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Description

この発明は,摺動方向である長手方向に沿って延びる一対の軌道台,及び該軌道台間に配設された保持器に交互にクロスして保持された複数の転動体であるローラを備えており,一対の軌道台がローラを介して予め決められた所定の距離を互いに相対摺動することから成るクロスローラ有限直動案内ユニットに関する。
近年,直動案内ユニットは,半導体製造装置,工作機械,各種組立装置,各種ロボットなどの摺動部に使用されており,電子機器などの小型化,高機能化が促進されるのに伴って,小形でコンパクトで高精度であって高負荷容量で高速・高加減速に適用可能なものが要望されている。従来,有限直動案内ユニットは,互いに相対摺動する一対の軌道台を備えており,軌道台間に配設された保持器によって転動体である複数のローラが所定間隔に保持されており,保持器を構成する保持板は,相対移動する軌道台のストローク長さに対して半分のストローク長さで相対移動するように構成されている。そこで,クロスローラ有限直動案内ユニットについては,益々,小形で高負荷容量化であって高速・高加減速に対応でき,組立容易性等が要望されている。また,有限直動案内ユニットは,負荷変動,軌道台に形成された軌道溝の加工精度,立て軸仕様,高速・高加減速等の条件により,保持器と軌道台との所定位置が僅かずつ位置ずれが生じ,そこで,有限直動案内ユニットには,軌道台に対する保持器のずれを防止するために種々の保持器のずれ防止機構が設けられている。例えば,保持器のずれ防止機構では,保持器にピニオンを設け,それぞれの軌道台の軌道溝にラックを配設し,一対のラックとピニオンとを噛み合わせることによって保持板の相対位置が矯正されて保持器のずれを防止するラック&ピニオン機構に構成されている。
本出願人は,クロスローラ有限直動案内ユニットとして,図13及び図14に示すものを開発し,先に特許出願した。該クロスローラ有限直動案内ユニットは,軌道台1,2間に転動体であるローラ9を保持する保持板4Pの長手方向の撓みや曲がりを小さくし,保持板4Pの窓孔18にローラ保持手段を設けてローラ9間の配設ピッチを小さくし,所定長さでのローラ9の個数を増大させている。保持板4Pは,ピニオン7を嵌挿するホルダ部6を一体構造に合成樹脂製で成形している。保持板4Pには,ローラ9が軸心を長手方向に直交し,主面17に45°傾斜して挿入される窓孔18が形成されている。ローラ9の端面25に対向する窓孔18の窓壁面27の部分には,ローラ9の端面25の部分を覆う抱持部5に形成されている。保持板4Pの両側の側端部14には,長手方向に沿って延び且つ主面17から突出して成る撓みを小さくするための鍔部23が形成されている(例えば,特許文献1参照)。
特開2012−202458号公報
しかしながら,上記特許文献1に開示されているクロスローラ有限直動案内ユニットは,軌道溝の深さを深くして,ローラ9に対して軌道面10,11の接触幅を大きくするために,帯板状の保持板4Pに配設されたローラ9を配置する楕円形状の窓部にはローラ9を保持するための抱持部5を備えており,保持板4の嵌挿孔33にピニオン&ホルダ組立体を装着する構造に構成されている。上記クロスローラ有限直動案内ユニットは,合成樹脂製の保持板4Pにピニオンを保持するホルダ部6を一体化し,保持板4Pの幅方向の両側面14に鍔部23を設けて保持板4Pの撓みを小さくし,クロスローラ有限直動案内ユニットの組立時には,保持器3の保持板4Pからローラ9が脱落するのを防止する構造に構成されているが,保持板4Pに形成された窓孔18は,1個1個それぞれ独立した形状であるため,保持板4Pに形成する窓孔18の数を増やすことができず,クロスローラ有限直動案内ユニットの定格荷重を増大させることができなかった。
この発明の目的は,上記の課題を解決するものであり,ラック&ピニオン機構の保持器ずれ防止装置を備えた保持器の保持板にピニオンを保持するためのホルダ部を一体構造に構成し,ローラを保持する窓孔の間隔を詰めて,複数の隣接する窓孔を連続部で連通する複数の連続窓孔に形成し,保持板に形成する窓孔を増やして保持板に装填するローラの本数を増やし,負荷容量である定格荷重をアップさせ,更に,保持板の両側の側端部に軌道台の両側の面取り部間に配設する大きさの鍔部を形成して保持板の撓みを小さくし,ローラを装着可能に窓孔の窓壁面部分にローラの端面部分を覆う抱持部を形成して保持板自体にローラ保持機能を持たせて製造時や組立時の部品の取扱いを容易にしたことを特徴とするクロスローラ有限直動案内ユニットを提供することである。
この発明は,互いに対向する長手方向の壁面に断面V字形状の軌道溝がそれぞれ形成された相対移動する一対の軌道台,一対の前記軌道台の前記軌道溝にそれぞれ形成された互いに対向する軌道面間にそれぞれ配設され且つ前記軌道面を転動する複数の転動体であるローラ,及び前記軌道台の前記壁面間に配設されて前記ローラを所定間隔で交互に直交して支持する前記長手方向に延びた保持板を備えた保持器から成るクロスローラ有限直動案内ユニットにおいて,
前記保持板は,前記軌道台の前記壁面に対向して平行に延びる主面に形成され,前記ローラの軸心が前記長手方向に直交して前記主面に対して45°傾斜して挿入される複数の窓孔を有し,前記窓孔が前記ローラに対して幅方向が長円になる楕円形状に形成され,前記窓孔の窓壁面には前記ローラを保持する抱持部がそれぞれ形成され,
前記抱持部は,前記ローラの端面を保持するため前記窓孔の前記窓壁面の幅方向両端面に形成された端面抱持部と,前記ローラの転動面を保持するため前記端面抱持部に続く前記窓孔の前記窓壁面の軸方向両円弧面に形成された転動面抱持部とから構成され,
前記ローラは前記転動面抱持部で保持されて前記保持板の軸方向の移動が規制されて前記ローラ同士が接触すること無く構成されて前記保持板に装填される前記ローラの本数を増大させるために予め決められた所定位置の隣接した前記窓孔が連通する連続部を備えた複数の連続窓孔に形成されていることを特徴とするクロスローラ有限直動案内ユニットに関する。
また,前記連続窓孔は,前記楕円形状の短軸側に形成された前記連続部を通じて少なくとも2個の前記窓孔が互いに連通している。
また,前記保持板は,両側の側端部が前記長手方向の全長に渡って延びてそれぞれの前記主面から突出した鍔部に形成され,前記鍔部は前記軌道台の角部に形成された対向する面取り部のスペースにそれぞれ配設されるように断面三角形状に形成されている。
また,前記保持板は,前記抱持部の前記端面抱持部が前記主面間である板厚の半分の肉厚部分に形成されており,前記端面抱持部に隣接する残り半分の肉厚部分が前記主面に対して垂直面で開口凹部に形成されている。
また,前記保持器は,前記保持板のそれぞれの前記主面から突出して一体構造に形成されたホルダ部を備え,前記ホルダ部に形成された嵌挿孔には,前記保持板が前記軌道台に対して予め決められた所定の相対位置からずれるのを防止する保持器ずれ防止機構のラック&ピニオン機構を構成するピニオンが着脱可能に嵌挿され,前記軌道台の前記軌道面間の逃げ溝には,前記ラック&ピニオン機構を構成するラックがそれぞれ配設されている。
この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットは,上記のように,保持板に形成されたローラを保持する隣接する窓孔を連続部で連通する複数の連続窓孔に形成したので,複数の隣接する窓孔の壁面が無くなって窓孔ピッチ即ちローラピッチを短く形成して保持板に形成する窓孔の数を増やすことができ,保持板に装填するローラの本数を増加でき,定格荷重を増大させることができる。また,予め決められた所定数の窓孔を持つ保持板に構成したものでは,保持板全長を短く形成することができ,最大ストローク長さを長く構成することができる。即ち,所定の本数のローラを保持板に装填する構造では,保持板の全長を短く形成することができ,最大ストローク長さを長くすることができる。また,薄板の保持板の板厚の範囲内で,ローラの保持機能を持たせた抱持部を形成して脱落を阻止すると共に,抱持部を端面抱持部と転動面抱持部とで構成しており,端面抱持部でローラの両端面を保持し,転動面抱持部でローラの転動面を保持しているので,ローラを保持板の軸方向に確実に高精度に位置決めすることができ,隣接するローラが互いに干渉して転動することがなくなり,ローラが独立してスムーズに転動することができるので,隣接する窓孔を窓孔間に壁面のない連続窓孔に形成することができ,保持板に形成する窓孔を増大させて定格荷重を増大することができる。即ち,隣接する前記ローラは,回転している対向面が互いに逆向きに転動しているが,前記ローラは前記転動面抱持部で保持されて軸方向の移動が規制されているので,前記ローラ同士が接触することは無く,前記ローラ同士の接触による回転抵抗は発生せず,スムーズに互いに独立して転動を続けることができる。更に,このクロスローラ有限直動案内ユニットは,保持板の両側の側端部の全長にわたって鍔部を形成して保持板の撓みを小さくする形状即ち剛性をアップした構造に構成し,製造時や組立時の部品の取扱いを容易にし,また,保持板にピニオンを嵌挿可能にするホルダ部を一体構造に構成して,ラック&ピニオン機構のピニオンを嵌着するホルダ部の部品点数を少なく,より単純な構造でコンパクトに,小形化,組立容易性が促進されたものになっている。
この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットの一実施例を示し,部分断面を含んだ状態を示す斜視図である。 このクロスローラ有限直動案内ユニットにおける図1のローラの位置A−Aで軌道台の取付け用孔を一致させて,長手方向に直交して断面した断面図である。 図1のクロスローラ有限直動案内ユニットに組み込まれる保持器を示す斜視図である。 図3の保持器のB−B位置の断面を含む保持器とローラを示す部分斜視図である。 図4の保持器からローラを除いた状態で連続窓孔が形成された保持板を示す部分斜視図である。 図5の保持板の窓孔にローラを組み込んだ状態を説明する説明図である。 図3の保持器におけるローラとピニオンとを組み込んでいない保持板を示す平面図である。 図7の保持板のC−C断面を示す断面図である。 図7の保持板のD−D断面を拡大して示す断面図である。 図7の保持板のE−E断面を拡大して示す断面図である。 図3の保持器におけるピニオンを示す平面図である。 図11のピニオンを示す側面図である。 従来のクロスローラ有限直動案内ユニットに組み込まれた保持板を示す部分斜視図である。 図13のクロスローラ有限直動案内ユニットに組み込まれた保持板を示す平面図である。
以下,図面を参照して,この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットを説明する。このクロスローラ有限直動案内ユニットは,図1〜図3に示すように,長尺状でなる一対の軌道台1,2が壁面間距離Sだけ隔置して複数の転動体であるローラ9を介して予め決められた所定距離を互いに相対摺動させるものであり,軌道台1,2間に複数の窓孔18を形成した保持板4を配設し,保持板4の窓孔18に各ローラ9を所定間隔に保持する保持器3を備えている。このクロスローラ有限直動案内ユニットは,保持器3の保持板4に一体構造に構成したホルダ部6にピニオン7を回転自在に支持し,軌道台1,2の互いに対向した軌道面10,11間の逃げ溝16に設置されたラック8を設け,ラック8とピニオン7とを噛み合わせることによって所定位置の相対位置からの保持板4のずれが矯正されるラック&ピニオンによる保持器のずれ防止機構を備えている。軌道台1(第1軌道台)と軌道台2(第2軌道台)は,断面略矩形状にそれぞれ形成されており,対向面である壁面19にその長手方向に沿って断面V字状の軌道溝を形成し,該軌道溝には有効軌道面幅Lを有する一対の軌道面10,11を形成している。軌道台1,2には,軌道溝の軌道面10,11間に逃げ溝16が設けられ,逃げ溝16の奥の底部に長手方向に沿ってラック8が装着されており,軌道台1,2の両端部に取り付けられた端部ねじ12でラック8が軌道台1,2に固定されている。
また,ローラ9は,例えば,長さが直径より若干小さい略1:1の円筒ころで構成されており,一対の軌道台1,2の軌道面10,11間に形成される軌道路に長手方向に沿って隣り合うローラ9の軸心が直交して交互に配設されている。一方向に傾斜するローラ9は,その転動面24が軌道溝の一方の軌道面10と対向する軌道面11とに当接し,ローラ9の端面25が他方の軌道面10と対向する軌道面11とに摺接し,クロス方向に傾斜するローラ9は,転動面24が軌道溝の他方の軌道面10と対向する軌道面11とに当接し,ローラ9の端面25が一方の軌道面10と対向する軌道面11に摺接して,軌道台1,2間においてローラ9の転動面24が対向する軌道面10と対向する軌道面11とを転動する。ローラ9は,軌道面10,11の長手方向に対して軸心が直交し,軌道台1,2の壁面19に対して軸心が45°に傾斜している。また,保持器3は,一対の軌道台1,2の対向する壁面19間に挟まる状態で配設された板状の保持板4,保持板4の中央部に一体構造に構成されたホルダ部6に軸支されたピニオン7,及びホルダ部6の両側に保持板4の幅の中央の長手方向に沿って所定間隔を持って保持されて配設された複数の転動体であるローラ9から構成されている。軌道台1,2には,一対の軌道面10,11から成る軌道溝が形成された壁面19と直交する壁面に所定間隔で形成された取付け用孔13が設けられている。取付け用孔13には,ザグリ孔30及びねじ孔29が形成されている。軌道台1,2には,他の部材,機器,ベース等に取り付けるための取付面22が反対向面とねじ孔29側の面とに設けられている。
図1〜図12を参照して,この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットの一実施例を説明する。軌道台1,2には,互いに対向する壁面19の両側に面取り部21が形成されている。保持板4は,一対の軌道台1,2の互いに対向する壁面19間に挟まれ,保持板4の表裏面に成る互いに平行な主面17が軌道台1,2の壁面19に近接した状態に薄板厚の平らな板状に形成されている。保持板4には,保持板4の幅方向の両側端部14に長手方向の全長に沿って延びる鍔部23が形成されている。鍔部23は,保持板4の全長の剛性を高め,保持板3の撓みや曲がりを小さくし,特に,組み付け時に保持板4からローラ9が脱落するのを阻止する機能を有している。保持板4は,主面17に対してローラ9の軸心が45°傾斜状態のローラ9を保持している。保持板4は,保持板4の幅Bが,摺動時に障害にならないように,それぞれの軌道台1,2の幅(Bk1,Bk2)からはみ出ることなく,軌道台1,2の幅よりも小さく形成されると共に,保持板4の両側の側端部14にそれぞれの主面17から突出する鍔部23が形成されている。鍔部23は,互いに対向する一対の軌道台1,2の面取り部21に嵌入する大きさに突出して断面三角形状に形成されている。例えば,断面三角形状の鍔部23により,保持器3の撓みが35%程度少なくなって改善されるものになる。更に,鍔部23は,軌道台1,2に形成されている互いに対向する面取り部21で形成されるスペース38を有効に利用するように,スペース38に位置しており,しかも,軌道台1,2間のスペース38からのゴミの侵入を防止する防塵機能を果たしている。
また,保持器3は,図3に示すように,保持板4の中央部に一体構造に成形されたホルダ部6にピニオン7を嵌挿して回転自在に軸支して構成されており,ホルダ部6の両側に保持板4の幅Bの中央の長手方向に沿って転動体である多数のローラ9が配設されている。各ローラ9間は,所定間隔即ちピッチPを持って配設され,それぞれのローラ9の軸心が長手方向に直交し且つ隣り合うローラ9の軸心が直交して,それぞれのローラ9が保持板4の主面17に対してローラ9の軸心が45°傾斜状態にして保持板4に回転可能に保持されて構成されている。保持板4の両側の側端部14には,長手方向に沿って,それぞれの主面17から突出する断面三角形状の鍔部23が形成されている。鍔部23は,保持板4の長手方向に延びる両側端部14即ち両側面を形成している。保持器3は,ローラ9間の配設ピッチPが極力小さく形成され,所定長さに対するローラ9の本数が多く配設されて構成されている。
この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットは,特に,高負荷で,高加減速運動での使用環境に適用可能に構成されており,保持器3は,窓孔18に配設されるローラ9の配設ピッチPを小さく構成して,保持板4に多数のローラ9が配設されることによって定格荷重を増やして高負荷容量に適用できるように構成されている。このクロスローラ有限直動案内ユニットは,概して,保持板4がそれぞれの軌道台1,2の壁面19に対向して平行に延びる主面17に形成され,ローラ9が軸心を長手方向に直交し且つ主面17に対して45°傾斜して挿入される複数の窓孔18を有し,窓孔18が傾斜したローラ9に沿って幅方向が長円になる楕円形状に形成されている。保持板4は,特に,ローラ9を窓孔18軸方向に位置決めして隣接するローラ9同士が互いに干渉しないように転動させるため窓孔18の窓壁面27にローラ9を保持する抱持部5がそれぞれ形成されており,ローラピッチ間を短く構成して装填されるローラ9の本数を増大させるために予め決められた所定位置の隣接した窓孔18が連通する連続部40を備えた複数の連続窓孔31に形成されていることを特徴としている。具体的には,図5に示す実施例のように,保持板4には,4個ずつの窓孔18が楕円形状の短軸側に形成された連続部40を通じて連通した連続窓孔31が形成されている。また,保持板4の全長が長い場合には,保持板4には,2個ずつの窓孔18が連続部40を通じて連通させた連続窓孔31を形成することもできる。また,クロスローラ有限直動案内ユニットの定格荷重を更に増大させるため,保持板4は,窓孔18を5個或いは6個と連続させて連続窓孔31に形成することもできる。或いは,保持板4に形成する連続窓孔31を構成する窓孔18の数は,2個と4個のように異なった数の窓孔18を連続させた構成であってもよいものである。即ち,このクロスローラ有限直動案内ユニットでは,所定の定格荷重を確保するため,保持板4に形成する窓孔18を所定の数だけ連続させて,保持板4に複数の連続窓孔31を形成することができるものである。
また,保持板4は,図4及び図5に示すように,ローラ9の軸心が長手方向と直交して保持板4の主面17に対して45°傾斜したローラ9を回転可能に遊嵌する窓孔18が形成されており,窓孔18は,図7に示すように,傾斜したローラ9の転動面24に沿うように,窓孔長さがWaの短孔部と,窓孔幅がWbの長孔部とで構成される略楕円形状に形成されており,特に,4個の窓孔18が連続部40で連通して連続窓孔31に形成されている。連続部40は,隣接した窓孔18を形成する円弧面が互いに開口した形状に形成されている。また,窓孔18の窓壁面27に形成された抱持部5は,ローラ9の端面25を保持するため窓孔18の幅方向両端面に形成された一対の端面抱持部5Eと,ローラ9の転動面24を保持するため端面抱持部5Eに続く窓孔18の軸方向両円弧面に形成された一対の転動面抱持部5Rとから構成されている。また,この実施例では,連続窓孔31は,4個の窓孔18が連続部40を通じて互いに連通しているものであるが,連続させる窓孔18の数は,保持板4の長手方向の全長,増加させる定格荷重を得るための保持板4に装填するローラ9の増加数,保持板4の長手方向の強度等の諸条件によって種々に決定されるものである。従って,連続窓孔31は,種々の条件を勘案して決められるものであり,本願発明では,少なくとも2個の窓孔18を連続部40を通じて互いに連通させればよいものである。
更に,本願発明の特徴構成としては,窓孔18の楕円形の長軸側のそれぞれにおいて,挿入されたローラ9の端面25に対向する窓壁面27の部分にローラ9の端面25の部分を覆う端面抱持部5Eが形成され,一対の端面抱持部5Eでローラ9の端面25をそれぞれ回転可能に支持している。端面抱持部5Eは,ローラ9の端面25に対向する部分である内側がローラ9の端面25に沿った斜面に成る支持面32に形成され,外側が主面17と同一平面に形成されて成る。また,保持板4に形成された抱持部5は,窓孔18の楕円形の長軸側部分の両側にあって,互いに直交したローラ9に従って,一つの窓孔18では,一方側の抱持部5は一方の主面17側に形成され,他方側の抱持部5は他方の主面17側に形成されており,隣り合う窓孔18では,一方側の抱持部5は他方の主面17側に形成され,他方側の抱持部5は一方の主面17側に形成されていると共に,隣接する窓孔18について互いに交互に異なって形成されている。ローラ9は,保持板4の窓孔18のそれぞれの抱持部5において,ローラ9の端面25が支持面32に当接して端面抱持部5Eで支持され,ローラ9の端面25に隣接するローラ9の転動面24が窓孔18の円弧面である縁部分の両転動面抱持部5Rに当接して窓孔18内に保持されることになる。ローラ9の端面25の部分に隣接するローラ9の転動面24に対向する窓孔18の転動面抱持部5Rは,ローラ9の直径Daより小さい窓孔幅Wcに形成されているので,ローラ9の転動面24は,窓孔18を形成する縁部分即ち窓壁面27の転動面抱持部5Rに当接して保持されることに成る。従って,隣接するローラ9は,回転している対向面が互いに逆向きに転動しているが,ローラ9は転動面抱持部5Rで保持されて軸方向の移動が規制されているので,ローラ9同士が接触することは無く,ローラ9同士の接触による回転抵抗は発生せず,スムーズに互いに独立して転動を続けることができる。
このクロスローラ有限直動案内ユニットは,この実施例では,軌道台1,2の断面寸法が高さ8mmであり,幅が8.6mmであり,転動体のローラ9の直径がφ3mmである製品では,4個の窓孔18が連続部40で連続して連続窓孔31に構成すると,ローラ9間のピッチ寸法が3.8mmから3.2mmに短くなる。このクロスローラ有限直動案内ユニットの製品全体が250mmである場合に,ローラ9の本数は従来製品に比較して,48本から56本に増加させることができる。この時の定格荷重は,動定格荷重が従来製品の17100Nから19300Nに増えて,112.8%の増加になる。また,静定格荷重は,従来の38900Nから45400Nに増えて,116.7%の増加になる。
また,保持板4は,実施例では樹脂製で作製されており,両側の側端部14の端部が長手方向の全長に渡って延びてそれぞれの主面17から突出した鍔部23に形成されており,それぞれの鍔部23は軌道台1,2の角部に形成された対向する面取り部21のスペースにそれぞれ配設されるように断面三角形状に形成されている。また,保持板4は,端面抱持部5Eが主面17間である板厚の半分の肉厚部分に形成されており,端面抱持部5Eに対向する残る半分の肉厚部分が主面17に対して垂直面で楕円形状の部分となる開口凹部28に形成されている。また,保持器3は,軌道台1,2間に配置された保持板4のそれぞれの主面17から突出して一体構造に成形され且つ嵌挿孔33が形成されたホルダ部6を備えており,ホルダ部6に形成された嵌挿孔33には,保持板4が軌道台1,2に対して予め決められた所定の相対位置からずれるのを防止する保持器ずれ防止機構のラック&ピニオン機構を構成するピニオン7が着脱可能に嵌挿されており,軌道台1,2の軌道面10,11間の逃げ溝16には,ラック&ピニオン機構を構成するラック8がそれぞれ配設されている。
このクロスローラ有限直動案内ユニットは,上記のように,保持板4の両側の側端部に鍔部23を形成し,撓みや曲がりの小さい構造即ち形状に構成され,組立性を向上させている。保持板4に鍔部23を形成したことによって,組立時及び使用時にあって,保持板4の強度が大きくなり,破損し難いものに成っている。また,ホルダ部6は,図8及び図9に示すように,主面17から両側が外形斜面34で延びる略台形状にそれぞれ突出している。保持板4は,特に図8に示すように,一対の主面17が両側の鍔部23を除き窓孔18の両側に渡り平面状に形成され,それぞれの窓孔18にあって,抱持部5は,主面17間に成る板厚tの半分の肉厚(1/2)×tに形成され,残る半分の肉厚部分である抱持部5に対向する部分は開口凹部28に形成されている。開口凹部28は,抱持部5を成形するために抱持部5が形成された主面17と反対側の主面17から当該抱持部5の成形金型を主面17に対して垂直に挿入するスペースに構成されている。保持板4は,開口凹部28を形成することにより,シンプルな形状の成形金型を容易に着脱することができる。一例では,図6に示すように,窓孔18にローラ9を挿入し,二点鎖線に示すローラ9のように,一方の抱持部5の支持面32にローラ9の一方の端面25の部分を当接して,ローラ9の他方の端面25を矢印Fの方向に押圧して一方の抱持部5を弾性変形するようにして,他方の抱持部5を潜らせれば,実線で示すローラ9のように,窓孔18に嵌着できる構造になっており,保持板4は,ローラ9を容易に着脱自在に構成されている。
保持板4には,図7〜図10に示すように,中央部にピニオン7を嵌挿するためのホルダ部6が保持板4と一体成形して一体構造に構成されている。ホルダ部6は,軌道台1,2の軌道面10,11間の軌道路内に収納される大きさに形成され,図8に示すように,長手方向に見て,それぞれの主面17から突出した山形形状にして長手方向にピニオン7の外周が収まる長さに形成されている。ホルダ部6は,保持板4の表裏のそれぞれの主面17から突出して山形形状の頂面に平面で見て十字形状の嵌挿孔33が形成されており,ピニオン7は,嵌挿孔33に回転自在に嵌挿可能に構成されている。ホルダ部6に形成された嵌挿孔33は,軌道台1,2の摺動方向である長手方向に延びるピニオン7の円板部26と歯部20とが嵌挿するピニオン嵌挿部39と,ピニオン嵌挿部39の両側で長手方向に直交する嵌挿孔33の中心部分にピニオン7の軸部15を軸支可能にする軸受部35とから構成されている。具体的には,ピニオン嵌挿部39は,ホルダ部6の幅方向中央部で長手方向に延びて形成された互いに平行に対向する側壁37によって形成され,また,軸受部35は,ホルダ部6の長手方向中央部で幅方向に延びて形成されている。また,嵌挿孔33の軸受部35のそれぞれの壁面には,壁面から僅かに突出した一対の突起36が形成されており,ピニオン7の軸部15が回転可能に軸支され係着可能に構成されている。一対の突起36は,嵌挿孔33に僅かな力でピニオン7を着脱可能にする大きさに形成されている。ピニオン7は,図11及び図12に示すように,軌道台1,2の軌道溝の一対の軌道面10間及び一対の軌道面11間に形成された逃げ溝16の底面に嵌入したラック8と噛み合うことができる円弧状の歯部20を備えており,ピニオン7の歯部20は,板状に成る円板部26から円周方向に等分に突出して形成されている。ピニオン7の中心には,円板部26の両側の中心から突出して成る軸部15が形成されている。ピニオン7は,回転軸の軸部15がホルダ部6内に長手方向に直交する状態に収納され,保持板4に回転自在に支持される。
この発明によるクロスローラ有限直動案内ユニットは,半導体製造装置,工作機械,各種組立装置,各種ロボットなどの摺動部に使用されるものである。
1,2 軌道台
3 保持器
4 保持板
5 抱持部
5E 端面抱持部
5R 転動面抱持部
6 ホルダ部
7 ピニオン
8 ラック
9 ローラ(転動体)
10,11 軌道面
14 側端部
16 逃げ溝
17 主面
18 窓孔
19 壁面
21 面取り部
23 鍔部
24 転動面
25 端面
27 窓壁面
28 開口凹部
31 連続窓孔
33 嵌挿孔
39 ピニオン嵌挿部
40 連続部
t 板厚

Claims (5)

  1. 互いに対向する長手方向の壁面に断面V字形状の軌道溝がそれぞれ形成された相対移動する一対の軌道台,一対の前記軌道台の前記軌道溝にそれぞれ形成された互いに対向する軌道面間にそれぞれ配設され且つ前記軌道面を転動する複数の転動体であるローラ,及び前記軌道台の前記壁面間に配設されて前記ローラを所定間隔で交互に直交して支持する前記長手方向に延びた保持板を備えた保持器から成るクロスローラ有限直動案内ユニットにおいて,
    前記保持板は,前記軌道台の前記壁面に対向して平行に延びる主面に形成され,前記ローラの軸心が前記長手方向に直交して前記主面に対して45°傾斜して挿入される複数の窓孔を有し,前記窓孔が前記ローラに対して幅方向が長円になる楕円形状に形成され,前記窓孔の窓壁面には前記ローラを保持する抱持部がそれぞれ形成され,
    前記抱持部は,前記ローラの端面を保持するため前記窓孔の前記窓壁面の幅方向両端面に形成された端面抱持部と,前記ローラの転動面を保持するため前記端面抱持部に続く前記窓孔の前記窓壁面の軸方向両円弧面に形成された転動面抱持部とから構成され,
    前記ローラは前記転動面抱持部で保持されて前記保持板の軸方向の移動が規制されて前記ローラ同士が接触すること無く構成されて前記保持板に装填される前記ローラの本数を増大させるために予め決められた所定位置の隣接した前記窓孔が連通する連続部を備えた複数の連続窓孔に形成されていることを特徴とするクロスローラ有限直動案内ユニット。
  2. 前記連続窓孔は,前記楕円形状の短軸側に形成された前記連続部を通じて少なくとも2個の前記窓孔が互いに連通していることを特徴とする請求項1に記載のクロスローラ有限直動案内ユニット。
  3. 前記保持板は,両側の側端部が前記長手方向の全長に渡って延びてそれぞれの前記主面から突出した鍔部に形成され,前記鍔部は前記軌道台の角部に形成された対向する面取り部のスペースにそれぞれ配設されるように断面三角形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロスローラ有限直動案内ユニット。
  4. 前記保持板は,前記抱持部の前記端面抱持部が前記主面間である板厚の半分の肉厚部分に形成されており,前記端面抱持部に隣接する残り半分の肉厚部分が前記主面に対して垂直面で開口凹部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロスローラ有限直動案内ユニット。
  5. 前記保持器は,前記保持板のそれぞれの前記主面から突出して一体構造に形成されたホルダ部を備え,前記ホルダ部に形成された嵌挿孔には,前記保持板が前記軌道台に対して予め決められた所定の相対位置からずれるのを防止する保持器ずれ防止機構のラック&ピニオン機構を構成するピニオンが着脱可能に嵌挿され,前記軌道台の前記軌道面間の逃げ溝には,前記ラック&ピニオン機構を構成するラックがそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のクロスローラ有限直動案内ユニット。
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