JP6627226B2 - 無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
近年、エネルギー節減の観点から、無方向性電磁鋼板に対して、一層の低鉄損化が強く要望されている。
特許文献1に記載の方法では、スラブ加熱温度の低温化による圧延負荷の増大や、冷却速度の厳密な制御の困難さなど、生産性に問題があった。
また特許文献2に記載の方法では高純度鋼が必須であるが、不可避レベルで混入するCuによる微細Cu硫化物の形成は避けられないので、Cu混入によって、かえって磁気特性が劣化するという問題があった。
また特許文献4〜6においては、上述した方法により鋼板への冷却歪の導入を回避でき、鉄損劣化を低減することは可能であるが、Cu硫化物の析出状態を制御することはできず、微細に析出したCu硫化物が磁気特性に悪影響してしまう。特許文献7においては、Cu硫化物の析出形態を制御する技術が開示されているが、Cu硫化物以外の析出物(例えば窒化物など)が存在する場合、Cu硫化物の無害化が困難になるという課題があった。
I 2θ=32.1 /I 2θ=33.5 ≧0.01 …式1
T1=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−273…式2
T2=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−273…式3
T3=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−323…式4
T4=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−423…式5
T5=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−923…式6
T6=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−523…式7
ここで、[%Cu]はCuの質量%での含有量、[%S]はSの質量%での含有量、[%Al]はAlの質量%での含有量[%N]はNの質量%での含有量である。
(2)上記(1)に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法は、前記熱延板焼鈍工程において、上記T2℃以上での上記保持を行った後の冷却において、上記T5℃以上、上記T6℃以下の温度域における平均冷却速度を10℃/秒以上200℃以下にしてもよい。
なお、本発明によれば、無方向性電磁鋼板において求められる鉄損以外の特性(磁束密度や加工性など)は、従来材と同等以上を確保できる。
まず、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の成分組成の限定理由について説明する。なお以下に記す含有量の%は、特に断りがない限り全て質量%である。
Cは磁気時効によって鉄損を著しく劣化させる。そのため、C含有量の上限を0.01%とする。鉄損改善の観点から0.0040%以下が好ましい。より好ましくは0.0020%以下である。一方で、C含有量が0.0001%未満であると、磁束密度が劣化する。そのため、十分な磁束密度を確保するため、C含有量の下限を0.0001%とし、好ましくは0.0010%とする。より好ましくは0.0015%以上である。
Si含有量は鉄損の確保と通板性との兼ね合いから0.05〜7.0%とする。Si含有量が0.05%未満では良好な鉄損が得られない。好ましくは、Si含有量は2.00%以上であり、より好ましくは3.00%以上である。一方で、Si含有量が7.0%を超えると鋼板が脆化し、製造工程での通板性が顕著に劣化する。好ましくは、Si含有量は、3.50%以下であり、より好ましくは3.30%以下である。
MnはSと反応して硫化物を形成するので、本発明では重要な元素である。鋼中にMnが存在する場合、MnSが析出することにより、Cu2Sの析出量が低下し、Cu2Sが微細に析出しやすくなる。そのため、Mn含有量の上限を3.0%とする。好ましくは、Mn含有量は2.0%以下、より好ましくは、1.0%以下である。一方、Mn含有量が0.02%未満であると、熱間圧延時に鋼板が脆化する。そのため、Mn含有量の下限を0.02%とする。好ましくは、Mn含有量は、0.10%以上、より好ましくは、0.15%以上である。
AlはAlNを形成する元素であり、本発明において特に重要な元素のひとつである。Alを多く添加すると、AlNが形成し易くなり、本発明の効果も享受し易い。そのため、鋼中のAl含有量を多くする方が有利である。しかしながら、Al含有量の高い溶鋼は鋳造時の操業性を悪化させるとともに、鋼板の脆化を招く。そのため、Al含有量の上限を3.0%とする。好ましくはAl含有量は、2.0%以下、より好ましくは1.5%以下である。一方、Al含有量が少ないと、AlNが十分に生成せず、AlNの代わりに、結晶粒成長を阻害する微細TiNが生成し、磁束密度が顕著に劣化する。そのためAl含有量の下限を0.002%とする。好ましくはAl含有量は、0.050%以上、より好ましくは0.100%以上である。
S含有量は硫化物の析出量に直接関係する。S含有量が過剰であると、Sが固溶状態で鋼中に存在し、熱間圧延時に鋼が脆化する。そのため、S含有量の上限を0.050%とする。好ましくはS含有量は0.010%以下であり、より好ましくは0.005%以下である。一方で、Sが存在しないと、Cuは金属Cuとして微細析出し、鉄損劣化の原因となる。そのためS含有量の下限を0.0005%とする。好ましくは0.0020%以上であり、より好ましくは0.0040%以上である。
Pは鋼板の硬度を高め、打ち抜き性を向上させる作用を有する。また、微量のPは磁束密度を改善する効果を有する。これらの効果を得るため、P含有量の下限を0.002%とする。好ましくはP含有量は、0.020%以上であり、より好ましくは0.040%以上である。ただし、P含有量が過剰になると磁束密度が劣化するのでP含有量の上限を0.150%とする。P含有量は、好ましくは0.10%以下であり、より好ましくは0.08%以下である。
Nは、AlNを形成する元素であるため、本発明においては特に重要な元素のひとつである。ただし、N含有量が過剰であるとTiN、VN、Si3N4など他の窒化物の析出量が多くなり、これらの窒化物が結晶粒の成長を阻害する。そのためN含有量の上限を0.0100%とする。好ましくはN含有量は0.0080%以下であり、より好ましくは0.0070%以下である。一方、AlNを析出させ、本発明効果を享受する上では、N含有量の下限を0.0010%とする。好ましくはN含有量は0.0030%以上であり、より好ましくは0.0050%以上である。
CuはMnと同様に硫化物を形成する元素であり、特に重要な元素である。Cu含有量が多すぎると、Cuが鋼板中に固溶し、固溶Cuが熱間圧延中の鋼板の脆化をもたらす。そのためCu含有量の上限を5.00%とする。好ましくはCu含有量は3.00%以下であり、より好ましくは1.00%以下である。一方、Cuが少なすぎる場合、TiSなどの他の微細な硫化物が析出し、鉄損劣化の原因となるため、Cu含有量の下限を0.010%とする必要がある。好ましくはCu含有量は0.10%以上であり、より好ましくは0.50%以上である。
Mg、Ca、Zn、Tiなどの硫化物生成元素についてはCu硫化物の析出温度に影響を及ぼすため、含有量の合計を0.1%以下とすることが好ましい。
Cu硫化物は、鋼板中での存在を完全になくすことが困難である。そこで、本実施形態に係る無方向性電磁では、Sを積極的にCu硫化物として析出させることに加え、析出するCu硫化物について、AlNを析出核として複合析出するように制御することで良好な鉄損を得る。
Cu硫化物とAlNの複合析出のしやすさは析出核であるAlNの結晶構造、つまり原子配列の周期性で決まる。すなわちAlNの結晶系がHexagonalである場合に、AlNがCu硫化物の析出核として最も有効に機能する。なお、AlN(Hexagonal)と複合析出しているCu硫化物の結晶系は、Cubicであり、結晶構造はX線回折(XRD)により同定可能である。
I2θ=32.1/I2θ=33.5 ≧ 0.01・・・式1
特にCu硫化物においてはFeとSが一部置換することで、Cu9Fe9S16(JCPDS:00−027−0165)、Cu5FeS4(JCPDS:024−0050, 089−2620)やCuFe2S3(JCPDS:027−0166)、CuFeS2(JCPDS:075−0253、041−1404)などの析出物を形成するが、このようなCu−Fe−S系化合物についても、結晶系がCubicであり、かつ2θ=32.1°±3°において200回折ピークが観察されれば、I2θ=32.1と定義できる。なお、上記誤差範囲において、Cu硫化物(Cubic)について2つ以上の回折ピークが存在した場合については、それらのピーク強度を足し合わせたものをI2θ=32.1とする。
また、AlNの析出量とCu硫化物の析出量には最適なバランスがあるため、I2θ=32.1/I2θ=33.5が0.5以上25以下であることがより好ましい。さらに好ましい範囲は2以上10以下である。
上記析出物の個数密度が0.01個未満だと、効果を十分に享受できないおそれがある。一方、個数密度が80個/μm2を超えると、粒成長性が悪化し、磁束密度の劣化の恐れがあるからである。好ましくは、上記析出物の個数密度(面密度)は0.5個〜20個/μm2であり、より好ましくは1個〜5個/μm2である。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、上述した成分組成となるよう通常の電磁鋼板と同様に転炉で溶製され、連続鋳造された鋼片に、熱間圧延、熱延板焼鈍、冷間圧延、仕上焼鈍などを行うことによって製造できる。
冷間圧延についても特に限定せず、二回以上冷延、温間圧延などの冷延方法及び冷延圧下率によらず、鉄損改善効果を享受できる。
またこれらの工程に加え、絶縁皮膜の形成や脱炭工程などを経ても構わない。また、通常の工程ではなく急冷凝固法による薄帯の製造や熱延工程を省略する薄スラブ、連続鋳造法などの工程によって製造しても問題ない。
以下、仕上焼鈍工程、および必要に応じて行う熱延板焼鈍工程の各条件について詳述する。
T2=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−273…式3
T3=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−323…式4
T4=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−423…式5
T5=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−923…式6
T6=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−523…式7
ここで、[%Cu]はCuの質量%での含有量、[%S]はSの質量%での含有量、[%Al]はAlの質量%での含有量、[%N]はNの質量%での含有量である。
以下、これらの温度に基づいた硫化物制御方法について説明する。
一般にCu硫化物は析出速度が速く、仕上焼鈍で固溶しても、その後の冷却中に単独で微細に再析出してしまい鉄損に悪影響を及ぼす。しかし、冷却開始時にAlN(Hexagonal)が存在すると、Cu硫化物は、冷却中にAlNを核として複合析出するため、微細析出を抑制できる。しかも、この複合析出物(Cu硫化物+AlN)が存在する場合に良好な鉄損が得られる。このため、仕上焼鈍の保持温度を、Cu硫化物を固溶させつつ、AlNが固溶しない温度域に制御することで冷却開始時にAlNを存在させておく必要がある。
そこで、熱延板焼鈍工程において全てのAlNを固溶させ、かつ続く仕上焼鈍の昇温工程にて、上記T5℃以上、T6℃以下で定める温度範囲の滞留時間を稼ぐことで、結晶構造がHexagonalのAlNをより多く析出させることができる。そのため、熱延板焼鈍の温度はAlNの溶解開始温度T2℃以上にすることが好ましい。
また、熱延板焼鈍における保持時間が10秒未満ではAlNの固溶が十分に進まない。一方で、3600秒を超えて保持すると、TiNなどのほかの窒化物が微細析出し、鉄損劣化の原因となる。そのため、熱延板焼鈍における保持時間は10秒以上3600秒以下とすることが好ましい。より確実にAlNを固溶させつつ、TiNなどの窒化物の析出を防ぐためには、保持時間を30秒以上1000秒以下にすることが好ましい。
なお、下記の説明で用いる表中の下線は、本発明の範囲外であることを示す。
表1に示す成分のインゴットを真空溶解し、このインゴットを1150℃で加熱し、熱延仕上温度を875℃、巻取温度を630℃として熱延し、板厚2.0mmの熱延鋼板とした。その後、T2+30℃で200秒の熱延板焼鈍を行った。なお、熱延板焼鈍後の炉冷却過程において、T5〜T6℃間の冷却速度を8℃/秒とした。その後、酸洗を経て圧下率75%で冷間圧延し、板厚0.50mmの冷延鋼板とした。続いてT1+30℃で200秒の仕上焼鈍を行った。室温からの昇温において、T5〜T6℃間の加熱速度を25℃/秒とし、仕上焼鈍後の炉冷却過程においては、T3〜T4℃間の冷却速度を40℃/秒とした。
試料の鉄損評価基準は、以下の通りとした。
VG(VeryGood):W15/50(W/kg)<2.20
G(Good):2.20≦W15/50(W/kg)≦2.50
F(Fair):2.50<W15/50(W/kg)≦4.50
B(Bad):4.50<W15/50(W/kg)
表1に示す成分のインゴットを真空溶解し、このインゴットを1150℃で加熱し、熱延仕上温度を875℃、巻取温度を630℃として熱延し、板厚2.0mmの熱延鋼板とした。その後、T2+30℃で200秒の熱延板焼鈍を行った。なお、熱延板焼鈍後の炉冷却過程において、T5〜T6℃間の冷却速度を50℃/秒とした。その後、酸洗を経て圧下率75%で冷間圧延し、板厚0.50mmの冷延鋼板とした。続いてT1+30℃で200秒の仕上焼鈍を行った。室温からの昇温において、T5〜T6℃間の加熱速度を40℃/秒とし、仕上焼鈍後の炉冷却過程においては、T3〜T4℃間の冷却速度を75℃/秒とした。
表3にはX線回折結果、析出物の析出状態、磁気特性(磁束密度および鉄損)の評価結果も示す。X線回折、磁気特性の測定については、<実施例1>と同様の評価を行った。また、析出物観察は、鋼板の圧延方向に垂直な断面をエッチングし、SEM観察により測定した。その際、100μm2の視野を10視野観察した。観察されたAlおよびCuを含む析出物の総数を、1000(100μm2×10視野)で割った数字を、1μm2あたりの析出物の個数、すなわち面密度とした。
表1に示す鋼No.A1、A17、A18の成分を有するインゴットを、1100℃で加熱し、仕上温度が850℃、巻取温度が630℃となるように熱延して板厚2.0mmの熱延板とした。その後、酸洗を経て圧下率75%で冷間圧延し、板厚0.50mmの冷延鋼板とし、表4に示す条件で仕上焼鈍を実施した。表4にはX線回折結果、析出物の析出状態、磁気特性(磁束密度および鉄損)の評価結果も示す。X線回折、磁気特性の測定、析出物の測定については、実施例1と同様の評価を行った。
表1に示す鋼No.A1、A17、A18の成分を有するインゴットを、1100℃で加熱し、仕上温度が850℃、巻取温度が630℃となるように熱延して板厚2.0mmの熱延板とした。この熱延板のうち、No.E1〜E7については、表5に示す条件で熱延板焼鈍を実施した。
その後、酸洗を経て圧下率75%で冷間圧延し、板厚0.50mmの冷延鋼板とし、鋼No.A1については950℃、鋼No.A17については1050℃、鋼No.A18については1100℃で60秒の仕上焼鈍を実施した。仕上焼鈍のT5〜T6℃間の加熱速度は表5に示す通りであり、仕上焼鈍後の炉冷却過程においては、T3〜T4℃間の冷却速度を40℃/秒とした。
表5にはX線回折結果、析出物の析出状態、磁気特性(磁束密度および鉄損)の評価結果も示す。X線回折、磁気特性の測定、析出物の測定については、<実施例1>と同様の評価を行った。
表1に示す鋼No.A1、A17、A18の成分を有するインゴットを、1100℃で加熱し、仕上温度が850℃、巻取温度が630℃となるように熱延して板厚2.0mmの熱延板とした。この熱延版に、表6に示す条件で熱延板焼鈍を実施した。その後、酸洗を経て圧下率75%で冷間圧延し、板厚0.50mmの冷延鋼板とし、A1については950℃、A17については1050℃、A18については1100℃で60秒の仕上焼鈍を実施した。仕上焼鈍後の炉冷却過程においては、T3〜T4℃間の冷却速度を40℃/秒とした。
表6にはX線回折結果、析出物の析出状態、磁気特性(磁束密度および鉄損)の評価結果も示す。X線回折、磁気特性の測定、析出物の測定については、<実施例1>と同様の評価を行った。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.0001〜0.01%、Si:0.05〜7.0%、Mn:0.02〜3.0%、Al:0.002〜3.0%、S:0.0005〜0.05%、P:0.002〜0.15%、N:0.0010〜0.0100%、Cu:0.010〜5.00%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、電解抽出残渣に対するX線回折において得られる、2θ=33.5°に現れるHexagonal構造を有する窒化アルミニウムの回折強度であるI 2θ=33.5 と、2θ=32.1°に現れるCubic構造を有するCu硫化物の回折強度であるI 2θ=32.1 とが、下記式1の条件を満たす無方向性電磁鋼板の製造方法であって、
質量%で、C:0.0001〜0.01%、Si:0.05〜7.0%、Mn:0.02〜3.0%、Al:0.002〜3.0%、S:0.0005〜0.05%、P:0.002〜0.15%、N:0.0010〜0.0100%、Cu:0.010〜5.00%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する鋼片に熱間圧延を行い、熱延鋼板を得る熱延工程と、
前記熱延鋼板を焼鈍する熱延板焼鈍工程と、
前記熱延板焼鈍工程後の前記熱延鋼板を酸洗する酸洗工程と、
前記酸洗工程後の前記熱延鋼板に冷間圧延を行い冷延鋼板を得る冷延工程と、
前記冷延鋼板を焼鈍する仕上焼鈍工程と、
を有する無方向性電磁鋼板の製造工程において、
前記熱延板焼鈍工程において、下記式3に示すT2℃以上で10〜3600秒の保持を行い、
前記仕上焼鈍工程において、室温から下記式2に示すT1℃以上、前記T2℃以下に昇温する際、下記式6に示すT5℃以上、下記式7に示すT6℃以下の温度域における平均加熱速度を10℃/秒以上1000℃/秒以下とし、前記T1℃以上、前記T2℃以下で10〜3600秒の保持を行い、その後の冷却について、下記式4に示すT3℃以下、下記式5に示すT4℃以上の温度域における平均冷却速度を20℃/秒以上200℃/秒以下とすることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
I 2θ=32.1 /I 2θ=33.5 ≧0.01 …式1
T1=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−273…式2
T2=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−273…式3
T3=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−323…式4
T4=15000/(12−log10([%Cu]2×[%S]))−423…式5
T5=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−923…式6
T6=10000/(3.5−log10([%Al]×[%N]))−523…式7
ここで、[%Cu]はCuの質量%での含有量、[%S]はSの質量%での含有量、[%Al]はAlの質量%での含有量[%N]はNの質量%での含有量である。 - 前記熱延板焼鈍工程において、前記T2℃以上での前記保持後の冷却において、前記T5℃以上、前記T6℃以下の温度域における平均冷却速度を10℃/秒以上200℃/秒以下にすることを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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