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JP6623246B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents

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JP6623246B2
JP6623246B2 JP2018069151A JP2018069151A JP6623246B2 JP 6623246 B2 JP6623246 B2 JP 6623246B2 JP 2018069151 A JP2018069151 A JP 2018069151A JP 2018069151 A JP2018069151 A JP 2018069151A JP 6623246 B2 JP6623246 B2 JP 6623246B2
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Description

本発明は、エンジンの出力を制御するエンジン制御部と、前輪を操舵するハンドルの操作性を変更可能なステアリングダンパの減衰特性を制御するステアリング制御部と、サスペンションの減衰特性又は車高を変更可能なサスペンション制御部とを備える鞍乗型車両に関する。
特許文献1には、鞍乗型車両がジャンプしたとジャンプ判定手段が判定した際に、調整機構によってサスペンションの減衰力を電磁的に変化させることで、ジャンプ時におけるエンジン回転数の上昇を抑制することが開示されている。
特開2008−144685号公報
しかしながら、鞍乗型車両では、前輪がフロントサスペンションを介してステアリング装置に支持されている。そのため、電子制御が可能なステアリングダンパがステアリング装置に備わる鞍乗型車両では、ステアリングダンパの減衰力も鞍乗型車両の走行性能に影響を及ぼす可能性がある。従って、エンジン及びサスペンションの制御に加え、ステアリングダンパも併せて制御することが望ましい。
そこで、本発明は、エンジン、サスペンション及びステアリングダンパを連携して制御することが可能な鞍乗型車両を提供することを目的とする。
本発明は、エンジン(46)の出力を制御するエンジン制御部(90b)と、前輪(30)を操舵するハンドル(32)の操作性を変更可能なステアリングダンパ(100)の減衰特性を制御するステアリング制御部(90c)と、サスペンション(98)の減衰特性又は車高を変更可能なサスペンション制御部(90d)とを備える鞍乗型車両(10)である
記鞍乗型車両(10)は、前記ハンドル(32)の周辺に配置され、前記鞍乗型車両(10)の乗員の操作によって、前記鞍乗型車両(10)の走行モードの変更を指示する操作子(34)と、前記乗員による前記操作子(34)の操作によって前記走行モードの変更が指示された場合、変更後の前記走行モードに応じて、前記エンジン(46)の出力、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性、及び、前記サスペンション(98)の減衰特性又は前記車高を連動して変更するように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示する連携制御部(90e)とをさらに備える。そして、鞍乗型車両(10)は、以下の特徴を有する。
の特徴;前記鞍乗型車両(10)が高速走行を行う高速モードに前記走行モードが変更された場合、前記連携制御部(90e)は、前記走行モードの変更前と比較して、前記エンジン(46)の出力が大きくなり、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性が大きくなり、且つ、前記サスペンション(98)の減衰特性が大きくなるように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示する。
の特徴;前記鞍乗型車両(10)が低速走行を行う低速モードに前記走行モードが変更された場合、前記連携制御部(90e)は、前記走行モードの変更前と比較して、前記エンジン(46)の出力が小さくなり、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性が小さくなり、且つ、前記サスペンション(98)の減衰特性が小さくなるように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示する。
の特徴;前記走行モードが前記低速モードに変更された場合、前記連携制御部(90e)は、さらに、前記走行モードの変更前と比較して、前記車高を下げるように、前記サスペンション制御部(90d)に指示する。
の特徴;前記鞍乗型車両(10)は、該鞍乗型車両(10)の前後方向、左右方向及び上下方向の状態を検出する慣性計測装置(88)をさらに有し、前記連携制御部(90e)は、前記慣性計測装置(88)の検出結果及び現在の前記走行モードに応じて、エンジンブレーキの特性及びトラクションコントロールのレベルを連動して制御するように、前記エンジン制御部(90b)に指示する。
本発明の第1及び第2の特徴によれば、電子制御式のステアリングダンパを備える鞍乗型車両において、エンジンの出力及び電子制御式のサスペンションの減衰特性又は車高と連動して、ステアリングダンパの減衰特性を変更することができる。これにより、エンジンの出力等に応じた、より良い走行状態を実現することができる。
具体的に、本発明の第の特徴によれば、高速走行モードでは、ステアリングダンパを重くしてハンドルの操作を安定させつつ、サスペンションを硬くする。これにより、高速域での鞍乗型車両の挙動が抑制されるので、乗員(運転者)は、安心して運転することができる。
また、本発明の第の特徴によれば、低速モードでは、エンジンの出力が抑制され、サスペンションが柔らかくなり、且つ、ステアリングダンパが柔らかくなる。この結果、ステアリングが軽くなって、良好な乗り心地と軽快感とを運転者に与え、一方で、ステアリングダンパの減衰特性が小さくなることで小回り操作がしやすくなる。
本発明の第の特徴によれば、市街地での走行等の低速走行時(低速モード)には、車高を下げることにより、運転者の足付き性を良くし、信号待ち等での運転者及び鞍乗型車両の姿勢を良好なものにすることができる。
本発明の第の特徴によれば、コーナリングの場合は、エンジンブレーキの効きを弱くして鞍乗型車両の挙動を安定させ、且つ、駆動輪である後輪のトラクションコントロールの効きを強めて後輪の滑りを抑え、接地感を持たせる。一方、直進の場合は、エンジンブレーキの効きを強くすることにより、減速度を高める等、走行状態に応じたさらなる最適な制御を行うことができる。
本実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 連携制御に関わるブロック図である。 連携制御に関わるフローチャートである。
本発明に係る鞍乗型車両について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[1.自動二輪車10の概略構成]
図1は、本実施形態に係る鞍乗型車両としての自動二輪車10の左側面図である。本実施形態の説明では、自動二輪車10のシート12に着座する運転者(乗員)から見た方向に従って、前後、左右及び上下の方向を説明する。
自動二輪車10は、車体フレーム14を有する。車体フレーム14は、前端部のヘッドパイプ部16と、ヘッドパイプ部16から左右に分かれて後方に延出する一対のメインフレーム18と、左右一対のメインフレーム18の後端に連結され、下方に屈曲して延びるセンターフレーム20とを備える。なお、メインフレーム18は、ダウンフレーム部22を備える。また、左側のセンターフレーム20における下方への延出部分は、リアフォークピボット部24を構成する。さらに、左右一対のセンターフレーム20の屈曲部分からは、後方斜め上方にシートレール26が延設されている。
ヘッドパイプ部16は、左右一対のフロントフォーク28を操向可能に支承する。フロントフォーク28の下端には、前輪30が軸支されている。フロントフォーク28の上端には、ステアリングハンドル32が連結されている。ステアリングハンドル32の左側には、ハンドルスイッチ(操作子)34と、クラッチレバー36とが配置されている。
図1に示すように、リアフォークピボット部24にはピボット軸38が設けられ、ピボット軸38には、リアフォーク40の前端が軸支されている。リアフォーク40は、ピボット軸38から後方に延び、リアフォーク40の後端には、後輪42が上下に揺動自在に軸支されている。
車体フレーム14には、自動二輪車10の駆動源としてのパワーユニット44が搭載されている。パワーユニット44は、ダウンフレーム部22とセンターフレーム20とに懸架されており、エンジン46及び変速機48を備える。この場合、エンジン46のクランクケース50内の後部に変速機48が収容されている。変速機48は、マニュアル変速式の多段変速機である。
エンジン46は、水冷4気筒の4ストロークサイクルエンジンであり、不図示のクランク軸を車幅方向(左右方向)に指向させて自動二輪車10に搭載されている。クランク軸を回転自在に軸支するクランクケース50の上方には、シリンダ軸線を若干前傾させて、シリンダブロック54及びシリンダヘッド56が順次重ねられるように起立した姿勢で連結されている。シリンダヘッド56の上端には、シリンダヘッドカバー58が被せられている。
シリンダヘッド56から上方にスロットルボディ60を介して吸気管62が延出し、エアクリーナ64に接続されている。また、シリンダヘッド56から前方に排気管66が延出している。排気管66は、下方へ曲がり、さらに後方へ延びて後部のマフラー68に接続されている。
パワーユニット44の上方には、燃料タンク70がメインフレーム18及びセンターフレーム20に架設されている。燃料タンク70の後方には、乗員が着座するシート12がシートレール26に支持されている。左側のセンターフレーム20の下端には、サイドスタンド72が起伏自在に枢着されている。
センターフレーム20におけるリアフォーク40のピボット軸38の後方には、支持ブラケット74の前端が固着されている。支持ブラケット74は、後方に突設されると共に、運転者の足を載せるバックステップ76が車幅方向外側に突出して設けられている。
[2.本実施形態に係る自動二輪車10の特徴的な構成]
図2は、本実施形態に係る自動二輪車10の制御ブロック図である。
自動二輪車10は、前述のハンドルスイッチ34に加え、エンジン回転数センサ80、スロットル開度センサ82、前輪車輪速センサ84、後輪車輪速センサ86、慣性計測装置(IMU)88、制御装置90、インジェクタ92、点火装置94、スロットル96、電子制御式サスペンション98(以下、サスペンション98ともいう。)、電子制御式ステアリングダンパ100(以下、ステアリングダンパ100ともいう。)、メータ102、及び、ABS制御装置104をさらに備える。
ハンドルスイッチ34は、各種の操作スイッチ106を有する。操作スイッチ106は、運転者が操作することで制御装置90に対して各種の指示を与える。エンジン回転数センサ80は、エンジン46のエンジン回転数を検出して制御装置90に出力する。スロットル開度センサ82は、スロットル96の開度、又は、運転者による図示しないスロットルグリップの操作量を検出し、検出結果を制御装置90に出力する。前輪車輪速センサ84は、前輪30の車輪速を検出して制御装置90に出力する。後輪車輪速センサ86は、後輪42の車輪速を検出して制御装置90に出力する。慣性計測装置88は、自動二輪車10の前後方向、左右方向及び上下方向の状態、具体的には、自動二輪車10の三次元の加速度及び角速度を検出して制御装置90に出力する。
制御装置90は、自動二輪車10に備わるエンジン制御装置等の電子制御装置であって、メモリ90aに格納されたプログラムを実行することで、エンジン制御部90b、ステアリング制御部90c、サスペンション制御部90d及び連携制御部90eの機能を実現する。
制御装置90には、ハンドルスイッチ34(操作スイッチ106)、エンジン回転数センサ80、スロットル開度センサ82、前輪車輪速センサ84、後輪車輪速センサ86及び慣性計測装置88から、各種の検出結果や情報が入力される。
エンジン制御部90bは、入力された検出結果及び情報に基づき、インジェクタ92、点火装置94及びスロットル96を制御し、メータ102に各種の情報を表示させる。具体的に、エンジン制御部90bは、スロットル96の開度を調整する。また、エンジン制御部90bは、インジェクタ92を制御することで、燃料タンク70からエンジン46に供給する燃料量を調整する。さらに、エンジン制御部90bは、点火装置94を制御することで、点火時期を調整する。さらにまた、エンジン制御部90bは、エンジン回転数センサ80が検出したエンジン回転数等の各種の情報をメータ102に表示させる。
ステアリングダンパ100は、ステアリングハンドル32(図1参照)に備わり、前輪30を操舵するステアリングハンドル32の操作性を変更可能である。ステアリング制御部90cは、ステアリングダンパ100の減衰特性を制御することで、ステアリングハンドル32の操作性を変更させる。サスペンション98は、フロントフォーク28に備わる。サスペンション制御部90dは、サスペンション98の減衰特性又は自動二輪車10の車高を変更させる。なお、サスペンション98及びステアリングダンパ100の構成は周知であるため、その詳細な説明は省略する。
ここで、本実施形態に係る自動二輪車10の特徴的な構成とは、連携制御部90eがエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dを指示(制御)することにより、エンジン46の出力と、ステアリングダンパ100の減衰特性と、サスペンション98の減衰特性又は車高とを、連携(連動)して変更させるものである。このような連携した変更は、運転者による操作スイッチ106の操作に基づき行われる。
すなわち、本実施形態では、運転者が操作スイッチ106を操作することで、自動二輪車10の走行モードを、高速道路等で走行するための高速モードと、市街地等で走行するための低速モードとに選択(変更指示)することが可能である。操作スイッチ106から走行モードの変更が指示された場合、連携制御部90eは、変更後の走行モードに応じて、エンジン46の出力と、ステアリングダンパ100の減衰特性と、サスペンション98の減衰特性又は車高を連動して変更するように、エンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに指示する。
この場合、メモリ90aには、予め、高速モード及び低速モードに応じたエンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高の組み合わせ(セット)がそれぞれ記憶されている。連携制御部90eは、操作スイッチ106から走行モードの変更が指示された場合、変更後の走行モードに応じたエンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高の組み合わせを、メモリ90aから読み出す。
そして、連携制御部90eは、読み出した組み合わせに応じた指示内容(制御内容)を設定し、設定した指示内容をエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに出力する。エンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dは、それぞれ、連携制御部90eからの指示内容に従って、所望の制御を実行する。また、変更後の走行モードは、メータ102に表示される。
なお、運転者の操作スイッチ106の操作による走行モードの変更指示は、自動二輪車10の走行中であってもよいし、又は、自動二輪車10の停止中(走行開始前、一時停止中)であってもよい。また、走行モードの変更が指示された場合、一定時間経過するまではステアリングダンパ100を一定の減衰特性に維持し、その後、変更後の走行モードに応じた減衰特性に変更してもよい。
さらに、メモリ90a内には、高速モードについて、エンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高がそれぞれ異なる複数のセットが格納され、一方で、低速モードについて、エンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高がそれぞれ異なる複数のセットが格納されてもよい。この場合、連携制御部90eは、制御装置90に入力される各検出結果や情報に基づいて、変更後の走行モードに応じた最適なセットを選択し、選択したセットを用いて、エンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに対する指示内容を設定すればよい。
さらにまた、制御装置90(連携制御部90e)は、変更後の走行モードの指示内容をABS制御装置104に出力することで、ABSの制動特性(トラクションコントロール特性)を変更させてもよい。
[3.本実施形態に係る自動二輪車10の動作]
図3は、本実施形態に係る自動二輪車10の動作を示すフローチャートである。なお、図3の動作は、制御装置90を中心に行われる。ここでは、一例として、自動二輪車10の走行中に、走行モードの変更が行われる場合について説明する。
図3のステップS1において、自動二輪車10が走行を開始すると、次のステップS2において、制御装置90の連携制御部90eは、操作スイッチ106が操作されたかどうかを判断する。具体的には、運転者が操作スイッチ106を操作することにより、操作スイッチ106から制御装置90に何らかの指示信号が供給されたかどうかを判断する。
なお、連携制御部90eは、エンジン回転数センサ80が検出したエンジン回転数や、前輪車輪速センサ84が検出した前輪30の車輪速、又は、後輪車輪速センサ86が検出した後輪42の車輪速に基づいて、自動二輪車10が走行を開始したかどうかを判断した後に、ステップS2の判断処理を行えばよい。
操作スイッチ106から制御装置90に指示信号が供給された場合(ステップS2:YES)、連携制御部90eは、次のステップS3に進む。
ステップS3において、連携制御部90eは、入力された指示信号が走行モードの変更を指示する信号であるかどうかを判断する。走行モードの変更を指示する信号でない場合(ステップS3:NO)、ステップS2に戻り、ステップS2の判定処理が繰り返し行われる。一方、入力された指示信号が走行モードの変更を指示する信号である場合(ステップS3:YES)、連携制御部90eは、次のステップS4に進む。
ステップS4において、連携制御部90eは、入力された指示信号が高速モードへの変更を指示する信号であるかどうかを判断する。高速モードへの変更を指示する信号である場合(ステップS4:YES)、連携制御部90eは、次のステップS5に進む。
ステップS5において、連携制御部90eは、高速モードに応じたエンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高の組み合わせを、メモリ90aから読み出す。この組み合わせは、変更前の走行モード(低速モード)と比較して、エンジン46の出力が大きくなり、ステアリングダンパ100の減衰特性が大きくなり、且つ、サスペンション98の減衰特性が大きくなるような特性の組み合わせである。連携制御部90eは、読み出した高速モードの特性の組み合わせに応じたエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに対する指示内容(制御内容)を設定する。
一方、ステップS4において、連携制御部90eは、入力された指示信号が低速モードへの変更を指示する信号である場合(ステップS4:NO)、次のステップS6に進む。ステップS6において、連携制御部90eは、低速モードに応じたエンジン46の出力特性、ステアリングダンパ100の減衰特性、及び、サスペンション98の減衰特性又は車高の組み合わせを、メモリ90aから読み出す。この組み合わせは、変更前の走行モード(高速モード)と比較して、エンジン46の出力が小さくなり、ステアリングダンパ100の減衰特性が小さくなり、且つ、サスペンション98の減衰特性が小さくなるか、又は、車高を下げるような特性の組み合わせである。連携制御部90eは、読み出した低速モードの特性の組み合わせに応じたエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに対する指示内容(制御内容)を設定する。
ステップS7において、連携制御部90eは、ステップS5又はS6で設定した指示内容をエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに出力する。また、連携制御部90eは、変更後の走行モードをメータ102に表示させる。
これにより、エンジン制御部90bは、指示内容に基づいて、インジェクタ92からエンジン46への燃料の供給量(噴射量)を制御し、点火装置94の点火時期を調整し、スロットル96の開度を調整する。また、ステアリング制御部90cは、指示内容に基づいて、ステアリングダンパ100の減衰特性を変更する。さらに、サスペンション制御部90dは、指示内容に基づいて、サスペンション98の減衰特性又は車高を変更する。
ステップS8において、連携制御部90eは、エンジン回転数や、前輪30又は後輪42の車輪速に基づき、自動二輪車10が走行を停止したかどうかを判断する。走行中である場合(ステップS8:NO)、ステップS2に戻り、ステップS2〜S8の処理が繰り返し行われる。一方、走行を停止した場合(ステップS8:YES)、連携制御部90eによるエンジン制御部90b、ステアリング制御部90c及びサスペンション制御部90dに対する制御は終了する。
なお、ステップS5、S6において、慣性計測装置88から制御装置90に、自動二輪車10の前後方向、左右方向及び上下方向の状態を示す検出結果が入力される場合、連携制御部90eは、慣性計測装置88の検出結果と、現在の走行モードとに応じて、エンジンブレーキの特性及びトラクションコントロールのレベルを連動して制御するように、エンジン制御部90bに対する指示内容を設定してもよい。
これにより、エンジン制御部90bは、ステップS7において、指示内容に基づいて、インジェクタ92からエンジン46への燃料の噴射量を制御することで、エンジンブレーキの特性を変更することができる。また、エンジン制御部90bは、スロットル96の開度を調整することで、トラクションコントロール(トルクコントロール)のレベルを変更することができる。あるいは、連携制御部90eからABS制御装置104に指示内容を供給することで、ABS制御装置104において指示内容に基づきトラクションコントロールのレベルを変更することも可能である。
[3.本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る自動二輪車10では、ステアリングダンパ100を備える自動二輪車10において、エンジン46の出力及びサスペンション98の減衰特性又は車高と連動して、ステアリングダンパ100の減衰特性を変更することができる。これにより、エンジン46の出力等に応じた、より良い走行状態を実現することができる。
また、高速走行モードでは、ステアリングを重くしてステアリングハンドル32の操作を安定させつつ、サスペンション98を硬くする。これにより、高速域での自動二輪車10の挙動が抑制されるので、運転者は、安心して運転することができる。
さらに、低速モードでは、エンジン46の出力が抑制され、サスペンション98が柔らかくなり、且つ、ステアリングダンパ100が柔らかくなる。この結果、ステアリングが軽くなって、良好な乗り心地と軽快感とを運転者に与え、一方で、ステアリングダンパ100の減衰特性が小さくなることで小回り操作がしやすくなる。
さらにまた、市街地での走行等の低速走行時(低速モード)には、車高を下げることにより、運転者の足付き性を良くし、信号待ち等での運転者及び自動二輪車10の姿勢を良好なものにすることができる。
また、コーナリングの場合は、エンジンブレーキの効きを弱くして自動二輪車10の挙動を安定させ、且つ、駆動輪である後輪42のトラクションコントロールの効きを強めて後輪42の滑りを抑え、接地感を持たせる。一方、直進の場合は、エンジンブレーキの効きを強くすることにより、減速度を高める等、走行状態に応じたさらなる最適な制御を行うことができる。
上記の各効果について、より詳しく説明すると、自動二輪車10が走行する場合、市街地、ワインディング、高速道路等の快走路のように、走行状況は常に変化する。そこで、本実施形態では、自動二輪車10の走行中、運転者が手元のハンドルスイッチ34の操作スイッチ106を操作し、走行モードの変更を指示することにより、エンジン46の出力特性と、サスペンション98の減衰特性と、ステアリングダンパ100の減衰特性又は車高とを一括して変更する。この結果、路面状況や走行状況の変化に追従して、自動二輪車10を快適に走行させることができる。
例えば、高速道路を走行する場合のように、高速域が多い走行状況では、サスペンション98及びステアリングダンパ100を高速安定性の高い減衰特性に変更すると共に、エンジン46の出力も大きくする。一方、市街地やワインディング等を走行する場合のように、低速域が多い走行状況では、サスペンション98及びステアリングダンパ100の減衰特性を、乗り心地を重視した特性に変更すると共に、エンジン46の出力を抑える。ステアリングダンパ100とも組み合わせ、一括して変更することで、運転者の所望する走行状態を実現することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態の記載範囲に限定されることはない。上記の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、特許請求の範囲に記載された括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号をつけた要素に限定されて解釈されるものではない。
10…自動二輪車 30…前輪
32…ステアリングハンドル 34…ハンドルスイッチ
46…エンジン 90b…エンジン制御部
90c…ステアリング制御部 90d…サスペンション制御部
90e…連携制御部 98…サスペンション
100…ステアリングダンパ

Claims (4)

  1. エンジン(46)の出力を制御するエンジン制御部(90b)と、前輪(30)を操舵するハンドル(32)の操作性を変更可能なステアリングダンパ(100)の減衰特性を制御するステアリング制御部(90c)と、サスペンション(98)の減衰特性又は車高を変更可能なサスペンション制御部(90d)とを備える鞍乗型車両(10)において、
    前記ハンドル(32)の周辺に配置され、前記鞍乗型車両(10)の乗員の操作によって、前記鞍乗型車両(10)の走行モードの変更を指示する操作子(34)と、
    前記乗員による前記操作子(34)の操作によって前記走行モードの変更が指示された場合、変更後の前記走行モードに応じて、前記エンジン(46)の出力、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性、及び、前記サスペンション(98)の減衰特性又は前記車高を連動して変更するように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示する連携制御部(90e)と、
    をさらに備え
    前記鞍乗型車両(10)が高速走行を行う高速モードに前記走行モードが変更された場合、前記連携制御部(90e)は、前記走行モードの変更前と比較して、前記エンジン(46)の出力が大きくなり、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性が大きくなり、且つ、前記サスペンション(98)の減衰特性が大きくなるように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示することを特徴とする鞍乗型車両(10)。
  2. エンジン(46)の出力を制御するエンジン制御部(90b)と、前輪(30)を操舵するハンドル(32)の操作性を変更可能なステアリングダンパ(100)の減衰特性を制御するステアリング制御部(90c)と、サスペンション(98)の減衰特性又は車高を変更可能なサスペンション制御部(90d)とを備える鞍乗型車両(10)において、
    前記ハンドル(32)の周辺に配置され、前記鞍乗型車両(10)の乗員の操作によって、前記鞍乗型車両(10)の走行モードの変更を指示する操作子(34)と、
    前記乗員による前記操作子(34)の操作によって前記走行モードの変更が指示された場合、変更後の前記走行モードに応じて、前記エンジン(46)の出力、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性、及び、前記サスペンション(98)の減衰特性又は前記車高を連動して変更するように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示する連携制御部(90e)と、
    をさらに備え、
    前記鞍乗型車両(10)が低速走行を行う低速モードに前記走行モードが変更された場合、前記連携制御部(90e)は、前記走行モードの変更前と比較して、前記エンジン(46)の出力が小さくなり、前記ステアリングダンパ(100)の減衰特性が小さくなり、且つ、前記サスペンション(98)の減衰特性が小さくなるように、前記エンジン制御部(90b)、前記ステアリング制御部(90c)及び前記サスペンション制御部(90d)に指示することを特徴とする鞍乗型車両(10)。
  3. 請求項記載の鞍乗型車両(10)において、
    前記走行モードが前記低速モードに変更された場合、前記連携制御部(90e)は、さらに、前記走行モードの変更前と比較して、前記車高を下げるように、前記サスペンション制御部(90d)に指示することを特徴とする鞍乗型車両(10)。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の鞍乗型車両(10)において、
    前記鞍乗型車両(10)の前後方向、左右方向及び上下方向の状態を検出する慣性計測装置(88)をさらに有し、
    前記連携制御部(90e)は、前記慣性計測装置(88)の検出結果及び現在の前記走行モードに応じて、エンジンブレーキの特性及びトラクションコントロールのレベルを連動して制御するように、前記エンジン制御部(90b)に指示することを特徴とする鞍乗型車両(10)。
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