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JP6615393B2 - 変色体及びそれを用いた変色体セット - Google Patents

変色体及びそれを用いた変色体セット Download PDF

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Description

本発明は変色体及びそれを用いた変色体セットに関する。更に詳細には、水等の液体の付着により像を現出させることができ、多孔質層の皮膜強度を向上させた変色体及びそれを用いた変色体セットに関する。
従来、光輝性を有する支持体上に低屈折率顔料を含有する多孔質層を設け、前記多孔質層に液体を吸液させることにより透明化して、光輝性を有する像を視認させる水変色性積層体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記積層体は多孔質層の構成によっては輝度の高い像の発現は困難であり、それを解消すべく多孔質層が吸液状態と非吸液状態(乾燥状態)における明度値を特定した吸液状態で輝度の高いホログラム像が視認される変色性積層体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前記変色性積層体は、多孔質層が吸液状態で視認されるホログラム像の輝度が高いとしても、その効果は十分とはいえず、しかも、多孔質層が非吸液状態の箇所と吸液状態の箇所のコントラストに乏しいため、明瞭なホログラム像を視認することは困難であった。
特開2004−243656号公報 特開2007−118198号公報
本発明は、低屈折率顔料として珪酸又は珪酸の塩と、架橋性のバインダー樹脂とからなる多孔質層中にカルボジイミド系架橋剤を含み、前記多孔質層の皮膜強度を向上させた変色体及びそれを用いた変色体セットを提供しようとするものである。
本発明は、支持体上に、低屈折率顔料を架橋性のバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなり、前記多孔質層中の低屈折率顔料の塗布量が0.5〜5.0g/mである変色体であって、前記低屈折率顔料が珪酸又は珪酸の塩であり、前記多孔質層中にカルボジイミド系架橋剤を含む変色体を要件とする。
更には、前記支持体が光輝性を有する支持体であり、且つ、前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が10以下であり、吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が80以上であること、前記光輝性を有する支持体が、金属光沢性、真珠光沢性、虹彩性、ホログラム性、光干渉性、再帰反射性から選ばれる光学特性を有すること、前記支持体裏面に布帛、樹脂シート、耐水紙、合成紙、25g/m以上の紙から選ばれる基材を設けてなることを要件とする。
更には、前記変色体と、水付着具とからなる変色体セットを要件とする。
本発明は、低屈折率顔料として珪酸又は珪酸の塩と、架橋性のバインダー樹脂とからなる多孔質層中に、カルボジイミド系架橋剤を含み、前記架橋性のバインダー樹脂と前記カルボジイミド系架橋剤を架橋させることにより、多孔質層中の低屈折率顔料の塗布量が少なくても多孔質層の皮膜強度を向上させることができるため、玩具分野、装飾分野、デザイン分野等、多様な分野への応用性を備えた変色体及びそれを用いた変色体セットを提供できる。
本発明の光輝性変色体の一実施例の縦断面図である。
前記光輝性を有する支持体は、金属光沢性、真珠光沢性、虹彩性、ホログラム性、光干渉性、再帰反射性等の光学性状を有する支持体が用いられる。
具体的には、金属光沢性支持体としては、フィルムの片面もしくは両面にアルミニウム、クロム、銀、銅等の金属薄膜層を積層したもの、透明樹脂溶液に微細なアルミニウム、銅、真鍮、金、銀、ニッケル等の金属粉末や、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂に常法により金属蒸着したプラスチック蒸着粉末をバインダーと共に適宜基材上に塗布したもの、金箔、銀箔等の金属箔を例示できる。
真珠光沢性支持体としては、真珠光沢顔料(例えば、天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナの表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆した金色、銀色、メタリックレッド、メタリックブルー、メタリックグリーン、メタリックバイオレット、その他のメタリック色)をバインダーと共に適宜基材上に塗布したものを例示できる。
虹彩性支持体としては、基材表面に該基材と屈折率が0.05以上の差がある透明な金属化合物(例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、硫化カドミウム、弗化マグネシウム、弗化セリウム等)の薄膜層を形成し、該薄膜と屈折率が0.05以上の差がある凹凸の透明樹脂層の順に積層したもの、屈折率が異なる透明なプラスチック薄膜を多層に積層したものを例示できる。
ホログラム性支持体としては、微細な凹凸模様の少なくとも片面に光反射層を設けたものであり、透明性プラスチック等の基材に凹凸模様を設けた透明ホログラム形成層に金属化合物等から形成される透明反射層を設けたレリーフ型(エンボス型)ホログラムが挙げられる。
光干渉性支持体としては、金属性鏡面の基材表面に有色又は無色の塗料によって、光の干渉を引き起こす程度に薄い膜厚となった透明皮膜を被覆形成したものを例示できる。
再帰反射性支持体としては、光反射層上に高屈折率ガラスビーズの単層を設けたものを例示できる。
前記光輝性を有する支持体上に形成される多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層である。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水等の液体を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
なお、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸(以下、乾式法珪酸と称する)であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が好適である。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるものと、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別される。
乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した構造であるのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した構造部分を有している。
従って、湿式法珪酸は乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いた系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、多孔質層は水を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
なお、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記多孔質層中の低屈折率顔料は、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が0.5〜5.0g/mであり、好ましくは、0.7〜4.0g/mであり、より好ましくは1.0〜3.0g/mである。
0.5g/m未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、5.0g/mを越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難になる。
前記低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、支持体に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記低屈折率顔料とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、低屈折率顔料の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、低屈折率顔料1質量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2.0質量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5質量部である。低屈折率顔料1質量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5質量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2.0質量部を越えると非吸液状態と吸液状態とのコントラストが乏しくなる。
前記多孔質層は、一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いて耐擦過強度を高めることが好ましい。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
なお、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、必要に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分質量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
前記多孔質層の塗布量は1.0〜30g/m、好ましくは、2.0〜10g/mである。
1g/m未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/mを越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難になる。
前記多孔質層中には、必要に応じて、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、保湿剤、湿潤剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、可塑剤等の各種添加剤を添加することもできる。
前記多孔質層は、公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
前記多孔質層は、非吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が10、好ましくは5以下、より好ましくは3以下であることにより、支持体による光輝性は視認されることなく、多孔質層による色が視認され、吸液状態における測定角度20°での鏡面光沢度が80以上、好ましくは90以上、より好ましくは100以上であることにより、支持体による光輝性が明瞭に視認される。
非吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が10を超えると、支持体による光輝性が視認され易くなるため、非吸液状態と吸液状態との変化性を付与でき難くなる。
吸液状態における測定角度20°での鏡面光沢度が80未満では、支持体による光輝性が不十分となり、非吸液状態と吸液状態との変化性を付与でき難くなる。
前記鏡面光沢度は、表面の鏡面光沢度合いを数値で表したものであり、JIS Z 8741において面反射光の強さによって定められる視知覚の属性と定義されており、屈折率1.567のガラス板表面の光沢度(入射角20°の時4.9%、60°の時10%)を100(%)と定めている。
また、多孔質層中には、一般の着色剤を添加して乾燥状態における多孔質層に着色を施したり、多孔質層上に着色像を設けて複雑な様相変化を示す構成とすることもできる。
前記多孔質層や着色像中に含まれる着色剤は、汎用の染料や顔料等の色に限らず、可逆熱変色性材料を含む色材により形成された可逆熱変色性のものであってもよい。
前記支持体の裏面には、基材として布帛を貼着や周囲を縫製することにより設けることもできる。
前記布帛としては、編物、織物、不織布が挙げられ、好ましくは織物が用いられる。
前記布帛の構成繊維としては、綿、麻、羊毛等の天然繊維、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系の合成繊維、アセテート系の半合成繊維、レーヨン等の再生繊維が挙げられる。
前記布帛は目付量が10〜500g/mのものが好適に用いられる。
目付量が10g/m未満では、強度に乏しくなり、500g/mを越えると、布帛の肉厚が必要以上に厚くなり、柔軟性や加工性に乏しくなる。
また、前記支持体が25μm以下の比較的薄い材料による構成される場合、明瞭な像を形成するために支持体の裏面に樹脂シート、耐水紙、合成紙、25g/m以上の紙から選ばれる基材を設けることが好ましい。
前記樹脂シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アクリロニトリル−スチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートの混合物、ポリカーボネートとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンの混合物等の樹脂或いは前記樹脂の混合物が用いられる。
なお、前記樹脂シートは発泡性樹脂により形成されたシートであってもよい。
前記耐水紙としては、パルプに変成ロジン系エマルジョン等の耐水剤を適量内部添加して製造した耐水原紙、或いは、前記耐水原紙に合成ゴムやアクリル系樹脂等の耐水性樹脂を表面塗工した印刷用耐水紙が挙げられる。
前記合成紙としては、ポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂等の合成樹脂を主原料として製造された紙が挙げられる。
前記紙は25g/m以上であれば材質は特に限定されるものではない。
なお、前記基材は耐水性を備えることが好ましく、樹脂シート、耐水紙、合成紙が好適に用いられる。
前記光輝性変色体に水を付着させる手段としては、直接水中に浸漬したり、手や指を水で濡らして接触させる他、水付着具を適用することもできる。
前記水付着具としては、水鉄砲、噴霧機、先端部に筆穂や繊維ペン体等を有する筆記又は塗布具、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けた筆記又は塗布具、スタンプ具等が挙げられる。
前記水付着具として、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具は、筆記像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、汎用のポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
なお、前記水付着具と、光輝性変色体を組み合わせて光輝性変色体セットを構成することもできる。
前記光輝性変色体に付着させる液体としては、水の他、特開2005−15777号公報、特開2014−193980号公報に記載された媒体中に屈折率が1.3〜1.8の固体物を溶解及び/又は分散させた変色体用液状組成物を用いることもできる。
以下に実施例を示すが、本発明は実施例に限定されない。なお、実施例中の部は質量部を示す。
実施例1(図1参照)
光輝性を有する支持体2として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成した銀色の金属光沢性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕12部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水32.5部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)2.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にてベタ印刷して多孔質層3を形成し、更に、前記支持体の裏面に布帛4としてポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して光輝性変色体1を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、10.0g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は3.7g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、0となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、110となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が白色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた銀色の金属光沢像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記銀色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が白色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例2
光輝性変色体セットの作製
実施例1で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた銀色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例3
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成した銀色の金属光沢性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕9部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水35.5部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)2.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、300メッシュのスクリーン版にてベタ印刷して多孔質層を形成し、更に、前記支持体の裏面に布帛としてポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、5.3g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は1.8g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、5となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、199となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が白色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた銀色の金属光沢像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記銀色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が白色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例4
光輝性変色体セットの作製
実施例3で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた銀色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例5
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成し、更に、その上層に着色剤として平均粒子径が0.05μmの赤味を有する黄色顔料3.0部、ウレタン樹脂エマルジョン50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性系増粘剤3部、水44.0部を混合してなるスクリーン印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面にベタ印刷して透明性を有し、赤味を有する黄色の着色層を設けた金色の金属光沢性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水10.5部、メタノール20.0部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)1.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色グラビア印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面に二回ベタ印刷して多孔質層を形成した。
次いで、前記支持体の裏面にウレタン樹脂からなる接着剤をグラビア印刷機にて塗布し、布帛としてナイロン製の30dトリコット(目付量40g/m)を貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、6.6g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は3.0g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、1となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、197となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が淡黄色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた金色の金属光沢像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記金色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が淡黄色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例6
光輝性変色体セットの作製
実施例5で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた金色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例7
光輝性を有する支持体として、透明フィルムを多層積層した光干渉性を有する虹彩性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕10部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水15.5部、メタノール20.0部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)1.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色グラビア印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面に二回ベタ印刷して多孔質層を形成した。
更に、前記支持体の裏面に布帛として青色ポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、5.4g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は2.0g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、1となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、110となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が淡青色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた虹彩性を有する青緑色の像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記虹彩性を有する青緑色の像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が淡青色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例8
光輝性変色体セットの作製
実施例7で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた虹彩性を有する青緑色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例9
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シートのエンボス面にアルミニウム蒸着層を形成したホログラム(反射型ホログラムシート)上に、着色剤として平均粒子径が0.03μmの青色顔料10.0部、ウレタン樹脂エマルジョン50部、シリコーン系消泡剤0.5部、レべリング剤1.0部、水性系増粘剤2.0部、水10.0部、メタノール26.5部を混合した青色グラビア印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面にベタ印刷して透明性を有する青色の着色層を設けたホログラム性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水13.5部、メタノール20.0部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)1.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色グラビア印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面に一回ベタ印刷して多孔質層を形成した。
更に、前記支持体の裏面に布帛として白色ポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、3.2g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は1.5g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、3となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、165となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が淡青色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた青色のホログラム像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記青色のホログラム像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が淡青色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例10
光輝性変色体セットの作製
実施例9で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた青色のホログラム調筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例11
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成し、更に、その上層に着色剤として平均粒子径が0.05μmの赤味を有する黄色顔料3.0部、ウレタン樹脂エマルジョン50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性系増粘剤3部、水44.0部を混合してなるスクリーン印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面にベタ印刷して透明性を有し、赤味を有する黄色の着色層を設けた金色の金属光沢性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水10.5部、メタノール20.0部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)1.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色グラビア印刷用インキを用いて、200メッシュのグラビア版にて全面に二回ベタ印刷して多孔質層を形成した。
更に、前記金属光沢性支持体の裏面にアクリル樹脂からなる接着剤をグラビア印刷機にて塗布し、目付量80g/mの白色合成紙を貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、6.6g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は3.0g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、1となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、197となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が淡黄色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた金色の金属光沢像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記金色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が淡黄色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例12
光輝性変色体セットの作製
実施例11で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた金色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
実施例13
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成した銀色の金属光沢支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕9部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水35.5部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)2.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、300メッシュのスクリーン版にてベタ印刷して多孔質層を形成し、更に、前記支持体の裏面にアクリル樹脂からなる接着剤をグラビア印刷機にて塗布し、目付量80g/mの白色合成紙を貼着して光輝性変色体を得た。
なお、前記光輝性変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、5.3g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は1.8g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、5となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、199となった。
前記光輝性変色体は、乾燥状態では全面が白色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた銀色の金属光沢像が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記銀色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が白色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例14
光輝性変色体セットの作製
実施例13で得た光輝性変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて光輝性変色体セットを得た。
前記光輝性変色体セットは、水付着具を用いて光輝性変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の光輝性に優れた銀色の筆跡が視認され、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な筆跡を視認することができた。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は視認されなくなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
応用例1
実施例11で得た光輝性変色体の多孔質層上から、ポリエチレングリコール〔三洋化成(株)製、商品名:PEG#6000P〕40部、エチレングリコール20部、水20部からなる変色体用液状組成物を手のひらに付けて付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた金色の金属光沢像(手形)が視認され、液状組成物が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記手形が形成された光輝性変色体を20℃の環境下で3カ月間、放置したが、初期と同様の光輝性と形状を維持しており、保存安定性に優れていた。
また、前記変色体用液状組成物に含まれる固体物は水に可溶であるため、手形を採取する際、幼児の手に付着した液状組成物は水で容易に洗い落とすことができると共に、手形の採取に失敗した場合でも光輝性変色体を水洗することによって手形を完全に除去することができ、再度液状組成物を用いて光輝性変色体に手形を形成することができる繰り返しの実用を満足させるものであった。
応用例2
実施例13で得た光輝性変色体の多孔質層上から、ポリエチレングリコール〔三洋化成(株)製、商品名:PEG#6000P〕40部、エチレングリコール20部、水20部からなる変色体用液状組成物を足の裏に付けて付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた銀色の金属光沢像(足形)が視認され、液状組成物が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに優れるため、明瞭な像を視認することができた。
前記足形が形成された光輝性変色体を20℃の環境下で3カ月間、放置したが、初期と同様の光輝性と形状を維持しており、保存安定性に優れていた。
また、前記変色体用液状組成物に含まれる固体物は水に可溶であるため、足形を採取する際、幼児の足に付着した液状組成物は水で容易に洗い落とすことができると共に、足形の採取に失敗した場合でも光輝性変色体を水洗することによって足形を完全に除去することができ、再度液状組成物を用いて光輝性変色体に足形を形成することができる繰り返しの実用を満足させるものであった。
比較例1
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シート上にアルミニウム蒸着層を形成した銀色の金属光沢性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−74P、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA150、三洋化成工業(株)製、固形分30%〕50部、水29.5部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)2.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷して多孔質層を形成し、更に、前記支持体の裏面に布帛としてポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して変色体を得た。
なお、前記変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、12.4g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は5.2g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、0となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、75となった。
前記変色体は、乾燥状態で全面が白色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性は視認されなかった。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による銀色の金属光沢像が視認されるものの、光輝性に乏しく、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストも乏しいため、明瞭な像を視認することはできなかった。
前記銀色の金属光沢像は、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより再び全面が白色の状態に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができた。
比較例2
変色体セットの作製
比較例1で得た変色体と、水付着具として先端部に砲弾型の繊維ペン体(ナイロン樹脂製、直径7mm)を有し、軸筒内に水を収容可能に構成したペンとを組み合わせて変色体セットを得た。
前記変色体セットは、水付着具を用いて変色体の多孔質層に筆記すると5〜6mm幅の筆跡が視認されるものの、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに乏しいため、明瞭な筆跡を視認することはできなかった。
水が付着した状態では前記様相を示していたが、乾燥するにつれて徐々に筆跡は淡くなり、完全に乾燥した状態では再び元の色に戻った。
比較例3
光輝性を有する支持体として、厚さ12μmの透明ポリエチレンテレフタレート製シートのエンボス面にアルミニウム蒸着層を形成したホログラム(反射型ホログラムシート)上に、着色剤として平均粒子径が0.03μmの青色顔料10.0部、ウレタン樹脂エマルジョン50部、シリコーン系消泡剤0.5部、レべリング剤1.0部、水性系増粘剤2.0部、水10.0部、メタノール26.5部を混合した青色グラビア印刷用インキを用いて、120メッシュのグラビア版にて全面にベタ印刷して透明性を有する青色の着色層を設けたホログラム性支持体表面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕7.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水18.0部、メタノール20.0部、シリコーン系消泡剤(固形分100%)0.5部、水系インキ増粘剤(固形分40%)1.0部、カルボジイミド系架橋剤(固形分40%)3部を混合してなる白色グラビア印刷用インキを用いて、300メッシュのグラビア版にて全面に一回ベタ印刷して多孔質層を形成した。
更に、前記支持体の裏面に布帛として白色ポリエステルタフタ生地(目付量:70g/m)を接着剤を用いて貼着して変色体を得た。
なお、前記変色体の多孔質層の塗布量(乾燥重量)は、1.3g/mであり、低屈折率顔料である湿式法珪酸の塗布量は0.4g/mであった。
前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計〔(株)堀場製作所製、IG−331〕にて測定角度20°で測定した結果、12となり、水を吸液した状態における鏡面光沢度を、鏡面光沢計にて測定角度20°で測定した結果、199となった。
前記変色体は、乾燥状態では全面が淡青色の多孔質層が視認され、支持体による光輝性も視認された。
前記多孔質層上から水を付着させると多孔質層は吸液により透明化して下層の支持体による光輝性に優れた青色のホログラム像が視認されるものの、水が付着(吸液)した箇所と付着していない(非吸液)箇所とのコントラストに乏しく、変化性に乏しかった。
1 光輝性変色体
2 光輝性を有する支持体
3 多孔質層
4 布帛

Claims (6)

  1. 支持体上に、低屈折率顔料を架橋性のバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなり、前記多孔質層中の低屈折率顔料の塗布量が0.5〜5.0g/mである変色体であって、前記低屈折率顔料が珪酸又は珪酸の塩であり、前記多孔質層中にカルボジイミド系架橋剤を含む変色体。
  2. 前記支持体が光輝性を有する支持体であり、且つ、前記多孔質層が非吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が10以下であり、吸液状態における鏡面光沢計による測定角度20°での鏡面光沢度が80以上である請求項1記載の変色体。
  3. 前記光輝性を有する支持体が、金属光沢性、真珠光沢性、虹彩性、ホログラム性、光干渉性、再帰反射性から選ばれる光学特性を有する請求項2記載の変色体。
  4. 前記支持体裏面に布帛、樹脂シート、耐水紙、合成紙、25g/m以上の紙から選ばれる基材を設けてなる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の変色体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の変色体と、水付着具とからなる変色体セット。
  6. 前記水付着具は、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具形態、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる請求項5記載の変色体セット。
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