JP6606336B2 - 装備品懸架部材の設計方法 - Google Patents
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このチューブ製の装備品懸架部材は、主に重量やコストの点で優れる反面、決まった曲率にしか加工できない曲げ治具(チューブベンダー)が必要であったり、いわゆるスプリングバックにより高精度な曲げ加工が困難であったりといった問題がある。
そのため、これらの問題を解消可能なものとして、平板部材を機械加工したものも使用されている(例えば、特許文献1参照)。
そのため、平板部材製の装備品懸架部材の設計では、一通りの検討を終えて形状を決定した後に加工が困難であることが判明し、手戻りとなる場合があった。
所定の最適化条件を満たす前記装備品懸架部材の最適形状を導出する最適化解析工程と、
前記最適化解析工程で導出された最適形状が、所定の加工設備で加工可能か否かを判定する加工可否判定工程と、
前記最適形状についての詳細解析を行う詳細解析工程と、
を備え、
前記最適化条件は、所定荷重が掛かったときの各部の応力値を所定の閾値以下としつつ、質量密度を最小化させるものであり、
前記詳細解析工程では、風圧荷重が許容値以内であり、固有振動数が加振周波数の整数倍に対してその所定割合以上離調しており、且つ、所定荷重が掛かったときの各部の応力値が所定の閾値以下となる形状を求め、
前記加工可否判定工程において前記最適形状が加工可能であると判定されるまで、前記最適化解析工程を繰り返し、前記加工可否判定工程において前記最適形状が加工可能であると判定された場合に、前記詳細解析工程を行うことを特徴とする。
前記加工可否判定工程の判定条件が、前記最適化解析工程の前記最適化条件に含まれることを特徴とする。
前記最適化解析工程では、厚さ方向に貫通する開口部を設定可能な部分が、剛性を低くすることが可能な部分として求められ、当該開口部を有する前記最適形状が導出されることを特徴とする。
これにより、加工が困難と判定された場合であっても最適化解析を再度行えば足り、詳細解析までは繰り返す必要がなくなるため、従来に比べて設計の手戻りを抑制することができる。
図1は、装備品懸架部材1を搭載したヘリコプター(回転翼機)Hの正面図であり、図2は、装備品懸架部材1の正面図である。
なお、図1では、装備品懸架部材1の概略の搭載状態のみを図示しており、ヘリコプターHへの詳細の取付状態や、装備品Eを取り付ける後述のインターフェース部材2の図示は省略している。
これらの取付部11は、ヘリコプターHに取り付けられる部分であり、湾曲部からヘリコプターH側へ延出する形状にそれぞれ形成されている。各取付部11は、図示は省略するが、上面視コ字状に形成されるとともに厚さ方向に貫通する貫通孔11aを有しており、コ字状の開口内にヘリコプターHの固定部を挟んだ状態で、この固定部ごと貫通孔11aに固定ピンが挿通されることにより、ヘリコプターHの機体に固定される。
図3は、懸架部材設計方法の流れを示すフローチャートであり、図4は、懸架部材設計方法のうち、後述する詳細解析の流れを示すフローチャートである。
このベースモデルは、開口部13のない平板状のもので、例えば従来の装備品懸架部材のなかから適宜選定されたり、ヘリコプターHの機体形状(側面形状や固定部の位置)等に基づいて概略的に設定されたりする。
この材料としては、強度や重量、コスト等を考慮のうえ適切なものが選定されるが、特に重量の点からアルミニウム合金が好適に用いられる。
このステップでは、装備品懸架部材1(ベースモデル)のうち、次ステップで行う最適化解析の解析対象とする部分が設計対象として設定される。本実施形態では、ヘリコプターHとの取り合い部分である2つの取付部11,11と、装備品Eが懸架される懸架部12とを除く装備品懸架部材1の略全部分を設定対象としている。
この最適化解析では、所定の最適化条件及び制約条件を満足する装備品懸架部材1の最適形状を導出する。最適化条件は、想定される最大の荷重(装備品Eの重量や風圧による荷重等)が掛かったときの各部の応力値を所定の閾値以下としつつ、質量密度を最小化(すなわち最も軽量化)させるものとする。また、制約条件は、各荷重に対する変位を限定したものとする。なお、この最適化条件または制約条件に、後述のステップS62で判定する風圧荷重に関する条件や、ステップS65で判定する固有振動数に関する条件を含めてもよい。
この最適化解析により、開口部13とすることができる部分が、剛性が低くても問題のない部分として求められ、当該複数の開口部13,…を含む最適形状が導出される。
このステップでは、導出された最適形状が所定の加工設備(例えば製造者が所有のものやコスト的に利用可能なものなど)で加工可能なものか否かが判定される。
なお、このステップでの加工可否の判定は、その判定条件を形状の条件等に置き換えたうえで、ステップS4の最適化解析の最適化条件に含めてもよい。
この詳細解析では、装備品懸架部材1に要求される強度等の各種要件を最適形状が満足するか個別に確認し、必要に応じて形状修正を加える。
なお、以下の説明において、「装備品懸架部材1」とは、特に断りのない限り、その時点で最適とされた形状のものを指し、修正が加えられている場合には修正後のものを指す。
このステップでは、前方からの風を受ける場合の装備品懸架部材1の抵抗面積(受風面積)が算出され、機体が所定速度で飛行したときに当該抵抗面積で所定の風速の風を受けた場合の風圧荷重が算出される。
具体的に、このステップでは、固有値解析が行われて装備品懸架部材1の固有振動数が算出される。
そして、装備品懸架部材1の固有振動数が加振周波数の整数倍に対して十分離れていないと判定した場合には(ステップS65;No)、設計者は、固有振動数を加振周波数から離調させるべく装備品懸架部材1の形状を適宜修正した後に(ステップS63)、上述のステップS61へ処理を移行する。
なお、このステップでは、装備品懸架部材1の後流に発生するカルマン渦の発生周波数からの離調も確認しておくことがより好ましい。
具体的に、このステップでは、想定される最大の荷重(装備品Eの重量や風圧による荷重等)が装備品懸架部材1に掛かったときの各部の応力値が算出される。
また、このステップS7において、装備品懸架部材1が十分に軽量化されていると判定した場合には(ステップS7;Yes)、設計者は、当該装備品懸架部材1の形状を最終形状とし、設計を終了する。
これにより、加工が困難と判定された場合であっても最適化解析を再度行えば足り、詳細解析までは繰り返す必要がなくなるため、従来に比べて設計の手戻りを抑制することができる。
11 取付部
11a 貫通孔
12 懸架部
13 開口部
E 装備品
H ヘリコプター
Claims (3)
- 航空機の機外に搭載される平板状の装備品懸架部材の形状を設計する装備品懸架部材の設計方法であって、
所定の最適化条件を満たす前記装備品懸架部材の最適形状を導出する最適化解析工程と、
前記最適化解析工程で導出された最適形状が、所定の加工設備で加工可能か否かを判定する加工可否判定工程と、
前記最適形状についての詳細解析を行う詳細解析工程と、
を備え、
前記最適化条件は、所定荷重が掛かったときの各部の応力値を所定の閾値以下としつつ、質量密度を最小化させるものであり、
前記詳細解析工程では、風圧荷重が許容値以内であり、固有振動数が加振周波数の整数倍に対してその所定割合以上離調しており、且つ、所定荷重が掛かったときの各部の応力値が所定の閾値以下となる形状を求め、
前記加工可否判定工程において前記最適形状が加工可能であると判定されるまで、前記最適化解析工程を繰り返し、前記加工可否判定工程において前記最適形状が加工可能であると判定された場合に、前記詳細解析工程を行うことを特徴とする装備品懸架部材の設計方法。 - 前記加工可否判定工程の判定条件が、前記最適化解析工程の前記最適化条件に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装備品懸架部材の設計方法。
- 前記最適化解析工程では、厚さ方向に貫通する開口部を設定可能な部分が、剛性を低くすることが可能な部分として求められ、当該開口部を有する前記最適形状が導出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の装備品懸架部材の設計方法。
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