JP6601176B2 - 線形摩擦接合装置 - Google Patents
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Description
本発明は、一方の部材に他方の部材を押し付ける押圧機構を備え、一方の部材と他方の部材との相対的な振動移動を生じさせつつ押し付けることにより摩擦接合させる線形摩擦接合装置に関する。
近年、線形摩擦接合装置が使用されてきている。この線形摩擦接合装置は、一方の部材に他方の部材を押し付ける押圧機構を備え、該押圧機構の押圧軸に直交する方向に一方の部材と他方の部材とに相対的な振動移動をさせることで互いに摩擦接合させる装置である。
線形摩擦接合装置は、素材の利用効率、機械的強度、軽量性の向上を図った製品を製造する観点で特に有効である。例えば、一体型翼車(ブリスク。ディスクとブレードとを一体型構造にしたもの)を製造する際、素材から削り出しによって形成すると、大量の切り粉が発生するなど素材の利用効率が悪いが、別々に形成したディスクとブレードとを線形摩擦接合で一体化することで素材の利用効率を高めることができるという利点がある(例えば、特許文献1参照)。
ここで、線形摩擦接合装置では、2つの部材を互いに押圧する押圧力の制御が重要である。このため、押圧方向に荷重センサを介在させて2つの部材間に作用する押圧力をこの荷重センサで計測し、得られた計測値に基づいてこの計測値が設定値となるように押圧機構を制御している。
しかし、荷重センサに作用する下方向荷重やモーメント荷重(曲げモーメント)が大きいため、2つの部材間に実際に作用している押圧力を正確に計測することが難しく、このことは高精度で接合させることの妨げとなっている。
近年、線形摩擦接合装置で接合させる部材(例えば、ディスクに接合するブレード)が益々大型化しており、このような部材の抜きしろや部材の保持部材(例えば、ディスクを保持するディスク治具)の取り替えなどを考慮して、荷重センサに向けて保持治具を押圧する長尺状の押圧力付与部材(例えばピストンロッド)が益々長くなってきている。このため、荷重センサに作用する下方向荷重やモーメント荷重が益々大きくなってきており、この問題の解決が急がれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、荷重センサによる計測精度を高めることで高精度接合を可能にした線形摩擦接合装置を提供することを課題とする。
本発明に係る線形摩擦接合装置は、一方の部材に他方の部材を押し付ける押圧機構を備え、前記一方の部材を保持する一方保持部材を加振することで、前記一方の部材と前記他方の部材との相対的な振動移動を生じさせつつ前記押圧機構で押し付けることにより摩擦接合させる線形摩擦接合装置であって、前記押圧機構は、押圧軸方向に進退可能な押圧力付与部材と、前記他方の部材を保持しかつ押圧軸方向に進退可能な他方保持部材に取り付けられ、押圧軸方向の押圧力を測定する荷重センサと、前記他方保持部材に固定されかつ前記押圧力付与部材に連結され、前記押圧力付与部材から受けるモーメント荷重を支えるための支持機構と、を備え、前記支持機構は、前記他方保持部材に固定されたベース部材と、前記荷重センサと前記押圧力付与部材との間に配置される押圧力伝達部を有し、押圧軸方向に進退自在なように前記ベース部材に係合するとともに前記押圧力付与部材の先端部に連結される支持部材と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る線形摩擦接合装置では、押圧力付与部材を延ばした際に、押圧力付与部材は荷重センサを押圧するのではなく支持機構を構成する支持部材の押圧力伝達部を押圧している。従って、押圧力付与部材が延び出して押圧力付与部材に生じるモーメント荷重(曲げモーメント)や下方向荷重は、主に支持部材に加えられ、更に、ベース部材から他方保持部材に加えられて支えられ、荷重センサにはほとんど加えられない。よって、荷重センサによる計測精度を高めることで高精度接合を可能にした線形摩擦接合装置とすることができる。
また、支持機構がリニアガイドを備えていると、構成が簡素で計測精度が高い支持機構にすることができる。
また、押圧機構が押圧力付与部材としてピストンロッドを備えていると、押圧機構の構成が簡素である。
また、前記一方の部材がブリスクを構成するブレードであり、前記他方の部材が前記ブリスクを構成するディスクであると、ブレードとディスクとを線形摩擦接合する際に高精度接合が可能になる。
本発明によれば、荷重センサによる計測精度を高めることで高精度接合を可能にした線形摩擦接合装置とすることができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。以下の説明では、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための例示であって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。例えば、ブリスク(一体型翼車)を構成する部材以外にも適用可能である。また、この発明の実施の形態は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
以下、線形摩擦接合装置として、ブリスクを構成するブレードと、ブリスクを構成するディスク治具とを摩擦接合する線形摩擦接合装置を例に挙げて説明する。
図1〜図5に示すように、本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)に係る線形摩擦接合装置10は、ブレードB(一方の部材)とディスクD(他方の部材)とを互いに押し付ける押圧機構14と、押圧機構14の押圧軸P(ワーク接合軸)に直交する方向に加振軸Qを形成し、ブレードBを加振軸方向に加振してブレードBとディスクDとの相対的な振動移動を生じさせる加振機構16と、を備える。そして、加振機構16を、押圧軸Pと加振軸Qとの交点Cよりも下方側に配置(例えばベース部18上に配置)している。本実施形態では、押圧軸Pは水平方向を向いており、加振軸Qは上下方向を向いている。
本実施形態では、線形摩擦接合装置10は、ブレードBを保持するブレード治具20(一方保持部材)を保持して上下方向に移動可能なスライダ22(図1、図2、図4参照)と、ブレードBを介して押圧機構14からスライダ22が受ける押圧軸方向の押圧力を受け止める軸受機構24と、線形摩擦接合を行う際に作動させる各部位の制御を行う制御部28(図3参照)と、を備える。
本実施形態では、ベース部18は平板テーブル状を呈しており、線形摩擦接合装置10の設置床面に干渉機構を介して設置されている。また、ブレード治具20は、スライダ22にボルト等で着脱自在に固定されている。
また、軸受機構24が油静圧軸受25を有しており、スライダ22が受ける押圧力を油静圧軸受25が受け止めている。また、加振機構16が押圧軸Pと加振軸Qとの交点Cよりも下方側に配置されていることで、軸受機構24は加振機構16よりも上方に位置している。
そして、加振機構16は、ブレード治具20に下方から当接する加振シリンダ17を備えている。従って、ブレード治具20は、側方側でスライダ22に保持されるとともに下方側で加振シリンダ17に当接している。
(スライダおよび落下防止機構)
図2に示すように、スライダ22は、ブレード治具20が当接する当接面部22sを正面側に有する。当接面部22sは、ブレード治具20に対する位置決めなどを行うための溝部(図示せず)を有する。
図2に示すように、スライダ22は、ブレード治具20が当接する当接面部22sを正面側に有する。当接面部22sは、ブレード治具20に対する位置決めなどを行うための溝部(図示せず)を有する。
また、油静圧軸受25のハウジングの正面側は、スライダ22のブレード治具20への当接面部22sが露出するように開口している。そして、当接面部22sの正面位置は、油静圧軸受25のハウジングの正面側よりもブレード治具20側へ若干突出した位置にされている。スライダ22の厚みは、押圧機構14からの押圧力に十分に堪え得る厚みにされている。
(押圧機構)
押圧機構14は、上記のブレード治具20と、ディスクD(他方の部材)を保持するディスク治具30(他方保持部材)と、ディスク治具30を載せて固定する搬送台32と、載置位置(線形摩擦接合を行うにあたり、搬送台32上にディスク治具30を載置する位置、および、接合作業が全て完了することで得られたブリスクを取り出す位置)から接合作業位置(ディスクDとブレードBとが当接していて線形摩擦接合の作業を行う位置)まで搬送台32を案内するように配置されたレール34と、を備えている。
押圧機構14は、上記のブレード治具20と、ディスクD(他方の部材)を保持するディスク治具30(他方保持部材)と、ディスク治具30を載せて固定する搬送台32と、載置位置(線形摩擦接合を行うにあたり、搬送台32上にディスク治具30を載置する位置、および、接合作業が全て完了することで得られたブリスクを取り出す位置)から接合作業位置(ディスクDとブレードBとが当接していて線形摩擦接合の作業を行う位置)まで搬送台32を案内するように配置されたレール34と、を備えている。
ディスク治具30はロータリーアクチュエータ36(図3参照)を内蔵しており、線形摩擦接合の作業を行う際には、制御部28によって、隣り合うブレード同士の間隔である1ピッチ分ずつディスクDを周方向に回転させるように制御されている。
また押圧機構14は、押圧軸P方向に進退可能なピストンロッド38(押圧力付与部材)と、ピストンロッド38を進退させるためのシリンダ40と、押圧軸P上に配置され、押圧軸P方向の押圧力を測定する荷重センサ42と、を備えている。本実施形態では、ディスク治具30のピストンロッド側に荷重センサ42が取り付けられている。
更に押圧機構14は、ディスク治具30に固定かつピストンロッド38に連結され、ピストンロッド38から受けるモーメント荷重を支えるための支持機構41を備えている。本実施形態では、支持機構41がリニアガイド41rを備えている。
このリニアガイド41rは、ディスク治具30のピストンロッド側に固定されたベース部材43と、ベース部材43の上側で押圧軸P方向に延びるガイドレール部43gに係合してスライド移動するブロック45を有する支持部材46と、を備えている。
支持部材46は、側面視でL字状であり、ブロック45を有する係合部46hと、係合部46hから上方に延び出す平板状の押圧力伝達部46vとを有する。そして、ピストンロッド38の先端部38tと押圧力伝達部46vの外面部46sとが連結具44によって連結されている。この押圧力伝達部46vは、荷重センサ42とピストンロッド38との間に位置している。
この構成により、接合作業位置でブレードBとディスクDとが当接しているときには、ピストンロッド38の押圧力が変化することにより、ブレードBにディスクDを押圧する押圧力が、押圧力伝達部46vおよび荷重センサ42を介して変化するようになっている。また、荷重センサ42は、測定された押圧力を計測信号として制御部28に送信するようになっている。
(ブレードおよびブレード治具)
ブレードBは、ブレード本体Bmと、ブレード本体Bmの基端側に形成されたクランプ用の被保持部Bbとを有する。ブレード本体Bmの基端側の端部には、翼長方向Xの翼基部側から見て被保持部Bbの内側に位置する摩擦接合用の被接合面Bjが形成されている。この被接合面Bjは、ディスクDの外周面に配置された突出部Dpの先端側に形成された接合面Dj(何れも図3参照)に摩擦接合されるものである。
ブレードBは、ブレード本体Bmと、ブレード本体Bmの基端側に形成されたクランプ用の被保持部Bbとを有する。ブレード本体Bmの基端側の端部には、翼長方向Xの翼基部側から見て被保持部Bbの内側に位置する摩擦接合用の被接合面Bjが形成されている。この被接合面Bjは、ディスクDの外周面に配置された突出部Dpの先端側に形成された接合面Dj(何れも図3参照)に摩擦接合されるものである。
また、ブレードBは、被保持部Bbの被接合面Bj側に、被保持部Bbよりも一回り大きい外形の矩形の鍔部Brを有している。上述した被保持部Bb及び鍔部Brは、ディスクDにブレードBを摩擦接合した後に、図4に仮想線で示すように、正規のブレードBの外形が形成されるように切削除去される。
なお、ブレード本体Bmは、腹側が凹、背側が凸の湾曲形状を呈している。また、ブレード本体Bmには、ブレード基部よりもブレード先端の方が、ブレード本体Bmの前縁の位置がブレードBの回転方向において先行するように、全体に亘って捻りが加えられている。
そして、図3に示すように、ブレード治具20は、ベースブロック50と、ブレードBの被保持部Bbをクランプする上下一対の把持ブロック52a、52bと、クランプ動作駆動源を構成する油圧シリンダ(図示せず)とを備えている。
上述したブレード治具20には、加振シリンダ17によって、ブレードBの翼弦方向Yに往復移動する振動力が付与される。加振シリンダ17は、油圧シリンダ等によって構成することができる。
本実施形態では、ロータリーアクチュエータ36によるディスクDの回転や、押圧機構14によるディスク治具30のブレード治具20側への押圧力、加振機構16によるブレード治具20への振動力付与等は、制御部28よって制御される。
また、本実施形態の線形摩擦接合装置10では、ブレード治具20の上側の把持ブロック52aを油圧シリンダにより昇降可能として、上下の把持ブロック52a、52bをブレードBの被保持部Bbのクランプ状態とアンクランプ状態とにすることができるようにしている。従って、ブレード治具20に対するブレードBの供給を自動化することで、ブレードBのディスクDに対する摩擦接合の全体を自動化することができる。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。本実施形態では、ピストンロッド38を延び出させることによりディスク治具30をブレード治具20側へ移動させる。ここで、ピストンロッド38が延び出すと、支持部材46がガイドレール部43gに沿ってディスク治具30側へスライド移動し、荷重センサ42の先端部に当接する支持部材46と荷重センサ42とを介してディスク治具30がブレード治具20側へ押圧されて移動する。
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。本実施形態では、ピストンロッド38を延び出させることによりディスク治具30をブレード治具20側へ移動させる。ここで、ピストンロッド38が延び出すと、支持部材46がガイドレール部43gに沿ってディスク治具30側へスライド移動し、荷重センサ42の先端部に当接する支持部材46と荷重センサ42とを介してディスク治具30がブレード治具20側へ押圧されて移動する。
そして、ディスクDの中心軸周りの角度を調整し、加振シリンダ17を上下方向に振動させることでスライダ22を上下方向に振動させつつ、ピストンロッド38を延ばしてディスクDの接合面Djを接合作業位置でブレード基端側の被接合面Bjに当接させて互いに押圧する。この結果、接合面Djと被接合面Bjとが上下方向に互いに擦り合わされて摩擦熱が発生し、これらの面を構成する部位が高温になり溶融が生じる。
これらの動作では、ピストンロッド38は、荷重センサ42を押圧するのではなくリニアガイド41rを構成する支持部材46の押圧力伝達部46vを押圧している。従って、ピストンロッド38が延び出してピストンロッド38の自重による下方向荷重が連結具44に加えられても、この下方向荷重は主に支持部材46に加えられ、更に、ベース部材43からディスク治具30に加えられて支えられ、荷重センサ42にはほとんど加えられない。
所定の溶融が生じた後、加振シリンダ17の振動を停止させてブレードBの振動を停止することで、接合面Djを構成する部位と被接合面Bjを構成する部位とが互いに固化し、ブレードBがディスクDに接合される。なお、上記の溶融が開始することで、押圧力によりブレードBがディスクD側にやや移動する。
その後、スライダ22によるブレードBの保持を解除させ、ピストンロッド38をやや後退させ、中間待機位置(一のブレードBのディスクDへの線形摩擦接合作業が終了して次のブレードBが配置位置に配置されるまでディスク治具30が待機している位置)にまでディスク治具30をスライダ22に対して後退させる。中間待機位置では、接合されたブレードBがスライダ22から離れ、ディスクDが中心軸周りに回転可能になっている。
そして、ディスクDを中心軸周りに所定角度だけ回転移動させ、次の突出部Dpの接合面Djを接合作業位置にまで到達させて回転移動を停止する。この回転移動に併行して、次のブレードBを上下の把持ブロック52a、52b(図3参照)でクランプ状態となるように保持させる。
そして、同様にして、加振シリンダ17で加振しつつ、ピストンロッド38を延ばしてブレードBの被接合面BjとディスクDの接合面Djとを互いに押圧させることで、摩擦熱を発生させて線形摩擦接合を行う。このようにしてブレードBをディスクDに順次に接合していく。
その後、各ブレードBの被保持部Bb及び鍔部Brや、摩擦接合によりバリが生じた被接合面Bjの部分を、エンドミル等を用いて正規のブレード外形となるまで切削除去する。これにより、ディスクDとブレードBとを一体化したブリスク(一体型翼車)が完成する。
以上説明したように、本実施形態では、ピストンロッド38を延ばした際(前進させた際)に、ピストンロッド38は、荷重センサ42を押圧するのではなくリニアガイド41rの支持部材46を押圧している。従って、ピストンロッド38が延び出してピストンロッド38に生じる下方向荷重が連結具44に加えられても、この下方向荷重は主に支持部材46に加えられ、更に、ベース部材43からディスク治具30に加えられて支えられ、荷重センサ42にはほとんど加えられない。よって、線形摩擦接合装置10では、荷重センサ42による計測精度を従来に比べて大幅に高くすることができる。従って、ブリスクを構成するブレードBとディスクDとを大幅に高い精度で摩擦接合することができる。
また、支持機構41がリニアガイド41rを備えているので、構成が簡素で計測精度が高い支持機構にすることができる。
また、押圧機構14が押圧力付与部材としてピストンロッド38を備えているので、押圧機構14の構成が簡素である。
なお、本実施形態では、支持機構41としてリニアガイド41rを用いた例で説明したが、リニアガイド同等の剛性および摩擦係数であれば、静圧案内やローラフォロア等の直動案内部材を用いてもよい。
また、本実施形態では、ブレードBを根元からディスクDの接合面Djに摩擦接合してブリスクを新しく製造する場合について説明したが、既に形成されたブリスクでブレードBの一部が欠けたものを修理する際に、ブレードBの欠けた部分を切除し補修用の翼部を接合する際にも、同様にして良好に修理することができる。
<比較検討例>
図6は、従来の線形摩擦接合装置の一例(以下、従来例という)を説明する正面図である。従来例では、ブレードにディスクを押し付ける押圧機構84を備えている。この押圧機構84は、押圧軸方向に進退可能なピストンロッド88と、ディスクDを保持するディスク治具90からピストンロッド88側に延び出して押圧軸方向の押圧力を測定する荷重センサ92と、ピストンロッド88の先端部と荷重センサ92の先端部とを連結する連結具とを備えている。
図6は、従来の線形摩擦接合装置の一例(以下、従来例という)を説明する正面図である。従来例では、ブレードにディスクを押し付ける押圧機構84を備えている。この押圧機構84は、押圧軸方向に進退可能なピストンロッド88と、ディスクDを保持するディスク治具90からピストンロッド88側に延び出して押圧軸方向の押圧力を測定する荷重センサ92と、ピストンロッド88の先端部と荷重センサ92の先端部とを連結する連結具とを備えている。
この構成により、従来例では、重力によってピストンロッド88に加えられる下方向荷重は、ピストンロッド88の延出し長さが長くなるほど大きい。そして、この荷重は連結具を介して荷重センサ92に直接に加えられる。従って、荷重センサ92に作用するモーメント荷重M(曲げモーメント)や下方向荷重が大きいため、ブレードとディスクとの間に実際に作用している押圧力を正確に計測することが難しいため、高精度の摩擦接合はさせ難い。
一方、上記実施形態の線形摩擦接合装置10では、ピストンロッド38を延ばした際(前進させた際)に、ピストンロッド38は、荷重センサ42を押圧するのではなくリニアガイド41rの支持部材46を押圧している。従って、ピストンロッド38が延び出してピストンロッド38に生じるモーメント荷重(曲げモーメント)や下方向荷重が大きくなっても、このモーメント荷重や下方向荷重は主に支持部材46に加えられ、荷重センサ42にはほとんど加えられない。よって、線形摩擦接合装置10では、荷重センサ42による計測精度を従来に比べて大幅に高くすることができ、ブリスクを構成するブレードBとディスクDとを大幅に高い精度で摩擦接合することができている。
10 線形摩擦接合装置
14 押圧機構
20 ブレード治具(一方保持部材)
30 ディスク治具(他方保持部材)
38 ピストンロッド(押圧力付与部材、ピストンロッド)
38t 先端部
42 荷重センサ
41 支持機構
41r リニアガイド
43 ベース部材
46 支持部材
46h 係合部
46v 押圧力伝達部
B ブレード(一方の部材、ブレード)
D ディスク(他方の部材、ディスク)
P 押圧軸
14 押圧機構
20 ブレード治具(一方保持部材)
30 ディスク治具(他方保持部材)
38 ピストンロッド(押圧力付与部材、ピストンロッド)
38t 先端部
42 荷重センサ
41 支持機構
41r リニアガイド
43 ベース部材
46 支持部材
46h 係合部
46v 押圧力伝達部
B ブレード(一方の部材、ブレード)
D ディスク(他方の部材、ディスク)
P 押圧軸
Claims (3)
- 一方の部材に他方の部材を押し付ける押圧機構を備え、前記一方の部材を保持する一方保持部材を加振することで、前記一方の部材と前記他方の部材との相対的な振動移動を生じさせつつ前記押圧機構で押し付けることにより摩擦接合させる線形摩擦接合装置であって、
前記押圧機構は、
押圧軸方向に進退可能な押圧力付与部材と、
前記他方の部材を保持しかつ押圧軸方向に進退可能な他方保持部材に取り付けられ、押圧軸方向の押圧力を測定する荷重センサと、
前記他方保持部材に固定されかつ前記押圧力付与部材に連結され、前記押圧力付与部材から受けるモーメント荷重を支えるための支持機構と、
を備え、
前記支持機構は、
前記他方保持部材に固定されたベース部材と、
前記荷重センサと前記押圧力付与部材との間に配置される押圧力伝達部を有し、押圧軸方向に進退自在なように前記ベース部材に係合するとともに前記押圧力付与部材の先端部に連結される支持部材と、
を備えることを特徴とする線形摩擦接合装置。 - 前記支持機構がリニアガイドを備えることを特徴とする請求項1に記載の線形摩擦接合装置。
- 前記押圧機構は、前記押圧力付与部材としてピストンロッドを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の線形摩擦接合装置。
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