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JP6594626B2 - 屋根構造 - Google Patents

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JP6594626B2
JP6594626B2 JP2015004464A JP2015004464A JP6594626B2 JP 6594626 B2 JP6594626 B2 JP 6594626B2 JP 2015004464 A JP2015004464 A JP 2015004464A JP 2015004464 A JP2015004464 A JP 2015004464A JP 6594626 B2 JP6594626 B2 JP 6594626B2
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Description

本発明は、太陽電池モジュールを並べて形成される屋根構造に関するものである。
近年、環境意識の高まりから、新たなエネルギー源として太陽電池モジュールが注目されている。この太陽電池モジュールは、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な光電変換装置である太陽電池パネルを備えた構造となっている。
この太陽電池パネルでは、透明電極層と、裏面電極層と、これら2つの電極層に挟まれた光電変換素子とを備えており、この光電変換素子を備えた光電変換層がガラス板と、バックシート又はガラス等により形成された裏面封止材によって挟まれた状態で封止されている。そして、この光電変換層に光が照射されることで発生するキャリアを電極層に収集して外部回路に取り出すことが可能となっている。
このような太陽電池モジュールは、従来、建屋の屋根上に直接又は金具等を介して取り付けたり、平坦な地面に設置した架台上に取り付けたりしている。
例えば、本件出願人の出願に係る特許文献1には、スレート瓦と一体に取り付けた金具を介し、太陽電池モジュールを屋根上に取り付けた屋根構造が開示されている。
特開2011−163060号公報
ここで、太陽電池モジュールには、外周部分にフレームを取り付けたものと、このフレームを取り付けないフレームレス型のものがある。フレームレス型の太陽電池モジュールは、小型軽量なため取付作業が容易であり、外観に優れるという利点がある。
詳細に説明すると、フレーム付きの太陽電池モジュールでは、屋根上に取り付けたとき、金属のフレーム部分が周辺部分よりも際立って見える場合がある。この場合、金属部分が屋根外観の一体感を損なうので、屋根の外観を美しくするという観点から好ましくない。
これに対し、フレームレスの太陽電池モジュールでは、縁端部分に金属部分がないので、すっきりと美しい外観を実現できる。
ここで、本発明者らは、外観のさらなる向上を図るため、フレームレス型の太陽電池モジュールの太陽電池パネルをさらに薄型化し、屋根上に取り付けることを考えた。しかしながら、太陽電池パネルにフレームを装着せず、薄く形成すると、太陽電池モジュールの強度が弱くなってしまうという問題が考えられる。すなわち、積雪荷重や強風による吹き上げ荷重によって、太陽電池モジュールが破損してしまうおそれがある。そして、破損した場所によっては、発電量が低下してしまったり、発電不能に陥ってしまったりする可能性がある。
そこで本発明は、屋根上に取り付けたとき美しい外観を実現可能であり、且つ、破損の発生及びそれに起因する出力低下を抑制可能な太陽電池モジュールを並べて形成される屋根構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、太陽電池モジュールを屋根上に段状に並べて形成される屋根構造であって、前記太陽電池モジュールは、受光面を有する平板状の太陽電池パネルと、補強部材を有し、前記補強部材は、直立した姿勢の板状部分である立壁状部と、前記立壁状部の裏面側の位置から突出する平板状部を有し、前記平板状部が前記太陽電池パネルの裏面と接触した状態で取り付けられるものであり、前記立壁状部は、前記太陽電池パネルの縁端面に添接されるものであり、最も前記受光面側に位置する端部は、前記受光面と同一平面を形成する位置、又は前記受光面より裏面側の位置に配されており、前記太陽電池パネルは、平面視した形状が略四角形状となっており、前記太陽電池モジュールを固定する固定金具を備え、前記固定金具は、前記太陽電池モジュールの棟側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部を有しており、一の前記太陽電池モジュールの前記補強部材と、一の前記太陽電池モジュールにおいて前記補強部材と隣接する前記太陽電池パネルの一部とが、前記保持凹部に保持されて固定されるものであり、前記補強部材は、前記立壁状部及び前記平板状部を備えた第1補強部材と、前記立壁状部を備えた第2補強部材とを有し、前記太陽電池パネルの縁端部分を取り囲んだ状態で取り付けられることを特徴とする屋根構造である。
また、本発明に関連する太陽電池モジュールは、受光面を有する平板状の太陽電池パネルと、補強部材を有し、前記補強部材は、直立した姿勢の板状部分である立壁状部を有し、前記立壁状部は、前記太陽電池パネルの縁端面に添接されるものであり、最も前記受光面側に位置する端部は、前記受光面と同一平面を形成する位置、又は前記受光面より裏面側の位置に配されることを特徴とする太陽電池モジュールである。
本発明に関連する太陽電池モジュールは、太陽電池パネルの端面に板状部分を有する補強部材を添設し、その最も受光面側に位置する端部を受光面と同一平面を形成する位置、又は受光面よりも裏面側の位置に配する構造としている。このことにより、太陽電池モジュールの強度の向上を図ることが可能であり、且つ、補強部材を平面視したときに目立たせないように取り付けが可能となる。
また、補強部材の最も受光面側に位置する端部を受光面と同一平面を形成する位置、又は受光面より裏面側の位置に配し、補強部材の上端が受光面より上方に位置しない構造とすることにより、太陽電池モジュールの上に雪等が積もった場合に、積もった雪を滑り落ち易くすることができる。
詳細に説明すると、通常、太陽電池モジュールは、屋根の傾斜面に沿って傾斜させた状態で取り付けられる。このとき、屋根上に積もった雪は、傾斜面に沿って滑り落ちることになる。ここで、本発明の太陽電池モジュールは、補強部材の上端が受光面よりも上側に位置しない状態となるので、縁端部分までの部分において上方に突出した部位が無い状態とすることができる。つまり、雪が滑り落ちる方向に雪を堰き止める障害物がない状態とすることができるので、積もった雪が滑り落ち易くなる。
このように、太陽電池モジュール上に積もった雪が滑り落ち易い構造とすると、太陽電池モジュールに大量の雪が積もり難くなる。すなわち、太陽電池モジュールに大きな積雪荷重がかかり難くなり、積雪荷重に起因する太陽電池モジュールの破損を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、前記固定金具は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの棟側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部と、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの軒側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部を備え、且つ、前記固定金具は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの棟側部分の上側に、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの軒側部分を位置させ、これらが平面視したときに重なる状態で2つの前記太陽電池モジュールを固定するものであり、2つの前記太陽電池モジュールは、前記太陽電池パネル及び前記補強部材が前記保持凹部に保持されて固定されることを特徴とする請求項1に記載の屋根構造である。
本発明では、前記補強部材は、前記立壁状部の裏面側の位置から突出する平板状部を有し、前記平板状部が前記太陽電池パネルの裏面と接触した状態で取り付けられる。
本発明では、前記太陽電池パネルは、平面視した形状が略四角形状となっており、前記補強部材は、前記立壁状部及び前記平板状部を備えた第1補強部材と、前記立壁状部を備えた第2補強部材とを有し、前記太陽電池パネルの縁端部分を取り囲んだ状態で取り付けられる。
これらの構成によると、さらなる強度の向上を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、前記第1補強部材は、対向する二辺にそれぞれ取り付けられ、当該対向する二辺のそれぞれに沿って延びるものであり、前記第2補強部材の端部は、前記第1補強部材の延び方向に対して直交し、且つ、前記第1補強部材の前記平板状部の端面及び前記第1補強部材の前記立壁状部の端面のいずれに対しても接触しており、前記第1補強部材に対して固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根構造である。
かかる構成によると、補強部材の連結部分及び固定するための部分を目立たなくすることが可能となり、意匠性の向上を図ることができる。
本発明は、太陽電池モジュールを屋根上に段状に並べて形成される屋根構造であって、前記太陽電池モジュールを固定する固定金具を備え、前記固定金具は、前記太陽電池モジュールの棟側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部を有しており、前記太陽電池パネル及び前記補強部材が前記保持凹部に保持されて固定される。
本発明の屋根構造では、太陽電池パネルと共に第1補強部材を受光面側と裏面側から挟持して固定することから、固定金具に挟持された部分の強度の向上を図ることができる。
このことにより、固定金具に挟持された部分の予期しない破損を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの一部に対して、棟側に位置する前記太陽電池モジュールが重なった状態となっており、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの少なくとも1つには、棟側の縁部分に緩衝部材が取り付けられており、前記緩衝部材の少なくとも一部は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールと、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの重なる部分であって、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの受光面側に位置する面と、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの裏面の間に位置していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の屋根構造である。
かかる構成では、緩衝部材が軒側に位置する太陽電池モジュールと、棟側に位置する太陽電池モジュールの重なる部分であり、軒側に位置する太陽電池モジュールの受光面側に位置する面と、棟側に位置する太陽電池モジュールの裏面の間に位置している。
このため、重なり部分で上側に位置する太陽電池モジュールが撓んだ状態となっても、下側に位置する太陽電池モジュールに接触することがない。すなわち、上方棟側に位置する太陽電池モジュールの裏面が、下方軒側に位置する太陽電池モジュールの受光面側の面と接触することがない。このことにより、太陽電池モジュールの他部材への接触に起因する破損を防止できる。
さらに、緩衝部材を重なり部分に配することにより、緩衝部材を奥まった位置に取り付けることが可能となる。このことから、緩衝部材を取り付け時に外部から目視できない状態とすることができる。すなわち、緩衝部材が周辺部分よりも際立って見えたりすることがなく、屋根の外観を美しくすることができる。
加えて、緩衝部材を重なり部分に配することにより、緩衝部材が直射日光や風雨にさらされない構造とすることができる。このため、経年使用時における劣化を抑制することが可能となっている。
すなわち、このような補強部材に加えて緩衝部材を備えた構造によると、太陽電池モジュールの破損をより確実に抑制することが可能となる。
本発明は、屋根上に取り付けたとき美しい外観を実現可能であり、且つ、破損の発生及びそれに起因する出力低下を抑制できる。
本発明の実施形態に係る屋根構造を示す斜視図である。 図1の屋根構造で採用するスレート瓦の一例を示す斜視図である。 図1の太陽電池モジュールを受光面側からみた様子を示す斜視図である。 図1の太陽電池モジュールを裏面側からみた様子を示す斜視図である。 図1の太陽電池モジュールを示す分解斜視図である。 図3の太陽電池モジュールを示すA−A断面図である。 図3で示される緩衝部材を示す斜視図である。 図3の太陽電池モジュールを示す断面斜視図であり、緩衝部材の近辺を拡大して示す。 図1の屋根構造で採用する中間取付金具を示す斜視図である。 図9の中間取付金具を示す分解斜視図である。 図9の中間取付金具を示す断面図である。 図9の中間取付金具を別方向からみた様子を示す斜視図である。 本実施形態の屋根構造の施工手順を示す斜視図であり、屋根下地の軒先に軒先取付け金具を取り付け、軒側第1段目のスレート瓦を装着した状態を示す斜視図である。 図13で示される工程に続く工程を示す説明図であり、軒側第2段目のスレート瓦を中間取付金具と共に固定する様子を示す。 軒側第2段目のスレート瓦が中間取付金具と共に固定された様子を示す断面図である。 図14,15の工程に続く工程を示す説明図であり、中間取付金具の第1凹部に軒側第3段目のスレート瓦を挿入する様子を示す。 側第3段目のスレート瓦が固定された様子を示す断面図である。 基礎屋根構造を示す斜視図である。 軒先取付金具の保持部に軒側第1段目の太陽電池モジュールの軒側辺を挿入する様子を示す説明図である。 図19で示される状態から、軒側第1段目の太陽電池モジュールの軒側辺を保持部に挿入し、棟側辺を中間取付金具(固定部構成部材)の上に載置した様子を示す断面図である。 図20で示される状態から、軒側第1段目の太陽電池モジュールのケーブル配線を行った状態を示す斜視図である。 図21で示される状態から、軒側第2段目の太陽電池モジュールの軒側辺を軒側第1段目の中間取付金具の第3凹部に挿入する様子を示す断面図である。 図22で示される状態から、軒側第2段目の太陽電池モジュールの軒側辺を軒側第1段目の中間取付金具の第3凹部に挿入し、棟側辺を第2段目の中間取付金具(固定部構成部材)の上に載置した様子を示す斜視図である。 軒側第2段目の太陽電池モジュールを固定した状態で、軒側第2段目の太陽電池モジュール軒側部分の一部を破断させて示す一部破断斜視図である。 軒側第1段目の太陽電池モジュールに取り付けられた緩衝部材及びその近傍を軒棟方向に切断した切断部端面図である。 図3とは異なる形態の太陽電池モジュールを示す分解斜視図である。 図26で示される太陽電池モジュールを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る屋根構造1について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、前後方向、上下方向、並びに左右方向は、特に断りのない限り図1で示される通常の設置状態を基準として説明する。
本実施形態の屋根構造1は、図1で示されるように、スレート瓦2で葺かれた基礎屋根構造3の上に、太陽電池モジュール4が軒先取付金具5と中間取付金具6(固定金具)を介して固定されたものである。また、この屋根構造1の必要部分には、部分的に雨仕舞板11が設置されている。
スレート瓦2は、図2で示されるように、切り出した天然石やセメント等によって形成された略長方形平板状の部材である。より詳細には、4隅のうち、設置時に棟側となる2つの隅部分の近傍を切り落としたような薄板状の部材となっている。
このスレート瓦2には、短手方向の中心近傍に、予め、取付孔12が一列に4個設けられている。本実施形態では、取付孔12の間隔は均等ではなく、中央の2個の取付孔12,12の間隔が他の孔同士の間隔よりも広くなっている。
太陽電池モジュール4は、図3、図4で示されるように、太陽電池パネル10の裏面に補強断熱材13、端子ボックス14を取り付けると共に、太陽電池パネル10の周縁に補強部材16を取り付けている。そして、この太陽電池モジュール4の棟側辺(図3、図4の上側辺)では、補強部材16を取り付けた太陽電池パネル10に対し、緩衝部材17が取り付けられている。
この太陽電池モジュール4は、太陽電池パネル10の縁端部分にフレームを装着しない構造、すなわち、フレームレス構造となっている。より詳細には、太陽電池パネル10の厚さが3mm〜7mm程度となる薄型のフレームレス構造となっている。
そして、端子ボックス14から、正極側ケーブル19と負極側ケーブル20からなる2本のケーブルが延設されている。この正極側ケーブル19の延設端には、正極コネクタ21が一体に形成されており、負極側ケーブル20の延設端には、負極コネクタ22が一体に形成されている。
太陽電池パネル10は、図3で示されるように、正面視した形状が略横長長方形状となっており、樹脂又はガラス等によって形成された裏面封止材と、受光面を形成するガラス基板の間に太陽電池セル25を複数枚封止して形成されている。
太陽電池セル25は、略正方形板状の部材であり、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子を備えたものである。本実施形態では、半導体基板の上に半導体層を積層させ、光電変換素子を形成したものを採用している。
この太陽電池セル25では、表面側にバスバー電極が設けられており、裏面側に裏面側電極が形成されている。このバスバー電極と裏面側電極は、それぞれ太陽電池セル25の正極側電極及び負極側電極を形成する部分である。
この太陽電池セル25は、裏面封止材とガラス基板の間に行列状に配され、封止された状態となっている。すなわち、本実施形態の太陽電池モジュール4は、複数枚の太陽電池セル25を備えた構造となっている。
より具体的には、太陽電池パネル10の長手方向に沿って延びるセル列が2列形成されており、これらが太陽電池パネル10の短手方向で所定の間隔を空け、互いに平行になるように延びている。そして、各々のセル列では、複数枚の太陽電池セル25が所定間隔を空けて一直線状に配置されており、隣接する太陽電池セル25が電気的に接続された状態となっている。
すなわち、隣接配置される2つの太陽電池セル25は、一方の表面側に位置するバスバー電極と、他方の裏面側に位置する裏面側電極とが直接又は配線部材を介して間接的に接続された状態となっている。このことにより、隣接する太陽電池セル25は、直列に接続された状態となっている。つまり、それぞれのセル列では、そのセル列に属する太陽電池セル25が直列に接続された状態となっている。
さらに、この2つのセル列は、導電部材を介して直列に接続されている。つまり、太陽電池モジュール4の全ての太陽電池セル25は、直列に接続された状態となっている。
また、2つのセル列のうち、一方側のセル列における正極側の出力端と、他方側のセル列における負極側の出力端からは、それぞれ配線部材(図示しない)が延設されている。
この2つの配線部材は、いずれもその延設端が端子ボックス14の内部に引き込まれており、一方が正極側ケーブル19と電気的に接続され、他方が負極側ケーブル20と電気的に接続された状態となっている。
補強断熱材13は、太陽電池モジュール4の強度と断熱性を確保するために取り付けられた発泡樹脂性の部材である。
この補強断熱材13は、図4で示されるように、設置時に軒側に位置し、太陽電池パネル10の長手方向に沿って延びた軒側部38と、軒側部38から棟側(図面の下方側から上方側)に延びる複数の延設部39とを備えており、これらが一体に形成されている。
軒側部38は、略横長直方体状の部分であり、太陽電池パネル10の長手方向に沿って延びている。対して、延設部39は、略縦長直方体状の部分であり、太陽電池パネル10の短手方向に沿って延びている。
本実施形態では、4つの延設部39が設けられており、太陽電池パネル10の長手方向で所定の間隔を空けて配されている。そして、2つの延設部39の間には、欠落部41が形成されている。この欠落部41は、3方が補強断熱材13によって囲まれて棟側(図面の上方側)が開放された空間となっている。
本実施形態の太陽電池モジュール4では、裏面側に3つの欠落部41が形成されている。詳細には、補強断熱材13の長手方向における中心近傍に1つ目の欠落部41が形成され、1つ目の欠落部41よりも長手方向における片側端部よりの位置に2つ目の欠落部41が形成され、他方端部よりの位置に3つ目の欠落部41が形成されている。
軒側部38のうち、欠落部41の下方に位置する部分は、厚さが薄くなった薄肉部42となっている。この欠落部41と薄肉部42が連続して形成される空間が、設置時にケーブル(正極側ケーブル19、負極側ケーブル20等)を配置するための空間として機能する。
外側に位置する2つの欠落部41のうちの一方では、軒側部38の棟側(図面の上方側)の一部を欠落させ、端子ボックス14を配置するための空間を形成している。このため、端子ボックス14の軒側端部側(図面の下方側に位置する部分)では、周囲の3方が軒側部38によって囲まれた状態となっている。
この端子ボックス14は、細長い略縦長直方体状の部材であり、その棟側壁面から正極側ケーブル19と負極側ケーブル20が外部に向かって延設されている。
ここで、2つのケーブル(正極側ケーブル19、負極側ケーブル20)は、その長さが異なっており、一方が他方に比べて長くなっている。より詳細には、太陽電池パネル10の長手方向における端部のうち、端子ボックス14の配置位置から比較的遠い位置にある端部側に向かって延設するケーブル(正極側ケーブル19)の長さは、端子ボックス14の配置位置に近接する端部側に向かって延設するケーブル(負極側ケーブル20)の長さよりも短くなっている。
補強部材16は、図5で示されるように、長辺補強部材50(第1補強部材)と、短辺補強部材51(第2補強部材,立壁状部)によって形成されている。
長辺補強部材50は、アルミ等の適宜な合金で形成され、断面形状が略L字状で延びる長尺状の部材となっており、その長さが太陽電池パネル10の長辺の長さと同じ長さとなっている。
より詳細には、長方形平板状の裏面保護板53(平板状部)と、裏面保護板53の短手方向における一端側から上方に突出する立板状の端面保護板54(立壁状部)とが一体となって形成されている。
ここで、端面保護板54は、直立した姿勢の長方形長板状の部分であり、長手方向の端面に取付孔55が形成されている。具体的には、この取付孔55は、端面保護板54の長手方向の端面に開口があり、その開口形状が円形であって、端面保護板54の長手方向に沿って延びる孔となっている。言い換えると、この取付孔55は、設置時に軒棟方向と直交する方向に延びる孔となっている。
本実施形態では、2つの取付孔55が上下方向で離れた位置にそれぞれ形成されている。言い換えると、複数の取付孔55が上下方向で所定の間隔を空けて並列した状態となっている。
短辺補強部材51は、アルミ等の適宜な合金で形成された立板状の部材であり、言い換えると、直立した姿勢の長方形長板状の部材となっている。そして、その長さが太陽電池パネル10の短辺の長さと略同じ長さとなっており、より具体的には、短辺よりもやや長くなっている。
この短辺補強部材51の長手方向における端部近傍には、取付孔56が形成されている。本実施形態では、2つの取付孔56が上下方向で離れた位置にそれぞれ形成されている。言い換えると、複数の取付孔56が上下方向で所定の間隔を空けて並列した状態となっている。
この取付孔56は、短辺補強部材51の外側面に開口があり、短辺補強部材51の厚さ方向に沿って延びる孔となっている。言い換えると、設置時に軒棟方向と直交する方向に延びる孔となっている。
そして、図3乃至図5で示されるように、太陽電池パネル10の長辺に長辺補強部材50が取り付けられ、短辺に短辺補強部材51が取り付けられている。
すなわち、太陽電池パネル10の軒側端部と棟側端部では、太陽電池パネル10の端面と、端面保護板54の内側面とが接触した状態となっている。また、この太陽電池パネル10の軒側端部と棟側端部では、太陽電池パネル10の裏面と裏面保護板53が接触した状態となっている。つまり、図6等で示されるように、太陽電池パネル10の下面の軒側端部(又は棟側端部)から下側角部分を経て、端面の下端から上端に至るまでの部分では、その外側部分を長辺補強部材50が覆った状態となっている。
また、太陽電池パネル10の長手方向の端部では、太陽電池パネル10の端面と、短辺補強部材51の内側面とが接触した状態となっている。すなわち、この太陽電池パネル10の端面の下端から上端までの部分を短辺補強部材51が覆った状態となっている。
ここで、上記したように、短辺補強部材51は太陽電池パネル10の短辺よりやや長くなっており、詳細には、端面保護板54の厚さをLとすると(図4参照)、太陽電池パネル10の短辺よりも2Lだけ長くなっている。そして、端面保護板54の取付孔55と、短辺補強部材51の取付孔56とが重なって一連の連通孔を形成し、その連通孔にねじ、釘等の締結要素が挿通されている。このことにより、長辺補強部材50と短辺補強部材51とが一体に固定された状態となっている。
より詳細には、太陽電池パネル10の4隅のそれぞれの外側において、端面保護板54の取付孔55と、短辺補強部材51の取付孔56とが重なって一連の連通孔を形成している。そして、それぞれの連通孔にねじ、釘等の締結要素が挿通された状態となっている。
ここで、本実施形態の太陽電池モジュール4では、図3で示されるように、棟側辺(上側辺)のうち、長手方向における端部近傍に比較的長さの短い緩衝部材17aが取り付けられており、長手方向における中央付近に比較的長さの長い緩衝部材17bが取り付けられている。これらは、同形であって長さのみが異なる部材であるので、一方のみの形状について説明し、他方については説明を省略する。
緩衝部材17は、合成ゴム等の弾性体を加工して形成される部材であり、図7で示されるように、断面形状が略「コ」字状で延びる部材となっている。
この緩衝部材17は、略長方形平板状の下板部60と、下板部60の短手方向における一端側から上方に向かって突出する立板部61と、立板部61の上端から軒側に向かって突出する略長方形平板状の上板部62とが一体に形成された部材である。
下板部60は、その軒側端部に下側塊状部65が設けられており、その上面に2つの突条部66が形成されている。この2つの突条部66は、下板部60の短手方向(屋根上取り付け時における軒棟方向)で間隔を空けて並列している。すなわち、2つの突条部66が下板部60の短手方向で離れた位置にそれぞれ形成されている。
下側塊状部65は、丸みを帯びた塊状の部分であり、下側から前側(軒側であり図7における左側)を経て上端に至るまで表面が曲線状に連続している。そして、この下側塊状部65は、その厚さが周囲よりも厚くなっている。ここで、下側塊状部65の下面は、下板部60の他の部分の下面と同一平面を形成している。つまり、下側塊状部65の上側部分は、下板部60の上面で周囲よりも盛り上がった状態となっている。言い換えると、下側塊状部65の上側部分は、上側に向かって凸となるように周囲の部分よりも隆起した状態となっている。
ここで、この下側塊状部65の後側(棟側であり図7における右側)部分は、さらに後方に位置する下板部60の上面と段差を介して連続している。
すなわち、下側塊状部65の上側後方部分には、下板部60の上面と略垂直に交わる壁状部65aが形成されている。この壁状部65aは、後側からみた形状が略長方形状の部分であり、下端部分が後方に位置する下板部60の上面と連続し、上端部分が下側塊状部65の上面と連続している。つまり、このように、下側塊状部65の上側部分は、前方に位置する丸みを帯びた形状の部分と、後方に位置する直立壁状の部分とが一体に形成されている。
突条部66は、下板部60の上面から後方上側へ突出する薄板状の部分であり、下板部60(緩衝部材17)の長手方向に沿って延びている。より詳細には、下板部60の長手方向における片側端部から、他方側端部に至るまで延びた状態となっている。
そして、この突条部66の断面形状に注目すると、その突出端部分が丸みを帯びた形状となっている。より詳細には、この突条部66は、基端側部分が先端側部分よりもやや厚くなっており、先細りした形状となっている。
立板部61は、直立した姿勢の略長方形平板状の部分であり、下板部60と上板部62のそれぞれと連続している。すなわち、下端側は下板部60と連続しており、上端側は上板部62と連続している。そして、下板部60、上板部62のそれぞれと略垂直に交わった状態となっている。
ここで、立板部61の軒側面(図7における左端面)には、高さ方向(上下方向)における略中央部分に2つの突出部68が設けられている。この突出部68は、高さ方向で僅かに離れた位置にそれぞれ形成されている。
突出部68は、略長方形平板状の部分であり、立板部61の軒側面から軒側に突出している。そして、この突出部68は、その突出端部分が丸みを帯びた形状となっている。本実施形態では、2つの突出部68が上下方向で僅かに間隔を空けて対向した状態となっている。すなわち、上側の突出部68の下面と、下側の突出部68の上面との間に小さな空間が形成されている。
上板部62は、その軒側端部に上側塊状部70が設けられている。また、その上面に2つの長溝部71が形成され、その下面に2つの突条部66が形成されている。
上側塊状部70は、周囲よりも厚くなった部分であり、断面形状が略四角形状であって、軒側上端に位置する角部分が丸みを帯びた形状となっている。この上側塊状部70の下側部分は、上板部62の下面において、周囲よりも下方に向かって盛り上がった状態となっている。言い換えると、上側塊状部70の下側部分は、下側に向かって凸となるように、周囲の部分よりも下方に隆起した状態となっている。
ここで、上側塊状部70の後側(棟側であり図7における右側)部分もまた、さらに後方に位置する上板部62の下面と段差を介して連続した状態となっている。
すなわち、上側塊状部70の下側後方部分には、上板部62の下面と略垂直に交わる壁状部70aが形成されている。この壁状部70aは、後側からみた形状が略長方形状の部分であり、上端部分が後方に位置する上板部62の下面と連続し、下端部分が上側塊状部70の下面と連続している。
長溝部71は、断面形状が略長方形状で上板部62の長手方向に沿って延びる部分であり、周囲よりも窪んだ部分となっている。この長溝部71は、上板部62の長手方向における片側端部から他方側端部までの間で延びた状態となっている。
本実施形態では、2つの長溝部71が上板部62の短手方向(屋根上取り付け時における軒棟方向)で間隔を空けて並列している。すなわち、2つの長溝部71が上板部62の短手方向で離れた位置にそれぞれ形成されている。
上板部62に形成された突条部66は、上記した下板部60に形成された突条部66と同形であるが、その突出方向が異なっている。すなわち、上板部62の突条部66は、後方下側へ突出する薄板状の部分となっている。
ここで、上板部62の下面においても、2つの突条部66が上板部62の短手方向で離れた位置にそれぞれ形成された状態となっている。すなわち、2つの突条部66が上板部62の短手方向で離れた位置にそれぞれ形成されている。
この緩衝部材17では、上板部62と下板部60が上下方向で間隔を空けて対向しており、上板部62の一部である上側塊状部70と、下板部60の一部である下側塊状部65もまた上下方向で間隔を空けて対向している。すなわち、上側塊状部70と下側塊状部65は、緩衝部材17の前後方向(軒棟方向)における位置が同位置であり、いずれも軒側端部に位置している。そして、上側塊状部70から下方に離れた位置に下側塊状部65が位置した状態となっている。
また、上板部62の2つの突条部66のうち、軒側に位置する突条部66の下方側には、下板部60の2つの突条部66のうち、軒側に位置する突条部66が位置している。そして、上板部62の2つの突条部66のうち、棟側に位置する突条部66の下方側には、下板部60の2つの突条部66のうち、棟側に位置する突条部66が位置している。
すなわち、上板部62に形成した突条部66は、それぞれの下方に下板部60に形成した突条部66が位置している。つまり、上板部62に形成した突条部66のそれぞれは、下板部60に形成したそれぞれ別の突条部66と上下方向で離間対向した状態となっている。
そして、本実施形態では、上板部62の厚さが下板部60の厚さよりも厚くなっている。より具体的には、緩衝部材17の長手方向に対して直交する断面における上板部62の断面積と、同じ断面における下板部60の断面積を比較したとき、上板部62の断面積が下板部60の断面積の1.3倍以上2倍以下となっている。
このとき、上板部62の軒側端部(上側塊状部70)と下板部60の軒側端部(下側塊状部65)とを比較すると、上板部62の軒側端部が下板部60の軒側端部よりも厚くなっている。また、上板部62の他の部分と下板部60の他の部分では、上板部62の他の部分が厚くなっている。
この緩衝部材17は、図8で示されるように、上板部62と下板部60の間に形成される空間に太陽電池モジュール4の棟側辺を位置させることで、太陽電池モジュール4に対して一体に取り付けられる。言い換えると、緩衝部材17のうち、上板部62と下板部60の間に形成される空間は、軒側部分が開放された空間となっており、上側塊状部70と下側塊状部65の間の部分が太陽電池モジュール4の導入口として機能する部分となる。そして、太陽電池モジュール4(太陽電池パネル10及び長辺補強部材50)に緩衝部材17を取り付けると、太陽電池モジュール4の棟側部分が上板部62と下板部60で挟まれた状態となる。
より詳細には、上板部62のうち、上側塊状部70と、2つの突条部66の下側部分が、太陽電池モジュール4(太陽電池パネル10)の上面と接触した状態となっている。そして、上板部62の他の部分と太陽電池モジュール4の上面の間には、隙間が形成された状態となっている。
同様に、下板部60のうち、下側塊状部65と、2つの突条部66の上側部分が、太陽電池モジュール4(太陽電池パネル10及び長辺補強部材50)の下面と接触した状態となっている。すなわち、下板部60の他の部分と太陽電池モジュール4の下面の間にもまた、隙間が形成された状態となっている。
そして、立板部61のうち、突出部68の軒側部分が、太陽電池モジュール4(長辺補強部材50)の棟側端面と接触した状態となっている。このことにより、2つの突出部68と、長辺補強部材50の棟側端面と、立板部61の軒側面とに囲まれた空間である排水空間75が形成されている。この排水空間75は、緩衝部材17の長手方向に延びる溝状の空間であり、設置時に軒棟方向と直交する方向、すなわち、建屋の棟と平行する方向に延びる空間となっている。
このように、排水のための空間である排水空間75を形成することにより、本実施形態の緩衝部材17は、太陽電池パネル10と緩衝部材17の間に雨水等が溜まり難い構造となっている。
また、立板部61の軒側面のうち、突出部68が形成されていない部分と、太陽電池モジュール4の棟側端面の間には、隙間が形成された状態となっている。
ここで、上記したように、緩衝部材17は、太陽電池パネル10の棟側から軒側に向かって近接させることで、太陽電池パネル10に一体に取り付けられた状態となる。言い換えると、太陽電池パネル10を緩衝部材17に対して相対的に近づかせる、すなわち、相対的に棟側へと近接移動させることで、太陽電池パネル10に緩衝部材17が一体に取り付けられた状態となる。
つまり、太陽電池パネル10の取り付け時の挿入方向は、軒側から棟側へ向かう方向であり、取り外し方向は棟側から軒側へ向かう方向であるといえる。
そして、上記したように、突条部66は、その突出端が棟側に傾斜した状態となっている。すなわち、太陽電池パネル10の挿入方向先端側に向かって傾斜した状態となっている。このことにより、緩衝部材17は、太陽電池パネル10に取り付け易く外れ難いものとなっている。
具体的に説明すると、太陽電池パネル10に緩衝部材17を取り付けるとき、すなわち、太陽電池パネル10を緩衝部材17の上板部62と下板部60の間に挿入した状態とするとき、太陽電池パネル10を棟側に相対移動させると、それぞれの突条部66が太陽電池パネル10によって棟側に押されることとなる。このとき、それぞれの突条部66が棟側に傾斜した状態となっていることから、太陽電池パネル10によって押された突条部66は、そのまま大きく傾斜した状態へ移行する。すなわち、予め傾斜していた突条部66がそのまま大きく傾斜するため、突条部66の変形に大きな力を必要としない。
これに対して、緩衝部材17を太陽電池パネル10から取り外すとき、太陽電池パネル10を軒側に相対移動させることとなる。このとき、突条部66は大きく傾斜した状態となっており、弾性によって元の形状に戻ろうとするので、上側の突条部66は、太陽電池パネル10を下側に押圧し、下側の突条部66は、太陽電池パネル10を上側に押圧している。言い換えると、太陽電池パネル10が上下の突条部66によって締め付けられた状態となっている。このため、緩衝部材17を太陽電池パネル10から取り外すときには、取り付け時よりも大きな力が必要となる。
このように本実施形態の緩衝部材17は、取り付け易く、外れにくい構造となっている。
そして、このように太陽電池パネル10を上下から締め付ける構造とし、上板部62と太陽電池パネル10の上面の間、立板部61と太陽電池パネル10の棟側端面の間、下板部60と太陽電池パネル10の下面の間に多数の隙間を形成すると、軒棟方向と直交する方向(緩衝部材17の長手方向)には、容易に移動させることが可能となる。
つまり、図8で示されるように、緩衝部材17を太陽電池パネル10に取り付けた状態で、緩衝部材17を太陽電池パネル10の長手方向にスライド移動させることを容易に実施可能となっている。
中間取付金具6は、図9、図10で示されるように、固定部構成部材120と、中間板部材121と、押さえ板部材122によって構成されている。
固定部構成部材120は、図10で示されるように、一枚板を折り曲げて作られたものであり、下板部材125と上板部材126を有し、両者が立上部127で接続された形状をしている。すなわち、下板部材125は平板状であり、その長手方向の前方側端部が180度折り返されて上板部材126を形成している。
下板部材125と上板部材126は、いずれも軒棟方向(前後方向)に延びており、上下方向で僅かに間隔を空けて離間対向している。上板部材126の長さは、下板部材125の長さよりも長くなっており、詳細には、2倍から3倍程度長くなっている。
上板部材126は、図10で示されるように、その一部が上方に凸となっており、比較的高さが低い低位置部と、比較的高さが高い高位置部とを有する構造となっている。より詳細には、前端側(軒側)の部分と後端側(棟側)の部分が低位置部となっており、その間の部分が高位置部となっている。
高位置部は、上板部材126の全体の3分の1から4分の1程度を占める部分であり、下板部材125に面した位置に形成されている。
また、高位置部よりも後端側に位置する低位置部には、ケーブル(正極側ケーブル19、負極側ケーブル20)を掛止するためのフック部128が形成されている。
このフック部128は、上板部材126に略「U」字状の切り込みを入れ、この切り込みを立ち上げて形成したものであり、いずれも高位置部側(軒側)を向いている。
この上板部材126には、高位置部に2つの大開口孔130と2つの部材固定用孔131からなる4つの孔が形成されている。また、高位置部よりも後側に位置する低位置部には、2つの既設用孔132と2つの固定用孔133からなる4つの孔が形成されている。
より詳細に説明すると、高位置部では、2つの大開口孔130が左右方向で所定の間隔を並列しており、この2つの大開口孔130よりも前側(軒側)に位置する2つの部材固定用孔131もまた、左右方向で所定の間隔を並列している。このとき、2つの大開口孔130は、高位置部の左右方向における中心部分からの距離が等しくなっており、2つの部材固定用孔131もまた、高位置部の左右方向における中心部分からの距離が等しくなっている。そして、2つの大開口孔130の間の距離は、2つの部材固定用孔131の間の距離よりも長くなっている。
高位置部よりも後側に位置する低位置部では、前端近傍で2つの既設用孔132が左右方向で所定の間隔を並列しており、後端近傍で2つの固定用孔133が左右方向で所定の間隔を並列している。このうち、2つの固定用孔133は、いずれも軒棟方向(前後方向)に延びる長孔となっている。
ここで、下板部材125にもまた、4つの貫通孔134が設けられており、これらが2行2列に並列している。なお、図11に2つのみ図示し、他の2つについては図示を省略する。
これらの貫通孔134は、2つの大開口孔130の下方にそれぞれ1つずつと、2つの既設用孔132の下方にそれぞれ1つずつ形成されている。大開口孔130の下方に位置する貫通孔134は、その開口径が大開口孔130よりも小さくなっている。
中間板部材121は、図9乃至図11、図12等で示されるように、一枚の板を階段状に折り曲げて作られたものである。
すなわち、この中間板部材121は、後方側から前方に向かって、第1平面板部135と、第1直立板部136と、第2平面板部137と、第2直立板部138とが順次設けられたものである。
第1平面板部135には、図12で示されるように、長孔139が2個形成されている。この長孔139は、第1直立板部136の壁面に至るまで延びており、詳細には、第1平面板部135、第1直立板部136に亘って延びる長孔となっている。
第1直立板部136に形成された長孔139の一部は、背面視した形状が略長方形であり、その幅方向の長さが、同じ長孔139の第1平面板部135に形成された部分よりも長くなっている。
より具体的には、長孔139の第1直立板部136に形成された部分は、ねじ140の頭部が通過可能な大きさである。一方、第1平面板部135に形成された部分の幅は、ねじ140の首部分は通過可能であるけれども頭部の通過は不能である寸法に設計されている。
また、第2直立板部138には、図10で示されるように、2つの締結用孔141が設けられている。
押さえ板部材122は、断面形状が「L」字状の部材であり、正面板部143と折り返し部144が形成されている。この正面板部143には、締結用孔145が2個設けられている。
続いて、中間取付金具6の組み立て構造について説明する。
本実施形態の中間取付金具6は、図9、図12で示されるように、中間板部材121が固定部構成部材120に載置され、さらに、中間板部材121に押さえ板部材122が取り付けられている。
すなわち、固定部構成部材120の高位置部に、中間板部材121の第1平面板部135を載置した状態で、長孔139にねじ140を挿通し、固定部構成部材120と中間板部材121を固定している。
なお、本実施形態では、図9で示されるように、長孔139が略垂直に交わる第1平面板部135と第1直立板部136に亘って延設されており、第1直立板部136に形成された部分の幅が、第1平面板部135に形成された部分の幅よりも広くなっている。そして、第1直立板部136に形成された部分では、ねじ140の頭部が通過可能となっている。
このため、ねじ140を緩め、ねじ140の頭部を第1平面板部135の上面から上方に離れた状態とすると、ねじ140を固定部構成部材120の部材固定用孔131に係合させた状態のままで、中間板部材121をスライド移動させて着脱することができる。
押さえ板部材122は、第2直立板部138の表面に正面板部143の裏面側を当接させ、第2直立板部138の締結用孔141と正面板部143の締結用孔145を重ね合わせた状態で、ねじ等の締結要素を挿通し、中間板部材121に固定した状態とする。
本実施形態の中間取付金具6は、図9、図11等で示されるように、第1凹部150、第2凹部151(保持凹部)、第3凹部152(保持凹部)を備えた構造となっている。
第1凹部150は、下板部材125と上板部材126によって構成され、後方側(棟側)に開口する凹部である。
第2凹部151は、上板部材126の一部とその上に位置する中間板部材121の一部によって構成され、第1凹部150とは反対方向に開口する凹部である。
第3凹部152は、中間板部材121の一部とその上に位置する押さえ板部材122によって構成され、第1凹部150と同方向に開口する凹部である。
すなわち、中間取付金具6には、中間取付金具6の一方側に開口する第1凹部150と、この第1凹部150と同方向に開口する第3凹部152と、この第1凹部150と反対方向に開口する第2凹部151とが形成されている。
なお、この中間取付金具6にもまた、太陽電池パネル10を保持する部分にパネル保護部材が取り付けられている。すなわち、第2凹部151と第3凹部152それぞれの立壁面と天井面がパネル保護部材に覆われた状態となっている。
これらのパネル保護部材もまた、金具との接触による太陽電池パネル10の損傷を防止する保護部材として機能するだけでなく、太陽電池パネル10と金具の間に雨水等が浸入することを防止するシール材としても機能する。
続いて、本実施形態の屋根構造1の施工方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態の屋根構造1は、屋根下地を形成し、その上にスレート瓦2を列状及び複数段状に並べていく。すなわち、屋根下地の上で平面的な広がりを持つように複数のスレート瓦2を載置した状態とする。そして、このスレート瓦2を載置する際に、並行して軒先取付金具5、中間取付金具6を取り付ける。
つまり、本実施形態では、太陽電池モジュール4の設置に先立って、基礎屋根構造3を構築する。
まず、図13で示されるように、屋根下地の軒先に軒先水切(図示しない)を取り付け、その上に軒先取付金具5を載置する。
ここで、本実施形態では、複数の軒先取付金具5を屋根下地に取り付けている。このように複数の軒先取付金具5を取り付ける場合には、正面側から見たときに隙間ができないように、左右方向(並列方向)の間隔を詰めて配置された状態とする。
そして、軒側第1段目のスレート瓦2aを取り付ける。なお、本実施形態では、軒側第1段目のスレート瓦2aを2枚重ねた状態で取り付けている。すなわち、屋根下地上に下方に位置するスレート瓦2a−1を取り付け(図13では図示しない、図15等参照)、そのスレート瓦2a−1を覆うように上方に位置するスレート瓦2a−2を取り付けている。
なお、下方に位置するスレート瓦2a−1は、上方に位置するスレート瓦2a−2よりも軒棟方向の長さが短くなっている。このように、上方に位置するスレート瓦2a−2が下方に位置するスレート瓦2a−1よりも大きいことから、下方に位置するスレート瓦2a−1の全域が上方に位置するスレート瓦2a−2に覆われた状態となっている。言い換えると、下方に位置するスレート瓦2a−1は、外部に露出しない状態となっている。
また、下方のスレート瓦2a−1の取付孔12は、上方のスレート瓦2a−2の取付孔12よりも軒側に位置した状態となっている。言い換えると、下方のスレート瓦2a−1の取付孔12と、上方のスレート瓦2a−2の取付孔12とは軒棟方向でずれた位置に配されている。このことにより、下方のスレート瓦2a−1の取付孔12は、上方に位置するスレート瓦2a−2の取付孔12が形成されていない部分で覆われており、雨水等が浸入しない構造となっている。
さらに、図14,図15で示されるように、軒側第2段目のスレート瓦2bを取り付ける。
このスレート瓦2bは、先に敷設した軒側第1段目のスレート瓦2aに対し、その一部を重ねた状態で配置する。そして、このスレート瓦2bの取付孔12に釘等の締結要素を挿通して屋根下地に固定することとなるが、この工程と並行して中間取付金具6を取り付ける。
推奨される手順としては、図14,13で示されるように、中間取付金具6から中間板部材121を外した状態とし(図8等参照)、固定部構成部材120だけを予め固定することが好ましい。
より具体的には、図15で示されるように、予め載置したスレート瓦2bに対して固定部構成部材120を載置し、下板部材125の4つの貫通孔134(図9参照)のうちで、上板部材126の大開口孔130の下方に位置する2つの貫通孔134のうちの一方を利用して取り付ける。すなわち、この下板部材125の貫通孔134と、スレート瓦2bの4つの取付孔12のうちの一つとを重ね合わせた状態とし、これら2つの孔に釘等の締結要素を挿通する。
すなわち、下板部材125の上側には上板部材126が存在するが、下板部材125の貫通孔134の上部に相当する位置に大開口孔130が設けられており、この大開口孔130を通過させて締結要素を貫通孔134に挿通することができる。さらに大開口孔130は、貫通孔134よりも大きいので、ドライバーの回動作業も容易に実施できる。
そして、軒側第2段目のスレート瓦2bの固定が完了すると、図16で示されるように、第3段目のスレート瓦2cを取り付ける。
第3段目のスレート瓦2cを取り付けるとき、図17で示されるように、スレート瓦2cの軒側端部を中間取付金具6の第1凹部150に挿入した状態とする。そして、スレート瓦2cの軒側端部が、第1凹部150の内部に位置する下板部材125の貫通孔134を覆った状態となる。つまり、上板部材126の下部には、その全域に第3段目のスレート瓦2cが存在することとなる。
このことにより、貫通孔134への雨水の浸入を防止することができる。
この状態で、中間取付金具6の上板部材126の後端よりに設けられた固定用孔133のうちのいずれかと、第3段目のスレート瓦2cの取付孔12とのいずれかを合致させ、両者にクギ等の締結要素を挿通して中間取付金具6を固定する。
この後、図18で示されるように、4段目以降のスレート瓦2を取り付けていき、上記の場合と同様に、必要に応じてスレート瓦2と共に中間取付金具6(固定部構成部材120)を固定する。
このとき、中間取付金具6(固定部構成部材120)は、その棟側部分が棟側に位置するスレート瓦2に覆われた状態となる。このことにより、上板部材126の2つの固定用孔133がスレート瓦2に覆われた状態となり、固定用孔133からの雨水の浸入を防止することができる。また、軒側のスレート瓦2の取付孔12が棟側のスレート瓦2によって覆われた状態となる。このことにより、取付孔12からの雨水の浸入を防止することができる。
そして、軒側から棟に至るまでスレート瓦2を取り付けることで、屋根下地上にスレート瓦2の敷設が完了し、基礎屋根構造3が完成する。
続いて、基礎屋根構造3の上に太陽電池モジュール4を設置していく。また、推奨される手順として、太陽電池モジュール4を固定していく際に、太陽電池モジュール4の配線を実施することが望ましい。
太陽電池モジュール4の屋根上への固定は、軒側から順に実施される。したがって、まず、軒側第1段目の太陽電池モジュール4aを固定する。
ここで、軒先取付金具5には、図19で示されるように、上端近傍に保持部63が設けられている。この保持部63は、棟側部分が開放された状態となっており、軒側に向かって窪んだ部分となっている。
本実施形態では、図19、図20で示されるように、この軒先取付金具5の保持部63に太陽電池モジュール4の軒側端部を嵌め込んだ状態とし、太陽電池モジュール4aの棟側端部を2段目のスレート瓦2bと共に取り付けられた中間取付金具6a(固定部構成部材120)に載置する。
より詳細には、この固定部構成部材120の高位置部よりも前側(軒側)に位置する低位置部に、太陽電池モジュール4aの棟側端部を載置する(図20参照)。
そして、図20で示されるように、太陽電池モジュール4aの棟側端部を固定部構成部材120に載置したままの状態で、固定部構成部材120に中間板部材121と、押さえ板部材122とを取り付ける。
このことにより、太陽電池モジュール4aは、軒側の辺が軒先取付金具5の保持部63と係合し、棟側の辺が中間取付金具6aの第2凹部151に係合するので、対向する両辺が保持され、基礎屋根構造3から離脱できない状態となる。
軒側第1段目の太陽電池モジュール4aを取付けると、続いて、隣り合う太陽電池モジュール4aの間でケーブルの配線を行う。すなわち、図21で示されるように、隣接する太陽電池モジュール4の一方側の正極側ケーブル19と、他方側の負極側ケーブル20とを接続する。
なお、本実施形態では、中間取付金具6のフック部128に対し、配線し終えたケーブルを係合させている。このようにすることで、ケーブルの処理が容易となる。
このとき、軒側第1段目の太陽電池モジュール4aは、軒棟方向と直交する方向、すなわち、建屋の棟と平行する方向で並列した状態となっている。このとき、それぞれの太陽電池モジュール4aは、その長手方向が軒棟方向と直交する方向となるように載置されている。
ここで、上記したように太陽電池モジュール4aの棟側辺には、緩衝部材17が取り付けられている。そのため、図21で示されるように、緩衝部材17と、中間取付金具6aとが、軒棟方向と直交する方向で直線状に並列した状態となっている。すなわち、緩衝部材17の外側であり、建屋の棟と平行する方向で離れた位置に中間取付金具6aが位置している。言い換えると、中間取付金具6aの外側であり、建屋の棟と平行する方向で離れた位置に緩衝部材17が位置した状態となっている。このように、緩衝部材17と中間取付金具6aとがそれぞれの所定間隔を空けて並列した状態となっている。
さらに具体的には、2つの中間取付金具6aの間に1つ又は2つ(複数)の緩衝部材17が位置した状態となっている。
また、上記したように、緩衝部材17は、太陽電池パネル10からは外れにくいものの、軒棟方向と直交する方向(太陽電池パネル10の長手方向)には、容易にスライド移動させることが可能となっている。このことから、緩衝部材17と中間取付金具6aとがそれぞれの所定間隔を空けて並列した状態において、緩衝部材17を建屋の棟と平行する方向にスライド移動させ、位置調整をすることができる。すなわち、必要に応じて位置調整の実施が可能となっている。
続いて、軒側2段目の太陽電池モジュール4bを敷設する。
軒側2段目の太陽電池モジュール4bは、その軒側辺と棟側辺の双方を中間取付金具6によって固定される。すなわち、太陽電池モジュール4bの軒側辺は、図22で示されるように、軒側に位置する中間取付金具6aの第3凹部152に挿入された状態となる。
このとき、太陽電池モジュール4bの棟側辺は、上記した軒側1段目の太陽電池モジュール4aと同様に、さらに棟側に位置する中間取付金具6b(固定部構成部材120)に載置する(図23参照)。そして、上記の場合と同様に、この状態で固定部構成部材120に中間板部材121と、押さえ板部材122とを取り付ける。このことにより、太陽電池モジュール4bの軒側辺が軒側に位置する中間取付金具6aの第3凹部152と係合し、棟側辺が棟側に位置する中間取付金具6bの第2凹部151に係合するので、太陽電池モジュール4bの対向する両辺が保持され、基礎屋根構造3から離脱できない状態となる。
以下同様に、必要に応じて軒側3段目以降の太陽電池モジュール4を設置していく。そして、いずれかの太陽電池モジュール4から延びるケーブルを、必要に応じて引込ケーブル(図示しない)に接続する。
また、所望の段数の設置を終えると、最も上段部の太陽電池モジュール4の棟側に雨仕舞板11を設置する。
このことにより、本実施形態の屋根構造1が完成する(図1参照)。
ここで、図24で示されるように、軒側に位置する太陽電池モジュール4aの棟側部分と、棟側に位置する太陽電池モジュール4bの軒側部分とは、平面視したとき重なった状態となっている。より詳細には、軒側に位置する太陽電池モジュール4aの棟側部分は、上方に離れた位置に配される太陽電池モジュール4bの軒側部分によって覆われた状態となっている。そして、太陽電池モジュール4aの棟側部分に位置する緩衝部材17もまた、その全域が棟側に位置する太陽電池モジュール4bによって覆われており、外部に露出しない状態となっている。このことにより、緩衝部材17が直射日光や雨風に晒されないので、緩衝部材17の経年劣化を抑制できる。
また、図25で示されるように、軒側の太陽電池モジュール4aに取り付けた緩衝部材17の上板部62と、棟側に位置する太陽電池モジュール4bの間に僅かな隙間が形成された状態となっている。
そして、軒側の太陽電池モジュール4aに取り付けた緩衝部材17の下板部60と、スレート瓦2の間にも僅かな隙間が形成された状態となっている。
つまり、緩衝部材17は、通常時において、上方に位置する太陽電池モジュール4bと、下方に位置するスレート瓦2に接触しない状態となっている。
ここで、棟側の太陽電池モジュール4bの上に雪等が積もり、その荷重によって棟側の太陽電池モジュール4bが撓んでしまった場合について説明する。
この場合、太陽電池モジュール4bの軒側端部が下方側へ向かうように変形し、その裏面が緩衝部材17の上板部62の上面に当接することとなる。このことにより、上側の太陽電池モジュール4bにかかる荷重を、緩衝部材17が取り付けられた下側の太陽電池モジュール4aで受けることが可能となる。つまり、上側の太陽電池モジュール4bにかかる荷重を分散させることで、太陽電池モジュール4bの破損を防止することができる。
さらに、上側の太陽電池モジュール4bの裏面が下側の太陽電池モジュール4aの上面(受光面と同一平面を形成する面)に直接接触することがないので、このような接触に起因する破損を防止できる。
また、この状態からさらに上側の太陽電池モジュール4bに荷重かかった場合、下側の太陽電池モジュール4aが撓んでしまうことが考えられる。
しかしながら、この場合は、太陽電池モジュール4aの棟側端部が下方側へ向かうように変形し、緩衝部材17の下板部60がスレート瓦2と接触することとなる。すなわち、荷重を屋根面(スレート瓦2)で受けて分散させることが可能となるので、上側の太陽電池モジュール4b、下側の太陽電池モジュール4aの破損を防止することができる。
このとき、下側の太陽電池モジュール4aがスレート瓦2に直接接触することがないので、このような接触に起因する破損を防止できる。
また、本実施形態の太陽電池モジュール4は、長辺補強部材50の上端面と太陽電池パネル10の上面(受光面)とが同一平面を形成した状態となっている(図6等参照)。すなわち、太陽電池モジュール4の受光面が、全域に亘って凹凸のない平面を形成した状態となっている。このことにより、太陽電池モジュール4の上に雪が積もった場合、積もった雪が軒側端部まで滞りなく流れ、そのまま軒側へと落下することとなる。すなわち、太陽電池モジュール4の上に雪が留まり難くなっており、太陽電池モジュール4に対して大きな積雪荷重がかかり難い構造となっている。
上記した実施形態では、裏面保護板53と端面保護板54を有する長辺補強部材50と、立板状の短辺補強部材51からなる補強部材16の例を示したが、本発明はこれに限るものではない。
例えば、図26、図27で示されるように、長辺補強部材350(第1補強部材)と、短辺補強部材51が共に立板状であり、共に裏面保護板53を設けない構造の補強部材316であってもよい。そして、長辺補強部材350の長手方向の端面に取付孔355を形成し、短辺補強部材51の取付孔56と連通させ、締結要素を挿通させてもよい。すなわち、長辺補強部材350の長手方向の端面と、短辺補強部材51の内側面のうちで長手方向の端部に位置する部分とを接触させ、これらを一体に固定してもよい。
上記した実施形態では、端面保護板54、短辺補強部材51の縦方向(太陽電池パネル10の厚さ方向)の長さと、太陽電池パネル10の厚さ方向の長さを同じ長さとし、端面保護板54、短辺補強部材51の上面と太陽電池パネル10の受光面とが同一平面を形成する太陽電池モジュール4の例を示した。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、端面保護板54、短辺補強部材51の上面は、太陽電池パネル10の受光面よりも裏面側に位置していてもよい。つまり、端面保護板54、短辺補強部材51の上面と、太陽電池パネル10の受光面とが段差を介して連続する構成であっても構わない。
上記した実施形態では、長辺補強部材50の長さを太陽電池パネル10の長辺と同一の長さとし、短辺補強部材51の長さを太陽電池パネル10の短辺の長さよりもやや長くした補強部材16の例を示したが、本発明はこれに限るものではない。
例えば、長辺補強部材50のうち端面保護板のみの長さを太陽電池パネル10の長辺よりもやや長くし、短辺補強部材の長さを太陽電池パネル10の短辺と同一の長さとしてもよい。
この場合、端面保護板の長手方向の端部に、この端面保護板を厚さ方向に貫通する取付孔を設け、且つ、短辺補強部材の長手方向の端面に取り付け孔を設けてもよい。すなわち、端面保護板の内側面と短辺補強部材の長手方向の端面とを接触させた状態でこれらを一体に固定してもよい。
上記した実施形態では、裏面保護板53と端面保護板54を有する長辺補強部材50と、立板状の短辺補強部材51からなる補強部材16の例を示したが、本発明はこれに限らず、長辺補強部材を立板状とし、短辺補強部材を裏面保護板と端面保護板を有する形状としてもよい。
また、長辺補強部材と短辺補強部材の双方に裏面保護板を形成する構成であっても構わない。この場合、いずれか一方又は双方の裏面保護板を隣接する太陽電池パネル10の辺の長さよりもやや短くしてもよい。
1 屋根構造
4 太陽電池モジュール
6 中間取付金具(固定金具)
10 太陽電池パネル
16,316 補強部材
17 緩衝部材
50,350 長辺補強部材(第1補強部材)
51 短辺補強部材(第2補強部材,立壁状部)
53 裏面保護板(平板状部)
54 端面保護板(立壁状部)
151 第2凹部(保持凹部)
152 第3凹部(保持凹部)

Claims (4)

  1. 太陽電池モジュールを屋根上に段状に並べて形成される屋根構造であって、
    前記太陽電池モジュールは、受光面を有する平板状の太陽電池パネルと、補強部材を有し、
    前記補強部材は、直立した姿勢の板状部分である立壁状部と、前記立壁状部の裏面側の位置から突出する平板状部を有し、前記平板状部が前記太陽電池パネルの裏面と接触した状態で取り付けられるものであり、
    前記立壁状部は、前記太陽電池パネルの縁端面に添接されるものであり、最も前記受光面側に位置する端部は、前記受光面と同一平面を形成する位置、又は前記受光面より裏面側の位置に配されており、
    前記太陽電池パネルは、平面視した形状が略四角形状となっており、
    前記太陽電池モジュールを固定する固定金具を備え、
    前記固定金具は、前記太陽電池モジュールの棟側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部を有しており、
    一の前記太陽電池モジュールの前記補強部材と、一の前記太陽電池モジュールにおいて前記補強部材と隣接する前記太陽電池パネルの一部とが、前記保持凹部に保持されて固定されるものであり、
    前記補強部材は、前記立壁状部及び前記平板状部を備えた第1補強部材と、前記立壁状部を備えた第2補強部材とを有し、前記太陽電池パネルの縁端部分を取り囲んだ状態で取り付けられることを特徴とする屋根構造。
  2. 前記固定金具は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの棟側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部と、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの軒側部分を前記受光面側と裏面側から挟持して保持可能な保持凹部を備え、且つ、前記固定金具は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの棟側部分の上側に、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの軒側部分を位置させ、これらが平面視したときに重なる状態で2つの前記太陽電池モジュールを固定するものであり、
    2つの前記太陽電池モジュールは、前記太陽電池パネル及び前記補強部材が前記保持凹部に保持されて固定されることを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記第1補強部材は、対向する二辺にそれぞれ取り付けられ、当該対向する二辺のそれぞれに沿って延びるものであり、
    前記第2補強部材の端部は、前記第1補強部材の延び方向に対して直交し、且つ、前記第1補強部材の前記平板状部の端面及び前記第1補強部材の前記立壁状部の端面のいずれに対しても接触しており、前記第1補強部材に対して固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根構造。
  4. 軒側に位置する前記太陽電池モジュールの一部に対して、棟側に位置する前記太陽電池モジュールが重なった状態となっており、
    軒側に位置する前記太陽電池モジュールの少なくとも1つには、棟側の縁部分に緩衝部材が取り付けられており、
    前記緩衝部材の少なくとも一部は、軒側に位置する前記太陽電池モジュールと、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの重なる部分であって、軒側に位置する前記太陽電池モジュールの受光面側に位置する面と、棟側に位置する前記太陽電池モジュールの裏面の間に位置していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の屋根構造。
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