本発明は、人間の心理状態を計測する装置であり、人体に装着するセンサ端末によって取得された、活性状態の持続時間の頻度の統計的分布特性を用いることを特徴とする。以下、図面を用いて説明を行う。
最初に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
<図1:システム概要>
図1に、第1の実施の形態のシステム概要を示す。第1の実施の形態では、センサ端末(TR、TR2〜3:以下個体を識別しない場合にはすべてTRと示す)をユーザ(US、US2〜3:以下個体を識別しない場合にはすべてUSと示す)が装着し、その端末(TR)内のセンサ(図示省略)によって装着者の動きや他の装着者との対面状態(インタラクション)に関するセンシングデータを取得する。インタラクションについては、ユーザ(US)同士が対面した際に各端末(TR)間で赤外線を送受信することで対面を検知する。
端末(TR)は、端末内処理部(図示省略)において身体の動きに関するセンシングデータ(以下、3軸加速度データとするが、他の集団を用いてもよい)を処理し、あらかじめ記憶されたプログラムによって心理状態(たとえばハピネス度)に関する指標を算出し、その値もしくはその引数(たとえば特定の範囲の活性状態の持続時間の頻度)に関する数値を、端末内もしくは端末と無線通信または有線通信で連結された表示装置(LCDD)に出力する。
一方で、取得されたセンシングデータや基本指標(計算された心理指標とその引数)は無線または有線で接続し基地局(GW)に送信され、ネットワーク(NW)を通じてセンサネットサーバ(SS)に格納される。またセンサネットサーバ(SS)内で端末(TR)と同様の係数を用いたプログラムによって心理状態に関する指標が算出される。アプリケーションサーバ(AS)は定期的にセンサネットサーバ(SS)から特定の個人または集団に関する心理指標を取得し、センシングデータから計算された他の行動指標または業務データベースなど外部データサーバ(OS)から取得した指標との相関分析を行い、心理指標やその分析結果を図示したものをクライアント(CL)に送り、画面(OD)に表示する。
さらに、アプリケーションサーバ(AS)を、たとえばエアコンなどの環境の属性に影響を与えることのできる外部機器(CM)やその属性を計測する外部センサ(CS)と繋ぎ、その値と心理指標の統計的な関連を分析することによって、環境下にある個人または集団の心理指標を最大化するように外部機器(CM)を制御することも可能である。
本発明によって数値化される心理状態とは、幸福感、従業員満足、充実感、エンゲージメントなどの本人およびその本人を含む集団にとっての望ましい状態を対象とする。また逆に、抑うつ感など本人およびその本人を含む集団にとって望ましくない状態を計測することで、間接的に望ましい状態を計測してもよい。
<図2〜図4:全体システムのブロック図>
図2から図4は、本発明の実施の形態のセンシングデータ表示装置を実現するセンサネットワークシステムの全体構成を説明するブロック図である。図示の都合上分割して示してあるが、各々図示された各処理は相互に連携して実行される。また、図内のそれぞれの機能はハードウェアとソフトウェアの協働によって実現される。これらの各構成要素は図2〜4から明らかなように、制御部と記憶部と送受信部を有している。制御部は通常のコンピュータ等の処理部である中央処理部(Central Processing Unit:CPU、図示省略)などで構成され、記憶部は半導体記憶装置や磁気記憶装置等のメモリ装置で構成され、送受信部は有線・無線等のネットワークインタフェースで構成される。その他、必要に応じて時計等を備えている。
図2から図4における形の異なる6種類の矢印は、それぞれ、時刻同期、アソシエイト、取得したセンシングデータの格納、センシングデータの解析、ファームウェア更新、及び、制御信号のためのデータまたは信号の流れを表している。
<図2:全体システム1(TR)>
図2は、センサノードの一実施例である端末(TR)の構成を示している。ここでは端末(TR)は名札型の形状をしており、人物の首からぶら下げることを想定しているが、これは一例であり、他の形状でもよい。端末(TR)は、多くの場合には、この一連のシステムの中に複数存在し、複数の人物がそれぞれ身に着けるものである。端末(TR)は人間の対面状況を検出するための複数の赤外線送受信部(AB)、装着者の動作を検出するための三軸加速度センサ(AC)、装着者の発話と周囲の音を検出するためのマイク(AD)、端末の裏表検知のための照度センサ(LS1F、LS1B)、温度センサ(AE)の各種センサを搭載する。搭載するセンサは一例であり、装着者の対面状況と動作を検出するために他のセンサを使用してもよい。
本実施例では、赤外線送受信部を4組搭載する。赤外線送受信部(AB)は、端末(TR)の固有識別情報である端末情報(TRMT)を正面方向に向かって定期的に送信し続ける。他の端末(TR)を装着した人物が略正面(例えば、正面又は斜め正面)に位置した場合、端末(TR)と他の端末(TR)は、それぞれの端末情報(TRMT)を赤外線で相互にやり取りする。このため、誰と誰が対面しているのかを記録することができる。また、外部環境に設置された位置検出器(図示省略)と端末(TR)間で端末情報(TRMT)と位置情報を送受信することで、どのユーザ(US)がそのエリアに滞在したかを検出することができる。
各赤外線送受信部は一般に、赤外線送信のための赤外発光ダイオードと、赤外線フォトトランジスタの組み合わせにより構成される。赤外線ID送信部(IrID)は、自らのIDである端末情報(TRMT)を生成して赤外線送受信モジュールの赤外線発光ダイオードに対して転送する。本実施例では、複数の赤外線送受信モジュールに対して同一のデータを送信することで、全ての赤外線発光ダイオードが同時に点灯する。もちろん、それぞれ独立のタイミング、別のデータを出力してもよい。
また、赤外線送受信部(AB)の赤外線フォトトランジスタによって受信されたデータは、論理和回路(IROR)によって論理和が取られる。つまり、最低どれか一つの赤外線受光部でID受光されていれば端末にIDとして認識される。もちろん、IDの受信回路を独立して複数持つ構成でもよい。この場合、それぞれの赤外線送受信モジュールに対して送受信状態が把握できるので、例えば、対面する別の端末がどの方向にいるかなど付加的な情報を得ることも可能である。
センサによって検出したセンシングデータ(SENSD)はセンシングデータ格納制御部(SDCNT)によって、記憶部(STRG)に格納される。センシングデータ(SENSD)は通信制御部(TRCC)によって送信パケットに加工され、送受信部(TRSR)によって基地局(GW)に送信される。
このとき、記憶部(STRG)からセンシングデータ(SENSD)を取り出し、無線または有線による送信のタイミングを決定するのが通信タイミング制御部(TRTMG)である。通信タイミング制御部(TRTMG)は、複数のタイミングを決定する複数のタイムベース(TB1、TB2)を持つ。
記憶部に格納されるデータには、その直前にセンサによって検出されたセンシングデータ(SENSD)の他、過去に蓄積した纏め送りデータ(CMBD)や、端末の動作プログラムであるファームウェアを更新するためのファームウェア更新データ(FMUD)がある。
本実施例の端末(TR)は、外部電源接続検出回路(PDET)により、外部電源(EPOW)が接続されたことを検出し、外部電源検出信号(PDETS)を生成する。外部電源検出信号(PDETS)によって、タイミング制御部(TRTMG)が生成する送信タイミングを切り替えるタイムベース切替部(TMGSEL)、または無線通信されるデータを切り替えるデータ切替部(TRDSEL)は本端末(TR)特有の構成である。図2では一例として、送信タイミングを、タイムベース1(TB1)とタイムベース(TB2)の2つのタイムベースから、外部電源検出信号(PDETS)によってタイムベース切替部(TMGSEL)が切り替える構成を図示している。また通信されるデータを、センサから得たセンシングデータ(SENSD)と、過去に蓄積した纏め送りデータ(CMBD)と、ファームウェア更新データ(FMUD)とから、外部電源検出信号(PDETS)によってデータ切替部(TRDSEL)が切り替える構成を図示している。
照度センサ(LS1F、LS1B)は、それぞれ端末(TR)の前面と裏面に搭載される。照度センサ(LS1F、LS1B)により取得されるデータは、センシングデータ格納制御部(SDCNT)によって記憶部(STRG)に格納されると同時に、裏返り検知部(FBDET)によって比較される。名札が正しく装着されているときは、前面に搭載されている照度センサ(LS1F)が外来光を受光し、裏面に搭載されている照度センサ(LS1B)は端末本体と装着者との間に挟まれる位置関係となるため、外来光を受光しない。このとき、照度センサ(LS1B)で検出される照度より、照度センサ(LS1F)で検出される照度の方が大きな値を取る。一方で、端末(TR)が裏返った場合、照度センサ(LS1B)が外来光を受光し、照度センサ(LS1F)が装着者側を向くため、照度センサ(LS1F)で検出される照度より、照度センサ(LS1B)で検出される照度の方が大きくなる。
ここで、照度センサ(LS1F)で検出される照度と、照度センサ(LS1B)で検出される照度を裏返り検知部(FBDET)で比較することで、名札ノードが裏返って正しく装着していないことが検出できる。裏返り検知部(FBDET)で裏返りが検出されたとき、スピーカ(SP)により警告音を発生して装着者に通知する。
マイク(AD)は、音声情報を取得する。音声情報によって、「騒々しい」又は「静か」等の周囲の環境を知ることができる。さらに、人物の声を取得・分析することによって、コミュニケーションが活発か停滞しているのか、相互に対等に会話をやり取りしているか一方的に話しているのか、怒っているのか笑っているのか、などの対面コミュニケーションに関する行動指標を生成することができる。さらに、人物の立ち位置等の関係で赤外線送受信器(AB)が検出できなかった対面状態を、音声情報及び加速度情報によって補うこともできる。
マイク(AD)で取得される音声は、音声波形及び、それを積分回路(AVG)で積分した信号の両方を取得する。積分した信号は、取得した音声のエネルギを表す。
三軸加速度センサ(AC)は、ノードの加速度すなわちノードの動きを検出する。このため、加速度データから、端末(TR)を装着した人物の動きの激しさや、歩行などの行動を解析することができる。さらに、複数の端末が検出した同時間帯の加速度の値を比較することによって、それらの端末を装着した人物間のコミュニケーションの活性度や相互のリズム、相互の相関等を解析できる。
本実施例の端末(TR)では、三軸加速度センサ(AC)で取得されるデータは、センシングデータ格納制御部(SDCNT)によって記憶部(STRG)に格納される。
心理状態解析(ANA)は、あらかじめ記憶部(STRG)に記憶された設定ファイル(TRSF)を読み込み、そのプログラムを用いて特定の範囲内の活性状態の持続時間の頻度を算出し、同様に指定された係数を用いて頻度の線形和を算出することで、それらに心理指標を計算する。その後、記憶部(STRG)内の基本指標(TRIF)内の値(心理指標、持続時間の頻度)を更新時刻と紐づけて更新し、表示制御(DISP)において表示の値も更新して表示装置(LCDD)に再表示する。ボタン(BTN1〜3)の押下によって表示内容が切り替えられてもよい。
赤外線送受信部(AB)がノード間で赤外線をやり取りすることによって、端末(TR)が他の端末(TR)と対面したか否か、すなわち、端末(TR)を装着した人物が他の端末(TR)を装着した人物と対面したか否かが検出される。このため、端末(TR)は、人物の正面部に装着されることが望ましい。上述の通り、端末(TR)は、さらに、三軸加速度センサ(AC)等のセンサを備える。端末(TR)におけるセンシングのプロセスが、図5におけるセンシング(TRSS1)に相当する。
端末は多くの場合には複数存在し、端末・基地局間が無線接続される場合には、それぞれが近い基地局(GW)と結びついてパーソナルエリアネットワーク(PAN)を形成している。
端末(TR)の温度センサ(AE)は端末のある場所の温度を、照度センサ(LS1F)は端末(TR)の正面方向などの照度を取得する。これによって、周囲の環境を記録することができる。例えば、温度及び照度に基づいて、端末(TR)が、ある場所から別の場所に移動したこと等を知ることもできる。
装着した人物に対応した入出力装置として、ボタン1〜3(BTN1〜3)、表示装置(LCDD)、スピーカ(SP)等を備える。
記憶部(STRG)は、具体的にはハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発記憶装置で構成され、端末(TR)の固有識別番号である端末情報(TRMT)、センシングの間隔、及び、ディスプレイへの出力内容等の動作設定(TRMA)を記録している。この他にも記憶部(STRG)は一時的にデータを記録することができ、センシングしたデータを記録しておくために利用される。
時計(TRCK)は、時刻情報(GWCSD)を保持し、一定間隔でその時刻情報(GWCSD)を更新する時計である。時間情報は、時刻情報(GWCSD)が他の端末(TR)とずれることを防ぐために、基地局(GW)から送信される時刻情報(GWCSD)によって定期的に時刻を修正する。
センシングデータ格納制御部(SDCNT)は、記憶部(STRG)に記録された動作設定(TRMA)に従って、各センサのセンシング間隔などを制御し、取得したデータを管理する。
時刻同期は、基地局(GW)から時刻情報を取得して時計(TRCK)を修正することにより行う。時刻同期は、後述するアソシエイトの直後に実行されてもよいし、基地局(GW)から送信された時刻同期コマンドに従って実行されてもよい。
通信制御部(TRCC)は、データを送受信する際に、送信間隔の制御、及び、無線の送受信に対応したデータフォーマットへの変換を行う。通信制御部(TRCC)は、必要であれば、無線でなく有線による通信機能を持ってもよい。通信制御部(TRCC)は、他の端末(TR)と送信タイミングが重ならないように輻輳制御を行うこともある。
アソシエイト(TRTA)は、基地局(GW)とパーソナルエリアネットワーク(PAN)を形成するためのアソシエイト要求(TRTAQ)と、アソシエイト応答(TRTAR)を送受信し、データを送信すべき基地局(GW)を決定する。アソシエイト(TRTA)は、端末(TR)の電源が投入されたとき、及び、端末(TR)が移動した結果それまでの基地局(GW)との送受信が絶たれたときに実行される。有線接続の場合には、端末(TR)が有線で基地局(GW)に接続されたことを検知したときに実行される。アソシエイト(TRTA)の結果、端末(TR)は、その端末(TR)からの無線信号が届く近い範囲にある一つの基地局(GW)と関連付けられる。
送受信部(TRSR)は、アンテナを備え、無線信号の送信及び受信を行う。必要があれば、送受信部(TRSR)は、有線通信のためのコネクタを用いて送受信を行うこともできる。送受信部(TRSR)によって送受信されるセンシングデータ・基本指標(SENSD)は、基地局(GW)との間でパーソナルエリアネットワーク(PAN)を介して転送される。
<図3:全体システム2(GW・SS)>
図3は、センサネットサーバ(SS)及び基地局(GW)の一実施例の構成を示している。
<基地局(GW)>
基地局(GW)は、端末(TR)とセンサネットサーバ(SS)を仲介する役目を持つ。端末(TR)と基地局(GW)間が無線で接続する場合には、無線の到達距離を考慮して、居室・職場等の領域をカバーするように複数の基地局(GW)が配置される。有線で接続する場合には、基地局(GW)の処理能力に合わせて管理する端末(TR)の個数の上限が設定される。
基地局(GW)は、送受信部(GWSR)、記憶部(GWME)及び制御部(GWCO)を備える。
送受信部(GWSR)は、端末(TR)からデータを無線または有線にて受信し、センサネットサーバ(SS)への有線又は無線による送信を行う。送受信に無線を用いる場合には、送受信部(GWSR)は無線を受信するためのアンテナを備える。また、必要に応じて、センシングデータの送受信の際にデータが欠損しないように輻輳制御、つまり通信のタイミング制御を行う。また、受信したデータの種類を区別する。具体的には、受信したデータが一般のセンシングデータであるか、アソシエイトのためのデータであるか、時刻同期のレスポンスであるか等をデータのヘッダ部分から識別して、それらのデータをそれぞれ適切な機能に渡す。
記憶部(GWME)は、ハードディスク、メモリ、又はSDカードのような外部記録装置(図示省略)で構成される。記憶部(GWME)には、動作設定(GWMA)、データ形式情報(GWMF)、端末管理テーブル(GWTT)、基地局情報(GWMG)及び端末ファームウェア(GWTFD)が格納される。動作設定(GWMA)は、基地局(GW)の動作方法を示す情報を含む。データ形式情報(GWMF)は、通信のためのデータ形式を示す情報、及び、センシングデータにタグを付けるために必要な情報を含む。端末管理テーブル(GWTT)は、現在アソシエイトできている配下の端末(TR)の端末情報(TRMT)、及び、それらの端末(TR)を管理するために配布しているローカルIDを含む。有線で端末(TR)と接続し、常時配下の端末(TR)を把握している必要がない場合には、端末管理テーブル(GWTT)はなくてもよい。基地局情報(GWMG)は、基地局(GW)自身のアドレスなどの情報を含む。端末ファームウェア(GWTFD)は、端末を動作させるためのプログラムを記憶しているものであり、センサネットサーバ(SS)から命令と新規の端末ファームウェアを受け取った際に、ファームウェア更新データ(TRDFW)をパーソナルエリアネットワーク(PAN)を通じて端末(TR)に送信する(GWCFW)。記憶部(GWME)には、さらに、制御部(GWCO)のCPU(図示省略)によって実行されるプログラムが格納されてもよい。
制御部(GWCO)は、CPU(図示省略)を備える。CPUが記憶部(GWME)に格納されているプログラムを実行することによって、端末(TR)からセンシングデータを受信するタイミング、センシングデータの処理、端末(TR)やセンサネットサーバ(SS)への送受信のタイミング、及び、時刻同期のタイミングを管理する。具体的には、データ受信制御(GWCSR)、データ送信(GWCSS)、アソシエイト(GWCTA)、端末管理情報修正(GWCTF)、端末ファームウェア更新(GWCFW)及び時刻同期(GWCS)等の処理を実行する。
時計(GWCK)は時刻情報を保持する。一定間隔でその時刻情報は更新される。具体的には、一定間隔でNTP(Network Time Protocol)サーバ(TS)から取得した時刻情報によって、時計(GWCK)の時刻情報が修正される。
時刻同期(GWCS)は、一定間隔、または、端末(TR)が基地局(GW)と接続されたのをトリガとして、配下の端末(TR)に時刻情報を送信する。これによって、複数の端末(TR)と基地局(GW)の時計(GWCK)の時刻が同期される。
アソシエイト(GWCTA)は、端末(TR)から送られてきたアソシエイト要求(TRTAQ)に対して、割り付けたローカルIDを各端末(TR)に送信する、アソシエイト応答(TRTAR)を行う。アソシエイトが成立したら、アソシエイト(GWTA)は、端末管理テーブル(GWTT)を修正する端末管理情報修正(GWCTF)を行う。
データ受信制御(GWCSR)は、端末(TR)から送られてきたセンシングデータ(SENSD)のパケットを受信する。データのパケットのヘッダを読み込み、データの種類を判別したり、同時に多数の端末(TR)からのデータが集中しないように輻輳制御したりする。
データ送信(GWCSS)は、データが通過した基地局のIDやその時刻データを付与し、センシングデータをセンサネットサーバ(SS)に送信する。
<センサネットサーバ(SS)>
センサネットサーバ(SS)は、送受信部(SSSR)、記憶部(SSME)及び制御部(SSCO)を備える。
センサネットサーバ(SS)は、全ての端末(TR)から集まったデータを管理する。具体的には、センサネットサーバ(SS)は、基地局(GW)から送られてくるセンシングデータをセンシングデータベース(SSDB)に格納し、基本指標を指標格納テーブル(SSDT)に格納する(SSCDB)。また、アプリケーションサーバ(AS)からの要求に基づいて指標格納テーブル(SSDT)内のデータを検索し、アプリケーションサーバ(AS)に送信する(SSDG)。
さらに、センサネットサーバ(SS)は、基地局(GW)とその管理下にある端末(TR)の情報を随時管理する。また、端末(TR)のファームウェアを更新するための制御コマンドの起点となる。設定ファイル(SSSF)内に保管される、心理指標の計算プログラム、指標算出のための係数の一部は端末(TR)と同期されることが望ましいため、設定ファイル(SSSF)が修正された場合には、端末ファームウェア更新(SSCFW)の経路を用いて、端末(TR)内の設定ファイル(TRSF)を更新する。
送受信部(SSSR)は、基地局(GW)、アプリケーションサーバ(AS)、個人用クライアント(CP)及びクライアント(CL)との間で、データの送信及び受信を行い、その際の通信制御を行う。
記憶部(SSME)は、ハードディスク等のデータ記憶装置によって構成され、少なくとも、センシングデータベース(SSDB)、指標格納テーブル(SSDT)、データ形式情報(SSMF)、端末管理テーブル(SSTT)及び端末ファームウェア(SSFW)を格納する。さらに、記憶部(SSME)は、制御部(SSCO)のCPU(図示省略)によって実行されるプログラムを格納する。
センシングデータベース(SSDB)は、各端末(TR)が取得したセンシングデータ、端末(TR)の情報、及び、各端末(TR)から送信されたセンシングデータが通過した基地局(GW)の情報等を記録しておくためのデータベースである。加速度、温度等、データの要素ごとにカラムが作成され、データが管理される。また、データの要素ごとにテーブルが作成されてもよい。どちらの場合にも、全てのデータは、取得された端末(TR)のIDである端末情報(TRMT)と、センシングされた時刻に関する情報とが関連付けて管理される。センシングデータベース(SSDB)が保持する加速度データテーブルの例を図15(SSDB_ACC_1002)に、赤外線データテーブルの2人分の例を図16(SSDB_IR_1002)(SSDB_IR_1003)に、加速度データから算出される1分ごとの場合の加速度周波数(または行動リズム)のテーブルの例を図17(SSDB_ACCTP_1min)に示す。
データ形式情報(SSMF)には、通信のためのデータ形式、基地局(GW)でタグ付けされたセンシングデータを切り分けてデータベースに記録する方法、データの要求に対する対応方法を示す情報等が記録されている。データ受信の後、データ送信の前にはこのデータ形式情報(SSMF)が参照され、データ形式の変換とデータ振り分けが行われる。
端末管理テーブル(SSTT)は、どの端末(TR)が現在どの基地局(GW)の管理下にあるかを記録しているテーブルである。基地局(GW)の管理下に新たに端末(TR)が加わった際に、端末管理テーブル(SSTT)が更新される。また、基地局(GW)と端末(TR)間を有線で接続している場合には、常時端末管理情報を監視していなくてもよい。
端末ファームウェア(SSFW)は、端末を動作させるためのプログラムを記憶しているものであり、端末ファームウェア更新(SSCFW)が行われた際には、端末ファームウェア(SSFW)が更新され、ネットワーク(NW)を通じてこれを基地局(GW)に送り、さらにパーソナルエリアネットワーク(PAN)を通じて端末(TR)に送り、端末(TR)内のファームウェアを更新する(FMUD)。
制御部(SSCO)は、CPU(図示省略)を備え、センシングデータの送受信やデータベースへの記録・取り出しを制御する。具体的には、CPUが記憶部(SSME)に格納されたプログラムを実行することによって、データ保管(SSCDB)、端末管理情報修正(SSCTF)、端末ファームウェア更新(SSCFW)、心理状態解析(SSCDT)及び行動判別(SSCAD)等の処理を実行する。
データ保管(SSCDB)は、基地局(GW)から送られてきたセンシングデータを受け取り、センシングデータベース(SSDB)に格納する処理である。時刻情報や端末ID、基地局を経由した時刻などの付加情報を合わせて1レコードとして、データベースに格納する。
時計(SSCK)は、外部NTPサーバ(TS)と定期的に接続することによって、標準時刻を保持している。時計(SSCK)があらかじめ指定した時刻、または特定の条件を満たしたときに、センシングデータ処理(SSCDT)をタイマ起動(SSTK)する。
心理状態解析(SSCDT)は、センシングデータベース(SSDB)に格納されたセンシングデータまたは指標格納テーブルに格納された端末(TR)から送られてきた基本指標(活性持続時間別の頻度)を取得し、設定ファイル(SSSF)に記憶されたプログラムと係数を用いて所定の時間ごとの心理指標を算出し、その結果を指標格納テーブル(SSDT)に格納する。
行動判別(SSCAD)は、端末(TR)で取得したセンシングデータをセンシングデータベース(SSDB)から取得し、記憶部(SSME)内のプログラム(図示省略)を用いて、歩行、デスクワーク、会議などの行動を判別し、それぞれのデータを時刻情報と紐づけて指標格納テーブル(SSDT)に格納する。
端末管理情報修正(SSCTF)は、基地局(GW)から端末管理情報を修正するコマンドを受け取った際に、端末管理テーブル(SSTT)を更新する。各基地局(GW)の配下にある端末(TR)のリストを常時把握するためのものである。
端末ファームウェア更新(SSCFW)は、手動または自動にて端末(TR)のファームウェアを更新する必要が生じた際に、記憶部(SSME)内の端末ファームウェア(SSFW)を更新し、さらに、基地局(GW)に配下の端末(TR)のファームウェアを更新するように命令を出す。また、各端末(TR)でファームウェア更新が完了したというレスポンスを受け取り、すべての端末(TR)の更新が完了するまで続ける。
<図4:全体システム3(CL・AS)>
図4に、クライアント(CL)、アプリケーションサーバ(AS)、さらに外部から接続される機器等の一実施例の構成を示す。
<クライアント(CL)について>
クライアント(CL)は、ユーザ(US)との接点となって、データを入出力する。クライアント(CL)は、入出力部(CLIO)、送受信部(CLSR)、記憶部(図示省略)、制御部(CLCO)を備える。
入出力部(CLIO)は、ユーザ(US)とのインタフェースとなる部分である。入出力部(CLIO)は、ディスプレイ(CLOD)、タッチパネル(CLIT)、キーボード(CLIK)及びマウス(CLIM)等を備える。必要に応じて外部入出力(CLIU)に他の入出力装置を接続することもできる。
ディスプレイ(CLOD)は、CRT(Cathode−Ray Tube)又は液晶ディスプレイ等の画像表示装置である。ディスプレイ(CLOD)は、プリンタ等を含んでもよい。ユーザによる入力を支援するためにタッチパネル(CLIT)を用いる場合には、タッチパネル(CLIT)をディスプレイ(CLOD)の画面(OD)と重なるように設置し、出力と入力を同じ画面上で行うように見せることもできる。
送受信部(CLSR)は、アプリケーションサーバ(AS)や他のネットワークに接続した機器との間でデータや命令を送受信する。具体的には、送受信部(CLSR)は、表示する画面のリクエストをアプリケーションサーバ(AS)に送信し、リクエストに対応する画像を受信する。
記憶部(図示なし)は、ハードディスク、メモリ又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(図示なし)は、表示の履歴やユーザ(US)のログインIDなどを保存させても良い。
制御部(CLCO)は、CPU(図示省略)を備え、ディスプレイ(CLOD)などに出力するための画面のコントロール(CLCOD)や、ユーザ(US)がアプリケーションサーバ(AS)に分析条件の変更を伝えるための分析条件設定(CLCS)等のプロセスを行う。
<アプリケーションサーバ(AS)>
アプリケーションサーバ(AS)は、心理指標と他の行動指標・業績指標などとの相関分析(ASCA)、外部機器の最適制御(ASMC)、心理指標や相関分析の結果、外部機器の状態等をクライアント(CL)に提示するための画面生成(ASCD)を行う。
アプリケーションサーバ(AS)は、送受信部(ASSR)、記憶部(ASME)及び制御部(ASCO)を備える。
送受信部(ASSR)は、ネットワーク(NW)を通じて、センサネットサーバ(SS)、NTPサーバ(TS)、クライアント(CL)、及び外部機器(CM)、外部センサ(CS)、外部データサーバ(OS)等との間でデータの送信及び受信を行い、そのための通信制御を行う。
記憶部(ASME)は、ハードディスク、メモリ又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(ASME)は、作成したコンテンツ情報や、コンテンツ作成のためのプログラム、その他コンテンツ作成に関係するデータを格納する。具体的には、記憶部(ASME)は、ユーザ属性リスト(ASUL)、表示設定ファイル(ASDF)、外部データテーブル(ASDT)や制御目標値(ASCT)を格納する。
ユーザ属性リスト(ASUL)は、端末(TR)のIDと、その端末を装着したユーザ(US)の氏名・ユーザID・所属、メールアドレス、属性等との対照表である。人物間の対面時に相手から受信したIDを氏名と紐付けたり、心理指標を所属部署ごとに集計したり、WebにログインしたIDに従って表示内容を変更したりする際に参照する。図14にその具体例を示す。
制御部(ASCO)は、CPU(図示省略)を備え、データ分析、画面生成などのプロセスを実行する。またアプリケーションサーバ(AS)は時計(ASCK)を有しており、外部のNTPサーバ(TS)などに接続して正確な時刻を維持する。各プログラムに対してあらかじめ設定した時刻になるとタイマ起動(ASTK)し、制御部(ASCO)内のプログラムを実行する。なお、プログラムの起動方法は手動もしくはクライアント(CL)からの指示を受け取ったときでも良いし、センサネットサーバ(SS)から送信されてきた指標が特定のパターンであったことをトリガとして起動しても良い。
表示画面生成(ASCD)は、センサネットサーバ(SS)に依頼を出して必要なデータを取得し、また必要に応じて相関分析(ASCA)の結果も含め、ユーザ属性リスト(ASUL)や表示設定ファイル(ASDF)を参照して画面を描画し、クライアント(CL)に伝送する。
相関分析(ASCA)は、心理指標とセンサネットサーバ(SS)内の行動判別後のデータや業務・財務データなどの外部データテーブル(ASDT)から取得したデータを用いて統計分析を行い、最大化したい指標と統計的に関連する指標を抽出する。この分析結果に基づいて、外部機器制御(ASMC)における制御変数とその目標値を定義し、制御目標値(ASCT)に記録する。またさらに、アンケートによる心理指標が取得できた際には、行動指標との相関分析によって心理指標を算出する推定式を更新してもよい。
また、相関分析(ASCA)は、他の指標が心理指標に与える影響を数値化する分析を行う。具体的には、第1および第2の時間帯における心理指標と、当該第1および第2の時間帯における、他のセンサ情報とを相関分析することにより、当該センサ情報が心理指標に与える影響を数値化することができる。
分析条件更新判定(ASJR)は、心理指標の推定式やその係数、用いる引数の種類に変更があるかを確認し、更新が必要な場合には、センサネットサーバ(SS)に更新依頼を送り、設定ファイル(SSSF)の更新、さらに端末ファームウェア更新(SSCFW)を起動して端末(TR)内の設定ファイル(TRSF)の更新を実行する。
外部データ保管(ASCS)は、アプリケーションサーバ(AS)と接続した外部機器(CM)の稼働ログ、外部センサ(CS)のログ、外部データサーバ(OS)内の業務・財務データ等からデータを取得し、時刻情報等を整え、相関分析(ASCA)に適した形式に変換して外部データテーブル(ASDT)に保管するプロセスである。
外部機器制御(ASMC)は、アプリケーションサーバ(AS)と接続した外部機器(CM)を制御する機構であり、制御目標値(ASCT)に記憶された制御アルゴリズムに従って、外部機器(CM)を適切な状態になるように制御命令を送信する。必要に応じて、外部機器(CM)が影響をもたらす対象をセンシングする外部センサ(CS)の情報を逐次取得し、そのセンサ値を最適化(すなわち、後述する心理指標Hを最大化するようなセンサ値とする)するように駆動装置(CMAA)を制御してもよい。たとえば、外部機器(CM)がエアコンである場合、外部センサ(CS)として室温計を設置し、相関分析(ASCA)において室内の滞在者の心理指標が最適となる室温を特定し、それを制御目標値としてエアコンに制御命令を送る。同様にして、環境BGMの制御(音量制御や曲の選択)、エレベータや車両に乗せる乗客の割り当て方、車の運転における情報提示方法などにおいて、人間の心理指標を最適化するように制御することができる。
<図5:端末における心理指標計算のシーケンス>
図5は、本発明の実施の形態において実行される、端末(TR)を中心とする心理指標計算の手順を示すシーケンス図である。
まず、端末(TR)の電源が入っており、かつ端末(TR)が基地局(GW)とアソシエイト状態になっていないとき、端末(TR)はタイマ起動(TRST1)で定期的にアソシエイト(TRTA1)を行う。アソシエイトとは、端末(TR)が、ある一つの基地局(GW)と通信する関係であると規定することである。基地局(GW)からアソシエイト応答を受け取り、アソシエイトが成功した場合、端末(TR)は、次に時刻同期(TRCS)を行う。時刻同期(TRCS)において、端末(TR)は、基地局(GW)から時刻情報を受け取り、端末(TR)内の時計(TRCK)を設定する。基地局(GW)は、NTPサーバ(TS)と定期的に接続し時刻を修正している。このため、全ての端末(TR)において時刻が同期される。これによって、後に解析する際に、センシングデータに付随した時刻情報を照らし合わせることで、人物間の同時刻におけるデータを比較分析することも可能になる。
端末(TR)の三軸加速度センサ(AC)や温度センサ(AE)などの各種センサは、例えば10秒ごとの一定の周期でタイマ起動(TRST2)し、加速度、音声、温度及び照度等をセンシングする(TRSS1)。端末(TR)は、端末情報(TRMT)の1つである端末IDを、赤外線によって他の端末(TR)との間で送受信することで、対面状態を検出する。端末(TR)の各種センサは、タイマ起動(TRST)せずに、常にセンシングを行ってもよい。しかし、一定の周期で起動することによって電源を効率的に使用することができ、充電することなく長時間端末(TR)を使用しつづけることができる。
端末(TR)は、センシングしたデータに、時計(TRCK)の時刻情報及び端末情報(TRMT)を添付する(TRCT1)。後にセンサネットサーバ(SS)やアプリケーションサーバ(AS)においてデータ解析する際には、端末情報(TRMT)によって、端末(TR)を装着した人物が識別される。
データ形式変換(TRDF1)において端末(TR)は、センシングデータにセンシングの条件などのタグ情報を付与し、決められた送信フォーマットに変換し、端末内記憶部(STRG)に記録する。このフォーマットは基地局(GW)内のデータ形式情報(GWMF)やセンサネットサーバ(SS)内のデータ形式情報(SSMF)と共通して保管されているものである。変換されたデータは、その後、基地局(GW)に送信される。
心理状態解析(ANA)は、定期的に起動(TRST3)し、読み込んだ設定ファイル(TRSF)に従って加速度データから活性状態か否か(非活性状態か)を判定し、活性継続時間のカウントを行う。たとえば1日毎に頻度カウントと心理指標を算出する場合、あらかじめ設定ファイル(TRSF)で指定された1日の区切りの時刻(たとえば午前2時など)に前日分の頻度カウントを日付付きで記憶部(STRG)に保管し、頻度カウント用のメモリをリセット(ANA1)する。その後、あらかじめ決められた時間単位(たとえば1分間)ごとに、加速度データを読み込み、加速度リズムを算出し、活性状態か否かの判定を行う。活性状態が前の時間単位から継続していると判定された場合(ANA2)、継続時間をカウントアップし、表示装置(LCDD)に表示される活性継続時間の値を更新する(ANA3)(LCDD1)。さらに、当てはまる継続時間の範囲に基本指標(TRIF)内の頻度データを上書き(ANA4)する。さらに所定の関数を用いて心理指標を再計算(ANA5)し、心理指標の値も上書きする。この関数とは、図18(D)に示すような、特定の活性持続時間の頻度を引数とする予測式である。更新された頻度データと心理指標を表示装置(LCDD)に表示する(ANA6)(LCDD2)。
端末(TR)の画面表示については、図10に例を示すように、いずれかのボタン(BTN)の押下(LCDD3)によって表示画面を切り替え(LCDD4)てもよい。
さらに所定の時刻にタイマ起動し(TRST4)、基地局(GW)とのアソシエイト(TRTA2)を確立した後に、前回の送信時との差分のセンシングデータと基本指標をそれぞれ基地局(GW)に送信する(TRSE1)(TRSE2)。基地局(GW)側ではそれを受信する(GWSE1)(GWSE2)。
<図6:設定ファイル同期のシーケンス>
ユーザ(US)が端末(TR)を装着中に表示装置(LCDD)で確認した値と、後にクライアント(CL)の画面(OD)で確認した値は一致していることが望ましいため、センサネットサーバ(SS)における心理状態解析(SSCDT)の結果得られる心理指標と、端末(TR)における心理状態解析(ANA)の結果得られる心理指標とは一致する必要がある。そのためには、センサネットサーバ(SS)内の設定ファイル(SSSF)と端末(TR)内の設定ファイル(TRSF)において、心理指標を算出するための関数の設定値は同期されている必要がある。2つの設定ファイル(SSSF)(TRSF)において値が同期されているべき設定値の一例を図9に示す。たとえば、活性状態の持続時間を分類する際の範囲定義(LD)や、活性状態と判定する加速度周波数の閾値(SF_TH)、1日ごとに心理指標を算出する場合の日付を更新する時刻(SF_RE)、心理指標を計算する数式(SF_EQ)などがある。
図6に、センサネットサーバ(SS)内の設定ファイル(SSSF)と端末(TR)内の設定ファイル(TRSF)を同期する際の処理のシーケンス図を示す。
アプリケーションサーバ(AS)において、タイマ起動(ASF1)によって分析条件更新判定(ASJR)を行い、クライアント(CL)から分析条件の変更が届いていた場合や定期的なアンケートによる心理指標との相関分析(ASCD)の結果、設定ファイル(SSSF)(TRSF)の設定値を変更した方がより適切な値が得られると判断された場合(ASF2)、設定ファイル更新依頼(ASF3)を送信する。センサネットサーバ(SS)は依頼を受け取り、自身の内部にある設定ファイル(SSSF)の該当箇所を更新(SSF1)し、さらに端末ファームウェア更新(SSCFW)を起動して端末(TR)の設定ファイル更新の命令を基地局(GW)に送る。基地局(GW)では端末ファームウェア更新(GWCFW)を起動し、管理下にある全てのまたは指定された端末(TR)に更新命令を送る。命令を受け取った端末(TR)では、設定ファイル(TRSF)の該当箇所を書き換える(TRF1)。
<図7:心理状態解析のフローチャート>
図7に、心理状態解析のフローチャートを示す。さらに図8に、実例によって計算手順を説明するための表を示す。
これは端末(TR)内で行う心理状態解析(ANA)と、センサネットサーバ(SS)内で行う心理状態解析(SSCDT)に共通するフローであり、端末(TR)で算出した基本指標を指標格納テーブル(SSDT)に保管し、表示画面生成(ASCD)や相関分析(ASCA)に用いる場合には、センサネットサーバ(SS)での心理状態解析(SSCDT)は省略することも可能である。もしくは、端末(TR)内の心理状態解析(ANA)にて出力された特定期間ごと(たとえば1日ごと)の出現頻度の値を用いて、手順(AN06)以降のみをセンサネットサーバ(SS)内の心理状態解析(SSCDT)にて複数期間もしくは複数の人物を含む集団の心理指標として再計算することも可能である。
解析の手順としては、まず加速度の時系列データを入力(AN01)し、所定の時間単位、たとえば1分ごとの加速度周波数を計算する(AN02)。このとき、3軸加速度センサである場合には、センシング時刻Δt(たとえば0.01秒)ごとの3軸の値の相乗平均を求めて正の1つの値とし、その時系列データF(t)から周波数を求める。周波数を求める方法としては、高速フーリエ変換など既存の方法を用いてもよい。端末(TR)内で計算量を節約するための方法としては、時系列データF(t)をn×Δtの幅でぼかし処理を行い、時刻tの値と時刻t+Δtの値の差分を新たな時系列データ(G(t))とし、そのゼロクロス回数をカウントすることで便宜的にF(t)の山の数をカウントすることによって便宜的に周波数を算出してもよい。図8の列(t0804)の例では周波数の値を100倍して整数で示している。
次に、単位時間(たとえば1分)ごとに加速度周波数が所定の閾値(SF_TH)以上かどうかを判定し、閾値以上である場合には活性状態と判定する(AN03)(t0805)。時刻T1において活性状態であった場合、その後連続して活性状態である時間をカウントし(t0806)、活性持続時間Lを算出する(AN04)(t0807)。次に、活性持続時間Lが当てはまる範囲(L0〜Lnのいずれか)を、設定ファイル(SSSF)または(TRSF)に指定された範囲定義(LD)に従って判断し、対応する出現頻度(e0〜enのいずれか)のカウントに1を追加する(AN05)。
そして、設定ファイル(SSSF)または(TRSF)に指定された所定の引数(たとえばe1とe3)を含む計算式(SF_EQ)を用い、1日ごとの心理指標Hを算出する。最後に、基本指標として、心理指標Hと必要に応じて出現頻度(e0〜en)の値を出力または次のステップに送信(AN07)する。本解析が端末(TR)で行われている場合には、基本指標(TRIF)に格納したのち基地局(GW)に送信し、センサネットサーバ(SS)で行われている場合には、指標格納テーブル(SSDT)に格納する。
<図18:心理指標計算に関する知見>
図18(A)から(D)に、人間の幸福感または抑うつ傾向は身体運動の持続時間に表れることを確認した、発明者らの知見について説明する図を示す。
図18(A)は活性持続時間Lを説明する図であり、縦軸は加速度周波数が閾値以上か否かによって判定された、活性状態を二値で示すものである。
図18(B)は、実際のウェアラブルセンサで得た加速度データの周波数から活性持続時間の分布を図示したものであり、ストレスに関するアンケートに基づき、低ストレス者のデータと高ストレス者のデータを区分して示したものである。この結果から、人間の活性持続時間の分布には一定の傾向があること、ストレスの高低によってその分布の傾きに差異が現れることが確認できた。さらに我々は活性持続時間において特に差異が現れる範囲L1とL2を探索するために、心理学で一般的に用いられる、たとえばCES-Dのようなアンケートによって複数の人物の心理指標を収集し、心理指標の値H0を活性持続時間の2種類の範囲の頻度の線形和によって十分に予測可能であることを確認した(図18(c))。図18(c)は集団毎にアンケートの平均値と図18(D)に示した計算式によって予測した値Hとの分布である。これによって、当てはまりよく予測できることが確認できた。
図18(D)に心理指標(幸福感を示す値、ハピネス度)を予測する計算式を開示する。心理指標Hは、少なくとも2種類の範囲における活性持続時間の頻度の線形和によって表現される。定数a、b1、b2はアンケート結果の値との当てはまりが最大化するように決定される。さらに、特徴として、頻度を含む項の一方の係数は負の値となり、もう一方の係数は正となる。これは、1日の活動時間の上限には制約がある中で、割り当てがトレードオフとなっていると解釈できる。さらに、負の係数を持つ項の持続時間の範囲L1は正の係数を持つ項の持続時間の範囲L2より小さいという結果が得られており、活性状態が短い時間で途切れずに長く続く回数が多い場合に、ストレスが軽い状態であることがわかった。なお、計測時間Tは1日における計測データ数である。頻度eをTで割ることによって、各項を各範囲での持続時間の生起確率とし、生起確率の線形和によって心理指標を算出している。
以上をまとめると、本実施例に係る人物の心理状態を分析する心理状態分析システムは、人物の身体に装着する端末(TR)を具備する。端末(TR)は、身体の動きの加速度を測定する加速度センサ(AC)と、加速度の時系列データ(SENSD)および閾値(SF_TH)を記憶する記憶部(STRG)と、時系列データ(SENSD)に含まれるそれぞれの値(t0804)が閾値以上の第1の状態(活性状態)であるか閾値未満の第2の状態(非活性状態)であるかを判定する処理(AN03)、第1の状態が連続する時間である持続時間(L)を判別する処理(AN04)、および、持続時間(L)に基づいて人物の心理状態を数値化する処理(AN06)を行う処理部(ANA)と、を有することを特徴とする。係る特徴により、本実施例に係る心理状態分析システムは、作業者の心理状態にとって望ましい活性状態の持続時間を提示することが可能となり、作業者はその持続時間となる行動を増やしていく形で、自己の行動を顧みて行動規範を改めていくことが可能となる。または、望ましくない持続時間を提示することで、その持続時間を避ける形で間接的に行動規範を改めることも可能である。
より具体的には、処理部(ANA)は、持続時間が所定の範囲となる複数の領域(L1、L2)に対し、各領域に含まれる持続時間の出現頻度(e1/T、e2/T)に基づいて、心理状態を数値化すると良い。これによって、心理状態にとって望ましい持続時間の範囲、望ましくない持続時間の範囲を提示することが可能となり、より行動規範を改めることが容易となる。ここで、当該複数の領域には、持続時間が第1の範囲である第1の領域(L1)と、持続時間が第2の範囲である第2の領域(L2)が含まれ、第2の範囲の上限は、第1の範囲の上限よりも大きいと良い。これは、上述したトレードオフの関係にある範囲を明確にしうるためである。
より具体的には、処理部(ANA)は、第1の領域に含まれる持続時間の出現頻度である第1の出現頻度(e1/T)を含む第1の項と、第2の領域に含まれる持続時間の出現頻度である第2の出現頻度(e2/T)を含む第2の項の和により心理状態を数値化すると良い。さらには、第1の出現頻度と前記第2の出現頻度において、一方は負の係数、別の一方は正の係数を持つ項の和とすると良い。これは、図18で説明した知見に基づくものであり、係る構成によってアンケートの平均値によく当てはまる分布を算出することが可能となり、より高精度に人物の心理状態を再現しうる。
さらに、当該心理状態計測システムが、人物が存在する環境に関するセンサ情報を測定する外部センサ(CS)と、センサ情報を変化させる機能を有する外部機器(CM)と、アプリケーションサーバ(AS)と、をさらに具備し、アプリケーションサーバ(AS)が、処理部(ANA)が数値化した心理状態と、センサ情報との相関を分析する処理(ASCA)と、相関の分析結果に基づいて、心理状態の値を増加させるようにセンサ情報を変化させる制御を外部機器に行わせる処理(ASMC)と、を行うと良い。係る構成によって、人物の心理指標を最適化するような外部機器の制御が可能となる。
別の観点から説明すると、本実施例に係る人物の心理状態を分析する心理状態分析システムは、人物の身体に装着する端末(TR)を具備し、端末(TR)は、身体の動きの加速度を測定する加速度センサ(AC)と、加速度の時系列データ(SENSD)に基づいて、第1の時間帯における人物の心理状態を示す指標である第1の心理指標および第2の時間帯における人物の心理状態を示す指標である第2の心理指標を算出する処理部(ANA)とを有し、処理部(ANA)は、第1および第2の心理指標(H)、ならびに、人物の振る舞いを示すセンサ情報(例えば、三軸加速度センサ(AC)から得られる歩数の情報)または人物が存在する環境に関するセンサ情報(例えば、外部センサ(CS)から得られる各種情報、赤外線送受信部(AB)から得られる対面情報、マイク(AD)から得られる音声情報、温度センサ(AE)から得られる温度情報等)の第1の時間帯における第1の値および第2の時間帯における第2の値に基づいて、センサ情報が人物の心理状態に与える影響を数値化するものと解釈することもできる。ここで、心理指標(H)の算出方法は、図18で説明したものを念頭においているが、これに限定はされず、他の算出方法で算出したものも包含する。係る方法によって、センサ情報の変化が心理状態に与える
影響を数値化することが可能となり、当該数値を用いて、センサ情報を人物にとって最適な値へと制御することが可能となる。
<図10:端末の表示画面例>
図18に示した知見に基づいて発明した、心理状態を計測する端末(TR)の表示装置(LCDD)の画面の一例を図10に示す。本端末(TR)は、端末(TR)内で所定の時刻(たとえば午前2時)から現時点までの加速度周波数を用いて心理指標(TROD20)を算出し、表示する。画面はいくつかのボタン(BTN1〜3)の押下によって状態を切り替える(LCDD3)ことが可能である。端末(TR)装着の際、常に他人から心理指標(TROD20)が見えることが望ましくない場合には、通常は別の画面1(TROD1)を表示しておき、ボタン押下後所定の時間のみ心理状態(TROD20)を表示しておくことも可能である(TROD2)。
たとえば通常時には活性状態の継続時間を表示しておくことも可能である。これによって、活性状態を継続する動機づけを行うことができる。たとえば、図9に示した設定ファイル(SSSF)(TRSF)の場合、持続時間が5分以上10分未満の場合には心理状態に負の影響(望ましくない影響)を及ぼし、15分以上20分未満の持続時間を満たせば心理状態に正の影響(望ましい影響)を及ぼすと解釈することができる。この範囲における1日の出現頻度をそれぞれ「Oops!」「Success!」という説明と共に表示する(TRODe1)(TRODe3)。またさらに、15分活動を持続することを目標として設定し、一度活性状態が途切れた時点から現時点までの活性状態の継続時間を合わせて表示してもよい(TRODe)。
このように、本実施例に係る表示部(LCDD)は、持続時間(TRODe)、持続時間が所定の範囲となるある領域についてその領域に含まれる持続時間の出現頻度(TRODe1、TRODe3)、または、数値化された心理状態の値(TROD20)を表示する。係る表示態様により、作業者へより適切に動機づけを行うことが可能となる。特に、第1の領域(L1)に含まれる前記持続時間の出現頻度である第1の出現頻度(TRODe1)および第2の領域(L2)に含まれる前記持続時間の出現頻度である第2の出現頻度(TRODe3)を表示すると良い。さらに、第2の範囲の上限が、第1の範囲の上限よりも大きいと良い。係る表示態様により、図18で説明した知見に基づき特定された望ましい行動と望ましくない行動とを、作業者に把握させることがより容易となり、作業者への動機づけをより的確に行うことができる。
<図11・図12・図13:Webアプリケーションの表示画面例>
図11・図12は、表示画面生成(ASCD)によって生成されるWebアプリケーションの表示画面(OD)の一例である。
図12はユーザ(US)が自身や所属する組織の心理指標を確認するための画面例である。たとえばグラフ(HG)には、本人や所属する組織等の心理指標の時系列変化が表示される。また、心理指標の引数である活動持続時間の分布(HV)をグラフで表示し、望ましい範囲とそうでない範囲の出現頻度を確認することができてもよい。これによって、心理指標の高い日と低い日が何に起因して生じているかを確認し、自身でその日の出来事と紐づけて心理状態を高めるための方策について検討することが可能である。
さらに図12は、相関分析(ASCA)の結果を示す画面(OD)の例である。算出された心理指標を目的変数とし、環境や機器操作に関する指標や行動指標を説明変数として統計分析し、関連の強い説明変数を抽出して表示する。その際に、個人に関する分析結果(AP)と組織に関する分析結果(AS)を区別して記載してもよい。
図13は一人のユーザ(US)に関する指標格納テーブル(SSDT)の一例である。指標格納テーブル(SSDT)の値を読み込んで、図10・図11・図12に例示される画面は生成される。端末(TR)内の基本指標(TRIF)も同様の項目を持つが、記憶容量が少ない場合には、数日分のみのデータを保持する仕様でもよい。指標格納テーブル(SSDT)は指定された各範囲L別の頻度(e0〜e4)、計測された総時間数T、心理指標の予測値(H)の値を格納する。この他に、行動判別(SSCAD)の結果のデータ等を格納してもよいが、図13では省略している。
<図14:ユーザ属性リスト(ASUL)の例>
図14は、アプリケーションサーバ(AS)の記憶部(ASME)内に保管される、ユーザ属性リスト(ASUL)の形式の例である。ユーザ属性リスト(ASUL)にはユーザ番号(ASUIT1)、ユーザ名(ASUIT2)、端末ID(ASUIT3)及びユーザの所属する部(ASUIT4)や課(ASUIT5)が相互に関連付けて記録されている。ユーザ番号(ASUIT1)は存在するユーザの通し番号を示すものである。また、ユーザ名(ASUIT2)は表示画面やコンテンツ生成時に用いるユーザ(US)の氏名もしくはニックネームの表記であり、端末ID(ASUIT3)はユーザ(US)が所有する端末(TR)の端末情報を示すものである。ユーザ(US)と端末ID(ASUIT3)は基本的に一対一で対応する。また、所属する部(ASUIT4)や課(ASUIT5)はユーザ(US)が所属する組織を情報であり、例えば、組織単位で基本コンテンツを作成する場合にはこの情報に基づき、データに含むメンバを特定する。
なお、図14ではユーザと所属する組織の情報をテーブルの形式で規定したが、これはXMLなどを用いて階層的に示しても良い。その場合には、A社の下にA部、A部の下にA1課が存在する、というように組織階層に合わせて表記することが可能であり、該当する組織の中に個人のユーザ名や端末IDなどを記述することができる。なお、同じ人物が複数の組織を兼務することも現実にあり得るため、ユーザ1人に複数の組織が対応していても良い。
<図15:センシングデータベース(SSDB)の例:加速度データテーブル>
図15にセンサネットサーバ(SS)内センシングデータベース(SSDB)に格納されるセンシングデータの例として、加速度データテーブルの例(SSDB_ACC_1002)を示す。これは、基本的に、端末(TR)で取得されたセンシングデータそのままのものであり、下処理をされていない状態のデータである。個人ごとにテーブルが作られ、サンプリング周期(例えば0.02秒)ごとに時刻情報(DBTM)と対応付けてX軸(DBAX)、Y軸(DBAY)、Z軸(DBAZ)の三軸方向それぞれの加速度データが格納される。なお、加速度センサが検出した生の数値を格納しても良いし、単位を重力定数[G]に変換した後の値を格納しても良い。このような加速度データテーブルをメンバごとに作成し、センシングした時刻の情報と対応付けて格納する。なお、ユーザIDを示すカラムを追加すれば、テーブルを個人ごとに分けずに統合しても良い。
<図16:センシングデータベース(SSDB)の例:対面テーブル>
センシングデータベース(SSDB)には複数のメンバの複数種類のセンシングデータが記録されているが、そのうちの赤外線送受信による対面データをまとめたテーブルの例を図16の(A)(B)に示す。図16の(A)は、対面テーブル(SSDB_IR_1002)であり、端末IDが1002である端末(TR)が取得したデータを集めたテーブルであることを想定している。同様に、図16の(B)は、対面テーブル(SSDB_IR_1003)であり、端末IDが1003である端末(TR)が取得したデータを集めたテーブルとする。なお、カラムに赤外線受信側IDを加えれば、取得した端末(TR)ごとにテーブルを分けなくても良い。また、他の加速度や温度などのデータも同じテーブルに含んでも良い。
図16(A)・(B)の対面テーブルは、端末(TR)がデータを送信した時刻(DBTM)と、赤外線送信側ID(DBR1)とそのIDからの受信回数(DBN1)を10組(DBR1〜DBR10、DBN1〜DBN10)格納する例である。10秒間に1回データ送信を行う場合には、前回の送信後の10秒間に、どの端末(TR)から何回赤外線を受信したかを、このテーブルで表している。10秒間に、複数の端末(TR)と対面した場合にも、10組まで格納できるということである。なお、組の数は自由に設定することができる。対面、つまり赤外線の受信がなかった場合にはテーブルの値はnullとなる。また、図16(A)・(B)では時刻はミリ秒まで表記しているが、時刻の形式は統一されていればどのようなものでも良い。
<図17:センシングデータベース(SSDB)の例:行動リズムテーブル>
心理状態解析(ANA)(SSCDT)における加速度周波数計算(AN02)の結果をセンシングデータベース(SSDB)に時系列データとして出力してもよい。加速度周波数テーブル(SSDB_ACCTP_1min)の例を図17に示す。加速度周波数テーブル(SSDB_ACCTP_1min)は、加速度データテーブル(SSDB_ACC)を元にして、各ユーザ(US)の一定時間(たとえば1分)ごとの周波数を計算したものであり、1分ごとの時刻と、ユーザIDと対応付けてテーブルに格納したものである。なお、データを格納する形式はテーブル以外にも、CSVファイルなど別の方法でも良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能であり、上述した各実施形態を適宜組み合わせることが可能であることは、当業者に理解されよう。