JP6589687B2 - 自動原稿搬送装置、およびそれを備えた画像読取システムと画像形成装置 - Google Patents
自動原稿搬送装置、およびそれを備えた画像読取システムと画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
停止位置では重送原稿の重なり合う部分のうち、搬送経路の終端から排紙トレイへはみ出た部分をユーザーが引っ張ることによりその重送原稿の全体を搬送経路の終端から引き出すことが可能であるように、上記の閾値を制御手段が設定してもよい。
重送検出手段は、停止位置に停止した2枚以上の原稿の重なりを検出する重なりセンサーを含んでもよい。この場合、制御手段は、重送原稿の重なり合う部分の長さが閾値に満たない場合にも搬送手段にその重送原稿を停止位置まで搬送させ、その後、重なりセンサーがその重送原稿の重なりの解消を検出したことに応じて搬送手段にその重送原稿の搬送を再開させてもよい。
《実施形態1》
[画像形成装置の外観]
図1は本発明の実施形態1による画像形成装置の外観を示す斜視図である。この画像形成装置は複合機(multi-function peripheral:MFP)100であり、スキャナー、カラーコピー機、およびカラーレーザープリンターの機能を併せ持つ。図1を参照するに、MFP100の筐体の上面には自動原稿搬送装置(auto document feeder:ADF)110が開閉可能に装着されている。ADF110の直下に位置する筐体の上部にはスキャナー120が内蔵され、この筐体の下部にはプリンター130が内蔵されている。プリンター130の底部には給紙カセット133が引き出し可能に取り付けられている。
図2は、図1の示す線分II−IIに沿ったADF110の断面図である。図2を参照するにADF110は、給紙トレイ111、原稿サイズセンサー11M、11N、給紙口112、搬送ローラー群11A、11B、…、11G、通紙センサー群11P、11Q、…、11S、重送センサー11X、11Y、押さえ部材113、114、裏面スキャナー115、排紙口116、排紙トレイ117、および搬送カバー118を含む。
図2は、図1が示す直線II−IIに沿ったスキャナー120の断面図を含む。図2を参照するに、スキャナー120はフラットベッド型であり、コンタクトガラス121、プラテンガラス122、スライダー123、光学素子124、125、ラインセンサー126、および画像処理回路127を含む。
図3はプリンター130の構造を模式的に示す正面図である。図3にはプリンター130の要素が、あたかも筐体の前面を透かして見えているように描かれている。図3を参照するに、プリンター130は電子写真式のカラープリンターすなわちカラーレザープリンターであり、給送部10、作像部20、定着部30、および排紙部40を含む。これらの要素10、…、40は協働して画像形成手段として機能し、MFP100の筐体内でシートを搬送しながら、画像データに基づいてそのシートに画像を形成する。
作像部20は、給送部10から送られたシートSH2の上にトナー像を形成する。具体的には、4つの作像ユニット21Y、21M、21C、21Kのそれぞれがまず、露光部26からのレーザー光を利用して感光体ドラム25Y、25M、25C、25Kの表面を画像データに基づいたパターンで露光し、その表面に静電潜像を作成する。各作像ユニット21Y、…は次にその静電潜像を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれかのトナーで現像する。得られた4色のトナー像は1次転写ローラー22Y、22M、22C、22Kと感光体ドラム25Y、…との間の電界によって感光体ドラム25Y、…の表面から順番に中間転写ベルト23の表面上の同じ位置へ転写される。こうしてその位置に1つのカラートナー像が構成される。このカラートナー像は更に中間転写ベルト23と2次転写ローラー24との間の電界により、両者23、24の間のニップへ通紙されたシートSH2の表面へ転写される。その後、シートSH2に分離電圧が印加されることによってそのシートSH2が2次転写ローラー24から剥がされ、定着部30へ送り出される。
[画像形成装置の電子制御系統]
図4は、MFP100の電子制御系統の構成を示すブロック図である。図4を参照するにこの電子制御系統では、ADF110、スキャナー120、およびプリンター130の要素10、20、30、40に加えて操作部50と主制御部60とが、バス90を通して互いに通信可能に接続されている。
操作部50はユーザーの操作または外部の電子機器との通信を通してジョブの要求と印刷対象の画像データとを受け付けてそれらを主制御部60へ伝える。図4を参照するに操作部50は操作パネル160と外部インタフェース(I/F)52とを含む。操作パネル160は、図1が示すように、押しボタン、タッチパネル、およびディスプレイを含む。操作パネル160は、操作画面および各種パラメーターの入力画面等のGUI画面をディスプレイに表示する。操作パネル160はまた、ユーザーが操作した押しボタンまたはタッチパネルの位置を識別し、その識別に関する情報を操作情報として主制御部60へ伝える。外部I/F52は、USBポートまたはメモリカードスロット等の映像入出力端子を含み、それらを通して、USBメモリー、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等、外付けの不揮発性大容量記憶装置から直に印刷対象の画像データを読み込み、またはそれらの記憶装置へスキャナー120で取り込んだ画像データを書き出す。外部I/F52はまた外部ネットワーク(図4は示していない。)に有線または無線で接続され、その接続先から印刷対象の画像データを取得し、またはその接続先へスキャナー120で取り込んだ画像データを送出する。
主制御部60は、MFP100の内部に設置された1枚の印刷回路基板に実装された集積回路である。図4を参照するに主制御部60は、CPU61、RAM62、およびROM63を含む。CPU61は1つのマイクロプロセッサ(MPU)で構成され、各種ファームウェアを実行して、バス90に接続された他の要素10、20、…を制御する。RAM62は、DRAM、SRAM等の揮発性半導体メモリー装置であり、CPU61がファームウェアを実行する際の作業領域をCPU61に提供すると共に、操作部50が取得した印刷対象の画像データを一時的に保存する。ROM63は書き込み不可の不揮発性記憶装置と書き換え可能な不揮発性記憶装置との組み合わせで構成されている。前者はファームウェアを格納し、後者は、EEPROM、フラッシュメモリー、SSD等の半導体メモリー装置、またはHDDを含み、CPU61に環境変数等の保存領域を提供する。
図4を更に参照するに、ADF110の電子制御系統は、裏面スキャナー115に加えて、搬送部201、位置検出部202、重送検出部203、および制御部204を含む。これらの機能部201、…、204は、ADF110に内蔵の印刷回路基板上に実装された、MPU/CPU、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能な集積回路(FPGA)等の集積回路が専用のファームウェアを実行することによって実現される。
搬送部201は、各搬送ローラー11A、…、11Hに駆動力を与えるモーターを制御することにより、これらのローラー11A、…に原稿を搬送経路に沿って所定の速度と所定のタイミングとで搬送させる。
図5は、ADF110内における原稿の搬送経路を示す模式図である。図5を参照するに、この搬送経路は破線CPで示されている。搬送経路CPに沿って搬送ローラー群11A、…、11Hがほぼ等間隔に配置されている。搬送経路CPの周辺には搬送ローラー群11A、…の駆動用モーター群M1、M2、M3、M4が設置されている。搬送カバー118の中には給送モーターM1が給紙口111の近傍に設置され、ピックアップローラー11Aと給紙ローラー11Bとを回転させる。ADF110の筐体内には分離モーターM2が給紙口111の近傍に設置され、分離ローラー11Cを回転させる。搬送経路CPが囲む空間の中にはメインモーターM3が設置され、3段目から6段目までの搬送ローラー11D、…、11Gを回転させる。排紙口116の近傍には排紙モーターM4が配置され、排紙ローラー11Hを回転させる。各モーターM1、…はたとえば直流ブラシレス(BLDC)モーターまたはステッピングモーターであり、搬送部201から印加される電圧に応じた回転力を生成し、ギア、ベルト等の動力伝達系統を通して駆動対象のローラーに与える。各モーターM1、…はまた光学式または磁気式のエンコーダーを搭載し、それを利用して実際の回転数に応じた周波数の信号を搬送部201へフィードバックする。
−位置検出部−
位置検出部202は各通紙センサー11P、…、11Sを次のように利用して、搬送ローラー群11A、…が搬送する原稿の位置を検出する。図5は各通紙センサー11P、…を三角形で表す。ピックアップローラー11Aと給紙ローラー11Bとが搬送経路に取り込んだ原稿を分離センサー11Pが検出する度に、位置検出部202はその時点からの経過時間をタイマーで計測する。この経過時間と原稿の搬送速度とに基づき、位置検出部202は各原稿の移動距離を定期的に、たとえば数十〜数百ミリ秒ごとに計算し、その距離からその原稿の位置を割り出す。位置検出部202は更にこの位置に基づき、デスキューセンサー11Qがその原稿を検出する時刻を予測する。この予測時刻と、デスキューセンサー11Qの出力が示す実際の検出時刻との間の誤差から位置検出部202はその原稿の位置を修正する。以降も同様に位置検出部202は、前段の通紙センサーが原稿を検出した時点からの経過時間とその原稿の搬送速度とに基づいて次段の通紙センサーがその原稿を検出する時刻を予測し、この予測の誤差からその原稿の位置を修正する。
重送検出部203は重送センサー11X、11Yを通して給紙ローラー11Bと分離ローラー11Bとによる原稿の重送を検出する。図5では、重送センサー11X、11Yと通紙センサー11P、11Qとの間における監視領域の位置関係がわかりやすいように、重送センサーの送波器11Xと受波器11Yとを示す矩形対が搬送経路CPに対して垂直に配置されている。実際には図2の示すとおり、両器11X、11Yの隙間における超音波の伝搬方向が原稿の搬送方向と斜めに交差するように、両器11X、11Yは配置される。この場合、送波器11Xを出射した超音波は原稿の表面で反射されても送波器11Xには戻らない。したがって、反射波との干渉に起因する出射波の強度変化、および反射波が送波器11Xで再び反射されることにより生じる残響波が受波器11Yに雑音として検出される危険性が回避される。
図6の(d)は、重送センサー11X、11Yの隙間に原稿が1枚だけ通過する状態を示す模式図である。この状態では、送波器11Xを出射した超音波USXはその原稿DC0を透過する。このとき、透過波の一部がその原稿DC0に吸収され、または反射、回折により拡散されて散逸する。その結果、受波器11Yへの入射波USYが送波器11Xからの出射波USXに対して減衰するので、受波器11Yの出力信号MFSのレベルは最高値MXよりも低い値LV1(たとえば4.5V)へ降下する。
制御部204は、位置検出部202が検出する原稿の位置に基づいて搬送部201を制御する。具体的には、制御部204は搬送部201に原稿を搬送させる際、まず搬送部201にその原稿の搬送速度の設定値を指示する。制御部204は次に、その原稿の先端がデスキューセンサー11Qに検出される時点から、その原稿の先端部のうちループRPを成す部分の長さが所定値に達する時点までの時間を計算する。デスキューセンサー11Qの出力信号が実際にオンに遷移した時点からその時間が経過したタイミングで、制御部204は搬送部201に給紙ローラー11Bの回転を停止させる。制御部204は続いて、その原稿の先端がデスキューセンサー11Qに検出される時点から、その原稿と先行の原稿との紙間が所定値まで開く時点までの時間を計算する。デスキューセンサー11Qの出力信号が実際にオンに遷移した時点からその時間が経過したタイミングで、制御部204は搬送部201にデスキューローラー11Cの回転を開始させる。制御部204は更に排紙センサー11Sの出力信号のオンに応じて搬送部201に排紙ローラー11Hの回転を開始させる。
制御部204は、重送検出部203による重送の検出に応じて搬送部201に重送原稿を所定の位置まで搬送させる。この位置を以下、「停止位置」と呼ぶ。具体的には、制御部204はまず搬送部201に原稿の搬送を中断させる。これにより重送原稿は、互いに重なり合う部分の先端が重送センサー11X、11Yの隙間に挟まった状態で停止する。制御部204は次にこの重なり合う部分の長さ(以下、「重送部分長」という。)を次のように推測する。
図7の(a)は第1時刻T1におけるその先頭DC1の状態を示す模式図である。第1時刻T1以降、その先頭DC1の先端TPEが分離センサー11Pからの出射光を反射し始めるので、そのセンサー11Pの出力信号FDSがオンに遷移する。これに応じて位置検出部202は計時を開始し、重送検出部203は重送センサーの送波器11Xに対するクロック信号CLKの印加と受波器11Yの出力信号MFSの監視とを開始する。第1時刻T1からしばらくの間は重送センサー11X、11Yの隙間に原稿が存在しないので、受波器11Yの出力信号MFSのレベルが最高値MXに維持される。
図7の(b)は、図6の(a)が示す第3時刻T3における重送原稿DC1、DC2の状態を示す模式図である。第3時刻T3には、原稿DC1に次の原稿DC2が重なる部分OVLの先端OVTが重送センサー11X、11Yの隙間に到達するので、原稿の厚みが2枚分以上に増大する。したがって、受波器11Yの出力信号MFSのレベルが次値LV1から降下して閾値LTHを下回るので、重送検出部203は原稿の重送を検出する。この検出に応じて制御部204は搬送部201に原稿の搬送を中断させると共に、位置検出部202の計時値に基づいて第1時刻T1から第3時刻T3までの経過時間を割り出す。制御部204は次にこの経過時間からデスキューローラー11Dによる原稿の停止時間を除き、得られた時間と原稿の搬送速度との積(正確には積分値)を、第1時刻T1から第3時刻T3までの間に重送原稿DC1、DC2が搬送された距離CVDとして推測する。制御部204は続いてこの距離CVDと原稿の全長DCLとの間の差に、分離センサー11Pの監視領域から重送センサー11X、11Yの隙間までの搬送経路部分の長さDS1を加え、得られた値を重送部分長OVLに設定する。
図8の(a)は、排紙トレイ117へ排出された原稿の束ST2と停止位置に搬送された重送原稿DC1、DC2との外観を示す斜視図であり、(b)は、(a)の示す線分b−bに沿った断面図である。図8の(a)を参照するに、停止位置では重送原稿DC1、DC2のうち先頭の1枚DC1の先端部FEPが排紙口116から排紙トレイ117へはみ出すと共に、その1枚DC1と次の原稿DC2とが重なり合う部分(重送部分)OVLの後端が排紙口116よりも上流に留まる。このとき、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるので、ADF110の外側からは重送原稿の先頭DC1の先端部FEPだけでなく、重送部分OVLの先端部OVFも排紙口116からはみ出して見える。図8の(b)を参照するに、停止位置では重送部分OVLの後端OVRが排紙センサー11Sの監視領域よりも所定の余裕長MRG、たとえば10mmだけ上流に留まる。したがって、重送原稿DC1、DC2が停止位置に到達した時点以降、重送部分OVLの後端部DTPが排紙センサー11Sからの出射光を反射し続けるので、排紙センサー11Sの出力信号はオンを維持する。
図9の(a)は、停止位置における重送原稿DC1、DC2の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、このときの操作パネル160の表示を示す模式図である。制御部204は上記のとおり、重送原稿の先頭DC1の先端TPEから長さ=全長DCL−余裕長MRGまでの部分が排紙センサー11Sの監視領域に到達するタイミングを予測し、その予測したタイミングで搬送部201に排紙ローラー11Hを停止させる。これにより、重送原稿DC1、DC2は停止位置に、図9の(a)が示すように一部が排紙口116からはみ出した状態で停止する。この停止を制御部204は主制御部60に通知する。この通知に応じて主制御部60は操作パネル160に、重送原稿DC1、DC2が排紙口116に残っている旨の表示を開始させる。たとえば図9の(b)が示すように、「重送です。排紙口に残っている原稿を給紙トレイに戻してください」等のメッセージMSGが操作パネル160に表示される。
[重送監視処理の流れ]
図10〜図12はADF110が原稿の重送を監視する処理のフローチャートである。この処理は、給紙ローラー11Bと分離ローラー11Cとの間のニップから送出される原稿の検出により分離センサー11Pの出力信号FDSがオンに遷移する度に開始される。
図10は、ADF110による重送監視処理のフローチャートのうち、原稿の重送を検出する部分である。
ステップS101では、分離センサー11Pの出力信号FDSがオンに遷移した時刻T1を位置検出部202が記録し、この時刻T1からの計時を開始する。その後、処理はステップS102に進む。
ステップS103では、受波器11Yの出力信号MFSのレベルが閾値LTHを下回るか否かを重送検出部203が確認する。そのレベルが閾値LTH以上であれば処理はステップS104へ進み、閾値LTHを下回れば処理はステップS107へ進む。
−重送原稿の搬送の適否判断−
図11は、ADF110による重送監視処理のフローチャートのうち、重送原稿の搬送の適否を判断する部分である。
ステップS112では、制御部204は重送原稿DC1、DC2の重送部分長OVLを計算する。具体的には、制御部204はまず位置検出部202の計時値に基づいて第1時刻T1から第3時刻T3までの経過時間を割り出す。制御部204は次にこの経過時間のうち、デスキューローラー11Dが原稿を停止させた時間以外の部分における原稿の搬送速度の積分値を重送原稿DC1、DC2の搬送距離CVDとして推測する。制御部204は続いてこの距離CVDと原稿の全長DCLとの間の差に、分離センサー11Pの監視領域から重送センサー11X、11Yの隙間までの搬送経路部分の長さDS1を加え、得られた値を重送部分長OVLに設定する:OVL=DCL−CVD+DS1。その後、処理はステップS113へ進む。
ステップS114では、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるので、制御部204は続いて、この時点で搬送カバー118が閉じたままであるか否かを開閉センサーの出力から確認する。開いていれば処理はステップS115へ進み、閉じたままであれば処理はステップS116へ進む。
ステップS117では、搬送カバー118が開けられることなく、搬送部201が原稿の搬送を中断した時点から待ち時間が経過している。重送の検出時にはジャムが生じていないので、重送原稿DC1、DC2は停止位置まで搬送可能である。また、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるので、停止位置では重送原稿DC1、DC2のすべてが排紙口116からユーザーに引っ張らせることの容易な長さ以上にはみ出す可能性が高い。したがって、制御部204は搬送部201に重送原稿DC1、DC2の搬送を再開させる。その後、処理はステップS121へ進む。
図12の前半は、ADF110による重送監視処理のフローチャートのうち、停止位置へ重送原稿を搬送する部分である。この部分はステップS121〜S124から成る。
ステップS121では、重送原稿の先頭DC1のうち先端TPEから長さ=全長DCL−余裕長MRGまでの部分が排紙センサー11Sの監視領域を通過するのに必要な時間ΔT1を制御部204が予測する。その後、処理はステップS122へ進む。
ステップS123では、排紙センサー11Sの出力信号がオンに遷移したので、それに応じて制御部204はその遷移した時点からの経過時間を計測し、その計測値が予測値ΔT1以上であるか否かを確認する。以上であれば処理はステップS124へ進み、以上に達するまで処理はステップS123を繰り返す。
図12の後半は、ADF110による重送監視処理のフローチャートのうち、停止位置からの重送原稿DC1、DC2の除去に応じて搬送の中断状態から復帰する部分である。この部分はS131〜S134から成る。
ステップS131では、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したか否かを制御部204は確認する。遷移すれば処理はステップS132へ進み、遷移するまで処理はステップS131を繰り返す。
ステップS132では、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したので重送原稿DC1、DC2の全体が排紙センサー11Sの監視領域を離脱している可能性が高い。この遷移を制御部204は主制御部60に通知し、この通知に応じて主制御部60は操作パネル160に重送原稿の残留に関する表示を消去させる。制御部204は更に搬送経路上に残留する他の原稿の有無を確認する。具体的には、制御部204はまず搬送部201にメインモーターM3と排紙モーターM4とを所定時間(たとえば数秒間)駆動させ、ピックアップローラー11A、給紙ローラー11B、および分離ローラー11Cを除く他の搬送ローラー11C、11D、…、11Hを回転させる。この間、通紙センサー11P、…、11Sの出力信号がすべてオフを維持するか否かを制御部204は確認する。いずれの出力信号もオフを維持すれば処理はステップS133へ進み、いずれかの出力信号がオンに遷移すれば処理はステップS134へ進む。
ステップS134では、通紙センサー11P、…、11Sの出力信号のいずれかがオンに遷移したのでその監視領域に原稿が残っている。したがって、制御部204は復帰処理を中止してジャムを主制御部60に通知する。この通知に応じて主制御部60は操作パネル160に「ジャムが生じた」旨のメッセージを表示させる。その後、処理は終了する。
本発明の実施形態1によるADF110では上記のとおり、重送検出部203が重送センサー11X、11Yを通して原稿の重送を検出した場合、制御部204がまず重送原稿DC1、DC2の重送部分長OVLを計測して閾値LWLと比較する。重送部分長OVLが閾値LWL以上であれば、制御部204は搬送部201に重送原稿DC1、DC2を停止位置まで搬送させる。この停止位置では重送原稿の先頭DC1が排紙口116から排紙トレイ117へはみ出すと共に、重送部分OVLの後端OVRが排紙口116よりも、特に排紙センサー11Sの監視領域よりも上流に留まる。したがって、重送原稿DC1、DC2の全体が排紙トレイ117に落下することなく排紙口116に挟まっているので、これらをユーザーに一目で特定させることができる。すなわち、スキャナー120に画像の読み込み処理を再開させるには排紙口116からはみ出した原稿DC1、DC2を給紙トレイ111に戻せばよいことをユーザーに容易に理解させることができる。さらに、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したことから、ユーザーが重送原稿DC1、DC2を停止位置から除去したことを制御部204は検出可能である。したがって、制御部204は主制御部60に、重送原稿の残留に関する表示を消去させることも、搬送経路上に残留する他の原稿の有無を確認して原稿の搬送の再開の可不可を表示させることも、自動的に実行することができる。その上、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるので、排紙口116からはみ出した重送部分OVLの先端部OVFがユーザーに引っ張らせることの容易な長さ以上である。したがって、重送原稿の先頭DC1を排紙口116からユーザーが引き出す際に後続の原稿DC2を引き出し損ねても、その先端部OVFがすでにユーザーに引っ張らせることの容易な長さ以上に排紙口116からはみ出している。こうして重送原稿DC1、DC2のすべてをユーザーに除去させ切ることができるので、スキャナー120の処理の再開時におけるジャムを回避することができる。このようにADF110は、重送原稿をユーザーに容易に確認させると共に、搬送経路から容易に除去させることを簡単な構成で実現することができる。
本発明の実施形態2による画像形成装置は、実施形態1によるMFP100と同様なMFPである。前者は後者とは、排紙口116の近傍に重なりセンサーを更に備えている点でのみ異なり、その他の要素は実施形態1のものと同様である。したがって、以下では相違点のみを説明し、同様な要素については実施形態1の説明を援用する。
図13は、本発明の実施形態2によるADF内の原稿の搬送経路を示す模式図である。図13を参照するに搬送経路CPには図5の示す要素に加え、重なりセンサー11U、11Vが排紙口116の近傍に設置されている。重なりセンサーは重送センサー11X、11Yと同様な超音波センサーであり、送波器11Uと受波器11Vとを含む。送波器11Uと受波器11Vとは、排紙口116に隣接する搬送経路を間に挟んで互いに対向するように配置されている。送波器11Uは一定周波数(たとえば数百kHz)の超音波を受波器11Vに向けて出射させ、受波器11Vは搬送経路を透過した超音波を検出する。両器11U、11Vの隙間に存在する原稿は送波器11Uからの超音波を部分的に吸収し、または反射する等により散逸させる。その結果、送波器11Uが出射させる超音波に対して受波器11Vが検出する超音波は減衰する。この減衰量から少なくとも、その原稿の厚みが1枚分以下であるか、それとも2枚分以上であるか、すなわち2枚以上の原稿の重なりの有無が識別される。
実施形態1では、重送原稿の重送部分長が閾値を超えていない場合、制御部204は搬送部201に対する重送原稿の搬送指示を中止して重送原稿を搬送経路CP上に残留させる。その後、重送原稿を搬送経路CP上から除去し終えたユーザーに処理の再開を指示されるまで制御部204は待機する。これに対して実施形態2では、重送原稿の重送部分長が閾値を超えていない場合にも制御部204は搬送部201に重送原稿を停止位置へ搬送させる。この場合、停止位置では重送原稿DC1、DC2のうち先頭DC1は図8が示すように、排紙口116からユーザーに引っ張らせることの容易な長さ以上の部分がはみ出す一方、後続の原稿DC2は排紙口116からはみ出す部分が図8とは異なり、ユーザーに引っ張らせるには短すぎる危険性が高い。したがって、制御部204はユーザーによる重送原稿の取り残しを防止する目的で、位置検出部202、重送検出部203、および重なりセンサー11U、11Vを次のように利用する。
図15の(a)は、分離センサー11Pが重送原稿の先頭DC1の先端TPEを検出した時点、すなわち図6の(a)が示す第1時刻T1におけるその先頭DC1の状態を示す模式図である。この先頭DC1の先端TPEからの反射光により分離センサー11Pの出力信号FDSがオンに遷移する。これに応じて位置検出部202は計時を開始し、重送検出部203は重送センサーの送波器11Xに対するクロック信号CLKの印加と受波器11Yの出力信号MFSの監視とを開始する。
本発明の実施形態2による重送監視処理は実施形態1によるものとは、重送原稿の搬送の適否判断の一部が異なることに加え、重送原稿の重送部分長OVLが閾値LWL未満である場合に後続部分長RMLの計測処理と重なりセンサー11U、11Vを用いた重送原稿の残りの搬送処理とが追加されている点で異なる。その他のステップは実施形態1のものと同様である。したがって、以下では相違点の詳細のみを説明し、同様な点の詳細については実施形態1の説明を援用する。
−重送原稿の搬送の適否判断−
図16は、実施形態2による重送監視処理のフローチャートのうち、重送原稿の搬送の適否を判断する部分である。この部分は図11の示す部分とは、ステップS113が除去されている点でのみ異なる。
ステップS112では、制御部204は重送原稿DC1、DC2の重送部分長OVLを計算する:OVL=DCL−CVD+DS1。その後、処理はステップS114へ進む。
ステップS115では、(i)搬送中の原稿にジャムが生じ、または(iii)搬送カバー118が開いている。したがって、制御部204は搬送部201による重送原稿の搬送を中止して搬送不良を主制御部60に通知する。この通知に応じて主制御部60はスキャナー120を停止させて操作パネル160に「ジャム/重送が生じた」旨のメッセージを表示させる。その後、処理は終了する。
ステップS117では、搬送カバー118が開けられることなく、搬送部201が原稿の搬送を中断した時点から待ち時間が経過している。重送の検出時にはジャムが生じていないので、重送原稿DC1、DC2は停止位置まで搬送可能である。したがって、制御部204は搬送部201に重送原稿DC1、DC2の搬送を再開させる。その後、処理は図17の示すステップS141へ進む。
図17、図18は、実施形態2による重送監視処理のフローチャートのうち、停止位置へ重送原稿を搬送する部分と重送原稿の除去に応じて搬送の中断状態から復帰する部分とである。これらの部分は図12の示す実施形態1による部分とは異なり、まずステップS121、S122の間に重送部分長OVLと閾値LWLとを比較するステップS141を含む。重送部分長OVLが閾値LWL未満である場合には更に、ステップS141の後に重送原稿の後続部分長RMLを計測するステップS142〜S144を含み、ステップS124とステップS131との間に重なりセンサー11U、11Vで重送原稿の先頭の除去を検出して残りを搬送するステップS151〜S155を含む。
ステップS141では、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるか否かを制御部204は確認する。閾値LWL以上であれば処理はステップS122へ進み、未満であれば処理はステップS142へ進む。
<停止位置への重送原稿の搬送>
ステップS122では、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるので、以後の処理は図12の示す実施形態1による処理と同様に進む。まず、重送原稿の先頭DC1の先端TPEの検出により排紙センサー11Sの出力信号がオンに遷移したか否かを位置検出部202が確認する。遷移すれば処理はステップS123へ進み、遷移するまで処理はステップS122を繰り返す。
ステップS124では、排紙センサー11Sの出力信号がオンに遷移した時点からの経過時間が予測値ΔT1以上に達しているので、制御部204は搬送部201に排紙ローラー11Hを停止させ、この停止を主制御部60に通知する。この通知に応じて主制御部60は操作パネル160に重送原稿の残留を表示させ始める。その後、処理はステップS131へ進む。
ステップS131では、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したか否かを制御部204は確認する。遷移すれば処理はステップS132へ進み、遷移するまで処理はステップS131を繰り返す。
ステップS132〜S134では、制御部204は復帰処理、すなわち搬送経路上に残留する原稿の有無を確認し、原稿の搬送を再開することが可能であるか否かを判断する。その後、処理は終了する。
<重送原稿の後続部分長の計測>
ステップS142では、重送部分長OVLが閾値LWL未満であるので、停止位置へ重送原稿DC1、DC2を搬送するだけでは、先頭DC1を除く残りの原稿DC2を排紙口116からユーザーに引っ張らせることの容易な長さ以上にはみ出させることができない危険性が高い。そのような長さだけ残りの原稿DC2をはみ出させる目的で、まず位置検出部202が重送原稿DC1、DC2の最後端REEの位置を検出する。すなわち、その最後端REEが分離センサー11Pの監視領域を通過したことにより分離センサー11Pの出力信号FDSがオフに遷移したか否かを位置検出部202が確認する。遷移すれば処理はステップS143へ進み、遷移するまで処理はステップS142を繰り返す。
<停止位置への重送原稿の搬送>
停止位置へ重送原稿DC1、DC2を搬送することは、重送部分長OVLが閾値LWL以上であるか否かにかかわらず可能である。したがって、ステップS122〜S124は重送部分長OVLが閾値LWL未満であっても以上である場合と全く同様である。
ステップS123では、排紙センサー11Sの出力信号がオンに遷移したので、それに応じて制御部204はその遷移した時点からの経過時間を計測し、その計測値が予測値ΔT1以上であるか否かを確認する。以上であれば処理はステップS124へ進み、以上に達するまで処理はステップS123を繰り返す。
ステップS151では、重なりセンサーの受波器11Vの出力信号のレベルが閾値LTH以上に達したか否かを重送検出部203が確認する。達していれば処理はステップS152へ進み、達するまで処理はステップS151を繰り返す。
ステップS152では、重なりセンサーの受波器11Vの出力信号のレベルが閾値LTH以上に達しているので、重なりセンサー11U、11Vの隙間には重送原稿の重送部分OVLが存在しない。したがって、制御部204は位置検出部202に排紙センサー11Sの出力信号のオンオフを確認させる。オンのままであれば処理はステップS153へ進む。オフに遷移していれば、重送原稿の全体が排紙センサー11Sの監視領域を離脱している可能性が高いので、ステップS132〜S134による復帰処理が実行された後、処理は終了する。
ステップS154では、ステップS153で搬送部201が搬送ローラー11G、11Hの駆動を開始した時点からの経過時間を制御部204は計測し、その計測値がステップS144で予測した値ΔT2以上に達したか否かを確認する。達していれば処理はステップS155へ進み、達するまで処理はステップS154を繰り返す。
ステップS131〜S134は、重送部分長OVLが閾値LWL以上である場合と同様に、図12の示す実施形態1によるものと全く同様である。
ステップS131では、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したか否かを制御部204は確認する。遷移すれば処理はステップS132へ進み、遷移するまで処理はステップS131を繰り返す。
[実施形態2の利点]
本発明の実施形態2によるADFでは実施形態1によるもの110とは異なり、重送検出部203が原稿の重送を検出した場合、重送原稿DC1、DC2の重送部分長OVLが閾値LWL以上であるか否かにかかわらず、制御部204は搬送部201に重送原稿DC1、DC2を停止位置まで搬送させる。この停止位置では重送原稿の先頭DC1が排紙口116から排紙トレイ117へはみ出すと共に、重送部分OVLの後端OVRが排紙口116よりも、特に排紙センサー11Sの監視領域よりも上流に留まる。したがって、重送原稿DC1、DC2の全体が排紙トレイ117に落下することなく排紙口116に挟まっているので、これらをユーザーに一目で特定させることができる。さらに、排紙センサー11Sの出力信号がオンからオフへ遷移したことから、ユーザーが重送原稿DC1、DC2を停止位置から除去したことを制御部204は検出可能である。したがって、制御部204は主制御部60に、重送原稿の残留に関する表示を消去させることも、搬送経路上に残留する他の原稿の有無を確認して原稿の搬送の再開の可不可を表示させることも、自動的に実行することができる。
[変形例]
(A)図1の示す画像形成装置100は、カラーレーザープリンターを備えたMFPである。本発明の実施形態1による画像形成装置はその他に、モノクロレーザープリンター、インクジェットプリンター、ファクシミリ、またはコピー機のいずれを備えてもよい。
(D)図2、図5、図6、図13の示す重送センサー11X、11Yと、図13の示す重なりセンサー11U、11Vとは超音波センサーである。重送センサーまたは重なりセンサーはその他に、赤外線等を利用する光電型であってもよい。
110 ADF
116 排紙口
117 排紙トレイ
11H 排紙ローラー
11S 排紙センサー
DC1 重送原稿の先頭の1枚
DC2 重送原稿の次の1枚
DCL 重送原稿の先頭の全長
FEP 重送原稿の先頭の先端部
OVL 重送原稿の重送部分長
OVF 重送原稿の重送部分の先端部
DTP 排紙センサーの監視領域に位置する重送原稿の重送部分の後端部
OVR 重送原稿の重送部分の後端
LWL 重送原稿の重送部分長に対する閾値
MRG 余裕長
ST2 排紙トレイに収容された原稿の束
Claims (11)
- 画像読取装置の読み取り位置へ原稿を搬送する自動原稿搬送装置であり、
前記読み取り位置を経由する搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段が前記搬送経路の終端から排出した原稿を収容する排紙トレイと、
前記搬送手段が前記搬送経路に沿って搬送している原稿の位置を検出する位置検出手段と、
前記搬送手段による原稿の重送を検出する重送検出手段と、
前記位置検出手段が検出する原稿の位置に基づいて前記搬送手段を制御し、前記重送検出手段による重送の検出に応じて、前記位置検出手段が検出する重送原稿の位置から前記重送原稿が重なり合う部分の長さを求め、当該長さが閾値以上である場合、前記搬送手段に前記重送原稿を停止位置まで搬送させる制御手段と、
を備え、
前記停止位置では前記重送原稿のうち、先頭の1枚が前記搬送経路の終端から前記排紙トレイへはみ出すと共に、前記重送原稿の重なり合う部分の後端が前記搬送経路の終端に、または当該終端よりも上流に留まるように、前記制御手段は前記搬送手段に前記重送原稿を停止させる
ことを特徴とする自動原稿搬送装置。 - 前記停止位置では前記重送原稿の先頭の1枚のうち、前記搬送経路の終端から前記排紙トレイへはみ出た部分をユーザーが引っ張ることにより当該1枚の全体を前記搬送経路の終端から引き出すことが可能であるように、前記重送原稿の重なり合う部分の後端の位置を前記制御手段は設定することを特徴とする請求項1に記載の自動原稿搬送装置。
- 前記停止位置では前記重送原稿の重なり合う部分のうち、前記搬送経路の終端から前記排紙トレイへはみ出た部分をユーザーが引っ張ることにより前記重送原稿の全体を前記搬送経路の終端から引き出すことが可能であるように、前記閾値を前記制御手段が設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動原稿搬送装置。
- 搬送対象の原稿を収容する給紙トレイと、
前記給紙トレイに収容された原稿の長さを測定する測定手段と、
を更に備え、
前記位置検出手段は、前記搬送経路上の第1点を通過する原稿の端部を検出する通紙センサーを含み、
前記重送検出手段は、前記搬送経路上、前記第1点よりも下流に位置する第2点を2枚以上の原稿が重なって通過することを検出する重送センサーを含み、当該2枚以上の原稿を前記重送原稿として識別し、
前記制御手段は、
前記通紙センサーが前記重送原稿の先頭の1枚の先端を検出した時点から、当該1枚に後続の原稿が重なって前記第2点を通過することを前記重送センサーが検出した時点までの間に前記搬送手段が当該1枚を搬送した距離を求め、
当該距離を前記測定手段が測定した原稿の長さから除いた値と、前記搬送経路のうち前記第1点から前記第2点までの部分の長さとの和を、前記重送原稿の重なり合う部分の長さに設定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置。 - 前記位置検出手段は、前記搬送手段が前記搬送経路の終端から前記排紙トレイへ排出する原稿の端部を検出する排紙センサーを含み、
前記制御手段は、
前記停止位置では前記重送原稿の先頭の1枚が前記排紙センサーに検出され続けるように前記重送原稿の重なり合う部分の後端の位置を設定し、
前記搬送手段に前記重送原稿を前記停止位置まで搬送させた後、前記排紙センサーが原稿を検出しなくなったことに応じて前記搬送手段に原稿の搬送を再開させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置。 - 前記制御手段は、前記重送原稿の重なり合う部分の長さが前記閾値に満たない場合、前記搬送手段に前記重送原稿を前記停止位置へ搬送させることを中止することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置。
- 前記重送検出手段は、前記停止位置に停止した2枚以上の原稿の重なりを検出する重なりセンサーを含み、
前記制御手段は、前記重送原稿の重なり合う部分の長さが前記閾値に満たない場合にも前記搬送手段に前記重送原稿を前記停止位置まで搬送させ、その後、前記重なりセンサーが前記重送原稿の重なりの解消を検出したことに応じて前記搬送手段に前記重送原稿の搬送を再開させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置。 - 前記位置検出手段は、前記搬送手段が原稿を搬送する間、当該原稿の速度の設定値から当該原稿の位置を検出するタイミングを予測し、予測されたタイミングと当該原稿の位置を実際に検出したタイミングとの間の誤差を計測し、
前記制御手段は、
前記搬送手段に原稿を搬送させる間、前記搬送手段に当該原稿の速度の設定値を指示して、前記位置検出手段の計測する誤差が許容上限を超えたことを原稿のジャムとして検出し、
前記搬送手段に前記重送原稿を前記停止位置まで搬送させる際、前記重送原稿の速度を前記設定値よりも低減させ、かつ前記許容上限を引き下げる
ことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置。 - 前記制御手段は、前記重送検出手段が原稿の重送を検出した時点で原稿のジャムを検出している場合には、前記搬送手段に前記重送原稿を前記停止位置へ搬送させることを中止することを特徴とする請求項8に記載の自動原稿搬送装置。
- 前記読み取り位置に存在する原稿から画像を読み取る画像読取装置と、
前記読み取り位置へ原稿を搬送する請求項1から請求項9までのいずれかに記載の自動原稿搬送装置と、
を備えた画像読取システム。 - 請求項10に記載の画像読取システムと、
前記画像読取システムが読み取った画像をシートに印刷する画像形成手段と、
を備えた画像形成装置。
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