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JP6587820B2 - 射出成形用金型および射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型および射出成形方法 Download PDF

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JP6587820B2 JP2015067985A JP2015067985A JP6587820B2 JP 6587820 B2 JP6587820 B2 JP 6587820B2 JP 2015067985 A JP2015067985 A JP 2015067985A JP 2015067985 A JP2015067985 A JP 2015067985A JP 6587820 B2 JP6587820 B2 JP 6587820B2
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Description

本発明は、射出成形用金型およびこの射出成形用金型を用いた射出成形方法に関する。
従来、溶融した樹脂が注入されるスプルーと、成形品が形成されるキャビティと、スプルーとキャビティとを繋ぐランナーとが形成された射出成形用金型が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の射出成形用金型では、スプルーとランナーとによって構成される樹脂供給路の近傍、および、キャビティの近傍に、加熱冷却媒体流路が形成されている。また、特許文献1には、この射出成形用金型を用いた射出成形方法が開示されている。特許文献1に記載の射出成形方法では、溶融樹脂の射出ユニットからスプルーに注入された溶融樹脂がランナーを通過してキャビティに充填されると、射出ユニットからの溶融樹脂の注入を継続した状態で、まず、キャビティを冷却し、その後、樹脂供給路を冷却している。
特許第4684423号公報
本願発明者は、射出成形用金型を用いて肉厚の成形品を作ることを検討している。肉厚の成形品にはヒケが生じやすい。肉厚の成形品のヒケを抑制するためには、キャビティに十分な量の溶融樹脂を充填するとともに、キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制する必要がある。キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制するためには、特許文献1に記載の射出成形方法のように、射出ユニットからの溶融樹脂の注入を継続した状態で、まず、キャビティを冷却し、その後、樹脂供給路を冷却すれば良い。しかしながら、この射出成形方法では、キャビティが冷却されるまで射出ユニットを稼働し続けなければならず、射出ユニットの稼働時間が長くなる。
そこで、本発明の課題は、スプルーに樹脂を注入する射出ユニットの稼働時間を短縮しても、キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制することが可能な射出成形用金型を提供することにある。また、本発明の課題は、かかる射出成形用金型を用いた射出成形方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の射出成形用金型は、溶融した樹脂が注入されるスプルーと、成形品が形成される複数のキャビティと、スプルーと複数のキャビティとを繋ぐランナーと、ランナーを冷却するための冷却用媒体が流れる媒体流路とが形成されるとともに、ランナーを加熱するための複数のヒータと、複数の温度センサとを備え、ランナーは、スプルーに繋がるとともに略直線状に形成される第1ランナー部を備え、媒体流路は、第1ランナー部が形成される方向であるランナー形成方向に冷却用媒体が流れるように、第1ランナー部の側面に沿って形成され、複数のヒータは、ランナー形成方向に所定の間隔をあけた状態で配置され、複数の温度センサは、複数のヒータのそれぞれに対応する位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の射出成形用金型には、ランナーを冷却するための冷却用媒体が流れる媒体流路が形成されており、ランナーは、スプルーに繋がるとともに略直線状に形成される第1ランナー部を備えている。また、本発明では、媒体流路は、第1ランナー部が形成される方向であるランナー形成方向に冷却用媒体が流れるように、第1ランナー部の側面に沿って形成されている。そのため、本発明では、媒体流路を流れる冷却用媒体によってランナーを効果的に冷却することが可能になる。すなわち、本発明では、媒体流路を流れる冷却用媒体によってランナーの中の溶融樹脂を効果的に冷却して、ランナーの中の溶融樹脂の粘度を短時間で上げることが可能になるか、あるいは、ランナーの中の溶融樹脂を短時間で硬化させることが可能になる。したがって、本発明では、スプルーに樹脂を注入する射出ユニットの稼働時間を短縮しても、ランナーの中の粘度の高い溶融樹脂または硬化した樹脂によって、キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制することが可能になる。また、本発明では、射出成形用金型は、ランナーを加熱するための複数のヒータと、複数の温度センサとを備えるとともに、射出成形用金型には、ランナーに繋がる複数のキャビティが形成され、複数のヒータは、ランナー形成方向に所定の間隔をあけた状態で配置され、複数の温度センサは、複数のヒータのそれぞれに対応する位置に配置されているため、キャビティに溶融樹脂を充填するときに、ヒータによってランナーの中の溶融樹脂を加熱して溶融樹脂の粘度を下げることが可能になる。したがって、ランナーを通過する溶融樹脂が流れやすくなり、短時間でキャビティに溶融樹脂を充填することが可能になる。また、キャビティに溶融樹脂を充填するときに、複数のヒータのそれぞれに対応する位置に配置される温度センサでの検出結果に基づいて、複数のヒータのそれぞれの温度を制御することが可能になる。したがって、キャビティに溶融樹脂を充填するときに、ランナー形成方向におけるランナーの加熱温度のばらつきを抑制することが可能になり、その結果、複数のキャビティのそれぞれに溶融樹脂を均等に充填することが可能になる。
本発明において、媒体流路への冷却用媒体の流入口と、媒体流路からの冷却用媒体の流出口とは、ランナー形成方向における第1ランナー部の一方側に形成され、媒体流路は、第1ランナー部を囲むようにランナー形成方向における第1ランナー部の他方側で折り返されていることが好ましい。このように構成すると、媒体流路によって第1ランナー部が囲まれているため、媒体流路を流れる冷却用媒体によって、ランナーの中の溶融樹脂をより効果的に冷却することが可能になる。また、このように構成すると、ランナー形成方向における第1ランナー部の一方側に流入口および流出口が形成されているため、流入口に接続される配管と流出口に接続される配管とをまとめて引き回すことが可能になる。したがって、流入口に接続される配管および流出口に接続される配管の引き回しが容易になる。
本発明において、射出成形用金型は、ランナーを構成するランナー溝が形成されるランナー溝形成部と、ランナー溝形成部が固定される固定部とを備え、媒体流路は、媒体流路を通過する冷却用媒体がランナー溝形成部に接触するように形成され、ランナー溝形成部の熱伝導率は、固定部の熱伝導率よりも高くなっていることが好ましい。このように構成すると、たとえば、射出成形用金型の剛性を高めるために、熱伝導率の比較的低い材料によって固定部が形成されていても、ランナーを効果的に冷却することが可能になる。
本発明の射出成形用金型を用いた射出成形方法は、たとえば、ランナーを加熱するランナー加熱工程と、ランナー加熱工程後に、溶融した樹脂をスプルーに注入してキャビティに樹脂を充填する樹脂充填工程と、樹脂充填工程後に、媒体流路に冷却用媒体を流してランナーを冷却するランナー冷却工程と、ランナー冷却工程後に、キャビティ内の成形品を冷却してから成形品を取り出す成形品取出工程とを備えている。この射出成形方法では、キャビティに樹脂を充填する樹脂充填工程の前のランナー加熱工程においてランナーを加熱しているため、樹脂充填工程においてランナーを通過する溶融樹脂を加熱して溶融樹脂の粘度を下げることが可能になる。したがって、ランナーを通過する溶融樹脂を流れやすくして、短時間でキャビティに溶融樹脂を充填することが可能になる。また、この射出成形方法では、樹脂充填工程後のランナー冷却工程において媒体流路に冷却用媒体を流してランナーを冷却しているため、媒体流路を流れる冷却用媒体によってランナーの中の溶融樹脂を効果的に冷却して、ランナーの中の溶融樹脂の粘度を短時間で上げることが可能になるか、あるいは、ランナーの中の溶融樹脂を短時間で硬化させることが可能になる。したがって、スプルーに樹脂を注入する射出ユニットの稼働時間を短縮しても、ランナーの中の粘度の高い溶融樹脂または硬化した樹脂によって、キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制することが可能になる。
以上のように、本発明では、スプルーに樹脂を注入する射出ユニットの稼働時間を短縮しても、キャビティに充填された溶融樹脂のランナーへの逆流を抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる射出成形用金型の概略構成を説明するための側面図である。 図1に示す射出成形用金型の概略構成を説明するための平面図である。 図1に示す第3金型の側面図である。 図1に示す第3金型の平面図である。 図1の示す第3金型の正面図である。 図3のE−E断面の上端側部分の断面図である。 本発明の他の実施の形態にかかる第3金型の側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(射出成形用金型の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる射出成形用金型1の概略構成を説明するための側面図である。図2は、図1に示す射出成形用金型1の概略構成を説明するための平面図である。
本形態の射出成形用金型1(以下、「金型1」とする)は、肉厚の成形品を作るための金型であり、射出成形装置(図示省略)に取り付けられて使用される。金型1には、溶融した樹脂(溶融樹脂)が注入されるスプルー2aと、成形品が形成されるキャビティ3aと、スプルー2aとキャビティ3aとを繋ぐランナー7とが形成されている。また、金型1は、スプルー2aが形成される第1金型2と、キャビティ3aが形成される第2金型3と、ランナー7を構成するランナー溝4aが形成される第3金型4とに分割可能となっている。なお、図1では、第2金型3の図示を省略し、図2では、第1金型2の図示を省略している。
以下では、金型1の構成の説明の便宜上、互いに直交する3方向(X方向、Y方向およびZ方向)のうちのX方向を「左右方向」とし、Y方向を「前後方向」とし、Z方向を「上下方向」とする。また、上下方向のうちのZ1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側とする。なお、金型1は、Z方向(上下方向)と鉛直方向(鉛直線の方向、すなわち、重力の方向)とが一致するように配置されても良いし、Z方向が鉛直方向に対して傾くように配置されても良い。
図1に示すように、第1金型2は、第3金型4の上側に配置されている。第1金型2の上側には、溶融樹脂の射出ユニット(図示省略)が配置されており、スプルー2aには、上側から溶融樹脂が注入される。図2に示すように、第2金型3は、第3金型4の左右の両側に配置されている。第2金型3には、ランナー7に繋がる4個のキャビティ3aが形成されている。4個のキャビティ3aのうちの2個のキャビティ3aは、第3金型4の左右方向の一方側に配置され、残りの2個のキャビティ3aは、第3金型4の左右方向の他方側に配置されている。また、4個のうちの2個のキャビティ3aは、第3金型4の前後方向の一方側に配置され、残りの2個のキャビティ3aは、第3金型4の前後方向の他方側に配置されている。
(第3金型の構成)
図3は、図1に示す第3金型4の側面図である。図4は、図1に示す第3金型4の平面図である。図5は、図1の示す第3金型4の正面図である。図6は、図3のE−E断面の上端側部分の断面図である。
第3金型4は、略直方体状に形成されている。具体的には、第3金型4は、左右方向に略平行な2個の平面と、前後方向に略平行な2個の平面と、上下方向に略平行な2個の平面とを有する略直方体状に形成されている。また、第3金型4は、左右方向の厚さが薄い扁平な略直方体状に形成されている。ランナー溝4aは、第3金型4の上端面に形成されている。ランナー7は、第3金型4の上面に当接する第1金型2の底面とランナー溝4aとによって形成されている。また、第3金型4には、ランナー7を冷却するための冷却用媒体が流れる媒体流路4bと、温度センサ5が配置されるセンサ配置溝4cとが形成されている。
ランナー溝4aは、スプルー2aに繋がるとともに前後方向に長い略直線状に形成される第1ランナー溝部4dと、前後方向における第1ランナー溝部4dの両端側から左右方向の両側のそれぞれに向かって伸びる4個の第2ランナー溝部4eとから構成されている。第2ランナー溝部4eは、キャビティ3aに繋がっている。また、第1ランナー溝部4dおよび第2ランナー溝部4eは、その断面形状が略U形状となるU溝状に形成されている。本形態では、第1ランナー溝部4dと第1金型2の底面とによって、スプルー2aに繋がるとともに略直線状に形成される第1ランナー部7aが形成されている。
媒体流路4bは、第1ランナー部7aが形成される方向である前後方向に冷却用媒体が流れるように、第1ランナー部7aの側面に沿って形成されている。すなわち、媒体流路4bは、第1ランナー溝部4dの側面に沿って形成されている。具体的には、媒体流路4bは、左右方向において第1ランナー部7aを挟むように、第1ランナー部7aの左側面および右側面に沿って形成されている。本形態の前後方向(Y方向)はランナー形成方向である。
本形態では、媒体流路4bへの冷却用媒体の流入口4fと媒体流路4bからの冷却用媒体の流出口4gとが前後方向における第1ランナー部7aの一方側に形成され、媒体流路4bは、第1ランナー部7aを囲むように前後方向における第1ランナー部7aの他方側で折り返されている。より具体的には、流入口4fおよび流出口4gは、第3金型4の下面に形成されており、媒体流路4bは、流出口4fから上側に向かって形成された後に、第1ランナー部7aの左右の一方の側面に沿うように前後方向の他方側に向かって第1ランナー部7aと平行に形成され、その後、前後方向において第1ランナー部7aの外側を通過するように、前後方向の他方側で折り返されて形成された後、第1ランナー部7aの左右の他方の側面に沿うように前後方向の一方側に向かって第1ランナー部7aと平行に形成され、その後、流出口4gに繋がるように下側へ向かって形成されている。なお、媒体流路4bの一部は、第2ランナー部4eを避けるように下側に湾曲する湾曲部4hとなっている。
また、本形態では、媒体流路4bに、ランナー7を加熱するための加熱用媒体も流される。冷却用媒体は、たとえば、冷却された油であり、加熱用媒体は、たとえば、加熱された油である。流入口4fおよび流出口4gには、冷却用媒体の供給回収ユニット(図示省略)と加熱用媒体の供給回収ユニット(図示省略)とが、所定の配管および切替弁(図示省略)を介して接続されており、この切替弁の切替によって、媒体流路4bに流される媒体が切り替わる。切替弁は、たとえば、電磁弁である。なお、冷却用媒体は、油以外の液体であっても良いし、気体であっても良い。同様に、加熱用媒体は、油以外の液体であっても良いし、気体であっても良い。
センサ配置溝4cは、第3金型4の左右方向の一方の側面に形成されている。また、センサ配置溝4cは、左右方向の内側に向かって窪むように形成されている。たとえば、2個のセンサ配置溝4cが前後方向において所定の間隔をあけた状態で形成されている。センサ配置溝4cには、温度センサ5が配置されている。すなわち、第3金型4には、温度センサ5が取り付けられており、温度センサ5によって第3金型4の温度が測定される。温度センサ5は、たとえば、熱電対である。
また、第3金型4は、図6に示すように、ランナー溝4aが形成されるランナー溝形成部4jと、ランナー溝形成部4jが固定される複数の固定部4kとから構成されており、ランナー溝形成部4jと複数の固定部4kとは互いに接合されている。媒体流路4bは、媒体流路4bを通過する冷却用媒体および加熱用媒体がランナー溝形成部4jの側面に接触するように形成されている。ランナー溝形成部4jの材質と固定部4kの材質とは異なっており、ランナー溝形成部4jの熱伝導率は、固定部4kの熱伝導率よりも高くなっている。また、固定部4kの剛性は、ランナー溝形成部4jの剛性よりも高くなっている。本形態では、ランナー溝形成部4jは、銅合金によって形成され、固定部4kは、ステンレス鋼等の鉄系金属によって形成されている。
(射出成形方法)
以上のように構成された金型1を用いて射出成形を行う場合には、まず、ランナー7を加熱する(ランナー加熱工程)。具体的には、媒体流路4bに加熱用流体を流してランナー7を加熱する。また、ランナー加熱工程では、ランナー7の温度がスプルー2aから注入される溶融樹脂のガラス転移点よりも高くなるように、ランナー7を加熱する。その後、射出ユニットから溶融樹脂をスプルー2aに注入してキャビティ3aに樹脂を充填する(樹脂充填工程)。その後、スプルー2a、キャビティ3aおよびランナー7内の圧力を維持した状態で媒体流路4bに冷却用媒体を流してランナー7を冷却する(ランナー冷却工程)。その後、キャビティ3a内の成形品を冷却してから成形品を取り出す(成形品取出工程)。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ランナー7を冷却するための冷却用媒体が流れる媒体流路4bが金型1に形成されており、媒体流路4bは、第1ランナー部7aが形成される方向である前後方向に冷却用媒体が流れるように、第1ランナー部7aの側面に沿って形成されている。そのため、本形態では、ランナー冷却工程において、媒体流路4bを流れる冷却用媒体によってランナー7を効果的に冷却することが可能になる。特に本形態では、媒体流路4bは、前後方向における第1ランナー部7aの他方側で折り返されており、左右の両側および前後方向の他方側から第1ランナー部7aを囲んでいるため、ランナー冷却工程において、媒体流路4bを流れる冷却用媒体によってランナー7をより効果的に冷却することが可能になる。
すなわち、本形態では、ランナー冷却工程において、媒体流路4bを流れる冷却用媒体によってランナー7の中の溶融樹脂をより効果的に冷却して、ランナー7の中の溶融樹脂の粘度を短時間で上げることが可能になる。したがって、本形態では、射出ユニットの稼働時間を短縮しても、ランナー7の中の粘度の高い溶融樹脂によって、キャビティ3aに充填された溶融樹脂のランナー7への逆流を抑制することが可能になる。
本形態では、媒体流路4bを流れる加熱用媒体によってランナー7を加熱した後に、樹脂充填工程において、溶融樹脂をスプルー2aに注入してキャビティ3aに樹脂を充填している。そのため、本形態では、樹脂充填工程においてランナー7を通過する溶融樹脂を加熱して溶融樹脂の粘度を下げることが可能になる。したがって、本形態では、ランナー7を通過する溶融樹脂を流れやすくして、短時間でキャビティ3aに溶融樹脂を充填することが可能になる。また、本形態では、冷却用媒体が流れる媒体流路4bと加熱用媒体が流れる媒体流路4bとが共通であるため、金型1の構造を簡素化することが可能になる。
本形態では、第3金型4は、ランナー溝形成部4jと固定部4kとから構成されており、媒体流路4bは、媒体流路4bを通過する冷却用媒体および加熱用媒体がランナー溝形成部4jの側面に接触するように形成されている。また、本形態では、ランナー溝形成部4jの熱伝導率は、固定部4kの熱伝導率よりも高くなっており、固定部4kの剛性は、ランナー溝形成部4jの剛性よりも高くなっている。そのため、本形態では、第3金型4の剛性を確保しつつ、媒体流路4bを通過する冷却用媒体によってランナー7を効果的に冷却したり、媒体流路4bを通過する加熱用媒体によってランナー7を効果的に加熱したりすることが可能になる。
本形態では、媒体流路4bへの冷却用媒体の流入口4fと媒体流路4bからの冷却用媒体の流出口4gとが前後方向における第1ランナー部7aの一方側に形成されている。そのため、本形態では、流入口4fに接続される配管と流出口4gに接続される配管とをまとめて引き回すことが可能になる。したがって、本形態では、流入口4fに接続される配管および流出口4gに接続される配管の引き回しが容易になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、ランナー加熱工程において、媒体流路4bを流れる加熱用媒体によってランナー7が加熱されている。この他にもたとえば、図7に示すように、ランナー加熱工程においてランナー7を加熱するためのヒータ6が金型1に取り付けられても良い。この場合には、ヒータ6が配置されるヒータ配置孔4pが第3金型4に形成される。ヒータ配置孔4pは、第3金型4の下面から上側に向かって窪むように形成されている。ヒータ6は、たとえば、電熱ヒータである。
また、この場合には、1個のヒータ6が第3金型4に取り付けられても良いが、複数のヒータ6が前後方向に所定の間隔をあけた状態で第3金型4に取り付けられるとともに、複数のヒータ6のそれぞれに対応する位置に複数の温度センサ5が取り付けられていることが好ましい。図7に示す例では、4個のヒータ6が前後方向において一定のピッチで配置され、4個のヒータ6のそれぞれに対応する位置に4個の温度センサ5が配置されている。また、4個のヒータ6のそれぞれの温度は、4個のヒータ6のそれぞれに対応する位置に配置される温度センサ5での検出結果に基づいて、制御されている。
この場合には、温度センサ5での検出結果に基づいて4個のヒータ6のそれぞれの温度を制御することで、4個のキャビティ3aに溶融樹脂を充填するときに、前後方向におけるランナー7の加熱温度のばらつきを抑制することが可能になる。すなわち、4個のキャビティ3aに溶融樹脂を充填するときに、前後方向において、ランナー7を流れる溶融樹脂の温度のばらつきを抑制することが可能になる。したがって、第3金型4の前後方向の一方側に配置される2個のキャビティ3aと、第3金型4の前後方向の他方側に配置される2個のキャビティ3aとのそれぞれに溶融樹脂を均等に充填することが可能になる。なお、この場合には、加熱用媒体は、媒体流路4bを流れない。
上述した形態では、媒体流路4bの流入口4fと流出口4gとが前後方向における第1ランナー部7aの一方側に形成され、媒体流路4bは、第1ランナー部7aの他方側で折り返されている。この他にもたとえば、第1ランナー部7aの右側面に沿って配置される媒体流路4bの流入口4fが前後方向における第1ランナー部7aの一方側に形成され、第1ランナー部7aの右側面に沿って配置される媒体流路4bの流出口4gが前後方向における第1ランナー部7aの他方側に形成されるとともに、第1ランナー部7aの左側面に沿って配置される媒体流路4bの流入口4fが前後方向における第1ランナー部7aの一方側に形成され、第1ランナー部7aの左側面に沿って配置される媒体流路4bの流出口4gが前後方向における第1ランナー部7aの他方側に形成されても良い。また、上述した形態では、媒体流路4bは、左右方向で第1ランナー部7aを挟むように形成されているが、媒体流路4bは、左右方向における第1ランナー部7aの左側または右側の一方側のみに形成されても良い。
上述した形態では、ランナー溝形成部4jの材質と固定部4kの材質とが異なっているが、ランナー溝形成部4jの材質と固定部4kの材質とが同じであっても良い。また、上述した形態では、ランナー溝4aは、第1ランナー溝部4dと第2ランナー溝部4eとから構成されているが、ランナー溝4aは、第1ランナー溝部4dのみによって構成されても良い。さらに、上述した形態では、第3金型4に温度センサ5が取り付けられているが、第3金型4に温度センサ5が取り付けられていなくても良い。また、上述した形態では、金型1に4個のキャビティ3aが形成されているが、金型1に形成されるキャビティ3aの数は、3個以下であっても良いし、5個以上であっても良い。
1 金型(射出成形用金型)
2a スプルー
3a キャビティ
4a ランナー溝
4b 媒体流路
4f 流入口
4g 流出口
4j ランナー溝形成部
4k 固定部
5 温度センサ
6 ヒータ
7 ランナー
7a 第1ランナー部
Y ランナー形成方向

Claims (4)

  1. 溶融した樹脂が注入されるスプルーと、成形品が形成される複数のキャビティと、前記スプルーと複数の前記キャビティとを繋ぐランナーと、前記ランナーを冷却するための冷却用媒体が流れる媒体流路とが形成されるとともに、前記ランナーを加熱するための複数のヒータと、複数の温度センサとを備え、
    前記ランナーは、前記スプルーに繋がるとともに略直線状に形成される第1ランナー部を備え、
    前記媒体流路は、前記第1ランナー部が形成される方向であるランナー形成方向に前記冷却用媒体が流れるように、前記第1ランナー部の側面に沿って形成され
    複数の前記ヒータは、前記ランナー形成方向に所定の間隔をあけた状態で配置され、
    複数の前記温度センサは、複数の前記ヒータのそれぞれに対応する位置に配置されていることを特徴とする射出成形用金型。
  2. 前記媒体流路への前記冷却用媒体の流入口と、前記媒体流路からの前記冷却用媒体の流出口とは、前記ランナー形成方向における前記第1ランナー部の一方側に形成され、
    前記媒体流路は、前記第1ランナー部を囲むように前記ランナー形成方向における前記第1ランナー部の他方側で折り返されていることを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型。
  3. 前記ランナーを構成するランナー溝が形成されるランナー溝形成部と、前記ランナー溝形成部が固定される固定部とを備え、
    前記媒体流路は、前記媒体流路を通過する前記冷却用媒体が前記ランナー溝形成部に接触するように形成され、
    前記ランナー溝形成部の熱伝導率は、前記固定部の熱伝導率よりも高くなっていることを特徴とする請求項1または2記載の射出成形用金型。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の射出成形用金型を用いた射出成形方法であって、
    前記ランナーを加熱するランナー加熱工程と、前記ランナー加熱工程後に、溶融した樹脂を前記スプルーに注入して前記キャビティに樹脂を充填する樹脂充填工程と、前記樹脂充填工程後に、前記媒体流路に前記冷却用媒体を流して前記ランナーを冷却するランナー冷却工程と、前記ランナー冷却工程後に、前記キャビティ内の前記成形品を冷却してから前記成形品を取り出す成形品取出工程とを備えることを特徴とする射出成形方法。
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