JP6585383B2 - 不織布積層体及びこれに使用される孔あきフィルム - Google Patents
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Description
孔あきフィルムと、該孔あきフィルムの少なくとも片面に積層される不織布と、からなる車両用途の不織布積層体において、
前記孔あきフィルムは、芯材の少なくとも前記片面側に融着材が積層されている多層孔あきフィルムで、厚み方向に貫通する無数の微細な孔を有し、
前記孔あきフィルムと前記不織布とは、加熱処理(加熱成形)によって融着した融着材によって結合し、
前記芯材は、前記加熱処理における孔あきフィルムの到達温度で溶融しない高融点熱可塑性樹脂であり、前記融着材は、前記到達温度で溶融する低融点熱可塑性樹脂であり、
前記微細な孔の直径(モード径)が、0.005〜0.5mm(0.05〜0.5mmを除く)であることを特徴とする。
本発明の車両用途の不織布積層体に使用する孔あきフィルム11は、芯材31の少なくとも片面に融着材41が積層されている多層体からなり、厚み方向に貫通する無数の微細な孔51を有しているものである。
より好ましくは、10〜35g/m2であり、最も好ましくは、13〜25g/m2である。
孔あきフィルム11としての多層フィルムの製造方法には、Tダイ法とインフレーション法の二種類が知られている。Tダイ法とは、押出機の先端にTダイと呼ばれる直線状のリップ(溶融した樹脂が出てくる隙間の部分)を持つ金属を設置し、平面状に樹脂材料を連続して押し出して成膜化する方法である。一方、インフレーション法は、押出機の先端にリングダイスと呼ばれる環状のリップを持つ金型を設置し、チューブ状に樹脂材料を連続押し出し、風船のように膨らまして成膜化する方法である。これらの中でも、容易に異種の樹脂を同心円状の円形スリットから共に押出すことのできる、インフレーション法をより好んで使用することができる。
不織布は吸音層として作用するものである。そして、孔あきフィルム11の、上側(車室内側)に設置される上側不織布21と、下側(道路側)に設置される下側不織布22とがある。
不織布積層体の予備接合処理は、以下のように行った。上側不織布21、多層孔あきフィルム11及び下側不織布22の順に設置したものを原反とし、原反を、雰囲気温度180〜220℃の条件で、0.5〜5分加熱を行い、予備接合処理をすることによって、成型用不織布(不織布積層体)を得ることができる。また、型で成型された成形保形性を付与するために下側不織布22の下側にポリエチレンやEVAなどの層を融着積層することもある。
金型での成型処理は、予備接合処理した成型用不織布を雰囲気温度180〜220℃に加熱し、車両の設置部位に合わせた金型で0.25〜3分型締めを行い、成型加工品(不織布積層体)とした。
試験例1〜9の結果を表5に示す。試験例1は、孔あきフィルムを使用しなかった不織布積層体である。5kHz吸音率が劣り、上側不織布と下側不織布とは融着していなかった。試験例2〜4は、多層孔あきフィルムNo.1〜3を用いた不織布積層体である。5kHz吸音率が優れ、上側不織布と下側不織布とは孔あきフィルムを介して融着していた。試験例5は、多層孔あきフィルムNo.4を用いた不織布積層体である。5kHz吸音率が優れるが、孔あきフィルムに融着材層がないため、孔あきフィルムは上側不織布と下側不織布とに融着していなかった。試験例6は、多層孔あきフィルムNo.5を用いた不織布積層体である。5kHz吸音率が優れるが、孔あきフィルムの融着材層が片面のみのため、孔あきフィルムは上側不織布に密着していなかった。試験例7は、多層孔あきフィルムNo.5を用いた不織布積層体である。孔あきフィルムの上に他部材であるパイル地を設置することによって、5kHz吸音率が優れるものとなった。しかし、薄いフィルムとの融着性が、パイル地の基布とフィルムとの融着面の凹凸が大きいためやや劣るものであった。試験例8は、多層孔あきフィルムNo.6を用いた不織布積層体である。孔あきフィルムの融着材層の融点が高いために、孔あきフィルムと不織布とは融着していなかった。試験例9は、多層孔あきフィルムNo.7を用いた不織布積層体である。孔あきフィルムの融点が低いために、孔あきフィルムが融けて吸音効果は発揮されなかった。
試験例10〜16の結果を表6に示す。試験例10〜16は、多層孔あきフィルムNo.8〜13及び1を用いた不織布積層体である。単位面積質量の少ない多層孔あきフィルムNo.8を用いた試験例10では、孔あきフィルムが破れたため5kHz吸音率がやや劣る結果となった。一方、単位面積質量の大きい孔あき多層フィルムNo.13を用いた試験例16では、孔あきフィルムの振動が小さくなり5kHz吸音率がやや劣る結果となった。
試験例17〜23の結果を表7に示す。試験例17〜23は、多層孔あきフィルムNo.14〜19及び1を用いた不織布積層体である。開孔率の少ない孔あきフィルム多層No.14を用いた試験例17では、十分な吸音効果が得られなかったため5kHz吸音率がやや劣る結果となった。一方、開孔率の大きい孔あきフィルム多層No.19を用いた試験例23では、孔あきフィルムの振動が小さくなり5kHz吸音率がやや劣る結果となった。
試験例24〜30の結果を表8に示す。試験例24〜30は、多層孔あきフィルムNo.20〜25及び1を用いた不織布積層体である。開孔の直径の小さい多層孔あきフィルムNo.20を用いた試験例24では、十分な吸音効果が得られなかったため5kHz吸音率がやや劣る結果となった。一方、開孔の直径の大きい多層孔あきフィルムNo.25を用いた試験例30では、孔あきフィルムの振動が小さくなり5kHz吸音率がやや劣る結果となった。
21 上側不織布
22 下側不織布
31 芯材
41 融着材
51 孔
Claims (4)
- 孔あきフィルムと、該孔あきフィルムの少なくとも片面に積層される不織布と、からなる車両用途の不織布積層体において、
前記孔あきフィルムは、芯材の少なくとも前記片面側に融着材が積層されている多層孔あきフィルムで、厚み方向に貫通する無数の微細な孔を有し、
前記孔あきフィルムと前記不織布とは、加熱処理(加熱成形)によって融着した融着材によって結合し、
前記芯材は、前記加熱処理における孔あきフィルムの到達温度で溶融しない高融点熱可塑性樹脂であり、前記融着材は、前記到達温度で溶融する低融点熱可塑性樹脂であり、
前記微細な孔の直径(モード径)が、0.005〜0.5mm(0.05〜0.5mmを除く)であることを特徴とする不織布積層体。 - 前記孔あきフィルムにおける前記微細な孔の開孔率が、0.1〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の不織布積層体。
- 機械的穿孔方法によって前記微細な孔を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の不織布積層体。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織布積層体に使用する多層孔あきフィルムであって、
前記芯材は、前記加熱処理における孔あきフィルムの到達温度で溶融しない高融点熱可塑性樹脂であり、
前記融着材は、前記温度で溶融する低融点熱可塑性樹脂であることを特徴とする多層孔あきフィルム。
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JP2015107848A JP6585383B2 (ja) | 2015-05-27 | 2015-05-27 | 不織布積層体及びこれに使用される孔あきフィルム |
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