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JP6576214B2 - 振動型アクチュエータ、レンズ鏡筒、撮像装置及びステージ装置 - Google Patents

振動型アクチュエータ、レンズ鏡筒、撮像装置及びステージ装置 Download PDF

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JP6576214B2 JP2015218404A JP2015218404A JP6576214B2 JP 6576214 B2 JP6576214 B2 JP 6576214B2 JP 2015218404 A JP2015218404 A JP 2015218404A JP 2015218404 A JP2015218404 A JP 2015218404A JP 6576214 B2 JP6576214 B2 JP 6576214B2
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Description

本発明は、振動型アクチュエータ、振動型アクチュエータを備えるレンズ鏡筒、撮像装置及びステージ装置に関する。
振動型アクチュエータは、一般的に、振動体と被駆動体を加圧接触させ、振動体に励起させた振動によって振動体と被駆動体との間に摩擦駆動力を作用させて、振動体と被駆動体とを相対的に移動させる。振動型アクチュエータの一例として、振動体に設けられた2つの突起部の上面と被駆動体とを加圧接触させた構造を有するものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された振動型アクチュエータを構成する振動体は、板状の弾性体と、弾性体の一方の面に設けられた2つの突起部と、弾性体において突起部が設けられている面の反対側の面に設けられた圧電素子(電気−機械エネルギ変換素子)とを有する。
このような振動型アクチュエータの駆動時には、駆動回路から位相差を有する2つの交流電圧が駆動電圧として圧電素子へ印加される。これにより、振動体に2つの曲げ振動モードが同時に励振され、2つの突起部を結ぶ方向と弾性体からの2つの突起部の突出方向とを含む面内で2つの突起部の先端に楕円運動が生じ、被駆動体は2つの突起部から摩擦駆動力を受ける。こうして、例えば、振動体が固定部材に固定された振動型アクチュエータでは、2つの突起部を結ぶ方向に被駆動体を移動させることができる。
特許文献1では、圧電素子の底面(弾性体との接合面の反対側の面)にフェルトを介して加圧板を配置し、加圧ばねを用いて加圧板を被駆動体側へ押圧することで振動体を被駆動体に押し当てる加圧手段が用いられている。このとき、振動体を保持する固定部材に加圧力の反力を受けるガイド部を設けることによって、振動体に励起した振動を阻害することなく、安定した加圧状態を実現することができる。一方、特許文献2には、振動型アクチュエータの小型化と薄型化を目的として、別の加圧手段として永久磁石の磁力によって振動体と被駆動体とを加圧接触させるための圧接力を発生させる構成を有するものが提案されている。
特開2015−104144号公報 特開2009−11058号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された加圧手段は、加圧ばねやフェルトを必要とするため、部品点数が増加するという問題がある。また、部品点数が増えることによって、振動体を小型化させても、振動型アクチュエータ全体の小型化を実現することが容易ではないという問題がある。更に、加圧力の反力を受けるガイド部には、定格荷重の大きな構造を有するものが必要となるため、ガイド部の小型化は容易ではない。
これに対して、特許文献2に記載された加圧手段では、加圧ばねやその反力を受けるための部品は不要となるが、磁力を発生させるための永久磁石が必要となるため、振動型アクチュエータのコストが増大するという問題がある。また、永久磁石を用いた場合には、永久磁石の磁気によって振動型アクチュエータを搭載した装置内に設置されているセンサ等が誤動作を起こすおそれがある。そのため、振動型アクチュエータとセンサ等とを十分に離して設置する等の制約が生じることで、装置の小型化が妨げられてしまうという問題がある。更に、振動型アクチュエータは、DCモータやステッピングモータとは異なり、非磁性であるために強磁場環境下でも使用可能であるが、磁石を用いることによって強磁場環境下では使用することができなくなるおそれがある。
本発明は、磁石を用いずに、製造コストの低減と小型化を可能とする振動型アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、振動体と被駆動体とが加圧接触し、前記振動体に励起させた駆動振動によって前記振動体と前記被駆動体とを第1の方向に相対的に移動させる振動型アクチュエータであって、前記振動体は、平板状の形状を有する電気−機械エネルギ変換素子と、前記電気−機械エネルギ変換素子と接合される基部および前記基部から延出する一対の接触部を有する弾性体と、を備え、前記一対の接触部は、前記第1の方向および前記電気−機械エネルギ変換素子の厚み方向である第2の方向の両方向と直交する第3の方向において前記被駆動体に対して弾性変形によって加圧接触し、前記電気−機械エネルギ変換素子に所定の交流電圧を印加することにより前記振動体に前記駆動振動が励起されたときに、前記振動体と前記被駆動体とを前記第1の方向に相対的に移動させる摩擦駆動力を前記被駆動体に加えることを特徴とする振動型アクチュエータである。
本発明によれば、振動型アクチュエータの製造コストの低減と小型化を、磁石を用いずに実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動型アクチュエータの概略構成を示す斜視図、振動型アクチュエータを構成する振動体の構造を示す斜視図、及び、振動体を構成する弾性体の曲げ加工前の状態を示す略十字型の金属板の斜視図である。 図1に示す振動型アクチュエータを構成する振動体に励起される第1の振動モードでの振動体の変形を説明する斜視図である。 図1に示す振動型アクチュエータを構成する振動体に励起される第2の振動モードでの振動体の変形を説明する斜視図である。 図1に示す振動型アクチュエータを構成する圧電素子における支持部材の固定部との接合面の電極構成を示す平面図である。 図1に示す振動型アクチュエータにおいて、振動体に対して被駆動体を配置する前後それぞれの状態を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動型アクチュエータの概略構成を示す斜視図及び側面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動型アクチュエータの概略構成を示す斜視図、振動型アクチュエータを構成する振動体の構造を示す斜視図である。 図7に示す振動型アクチュエータを構成する振動体に励起される第1の振動モードでの振動体の変形を説明する斜視図である。 図7に示す振動型アクチュエータを構成する振動体に励起される第2の振動モードでの振動体の変形を説明する斜視図である。 図1に示す振動型アクチュエータを用いた撮像装置の概略構成を示す上面図とブロック図である。 図1に示す振動型アクチュエータを用いたステージ装置の一例である顕微鏡の外観斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る振動型アクチュエータ1の概略構成を示す斜視図である。振動型アクチュエータ1は、振動体2と、振動体2と加圧接触する被駆動体3とを有する。図1(b)は、振動体2の構造を示す斜視図である。振動体2は、電気量を機械量に変換する電気−機械エネルギ変換素子である平板状の圧電素子2aと、圧電素子2aと接合された弾性体2bとを有する。振動体2は、支持部材4に圧電素子2aが接合されることによって、支持部材4に保持されている。
説明の便宜上、図1(a)に示すようにX方向(第1の方向)を規定し、図1(b)に示すようにX方向と互いに直交するZ方向(第2の方向)とY方向(第3の方向)とを規定する。X方向は、振動体2と被駆動体3との相対的な移動方向であり、Z方向は、圧電素子2aの厚み方向であり、Y方向は、X方向及びZ方向と直交する方向である。
弾性体2bは、基部2cと、基部2cのY方向端から延出するように設けられた一対の接触部2dとを有する。接触部2dの被駆動体3側に設けられた一対の接触面2eが、被駆動体3のY方向側面と当接して被駆動体3を摩擦駆動する。弾性体2bは、金属製の弾性部材であり、例えば、マルテンサイト系のステンレス鋼等からなる。また、弾性体2bには、耐久性を高めるための硬化処理として、例えば、焼入処理が施されている。
図1(c)は、弾性体2bの曲げ加工前の状態を示す略十字型の金属板の斜視図である。略十字型の金属板は、ステンレス鋼等の板材を、切削加工やレーザー加工、エッチング加工、打ち抜き加工等のいずれか1つ又は幾つかの組み合わせにより、基部2cと接触部2dとが略十文字の形状となるように加工されることによって製造される。
この略十字型の金属板を、図1(c)に示す破線部2fにおいて基部2cと接触部2dとの角度が鋭角となるように曲げ加工を施すことによって、図2(b)に示すように、Y方向で対向する一対の接触部2dを形成することができる。本実施形態では、基部2cと接触部2dとがなす角度は、略45度に設定されている。接触部2dに設けられた被駆動体3との接触面2eは、後述する加圧方法による加圧後に、被駆動体3の摺動面と平滑に接触することができるように、ラップ加工等によって面形状が整えられている。
このように、弾性体2bでは、被駆動体3と摩擦摺動する接触部2dは、曲げ加工により基部2cと一体的に形成されている。これに対して、従来技術として説明した特許文献1に記載された2つの突起部を有する振動体では、板状の弾性体に対する絞り加工によって、被駆動体と摩擦摺動する突起部を形成している。よって、弾性体2bは、従来のように突起部を形成する場合よりも加工(製造)が容易である。また、従来の絞り加工によって形成された突起部を有する振動体では、突起部が形成されている部分で、弾性体と圧電素子との間に非接合領域が生じる。これに対して、振動体2では、弾性体2bの基部2cと圧電素子2aとの間に非接合領域が生じることはないため、弾性体2bと圧電素子2aとの接合強度を高めることができる。
被駆動体3は、柱状の弾性部材であり、本実施形態ではステンレス鋼が用いられている。被駆動体3には、耐久性(耐摩耗性)を高めるための硬化処理として、例えば、接触部2dの接触面2eとの摩擦摺動面(Y方向側面)に窒化処理が施されている。
支持部材4は、ベースフィルムがポリイミド等で形成されたフレキシブル配線基板からなり、給電部4a、薄板部4b、固定部4c及び取付穴部4dを有する。給電部4aは、接着剤等で圧電素子2aに接合され、圧電素子2aに駆動電圧を印加する。固定部4cは、フレキシブル配線基板の裏打ち材によって形成されており、不図示の基台に取り付けられる。固定部4cの基台に対する取り付け方法は、特に限定されるものではないが、例えば、取付穴部4dを位置決めに利用して、固定部4cの底面(振動体2が配置される面の反対側の面)を接着剤又は粘着剤等で接合する方法を用いることができる。その際、取付穴部4dに通して、ねじ又はビスを基台に設けたねじ穴又は孔部に締結することも望ましい。
給電部4aと固定部4cとの間に介在する薄板部4bは、圧電素子2aとは接合されてない薄いフレキシブル配線基板であるため、固定部4cよりも低剛性である。よって、薄板部4bは、振動体2に励起された駆動振動が固定部4cへ伝搬するのを抑制する振動絶縁部として機能する。支持部材4は、薄板部4bを有することによって振動体2を柔軟に支持することができるため、振動体2の振動を阻害せずに振動体2を保持することができる。
次に、図2及び図3を参照して、振動体2に励起される2つの振動モード(第1の振動モード、第2の振動モード)について説明する。振動体2に励起さる駆動振動は、第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動とが合成された振動となる。
図2(a),(b)は、振動体2に励起される第1の振動モードでの振動体2の変形を説明する斜視図である。なお、図2(a),(b)では、振動体2の変形形状をわかりやすくするために、振動体2の形状に比べて変位量を拡大(誇張)して表している。
第1の振動モードでは、X方向及びZ方向の両方向と直交するY方向における1次の屈曲振動が振動体2の基部2cに励起される。この1次の屈曲振動は、X方向と略平行な2本の節線を有する。一対の接触部2dは、第1の振動モードの振動により、Y方向において図2(a)に示す接近と図2(b)に示す離間とを繰り返す往復運動を行う。
図3(a),(b)は、振動体2に励起される第2の振動モードでの振動体2の変形を説明する斜視図である。なお、図3(a),(b)でも、振動体2の変形形状をわかりやすくするために、振動体2の形状に比べて変位量を拡大して表している。
第2の振動モードでは、被駆動体3の移動方向であるX方向における2次の屈曲振動が振動体2の基部2cに励起される。この2次の屈曲振動は、Y方向と略平行な3本の節線を有する。一対の接触部2dは、第2の振動モードの振動によりX方向において同じ向きで往復運動を行う。ここで、第2の振動モードの振動で節となる位置の近傍に接触部2dを配置することにより、接触部2dをX方向で最も大きく変位させることができる。
弾性体2bの基部2cのX方向寸法とY方向寸法、接触部2dのZ方向寸法等は、第1の振動モードの固有振動数と第2の振動モードの固有振動数とが略一致するように設計されている。
図4は、圧電素子2aにおける支持部材4の給電部4aとの接合面の電極構成を示す平面図である。圧電素子2aは、電気−機械エネルギ変換素子の一例である板状の圧電セラミックスの表裏面に電極が設けられた構造を有する。
圧電素子2aにおいて支持部材4の給電部4aと接合される面には、A相とB相の2つの電極が設けられている。図4中に示す「+」は、圧電セラミックスの分極方向を示しており、A相とB相の各電極領域での圧電セラミックスの分極方向が同じであることを示している。なお、圧電素子2aにおいて弾性体2bと接合される面には、面全体を覆う1つの全面電極(不図示)が設けられており、この全面電極はグランド電極(アース)として用いられる。
第1の振動モード及び第2の振動モードの固有振動数付近で、同一周波数、且つ、同一の位相の交流電圧をA相及びB相に印加すると、第1の振動モードの振動が励起される。また、第1の振動モード及び第2の振動モードの固有振動数付近で、同一周波数、且つ、逆位相の交流電圧をA相及びB相に印加すると、第2の振動モードの振動が励起される。そこで、固有振動数付近で、同一周波数、且つ、同相でも逆相でもない位相差の交流電圧をA相及びB相に印加することにより、振動体2に第1の振動モードと第2の振動モードの各振動を同時に励起させる。
第1の振動モードと第2の振動モードの各振動が合成されることにより、一対の接触部2dの接触面2eに略XY面内での楕円運動が発生する。接触面2eの楕円運動によって、被駆動体3はX方向の略一致する向きに摩擦駆動され、被駆動体3を振動体2に対して相対的にリニア駆動することができる。A相に対してB相に90度遅れた交流電圧を印加することにより、X方向の一方の向きへ被駆動体3を移動させることができ、A相に対してB相に90度進んだ交流電圧を印加することにより、X方向の他方の向きへ被駆動体3を移動させることができる。
図5(a)は、振動型アクチュエータ1において、振動体2に対して被駆動体3を配置する前の状態を示す側面図(X方向から見た図)であり、図5(b)は、振動体2に対して被駆動体3を配置した状態を示す側面図である。図5(a)に示すように、振動体2の一対の接触部2dは、振動体2と被駆動体3とが組み付けられていない状態では、一対の接触部2dの対向する2つの接触面2e間のY方向距離L1が被駆動体3のY方向長さL2よりも短くなるように形成されている。したがって、図5(b)に示すように振動体2と被駆動体3とが組み付けられると、一対の接触部2dは、互いの接触面2eがY方向において離間するように弾性変形し、接触面2eが被駆動体3のY方向側面と加圧接触する。なお、図5(b)では、接触部2dの変形をわかりやすくするために、接触部2dの形状に比べて変位量を拡大して表している。
接触部2dが被駆動体3に対して作用させる加圧力の大きさは、接触部2dのY方向での変形量を増減させることや、接触部2dのY方向の剛性を変化させること等により、所望の値に設定することができる。一対の接触部2dの接触面2eから被駆動体3への加圧力は、Y方向において被駆動体3を挟み込むように被駆動体3に作用している。こうして、一方の接触部2dから被駆動体3に作用する加圧力の反力を、他方の接触部2dで受ける構造となっているため、一対の接触部2d以外に被駆動体3へ作用する加圧力の反力を受ける部位を設ける必要はない。
つまり、振動型アクチュエータ1では、Z方向に、従来の振動型アクチュエータにおいて被駆動体と振動体を加圧接触させるために必要であった加圧ばねやフェルト等の部材が不要となる。したがって、振動型アクチュエータ1は、部品点数を低減させて低コストで製造することが可能になり、また、小型化(特にZ方向での小型化)が可能となる。また、振動型アクチュエータ1には磁石が用いられていないため、振動型アクチュエータ1は、強磁場環境下でも使用可能である。
接触部2dは、ばね性を有する厚みで形成されており、被駆動体3に対して安定した接触が可能となる接触ばねとしての効果を有する。よって、接触面2eを安定して被駆動体3と接触させることができ、これにより、安定した駆動を実現することができる。更に、被駆動体3を案内するガイドを被駆動体3の上面等に設けた場合には、加圧力をガイドで受ける必要がないため、定格荷重の小さいガイドで被駆動体3を案内することができ、これにより被駆動体3を滑らに駆動することができる。
加えて、振動型アクチュエータ1では、1つの圧電素子2aのみで第1の振動モード及び第2の振動モードの各振動を同時に励起する。そのため、例えば、接触部2dに第1の振動モードを励振するための圧電素子を別途設ける構成と比較して、給電方法を簡素化することができる。また、これにより、振動損失を低減させることができ、振動型アクチュエータ1の小型化を図ることもできる。
また、振動型アクチュエータ1では、被駆動体3の駆動方向が、圧電素子2aの厚み方向であるZ方向と直交するX方向となっている。そのため、例えば、被駆動体3を逃がすための貫通穴等を圧電素子2aに設ける必要がなく、圧電素子2aを単純な矩形形状とすることができる。これにより、振動体2に発生させる第1の振動モードと第2の振動モードのそれぞれの変形に非対称性が生じることを抑制して、安定した駆動を実現することができる。なお、圧電素子2aを単純な矩形形状とすることができることで、圧電素子2aの生産時や圧電素子2aと弾性体2bとの接着時に圧電素子2aに割れが発生することを抑制することができ、生産性を向上させることができる。
接触部2dと基部2cとがなす角度は、上記説明では45度であるとした。しかし、接触部2dと基部2cとがなす角度は、これに限られず、被駆動体3を適切な加圧力で挟み込むことができ、且つ、第1の振動モードと第2の振動モードのそれぞれの共振周波数を略一致させることが可能である角度であればよい。
また、上記説明では、被駆動体3の駆動方向を制御する方法として、圧電素子2aのA相及びB相に印加する交流電圧の位相差を+90度と−90度とで切り替える方法を取り上げた。しかし、A相及びB相に印加する交流電圧の位相差は、これに限られず、被駆動体3と振動体2との相対的な移動速度に応じて、0度から±180度の範囲で変化させることができる。
また、上記説明では、圧電素子2aの電極構成を、図4に示すように、X方向に2分割された構成を取り上げた。しかし、圧電素子2aの電極構成は、これに限られず、第1の振動モードと第2の振動モードのそれぞれの振動を同時に励起することが可能な構成であればよい。更に、弾性体2bの接触部2dは、上述の通り、略十字型の金属板の曲げ加工によって形成することができるが、これに限られず、接触部2dの形成には、所望の形状が得られる限りにおいて切削加工等の他の方法を用いることもできる。
<第2実施形態>
図6(a)は、本発明の第2実施形態に係る振動型アクチュエータ10の概略構成を示す斜視図である。図6(b)は、振動型アクチュエータ10の概略構成を示す側面図である。第1実施形態に係る振動型アクチュエータ1は、振動体2の一対の接触部2dで被駆動体3を挟み込むように構成されていた。これに対して、第2実施形態に係る振動型アクチュエータは、以下に説明する通りに、振動体12の一対の接触部12dが被駆動体13に設けられた壁部によって挟み込まれた構成を有する。
振動型アクチュエータ10は、振動体12と、被駆動体13とを有する。振動体12は、圧電素子12aと、弾性体12bとを有する。圧電素子12aは、第1実施形態で説明した圧電素子2aと同じであるため、説明を省略する。第1実施形態と同様に、振動体12は、圧電素子12aが支持部材4に接合されることによって支持部材4に固定される。
被駆動体13は、側面から見たとき(X方向から見たとき)に略コの字形状を有する。また、弾性体12bは、先端部である接触面12eがY方向において互いに反対側を向くように屈曲形成された一対の接触部12dを有する。一対の接触部12dは、接触面12eが被駆動体13の凹部側面(凹部においてY方向で対向するZX面)と接触し、凹部側面に挟み込まれることによって、凹部側面に加圧力を作用させている。
振動体12と被駆動体13とが組み付けられていない状態で、一対の接触部12dの先端の接触面12e間のY方向距離が被駆動体13の凹部側面間のY方向距離よりも長くなるように、一対の接触部12dは形成されている。よって、振動体12と被駆動体13とを組み付けると、一対の接触部12dは、それぞれの先端の接触面12eがY方向において近付くように弾性変形し、接触部12dの接触面12eが被駆動体13の凹部側面に加圧接触する。
振動型アクチュエータ10もまた、一対の接触部12dの一方の接触部からの加圧力の反力を他方の接触部で受ける構造となっているため、一対の接触部12d以外の部位で被駆動体13への加圧力の反力を受ける必要がない。よって、振動型アクチュエータ10は、振動型アクチュエータ1と同様に、振動体12と被駆動体13とを加圧接触させるための加圧構造を簡素化させることができ、これにより、振動型アクチュエータ1が奏する効果と同等の効果を奏する。
<第3実施形態>
図7(a)は、本発明の第3実施形態に係る振動型アクチュエータ20の概略構成を示す斜視図である。振動型アクチュエータ20は、第1実施形態で説明した振動型アクチュエータ1を構成する振動体2に代えて、振動体22を備える点で振動型アクチュエータ1と異なる。そのため、以下では、振動体22以外の振動型アクチュエータ20の構成要素については、振動型アクチュエータ1の構成要素と同じ符号を付して、第1実施形態と共通する説明を省略する。
図7(b)は、振動体22の構造を示す斜視図である。振動体22は、弾性体22bと、圧電素子22aとを有する。圧電素子22aは、第1実施形態で説明した圧電素子2aと同じである。弾性体22bは、基部22cと、第1の接触部対22d1と、第2の接触部対22d2とを有する。第1の接触部対22d1の先端は、被駆動体3と加圧接触して被駆動体を摩擦駆動する接触面22e1となっており、第2の接触部対22d2の先端も、被駆動体3と加圧接触して被駆動体を摩擦駆動する接触面22e2となっている。
弾性体22bは、金属製の弾性部材であり、例えば、マルテンサイト系のステンレス鋼等からなる。また、弾性体22bには、耐久性を高めるための硬化処理として、焼入処理が施されている。また、第1実施形態において弾性体2bに接触部2dを形成した方法と同様の方法を用い、略H型の金属板に曲げ加工を施すことによって、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2とが形成された弾性体22bを製造することができる。
以下に説明する第1の振動モードと第2の振動モードの振動を振動体22に同時に励起することより、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2は被駆動体3を摩擦駆動する。これにより、振動体22と被駆動体3とをX方向に相対的に移動させることができる。
図8(a),(b)は、振動体22に励起される第1の振動モードでの振動体22の変形を説明する斜視図である。なお、図8(a),(b)では、振動体22の変形形状をわかりやすくするために、振動体22の形状に比べて変位量を拡大して表している。
第1の振動モードでは、ある瞬間には図8(a)に示すように、Y方向において、第1の接触部対22d1の接触面22e1同士が接近すると同時に、第2の接触部対22d2の接触面22e2同士が離間するように、振動体22に変形が生じる。また、第1の振動モードでは、別の瞬間には図8(b)に示すように、Y方向において、第1の接触部対22d1の接触面22e1同士が離間すると同時に、第2の接触部対22d2の接触面22e2同士が接近するように、振動体22に変形が生じる。つまり、第1の振動モードでは、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2に、Y方向における離間と接近とが互いに逆に生じるような振動が励起される。
図9(a),(b)は、振動体22に励起される第2の振動モードでの振動体22の変形を説明する斜視図である。なお、図9(a),(b)でも、振動体22の変形形状をわかりやすくするために、振動体22の形状に比べて変位量を拡大して表している。
第2の振動モードでは、X方向における1次の屈曲振動が振動体22の基部22cに生じる。即ち、第2の振動モードでは、ある瞬間には図9(a)に示すように、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2とがX方向において離間するように振動体22に変形が生じる。また、第2の振動モードでは、ある瞬間には図9(b)に示すように、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2とがX方向において接近するように振動体22に変形が生じる。つまり、第2の振動モードでは、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2とが、X方向において離間と接近とを繰り返す往復振動が励起される。
なお、弾性体22bの基部22cのX方向寸法とY方向寸法、接触部22dのZ方向寸法等は、第1の振動モードの固有振動数と第2の振動モードの固有振動数とが略一致するように設計される。また、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2のそれぞれが被駆動体3に対して作用させる加圧力の大きさは、各接触部対のY方向での変形量を増減させることや、各接触部対のY方向の剛性を変化させること等により、所望の値に設定することができる。
第1の振動モードと第2の振動モードの各振動を組み合わせたときの、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2の動きについて、図8(a)の状態のときに図9(a)の状態となり、図8(b)の状態のときに図9(b)の状態となる場合で説明する。
第1の振動モードが図8(a)の状態にあるとき、第1の接触部対22d1は被駆動体3に近付いて被駆動体3に加圧接触するように変位するが、第2の接触部対22d2は被駆動体3から離れるように変位する。このときに第2の振動モードが図9(a)の状態にあると、被駆動体3と加圧接触するように運動している第1の接触部対22d1は、被駆動体3を図9(a)の左方向に駆動する力を被駆動体3に加える。しかし、図9(a)の右方向に運動している第2の接触部対22d2は、第1の振動モードの振動によって被駆動体3から離れるように運動しているため、被駆動体3を右方向に駆動する力を被駆動体3に伝達しない。よって、被駆動体3は、図9(a)の左方向に駆動される。
一方、第1の振動モードが図8(b)の状態にあるとき、第2の接触部対22d2は被駆動体3に近付いて被駆動体3に加圧接触するように変位するが、第1の接触部対22d1は被駆動体3から離れるように変位する。このときに第2の振動モードが図9(b)の状態にあると、被駆動体3と加圧接触するように運動している第2の接触部対22d2は、被駆動体3を図9(a)の左方向に駆動する力を被駆動体3に加える。しかし、図9(b)の右方向に運動している第1の接触部対22d1は、第1の振動モードの振動によって被駆動体3から離れるように運動しているため、被駆動体3を右方向に駆動する力を被駆動体3に伝達しない。よって、被駆動体3は、図9(a)の左方向に駆動される。
このように、いずれの場合においても、被駆動体3は図9(a),(b)の左方向に駆動される。なお、第1の振動モードと第2の振動モードの各振動を組み合わせる時間位相を反転させることによって、被駆動体3を図9の右方向に駆動することができる。即ち、振動型アクチュエータ20では、第1の振動モードと第2の振動モードの各振動を組み合わせることにより、第1の接触部対22d1の接触面22e1と第2の接触部対22d2の接触面22e2に、略XY面内で楕円運動を発生させる。そして、第1の接触部対22d1の接触面22e1と第2の接触部対22d2の接触面22e2とが、被駆動体3の摺動面に対して交互に摩擦駆動力(推力)を与えることによって被駆動体3をX方向に駆動する。
以上の説明の通り、振動型アクチュエータ20は、2組の接触部対を有しており、例えば、第1の接触部対22d1が被駆動体3から離れる方向に運動するときに、第2の接触部対22d2が被駆動体3に近付いて被駆動体3に推力を伝達している。これにより、一対の接触部2dで被駆動体3を駆動する振動型アクチュエータ1と比較して、被駆動体3をより安定して保持することができ、したがって、振動型アクチュエータ20をより安定して駆動することができる。
また、振動型アクチュエータ20において、第1の接触部対22d1から被駆動体3に作用する加圧力と第2の接触部対22d2から被駆動体3に作用する加圧力はそれぞれ、Y方向において被駆動体3を挟み込む向きに作用する。つまり、振動型アクチュエータ20では、第1の接触部対22d1の一方の接触部から被駆動体3に作用する加圧力の反力を他方の接触部で受け、第2の接触部対22d2の一方の接触部から被駆動体3に作用する加圧力の反力を他方の接触部で受ける。そのため、第1の接触部対22d1と第2の接触部対22d2以外に、被駆動体3へ作用する加圧力の反力を受ける部位を設ける必要がない。よって、振動型アクチュエータ20もまた、振動型アクチュエータ1と同様に、振動体22と被駆動体3とを加圧接触させるための加圧構造を簡素化させることができ、これにより、振動型アクチュエータ1が奏する効果と同じ効果を奏する。
<第4実施形態>
第4実施形態では、上記の実施形態に係る振動型アクチュエータを備える装置(機械)の一例としての撮像装置の構成について説明する。
図10(a)は、撮像装置700の概略構成を示す上面図である。撮像装置700は、撮像素子710及び電源ボタン720を搭載したカメラ本体730を備える。また、撮像装置700は、第1レンズ群(不図示)、第2レンズ群320、第3レンズ群(不図示)、第4レンズ群340、振動型駆動装置620,640を有するレンズ鏡筒740を備える。レンズ鏡筒740は、交換レンズとして取り換え可能であり、撮影対象に合わせて適したレンズ鏡筒740をカメラ本体730に取り付けることができる。撮像装置700では、2つの振動型駆動装置620,640によってそれぞれ、第2レンズ群320,第4レンズ群340の駆動が行われる。
振動型駆動装置620は、例えば、第1実施形態で説明した振動体2と、円環状の被駆動体と、振動体2の圧電素子2aに駆動電圧を印加する駆動回路とを有する。被駆動体は、ラジアル方向が光軸と略直交するように、レンズ鏡筒740内に配置される。被駆動体は、レンズ鏡筒740内に配置された状態で、光軸と略直交し、且つ、光軸方向で対向する平行な面を有する。例えば、3つの振動体2は、被駆動体において光軸方向で対向する平行な面を一対の接触部2dで挟み込み、光軸を中心とする円の接線方向に被駆動体に対して推力を与えるように、光軸を中心とする円周上に略等間隔に配置される。このような構成により、振動型駆動装置620では、被駆動体を光軸回りに回転させ、ギア等を介して被駆動体の回転出力を光軸方向での直進運動に変換することによって、第2レンズ群320を光軸方向に移動させることができる。振動型駆動装置640は、振動型駆動装置620と同様の構成を有することにより、第4レンズ群340を光軸方向に移動させる。
図10(b)は、撮像装置700の概略構造を示すブロック図である。第1レンズ群310、第2レンズ群320、第3レンズ群330、第4レンズ群340及び光量調節ユニット350が、レンズ鏡筒740内部の光軸上の所定位置に配置される。第1レンズ群310〜第4レンズ群340と光量調節ユニット350とを通過した光は、撮像素子710に結像する。撮像素子710は、光学像を電気信号に変換して出力し、その出力は、カメラ処理回路750へ送られる。
カメラ処理回路750は、撮像素子710からの出力信号に対して増幅やガンマ補正等を施す。カメラ処理回路750は、AEゲート755を介してCPU790に接続されると共に、AFゲート760とAF信号処理回路765とを介してCPU790に接続されている。カメラ処理回路750において所定の処理が施された映像信号は、AEゲート755と、AFゲート760及びAF信号処理回路765を通じてCPU790へ送られる。なお、AF信号処理回路765は、映像信号の高周波成分を抽出して、オートフォーカス(AF)のための評価値信号を生成し、生成した評価値をCPU790へ供給する。
CPU790は、撮像装置700の全体的な動作を制御する制御回路であり、取得した映像信号から、露出決定やピント合わせのための制御信号を生成する。CPU790は、決定した露出と適切なフォーカス状態が得られるように、振動型駆動装置620,640及びメータ630の駆動を制御することによって、第2レンズ群320、第4レンズ群340及び光量調節ユニット350の光軸方向位置を調整する。CPU790による制御下において、振動型駆動装置620は第2レンズ群320を光軸方向に移動させ、振動型駆動装置640は第4レンズ群340を光軸方向に移動させ、光量調節ユニット350はメータ630により駆動制御される。
振動型駆動装置620により駆動される第2レンズ群320の光軸方向位置は第1リニアエンコーダ770により検出され、検出結果がCPU790に通知されることで、振動型駆動装置620の駆動にフィードバックされる。同様に、振動型駆動装置640により駆動される第4レンズ群340の光軸方向位置は第2リニアエンコーダ775により検出され、検出結果がCPU790に通知されることで、振動型駆動装置640の駆動にフィードバックされる。光量調節ユニット350の光軸方向位置は、絞りエンコーダ780により検出され、検出結果がCPU790へ通知されることで、メータ630の駆動にフィードバックされる。
撮像装置700の所定のレンズ群を光軸方向に移動させる用途に振動型アクチュエータ1等を用いた場合、レンズ群を停止させた状態でも大きな保持力が維持される。これにより、レンズ鏡筒や撮像装置本体に外力が作用しても、レンズ群にズレが生じることを抑制することができる。
ここでは、円環状の被駆動体を有する振動型駆動装置620,640を用いてレンズ群を光軸方向に移動させる例について説明したが、振動型アクチュエータ1を用いてレンズ群を光軸方向に移動させる構成は、これに限られない。例えば、振動体2は、第1実施形態で説明したように、被駆動体をX方向にリニア駆動することができる。よって、レンズを保持した保持部材を被駆動体3に取り付け、レンズの光軸方向と被駆動体3の駆動方向とが略平行となる構成とすることによって、レンズ群を光軸方向に移動させることができる。
なお、レンズ鏡筒に手ぶれ補正用レンズが内蔵される場合に、手ぶれ補正用レンズを光軸と略直交する面内の任意の方向に移動させる手ぶれ補正ユニットに、振動体2を用いることができる。その場合、光軸方向と略直交する面内において直交する2方向にレンズ保持部材を移動させることができるように、各方向にレンズ保持部材を駆動する1又は複数の振動体2を配置する。手ぶれ補正ユニットは、手ぶれ補正用レンズを駆動する構成に代えて、撮像装置の本体に内蔵される撮像素子710を光軸と直交する面内の任意の方向に移動させる構成としてもよい。
振動型アクチュエータ1等は、隅部を有する装置内に配置する場合において、接触部対が鋭角に形成されているため、隅部のスペースを効率よく使うことができ、装置全体の小型化を実現することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態では、振動型アクチュエータ1(又は、10,20)を少なくとも2つ以上備える装置の一例としてのX−Yステージを備える顕微鏡の構成について説明する。
図11は、顕微鏡400の外観斜視図である。顕微鏡400は、撮像素子と光学系を内蔵する撮像部410と、基台上に設けられ、振動型アクチュエータによりX−Y面内で移動されるステージ420を有するステージ装置の一例である自動ステージ430とを有する。少なくとも1つの振動型アクチュエータは、X方向駆動に用いられ、振動体2のX方向がステージ420のX方向と一致するように配置される。少なくとも1つの振動型アクチュエータは、Y方向駆動に用いられ、振動体2のX方向がステージ420のY方向と一致するように配置される。
被観察物をステージ420の上面に置いて、拡大画像を撮像部410で撮影する。観察範囲が広範囲にある場合には、自動ステージ430を駆動してステージ420を面内でX方向やY方向に移動させて被観察物を移動させることにより、多数の撮影画像を取得する。撮影された画像を不図示のコンピュータで画像処理により結合させることで、観察範囲が広範囲で、高精細な1枚の画像を取得することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
1,10,20 振動型アクチュエータ
2,12,22 振動体
2a,12a,22a 圧電素子
2b,12b,22b 弾性体
2c,22c 基部
2d,12d,22d 接触部
3,13 被駆動体
4 支持部材
4a 給電部
4c 固定部
400 顕微鏡
700 撮像装置
710 撮像素子
740 レンズ鏡筒

Claims (13)

  1. 振動体と被駆動体とが加圧接触し、前記振動体に励起させた駆動振動によって前記振動体と前記被駆動体とを第1の方向に相対的に移動させる振動型アクチュエータであって、
    前記振動体は、
    平板状の形状を有する電気−機械エネルギ変換素子と、
    前記電気−機械エネルギ変換素子と接合される基部および前記基部から延出する一対の接触部を有する弾性体と、を備え、
    前記一対の接触部は、前記第1の方向および前記電気−機械エネルギ変換素子の厚み方向である第2の方向の両方向と直交する第3の方向において前記被駆動体に対して弾性変形によって加圧接触し、前記電気−機械エネルギ変換素子に所定の交流電圧を印加することにより前記振動体に前記駆動振動が励起されたときに、前記振動体と前記被駆動体とを前記第1の方向に相対的に移動させる摩擦駆動力を前記被駆動体に加えることを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記一対の接触部は、一方の接触部から前記被駆動体に作用する加圧力の反力を他方の接触部で受けるように前記弾性体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記一対の接触部は、前記第3の方向において前記被駆動体を挟み込むように前記弾性体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記被駆動体は、前記第3の方向と直交する一対の側面を有し、
    前記一対の接触部は、前記一対の側面に挟み込まれるように前記弾性体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型アクチュエータ。
  5. 前記振動体に前記一対の接触部を前記第1の方向に振動させる振動と前記一対の接触部を前記第3の方向に振動させる振動とが同時に励起されることにより、前記一対の接触部に前記第1の方向と前記第3の方向とを含む面内での楕円運動が生じることにより、前記を前記振動体と前記被駆動体とが前記第1の方向に相対的に移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  6. 前記弾性体は、前記第1の方向に所定の間隔で2組の前記一対の接触部を有し、
    前記2組の一対の接触部は、それぞれの一対の接触部が交互に前記被駆動体に対して摩擦駆動力を加えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  7. 前記一対の接触部は、曲げ加工により前記基部と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  8. 前記電気−機械エネルギ変換素子において前記弾性体と接合されている面の反対側の面に前記振動体を支持する支持部材が接合され、
    前記支持部材は、前記電気−機械エネルギ変換素子へ電圧を供給するための給電部と、前記振動体の固定に用いられる固定部と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータ。
  9. レンズと、
    光軸方向に前記レンズを移動させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  10. 像ぶれ補正用のレンズと、
    光軸と直交する面内で前記レンズを移動させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。
  11. レンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒に配置されたレンズを光軸方向に移動させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、
    前記レンズ鏡筒を通過した光の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  12. レンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒を通過した光の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、
    前記撮像素子を光軸方向と直交する面内で移動させて前記撮像素子に結像する光学像の像ぶれを補正する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、を備えることを特徴とする撮像装置。
  13. ステージと、
    前記ステージをその面内で移動させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータと、を備えることを特徴とするステージ装置。
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