JP6574259B2 - 新規水中接着剤化合物 - Google Patents
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Description
(1)
次の式I:
mは1〜5の整数であり、nは繰り返し単位の重合度である)
で表される高分子化合物。
(2)
次の式II:
mは1〜5の整数である)
で表される化合物と、
次の式III:
(3)
次の式II:
mは1〜5の整数である)
で表される化合物と、
次の式IV:
jは1〜5の整数である)
で表される化合物とが重合されてなる、高分子化合物。
(4)
重合度が10〜1,000の範囲にある、(1)〜(3)のいずれかに記載の高分子化合物。
(5)
R1及びR2が、それぞれ独立に、メチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)である、(1)〜(4)のいずれかに記載の高分子化合物。
(6)
mが1〜3の整数である、(1)〜(5)のいずれかに記載の高分子化合物。
(7)
R3及びR4が、それぞれ独立に、メチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)である、(3)〜(6)のいずれかに記載の高分子化合物。
(8)
jが1〜3の整数である、(3)〜(7)のいずれかに記載の高分子化合物。
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、接着剤。
(12)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、水中接着剤。
(13)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、自己修復性材料。
(14)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、非共有結合型自己修復性材料。
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、耐疲労性材料。
(16)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力記録性材料。
(17)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力非線形応答性塑性変形材料。
(18)
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力緩和性材料。
次の式II:
mは1〜5の整数である)
で表される化合物と、
次の式III:
を含む、(2)に記載された高分子化合物を製造する方法。
(22)
次の式II:
mは1〜5の整数である)
で表される化合物と、
次の式IV:
jは1〜5の整数である)
で表される化合物とを重合する工程、
を含む、(3)に記載された高分子化合物を製造する方法。
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる接着剤を、被接着部材の被接着面に接触させて固定する工程、
固定された接着剤を加熱する工程、
加熱された接着剤を冷却する工程、
を含む、接着方法。
(32)
固定する工程、加熱する工程、及び冷却する工程が、水中、水溶液中または高湿度環境下で行われる、(31)に記載の接着方法。
(33)
被接着部材の被接着面が、水又は水溶液で濡れた非接着面である、(31)〜(32)のいずれかに記載の接着方法。
(34)
加熱する工程が、高分子化合物のガラス転移点の温度以上に加熱する工程であり、
冷却する工程が、高分子化合物のガラス転移点の温度以下に冷却する工程である、(31)〜(33)のいずれかに記載の接着方法。
(35)
被接着部材の材質が、金属、ガラス、木材、及び合成樹脂から選択された材質である、(31)〜(34)のいずれかに記載の接着方法。
(36)
加熱する工程に代えて、
固定された接着剤を超音波処理する工程、が行われる、(31)〜(35)のいずれかに記載の接着方法。
(1)〜(8)のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる自己修復性材料の切断面を再接触させて固定する工程、
を含む、自己修復方法。
(42)
固定する工程の後に、高分子化合物のガラス転移点の温度以上で維持する工程、を含む、(41)に記載の方法。
本発明は、次の式I:
(ただし、式中、*は隣接する繰り返し単位が結合していることを表す)
で表される高分子化合物を提供する。
上記の重合されてなる高分子化合物の繰り返し単位の重合度(n)は、例えば、10〜1,000の範囲、10〜500の範囲、10〜100の範囲とすることができる。また、数平均重合度を、10〜1,000の範囲、10〜500の範囲、10〜100の範囲とすることができる。重合度及び数平均重合度は、公知の手段によって、決定することができる。
上記式I及びIIにおいて、R1及びR2は、それぞれ独立に、−C k H 2k −(ただし、kは1〜3の整数である)で表される二価基であり、好ましくはそれぞれ独立にメチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)であり、特に好ましくはメチレン基(−CH2−)である。mは、例えば1〜5、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3の整数である。
上記式IVにおいて、R3及びR4は、それぞれ独立に、−C k H 2k −(ただし、kは1〜3の整数である)で表される二価基であり、好ましくはそれぞれ独立にメチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)であり、特に好ましくはメチレン基(−CH2−)である。jは、例えば1〜5、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3の整数である。
本発明の好適な高分子化合物として、T2EG、T3EG、T4EGをあげることができる。T3EGは、特に好ましい。以下にこれらの構造式を示す。
好適な実施の態様において、本発明の高分子化合物は、例えば1,000〜100,000、3,000〜30,000、5,000〜15,000の数平均分子量(MN:g/モル)を有し、例えば−10℃〜120℃、0℃〜100℃、5℃〜70℃のガラス転移点温度を有するものとできる。
本発明の高分子化合物は、接着剤として使用することができる。この接着剤は、大気中に限られることなく水中においても接着に使用でき、さらに、接着した後に大気中に限られることなく水中においてもその接着を維持でき、すなわち水中接着剤として使用できる。水中とは、水中及び水溶液中を含む。ここでいう水中接着には、高湿度環境のため表面に水が付着した状態の2つの被接着表面を、乾燥させるプロセスを経ずに接着させることを含む。すなわち、水又は水溶液で濡れた被接着面の接着を含む。また、本発明の高分子化合物は、接着性と水との接触下での安定性を生かして、補修剤、ライニング剤としても、好適に使用できる。
本発明の接着剤は、接着剤を被接着部材の被接着面に接触させて固定する工程、固定された接着剤を加熱する工程、加熱された接着剤を冷却する工程、を含む接着方法に使用できる。固定する工程、加熱する工程、及び冷却する工程は、それぞれ独立に、大気中又は水中で行うことができる。好適な実施の態様において、固定する工程、加熱する工程、及び冷却する工程を、水中で行うことができる。この加熱する工程に代えて、超音波処理する工程を行うこともできる。
接着剤を被接着部材の被接着面に接触させて固定する工程は、公知の手段によって、行うことができる。例えば、専用の固定器具を用意して、この固定を行ってもよい。
固定された接着剤を加熱する工程は、接着剤である高分子化合物のガラス転移点の温度(Tg)以上に加熱する工程である。Tgは、例えばT2EGでは60℃、T3EGでは30℃、T4EGでは10℃である。例えばTgよりも100℃、50℃、20℃、10℃高い温度以上に加熱することができる。チオ尿素を含有する高分子の分解温度250℃が上限温度であり、分解温度以下であれば所望により加熱することができるが、操作の便宜から、例えば200℃以下、100℃以下とすることができる。
加熱された接着剤を冷却する工程は、接着剤である高分子化合物のガラス転移点の温度(Tg)以下に冷却する工程である。例えばTgよりも40℃、30℃、20℃、10℃低い温度以下に冷却することができる。温度の下限は特にないが、操作の便宜から、例えば5℃以上、0℃以上とすることができる。
固定された接着剤を加熱する工程に代えて、固定された接着剤を超音波処理する工程を、行うことができる。この超音波処理により、接着剤が溶着される。超音波処理としては、例えば10〜100Hz、30〜60Hzの周波数で、例えば10〜1,000W、20〜500Wの出力で、例えば30秒〜60分、1分〜45分の超音波処理を行うことができる。
本発明の接着剤は、広範な材質の部材の接着に使用することができる。接着が困難とされる材質であっても好適に接着することができる。被接着部材の材質としては、例えば、金属、ガラス、木材、樹脂をあげることができる。
本発明の高分子化合物は、自己修復性材料として使用することができる。この自己修復性材料は、大気中においても水中においても溶解することなく使用できる材料であり、そして、大気中においても水中においても自己修復の特性を発揮する。本明細書において、自己修復とは、材料が、切断等の損傷を受けても外部から補助剤を添加することなく、損傷部位の修復がなされることをいう。損傷部位の修復は、繰り返し可能であることが好ましい。本発明の高分子化合物を用いた自己修復には化学反応を伴わず、非共有結合の架橋構造のみによると考えられ、すなわち非共有結合性自己修復性材料であり、繰り返しての自己修復が可能である。
本発明の自己修復性材料は、自己修復性材料の切断面を再接触させて固定する工程、
を含む方法によって、自己修復することができる。好適な実施の態様において、この固定による保持は、例えば20秒〜12時間、1分〜6時間の間、行うことができ、これを越えて保持して、再接合を強固なものとしてもよい。この工程は、常温で行うこともできる、好適な実施の態様において、自己修復の促進のために、固定する工程の後に、高分子化合物のガラス転移点の温度以上へと加熱する工程を設けてもよい。ガラス転移点は、例えばT2EGでは60℃、T3EGでは30℃、T4EGでは10℃である。例えばガラス転移点よりも40℃、30℃、20℃、10℃高い温度以上に加熱することができる。温度の上限は特にないが、操作の便宜から、例えば200℃以下、100℃以下とすることができる。あるいは、加熱する工程に代えて、超音波処理する工程を設けて、自己修復を促進することもできる。超音波処理の条件としては、例えば接着方法において上述した超音波処理の条件を使用することができる。
本発明の高分子化合物は、上述した繰り返し単位を備えることによって、上述の優れた特性を発揮しているので、これらの優れた特性を損なわない範囲において、公知の手段を使用して、その他の繰り返し単位を導入し、あるいは側鎖を修飾した場合にも、それらの高分子化合物は、本発明の範囲内にある。また、本発明の高分子化合物は、単体として使用しても、接着剤及び自己修復性材料として優れた特性を発揮するので、これらの優れた特性を損なわない範囲内において、公知の手段を使用して、特性を制御するために、所望の添加剤を添加した場合にも、添加剤が添加された組成物は、本発明の範囲内にある。
本発明の高分子化合物は、耐疲労性材料として使用することができる。この耐疲労性材料は、大気中においても水中においても溶解することなく使用できる材料であり、そして、大気中においても水中においても耐疲労性の特性を発揮する。本明細書において、耐疲労性とは、材料が、引き延ばし等の応力を繰り返し受けても、速やかに応力緩和が生じて、同時に応力を受ける以前のヤング率を速やかに回復できることをいう。このような条件では、通常の樹脂であれば、繰り返される応力によって、疲労が蓄積して、ヤング率等の回復を示すことなく、破断等してしまう。したがって、本発明の耐疲労性材料は、応力緩和性材料でもある。本発明の高分子化合物を用いた耐疲労性及び応力緩和は化学反応を伴わず、非共有結合の架橋構造のみによると考えられ、繰り返しての応力緩和及び耐疲労性の発揮が可能である。
本発明の高分子化合物は、応力記録性材料及び応力非線形応答性塑性変形材料として使用することができる。この応力記録性材料及び応力非線形応答性塑性変形材料は、大気中においても水中においても溶解することなく使用できる材料であり、そして、大気中においても水中においても耐疲労性の特性を発揮する。本明細書において、応力記録とは、材料が、一定の閾値以上の応力を受けることで、変形と応力緩和が生じて、変形後の形状がそのまま安定して維持されることをいう。この塑性変形は、閾値以上の応力で生じるので、すなわち本発明は応力非線形応答性塑性変形材料にもある。本発明の高分子化合物を用いた応力記録は化学反応を伴わず、非共有結合の架橋構造のみによると考えられ、繰り返しての応力記録及び応力非線形応答性塑性変形が可能である。
本発明の高分子化合物は、非晶性材料として使用することができる。
製造例1のポリマーとして、T3EGを、以下のように合成した。
両末端にアミノ基を持つトリエチレングリコールとモル比で0.95当量のチオカルボニルジイミダゾールをジメチルホルムアミド溶媒中に加えて、アルゴン雰囲気下、80℃で6時間撹拌した。反応混合物を激しく撹拌したメタノール中に滴下してペースト状の不溶物を得た。不溶物と上清をデカンテーションにより分離しクロロホルムに溶解させた。再びこれをメタノール中に滴下し、生じた沈殿物を分離する操作をさらに2回繰り返した。得られたペースト状の不溶物を80℃で24時間真空乾燥させて、黄色がかった透明の樹脂として、T3EGを得た。このポリマーの合成のスキームを、次のスキーム1に示す。
製造例2〜5のポリマーとして、それぞれT2EG、T4EG、TC8、TC12を、T3EGと同様の方法によって合成した。
U3EGの合成には、モノマーには両末端にアミノ基を持つトリエチレングリコールとモル比で0.95当量のカルボニルジイミダゾールを、溶媒にはN−メチルピロリドンを用いた(温度、反応時間は同じ。)反応混合物を激しく撹拌したアセトンに滴下すると、粉末状の不溶物が生じた。これをろ過で分離した後に、粉末を過剰量のメタノールで洗浄した。得られた粉末を80℃で24時間真空乾燥させて、白色の粉末として、U3EGを得た。
製造例1〜6で合成したポリマーの化学構造を、1H NMR、 13C NMRを用いて確認した。測定には20mgのポリマーサンプルを0.7mLのジメチルスルホキシド−d6に溶解させたものを用いた。測定は全て室温で行った。U3EGの測定には溶媒として重水を用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 2.80 (br, CH2NH2), 3.45−3.59 (br, CH2O, C(S)NHCH2), 7.50 (br, C(S)NH). 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ):44.05, 69.54,183.34
T3EG:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 2.78 (br, CH2NH2), 3.45−3.59 (br, CH2O, C(S)NHCH2), 7.49 (br, C(S)NH). 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ):44.03, 69.54, 70.11, 183.34
T4EG:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 2.76 (br, CH2NH2), 3.45−3.59 (br, CH2O, C(S)NHCH2), 7.48 (br, C(S)NH). 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ):44.04, 69.52, 70.15, 70.28, 183.21
TC8:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 1.21(br, CH2), 1.41(br, C(S)NHCH2), 3.03 (br, CH2NH2), 7.23 (br, C(S)NH). 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 26.91, 29.32, 44.18
TC12:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 1.20(br, CH2), 1.40(br, C(S)NHCH2), 3.08 (br, CH2NH2), 7.21 (br, C(S)NH). 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 26.91, 29.35, 44.18
U3EG:
1H NMR (500 MHz, D2O, δ): 3.10 (br, CH2NH2), 3.55 (br, C(O)NHCH2), 3.80-3.92 (br, CH2O ) 13C NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ): 40.04, 70.01, 70.27, 160.84
上記のポリマーの特定の結果をまとめて、表1に示す。
動的粘弾性測定を行い貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の周波数依存性(600−0.01rad/s)を測定した(サンプル高さ1mm、12mm平行プレート、ひずみ0.1%)。表1には0.01rad/sでのそれぞれの値を示した。図1〜4に、T2EG、T3EG、T4EG、U3EGそれぞれの20、40、60℃における測定結果を示した。図1〜4のグラフにおいて、黒塗り正方形の印は貯蔵弾性率(G’)、白抜き正方形の印は損失弾性率(G’’)、下向き白抜き三角形の印はtanδをそれぞれ示す。貯蔵弾性率と損失弾性率が交差する周波数(ωi)はバルク中でのネットワークの動的性質を表す指標となる。この交差する点の周波数からネットワークの寿命を算出することができる(結合寿命 = 2π/ωi)。T3EG、T4EGのネットワーク結合寿命は室温においてそれぞれ31秒、3.1秒、T2EGの結合寿命は40℃において310秒であった。一方U3EGサンプルは今回測定した温度範囲では貯蔵弾性率が低下する挙動は示さなかった(結合寿命は最低でも600秒以上)。
上記のポリマーの特定の結果をまとめて、表1に示す。
合成したポリマーの水中接着性を確認するために、以下のような操作を脱イオン水中で行った。
厚さ1mm、幅10mmの短冊状アルミニウム板2枚及び、厚さ0.3mm、8mm x 3mmに加工した樹脂片のT3EGを用意した。これに対して、次の操作A、Bを順に行った。
アルミニウム片2つを接触面積50mm2となるように5mm重ね合わせ、この間にポリマーを挟み込んだ。そして、ポリマーを挟み込んだ状態でアルミニウム片を固定した。この固定には専用設計した治具を用いた。このようにして、T3EGを挟み込んだ状態で治具で固定したアルミニウム片を用意した。この操作は、20℃で行った。
このT3EGを挟み込んだ状態で治具で固定したアルミニウム片を、別途用意した80℃の水浴に移しかえて30秒間静置した後に、再び室温の水浴につけて1分間静置した。その後、治具から取り外したところ、アルミニウム2片は完全に接着していた。このようにして、T3EGを挟み込んだ状態で接着したアルミニウム片を得た。
T3EGは乾燥状態でホットメルトボンドとしても使用可能であり、どのような溶媒に耐性があるかは重要な知見である。そこで、溶媒に対する耐性(溶解性)を確認するために、以下の試験を行った。
長さ4cm程度のガラス製チューブを用意し、この中にポリマー片を10mg入れ、これに各種溶媒を1mL加えて3時間ほど静置した。
その後、目視観察により、完全に透明な溶液が得られた場合にはsoluble、分散はするが完全には溶解せずに白濁したままのものはpartially soluble、全く溶解性を示さないものはinsolubleに分類した。この溶解性試験の結果を含めて、T3EGの特性を、図5にまとめて示す。
接着力の評価には引張せん断試験を用いた。水中での接着強度を評価するため、サンプル(接着部位)が完全に水(脱イオン水、室温)に浸ったままで引張りを行うことができる治具を用いた。
この試験片を2mm/minの速度で引張ることで応力ひずみ曲線を得た。破壊が起きた時点での応力を接触面積で割り、接着力を算出した。
特別な記述がない限り、ある条件での接着力を決めるには7サンプルの引張試験を行い、最高値、最低値を除外した5サンプルから95%信頼限界を算出して接着強度を得るという方法を用いた。この接着力評価試験の手順を示す説明図と、試験結果を、図6にまとめて示す。この結果から、本発明の水中接着剤は、水中で十分に高い接着強度を発揮することがわかった。
接着の水中での耐久性を評価するために、以下の試験を行った。
水中接着性試験と同様の手順によって操作A、Bを行い、T3EGを挟み込んだ状態で接着したアルミニウム片を調製して、サンプルとして使用した。
調製したサンプルを室温の脱イオン水にそれぞれ6、24、48時間静置したのちに、接着力評価試験と同様に、引張試験を行った。この結果を図7に示す。この結果から、本発明の水中接着剤は、水中で長時間経過した後も、十分な接着強度を維持していることがわかった。図7に示される接着強度は、市販のエポキシ系接着剤が示す接着強度よりも、いずれの時間経過後も、大きなものであった。
接着強度のプロセス依存性を評価するために、以下の4通りのプロセスを経たサンプルに対して、接着強度を試験した。
DD(ドライ−ドライプロセス): 水中接着性試験と同様の手順によって操作Aを行って、T3EGを挟み込んだ状態で治具で固定したアルミニウム片を用意した。これを140℃のホットプレート上で30秒静置した後に、ホットプレート上から再び移動させ大気中で空冷し室温に戻した。これを室温大気下で24時間静置した後に、大気下で引張り試験を行った。
DW(ドライ−ウェットプロセス): 水中接着性試験と同様の手順によって操作Aを行って、T3EGを挟み込んだ状態で治具で固定したアルミニウム片を用意した。これを140℃のホットプレート上で30秒静置した後に、ホットプレート上から再び移動させ大気中で空冷し室温に戻した。これを室温の脱イオン水に24時間静置したのちに水中で引張り試験を行った。
WD(ウェット−ドライプロセス): 水中接着性試験と同様の手順によって操作A、Bを行い、T3EGを挟み込んだ状態で接着したアルミニウム片を調製して、室温大気下で24時間静置した後に、大気下で引張り試験を行った。
WW(ウェット−ウェットプロセス): 水中接着性試験と同様の手順によって操作A、Bを行い、T3EGを挟み込んだ状態で接着したアルミニウム片を調製して、室温の脱イオン水に24時間静置したのちに水中で引張り試験を行った。(水中接着耐久性試験と同様の試験となる。)
塩の存在下での接着の耐久性を評価するために、以下の試験を行った。
水中接着性試験と同様の手順によって操作A、Bを行い、T3EGを挟み込んだ状態で接着したアルミニウム片を調製して、これをサンプルとして、室温の0.4M塩化ナトリウム水溶液、または0.2Mの塩化カルシウム水溶液に浸して、24時間後にアルミニウム片が接着した状態を維持できるか確認した。どちらの場合にも接着が維持されたままだった。この結果を、図9に示す。この結果から、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の塩の存在下でも、水中接着が維持されることがわかった。
T3EGはアルミニウム以外の基材に対しても接着性を示す。接着の基材依存性を確認するために、アルミニウムの代わりにステンレス、真鍮、ガラス、木材、合成樹脂(ポリカーボネート)を用いて水中接着性試験と同様の手順によって操作A、Bを行い、接着試験を行った。ただし、ガラスについてはクリップによって固定を行い、真鍮についてはピンセットによって固定を行った。接着したサンプルを室温の脱イオン水で24時間静置した後に、接着状態が維持されるか確認した。全てのサンプルで接着状態は維持されていた。これらのサンプルのうち、ガラス、真鍮、アルミニウムの接着状態の写真を、図10に示す。
T3EGの自己修復性を定性的に評価するために試験を行った。このために、以下の操作Cを行った。
T3EGをテフロン(登録商標)シートとホットプレートを用いて厚さ1mmのシートに加工した。試験片打抜刃を用いて所定の大きさのダンベル型試験片を得た。この試験片のサイズを、図11に示す。これを室温下でカッターナイフを用いて切断した(図12の左側の写真)。切断してすぐに、この断片を手で持ち切断面を常温で20秒間接触させた。
自己修復性を定量的に評価するために、以下の試験を行った。
はじめに切断の操作をしていないダンベル試験片(図11に示すサイズ、厚さ1mm)の引張試験を行った(自己修復試験は試験速度10mm/minで行った)。得られた応力ひずみ曲線の積分値は破壊までに要したエネルギーに対応する。本試験では、「切断していないサンプルの破壊に要する仕事W0に対して、自己修復させたサンプルの破壊までに要した仕事Whealの割合を自己修復率として評価した。ダンベル試験片を、操作Cと同様に切断・修復させた後に、ドライオーブン(50℃)で一定時間静置してから取り出し、大気下で室温に戻して十分に温度平衡に達してから引張試験を行った。この結果をまとめて、表2に示す。
T3EGの自己修復性を以下の圧縮による自己修復試験で評価して、加熱を伴わない圧縮操作のみで損傷前と同等の機械的強度を示すことを確認した。なお、以下の実施例において、T3EGをTUEG3又はTUEG3と記載することがあり、T2EGをTUEG2又はTUEG2と記載することがあり、TC8をTUC8又はTUC8と記載することがある。
ガラス状のT3EGサンプルをテフロンシート、ホットプレートを用いて180 ℃で加熱溶融させ、プレス機で押しつぶして厚さ0.6 mmのシートに加工した。得られたT3EGシートをホットプレートから取り外し直ちに室温まで冷却した後、試験片打抜刃を用いて幅6 mm × 長さ35 mmのダンベル試験片を調整した。ダンベル試験片の中央部分を室温においてカッターナイフで2片に切断し、2つの切断したT3EGダンベル試験片を接触面積が10 mm2になるように5 mm2重ねあわせた。手動の回転式クランプを用いてダンベル試験片の接触部分を圧縮応力が0.1−1MPa程度となるように固定して、21℃で静置した。
6時間後、強固に接着した試験片が得られた。切断・圧縮操作を行う前後の試験片を用いて引張試験を行い、[切断・圧縮操作を行う前の試験片の強度(破壊時の試験力)]/[(切断・圧縮操作後の試験片の強度(破壊時の試験力)を自己修復率として評価した。引張試験は試験温度21 ℃、変形速度100 mm/minの引張試験により測定した。圧縮処理前後の条件についてそれぞれ5サンプルの測定を行い、最大値と最小値を覗いた値から自己修復率を算出した。
切断・圧縮操作を行う前の試験片は試験力48 ± 1 Nで破壊を示した。切断・圧縮操作を行った後の試験片は試験力47± 3 Nで破壊を示した。すなわちT3EGは室温において6時間圧縮処理をすることで、98%の自己修復性を示すことが確認された。
汎用ポリマーであるポリビニル酢酸(PVAc)はT3EGと同様に20−30℃付近にガラス転移点を持つ。しかしPVAcについて同様の実験を行っても自己修復性は示さなかった。T2EG(Tg 59℃)サンプルについてT3EGと類似の方法を用いて自己修復性を評価したところ、51℃18時間の圧縮処理で98%の自己修復性を示した。TC8(Tg 39℃)についても類似の実験行ったが、ガラス転移点付近あるいはガラス転移点以上の温度で24時間圧縮した場合でも自己修復性は全く確認されなかった。
以上の圧縮による自己修復試験によって示されたように、T3EGは圧力による自己修復性を持っていた。これによって、例えば、圧縮刺激で密封できる非加熱シーリング剤、損傷部位を圧縮処理で修復できるフィルム、圧縮刺激により疲労により生じたマイクロクラックを埋める自己修復性樹脂として使用できる。
T3EGの圧縮による自己修復を、定性的に示すために、次の試験を行った。
T3EGの約20mm×約10mm×約2mmの試験片を中央部で切断した(図16の1)。次に、ピンセットを用いて、この切断面同士を強く圧着して、30秒間維持した(図16の2)。切断面同士の圧縮(圧着)によって、切断面は接着して自己修復し、ピンセットでつまんでも一体の状態となっていた(図16の3)。自己修復した試験片の一端をピンセットでつまんで持ち上げて、接着した切断面を挟んで下側にあたる部分を金属クリップで挟んで、そのクリップに300gの分銅を吊り下げた(図16の4)。この状態でも、自己修復面の一体性は維持されていた(図16の5)。
T3EGは室温21℃ではガラス状の自立する固体であり、長時間静置しても流動しない。しかし1MPa以上の応力が加わると流動的に応答し、応力を取り除くと変形後の形状を維持したまま再び自立性を示すことを、以下の非線形クリープ応答試験によって確認した。
ガラス状のT3EGサンプルをテフロンシート、ホットプレートを用いて180 ℃で加熱溶融させ、プレス機で押しつぶして厚さ0.6 mmのシートに加工した。得られたT3EGシートをホットプレートから取り外し直ちに室温まで冷却した後、幅6 mm × 長さ30 mmの短冊型試験片を調整した。
短冊形試験片に対して一定の応力(0.1、0.3、1、 3、 10 MPa)を加えながら、室温における試験片のひずみの時間変化を20分間記録し、ひずみの時間変化を示すカーブの初期の傾き、クリープ速度を評価した。
0.1 MPa, 3 MPaそれぞれにおけるクリープ速度は1.9 × 10-3 mm/min 、0.21 mm/minであった。このクリープ速度の増加は1 MPa付近を閾値として非線形に増加する傾向が見られた。
T2EGについても同様に実験を51℃で行ったところ、T3EGと同様に非線形応答を示した。一方TC8は非線型応答を示さなかった。
上記実験によって得られた図17〜図19のクリープ試験の結果について、それぞれの曲線の初期の傾きをプロットして、図20に示す。図20は、応力によるクリープ速度の変化を示すグラフであり、横軸、縦軸はそれぞれ試験条件(応力)、変形速度(曲線の初期の傾き)である。
以上の非線形クリープ応答試験で示されたように、T3EGは固いのに、与えられた応力がある閾値を超えると外力に応答して塑性変形する粘土のような性質を持つ。これによって、例えば、材料に対して加えられた応力の蓄積を変形によって記録するセンサーとして利用できる。
TUEG3(T3EG)は室温においてGPaオーダーの貯蔵弾性率を持つが、ひとたび変形が加わると即座に応力緩和が起きる。このことを以下の応力緩和試験によって確認した。この応力緩和試験によって確認された現象は、本来的にはクリープ試験で見ているものと等価であるが、評価方法が異なるものである。
ガラス状のT3EGサンプルをテフロンシート、ホットプレートを用いて180 ℃で加熱溶融させ、プレス機で押しつぶして厚さ0.6 mmのシートに加工した。得られたT3EGシートをホットプレートから取り外し直ちに室温まで冷却した後、幅6 mm × 長さ30 mmの短冊型試験片を調整した。
短冊形試験片に対して直ちに3%の引張ひずみを加えて、引き伸ばした状態で固定した。測定するポリマーのガラス転移点温度付近における試験片の初期応力σ0に対する応力σ(t)の時間変化(σ/σ0)を6分間記録した。
T3EGは10秒以内に応力の50%が減少し、16%で見かけ上の平衡に達した。
T2EG(TUEG2)について、51℃でT3EGと同様の実験を行った。T2EGはT3EGと同様に30秒以内に応力の50%が減少した。TC8(TUC8)について、33℃でT3EGと同様の実験を行った。一方、TC8は50%の減衰に120秒以上かかり、6分後でも40%の応力が残存していた。
一般的なポリマーは一度降伏すると弾性率や強度などの機械的性質が損なわれることが知られている。以下の疲労耐性試験によって、T3EGはこのような変形が加わった後でも、その弾性率を維持することが確認した。
「圧縮による自己修復試験」と同様の手順で幅6 mm × 長さ35 mmのダンベル試験片を調製した。
室温においてダンベル型試験片に対して1mm/minの変形速度で0.5%の引張ひずみを加えて変形を停止、30秒後に再び0.5%のひずみを加える操作を9回繰り返した。応力ひずみ曲線から、初期-9回目までのヤング率を見積もった。
1回目の変形から9回目までの変形、いずれの場合も 0.9-1.2 GPaの範囲のヤング率を示した。
一般に、高分子材料の疲労の蓄積は致命的な破壊につながる。しかし、以上の疲労耐性試験で示されたように、T3EGは疲労耐性機能を有する。これによって、単独あるいは他の材料との複合化により材料の長寿命化を可能となる。
表1に示したT2EG及びT3EGは、全く結晶性を示さないものであった。図22及び図23にT2EG及びT3EGのx線回折測定結果を示す。これらの図に示す通り、x線回折測定において非晶構造に特徴的なブロードなピークのみが観察された。
Claims (23)
- 重合度が10〜1,000の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の高分子化合物。
- R1及びR2が、それぞれ独立に、メチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)である、請求項1〜4のいずれかに記載の高分子化合物。
- mが1〜3の整数である、請求項1〜5のいずれかに記載の高分子化合物。
- R3及びR4が、それぞれ独立に、メチレン基(−CH2−)又はエチレン基(−CH2−CH2−)である、請求項3〜6のいずれかに記載の高分子化合物。
- jが1〜3の整数である、請求項3〜7のいずれかに記載の高分子化合物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、接着剤。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、水中接着剤。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、自己修復性材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、非共有結合型自己修復性材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる接着剤を、被接着部材の被接着面に接触させて固定する工程、
固定された接着剤を加熱する工程、
加熱された接着剤を冷却する工程、
を含む、接着方法。 - 固定する工程、加熱する工程、及び冷却する工程が、水中、水溶液中または高湿度環境下で行われる、請求項13に記載の接着方法。
- 被接着部材の被接着面が、水又は水溶液で濡れた非接着面である、請求項13〜14のいずれかに記載の接着方法。
- 加熱する工程が、高分子化合物のガラス転移点の温度以上に加熱する工程であり、
冷却する工程が、高分子化合物のガラス転移点の温度以下に冷却する工程である、請求項13〜15のいずれかに記載の接着方法。 - 被接着部材の材質が、金属、ガラス、木材、及び合成樹脂から選択された材質である、請求項13〜16のいずれかに記載の接着方法。
- 加熱する工程に代えて、
固定された接着剤を超音波処理する工程、が行われる、請求項13〜17のいずれかに記載の接着方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる自己修復性材料の切断面を再接触させて固定する工程、
を含む、自己修復方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、耐疲労性材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力記録性材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力非線形応答性塑性変形材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子化合物を含んでなる、応力緩和性材料。
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