JP6566778B2 - 熱収縮性筒状ラベル、及び筒状ラベル付き容器 - Google Patents
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Description
また、筒状ラベル付き容器を開封する際、熱収縮性筒状ラベルの上方部のみを除去するために、横ミシン目線が周方向に延設されている熱収縮性筒状ラベルも用いられている。
このような筒状ラベル付き容器を開封する際には、熱収縮性筒状ラベルの上方部を軸方向に切り取った後、前記横ミシン目線を利用して周方向に切り取ることによって、熱収縮性筒状ラベルの上方部を容器から除去する。以下、この手順で開封することを、「正規開封」という場合がある。
しかしながら、横ミシン目線が周方向に延設されているので、装着された熱収縮性筒状ラベルの上方部の外側を持って勢いよく回すと、横ミシン目線に沿ってキャップシールが切り取られる。切断後、元の位置にキャップを戻せば、非常に注視しなければ、切断の有無を確認できない。そして、このような行為をする悪意者も見受けられる。以下、熱収縮性筒状ラベルの上方部を軸方向に切り取らず、熱収縮性筒状ラベルの上方部を下方部に対して回転させて開封することを「不正開封」という場合がある。
かかるキャップシール包装体によれば、不正開封されたことを外見上判別できる。
好ましくは、前記切込み線が、前記筒状体の周方向と平行に延びる直線状に形成されている。
好ましくは、前記部分ミシン目線が、前記筒状体の周方向と平行に延びる直線状に形成されている。
本発明の筒状ラベル付き容器は、上記いずれかの熱収縮性筒状ラベルと、容器と、を有し、前記熱収縮性筒状ラベルが容器に熱収縮装着されている。
本明細書において、「外面」とは、筒状に形成される筒状体(熱収縮性筒状ラベル)の外側となる面をいい、「内面」とは、筒状体(熱収縮性筒状ラベル)の内側となる面を言う。本明細書において、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
なお、各図において表された形状、大きさ、各層の厚み及びそれらの相対的な比率などは、実際の寸法とは異なっていることに留意されたい。
容器に装着される前から筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベルは、熱収縮性フィルムの第1側端部に第2側端部を重ね合わせて接着することにより、筒状に形成されている。この熱収縮性筒状ラベルは、容器に外嵌した後、加熱することによって、周方向に熱収縮して容器に密着装着される。
容器に装着された際に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベルは、熱収縮性フィルムの第1側端部の裏面を容器に部分接着し、熱収縮性フィルムを容器の周囲に巻き付けた後、熱収縮性フィルムの第1側端部の表面に第2側端部の裏面を接着することにより、筒状に形成される。この熱収縮性筒状ラベルは、容器を利用しつつ熱収縮性フィルムを筒状に形成するものである。この熱収縮性フィルムを容器に巻き付けて筒状に形成された熱収縮性筒状ラベルは、そのまま加熱することによって、周方向に熱収縮して容器に密着装着される。
何れの態様の熱収縮性筒状ラベルも、熱収縮性フィルムの第1側端部と第2側端部を重ね合わせて所定幅接着することにより、筒状に形成される。
第1側端部及び第2側端部は、熱収縮性フィルムの一部の領域であって、第1側端部は、熱収縮性フィルムの横方向第1側において縦方向に延びる帯状の領域であり、第2側端部は、その反対側(横方向第2側)において縦方向に延びる帯状の領域である。
容器に装着された際に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベルは、一般に、長尺帯状のフィルムの態様で提供され、容器に装着する直前に前記長尺帯状のフィルムを切断することによって1枚の枚葉状のフィルムを得、これを容器に巻き付けて筒状に形成される。
以下、容器に装着される前から筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベルを中心に説明する。
<熱収縮性筒状ラベルについて>
図1は、筒状に開いた状態の熱収縮性筒状ラベルの斜視図である。図2は、摘み部とシール部の間に第1折り目を形成し且つその第1折り目と向かい合った位置に第2折り目を形成し、その第1及び第2折り目にて扁平状に折り畳んだ状態の熱収縮性筒状ラベルを一方面側から見た平面図であり、図3は、その反対面側から見た平面図(背面図)であり、図4は、その上方側から見た図である。図5は、摘み部の中間部に第3折り目を形成し且つその第3折り目と向かい合った位置に第4折り目を形成し、その第3及び第4折り目にて扁平状に折り畳んだ状態の熱収縮性筒状ラベルを一方面側から見た平面図である。図6は、切込み線が形成された周辺のシール部を拡大した拡大平面図であり、図7は、シール部を周方向に沿って切断した拡大断面図であり、図8は、切込み線上でシール部を周方向に沿って切断した拡大断面図である。
前記熱収縮性フィルムは、少なくとも横方向(この横方向は、筒状に形成した際に於ける周方向。以下同じ)に主として熱収縮するものであればその材質は特に限定されない。前記熱収縮性フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂製フィルムなどを用いることができる。また、熱収縮性を有する2種以上のフィルムが積層された積層フィルムを用いることもできる。さらに、熱収縮性を有するフィルムに、断熱層やバリア層などの機能層が積層された積層フィルムを用いることもできる。前記断熱層としては、例えば、不織布、発泡樹脂シートなどが挙げられ、前記バリア層としては、例えば、アルミニウム箔などの金属箔、金属蒸着膜などが挙げられる。中でも、横方向に比較的裂け難いことから、ポリスチレン系樹脂フィルム又はポリスチレン系樹脂フィルムと他の層が積層された積層フィルムが好ましく、特に、ポリスチレン系樹脂フィルム又はポリスチレン系樹脂フィルムとポリエステル系樹脂フィルムを有する積層フィルムを用いることがより好ましい。
前記85℃に加熱した際の熱収縮率は、加熱前の熱収縮性フィルムの長さ(元の長さ)と、前記フィルムを85℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)の割合である。前記熱収縮率は、下記式に代入して求められる。
式:熱収縮率(%)=[{(フィルムの横方向(又は縦方向)の元の長さ)−(フィルムの横方向(又は縦方向)の浸漬後の長さ)}/(フィルムの横方向(又は縦方向)の元の長さ)]×100。
また、熱収縮性フィルムには、例えば、商品名、商標、絵柄デザインなどの意匠印刷(図示せず)がグラビア印刷などによって単色又は多色刷りにて施されている。前記意匠印刷は、熱収縮性フィルムの内面若しくは外面又は内面及び外面の何れに施してもよいが、傷付き難くなることから、熱収縮性フィルムの内面に施すことが好ましい。
図7に示すように、前記重ね部分23の幅23Wは、特に限定されず、例えば、2mm〜15mmであり、好ましくは3mm〜10mmである。
なお、本明細書において、幅は、周方向(熱収縮性フィルムにあっては横方向)と平行な方向における長さをいう。
図示例では、シール部6は、前記重ね部分23の一部が接着されることによって構成されている。詳しくは、第1側端部21と第2側端部22を重ね合わせた重ね部分23は、筒状体2の上縁から下縁にまで軸方向に帯状に延びている。この重ね部分23のうち、第2側端部22の第2側縁22aから第1側端部21の中途部までが接着されることにより、シール部6が構成されている。従って、シール部6の内縁(第1側端部21の中途部)から第1側端部21の第1側縁21aまでの間における第1側端部21は、第2側端部22に重ねられているが、第2側端部22に接着されていない自由端とされている。以下、この第1側端部21の自由端の部分を、自由端部211という。また、シール部6は、重ね部分23と同様に筒状体2の上縁から下縁にまで軸方向に帯状に延びているが、その幅6Wは重ね部分23の幅よりも小さい。
前記シール部6の幅6Wは、特に限定されないが、余りに小さいと、シール部6の一部が剥がれるおそれがあり、余りに大きいと、熱収縮性筒状ラベル1が綺麗に熱収縮しないおそれがある。かかる観点から、シール部6の幅6Wは、例えば、1mm〜10mmであり、好ましくは1.5mm〜8mmである。また、前記自由端部211の幅211Wは、特に限定されないが、例えば1mm〜13mmであり、好ましくは2mm〜7mmである。
筒状体2の周長は、熱収縮性筒状ラベル1を装着する容器に応じて適宜設定されるが、例えば、2cm〜50cmであり、好ましくは、3cm〜30cmである。
また、筒状体2の上縁の一部には、摘み部71が延設されている。摘み部71は、例えば、所定幅の略矩形状とされている。この摘み部71は、筒状体2の上縁のうち、重ね部分23を除いた筒状体2の上縁の一部分に設けられていることが好ましい。なお、後述するような製造方法で熱収縮性筒状ラベル1を作製した場合には、前記摘み部71とは軸方向反対側における筒状体2の下方部に、前記摘み部71と同形状の凹部72が形成される。
また、筒状体2の内面又は外面には、必要に応じて、その他任意の機能層(図示せず)が設けられていてもよい。前記機能層としては、滑り性を向上させる滑り層、オーバーコート層などが挙げられる。
さらに、筒状体2には、軸方向に延びる縦ミシン目線4が設けられている。縦ミシン目線4は、1本でもよいが、好ましくは、周方向に間隔を開けて左右一対形成されている。例えば、縦ミシン目線4は、筒状体2の上縁から軸方向に延設されている。一対の縦ミシン目線4は、それぞれ筒状体2の軸方向に延設されていればよく、図示のように軸方向と平行に延びて形成されている他、特に図示しないが、軸方向に対して傾斜されていてもよい。一対の縦ミシン目線4が軸方向に対して傾斜して設けられる場合、一対の縦ミシン目線4は、下方に向かうに従って互いに近づくように傾斜して形成されていてもよく、下方に向かうに従って互いに離れるように傾斜して形成されていてもよい。図示例では、一対の縦ミシン目線4は、それぞれ軸方向と平行に直線的に形成されている。また、摘み部71が形成されている本実施形態においては、一対の縦ミシン目線4は、筒状体2の上縁のうち前記摘み部71の基部から軸方向に形成されている。
また、横ミシン目線3と縦ミシン目線4は離れていてもよいが、好ましくは、縦ミシン目線4は、その下端部が横ミシン目線3に連設されている又は横ミシン目線3と交差されていることが好ましい。図示例では、一対の縦ミシン目線4の下端部が、横ミシン目線3の一部に連設されている。
縦ミシン目線4の貫通孔の形状は、特に限定されず、直線状、円形状などが挙げられる。縦ミシン目線4の1つの貫通孔の長さは、特に限定されず、例えば、0.5mm〜1mmであり、縦ミシン目線4の1つの非貫通部の長さは、特に限定されず、例えば、0.5mm〜1mmである。なお、縦ミシン目線4の1つの貫通孔の長さは、その貫通孔の、筒状体2の軸方向における長さをいい、縦ミシン目線4の1つの非貫通部の長さは、隣接する貫通孔の、筒状体の軸方向における間隔をいう。
切込み線5は、シール部6のみを横断していてもよいが、好ましくは、図示のように、シール部6を含む重ね部分23の全部を横断するように設けられている。重ね部分23の全体を横断する切込み線5を形成することにより、不正開封時に、切り取り軌跡が横ミシン目線3から確実に逸れて切込み線5に生じるようになる。
図示例では、切込み線5は、周方向と平行に且つ直線状に形成されている。切込み線5を周方向と平行且つ直線状に形成することにより、熱収縮性筒状ラベル1を熱収縮させた後に、切込み線5の箇所が楕円形などに開口することがなく、切込み線5が外見上目立たなくなるので好ましい。
切込み線5の幅5Wは、例えば、シール6の幅よりも0.5mm〜3mm程度大きいことが好ましい。
また、重ね部分23の全部を横断して切込み線5が形成される場合、切込み線5の幅5Wは、重ね部分23の幅23W以上であれば特に限定されないが、余りに切込み線5が長いと熱収縮性筒状ラベル1に必要以上に切断される。かかる観点から、切込み線5の幅5Wは、重ね部分23の両側に0.2mm〜3mm程度出る程度であることが好ましい(図8参照)。
なお、後述するような製造方法で熱収縮性筒状ラベル1を作製した場合には、扁平状にした筒状体2における、切込み線5を形成した面とは反対側の面に、前記切込み線5と同形状の切込み線73が形成される。
上記熱収縮性筒状ラベル1は、通常、熱収縮性筒状ラベル1が連続的に繋がった長尺筒状ラベル連続体を切断することによって得られる。前記長尺筒状ラベル連続体は、複数の熱収縮性筒状ラベル1の集合物の如きもので、概念上、複数の熱収縮性筒状ラベル1がその軸方向に繋がったものと言える。なお、本明細書において、長尺とは、長さ方向の長さが幅方向(幅方向は、長さ方向と直交する方向)の長さに比して十分に長い細長い長方形状を意味する。長尺は、例えば、長さ方向の長さが幅方向の長さの5倍以上、好ましくは20倍以上である。
図9(a)に示すように、長尺状の熱収縮性フィルムの第1側端部21Lと第2側端部22Lを重ね合わせて接着してシール部6Lを形成し、長尺状の熱収縮性フィルムを筒状にした長尺筒状体2Lを形成する。
この長尺筒状体2Lを、同図(b)に示すように、第3折り目X3及び第4折り目X4で畳んで扁平状にする。なお、扁平状にする際には、シール部6Lが1つの折り目X3に対して10度〜80度の範囲となるような位置で折り畳む。その扁平状の長尺筒状体2Lの一方面側から反対側の面にまで貫通するように、1本の横ミシン目線3及び1本の縦ミシン目線4を形成すると共に、シール部6Lを横断する切込み線5を形成する。なお、横ミシン目線3、縦ミシン目線4及び切込み線5は、実質的に同時に形成してもよく、順次形成してもよく、或いは、何れか2つを同時に形成してもよい。
なお、扁平状に折り畳んだ長尺筒状体2Lの一方面側から反対面に貫通するように横ミシン目線3を形成することにより、一方面と反対面の双方に対称的に横ミシン目線3が形成されるので、周方向全体に横ミシン目線3が形成された上記筒状体2が得られる。同様に、扁平状に折り畳んだ長尺筒状体2Lの一方面から1本の縦ミシン目線4を形成することにより、反対面にも対称的に縦ミシン目線4が形成されるので、一対の縦ミシン目線4,4が形成された上記筒状体2が得られる。また、扁平状に折り畳んだ長尺筒状体2の一方面から切込み線5を形成することにより、反対面にも対称的に切込み線73が形成される。ただし、この反対面に形成される切込み線73は、この製法を実施した場合に必然的に生じるものであって、本発明の熱収縮性筒状ラベル1においては、前記切込み線73が形成されていなくてもよい。
熱収縮性筒状ラベル1は、容器に装着して使用される。
容器は、特に限定されず、飲料容器、調味料などの食品容器、化粧品容器、医薬品容器、その他の物品が収納された容器などが挙げられる。
また、容器の形状も特に限定されず、ボトル型、略円柱型、略楕円柱型、略四角柱型などの略多角柱型、略瓢箪型などが挙げられる。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。前記略円柱型及び略楕円柱型の「略」は、周の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、周の一部が若干直線とされた形状などが含まれる。また、前記略四角柱型などの略多角柱型の「略」は、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲又は傾斜している形状などが含まれる。
さらに、容器は、胴部と胴部に対して回転するキャップ部とを有するものでもよく、胴部と胴部の一部にヒンジ部を介して連結され且つ開閉するキャップ部とを有するものでもよい。前記回転するキャップ部は、ネジで胴部に螺合される方式でもよく、胴部に凹凸嵌合される方式でもよい。
例えば、図10に示す容器9は、略延筒型などの胴部91と、胴部91の上方に延設された取り出し部にネジ螺合によって取り付けられたキャップ部92と、を有し、キャップ部92の下端部と胴部91の上端部の間には、内側に凹んだ凹み部93が周設されている。この容器9のキャップ部92は、上方から見て反時計回り(取り外し方向)に回すことによって胴部91から外すことができ、時計回り(締め付け方向)に回すことによって胴部91に取り付けられる。
この筒状ラベル付き容器10を作製するにあたって、熱収縮性筒状ラベル1の横ミシン目線3が概ね胴部91の上方部からキャップ部92の下方部の間に対応するようにして、熱収縮性筒状ラベル1を容器9に外嵌すればよい。図示例では、横ミシン目線3が胴部91の上方部に対応し且つ切込み線5が凹み部93に対応して容器9に熱収縮性筒状ラベル1が装着された筒状ラベル付き容器10を例示している。
一方、この筒状ラベル付き容器10について不正開封すべく、熱収縮性筒状ラベル1の上方部の外側をキャップ部92と共に握って半時計回り(取り外し方向)に回すと、図14に示すように、切り取り軌跡Cが、重ね部分23以外に形成された横ミシン目線3と、重ね部分23に形成された切込み線5と、取り外し方向における切込み線5の端部と横ミシン目線3との間と、に生じるようになる。これは、次のような作用に基づくと推定される。すなわち、シール部6はフィルムが二重に重なり且つそれが接着された部分であるので、熱収縮性筒状ラベル1の上方部を回して筒状体2に捩れ力を付加した際に、捩れ力がシール部6において横ミシン目線3から切込み線5へと逸れ、切り取り軌跡Cが横ミシン目線3から切込み線5へと逸れるように生じる。
このように切り取り軌跡Cが、横ミシン目線3の全体に沿って生じず、一部において切込み線5側に蛇行すると、図14に示すように、切り取り軌跡Cが正面から見て直線状にならず且つ締め付け方向における切込み線5の端部と横ミシン目線3との間で繋がった部分Dが無秩序に反り返るようになる。このため、本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、切り取り軌跡Cを見ただけで不正開封されたことを外見上判別することができる。
本発明は、2重フィルムであるシール部6が切れ難いことに着目し、そのシール部6に切込み線5を形成することにより、切り取り軌跡を逸らせることにより不正開封の有無を判別するものであり、本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、容器への装着位置にほとんど影響を受けることなくその作用効果を奏する。
このため、本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、容器に対する装着位置の正確な位置合わせが不要であり、簡易に容器へ装着できる。
さらに、上記熱収縮性筒状ラベル1は、切込み線5と横ミシン目線3との間を繋ぐような、別途のミシン目線などが形成されておらず、熱収縮性筒状ラベル1の収縮仕上がりも良好であり、正規開封した際にも、横ミシン目線3に沿って切断できる。
上記第1実施形態では、切込み線5は横ミシン目線3の上方に離れて設けられているが、例えば、図15に示すように、少なくともシール部6を横断する切込み線5が横ミシン目線3の下方に離れて設けられていてもよい。この場合において、切込み線5と横ミシン目線3との間隔は、特に限定されないが、上記第1実施形態と同様に、0.5mm〜10mmが好ましく、1mm〜5mmがより好ましい。
また、上記各実施形態において、図16に示すように、筒状体2の外面側から視認できるデザイン表示74であって、切込み線5に跨がるように施されたデザイン表示74を印刷してもよい。このようなデザイン表示74を施すことにより、不正開封された際に、前記デザイン表示74が無秩序に歪むので、視覚的に不正開封の有無を極めて容易に判別できる。
その他、印刷による方法として、筒状体2のうち切込み線5を含む周囲に、容器の外面から見える色彩とは異なる色彩を付加することが挙げられる。かかる方法によれば、不正開封された際に、切込み線5にて分かれた熱収縮性筒状ラベル1の上方部と下方部の間から、容器の外面が見えるので、その容器の外面の色彩と切込み線5の周囲の色彩との相違を視覚的に容易に判別できるので、不正開封の有無を極めて容易に判別できる。なお、前記容器の外面から見える色彩は、容器そのものの色彩或いは容器内に収納された物品の色彩が該当する。
さらに、筒状体2の表面のうち切込み線5の周囲の表面と、筒状体2の裏面のうち切込み線5の周囲の裏面とに、それぞれ異なる色彩を付加してもよい。かかる方法によれば、不正開封された際に、上述のように、切込み線5端部と横ミシン目線3との間で繋がった部分が無秩序に反り返るようになるので、その反り返った部分の表裏面から異なる色彩が見えるようになる。このため視覚的に不正開封の有無を極めて容易に判別できる。
上記各実施形態の熱収縮性筒状ラベル1は、少なくともシール部6を横断する切込み線5が設けられているが、この切込み線5に代えて、ミシン目線を用いることもできる。
具体的には、本実施形態の熱収縮性筒状ラベル1は、図17及び図18に示すように、筒状体2の少なくともシール部6を横断する部分ミシン目線8が設けられている。この部分ミシン目線8は、横ミシン目線3に対して軸方向の上方(又は下方でもよい)に離れて設けられている。この部分ミシン目線8は、横ミシン目線3よりも破断しやすいミシン目線である。
部分ミシン目線8が横ミシン目線3よりも破断し易いとは、引き裂き力を加えた際に、部分ミシン目線8の非貫通部82が横ミシン目線3の非貫通部32よりも小さな力で切れていくことをいう。具体的には、全く同じ2枚の熱収縮性フィルムに、それぞれ部分ミシン目線8と横ミシン目線3を同長さで形成し、それぞれのミシン目線に沿って切り取るべく、ミシン目線で区画されたフィルムの第1片を第2片に対して引張った際に、部分ミシン目線8の形成されたフィルムが横ミシン目線3の形成されたフィルムよりも小さな力でそのミシン目線に沿って切れていく。
詳しくは、部分ミシン目線が形成されたフィルムAについて、そのミシン目線に沿ってフィルムAを引き裂いた際の引裂き強度を測定する。他方、前記部分ミシン目線と同じ大きさ且つ同じ向きに横ミシン目線が形成されたフィルムAについて、そのミシン目線に沿ってフィルムAを引き裂いた際の引裂き強度を測定する。上記横ミシン目線3よりも破断しやすい部分ミシン目線8は、横ミシン目線3よりもフィルムの引裂き強度が小さくなるようなミシン目線である。
ただし、前記引裂き強度は、JIS K 7128−1991(プラスチック及びシートの引裂試験方法)のA法(トラウザー法)に準じて測定できる。
例えば、部分ミシン目線8の貫通孔81の長さと非貫通部82の長さの比率(貫通孔81の長さ/非貫通部82の長さ)が、横ミシン目線3の貫通孔31の長さと非貫通部32の長さの比率(貫通孔31の長さ/非貫通部32の長さ)よりも大きくなるように形成することにより、横ミシン目線3よりも破断しやすい部分ミシン目線8を構成できる。
具体的な数値では、部分ミシン目線8の1つの貫通孔81の長さは、例えば、0.3mm〜3mmであり、部分ミシン目線8の1つの非貫通部82の長さは、例えば、0.3mm〜1.5mmである。また、部分ミシン目線8の貫通孔81の長さと非貫通部82の長さの比率(貫通孔81の長さ/非貫通部82の長さ)は、1〜5が好ましく、0.8〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、1.1〜2.5がさらに好ましい。また、部分ミシン目線8の貫通孔81の長さと非貫通部82の長さの比率は、横ミシン目線3の貫通孔31の長さと非貫通部32の長さの比率の、1.1倍〜10倍であることが好ましく、1.5倍〜5倍であることがより好ましい。このような部分ミシン目線8を形成することにより、不正開封時に、シール部6において切り取り軌跡が部分ミシン目線8に沿って生じるようになる。
本実施形態の部分ミシン目線8は、上記各実施形態の切込み線5に代わるものであり、上記各実施形態の説明において、切込み線5を部分ミシン目線8に読み替えることにより、本実施形態のその他の構成の説明を省略する。
2 筒状体
21 熱収縮性フィルムの第1側端部
22 熱収縮性フィルムの第2側端部
23 重ね部分
3 横ミシン目線
4 縦ミシン目線
5 切込み線
6 シール部
9 容器
10 筒状ラベル付き容器
Claims (5)
- 周方向に熱収縮する筒状体であって、熱収縮性フィルムの第1側端部と第2側端部が重ね合わされ且つその重ね部分の全部又は一部が接着されたシール部を有する筒状体と、
前記筒状体を上方部と下方部の2つの部分に切り取るための横ミシン目線であって、前記筒状体の軸方向中途部において前記筒状体の周方向全体に亘って周設された横ミシン目線と、
前記横ミシン目線に対して軸方向に離れて設けられ且つ前記筒状体のシール部を横断して設けられた切込み線と、
前記筒状体の上縁から前記横ミシン目線に連設又は交差された縦ミシン目線であって、前記筒状体のシール部以外の領域に形成された縦ミシン目線と、を有する熱収縮性筒状ラベル。 - 前記切込み線が、前記筒状体の周方向と平行に延びる直線状に形成されている、請求項1に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 周方向に熱収縮する筒状体であって、熱収縮性フィルムの第1側端部と第2側端部が重ね合わされ且つその重ね部分の全部又は一部が接着されたシール部を有する筒状体と、
前記筒状体を上方部と下方部の2つの部分に切り取るための横ミシン目線であって、前記筒状体の軸方向中途部において前記筒状体の周方向全体に亘って周設された横ミシン目線と、
前記横ミシン目線に対して軸方向に離れて設けられ且つ前記筒状体のシール部を横断して設けられた部分ミシン目線であって、前記横ミシン目線よりも破断しやすい部分ミシン目線と、
前記筒状体の上縁から前記横ミシン目線に連設又は交差された縦ミシン目線であって、前記筒状体のシール部以外の領域に形成された縦ミシン目線と、を有する熱収縮性筒状ラベル。 - 前記部分ミシン目線が、前記筒状体の周方向と平行に延びる直線状に形成されている、請求項3に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱収縮性筒状ラベルと、容器と、を有し、前記熱収縮性筒状ラベルが容器に熱収縮装着されている、筒状ラベル付き容器。
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JP2015159796A JP6566778B2 (ja) | 2015-08-13 | 2015-08-13 | 熱収縮性筒状ラベル、及び筒状ラベル付き容器 |
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