JP6565476B2 - 回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両並びに機械装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、比較的に高い静粛性を得られる回転直動変換装置、これを備える電動パワーステアリング装置および車両並びに機械装置を提供することを課題とする。
条件2:前記複数のローラは、前記シャフトの軸線に対して捩じれの方向に同一の傾き角度をもって支持されている。
条件3:前記複数のローラは、前記シャフトの前記軸部に対してトラクション駆動力(転がり接触による摩擦駆動力)を伝達可能なように予圧荷重をかけた状態で摺接されている。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る車両は、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備える。本発明の一態様に係る車両によれば、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置を備えるので、本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置の作用効果により、比較的に高い静粛性が得られる。
図1および図2に示すように、この回転直動変換装置20は、ハウジング40と、外周面が円筒状の軸部30を有するシャフト7と、ハウジング40に支軸52を介して回転自在に支持された複数のローラ50と、軸部30の直動状態を示す直動情報を取得可能なリニアエンコーダ100とを備える。本実施形態では、ローラ50と支軸52とがニードルベアリング53を介して一体に構成されたカムフォロアを用いており、複数のローラ50は、シャフト7に対し、所定の配置および所定の姿勢で保持される。
また、本実施形態では、各ローラ50にカムフォロア(ローラフォロア)を用いた例を示したが、これに限定されず、ローラ50としては、円筒または円環状の外周面を有するローラを備える構成であれば、種々の円筒状の外輪を有する軸受を用いることができる。例えば、モーメント荷重を受けられる組合せ軸受や複列玉軸受でもよい。
ハウジング40には、各ローラ50に対して、傾き角度αとなる支軸52の装着孔42と、装着孔42と同軸の座繰り穴43とが加工されている。ローラ50は、装着孔42に支軸52が挿入されて、支軸52端部の雄ねじに螺合する固定ナット54を座繰り穴43に締め付けることによってハウジング40に装着されている。ここで、所定の姿勢における傾き角度αは、シャフト7の軸部30の外周面とローラ50の外周面との接点をPとするとき、接点Pを中心にしてローラ50の支軸52の軸線RLを捩じれの方向に傾けたときの軸線CLと軸線RLとのなす角である。
本実施形態では、予圧荷重は、各ローラ50の接触面圧が0.6〜3GPaの範囲となるように設定されている。また、本実施形態では、トラクション駆動力をより確実に伝達可能なように、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面は鏡面加工されており、鏡面加工は、表面粗さRa0.2以下とされている(条件4)。
なお、本実施形態で採用するトラクショングリース又はトラクションオイルとしては、例えば特許掲載公報に開示されている、特許第3599231号公報や特許第4044225号公報に記載のトラクションドライブ用流体を用いたり、特許第4005714号公報に記載のトラクションドライブ油用添加剤を添加剤として用いたりすることが好ましい。
前部カバー46は、複数のローラ50を径方向で囲繞するように覆う円筒部46aと、円筒部46aの端面に設けられて複数のローラ50を軸方向から覆う円環部46bとを有する。前部カバー46は、円筒部46aと円環部46bとが、シャフト7の軸部30に隙間を隔てて外嵌するとともに複数のローラ50の全体を覆うようにハウジング40のローラ50側の面に装着されている。前部カバー46の円環部46bと軸部30の間にパッキン18が介装されており、前部カバー46の内部からのグリースやオイルの漏れ出しや、外部からの異物の侵入が防止されている。
このリニアエンコーダ100は、図3に要部を拡大図示するように、磁気エンコーダ部101と、磁気センサ部102とを含んで構成されている。磁気エンコーダ部101は、シャフト7の軸部30の外周面に、シャフト7の直動範囲に亘って設けられ、軸部30表面が、円環状にS極とN極とが所定の間隔で軸方向に交互に磁化されることで多極磁石を構成している。
上述のように、回転直動変換装置20は、シャフト7の軸部30に対して複数のローラ50をねじれの位置に配置した上でトラクション駆動機構を構成している。
すなわち、この回転直動変換装置20によれば、円筒状の軸部30を有するシャフト7に対し、複数(好ましくは3以上)のローラ50をねじれの位置に配置し、ねじれの傾き角度αは複数のローラ50全て同一で予め決められているので、シャフト7を回転させることで、傾き角度に応じた量だけハウジング40がシャフト7の軸方向に進み、複数のローラ50とそれを固定するハウジング40をトラクション駆動によってシャフト7に沿って直動運動をさせることができる。また、シャフト7が外部で回り止めされていれば、ハウジング40を回転させることで、シャフト7を直動運動させることができる。
また、この回転直動変換装置20によれば、ボールねじとは異なり、回転系のローラ50のみを使用するトラクション駆動によるため、ボールねじに比べて比較的に高い静粛性が得られる。特に、この回転直動変換装置20によれば、シャフト7に隙間を隔てて外嵌するとともにハウジング40の軸方向前後を覆うカバー部材である二つのカバー46、48と、これらカバー46、48と軸部30との間に介装されるパッキン18とを備えるので、二つのカバー46、48により複数のローラ50が配置された空間が密閉されるため、静粛性をより向上させることができる。さらに、グリースやオイルの漏れ出しを防止し、また、外部からの異物の侵入を防止することができる。よって、機構の寿命を延ばすことができる。
また、この回転直動変換装置20においては、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面に鏡面加工がされるとともに、シャフト7の軸部30及びローラ50の外周面にトラクショングリース又はトラクションオイルが塗布されているので、すべりを一層確実に防止してより効率良くトラクション駆動を行うことができる。
次に、上記回転直動変換装置20を備える機械装置の一例として、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置を装備した自動車について説明する。
図4に示すように、自動車の操舵部1は、ピニオン機構2とラック機構3とを含んで構成されたラックピニオン式の電動パワーステアリング装置10を備える。ピニオン機構2は、ピニオンハウジング4に回転自在に支持されたピニオン軸5を有する。ピニオン軸5は、以下不図示のステアリングシャフト等を介してステアリングホイールに連結されている。
ピニオン軸5とラック軸7は互いにラックアンドピニオンギアにより噛合しており、ピニオン軸5に伝達される回転力がラック軸7の直動力に変換可能になっている。ここで、このラック軸7は、上記ピニオン軸5が噛合する不図示のラック部と、同図において、このラック部の右端側に形成された円筒状の軸部30とを有し、ラック軸7の円筒状の軸部30の位置に、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering、以下、単に「EPS」とも称する)10が配置されている。
さらに、このEPS10は、案内ローラ装置90とスリーブ9の左端との間の位置に、ラック軸7の直動方向の移動量および移動方向を検出可能なリニアエンコーダ100が設けられている。このリニアエンコーダ100は、上述した回転直動変換装置20とは装着位置が異なる以外は同様の構成を有し、磁気エンコーダ部101と、磁気センサ部102とを含んで構成される。本実施形態の磁気エンコーダ部101は、ラック軸7の軸部30の外周面に、ラック軸7の直動範囲に亘って設けられている。
この自動車では、ステアリングホイールを操舵したときの操舵回転力がピニオン軸5に伝達され、ピニオン軸5に噛合するラック軸7の直線運動に変換され、この直線運動がラック軸7の両端に連結されたタイロッド8を介して転舵輪に伝達され、転舵輪が転舵される。
また、従来のボールねじ機構が採用されるラック軸では、一方側の外周にねじ溝を形成し他方側にラック部を形成しているところ、このような構成であると、大きな操舵角の確保に必要なラック軸の長さに対し、ボールねじ機構のねじ溝とラック部との干渉を防止する上で、ラック軸が長くなって操舵装置が大型化したり、ラック軸の長さを抑えようとすると有効ねじ溝の範囲が狭くなって操舵角の減少を招いたりするという問題がある。
これに対し、従来のボールねじ機構を用いたラックピニオン式の電動パワーステアリング装置の場合、前述のラジアル荷重、モーメント荷重がボールねじ機構に負荷されるため耐久性の低下が問題となるところ、本実施形態の回転直動変換装置20を備えるEPS10であれば、ラック軸7にねじ溝が形成不要であり、回転系のローラ50のみを使用したトラクション駆動機構により比較的に高い耐久性を得ることができる。
2 ピニオン機構
3 ラック機構
4 ピニオンハウジング
5 ピニオン軸
6 ラックハウジング
7 ラック軸(シャフト)
8 タイロッド
10 電動パワーステアリング装置
18 パッキン
20 回転直動変換装置
30 (シャフトの)軸部
40 ハウジング
46 前部カバー(カバー部材)
48 後部カバー(カバー部材)
50 ローラ
60 電動モータ
70 モータ制御装置
71 トルクセンサ
72 車速センサ
80 モータ回転角検出部
90 案内ローラ装置
100 リニアエンコーダ
Claims (8)
- 外周面が円筒状の軸部を有するシャフトと、
該シャフトに隙間を隔てて外嵌するハウジングと、
該ハウジングに支軸を介して回転自在に支持された複数のローラと、
前記軸部の外周面全周に直動範囲に亘って設けられた磁気エンコーダ部および該磁気エンコーダ部に感磁面が対向配置されるとともに素子相互が前記軸部の直動方向に所定距離だけ離隔配置された二つのホール素子を有するリニアエンコーダと、を備え、
前記複数のローラは、以下の条件1〜3を満たす回転直動変換装置。
条件1:前記複数のローラは、前記シャフトに対して周方向に離隔して等配されている。
条件2:前記複数のローラは、前記シャフトの軸線に対して捩じれの方向に同一の傾き角度をもって支持されている。
条件3:前記複数のローラは、前記シャフトの前記軸部に対してトラクション駆動力を伝達可能なように予圧荷重をかけた状態で摺接されている。 - 前記シャフトの前記軸部及び前記ローラの外周面には、トラクショングリース又はトラクションオイルが塗布されている請求項1に記載の回転直動変換装置。
- 前記予圧荷重は、接触面圧が0.6〜3GPaの範囲である請求項1または2に記載の回転直動変換装置。
- 前記シャフトの前記軸部及び前記ローラの外周面は鏡面加工されており、前記鏡面加工は、表面粗さRa0.2以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転直動変換装置。
- 前記シャフトに隙間を隔てて外嵌するとともに前記複数のローラおよび前記ハウジングの軸方向前後を覆うカバー部材と、該カバー部材と前記シャフトの軸部との間に介装されるパッキンとを更に備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転直動変換装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転直動変換装置を備える電動パワーステアリング装置。
- 請求項6に記載の電動パワーステアリング装置を備える車両。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転直動変換装置を備える機械装置。
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