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JP6565435B2 - 放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤 - Google Patents

放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤 Download PDF

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JP6565435B2
JP6565435B2 JP2015150607A JP2015150607A JP6565435B2 JP 6565435 B2 JP6565435 B2 JP 6565435B2 JP 2015150607 A JP2015150607 A JP 2015150607A JP 2015150607 A JP2015150607 A JP 2015150607A JP 6565435 B2 JP6565435 B2 JP 6565435B2
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Description

本発明は、放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤に関し、さらに詳しくは、ガンマ線滅菌や電子線滅菌に代表される放射線滅菌を施した後にも「第16改正 日本薬局方 7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 2. プラスチック製水性注射剤容器の規格 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器」(以下、「日本薬局方試験」と略称することがある。)の試験項目に適合し、かつ、加工安定性に優れた放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤に関する。
プロピレン系重合体は、その優れた安全衛生性や成形加工性、力学特性、ガスバリヤー性の特徴を生かし、各種の医療器具に使用されている。特に近年、高レベルの安全衛生性が求められる食品、薬剤、薬液の保存容器として、金属、ガラスの代替容器用材としての活用が散見されるようになってきており、その用途向け材料開発が行われてきた。
これら保存容器向けの樹脂では、保存容器としての長期安定性が求められ、使用期間内に劣化して容器としての製品性能が低下しないこと、水蒸気や酸素のガスバリヤー性が維持されること、使用添加剤が内容物、内容液に相互作用を及ぼさないことが必要であり、特に、医療用の薬剤、薬液保存容器としては具体的には、日本薬局方試験の試験項目に適合することが必須要件である。
日本薬局方試験に適合する必要のある医療用途の例としては、薬液、薬剤をあらかじめ充填してなるキット製剤であるプレフィルドシリンジ、輸液バッグ、輸液ボトル、輸液ポート部材、などが挙げられる。またこれら用途向けの材料開発も従来行われてきている(例えば、特許文献1〜10参照。)。
しかしながら、従来、これら日本薬局方試験に適合する必要のある容器については高圧蒸気滅菌が施されるのが一般的であった。エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌を行った場合、内容液にEOGが吸収される懸念があり、放射線滅菌を行った場合は、容器を構成する樹脂や樹脂組成物に配合している添加剤の分解に起因して溶出物が増加して、放射線滅菌後に日本薬局方試験に適合しないためである。
一方で、放射線滅菌は高圧蒸気滅菌と比較して短時間で大量の製品を滅菌できるメリットがある。しかしながら、上記理由により、これまで放射線滅菌対応の医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤を開発することは困難を極めた。
特開2008−150571号公報 特開2008−150572号公報 特開2008−255325号公報 特開2008−255326号公報 特開2009−120798号公報 特開2009−120800号公報 特開2009−120803号公報 特開2010−121126号公報 特開2012−152933号公報 特開2014−054373号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み放射線滅菌を行った後でも「第16改正 日本薬局方 7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 2. プラスチック製水性注射剤容器の規格 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器」の試験項目に適合し、かつ、加工安定性に優れた放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、プロピレン系重合体に対し、特定の酸化防止剤を配合することにより、日本薬局方試験に適合する放射線滅菌対応の医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物及びその医療キット製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、プロピレン系重合体100重量部に対し、下記式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つのアミン系酸化防止剤を0.01〜1重量部配合してなり、かつ、フェノール系酸化防止剤及び芳香族置換基を有する造核剤を実質的に配合しないことを特徴とする放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が提供される。
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC12〜C18のアルキル基である。)
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC14〜C22のアルキル基である。)
本発明の第2の発明によれば、プロピレン系重合体100重量部に対し、下記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの中和剤を0.001〜1重量部さらに配合してなる第1の発明に記載の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が提供される。
2+ 1−xAl3+ (OH)(Xn−)x/n・mHO・・・(3)
[但し、M2+は、Mg2+、Ca2+及びZn2+からなる群から選ばれる2価の金属イオンを示し、Xn−は、n価のアニオン、xは、0<x≦0.5の範囲にある数、mは、0≦m≦2の範囲にある数、nは、1≦n≦3の範囲にある整数を示す。]
〔AlLi(OH)Y・qHO・・・(4)
[但し、Yは、無機アニオン又は有機アニオンを示し、rは、Yの価数であり、qは、正数である。]
本発明の第3の発明によれば、プロピレン系重合体100重量部に対し、ヒンダードアミン系光安定剤を0.01〜1重量部さらに配合してなる第1又は第2の発明に記載の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が提供される。
本発明の第4の発明によれば、プロピレン系重合体100重量部に対し、ポリマー系造核剤を0.05〜10重量部さらに配合してなる第1〜3の発明のいずれかに記載の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が提供される。
本発明の第5の発明によれば、プロピレン系重合体100重量部に対し、リン系酸化防止剤を0.01〜1重量部さらに配合してなる第1〜4の発明のいずれかに記載の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が提供される。
本発明の第6の発明によれば、第1〜5の発明のいずれかに記載の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物を成形して得られる医療キット製剤が提供される。
本発明の第7の発明によれば、医療キット製剤が、放射線滅菌されている第6の発明に記載の医療キット製剤が提供される。
本発明の第8の発明によれば、医療キット製剤が、プレフィルドシリンジ、輸液バッグ、輸液ボトル又は輸液ポート部材である第6又は第7の発明に記載の医療キット製剤が提供される。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物は、ガンマ線滅菌や電子線滅菌に代表される放射線滅菌を施した後にも「第16改正 日本薬局方 7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 2. プラスチック製水性注射剤容器の規格 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器」の試験項目に適合し、かつ、加工安定性に優れるものである。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物は、プロピレン系重合体100重量部に対し、下記式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つのアミン系酸化防止剤を0.01〜1重量部配合してなり、かつ、フェノール系酸化防止剤及び芳香族置換基を有する造核剤を実質的に配合しない組成物であり、医療キット製剤用途に特に有用である。
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC12〜C18のアルキル基である。)
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC14〜C22のアルキル基である。)
以下、組成物の構成成分、組成物の製造方法、組成物の成形体(医療キット製剤)等について詳細に説明する。
[1]放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物を構成する成分
1.プロピレン系重合体
本発明のプロピレン樹脂組成物に用いられるプロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体であっても、プロピレン系共重合体であっても、又はこれらの混合物であってもよい。
プロピレン系共重合体は、プロピレンとα−オレフィンとの共重合体であり、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもどちらでもよいが、透明性の観点からランダム共重合体が望ましい。共重合に用いられるα−オレフィンは、プロピレンを除く炭素数2〜20のα−オレフィンがあげられ、例えばエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等を例示できる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンは1種類でも2種類以上用いてもよい。このうちエチレン、ブテン−1が好適である。より好ましくはエチレンが好適である。
具体的な共重合体の例を挙げると、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1共重合体、プロピレン−オクテン−1共重合体等を例示できる。このうちプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体が特に好ましい。プロピレンと共単量体であるα−オレフインの量の構成割合は、モル比で70〜99.9/30〜0.1程度であることが好ましい。通常、α−オレフィン量は、好ましくは0.05〜10.0重量%、より好ましくは0.1〜5.0重量%程度である。勿論重合段階で、EPRのようなゴム成分をソフトセグメントとして、ポリプロピレン主体の結晶相からなるハードセグメントへ導入した、いわゆるポリプロピレン系重合体アロイも使用できる。
プロピレン系重合体のガラス転移温度は、−100〜20℃のものが挙げられる。
本発明で用いられるプロピレン系重合体は、230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.01〜1000g/10分、より好ましくは0.05〜500g/10分、さらに好ましくは0.1〜200g/10分である。MFRがこの範囲にあると、樹脂組成物の剛性と耐衝撃性が良好となり、成形温度に由来する高生産速度に適した樹脂組成物を与える。
ここで、MFRは、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重下で測定する値である。
プロピレン系重合体として、プロピレン単独重合体を用いる場合のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は、90%以上、好ましくは94%以上、より好ましくは97%以上が望ましい。アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が90%以上であると、剛性及び耐熱性(熱変形温度)が向上し、成形時に成形品が変形するのを防ぐことができる。
ここで、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は13C−NMR法で測定する値である。
プロピレン系重合体として、プロピレン系ランダム共重合体(以下、「ランダム共重合体」ということがある。)を用いる場合の、ランダム共重合体中に占めるα−オレフィン量は、好ましくは0.1〜10.0重量%、より好ましくは0.1〜5.0重量%である。0.1重量%以上であるとプロピレン系ランダム共重合体の透明性と耐衝撃性が良好となり、10.0重量%以下であると、機械物性や成形性が良好となる。
ここで、α−オレフィン含有量は、13C−NMRにより組成を検定したプロピレン共重合体を基準物質としてIR法で測定する値である。
プロピレン系重合体として、ポリプロピレンセグメントとプロピレン共重合体セグメントとからなるプロピレン系ブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体」ということがある。)を用いる場合、ブロック共重合体中に占めるポリプロピレンセグメントが70〜99重量%で、プロピレン共重合体セグメントが1〜30重量%であることが好ましく、ポリプロピレンセグメントが86〜98重量%で、プロピレン共重合体セグメントが2〜14重量%であることがより好ましい。この範囲にあると樹脂組成物の機械的な諸物性向上に適している。
この時、ポリプロピレンセグメントのアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は、90%以上、好ましくは94%以上、より好ましくは97%以上が望ましい。アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が90%以上であると成形時に成形品が変形しにくくなる。
ここで、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)は13C−NMR法で測定する値である。
また、プロピレン系重合体として、α−オレフィン−プロピレン共重合体を1段目に重合した後、α−オレフィン含有量の異なるα−オレフィン−プロピレン共重合体を2段目に重合したプロピレン系ブロック共重合体(以下、これも含めて「ブロック共重合体」ということがある。)であっても差し支えない。
ブロック共重合体に含まれる全α−オレフィン含有量は、0.5〜12重量%が好ましく、2〜9重量%がより好ましい。また、α−オレフィンとしては、上述のものを好ましく用いることができ、エチレンが特に好ましい。α−オレフィン含有量がこの範囲内にあると、得られる樹脂組成物の耐衝撃性及び剛性が良好となる。
ここで、α−オレフィン含有量は、13C−NMRにより組成を検定したプロピレン共重合体を基準物質としてIR法で測定する値である。
プロピレン系重合体の製造方法としては、特に限定されないが、立体規則性触媒を使用する重合法が好ましい。立体規則性触媒としては、チーグラー触媒やメタロセン触媒などが挙げられる。
チーグラー触媒としては、三塩化チタン、四塩化チタン、トリクロロエトキシチタン等のハロゲン化チタン化合物、前記ハロゲン化チタン化合物とハロゲン化マグネシウムに代表されるマグネシウム化合物との接触物等の遷移金属成分とアルキルアルミニウム化合物又はそれらのハロゲン化物、水素化物、アルコキシド等の有機金属成分との2成分系触媒、更にそれらの成分に窒素、炭素、リン、硫黄、酸素、ケイ素等を含む電子供与性化合物を加えた3成分系触媒が挙げられる。
メタロセン触媒としては、(i)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物(いわゆるメタロセン化合物)と、(ii)メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒と、必要により、(iii)有機アルミニウム化合物とからなる触媒であり、公知の触媒はいずれも使用できる。メタロセン化合物は、好ましくはプロピレンの立体規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物であり、より好ましくはプロピレンのアイソ規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物である。
(i)メタロセン化合物としては、例えば、特開昭60−35007号、特開昭61−130314号、特開昭63−295607号、特開平1−275609号、特開平2−41303号、特開平2−131488号、特開平2−76887号、特開平3−163088号、特開平4−300887号、特開平4−211694号、特開平5−43616号、特開平5−209013号、特開平6−239914号、特表平7−504934号、特開平8−85708号の各公報に開示されている。
更に、具体的には、メチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン1,2−(4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−メチル−4−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−メチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−(1−フェニル−3−メチルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(フルオレニル)t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4,(1−ナフチル)−インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(3−フルオロビフェニリル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物が例示できる。上記において、ジルコニウムをチタニウム、ハフニウムに置き換えた化合物も同様に使用できる。場合によっては、ジルコニウム化合物とハフニウム化合物等の混合物を使用することもできる。また、クロリドは他のハロゲン化合物、メチル、イソブチル、ベンジル等の炭化水素基、ジメチルアミド、ジエチルアミド等のアミド基、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシド基、ヒドリド基等に置き換えることができる。
これらの内、インデニル基又はアズレニル基を珪素又はゲルミル基で架橋したメタロセン化合物が好ましい。
また、メタロセン化合物は、無機又は有機化合物の担体に担持して使用してもよい。担体としては、無機又は有機化合物の多孔質化合物が好ましく、具体的には、イオン交換性層状珪酸塩、ゼオライト、SiO、Al、シリカアルミナ、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO、等の無機化合物、多孔質のポリオレフィン、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、オレフィン・アクリル酸共重合体等からなる有機化合物、又はこれらの混合物が挙げられる。
(ii)メタロセン化合物と反応して安定なイオン状態に活性化しうる助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物(例えば、アルミノキサン化合物)、イオン交換性層状珪酸塩、ルイス酸、ホウ素含有化合物、イオン性化合物、フッ素含有有機化合物等が挙げられる。
(iii)有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられる。
プロピレン系重合体の製造方法としては、上記触媒の存在下に、不活性溶媒を用いたスラリー法、溶液法、実質的に溶媒を用いない気相法や、又は重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等が挙げられる。
例えば、スラリー重合法の場合には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素又は液状モノマー中で行うことができる。重合温度は、通常−80〜150℃であり、好ましくは40〜120℃である。重合圧力は、1〜60気圧(0.10〜6.08MPa)が好ましく、また得られるプロピレン系重合体の分子量の調節は、水素又は他の公知の分子量調整剤で行うことができる。重合は連続式又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられている条件でよい。さらに重合反応は一段で行ってもよく、多段で行ってもよい。
2.アミン系酸化防止剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に配合するアミン系酸化防止剤は、式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つのアミン系酸化防止剤である。
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC12〜C18のアルキル基である。)
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC14〜C22のアルキル基である。)
式中、好ましいRとRは、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基及びオクタデシル基であり、より好ましくはヘキサデシル基及びオクタデシル基である。また、好ましいRとRは、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基及びドコサ基であり、より好ましくはヘキサデシル基、オクタデシル基及びドコサ基である。このようなアミン系酸化防止剤としては、市販のものを用いることができる。具体的にはBASF社製 商品名;イルガスタブFS042、イルガスタブFS301FF、ADDIVANT社製 商品名;GENOX EPを挙げることができる。
アミン系酸化防止剤の配合量としてはプロピレン系重合体100重量部に対して、0.01〜1重量部であり、0.01〜0.5重量部であることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.4重量部、さらに好ましくは0.05〜0.35重量部、特に好ましくは0.08〜0.3重量部、最も好ましくは0.1〜0.2重量部である。0.01重量部以上であると、十分な酸化防止性能(加工安定性)を得ることができ、1重量部以下であると費用対効果(コスト・パフォーマンス)の点から有利である。アミン系酸化防止剤は単独でも、複数を組み合わせてプロピレン系重合体に配合してもよい。
3.中和剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に配合してもよい中和剤としては、下記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの中和剤が挙げられる。
2+ 1−xAl3+ (OH)(Xn−)x/n・mHO・・・(3)
[但し、M2+は、Mg2+、Ca2+及びZn2+からなる群から選ばれる2価の金属イオンを示し、Xn−は、n価のアニオン、xは、0<x≦0.5の範囲にある数、mは、0≦m≦2の範囲にある数、nは、1≦n≦3の範囲にある整数を示す。]
〔AlLi(OH)Y・qHO・・・(4)
[但し、Yは、無機アニオン又は有機アニオンを示し、rは、Yの価数であり、qは、正数である。]
このような中和剤としては、市販のものを用いることができる。具体的には協和化学工業(株)製 商品名;DHT4A、協和化学工業(株)製 商品名;DHT4C、水澤化学工業(株)製 商品名;ミズカラックを挙げることができる。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に中和剤を配合する場合は、プロピレン系重合体100重量部に対して、通常0.001〜1重量部であり、好ましくは0.005〜1重量部、より好ましくは0.007〜0.5重量部、さらに好ましくは0.008〜0.1重量部、特に好ましくは0.01〜0.05重量部、最も好ましくは0.012〜0.03重量部である。0.001重量部以上であると中和剤としての性能を十分に発揮することができ、1重量部以下であると費用対効果(コスト・パフォーマンス)の点から有利である。
4.ヒンダードアミン系光安定剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物は、その効力を失わない範囲でヒンダードアミン系光安定剤を配合してもよい。ヒンダードアミン系光安定剤の代表例としてはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ{[6−〔(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ〕−1,3,5−トリアジン−2,4ジイル]〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物等を挙げることができる。このうち、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(BASF社製 商品名;チヌビン622)に代表される高分子量タイプを配合することは低溶出の観点から好ましい。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物にヒンダードアミン系光安定剤を配合する場合は、プロピレン系重合体100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.9重量部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部であり、特に好ましくは0.01〜0.2重量部である。0.01重量部以上であると長期熱安定性能を十分に発揮することができ、1重量部以下であると費用対効果(コスト・パフォーマンス)の点から有利である。
6.ポリマー系造核剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に配合してもよい造核剤としてはポリマー系造核剤が挙げられる。一般的にプロピレン系重合体に配合されるソルビトール系造核剤(新日本理化(株)製 商品名;ゲルオールMD)、ノニトール系造核剤(ミリケン社製 商品名;ミラッドNX8000)、有機リン酸金属塩系造核剤((株)ADEKA製 商品名;アデカスタブNA−11及びNA−21)等の芳香族置換基を有する造核剤を配合した場合、放射線滅菌後にこれら造核剤の分解による溶出物の増加により、日本薬局方に適合しなくなる。そのため、本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物には、従来から一般的に用いられている造核剤ではなくポリマー系造核剤を配合すると放射線滅菌後に日本薬局方に適合するばかりか、製品としての透明性に優れる放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物を得ることができる。
ポリマー系造核剤としては芳香族置換基を有さず炭化水素基のみを有するものを挙げることができ、具体的にはポリビニルシクロヘキサン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、高密度ポリエチレン、長鎖分岐型ポリプロピレン等を挙げることができる。高密度ポリエチレンの代表例としては日本ポリエチレン(株)製 商品名;ノバテックTM HD HJ490Pを挙げることができる。長鎖分岐型ポリプロピレンの代表例としてはLyondell Basell社製 商品名;PF814、Borealis社製 商品名;WB140HMS、日本ポリプロ(株)製 商品名;ウェイマックスTM MFX3、MFX6及びMFX8を挙げることができる。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物にポリマー系造核剤を配合する場合は、プロピレン系重合体100重量部に対して通常0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜9重量部、より好ましくは0.2〜8重量部、さらに好ましくは0.3〜7重量部、特に好ましくは0.4〜6重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。0.05重量部以上であると造核剤としての性能を十分に発揮することができ、10重量部以下であるとポリマー系造核剤自身の物性が放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物の物性に影響を及ぼす懸念もない。
7.リン系酸化防止剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物は、その効力を失わない範囲でリン系酸化防止剤を配合してもよい。リン系酸化防止剤の代表例としてはビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、ジ−ステアリル−ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,4−ジキュミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−フォスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−フォスフォナイト等を挙げることができる。これらリン系酸化防止剤のうち、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF社製 商品名;Irgafos168)は、加工安定剤としての性能、添加剤自身の耐加水分解性、放射線滅菌後の低溶出性の観点から特に好ましい。
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物にリン系酸化防止剤を配合する場合は、プロピレン系重合体100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.9重量部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部であり、特に好ましくは0.01重量部〜0.2重量部である。0.01重量部以上であると、加工安定剤としての十分な性能を得ることができ、1重量部以下であると放射線滅菌後に、放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物が黄変する懸念がなく、費用対効果(コスト・パフォーマンス)の点から有利である。
8.フェノール系酸化防止剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物には、フェノール系酸化防止剤を実質的に配合してはならない。具体的にはフェノール系酸化防止剤の配合量としては、プロピレン系重合体100重量部に対して0.002重量部未満である必要があり、好ましくは0重量部である。フェノール系酸化防止剤は一般的に樹脂の酸化劣化を抑制する目的で用いられるが、放射線滅菌後にフェノール系酸化防止剤自身が分解することで溶出物が増加し、日本薬局方に適合しなくなることが今回初めて確認された。そのため、本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物には、フェノール系酸化防止剤を実質的に配合してはならない。
フェノール系酸化防止剤の例としてはテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(BASF社製 商品名;Irganox1010)や、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 商品名;Irganox1076)を例示することができる。
9.芳香族置換基を有する造核剤
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物には、芳香族置換基を有する造核剤を実質的に配合してはならない。具体的には芳香族置換基を有する造核剤の配合量としては、プロピレン系重合体100重量部に対して0.002重量部未満である必要があり、好ましくは0重量部である。一般的にプロピレン系重合体の透明性改善や剛性向上、成形サイクル向上を目的として造核剤を配合するが、放射線滅菌後に芳香族置換基を有する造核剤が分解することで溶出物が増加し、日本薬局方に適合しなくなることが今回初めて確認された。そのため、本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物には、芳香族置換基を有する造核剤を実質的に配合してはならない。芳香族置換基を有する造核剤としては、ソルビトール系造核剤(新日本理化(株)製 商品名;ゲルオールMD)、ノニトール系造核剤(ミリケン社製 商品名;ミラッドNX8000J)、有機リン酸金属塩系造核剤((株)ADEKA製 商品名;アデカスタブNA−11及びNA−21)を例示することができる。
さらに、その他の添加剤として、芳香族置換基を有さない造核剤、帯電防止剤、スリップ剤、脂肪酸金属塩等の分散剤、染料、顔料、高密度ポリエチレン以外のポリエチレン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等を本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。一例として本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に含んでもよい芳香族置換基を有さない造核剤としてはミリケン社製 商品名;EXP20E、HPN68Lを例示することができる。
[2]放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物の製造方法
本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物は、プロピレン系重合体、アミン系酸化防止剤、及び、必要に応じてその他の添加剤とをヘンシェルミキサー(商品名)、スーパーミキサー、リボンブレンダー等に投入して混合した後、通常の単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ロール等で190〜260℃の温度範囲で溶融混練することにより得ることができる。
[3]医療キット製剤の製造方法
本発明の医療キット製剤は、上記の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物を、公知の方法である射出成形法、押出成形法、ブロー成形法など各種成形法によって成形することにより得られるが、寸法精度が高く複雑な形状を作りやすい射出成形法が望ましい。
また、本発明の医療キット製剤は、薬剤液を充填してなる注射筒及び保存容器などに適しており、特に、プレフィルドシリンジ、輸液バッグ、輸液ボトル、輸液ポート部材に好適である。プレフィルドシリンジとは、薬液や薬剤があらかじめ充填されているシリンジ形状の製剤であり、1種類の液が充填されたシングルチャンバータイプのものと、2種類の薬剤が充填されたダブルチャンバータイプがある。ほとんどのプレフィルドシリンジはシングルチャンバータイプであるが、ダブルチャンバータイプについては、粉末とその溶解液からなる液・粉タイプの製剤と2種類の液からなる液・液タイプの製剤がある。シングルチャンバータイプの内容液の例としては、ヘパリン溶液などが挙げられる。なお、本発明の医療キット製剤は、放射線滅菌以外にもオートクレーブ滅菌、EOG滅菌、紫外線滅菌など公知の滅菌処理を行ってもよい。
[4]医療キット製剤の滅菌方法
本発明の医療キット製剤は衛生上の観点から滅菌処理を施す。滅菌方法としては電子線滅菌やガンマ線滅菌に代表される放射線滅菌、高圧蒸気滅菌、EOG滅菌、紫外線滅菌が挙げられる。このうち、本発明の医療キット製剤に特にふさわしいのは放射線滅菌である。
これら滅菌処理はシリンジ、バッグ、ボトル内に予め薬剤、薬液を充填した後に行ってもよく、容器だけ滅菌した後、無菌充填で薬剤、薬液を充填してもよい。また、そのあとに再度滅菌処理を施してもよい。
放射線滅菌を行う場合は、樹脂劣化の観点から窒素ガス雰囲気下に代表される無酸素雰囲気下で滅菌を行うことが好ましいが、空気雰囲気下で行っても構わない。
放射線滅菌を行う場合は通常10kGy(キログレイ)から50kGyの線量で行うことが一般的である。必要以上の線量の増加は樹脂の著しい劣化や溶出物の増加に繋がる場合があるため好ましくない。一方で線量が少ないと十分な滅菌強度を得ることができない場合がある。そのため、一般的な範囲である10kGyから50kGyの線量で滅菌されることが好ましい。また、放射線滅菌のうち、電子線滅菌はガンマ線滅菌と比較して樹脂の劣化や溶出物の増加が線量見合いで少ないため、特に本発明の医療キット製剤は電子線滅菌されることが好ましい。
高圧蒸気滅菌を行う場合は、煮沸の100℃から一般にハイレトルトと言われる135℃の範囲で行うことができる。同程度の滅菌強度を確保する場合、滅菌温度を下げることは滅菌時間が長くなることに繋がるため、生産性を確保する意味で必要以上に滅菌温度を下げることは好ましくない。一方で、滅菌温度を上げることで滅菌時間を短くすることは可能であるが、薬剤、薬液の変質や、容器の変形に繋がるため、こちらも好ましくない。そのため、本発明の医療キット製剤は100℃から135℃で滅菌されることが好ましく、このなかでも121℃で滅菌されることが温度と時間の観点から特に好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの記載により何ら限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例において、用いた物性測定は以下の方法で行い、プロピレン系重合体、アミン系酸化防止剤及び他の添加剤としては以下のものを使用した。
1.物性、評価方法
(1)物性評価用射出成形試験片の準備
樹脂ペレットを型締め力80tの射出成形機を用いて射出成形法で各物性評価用の試験片を作成し、放射線滅菌前の試験片は射出成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室で72時間状態調整して準備した。
(2)日本薬局方試験用試験片の準備
樹脂ペレットを温度230℃の電気プレスを用いて、圧力0kg/cmG(ゲージ圧、以下同様)(0MPaG)で7分間溶融させた後、70kg/cmG(6.86MPaG)の圧力で3分間圧縮した。その後、30℃の冷却プレスにサンプルを素早く移動して、圧力120kg/cmG(11.77MPaG)で3分間冷却を行い、0.5mm厚で表裏の表面積が1200cmの平板を作製した。放射線滅菌前の試験片は平板成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室で72時間状態調整して準備した。ガンマ線滅菌後の試験片は、平板成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置した後、平均線量25kGyにて空気雰囲気下で滅菌した後、更に室温23℃±0.5℃、相対湿度50±5%の恒温室内で1週間状態調整して準備した。電子線滅菌後の試験片は、平板成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置した後、平均線量25kGyにて空気雰囲気下で滅菌した後、更に室温23℃±0.5℃、相対湿度50±5%の恒温室内で1週間状態調整して準備した。
(3)MFR
樹脂ペレットのメルトフローレイト(MFR)は、JIS K−7210−1999(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(4)加工安定性
樹脂ペレットを、30mmΦ単軸押出機を用いて、温度250℃、スクリュー回転数100rpm、押出量約7kg/hr、サンプル供給ホッパーは空気雰囲気下の条件で溶融混練して2回繰り返し押出造粒を行った。2回繰り返し押出後の樹脂ペレット(押出回数:1+2=3回)のMFRをMFR3として、繰り返し押出前の樹脂ペレット(押出回数:1回)のMFRをMFR1とした際、下記式で表されるΔMFRより、加工安定性を評価した。また、ΔMFRが10未満を加工安定性(優)とし、10以上20未満を加工安定性(良)とし、20以上を加工安定性なし(劣)とした。
ΔMFR = MFR3−MFR1
(5)曲げ弾性率
曲げ弾性率はJIS K−7171(ISO178)に準拠して求めた。
(6)透明性(ヘイズ)
射出成形法により厚さ1mmのISO平板を成形し、成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置して状態調整した後、JIS K−7136(ISO14782)JIS K−7361−1に準拠して求めた。
(7)第16改正 日本薬局方(日本薬局方試験):
日本薬局方「7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 2. プラスチック製水性注射剤容器の規格、2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器」の項の試験法に従って、灰化試験と溶出物試験を評価した。溶出物試験の内、紫外吸収スペクトルについては、次項に従い適否の根拠となる詳細な評価結果(最大吸光度)を記録した。
但し、試験に用いた試料は、(2)で準備した0.5mm厚で表裏の表面積が1200cmの平板を用い、灰化試験は平板を5g切削して使用した。溶出物試験は0.5mm厚で表裏の表面積が1200cmの平板を全て用いて、これを長さ約5cm、幅約0.5cmの大きさに細断し、純水で洗った後、室温で乾燥し、これを内容積約300mlの硬質ガラス製容器に入れ、純水200mlを正確に加え、適当な栓で密封した後、高圧蒸気滅菌器を用いて121℃で1時間加熱した後、室温になるまで放置し、この内容液を試験液とし、別に純水につき、同様の方法で空試験液を調製した。そして日本薬局方 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器の規格の内、灰化試験と溶出物試験に全て適合すれば「適合」と、1項目でも不適合であれば「不適合」と評価した。
(7.1)日本薬局方 紫外吸収スペクトル:
上記(7)の第16改正 日本薬局方の評価手順に従い準備した試験液と空試験液を用い、空試験液を対照として、日本薬局方 2.24 紫外可視吸光度測定法に準拠して試験液の評価を行い、波長220〜240nm及び241〜350nmの区間での最大吸光度を記録した。
なお、日本薬局方 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器の規格は、波長220nm以上241nm未満における最大吸光度は0.08以下、波長241nm以上350nm以下における最大吸光度は0.05以下である。
2.使用材料
(1)プロピレン系重合体
(i)プロピレン単独重合体(HPP):ノバテックMA3Q(商品名、日本ポリプロ(株)製)、触媒:チーグラー触媒、MFR:10g/10分、アイソタクチックペンタッド分率:0.96(13C−NMRによる測定)。
(ii)エチレン・プロピレンランダム共重合体(RPP1):ノバテックMX03ZQ(商品名、日本ポリプロ(株)製)、触媒:チーグラー触媒、エチレン含有量:3.8重量%、MFR:30g/10分
(iii)エチレン・プロピレンランダム共重合体(RPP2):ウィンテックWSX02P(商品名、日本ポリプロ(株)製)、触媒:メタロセン触媒、エチレン含有量:3.4重量%、MFR:25g/10分
(2)アミン系酸化防止剤
(i)Bis(Hydrogenated tallow alkyl)aminesの酸化生成物(ビス(水添牛脂アルキル)アミンの酸化生成物、BASF社製 商品名;FS042):下記式(1)に相当
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC12〜C18のアルキル基である。)
(ii)Amines, bis(hydrogenated rape―oil alkyl)methyl, N―oxides(ビス(水添菜種油アルキル)メチルアミンオキシド、ADDIVANT社製 商品名;GENOX EP):下記式(2)に相当
Figure 0006565435
(式中のRとRは、独立してC14〜C22のアルキル基である。)
(3)中和剤
(i)マグネシウムアルミニウム複合水酸化物(協和化学工業(株)製 商品名;DHT4C):下記化学式(3)に相当
2+ 1−xAl3+ (OH)(Xn−)x/n・mHO・・・(3)
[但し、M2+は、Mg2+、Ca2+及びZn2+からなる群から選ばれる2価の金属イオンを示し、Xn−は、n価のアニオン、xは、0<x≦0.5の範囲にある数、mは、0≦m≦2の範囲にある数、nは、1≦n≦3の範囲にある整数を示す。]
(ii)アルミニウムリチウム複合水酸化物(水澤化学工業(株)製 商品名;ミズカラック):下記化学式(4)に相当
〔AlLi(OH)Y・qHO・・・(4)
[但し、Yは、無機アニオン又は有機アニオンを示し、rは、Yの価数であり、qは、正数である。]
(4)ヒンダードアミン系光安定剤
(i)コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(BASF社製 商品名;チヌビン622)
(5)ポリマー系造核剤
(i)高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製 商品名;ノバテックTM HD HJ490P)
(ii)長鎖分岐型ポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製 商品名;ウェイマックスTM MFX8)
(6)芳香族置換基を有さない造核剤
(i)1,2−Cyclohexanedicarboxylic acid, calcium salt(ミリケン社製 商品名;EXP20E)
(ii)CIS―ENDO―BICYCLO(2.2.1)HEPTANE―2,3−DICARBOXYLICACID,DISODIUMSALT(ミリケン社製 商品名;HPN68L)
(7)リン系酸化防止剤
(i)トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF社製 商品名:Irgafos168)
(8)フェノール系酸化防止剤
(i)テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(BASF社製 商品名;Irganox1010)
(ii)オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 商品名;Irganox1076)
(9)芳香族置換基を有する造核剤
(i)2,4,8,10−Tetra(tert−butyl)−6−hydroxy−12H−dibenzo[d,g][1,3,2]dioxaphosphocin 6−oxide, sodium salt((株)ADEKA製 商品名;アデカスタブNA−11)
(ii)Bis(4−propylbenzylidene) propyl sorbitol(ミリケン社製 商品名;MILLAD NX8000J)
(実施例1〜14、比較例1〜8)
プロピレン系重合体、アミン系酸化防止剤及び他の添加剤(中和剤、造核剤、酸化防止剤等)を表1に記載の配合割合(重量部)で準備し、スーパーミキサーで3分間ドライブレンドした後、35mmΦ2軸押出機を用いて、温度200℃、スクリュー回転数200rpm、押出量約15kg/hr、サンプル供給ホッパーは窒素雰囲気下の条件で、溶融混練し、ペレット化して樹脂ペレット(押出回数:1回)を得た。その後、樹脂ペレットを成形して各種試験片を準備した。そして、樹脂ペレット、各種試験片のそれぞれを用いて評価を行った。それら評価結果等を表1に示す。
Figure 0006565435
表1から、本発明の構成における各規定を満たす本発明の新規な放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物である実施例1から14においては、電子線及びガンマ線滅菌後にも日本薬局方に適合することが明らかである。また、実施例8から10及び13と14は本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物にポリマー系造核剤をさらに配合したものであり透明性に優れ、かつ放射線滅菌後にも日本薬局方に適合することが分かる。さらに実施例11と12は本発明の放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物に芳香族置換基を有さない造核剤をさらに配合したものであり、こちらも透明性に優れ、かつ放射線滅菌後にも日本薬局方に適合することが分かる。
一方、比較例1から4はアミン系酸化防止剤を配合しないため、放射線滅菌時に樹脂の劣化を抑制できず、放射線滅菌後に日本薬局方に適合しないことが明らかである。比較例5と6は、アミン系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止剤を配合しており、放射線滅菌後にフェノール系酸化防止剤の分解による溶出物の増加によって日本薬局方に適合しなくなることが、実施例3との対比から明らかである。また、比較例7と8はアミン系酸化防止剤及び芳香族置換基を有する造核剤を配合したものであり、放射線滅菌後に造核剤が分解することで溶出物量が増加して日本薬局方に適合しなくなることが、実施例3との対比からも明らかである。

Claims (8)

  1. プロピレン系重合体100重量部に対し、下記式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つのアミン系酸化防止剤を0.01〜1重量部配合してなり、かつ、フェノール系酸化防止剤及び芳香族置換基を有する造核剤を実質的に配合しない放射線滅菌対応医療キット製剤用プロピレン系樹脂組成物を成形して得られ、薬剤液を充填してなることを特徴とする医療キット製剤
    Figure 0006565435
    (式中のRとRは、独立してC12〜C18のアルキル基である。)
    Figure 0006565435
    (式中のRとRは、独立してC14〜C22のアルキル基である。)
  2. プロピレン系重合体100重量部に対し、下記式(3)で表される化合物及び式(4)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの中和剤を0.001〜1重量部さらに配合してなる請求項1に記載の医療キット製剤。
    2+ 1−xAl3+ (OH)(Xn−)x/n・mHO・・・(3)
    [但し、M2+は、Mg2+、Ca2+及びZn2+からなる群から選ばれる2価の金属イオンを示し、Xn−は、n価のアニオン、xは、0<x≦0.5の範囲にある数、mは、0≦m≦2の範囲にある数、nは、1≦n≦3の範囲にある整数を示す。]
    〔AlLi(OH)Y・qHO・・・(4)
    [但し、Yは、無機アニオン又は有機アニオンを示し、rは、Yの価数であり、qは、正数である。]
  3. プロピレン系重合体100重量部に対し、ヒンダードアミン系光安定剤を0.01〜1重量部さらに配合してなる請求項1又は2に記載の医療キット製剤。
  4. プロピレン系重合体100重量部に対し、ポリマー系造核剤を0.05〜10重量部さらに配合してなる請求項1〜3のいずれかに記載の医療キット製剤。
  5. プロピレン系重合体100重量部に対し、リン系酸化防止剤を0.01〜1重量部さらに配合してなる請求項1〜4のいずれかに記載の医療キット製剤。
  6. 医療キット製剤が、放射線滅菌されている請求項1〜5のいずれかに記載の医療キット製剤。
  7. 医療キット製剤が、「第16改正 日本薬局方 7.02 プラスチック製医薬品容器試験法 2. プラスチック製水性注射剤容器の規格 2.1. ポリエチレン製又はポリプロピレン製水性注射剤容器」の試験項目に適合した請求項1〜6のいずれかに記載の医療キット製剤。
  8. 医療キット製剤が、プレフィルドシリンジ、輸液バッグ、輸液ボトル又は輸液ポート部材である請求項1〜のいずれかに記載の医療キット製剤。
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