JP6558003B2 - 圧電素子の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明に係る圧電素子の製造方法の一態様は、
第1電極層を形成する工程と、
前記第1電極層の上方に圧電体層を形成する工程と、
前記圧電体層の上方に第2電極層を形成する工程と、
前記第2電極層の上方にレジスト層を形成する工程と、
前記第2電極層をウェットエッチングによりパターニングする工程と、
前記圧電体層をウェットエッチングによりパターニングする工程と、
前記圧電体層をパターニングする工程におけるサイドエッチにより生じた前記第2電極の庇部を、ウェットエッチングにより除去する工程と、
を含む。
エッチングでは10分程度かかるが、ウェットエッチングの場合は2分程度でエッチングすることができる。さらに、ウェットエッチングの場合は、エッチングのマスクとして用いたレジスト層を、アセトン等の溶液で簡易に剥離することができ、レジスト層の剥離とウェハー(圧電体層等が形成されてる基板)の洗浄を同時に行うことができる。一方、ドライエッチングの場合は、レジスト層が変質してしまい、アッシング等を行う必要が生じ、簡易な工程でレジスト層を剥離することができない。さらに、ウェットエッチング用のエッチング装置の値段は、ドライエッチング用のエッチング装置の値段よりも安い。したがって、ドライエッチングにより圧電体層および第2電極層をパターニングする圧電素子の製造方法では、低コスト化を図ることができる。
適用例1において、
前記第2電極層を形成する工程では、
密着層を形成する工程と、
前記密着層の上方に導電層を形成する工程と、
を有し、
前記庇部を除去する工程では、
前記密着層を除去した後に、前記導電層を除去してもよい。
適用例1または2において、
前記第2電極層は、銅および金の少なくとも一方を含んでもよい。
適用例1ないし3のいずれか1例において、
前記第2電極層の厚さは、50nm以上10μm以下であってもよい。
適用例1ないし4のいずれか1例において、
前記圧電体層の厚さは、1μm以上10μm以下であってもよい。
まず、本実施形態に係る圧電素子について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る圧電素子100を模式的に示す断面図である。
ず、第2電極層50の厚さが大きくなってしまう。第2電極層50は、圧電体層40に電圧を印加するための他方の電極である。図示の例では、第2電極層50は、圧電体層40上に設けられた密着層52と、密着層52上に設けられた導電層54と、を有している。
次に、本実施形態に係る圧電素子100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る圧電素子100の製造方法を説明するためのフローチャートである。図3〜図13は、本実施形態に係る圧電素子100の製造工程を模式的に示す断面図である。
駆体層を形成し、該第2前駆体層を結晶化して第2層44を形成する。次に、第2層44層上に第3前駆体層を形成し、該第3前駆体層を結晶化して第3層46を形成する。1つの前駆体層は、例えば、液相法による塗布および乾燥(脱脂)を3回繰り返すことによって形成される。結晶化は、例えば、600℃以上1200℃以下の焼成によって行われる。
て、金や銅からなる層をエッチングすると、エッチング装置内が汚染される場合がある。また、ドライエッチングによって圧電体層をエッチングすると、第1電極層にエッチングダメージが与えられる場合がある。圧電素子100の製造方法では、このような装置汚染やエッチングダメージの問題を回避することができる。
。そのため、有機絶縁層を、エッチングをすることなく、露光、現像、およびベークによってパターニングすることができる。したがって、圧電素子100の製造方法では、工程の短縮化を図ることができ、低コスト化を図ることができる。
以下に実験例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実験例によって何ら限定されるものではない。
図15は、実験例に係る圧電素子の製造工程における断面SEM写真であり、(A)は圧電体層40をパターニングする工程(S112)後の写真であり、(B)庇部56を除去する工程(S114)後の写真であり、(C)は全工程終了後の写真である。下地層としては、SiO2層とZrO2層との積層体を用いた。第1電極としては、Pt層を用いた。圧電体層としてはPZT層を用いた。第2電極層としては、TiW層とAu層との積層体を用いた。有機絶縁層としては、アクリル系感光性絶縁膜を用いた。TiW層は、過酸化水素水を用いてウェットエッチングした。Au層は、よう素系を用いてウェットエッチングした。
図16は、各材料のシート抵抗を示すグラフである。(A)では、Ir層50nm、Ir層100nm、およびCu層1000nmのシート抵抗を示している。(B)では、Au層1μm、Cu層1μmのシート抵抗を示している。図16より、銅は、イリジウムおよび金よりシート抵抗が低いことがわかる。
4.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係る圧電素子について、図面を参照しながら説明する。図17は、本実施形態の第1変形例に係る圧電素子200を模式的に示す断面図である。
次に、本実施形態の第2変形例に係る圧電素子について、図面を参照しながら説明する。図18は、本実施形態の第2変形例に係る圧電素子300を模式的に示す平面図である。なお、便宜上、図18では、有機絶縁層60,62および配線層70,72,74,76の図示を省略している。
次に、本実施形態に係る圧電駆動装置(超音波モーター)500について、図面を参照しながら説明する。図19(A)は、本実施形態に係る圧電駆動装置500を模式的に示す平面図である。図19(B)は、本実施形態に係る圧電駆動装置500を模式的に示す図19(A)のB−B線断面図である。圧電駆動装置500は、本発明に係る圧電素子を含む。以下では、本発明に係る圧電素子として上述した圧電素子300を含む圧電駆動装置500について説明する。なお、便宜上、図19では、圧電素子300を簡略化して図示している。
ルコニア等のセラミックス材料やケイ素等である。
510の3つの接続部514は、このような振動体部512の振動の節(ふし)の位置に設けられている。
上述した圧電駆動装置500は、共振を利用することで被駆動体に対して大きな力を与えることができるものであり、各種の装置に適用可能である。圧電駆動装置500は、例えば、ロボット(電子部品搬送装置(ICハンドラー)も含む)、投薬用ポンプ、時計のカレンダー送り装置、印刷装置(例えば紙送り機構。ただし、ヘッドに利用される圧電駆動装置では、振動板を共振させないので、ヘッドには適用不可である。)等の各種の機器における駆動装置として用いることが出来る。以下、代表的な実施の形態について説明する。
図23は、上述の圧電駆動装置500を利用したロボット2050を説明するための図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動または屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020と、を備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。
それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動装置500が内蔵されており、圧電駆動装置500を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動または屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動装置500が内蔵されており、圧電駆動装置500を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動装置500が設けられており、圧電駆動装置500を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特に、アーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
図25は、上述の圧電駆動装置500を利用した送液ポンプ2200の一例を示す説明するための図である。送液ポンプ2200は、ケース2230内に、リザーバー2211と、チューブ2212と、圧電駆動装置500と、ローター2222と、減速伝達機構2223と、カム2202と、複数のフィンガー2213,2214,2215,2216,2217,2218,2219と、が設けられている。
1レジスト層、82…第2レジスト層、100,200,300…圧電素子、500…圧電駆動装置、510…振動板、510a…第1表面、510b…第2表面、512…振動本部、514…接続部、516…取付部、518…ネジ、520…突起部、530,532…配線、600…駆動回路、610,612,614,616…配線、700…ローター、702…中心、2000…ロボットハンド、2003…把持部、2010…アーム、2012…リンク部、2020…関節部、2050…ロボット、2200…送液ポンプ、2202…カム、2202A…突起部、2211…リザーバー、2212…チューブ、2213,2214,2215,2216,2217,2218,2219…フィンガー、2222…ローター、2223…減速伝達機構、2230…ケース
Claims (4)
- 第1電極層を形成する工程と、
前記第1電極層の上方に圧電体層を形成する工程と、
前記圧電体層の上方に第2電極層を形成する工程と、
前記第2電極層の上方にレジスト層を形成する工程と、
前記第2電極層をウェットエッチングによりパターニングする工程と、
前記圧電体層をウェットエッチングによりパターニングする工程と、
前記圧電体層をパターニングする工程におけるサイドエッチにより生じた前記第2電極層の庇部を、ウェットエッチングにより除去する工程と、
を含み、
前記第2電極層を形成する工程では、
密着層を形成する工程と、
前記密着層の上方に導電層を形成する工程と、
を有し、
前記第2電極層は、前記密着層と、前記導電層と、を有し、
前記導電層の厚さは、前記密着層の厚さよりも大きく、
前記庇部を除去する工程では、
前記庇部の前記密着層を除去した後に、前記庇部の前記導電層を除去する、圧電素子の製造方法。 - 請求項1において、
前記第2電極層は、銅および金の少なくとも一方を含む、圧電素子の製造方法。 - 請求項1または2において、
前記第2電極層の厚さは、50nm以上10μm以下である、圧電素子の製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記圧電体層の厚さは、1μm以上10μm以下である、圧電素子の製造方法。
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