JP6554015B2 - 導電性フィルム - Google Patents
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Description
前記易密着層は接着性樹脂組成物の硬化膜であり、
前記易密着層の表面についてFT−IR測定を行った際のC=C−Hに起因する1410cm−1での吸光度Ab1410のC−Hに起因する1450cm−1での吸光度Ab1450に対する吸光度比(Ab1410/Ab1450)が1.10以下である導電性フィルムに関する。
図1は、本発明の一実施形態に係る導電性フィルムの模式的断面図である。図1に示す導電性フィルム10は、ポリエステル系樹脂フィルム1の一方の面側に、易密着層2と、導電層3とをこの順で備えている。なお、易密着層2と、導電層3とは、それぞれ1層からなる構成を図示しているが、それぞれが2層以上の多層構成であってもよい。また、ポリエステル系樹脂フィルム1の他方の面側には、アンチブロッキング層4を設けてもよい。
ポリエステル系樹脂フィルム(以下、単に「樹脂フィルム」ともいう。)としては、ポリエステル系樹脂により形成されているフィルムであれば特に制限されない。その材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂が挙げられる。この他、本発明の効果を損なわない限り、ポリイミド(PI)等のポリイミド系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等を併用してもよい。これらの中でも、耐熱性、耐久性、柔軟性、生産効率、コスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN)が好ましい。特に、コストパフォーマンスの観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
易接着層2は、接着性樹脂組成物の硬化膜である。易密着層2の樹脂フィルム1側とは反対側の表面(以下、単に「易接着層の表面」ともいう。)についてFT−IR測定を行った際のC=C−Hに起因する1410cm−1での吸光度Ab1410のC−Hに起因する1450cm−1での吸光度Ab1450に対する吸光度比(Ab1410/Ab1450)が1.10以下である。前記吸光度比は、1.08以下がより好ましい。吸光度比を特定範囲とすることで、導電層を厚膜としても十分な密着性を確保することができる。一方、易密着層において架橋構造が過度に形成されると、易密着層の脆性化が生じて密着性が低下したり、易密着層形成用の接着性樹脂組成物が紫外線硬化性を有する場合に、過度に紫外線を照射すると樹脂フィルムの劣化が生じたりする。これらを防止するという観点から、吸光度比は、0.93以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましい。
導電層は、樹脂フィルムの少なくとも一方の面側に形成した易密着層上に好ましくは直接形成される。導電層の電気抵抗率は用途に応じて適宜設定すればよく、例えば、電磁波シールド効果やセンサ機能等を十分に得るためには、電気抵抗率が50μΩcm以下であることが好ましい。導電層の構成材料としては、銅(Cu)を含めばよい。銅は、電磁波シールド特性やセンサ機能に寄与する導電率が高く、比較的低価格であり、コストパフォーマンスと生産効率にも優れる。Cu以外の元素が不純物程度含まれていてもよく、例えば、Fe,Cr,Ti,Si,Nb,In,Zn,Sn,Au,Ag,Co,Cr,Ni,Pb,Pd,Pt,W,Zr,Ta,Hf、Mo,Mn,Mg,V等の金属が挙げられる。また、これらの金属の2種以上を含有するものや、これらの金属を主成分とする合金等も用いることができる。これにより、電気抵抗率が充分に小さく導電率が高いため、電磁波シールド特性やセンサ機能を向上できる。
導電層の最表面側(樹脂フィルム側とは反対側)に保護層を形成してもよい。導電層が大気中の酸素の影響を受けて自然に酸化することを防止することができる。保護層は、導電層の錆び防止効果を示すものである限り特に限定されないが、スパッタできる金属が好ましく、Ni,Cu,Ti,Si、Zn,Sn,Cr,Fe、インジウム、ガリウム、アンチモン、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、パラジウム、タングステンからなる中から選ばれるいずれか1種類以上の金属又はこれらの酸化物が用いられる。Ni,Cu,Tiは,不動態層を形成するため腐食されにくく、Siは耐食性が向上するため腐食されにくく、Zn,Crは表面に緻密な酸化被膜を形成するため腐食されにくい金属であるため好ましい。
ポリエステル系樹脂フィルム1の易密着層2側とは反対の面側には、フィルム同士のブロッキングを防止してロール・トゥ・ロール法による製造を可能にするために、アンチブロッキング層4を設けてもよい。
本実施形態の導電性フィルムは様々な用途に適用可能であり、例えば、電磁波シールドシートや面状センサ等に応用され得る。電磁波シールドシートは、導電性フィルムを用いたものであり、タッチパネル等の形態で好適に使用することができる。前記電磁波シールドシートの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。
(易密着層の形成)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、商品名「ルミラー#100−U40」、以下、PETフィルムという)の巻回体からPETフィルムを繰り出し、その片面に紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物(アイカ工業(株)製、「Z−844−2L」)を塗布し、80℃で1分間乾燥したのち、直ちにオゾンタイプ高圧水銀灯(15cm集光型、UV強度16W/cm2、積算光量:200mJ/cm2)で紫外線照射を行い、厚さ1.5μmの易密着層を形成した。紫外線照射の際のフィルム搬送ロールの表面温度を50℃として、加熱しながら紫外線硬化を行った。
次に、PETフィルム上に易接着層が形成された長尺状樹脂フィルムを巻き取ったロールをスパッタ装置内に設置した。次いで、樹脂フィルムをフィルム送りスピード2m/分で繰り出し、Arガス100体積%からなる3.0×10−3Torrの雰囲気中で、Cuターゲット材料を用いて、焼結体DCマグネトロンスパッタ法により、易密着層上に導電層(Cu層)を200nmの厚みで形成し、最後にフィルムを巻き取って導電性フィルムの巻回体を作製した。
紫外線照射の際のフィルム搬送ロールの表面温度を75℃として、加熱しながら紫外線硬化を行ったこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムの巻回体を作製した。
紫外線照射の際のフィルム搬送ロールの表面温度を100℃として、加熱しながら紫外線硬化を行ったこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムの巻回体を作製した。
紫外線照射の際のフィルム搬送ロールの表面温度を125℃として、加熱しながら紫外線硬化を行ったこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムの巻回体を作製した。
紫外線照射の際のフィルム搬送ロールの表面温度を25℃として常温で紫外線硬化を行ったこと以外は、実施例1と同様に導電性フィルムの巻回体を作製した。
作製した易密着層及び導電性フィルムについて、以下の評価を行った。それぞれの結果を表1に示す。
1μm未満の厚みは、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、製品名「H−7650」)を用いて、導電性フィルムの断面を観察して測定した。1μm以上の厚みは、膜厚計(Peacock社製、デジタルダイアルゲージDG−205)を用いて測定した。
PETフィルム上に形成した易密着層について、FT−IR測定装置(Parkin Elmer社製、「Frontier」)を用いて、反射法(ATR法)、波数500cm−1〜4000cm−1、分解能1.0cm−1、積算回数10回にて赤外吸収スペクトルを測定した。得られたスペクトルより、C=C−Hに起因する1410cm−1での吸光度Ab1410、及びC−Hに起因する1450cm−1での吸光度Ab1450を読み取り、それらより吸光度比(Ab1410/Ab1450)を求めた。
導電性フィルムから10mm×10mmのサイズで切り出し、メッキ法により導電層(Cu層)の厚みを2μmまで増加させた。導電層を厚膜とした導電性フィルムを測定サンプルとして、JIS−K−5600に基づいてクロスカット法により密着性評価を行った。カッターナイフ等で導電層面に1mm間隔の切り傷を縦と横に11本ずつつけ、碁盤目状の計100個のマス目を作り、その碁盤目状の上に約75mmの長さに切ったセロテープ(登録商標)(3M社製、商品名「610−1PK」)を貼り付け、その後テープの端をつかみ60°方向へ0.5〜1.0秒の時間で引き剥がし、導電層の剥離状態を目視確認して評価を行った。導電層が残存するマス目が90個以上であった場合を「○」、90個未満であった場合を「×」として評価した。
JIS−K−6768の規定に基づいて行った。和光純薬濡れ張力試験用混合液を使用した。
実施例の導電性フィルムでは、いずれも導電層の密着性が良好であった。一方、比較例1では、導電層のマス目が多数剥離しており、密着性が低下していた。これは、易密着層の紫外線硬化時に加熱を行わなかったことから、易密着層での架橋構造の形成が不十分となり、膜強度が低い状態となったことに起因すると推察される。
2 易密着層
3 導電層
4 アンチブロッキング層
Claims (7)
- ポリエステル系樹脂フィルムの一方の面側に、易密着層と、銅を含む導電層とをこの順で備える導電性フィルムであって、
前記易密着層は接着性樹脂組成物の硬化膜であり、
前記易密着層の表面についてFT−IR測定を行った際のC=C−Hに起因する1410cm−1での吸光度Ab1410のC−Hに起因する1450cm−1での吸光度Ab1450に対する吸光度比(Ab1410/Ab1450)が1.10以下である導電性フィルム。 - 前記易密着層の表面の濡れ張力が45dyn/cm以下である請求項1に記載の導電性フィルム。
- 前記接着性樹脂組成物が、(メタ)アクリレートモノマー及び(メタ)アクリレートオリゴマーのうちの少なくとも1種を含む請求項1又は2に記載の導電性フィルム。
- 前記接着性樹脂組成物が紫外線硬化性を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
- 前記易密着層の厚みが0.2μm〜2.0μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
- 前記導電層の厚みが2nm〜2500nmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
- 前記ポリエステル系樹脂フィルムの他方の面側にアンチブロッキング層を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルム。
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