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JP6546655B2 - クロマトグラフシステムにおけるマルチプレックス化情報をデコードするための方法および機器 - Google Patents

クロマトグラフシステムにおけるマルチプレックス化情報をデコードするための方法および機器 Download PDF

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Description

本開示は、マルチプレックス化クロマトグラフ質量スペクトル情報をコードおよびデコードするための方法および機器に関する。
飛行時間(TOF:time−of−flight)型質量分析計(MS:mass spectrometer)において、イオンは、実質的に一定のエネルギーで加速させられる。軽イオンは、より重いイオンよりも速く移動すると理解されている。イオンが固定距離を移動する時間が測定される。したがって、このときイオンの質量は、この飛行時間から計算される。
イオンが移動した距離が短い場合、同等の質量のイオンは、実質的に同等の(短い)飛行時間を有する。いくつかの例において、これらの同等の時間は、互いに区別できない同等の質量のイオンをもたらしうるのであり、低い分解能の結果をもたらす。
この現象からの分解能を増加させるため、イオンが移動する距離を(そのことにより、飛行時間を)増加させることが知られている。かかる実施において、すべてのイオンの総飛行時間が増加する。このより長い飛行時間は、分解能を増加させる一方で、どの程度の頻度で質量分析計がイオン群を加速させうるかを制限するよう作用するという欠点を有しうる。これはひいては、感度を制限する。それは、検出できる濃度に下界を設定する。
従来の非マルチプレックス化TOF MSにおいて、イオン群が加速させられる。次に、MSは、群中のすべてのイオンが検出器に到達する(飛行経路の末端)まで待つ。そのときに初めて、次のイオン群が加速させられる。長い飛行時間は、どの程度の頻度でイオンを加速できるかを制限し、感度の減少をもたらす。
一般に
次の群を加速させる前に1つの群のすべてのイオンが検出器に到達するのを質量分析計が待つことを回避することを可能にし、そのことにより、多くの異なる群からのイオンが同時に飛行することを容易にするマルチプレックス化高分解能質量分析の実施が開示される。結果として、これは、所定の時間内に飛行経路を横断するイオンの数を増加させる。
従来の質量スペクトルシステムにおいて、かかる構成から検出器により報告されるデータは認識できない。なぜなら、データは、本明細書において「マルチプレックス化スペクトル」と呼ばれる、個別のイオン群からの質量スペクトルのシフトされた総和(shifted sum)だからである。論じたとおりに加速イオン群のタイミングをマルチプレックス化することにより、その後、このマルチプレックス化スペクトルを従来の質量スペクトルに変換する、本明細書においてデマルチプレックス化と呼ばれる方法を利用できる。要約すると、質量分析計におけるマルチプレックス化およびその後のソフトウェアにおけるデマルチプレックス化は、システムが、高分解能および高感度を同時に維持することを容易にする。加えて、本開示の実施は、スペクトル選択性もまた改善する。換言すれば、従来の質量スペクトルは、ストレイイオン(stray ions)または自発的な検出器放出物からの人為産物を含みうる一方で、デマルチプレックス化の実施の適用は、スペクトルピークの存在を確認でき、そのことにより効率的にかかるスペクトル人為産物をフィルタリングする。
従来の質量分析計
従来の飛行時間型質量分析計からの例示的結果を示す図を、図1に示す。図示するとおり、結果は、分析化学者にとって有意義な情報を含む質量スペクトルを示す。スペクトルピークの位置は、検出器により受け取られた各イオンの飛行時間および各イオンの測定質量に対応する。
クロマトグラフシステムにおけるマルチプレックス化情報をデコードするための方法および機器の実施が開示される。実施は、所定のマルチプレックス化スキームに従いイオン源からのイオンを分析器を通過するパルスにし、各パルスが試料に相当する1つまたは複数のイオンを含む工程、検出器で複数のイオン衝突を検出する工程、各イオン衝突について、検出されたイオン衝突の強度および検出されたイオン衝突の時間を含むデータ点を決定する工程、データ点を含む、データ点のマルチプレックス化スペクトルを維持する工程、およびマルチプレックス化スペクトルのデータ点を使用して、タイムシフトされたスペクトルをデマルチプレックス化する工程の方法を含んでいてもよい。
本開示の1つまたは複数の実施の詳細を、添付の図面および下の説明に記載する。他の態様、特徴、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかであろう。
本開示のいくつかの実施による、従来の飛行時間型質量分析計からの例示的結果を示す図である。 本開示のいくつかの実施による、例示的質量分析計を示すスキーム図である。 本開示のいくつかの実施による、マルチプレックス化スキームの一例を示す図である。 本開示のいくつかの実施による、マルチプレックス化スペクトルからの例示的データを示す図である。 質量分析計を操作するための方法のための例示的な一連の操作を示す流れ図である。 本開示のいくつかの実施による、マルチプレックス化スペクトルの一例を示す図である。 本開示のいくつかの実施による、平滑化マルチプレックス化スペクトルの一例を示す図である。 本開示のいくつかの実施による、タイムシフトされたマルチプレックス化スペクトルおよび質量ピーク曲線の一例を示す図である。 本開示のいくつかの実施による、標準偏差曲線の一例を示す図である。
様々な図面における同様の参照記号は、同様の要素を示す。
ここで図2を参照して、イオンパケットをマルチプレックス化またはコードし、得られたイオン衝突をデマルチプレックス化またはデコードするよう構成された例示的質量分析計10が開示される。図示するとおり、質量分析計10は、飛行時間型質量分析計である。しかしながら、本開示は、任意の好適な質量分析計に関することに留意すべきである。いくつかの実施において、質量分析計10は、イオン源12、パルス発生器14、分析器16、検出器18、データプロセッサ20、およびディスプレイデバイス21を含む。質量分析計10は、図2に示されない追加の構成部を含んでいてもよいことに留意すべきである。
操作中、試料22、たとえば分析物が、イオン源12内に挿入される。試料22は、固体、液体、または気体でありうる。イオン源12は、試料22から荷電粒子、すなわちイオンを作り出す。イオン源12は、任意の好適なイオン源12でありうる。たとえば、イオン源12は、電子イオン源、化学イオン源、放射性イオン源、イオン付着イオン源、ガス放電イオン源、または任意の他のタイプのイオン源でありうる。イオン源12は、パルス抽出を伴うMALDIイオン源、DE MALDIイオン源、SIMSイオン源、LDイオン源、またはEIイオン源でありうる。イオン源12は、イオン24をパルス発生器14に出力する。
パルス発生器14は、イオン24をイオン源12から受け取り、イオン24を所定の間隔で分析器16を通過するパルスにする。いくつかの実施において、パルス発生器14が、イオン24のマルチプレックス化パルス生成を実施するよう構成または制御され、結果としてマルチプレックス化スキームにより、イオン24は分析器16内にパルスとして送り込まれる。いくつかの実施において、マルチプレックス化スキームは、非周期的および/または疑似ランダムコード化でありうる。図3は、マルチプレックス化スキーム200の一例を示す。かかる例示的マルチプレックス化スキームにおいて、各パルス間隔、Iは、部分間隔、tに分けられる。部分間隔、tは、持続時間が概ね等しいが、完全に等しくはない。さらに、各間隔の持続時間は、固有のものであってもよい。間隔が固有でない間隔を含む限り、固有でない間隔は、周期的な仕方で配置されてはいない。したがって部分間隔tは周期的ではない。図示されている例において、各間隔、たとえばI0、I1、I2...は、20個の部分間隔、t0、t1、t2、t3、...t19を含む。この例において、各部分間隔は、異なる持続時間を有する。たとえば、パルス発生器14は、1m秒に概ね等しい間隔Iでイオン24をパルスにするよう構成または制御されてもよく、マルチプレックス化スキームは、各間隔Iを20個の部分間隔tへと分けてもよい。かかるシナリオにおいて、一連の持続時間の一例は、t1=50.15μ秒、t1=49.85μ秒、t2=49.89μ秒、t3=49.93μ秒、t4=49.79μ秒...t19=50.37μ秒であり、各部分間隔tの時間は、概ね50μ秒に等しく固有である。マルチプレックス化スキーム200によれば、部分間隔、t0、t1、t2、t3、...t19は、各間隔、I0、I1、I2..Inについて反復される。時間間隔は、間隔の値が決して反復されないか、または、1回もしくは複数回反復されるが、非周期的もしくは非連続的な仕方である場合、実質的に固有であると呼ばれてもよい。
イオンのマルチプレックス化パルス生成が、HRTOFMSシステムについてLODおよびDRの両方の劇的な増加を提供することに留意すべきである。このコンセプトにおいて、衝撃係数は、重複コード化シークエンスにおける一過的周期、すなわち間隔1回当たり複数のイオンパケットをパルスにすることにより増加しうる。マルチプレックス化スキーム、すなわちコード化は、連続的またはほぼ連続的なイオンパルスからの重複したイオン衝突の発生を低減するよう設計される。高濃度イオンがマルチプレックス化スペクトル全体にわたり分散するので、イオントラッピング技術と比較して、飽和および空間電荷は制限因子ではない。マルチプレックス化HRTOFMSを成功させる1つの前提条件は、質量スペクトルが十分にスパースであり、スペクトル干渉の数が制御可能な程度に低く保たれることである。この要件は、GC、GC×GC HRT、GC−MS/MS、GC−IMS−MS、LC−MS/MS、LC−IMS/MSまたはスパーススペクトルデータを生成する任意の他の分離技術の組合せのスパース性とよく一致する。
検出器18は、分析器16を介してイオン24を受け取る。検出器18は、たとえば、マイクロチャネルプレート(MCP)、二次増倍管(SEM)、または中間シンチレータとのハイブリッドであり得る。いくつかの実施において、検出器18は、タンデム11の予測される5〜20%の総衝撃係数でイオン源からの10+10イオン/秒までのイオン束とマッチするために、少なくとも1 E+8イオン/秒までのイオン束を取り扱うための延長された寿命およびダイナミックレンジを有する。いくつかの実施において、検出器18は、100〜300クーロンの出力電流の寿命を有する光電子増倍管(PMT)を含む。
検出器18に1つまたは複数のイオン24が衝突する度に毎回、検出器18は、イオン衝突に相当するデータ点26を出力する。いくつかの実施において、データ点26は、順序対(強度、時間)であり、強度は、衝突の強度を示す値、たとえば質量/電荷であり、時間は、間隔I0の開始と相対的な衝突の時間である。たとえば、強度67、初期パルス後42μ秒のイオン衝突の場合、検出器18は、(42、67)のデータ点26を出力しうる。検出器18は、イオン衝突が検出される度に毎回、データ点26を出力するよう構成される。パルス発生器14は、イオン24をマルチプレックス化された仕方でパルスにしており、イオン24は、様々な質量および質量対電荷比を有する可能性が高く、イオン衝突はかなり頻繁に検出され、検出器18は、連続的またはほぼ連続的にデータ点26を出力しうる。図6は、グラフ300の形態で示された、検出器18によるデータ点26の出力の一例を示す。各線、たとえば線302および線304は、イオン24の異なる濃度を示す。x軸は、時間を(たとえば、μ秒で)示し、y軸は、検出されたイオン衝突の強度を示す。ピークが検出されたイオン衝突を示すことに留意すべきである。図6のグラフが、引き続くイオン衝突も示すようx軸に沿って継続しうることにさらに留意すべきである。検出器18は、データ点26をデータプロセッサ20に伝達する。
データプロセッサ20は、データ点26を受け取り、データ点26に基づいて試料22に相当する質量ピーク曲線28を決定する。データプロセッサ20は、マルチプレックス化スペクトルにおいて未加工データ点26を維持できる。マルチプレックス化スペクトルは、未加工データ点26を含む任意のデータ構造でありうる。いくつかの実施によれば、データプロセッサ20は、マルチプレックス化スペクトルを平滑化し、平滑化マルチプレックス化スペクトルを得る。
かかるシステムにおける例示的データセットを、図4に示す。非マルチプレックス化システムにおける結果(上図に例示的に示す)とは異なり、この情報は容易に解釈可能ではない。なぜなら、各スペクトルピークが、同時に飛行したイオン群のうちの任意のものに由来するものでありえたからである。したがって、この曖昧さゆえに、一般に、スペクトルピーク位置からの結果をTOFへと容易に明確にマッピングすることはできない。デマルチプレックス化アルゴリズムの目的は、マルチプレックス化スペクトルを明確な従来のスペクトルへと変換することである。
上図に示すマルチプレックス化データをデコードするための実施および方法は、下に記載される。かかる記載に関して、以下の用語を使用でき、それらのそれぞれが、完全な定義を与えられるが、開示の簡潔さのため、以下の一般的な定義をかかる用語に与える。
ADCサンプル−これは、電圧を定期的にサンプリングし保存する、HRT MSにおける検出器により解釈されるデータを指す。一実施において、この情報は、2/3n秒ごとに回収されるものだが、様々なサンプリング時間を使用できることが認められている。
パルサー−これは、質量分析計内の電気素子を指し、飛行経路に沿ってイオン群を押し出すか、または加速させるよう活性化させられる。
過渡周期−これは、ADCサンプルが回収され、一般に経時的に連続する反復期間を指す。
過渡−これは、同定される過渡周期中にハードウェアが回収するADCサンプルのベクトルを指す。
マルチパルスパルサー−これは、単一の過渡中に複数回活性化させられうるパルサーを指す。したがって、マルチプレックス化スペクトルを利用するシステムの実施に関して、このタイプのパルサーを使用できる。
マルチパルス加速パルサー−これは、飛行経路を通過するイオン群を加速させるのに使用されるマルチパルスパルサーを指す。
マルチパルス加速パルサー活性化時間−これは、マルチパルス加速パルサーが活性化される、過渡中の一連の時間を指す。これらの時間は、過渡の開始に相対的である。それらは、すべての過渡について実質的に同じであり、既知のADCサンプル境界上で生じる。
スペクトル−これは、過渡の合計を指す。これは、固定数の過渡ベクトルの要素ごとの合計である。
デマルチプレックス化スペクトル−これは、デマルチプレックス化アルゴリズムをマルチプレックス化スペクトルに適用することによりもたらされる従来のスペクトルを指す。
mod−これは、モジュロ演算子を指す。たとえば、X mod Yは、XをYで割ったときの余りである。Xが負である場合、結果は(X+Y)mod Yである。
スペクトルのポピュレーション−これは、非ゼロであるスペクトル内の点の割合を指す。
T−これは、ADCサンプルにおける過渡周期の長さを指す。
N−これは、過渡中に生じる加速パルスの数を指す。
入力:A={A0、A1、A2...AN}−これは、ADCサンプルにおける加速パルス時間のセットを指す。
M−これは、マルチプレックス化スペクトルを指し、検出器により回収された情報である。これは、N過渡周期にわたる合計ADCサンプルのベクトルである。
D−これは、デマルチプレックス化スペクトルを指す。
本開示の目的では、DおよびMの両方が、サイズTのベクトルであることが認められるべきである。
最小検出法を使用したマルチプレックス化情報をデコードするための方法
クロマトグラフシステムにおいてマルチプレックス化情報セットをデコードするための一実施を、ここで記載する。
一実施において、{0..T−1}における各指数Iについて、かかる指数についてデコード化スペクトルを同定するために、かかる指数について以下のデコード化工程が適用される。すなわち、
D[I]=最小{M[(I+A0)mod T]、M[(I+A1)mod T]、...、M[(I+An)mod T]}
実施形態において、本発明者らは、高濃度スペクトルピークが、所定のデータセットにおいて持続性である可能性が最も高いことを発見した。したがって、一実施において、任意の所定の質量について、各加速パルスは、スペクトルピークをもたらす可能性が高く、実質的に共通の質量Xを有する任意のイオンが、一致する時間Yで検出器に到達すると考えられる。したがって、本開示に基づいて、質量Xのイオンは、各加速パルス後の一致する時間にピーク総和スペクトルをもたらす。
一実施において、前述の最小法は、すべての可能な時間Y(時間がADCサンプルとして表現される場合にはI)について反復することにより、共通の質量のイオンを同定する。したがって、たとえば、本明細書に記載のとおり、スペクトルピークが持続性であると仮定すると、各加速パルス後Y n秒に対応するデータが存在し、最小は非ゼロであることが予測される。
ボトムアップ法を使用してマルチプレックス化情報をデコードするための方法
マルチプレックス化情報セットをデコードするための別の一実施を、ここで記載する。
実施において、ボトムアップ法は、関連するスペクトル情報を加速パルスのそれぞれと関連させ、そのことにより、非マルチプレックス化情報と比較して、システムの感度、選択性および質量の正確性を改善する。加えて、記載の実施は、一般に、異なる加速パルスからのスペクトルピーク間に生じうる干渉に対して耐性でありうるのであり、干渉の基準は少なくとも2つのスペクトルピークの総和と関連することが認められており、それゆえ(上述のとおり)最小値がとられるとき、干渉なしのスペクトル点は干渉ありのものより小さくなる。
一実施において、ボトムアップ法は、最小法に関して上で論じたコンセプトを適用するが、それが下で論じるとおり反復導関数(iterative derivation)である点において、かかる方法を洗練する。
一実施において、まず、NthMin(N、S)を、最小アルゴリズムの一般化と定義する。最小値を使用するのではなく、この工程は、N番目の最小値を同定する。したがって、NthMin(1、S)は、Min(S)と正確に等しい。次に、前述のプロセスをQ回反復する。
要約すると、以下の式が、それぞれ一工程として適用される。すなわち、
qを、反復q後の残余と定義する。これは、入力マルチプレックス化スペクトルとして開始する。
qを、反復q後のデマルチプレックス化スペクトルと定義する。最終出力スペクトルDは、DQである。
Zを、移行ベクトル(transfer vector)と定義する。それは、各反復において、デマルチプレックス化スペクトルに加えられ、(マルチプレックス化された後に)作業中の残余から引かれる。初期は、R0=M;D0=0(ゼロベクトル)であり、各反復についてq={1..Q}:Zq=NthMin(q、Rq-1)であり、ScaleFactor=(Q−q+1)である。
本発明者らは、前述の方法の適用が、情報の総強度を保存することを見出した。換言すれば、一実施において、スペクトルピーク面積は、マルチプレックス化スペクトルにおける複数の(Q−q+1)の位置から、デマルチプレックス化スペクトルにおける単一の位置へと移行されている。結果として、その単一の位置の面積がスケールアップされなければならいように、スペクトル強度の総和を実質的に一定に維持することが好ましい。一実施において、かかる全般的な強度保存を保証するために以下の工程が利用される。すなわち、Dq=Dq-1+Zq* ScaleFactorおよびRq=Rq-1−マルチプレックス(Zq、A)。前述の工程の適用は、一般に、対応するN番目の最小値を、それが現れる位置のすべてにおいて残余から除去する。
一実施において、この方法は、Rqにおける任意の負の値を0に変換する工程をさらに含む。一実施において、前述のプロセスは、Q反復繰り返され、Q反復後、プロセスは停止し、最終結果はDQである。さらに、一実施において、D、Z、およびRは反復が進行するに従い、各反復についてこれらのベクトルの分離された記録が維持されないように適宜変化させられる。
一実施において、反復数(Q)は、過渡中に生じる加速パルス数(N)未満であり、その結果QはNに近づき、マルチプレックス化スペクトルにおける複数の位置からの確認の量が低下させられ、偽陽性ピークの増加をもたらしうる。一実施において、Qは、Nが20またはその前後であるとき、実質的に10またはその前後である。
実施において、本明細書に記載の方法は、0から非ゼロまでのDの変化をもたらしうる。一実施において、最初のQ’反復のみがこの結果をもたらすことを可能にし、Q−Q’工程が存在する非ゼロ点に加わり、ひいてはこれが、追加のデータを総和に組み込み、結果として得られたプロセスが総和により近似する一方で、一般に、前に論じられた現象であるが、QがNに近づくにつれて偽陽性の導入を妨げることが所望されうる。
実施において、この方法は、Z移行ベクトルのためのスパースなベクトルで効率的に実施でき、そのことにより、より効率的に情報を処理する。
実施において、この方法を利用して、0...T−1における各出力指数Iについて候補非ゼロマルチプレックス化点の数をモニタリングすることにより、NthMinを効率的に計算できることが発見された。かかるモニタリングされた情報は、その後、後の反復のためにNthMin計算値を除去するために利用できる。たとえば、これに限定しないが、N=20の場合、最初の反復において、この方法は、指数IについてMにおいて20個の非ゼロ点を同定する。しかし、それが5個しか見出さなかった場合、その後、指数Iは、反復2から15に至るまで検討される必要のないことがありうる。
バスター法を使用してマルチプレックス化情報をデコードするための方法
図5を参照すると、イオンパケットをマルチプレックス化するよう構成される質量分析計を操作するための方法400のための例示的な一連の操作。説明の目的のため、方法400は、図1の質量分析計10に関して記載される。方法400は、本開示の範囲から逸脱することなしに、他の好適な質量分析計10に適用できることに留意すべきである。
操作410において、イオン源12で試料22を受け取る。操作412において、イオン源12はイオン24を生成する。イオン源12は、任意の好適な仕方で試料22からイオン24を生成できる。イオン24は、イオン源12からパルス発生器14に供給される。
操作412において、パルス発生器14は、マルチプレックス化スキームによりイオン24をパルスにして分析器16内に送り込む。前述のとおり、マルチプレックス化スキームは、間隔に分けることができ、各間隔は、非周期的部分間隔に分けることができる。いくつかの実施において、各間隔は、他の間隔と同じ部分間隔に分けられる。このようにして、間隔内の部分間隔は非周期的であるが、間隔は周期的であり、すなわち、各間隔の第1の間隔t0は、第2の部分間隔、第3の部分間隔等々と同じ持続時間のものである。
操作414において、検出器18は、イオン衝突を検出し、イオン衝突に反応して、検出されたイオン衝突の強度および時間を示すデータ点26が出力される。操作416において、データプロセッサ20は、回収されたデータ点26に基づくマルチプレックス化スペクトルを維持する。図6は、グラフ300のフォーマットのマルチプレックス化スペクトルの一例を示す。検出器18がデータ点26を出力する度に毎回、データプロセッサ20は、マルチプレックス化スペクトルにデータ点26を含みうる。この時点で、マルチプレックス化スペクトルは、「未加工データ」と呼ばれる。
操作418において、マルチプレックス化スペクトルは任意選択で平滑化され、平滑化マルチプレックス化スペクトル、たとえば図7に示すものを得る。いくつかの実施において、検出器18は、マルチプレックス化スペクトル上の飛行時間平滑化および保持時間平滑化を実施する。これらの実施のいくつかにおいて、データプロセッサ20は、最高質量および最低強度を考慮する仕方で、飛行時間(TOF)軸に沿ってマルチプレックス化スペクトルを平滑化する。このTOF平滑化は、分析計の質量分解能をわずかに低減する結果を有しうる。加えて、強度依存性平滑化(統計フィルタ)は、低いシグナルを平滑化する一方で、より強度の高い質量シグナルを平滑化されないままにして、結果として分解能を保持するという利点を提供できる。任意の好適な平滑化カーネルを実施できることに留意すべきである。たとえば、TOF平滑化は、ガウシアン、ボックスカー、バターワース等でありうる。いくつかの実施において、適切なTOF軸平滑化を保証するため、質量分解能、検出器幅、および最高質量があらかじめ知られている。GCデータについて、m/z=1000で30kの質量分解能が仮定され、同様に2n秒の検出器幅が仮定される。さらに、高分解能時間(HRT)について、
Figure 0006546655
の単純化された質量校正が仮定される。質量1000についてのTOFはおよそ632,000n秒である。したがって、質量1000について、質量ピークの全幅半高(FWHH:full−width−half−height)は、
Figure 0006546655
により与えられうる。前述の値は、例としてのみ与えられることに留意すべきである。この例において、使用された平滑化カーネルは質量1000ピークのFWHHの2分の1と等しいFWHHを有するガウシアンフィルタである。
認めることができるとおり、平滑化マルチプレックス化スペクトル502および504は、対応するスペクトル302および304よりもはるかに定義された形状を提供する。一実施において、TOF平滑化は、質量分析計10の質量分解能を減少させる効果を有しうる。
保持平滑化に関して、マルチプレックス化スペクトルのデータ点26は、保持軸に沿って平滑化される。TOF平滑化についてそうだったように、保持平滑化は、任意の好適な平滑化技術でありうる。たとえば、保持平滑化は、ガウシアン、ボックスカー、またはバターワースでありうる。
操作420において、データプロセッサ20は、マルチプレックス化スペクトルの一部をタイムシフトし、タイムシフトされたスペクトルを得る。いくつかの実施において、データプロセッサ20は、マルチプレックス化スペクトルにおいてデータ点26をタイムシフトする。データプロセッサ20は、データ点26における時間値から前の部分間隔の持続時間を引くことによりデータ点26をタイムシフトできる。たとえば、第3の部分間隔、たとえば127.1μ秒において強度78のイオン衝突が検出され、第1および第2の部分間隔の持続時間が合わせて99.5μ秒である場合、検出されたイオン衝突(78、127.1)に相当するデータ点26は、99.5μ秒だけタイムシフトされ、(78、27.6)のタイムシフトされたデータ点をもたらす。データプロセッサ20は、各データ点26をタイムシフトできる(第1の部分間隔において検出されたデータ点26は、ゼロ秒だけタイムシフトされる)。図8は、グラフ600上にプロットされたタイムシフトされたデータ点の一例を示す。グラフ600において、同時に、すなわちx軸に沿って同時に現れるデータ点は、異なる時間間隔中に生じたデータ点を表現する。たとえば、データ点602およびデータ点604は、異なる時間間隔中に測定される強度を表現し、データ点602およびデータ点604のうちの少なくとも1つは、時間値Tにタイムシフトされた。
操作422において、データプロセッサ20は、タイムシフトされたスペクトルに基づいてi番目の最小曲線を決定する。i番目の最小曲線は、各時点でのi番目の最小のタイムシフトされたデータ点を表現する。いくつかの実施において、i=2であり、結果としてi番目の最小曲線は、各時点での2番目に小さい検出強度を表現する。図8は、タイムシフトされたスペクトルに由来するi番目の最小曲線610を示し、i=2である。i番目の最小曲線を決定するために、データプロセッサ20は、タイムシフトされたスペクトルにおいて各時点を同定し、各データ点のそれぞれの強度に基づいてその時点に対応するデータ点をソートできる。ソート後、データプロセッサ20は、i番目の最小曲線610に含めるために、各時点でのi番目の最小点を選択できる。
操作424において、データプロセッサ20は、各強度値に相当する標準偏差値σを決定する。いくつかの実施において、標準偏差曲線またはルックアップテーブルが実験的に前もって決定される。図9は、標準偏差曲線700の一例を示す。標準偏差曲線700は、標準偏差値を強度の関数として示す。データプロセッサ20は、平滑化強度値および、標準偏差値を強度値に関係づける標準偏差曲線700またはルックアップテーブル(または任意の他の類似の構造)に基づいて、標準偏差値σを決定する。
操作426において、データプロセッサ20は、i番目の最小曲線610およびi番目の最小曲線610上のサンプリング時点に相当する標準偏差値に基づいて、試料について質量ピーク曲線を決定する。いくつかの実施によれば、データプロセッサ20は、上限曲線620を決定し、i番目の最小曲線610と上限曲線620との間のデータ点に基づいて質量ピーク曲線630を決定する。これらの実施において、データプロセッサ20は、各時点でのi番目の最小曲線610の強度値にj*σをかけ、jは、1よりも大きい数である。いくつかの実施において、j=4であり、結果としてデータプロセッサ20は、i番目の最小曲線610の各強度値に4σをかけ、σは、強度値に対応する時点に対応する。データプロセッサ20が上限曲線620を決定すると、データプロセッサ20は、それぞれ特定の時点について上限曲線620とi番目の最小曲線610との間のデータ点をサンプリングする。各時点について、データプロセッサ20は、たとえば、その時点に対応するサンプリングされたデータ点の平均値を計算できるか、または、サンプリングされたデータ点の中央値を決定でき、その時点に対応する質量ピーク曲線630の値を得る。データプロセッサ20が、平均値または中央値以外の他の統計的に有意な値を決定して、質量ピーク曲線630の値を決定できることに留意すべきである。
いくつかの操作において、データプロセッサ20は、i番目の最小曲線610に沿った各強度値を、強度値の時間間隔に対応する2σにかけることにより、試料22の質量ピーク曲線を決定する。これらの実施において、データプロセッサ20は、上限曲線620を計算せず、i番目の最小曲線610を超えるデータ点をサンプリングしない。むしろ、データプロセッサ20は、質量ピーク曲線が概ね2σ+質量ピーク曲線630であることを推定するよう構成される。
操作428において、データプロセッサ20は、ディスプレイデバイス21での表示のために質量ピーク曲線630を提供する。ディスプレイデバイス21は、質量ピーク曲線630をユーザに表示できる。
この方法の変形が考慮され、本開示の範囲内であることに留意すべきである。
ボトムアップ法とバスター法とのハイブリッド方法を使用してマルチプレックス化情報をデコードするための方法
前に開示の方法を理解した後には、バスター法およびボトムアップ法がそれぞれ、それらの適用において異なる長所および短所を有することが認められるべきである。それらの適応として、それぞれの長所および短所を認め、本発明者らは、それぞれの長所を組み合わせて、それらの結果を強化することが好ましくありうることを同定した。
たとえば、ボトムアップ法は干渉に対して耐性である一方で、各反復Qについて、最小量の面積がデマルチプレックス化スペクトルに移行される。他の加速パルスからの干渉するスペクトルピークが、残余から迅速に引かれる。加えて、ボトムアップ法は、小さな人為産物を利用するので、偽陽性ピークが小さく、相対的に使用が容易である。しかしながら、ボトムアップ法の欠点と見られるのは、デンススペクトル情報上反復プロセスの効率であり、Q反復後に完了するときにすべてのマルチプレックス化パルスからの完全なスペクトル情報を表現しないことがありうる。
ここでバスターに関しては、それは非常に効率的である。なぜなら、それはデータを渡す単一経路を作り、マルチプレックス化パルスからの完全なデータセットを組み込む(有意な干渉は存在しないとき)からである。しかし、たとえば2つの隣接するデマルチプレックス化指数により、有意なスペクトル干渉が人為産物をもたらしうる(論じたとおり、計算される閾値による)。
ボトムアップとバスターとのハイブリッドアプローチは、論じた欠点を解決し、長所を統合するのに役立ちうる。
一実施において、ボトムアップ法はM上で少数(Q)の反復のために利用され、そのことによりマルチプレックス化スペクトル情報からのスペクトル干渉を実質的に除去し、そのことにより、2つのスペクトルをもたらす。すなわち、(i)大きなスペクトルピークを含むデマルチプレックス化スペクトル(DQ)、および(ii)差し引いた後の残されたスペクトルデータを含む残余マルチプレックス化スペクトル(RQ)である。
一実施において、しかるのちにバスター法が適用され、残余マルチプレックス化スペクトル(RQ)内の任意の残存情報を以下のとおり同定する。すなわち、0..T−1における各指数Iにおいて、バスター含入閾値(buster inclusion threshold)を計算するためにDQを使用し、この閾値を、点をRQからバスターデマルチプレックス化スペクトルBに移行するために使用する。次に、得られるスペクトルD=RQ+Bを同定する。
一実施において、閾値は、計算されたD0およびZQでありえ、そのことにより、最後の移行ベクトルは、同じ閾値決定を(バスター閾値を計算するのにDQを使用するのではなく)正常に可能にする。
加えて、2つ以上のバスター反復を処理できる。一実施形態において、2つのバスター反復が使用される。一実施において、第1の反復は、DQにおいて非ゼロである指数を再構成できる。次に、それは、使用されているものとしてそれらをマーキングでき、それゆえ第2の反復ではそれらを使用しない。一実施において、第2のバスター反復は、DQにおいてゼロである指数を再構成し、そのことにより、大きなピーク残余からの干渉なしに小さなピークの再構成をもたらす。
トップダウン法を使用したマルチプレックス化情報をデコードするための方法
クロマトグラフシステムにおいてマルチプレックス化情報セットをデコードするための別の一実施を、ここで記載する。
上述の最小法とは対照的に、デマルチプレックス化スペクトルにおいて最大点である可能性の高いものの同定を適用し、次にスペクトルピークの側面を下げ、そのことにより最初に最大点をデコードすることにより、マルチプレックス化情報をデコードできる。
かかる方法の一例をここに記載する。まず、エントリを有する優先度付きキューを創出する。一実施において、優先度付きキューにおける各エントリは、デマルチプレックス化指数およびデマルチプレックス化値を有する。キューは、最大デマルチプレックス化値が常にキューの前面にあるように順序づけられている。次に、各デマルチプレックス化指数iについて以下の工程を実施する。すなわち、(i)各デマルチプレックス化指数iについて、Iについてのすべてのマルチプレックス化ソース点の総和であるデマルチプレックス化強度を計算する。これを、以降は総和(S)と呼ぶ。(ii)次に、優先度付きキューに(i、s)を加える。一実施において、次の工程を適用する。すなわち、優先度付きキューは空でなく、最大値は終了閾値よりも大きい間に、(i)最高強度点をキューから除去する。これは、指数i、値sを有する。(ii)指数Iについてsを再計算する。これは、Iについてのすべてのマルチプレックス化点の総和であり、これは再計算された総和s’と呼ばれ、消費された点はこの総和を計算する間の「他の平均」として扱われる。(iii)sがs’と等しくない場合、(i、s’)をキューに再び加え、次のキューエントリに進むか、さもなければsはs’に等しく、いずれかの場合に、sをD[i]に加え、そのことにより強度をデマルチプレックス化スペクトルに移行する。(iv)すべてのマルチプレックス化ソース強度を消費されたものと同定する。
本明細書に記載のシステムおよび技術の様々な実施を、デジタル電子および/または光回路、集積回路、特に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組合せにおいて実現できる。これらの様々な実施は、専用または汎用であり、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからのデータおよび命令を受信し、それらにデータおよび命令を送信するよう組み合わされうる、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステム上で実行可能および/または解釈可能である1つまたは複数のコンピュータプログラムにおける実施を含みうる。
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーションまたはコードとしても知られている)は、プログラム可能なプロセッサのための機械命令を含み、高水準手続きおよび/もしくはオブジェクト指向プログラミング言語、ならびに/またはアセンブリ/機械言語で実行できる。本明細書において使用される「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含む、機械命令および/またはデータをプログラム可能なプロセッサに提供するために使用される任意のコンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、機器および/またはデバイス(たとえば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラム可能論理回路(PLD:Programmable Logic Device))を指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラム可能なプロセッサに提供するために使用される任意の信号を指す。
本明細書に記載の主題および機能的操作の実施は、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、たとえば本明細書に開示の構造およびそれらの構造的等価物、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せにおいて実施できる。さらに、本明細書に記載の主題は、1つまたは複数のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理機器による実行のために、またはその操作を制御するために、コンピュータ可読媒体上にコードされたコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実施できる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基材、メモリデバイス、機械可読伝播信号を実現する物質の組成、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せでありうる。「データ処理機器」、「コンピュータデバイス」および「コンピュータプロセッサ」という用語は、データを処理するためのすべての機器、デバイス、および機械、たとえば、例としてプログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、または多重プロセッサもしくはコンピュータを包含する。機器は、ハードウェアに加えて、懸案のコンピュータプログラムのための実行環境を創出するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、をオペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せを構成するコードを含みうる。伝播信号は、人工的に生成された信号、たとえば、好適な受信機器への送信のための情報をコードするよう生成された、機械生成電子、光、電磁信号である。
コンピュータプログラム(アプリケーション、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られている)は、コンパイラおよびインタプリタ言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書かれうるのであり、それは、任意の形態で、たとえばスタンドアローンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはコンピュータ環境における使用に好適な他のユニットとして配置できる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部(たとえば、マークアップ言語文書に保存された1つまたは複数のスクリプト)、懸案のプログラム専用の単一のファイル、または複数の連動ファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を保存するファイル)に保存できる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータまたは、1つの場所に位置するかもしくは複数の場所に分散され、通信ネットワークにより相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるよう配置できる。
本明細書に記載のプロセスおよび論理フローは、入力データを操作して出力を生成することにより機能を果たす1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能なプロセッサにより実施できる。プロセスおよび論理フローはまた、専用論理回路、たとえばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)により実施でき、機器はまた、かかるものとして実装できる。
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサには、例として、汎用および専用の両方のマイクロプロセッサ、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサが含まれる。一般に、プロセッサは、リードオンリーメモリもしくはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサならびに命令およびデータを保存するための1つまたは複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを保存するための1つまたは複数のマスストレージデバイス、たとえば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスクを含むか、またはそれらからデータを受信するかもしくはそれらにデータを送信するよう作動可能に組み合わされるか、またはその両方である。しかしながら、コンピュータがかかるデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、別のデバイス、たとえば数例挙げるなら、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯オーディオプレイヤ、全地球測位システム(GPS)レシーバに埋め込まれうる。コンピュータプログラム命令およびデータの保存に好適なコンピュータ可読媒体には、あらゆる携帯の不揮発性メモリ、媒体およびメモリデバイス、たとえば例として、半導体メモリデバイス、たとえばEPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、たとえば内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD ROMおよびDVD−ROMディスクが含まれる。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路により補完されるか、またはそれに組み込まれる。
ユーザとの相互作用を提供するため、本開示の1つまたは複数の態様は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、たとえばCRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、またはタッチスクリーン、ならびに任意選択で、ユーザがコンピュータに入力を提供できるキーボードおよびポインティングデバイス、たとえばマウスまたはトラックボールを有するコンピュータ上で実施できる。他の種類のデバイスも、ユーザとの相互作用を提供するために使用できる。たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、感覚フィードバック、たとえば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックのうちの任意の形態でありうる。また、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む任意の形態で受信できる。加えて、コンピュータは、ユーザにより使用されるデバイスに文書を送信し、それから文書を受信することにより、たとえば、ウェブページをユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザに、ウェブブラウザから受信したリクエストに応答して送信することにより、ユーザと相互作用できる。
本開示の1つまたは複数の態様は、たとえばデータサーバとしてバックエンドコンポーネントを含む、または、ミドルウェアコンポーネント、たとえばアプリケーションサーバを含む、または、フロントエンドコンポーネント、たとえばユーザが本明細書に記載の主題の一実施と相互作用できるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含むコンピュータシステム、または1つもしくは複数のかかるバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せにおいて実施できる。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、たとえば通信ネットワークにより相互接続できる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(たとえば、インターネット)、ならびにピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)が含まれる。
コンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含みうる。クライアントおよびサーバは、一般に互いに隔離されており、典型的には通信ネットワークを通じて相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント−サーバ関係を有するコンピュータプログラムにより生じる。いくつかの実施において、サーバはデータ(たとえばHTMLページ)を(たとえば、クライアントデバイスと相互作用するユーザにデータを表示し、ユーザからのユーザ入力を受信する目的で)クライアントデバイスに送信する。クライアントデバイスで生成されるデータ(たとえば、ユーザ相互作用の結果)は、クライアントデバイスからサーバで受信できる。
本明細書は多くの詳細を含む一方で、これらは、本開示または特許請求の範囲に記載できるものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、本開示の特定の実施に固有の特徴の記載として解釈されるべきである。別個の実施の文脈において本明細書に記載のいくつかの特徴はまた、単一の実施において組み合わせて実施できる。逆に、単一の実施の文脈において記載された様々な特徴もまた、複数の実施において別個に、または任意の好適な下位の組合せにおいて実施できる。さらに、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上で記載され、最初はそのように特許請求の範囲に記載されることもあるが、特許請求の範囲に記載された組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除でき、特許請求の範囲に記載される組合せは、下位の組合せまたは下位の組合せの変形に関しうる。
同様に、操作は特定の順序で図面に示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、かかる操作が示される特定の順序もしくは順番で実施されるか、またはすべての図示される操作が実施されることを必要とするものとして理解されるべきではない。いくつかの状況において、マルチタスキングおよび並列処理が有利であってもよい。さらに、上述の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、すべての実施形態においてかかる分離を要するものとして理解されるべきではなく、記載のプログラムコンポーネントおよびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品において統合されうるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることが理解されるべきである。
数多くの実施を記載した。その一方で、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなしに、様々な修正を加えうることが理解される。したがって、他の実施が、以下の特許請求の範囲内である。たとえば、特許請求の範囲に記載の行為は、異なる順序で実施でき、それでも所望の結果を達成する。

Claims (20)

  1. 所定の時間間隔で、所定のマルチプレックス化スキームに従いイオン源からのイオンを分析器を通過するパルスにし、各パルスが試料に相当する1つまたは複数のイオンを含む工程、
    検出器で複数のイオン衝突を検出する工程、
    各イオン衝突について、前記検出されたイオン衝突の強度および前記検出されたイオン衝突の時間を含むデータ点を決定する工程、
    前記データ点を含む、データ点のマルチプレックス化スペクトルを維持する工程、
    前記マルチプレックス化スペクトルの一部を前記マルチプレックス化スキームに基づいてタイムシフトし、タイムシフトされたスペクトルを得る工程、
    複数の時点でのi番目の最小強度を同定する、前記タイムシフトされた分布のなかのi番目の最小値を同定し、iがゼロより大きい整数である工程、および
    前記マルチプレックス化スペクトル、前記タイムシフトされたスペクトル、および前記i番目の最小値に基づいて、前記時間間隔について試料の質量ピーク曲線を決定する工程を含む方法。
  2. 前記所定のマルチプレックス化スキームが、時間間隔をN個の部分間隔に分け、前記部分間隔が、非周期的、非反復的な仕方で分かれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記時間間隔の各部分間隔が、固有の持続時間を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 各時間間隔が、前記所定のマルチプレックス化スキームに従い部分間隔へと分けられる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記マルチプレックス化スペクトルの飛行時間平滑化および保持時間平滑化の一方または両方を実施する工程
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記質量ピーク曲線を決定する工程が、
    前記i番目の最小値における各データ点について時点を同定する工程、
    各時点について、
    前記マルチプレックス化スペクトルにおけるサンプリング時間での平滑化強度を同定する工程、
    前記強度に基づいて前記時点に対応する乗数を決定する工程、および
    前記サンプリング時間に相当する前記データ点および前記乗数に基づいて前記サンプリング時間での前記質量ピーク曲線の値を決定する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記乗数が、標準偏差値を強度値の関数として定義する標準偏差曲線から決定される標準偏差値に比例する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記質量ピーク曲線を決定する工程が、
    前記i番目の最小値における各データ点について時点を同定する工程、
    前記i番目の最小値に基づいて上限を同定する工程、
    各時点について、前記i番目の最小値と前記上限曲線との間の、前記時点に相当するデータ点のセットに基づいて、前記時点に相当する前記質量ピーク曲線上の強度値を決定する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記質量ピーク曲線の前記値が、前記データ点のセットの中央強度値および前記データ点のセットの平均強度値のうちの1つである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記マルチプレックス化スペクトルを平滑化し、平滑化マルチプレックス化スペクトルを得る工程
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記i番目の最小値が中央値である、請求項1に記載の方法。
  12. イオン源、
    分析器、
    所定の時間間隔で、所定のマルチプレックス化スキームに従いイオン源からのイオンを前記分析器を通過するパルスにし、各パルスが試料に相当する1つまたは複数のイオンを含むパルス発生器、
    複数のイオン衝突を検出し、各イオン衝突について、検出されたイオン衝突の強度および検出されたイオン衝突の時間を含むデータ点を決定する、前記分析器と連結された検出器、
    データ点を含む、前記データ点のマルチプレックス化スペクトルを維持し、
    前記マルチプレックス化スペクトルを平滑化し、平滑化マルチプレックス化スペクトルを得て、
    前記マルチプレックス化スペクトルの一部を前記マルチプレックス化スキームに基づいてタイムシフトし、タイムシフトされたスペクトルを得て、
    複数の時点でのi番目の最小強度を同定する、タイムシフトされた分布のなかのi番目の最小値を同定し、iがゼロより大きい整数であり、
    前記平滑化マルチプレックス化スペクトル、前記タイムシフトされたスペクトル、および前記i番目の最小値に基づいて、前記時間間隔について前記試料の質量ピークを決定する
    データプロセッサ、ならびに
    前記質量ピークを表示するディスプレイデバイス、
    を含む質量分析計。
  13. 前記所定のマルチプレックス化スキームが、時間間隔を非周期的、非反復的な仕方でN個の部分間隔に分ける、請求項12に記載の質量分析計。
  14. 前記時間間隔の各部分間隔が、固有の持続時間を有する、請求項13に記載の質量分析計。
  15. 各時間間隔が、前記所定のマルチプレックス化スキームに従い部分間隔へと分けられる、請求項13に記載の質量分析計。
  16. 前記データプロセッサが、前記マルチプレックス化スペクトルの飛行時間平滑化および保持時間平滑化の一方または両方を実施することにより、前記マルチプレックス化スペクトルを平滑化する、請求項12に記載の質量分析計。
  17. 前記データプロセッサが、
    前記i番目の最小値における各データ点について時点を同定する工程、
    各時点について、
    前記平滑化強度に基づいて前記時点に対応する乗数を決定する工程、および
    サンプリング時間に相当する前記データ点および前記乗数に基づいて前記サンプリング時間での前記質量ピークの値を決定する工程
    により前記質量ピーク曲線を決定する、請求項12に記載の質量分析計。
  18. 前記乗数が、標準偏差値を強度値の関数として定義する標準偏差曲線から決定される標準偏差値に比例する、請求項17に記載の質量分析計。
  19. 前記データプロセッサが、
    前記i番目の最小値における各データ点について時点を同定する工程、
    各時点での前記i番目の最小値の強度値に前記乗数をかけて上限曲線を同定する工程、
    各時点について、前記i番目の最小値と前記上限曲線との間の、前記時点に相当するデータ点のセットに基づいて、前記時点に相当する前記質量ピーク上の強度値を決定する工程、
    により前記質量ピークを決定する、請求項18に記載の質量分析計。
  20. 前記質量ピークの前記値が、前記データ点のセットの中央強度値および前記データ点のセットの平均強度値のうちの1つである、請求項19に記載の質量分析計。
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