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JP6521007B2 - 偏光板、画像表示装置、および画像表示装置における明所コントラストの改善方法 - Google Patents

偏光板、画像表示装置、および画像表示装置における明所コントラストの改善方法 Download PDF

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JP6521007B2 JP2017169701A JP2017169701A JP6521007B2 JP 6521007 B2 JP6521007 B2 JP 6521007B2 JP 2017169701 A JP2017169701 A JP 2017169701A JP 2017169701 A JP2017169701 A JP 2017169701A JP 6521007 B2 JP6521007 B2 JP 6521007B2
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Description

本発明は、偏光板、画像表示装置、および画像表示装置における明所コントラストの改善方法に関する。
液晶表示装置においては、液晶セルよりも画像表示面側に、通常、偏光板(上偏光板)が配置されている。上偏光板は、通常、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム等の偏光子と、偏光子の片面に貼り合わせられた、偏光子を保護するための保護フィルムとから構成されている。
従来、保護フィルムとして、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースエステルからなるフィルムが用いられていた。これは、セルロースエステルは、透明性、光学等方性に優れ、また、適度な透水性を有することから、偏光板を製造した時に偏光子に残留した水分を、セルロースエステルフィルムを通して乾燥させることができる等の利点に基づくものである。
しかしながら、セルロースエステルは透湿度が高すぎるため、耐湿試験を行うと褪色による透過率の上昇や、偏光度の低下をきたすこと等の問題があった。この問題を解決するために、シクロオレフィン樹脂を保護フィルムとして用いた偏光板が提案されている(特許文献1)。この他にも、耐久性向上のため、セルロースエステルフィルムに比べて安価で市場において入手が容易な、あるいは簡易な方法で製造することが可能な汎用性フィルムを保護フィルムとして用いることが望まれており、例えば、セルロースエステルフィルムの代わりとして、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムを利用する試みがなされている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、ノート型パーソナルコンピュータ等の液晶表示装置は、室内のみならず、屋外で用いられることがある。屋外においては、観察者は偏光サングラスを装着することがあり、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認した場合には、上偏光板の吸収軸と、偏光サングラスの吸収軸との成す角度によって、表示画像が暗く見え難くなってしまい、視認性が低下してしまうおそれがある。ここで、本明細書における「視認性」とは、観察者が偏光サングラス越しに表示画像を視認したときに、観察角度によって表示画像が見え難くなるか否かを表す指標として用いるものとする。
この問題を解決するために、上偏光板よりも観察者側に、上偏光板の偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるようにλ/4位相差フィルムを配置することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この他、3000〜30000nmのリタデーションを有するポリエチレンテレフタレートフィルムの遅相軸と偏光板の吸収軸とのなす角度が45度となるように配置することが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平6−51117号公報 特開2007−279243号公報 特開2009−122454号公報 特開2011−107198号公報
室内および屋外で使用可能な画像表示装置においては、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認したとき、観察角度によらず良好な視認性を確保することは勿論のこと、特に室内における画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラスの向上が望まれている。ここで、種々の材料からなる保護フィルムを備えた偏光板を画像表示装置用に試していたところ、ポリエステルフィルム、典型的にはポリエチレンテレフタレートからなる偏光板用保護フィルムを用いた場合に、画像表示装置の明所コントラストが目視で感知できる程度にまで向上することが発見された。この点について本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、ポリエステルフィルムが通常有することになる複屈折率に関連した保護フィルムの進相軸と、画像表示装置の明所コントラストの向上とに相関関係があることが見出された。より詳しくは、画像表示装置に組み込まれた状態での保護フィルムの進相軸の方向が、画像表示装置の明所コントラストに多大なる影響を与え得ることが見出された。
また、P偏光には反射率が0%となるブリュースター角が存在するので、光が反射されると、P偏光は少なくなり、結果としてS偏光が多くなる。したがって、S偏光を偏光サングラスで吸収できれば、反射光をカットすることができる。この理由から、通常、偏光サングラスの吸収軸は左右方向に存在している。したがって、観察者が偏光サングラスを装着し、表示画像を通常良く観察する姿勢(偏光サングラスの吸収軸方向がほぼ水平方向となる姿勢)で、VAモード又はIPSモードのような上偏光板の吸収軸方向が水平方向となっている画像表示装置の表示画像を視認した場合には、偏光サングラスと上偏光板とはパラレルニコルの状態にある。本発明者らは偏光サングラスと上偏光板とはパラレルニコルの状態にあるときの光透過率について鋭意研究を重ねたところ、保護フィルムの進相軸の方向が光透過率に多大な影響を与えることが見出された。
本発明は、本件発明者らのこのような知見に基づくものであり、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認したとき、クロスニコル状態での視認性をある程度確保しつつ、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合と比べて、通常良く観察するパラレルニコル状態での光透過率を向上させ、かつ、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラストを改善できる偏光板および画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、偏光子と、前記偏光子の観察者側の面に設けられた、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムとを備える偏光板であって、前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように前記偏光子が配置され、かつ前記光透過性フィルムの面内における屈折率が最も大きい方向を遅相軸方向とし、前記面内における前記遅相軸方向と直交する方向を進相軸方向としたとき、かつ前記吸収軸方向に対する前記進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように前記光透過性フィルムが配置されることを特徴とする、偏光板が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の偏光板を備え、前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように前記偏光板が配置されている、画像表示装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の偏光板を、前記偏光板における前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように画像表示装置に配置することを特徴とする、画像表示装置における明所コントラストの改善方法が提供される。
本発明の一の態様の偏光板によれば、敢えて複屈折性を有した光透過性フィルムを用い、偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように偏光子が配置され、かつ偏光子の吸収軸方向に対する光透過性フィルムの進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように光透過性フィルムが配置されるので、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認したとき、クロスニコル状態での視認性をある程度確保しつつ、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合と比べて、通常良く観察するパラレルニコル状態での透過率を向上させることができ、かつ、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラスを向上させることができる。
本発明の他の態様の画像表示装置によれば、偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように偏光子が配置され、かつ偏光子の吸収軸方向に対する光透過性フィルムの進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように光透過性フィルムが配置されるので、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認したとき、クロスニコル状態での視認性をある程度確保しつつ、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合と比べて、通常良く観察するパラレルニコル状態での透過率を向上させることができ、かつ、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラスを向上させることができる。
本発明の他の態様の画像表示装置における明所コントラストの改善方法によれば、偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように偏光子が配置され、かつ偏光子の吸収軸方向に対する光透過性フィルムの進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように光透過性フィルムが配置されるので、観察者が偏光サングラス越しに液晶表示装置の表示画像を視認したとき、クロスニコル状態での視認性をある程度確保しつつ、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合と比べて、通常良く観察するパラレルニコル状態での透過率を向上させることができ、かつ、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラスを向上させることができる。
実施形態に係る偏光板の縦断面図である。 実施形態に係る偏光板および偏光サングラスの配置関係ならびに偏光板を透過する光の偏光状態を表した図である。 実施形態に係る画像表示装置の一例である液晶ディスプレイの概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係る偏光板について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る偏光板の縦断面図であり、図2は本実施形態に係る偏光板および偏光サングラスの配置関係ならびに偏光板を透過する光の偏光状態を表した図である。なお、本明細書において、「フィルム」、「シート」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「フィルム」はシートや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。一具体例として、「光学フィルム」には、「光学シート」や「光学板」等と呼ばれる部材も含まれる。
≪偏光板≫
図1に示されるように、偏光板10は、偏光子11と、偏光子11の観察者側の面に設けられた光透過性フィルム12と、光透過性フィルム12の偏光子11が設けられている面とは反対側の面に設けられた機能層13とを備えている。本発明の偏光板は、偏光子と、光透過性フィルムとを備えていればよく、機能層を備えていなくともよい。
<偏光子>
偏光子11は吸収軸を有するものであるが、偏光子11は、図2に示されるように、偏光子11の吸収軸方向11Aが水平方向に沿うように配置されるものである。「偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿う」とは、偏光子の吸収軸方向が水平方向に対して±10°未満の範囲内にあることを意味する。偏光子11は、偏光子11の吸収軸方向11Aが水平方向に対して±5°未満の範囲内となるように配置されていることが好ましい。
偏光子11としては、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等が挙げられる。
<光透過性フィルム>
光透過性フィルム12は、偏光子11を保護するための保護フィルムとして機能する。
光透過性フィルム12は、面内に複屈折性を有するものである。光透過性フィルムが面内に複屈折性を有しているか否かは、波長550nmの屈折率において、Δn(n−n)≧0.0005であるものは、複屈折性を有しているとし、Δn<0.0005であるものは、複屈折性を有していないとした。複屈折率は、王子計測機器社製KOBRA−WRを用いて、測定角0°かつ測定波長552.1nmに設定して、測定を行うことができる。この時、複屈折率算出には、膜厚、平均屈折率が必要となる。膜厚は、例えば、マイクロメーター(Digimatic Micrometer、ミツトヨ社製)や、電気マイクロメータ(アンリツ社製)を用いて測定できる。平均屈折率は、アッベ屈折率計や、エリプソメーターを用いて測定することができる。
一般的に等方性材料として知られる、トリアセチルセルロースから成るTD80UL−M(富士フィルム社製)、シクロオレフィンポリマーから成るZF16−100(日本ゼオン社製)のΔnは、上記測定方法により、それぞれ、0.0000375、0.00005であり、複屈折性を有していない(等方性)と判断した。
その他、複屈折を測定する方法として、二枚の偏光板を用いて、光透過性基材の配向軸方向(主軸の方向)を求め、配向軸方向に対して直交する二つの軸の屈折率(nx、ny)を、アッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR−4T)によって求めることもできるし、裏面に黒ビニールテープ(例えば、ヤマトビニールテープNo200−38−21 38mm幅)を貼ってから、分光光度計(V7100型、自動絶対反射率測定ユニット、VAR−7010 日本分光社製)を用いて、偏光測定:S偏光にて、S偏光に対して、遅相軸を平行にした場合と、進相軸を平行にした場合の5度反射率を測定し、下記式(1)より、遅相軸と進相軸の各波長の屈折率(n、n)を算出することもできる。
R(%)=(1−n)/(1+n) …式(1)
光透過性フィルム12のリタデーション値は、0でなければ、特に限定されない。上記「リタデーション」とは、光透過性フィルムの面内における遅相軸方向の屈折率nと、光透過性フィルムの面内における進相軸方向の屈折率nと、光透過性フィルムの厚みdとにより、下記式(2)によって表わされるものである。
リタデーション(Re)=(n−n)×d …式(2)
リタデーション値は、波長550nmの光に対するリタデーション値として、80nm〜150nm、または3000nm以上であることが好ましい。80nm未満であると、観察者が偏光サングラス越しに表示装置の表示画像を視認した時の視認性が十分に確保できなくなる場合がある。また、150nmを超え、3000nm未満の場合、干渉色が観測され、実際の表示画像の色身とは異なる色味に見えてしまうことがあるからである。また、リタデーション値は、膜厚精度が不要な観点から、80nm〜150nmよりも3000nm以上であることが特に好ましい。具体的には、例えば、Δnが0.1の材料を用いた場合、リタデーション値が80nm〜150nmであると、厚みdが0.8μm〜1.5μm(ばらつき0.7μm以内)で作製する必要があるが、リタデーション値が3000nm以上の場合は、30μm以上であれば良いからである。
上記リタデーションは、例えば、王子計測機器社製KOBRA−WRによって測定(測定角0°、測定波長589.3nm)することができる。また、光透過性フィルムの遅相軸および進相軸の屈折率(n、n)をアッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR−4T)によって測定し、また光透過性フィルム厚みd(μm)を電気マイクロメータ(アンリツ社製)によって測定し、単位をnmに換算する。そして、求めた屈折率(n、n)と厚みdを用いて、式(2)によりリタデーションを求めることができる。また、リタデーションは、上記したように、S偏光に対して、遅相軸を平行にした場合と、進相軸を平行にした場合の5度反射率を測定し、上記式(1)からnとnを求め、この求めたnとnの差と、光透過性フィルムの厚みとの積からも求めることができる。
光透過性フィルム12の面内における屈折率が最も大きい方向を遅相軸方向12Aとし、この面内における遅相軸方向12Aと直交する方向を進相軸方向12Bとしたとき、光透過性フィルム12は、図2に示されるように、偏光子11の吸収軸方向11Aに対する光透過性フィルム12の進相軸方向12Bの角度αが5度以上40度以下となるように配置される。したがって、光透過性フィルム12の進相軸方向12Bが、偏光子11の吸収軸方向11Aに対して位置決めされることになる。偏光子11の吸収軸方向11Aに対する光透過性フィルム12の進相軸方向12Bの角度αは、偏光サングラス越しでの視認性確保と明所コントラスト向上とのバランスの観点から、10度以上35度以下が好ましく、15度以上30度以下がより好ましい。
光透過性フィルム12は、光透過性フィルム12の遅相軸方向12Aの屈折率nと、遅相軸方向12Aと直交する方向である進相軸方向12Bの屈折率nとの差Δnが、0.01以上0.30以下であることが好ましい。屈折率差Δnが0.01未満であると、遅相軸と進相軸とを水平方向に設置した時の反射率差が小さくなり、得られる明所コントラスト向上効果が小さくなるからである。一方、屈折率差Δnが0.30を超えると、延伸倍率を過度に高くする必要が生じるので、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。好ましくは、屈折率差Δnの下限は0.05であり、より好ましくは、0.07である。屈折率差Δnの好ましい上限は0.27である。なお、屈折率差Δnが0.27を超える場合、光透過性フィルムの種類によっては、耐湿熱性試験での光透過性フィルムの耐久性が劣ることがある。耐湿熱性試験での優れた耐久性を確保する観点からは、屈折率差Δnのより好ましい上限は0.25である。
光透過性フィルム12としては、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムであれば、特に限定されない。このような光透過性フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、アクリルフィルム等が挙げられる。これらの中でも、屈折率差Δn発現性が大きく、明所コントラスト向上効果を得られやすいという観点から、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルムが好ましい。なお、セルロールエステルフィルムであっても、延伸させて、面内に複屈折性を有するようにしたセルロールエステルフィルムであれば、使用可能である。
ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート(ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレン−1,4−ナフタレート、ポリエチレン−1,5−ナフタレート、ポリエチレン−2,7−ナフタレート、ポリエチレン−2,3−ナフタレート)等が挙げられる。
ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルは、これらの上記ポリエステルの共重合体であってもよく、上記ポリエステルを主体(例えば80モル%以上の成分)とし、少割合(例えば20モル%以下)の他の種類の樹脂とブレンドしたものであってもよい。ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)が力学的物性や光学物性等のバランスが良いので特に好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレートからなることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易かつ、複屈折性を大きくすることができる。
ポリカーボネートフィルムとしては、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネートフィルム、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。
シクロオレフィンポリマーフィルムとしては、例えばノルボルネン系モノマーおよび単環シクロオレフィンモノマー等の重合体からなるフィルムが挙げられる。
アクリルフィルムとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチルフィルム、ポリ(メタ)アクリル酸エチルフィルム、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体フィルム等が挙げられる。
セルロースエステルフィルムとしては、例えば、セルローストリアセテートフィルム、セルロースジアセテートフィルムが挙げられる。セルロースエステルフィルムは光透過性に優れており、セルロースアシレートフィルムの中でもトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)が好ましい。トリアセチルセルロースフィルムは、可視光域380〜780nmにおいて、平均光透過率を50%以上とすることが可能な光透過性フィルムである。トリアセチルセルロースフィルムの平均光透過率は70%以上、更に85%以上であることが好ましい。
なお、トリアセチルセルロースフィルムとしては、純粋なトリアセチルセルロース以外に、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートの如くセルロースとエステルを形成する脂肪酸として酢酸以外の成分も併用した物であってもよい。
また、これらトリアセチルセルロースには、必要に応じて、ジアセチルセルロース等の他のセルロース低級脂肪酸エステル、或いは可塑剤、紫外線吸收剤、易滑剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
光透過性フィルム12の厚みとしては、5μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。5μm未満であると、力学特性の異方性が顕著となり、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、300μmを超えると、光透過性フィルムが非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記光透過性フィルムの厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は200μmであり、更に好ましい上限は150μmである。
また、光透過性フィルム12は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であるものがより好ましい。なお、上記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
なお、光透過性フィルムには本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、及び火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
光透過性フィルム12は、縦一軸延伸、テンター延伸、逐次及び同時二軸延伸したものを用いることができる。中でも、分子の配向方向が、光透過性フィルムの進行方向及び幅方向と平行とならないように延伸を行う斜め延伸が好ましい。ロール状の偏光子は、その延伸処理を非常に高精度に管理されながら製造されるため、特殊な場合を除き、長手方向に沿って吸収軸が存在しているので、ロールツーロール法によって斜め延伸された光透過性フィルムと偏光子とを貼り合わせることによって、偏光子の吸収軸方向と光透過性フィルムの進相軸方向とのなす角度が、平行及び直交以外のなす角度を持った偏光板を形成することができる。
<機能層>
機能層13は、上記したように光透過性フィルム12の偏光子11が設けられている面とは反対側の面に設けられている。機能層13とは、何らかの機能を発揮することを意図された層であり、具体的には、例えば、ハードコート性、防眩性、反射防止性、帯電防止性、または防汚性等の一以上の機能を発揮する層が挙げられる。機能層13は、光透過性フィルム12の進相軸方向12Bと平行となる方向における屈折率が光透過性フィルム12の進相軸方向12Bの屈折率よりも低くなっている。なお、光透過性フィルムの遅相軸方向と平行となる方向における屈折率が光透過性フィルムの遅相軸方向の屈折率よりも高い機能層を用いる場合には、光透過性フィルムは、光透過性フィルムの遅相軸方向が水平方向に沿うように配置されることが好ましい。
なお、機能層13の光透過性フィルム12が設けられている側とは反対側に、一以上の更なる機能層が設けられていても良い。更なる機能層としては、上述した機能層13と同様に、ハードコート性、防眩性、反射防止性、帯電防止性、または防汚性等の一以上の機能を発揮する層を例示することができる。
(ハードコート層)
ハードコート層は、ハードコート性を発揮する層であり、具体的には、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「H」以上の硬度を有するものである。
ハードコート層の厚みは1.0μm以上10.0μm以下であることが好ましい。ハードコート層の厚みがこの範囲内であれば、所望の硬度を得ることができる。また、ハードコート層の薄膜化を図ることができる一方で、ハードコート層の割れやカールの発生を抑制できる。ハードコート層の厚みは、断面顕微鏡観察により測定することができる。ハードコート層の厚みの下限は1.5μm以上であることがより好ましく、上限は7.0μm以下であることがより好ましく、ハードコート層の厚みは2.0μm以上5.0μm以下であることがさらに好ましい。
ハードコート層は、例えば、少なくともバインダ樹脂を含んでいる。バインダ樹脂は、光照射により光重合性化合物を重合(架橋)させて得られたものである。光重合性化合物は、光重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。本明細書における、「光重合性官能基」とは、光照射により重合反応し得る官能基である。光重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。また、光重合性化合物を重合する際に照射される光としては、可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線が挙げられる。
光重合性化合物としては、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、または光重合性ポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して、用いることができる。光重合性化合物としては、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマーまたは光重合性ポリマーとの組み合わせが好ましい。
光重合性モノマー
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。本明細書において、「重量平均分子量」は、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。
2官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートや、これらをPO、EO等で変性したものが挙げられる。
これらの中でも硬度が高いハードコート層を得る観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)等が好ましい。
光重合性オリゴマー
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。
光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、 ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ポリマー
光重合性ポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光学フィルムの外観が悪化するおそれがある。上記多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ハードコート層には、その他、必要に応じて、溶剤乾燥型樹脂(熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)、熱硬化性樹脂が添加されていてもよい。
溶剤乾燥型樹脂を添加した場合、ハードコート層を形成する際に、塗液の塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。
熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、透明性や耐候性という観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
ハードコート層に添加される熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
ハードコート層は、上記光重合性化合物を含むハードコート層用組成物を、光透過性フィルムに塗布し、乾燥させた後、塗膜状のハードコート層用組成物に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより形成することができる。
ハードコート層用組成物には、上記光重合性化合物の他、必要に応じて、上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、溶剤、重合開始剤を添加してもよい。さらに、ハードコート層用組成物には、ハードコート層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、屈折率を制御する等の目的に応じて、従来公知の分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を添加していてもよい。
ハードコート層用組成物を塗布する方法としては、スピンコート、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
ハードコート層用組成物を硬化させる際の光として、紫外線を用いる場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等から発せられる紫外線等が利用できる。また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
(防眩層)
防眩層は、防眩性を発揮させる層である。防眩層の表面は、凹凸面となっている。防眩層の表面を凹凸面とすることにより、外光を拡散反射させることができる。なお、「防眩層の表面」とは、防眩層の光透過性フィルム側の面(裏面)とは反対側の面を意味するものとする。防眩層は、上記ハードコート層用組成物中に凹凸面を形成するための有機微粒子または無機微粒子を含有させることで形成することができる。
(帯電防止層)
帯電防止層は、帯電防止性を発揮する層である。帯電防止層は、上記ハードコート層用組成物中に帯電防止剤を含有させることで形成することができる。上記帯電防止剤としては従来公知のものを用いることができ、例えば、第4級アンモニウム塩等のカチオン性帯電防止剤や、スズドープ酸化インジウム(ITO)等の微粒子や、導電性ポリマー等を用いることができる。上記帯電防止剤を用いる場合、その含有量は、全固形分の合計質量に対して1〜30質量%であることが好ましい。
(防汚層)
防汚層は、防汚性を発揮する層であり、具体的には、画像表示装置の最表面に汚れ(指紋、水性又は油性のインキ類、鉛筆等)が付着しにくく、又は付着した場合でも容易に拭取ることができるという役割を担う層である。また、上記防汚層の形成により、液晶表示装置に対して防汚性と耐擦傷性の改善を図ることも可能となる。防汚層は、例えば、防汚染剤及び樹脂を含む組成物により形成することができる。
上記防汚剤は、画像表示装置の最表面の汚れ防止を主目的とするものであり、液晶表示装置に耐擦傷性を付与することもできる。上記防汚染剤としては、例えば、フッ素系化合物、ケイ素系化合物、又は、これらの混合化合物が挙げられる。より具体的には、2−パーフロロオクチルエチルトリアミノシラン等のフロロアルキル基を有するシランカップリング剤等が挙げられ、特に、アミノ基を有するものが好ましくは使用することができる。
防汚層は、特に最表面になるように形成することが好ましい。防汚層は、例えばハードコート層自身に防汚性能を付与することにより代替することもできる。
ハードコート層や防眩層上には、低屈折率層が形成されていることが好ましい。
(低屈折率層)
低屈折率層は、外部からの光(例えば蛍光灯、自然光等)が偏光板の表面にて反射する際に、その反射率を低下させるためのものである。低屈折率層はハードコート層や防眩層よりも低い屈折率を有する。具体的には、例えば、低屈折率層は、1.45以下の屈折率を有することが好ましく、1.42以下の屈折率を有することがより好ましい。
低屈折率層の厚みは、限定されないが、通常は30nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すれば良い。低屈折率層の厚みd(nm)は、下記式(3)を満たすものが好ましい。
=mλ/(4n) …(3)
上記式中、nは低屈折率層の屈折率を表し、mは正の奇数を表し、好ましくは1であり、λは波長であり、好ましくは480nm以上580nm以下の範囲の値である。
低屈折率層は、低反射率化の観点から、下記式(4)を満たすものが好ましい。
120<n<145 …(4)
低屈折率層は単層で効果が得られるが、より低い最低反射率、あるいはより高い最低反射率を調整する目的で、低屈折率層を2層以上設けることも適宜可能である。2層以上の低屈折率層を設ける場合、各々の低屈折率層の屈折率及び厚みに差異を設けることが好ましい。
低屈折率層としては、好ましくは1)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率粒子を含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率物質の薄膜等のいずれかで構成することが可能である。フッ素系樹脂以外の樹脂については、上述したハードコート層を構成するバインダ樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
シリカは、中空シリカ微粒子であることが好ましく、このような中空シリカ微粒子は、例えば、特開2005−099778号公報の実施例に記載の製造方法にて作製できる。
<偏光板による明所コントラストの改善>
本実施形態においては、偏光板10が、偏光子11の吸収軸方向11Aが水平方向に沿うように配置された偏光子11と、偏光子11の吸収軸方向11Aに対する光透過性フィルム12の進相軸方向12Bの角度αが5度以上40度以下となるように配置された光透過性フィルム12とを備えている。本件発明者らが確認したところ、この偏光板10を表示装置の観察者側に位置する偏光板、いわゆる上偏光板として用いることにより、目視にて改善の程度を感知し得る程度にまで明所コントラストを効果的に上昇させることができた。このような現象が生じる詳細な理由は不明であるが、以下のことが一要因と考えられ得る。ただし、本発明は以下の推定に拘束されるものではない。
まず、明所コントラストは、{(白表示の輝度+外光反射)/(黒表示の輝度+外光反射)}として算出され、得られたコントラスト値が高いほどコントラストに優れる。したがって、光透過性フィルム12の表面での外光反射を低減することができれば、明所コントラストを向上させることができる。その一方で、偏光板に含まれる各層は、種々の機能を発現することを期待されており、各層に用いられる材料、そして当該材料によって決まる各層の屈折率の設定には当然に制約が生じる。このため、特別な場合を除き、光透過性フィルム12と機能層13との間に屈折率差が不可避的に生じてしまう。また、図示された形態とは異なり、光透過性フィルム12の観察者側に機能層13等の層が設けられないことも想定されるが、この場合にも、反射を引き起こす屈折率界面が空気と光透過性フィルム12との間に生じることになる。この屈折率差が、光透過性フィルム12と機能層13との間の界面での外光の反射を引き起こし、表示装置の明所コントラストの低下の一因をなしていた。
その一方で、表示装置に入射して明所コントラストを引き起こし得る光の偏光成分として、P偏光とS偏光とが存在する。そして、P偏光の反射率はS偏光の反射率よりも低く、しかもP偏光には反射率が0%となるブリュースター角が存在する。このため、床面や天井面で反射して、画像表示装置の画像表示面に入射する光には、必然的に、水平方向に振動する偏光成分(S偏光)が偏って含まれるようになる。以上のことからすれば、たとえ用いられる材料に依存して決まる平均屈折率が光透過性フィルム12と機能層13との間で異なっていたとしても、光透過性フィルム12の水平方向に沿った面内屈折率を、機能層13の水平方向に沿った面内屈折率に近付けさえすれば、明所コントラストの低下を引き起こす光透過性フィルム12と機能層13との間での外光反射を効果的に防止することができる。
そこで、本実施の形態の偏光板10では、材料選択の制約から必然的に生じ得る光透過性フィルム12と機能層13との間での平均屈折率差を許容しながらも、複屈折率を有した光透過性フィルム12を用いることにより、さらには、通常光学等方性として扱われてきた材料からなる光透過性フィルム12に対してさえも敢えて複屈折率を付与することにより、水平方向に振動する偏光成分の反射率を支配する光透過性フィルム12と機能層13との間での水平方向における屈折率差を少しでも低減するようにしている。より具体的には、光透過性フィルム12の平均屈折率が、通常、機能層13の平均屈折率よりも高くなるので、光透過性フィルム12の面内屈折率の中で最も低屈折率となる進相軸方向12Bを偏光子11の吸収軸方向11Aに対して5度以上40度以下の範囲内にして、水平方向における光透過性フィルム12と機能層13との間での屈折率差を低減している。このように、偏光板10に含まれる光透過性フィルム12の進相軸方向12Bを偏光子11の吸収軸方向11Aに対して5度以上40度以下の範囲にすることにより、光透過性フィルム12と機能層13との間で平均屈折率に屈折率差が生じることを許容して光透過性フィルム12と機能層13に用いられる材料選択の自由度を確保しながら、光透過性フィルム12と機能層13との間の界面での水平方向における屈折率差を低減し、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラストの低下を引き起こす主原因となる水平方向に振動する偏光成分の光透過性フィルム12と機能層13との界面での反射を効果的に低減している。ここで、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように光透過性フィルムを配置するよりも、本実施形態のように偏光子11の吸収軸方向11Aに対する進相軸12Bの角度が5度以上40度以下となるように光透過性フィルム12を配置した方が、光透過性フィルム12と機能層13との間の界面での水平方向における屈折率差をより低減することができるので、水平方向に振動する偏光成分の光透過性フィルム12と機能層13との界面での反射をより効果的に低減することができる。なお、機能層13が存在していない場合には、光透過性基材12は空気と接することになるので、光透過性フィルム12の面内屈折率の中で最も低屈折率となる進相軸方向12Bを偏光子11の吸収軸方向11Aに対して5度以上40度以下の範囲にすることにより、空気との間での屈折率差を低減することができる。これにより、上記と同様に、明所コントラストの低下を引き起こす主原因となる水平方向に振動する偏光成分の反射を効果的に低減することができる。
さらに、また、画像表示面に入射する割合の多い水平方向に振動する偏光成分(S偏光)の光透過性フィルム12での反射を低減させることができるが、結果として、多くの水平方向に振動する偏光成分が光透過性フィルム12を透過することとなる。通常、光透過性フィルムを透過した水平方向に振動する偏光成分は、画像表示装置内部で吸収されるか、或いは、迷光となり観察者側に戻ってくる。観察者側に戻る迷光は、表示画像とは異なる明るさ分布を生み出し、このため明所コントラストを低減させる一要因となる。この点、本実施形態では、偏光子11の吸収軸方向11Aが水平方向に沿うように偏光子11が配置されているので、光透過性フィルム12を透過した水平方向に振動する偏光成分を偏光子11で吸収することができる。これにより、光透過性フィルム12を透過した後に観察者側に戻ってくる水平方向に振動する偏光成分の光量を低下させることができるので、迷光の発生を効果的に防止して、画像表示装置を目視(偏光サングラス非装着状態)で観察した場合の明所コントラストを向上させることができる。
以上のようにして本実施形態によれば、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように光透過性フィルムを配置するよりも光透過性フィルム12の表面における水平方向に振動する偏光成分(S偏光)の反射を低減することができるので、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように光透過性フィルムを配置するよりも明所コントラストを効果的に改善することができる。さらに光透過性フィルムを透過した水平方向に振動する偏光成分(S偏光)であって、観察者側に戻ってくる迷光を偏光子によって吸収することができるので、画質の劣化を抑制して更なる明所コントラストの改善を図ることができる。
また、図2に示されるように偏光子11の吸収軸方向11Aは水平方向となっているので、偏光子11においては吸収軸と直交する透過軸と平行な方向の直線偏光が透過する。
偏光子11を透過した直線偏光は、光透過性フィルム12の複屈折性により偏光状態が変化し、楕円偏光となり、この楕円偏光の状態で光透過性フィルム12から出射される。そして、この楕円偏光を維持したまま機能層13を介して偏光板10から出射される。
一方、上記したように観察者が偏光サングラスを装着し、表示画像を通常良く観察する姿勢(偏光サングラスの吸収軸方向がほぼ水平方向となる姿勢)で、VAモード又はIPSモードのような偏光子の吸収軸方向が水平方向となっている画像表示装置の表示画像を視認した場合には、図2に示されるように偏光サングラス14の吸収軸方向14Aと偏光板10の偏光子11の吸収軸方向11Aとはパラレルニコルの状態にあるが、観察者が左右方向に首を傾けたときや観察者が横になったときは偏光サングラスと偏光板とはパラレルニコルの状態とはならない。特に、観察者が、偏光サングラスの吸収軸がほぼ鉛直方向となる状態で表示画像を視認した場合には、偏光サングラスと偏光板とはクロスニコルの状態となる。
クロスニコル下で観測される透過光強度は、偏光子の吸収軸(直線偏光の振動方向)と面内に複屈折性を有する光透過性フィルムの遅相軸とがなす角度をθとした場合、下記式(5)で表される。
I=I・sin(2θ)・sin(π・Re/λ) …式(5)
上記式(5)中、Iはクロスニコルを透過した光の強度、Iは面内に複屈折性を有する光透過性フィルムに入射する光の強度、λは光の波長、Reは光透過性フィルムのリタデーションである。
光透過性フィルム12が設けられていない場合には、上記式(5)におけるsin(2θ)が0となり、偏光サングラスを光が透過しないため、視認性が低下してしまう。これに対し、本実施形態においては、光透過性フィルム12を設けているので、上記式(5)におけるsin(2θ)が0よりも大きな値をとる。これにより、偏光サングラスと偏光板とがクロスニコルの状態となっていても、視認性をある程度確保することができる。
さらに、偏光サングラスと偏光板とがパラレルニコルの状態となっている場合において、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるように面内に複屈折性を有するλ/4位相差フィルムを配置した場合と、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合とを比べると、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合の方が、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるようにλ/4位相差フィルムを配置した場合よりも透過率が高くなる。これは下記の理由からである。偏光子の吸収軸方向に対する進相軸の角度が45度となるようにλ/4位相差フィルム配置した場合、偏光子の透過軸を通過した直線偏光は、円偏光へと偏光状態が変わる。この円偏光の状態は、偏光子の透過軸を通過できる直線偏光と、この直線偏光の振動方向と垂直な方向に振動する直線偏光(偏光子の吸収軸に吸収される直線偏光)の状態が、ちょうど半分ずつの状態と同じ状態を意味する。このため、反射や吸収のない理想的な状態であっても、偏光サングラスの吸収軸と偏光板の吸収軸がパラレルニコルの状態となる場合には、透過率は半分になってしまう。これに比べ、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸の角度が5度以上40度以下となるように面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを配置した場合には、偏光子の透過軸を通過した直線偏光は、楕円偏光へと偏光状態が変わる。この楕円偏光の状態は、偏光子の透過軸を通過できる直線偏光成分の方が、この直線偏光の振動方向と垂直な方向に振動する直線偏光(偏光子の吸収軸に吸収される直線偏光)成分よりも多く存在する状態と同じ状態を意味する。このため、偏光サングラスの吸収軸と偏光板の吸収軸がパラレルニコルの状態となっている場合、透過率が半分以下になることはなく、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるようにλ/4位相差フィルムを配置した場合よりも、透過率が高くなる。本実施形態では、偏光子11の吸収軸方向11Aに対する進相軸方向12Bの角度が5度以上40度以下となるように光透過性フィルム12が配置されているので、偏光子の吸収軸方向に対する進相軸方向の角度が45度となるようにλ/4位相差フィルムを配置した場合よりも、透過率が高くなる。
≪画像表示装置および画像表示装置における明所コントラストの改善方法≫
偏光板20は、画像表示装置に組み込んで使用することができる。画像表示装置としては、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、タブレットPC、電子ペーパー等が挙げられる。図3は本実施形態に係る光学フィルムを組み込んだ画像表示装置の一例である液晶ディスプレイの概略構成図である。
図3に示される画像表示装置20は、液晶ディスプレイである。画像表示装置20は、バックライトユニット30と、バックライトユニット30よりも観察者側に配置された、偏光板10を備える液晶パネル40とから構成されている。
バックライトユニット30は、バックライト光源として白色発光ダイオード(白色LED)を備えたものが好ましい。上記白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光又は紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有していることから明所コントラストの改善に有効であるとともに、発光効率にも優れるため、本発明における上記バックライト光源として好適である。また、消費電力の小さい白色LEDを広汎に利用可能になるので、省エネルギー化の効果も奏することが可能となる。
図3に示される液晶パネル40は、バックライトユニット30側から観察者側に向けて、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)等の保護フィルム41、偏光子42、位相差フィルム43、接着剤層44、液晶セル45、接着剤層46、位相差フィルム47、偏光板10の順に積層された構造を有している。液晶セル45は、2枚のガラス基材間に、液晶層、配向膜、電極層、カラーフィルタ等を配置したものである。
偏光板10は、偏光子11の吸収軸方向11Aが水平方向に沿うように画像表示装置20に配置されている。なお、偏光板10の光透過性フィルム12は、偏光子11の吸収軸に対する光透過性フィルム12の進相軸方向12Bの角度αが5度以上40度以下となるように配置されていることは言うまでもない。
画像表示装置20は、VAモード又はIPSモードの液晶表示装置であることが好ましい。上記VA(Vertical Alignment)モードとは、電圧無印加のときに液晶分子が液晶セルの基板に垂直になるように配向されて暗表示を示し、電圧の印加で液晶分子を倒れ込ますことで明表示を示す動作モードである。また、上記IPS(In−Plane Switching)モードとは、液晶セルの一方の基板に設けた櫛形電極対に印加された横方向の電界により、液晶を基板面内で回転させて表示を行う方式である。
画像表示装置が、VAモード又はIPSモードのものであることが好ましいのは、VAモード又はIPSモードにおいては、液晶セルよりも観察者側に設置された偏光子の吸収軸が水平方向に沿っているからである。
画像表示装置は、水平方向に偏光子の吸収軸を設置した有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機ELディスプレイ)であっても良い。この場合、観察者側から上記偏光板、λ/4位相差板、有機EL素子の順に積層してもよい。有機ELディスプレイの画像表示方式としては、白色発光層を用い、カラーフィルタを通すことで、カラー表示を得るカラーフィルタ方式、青色発光層を用い、その発光の一部を色変換層を通すことによりカラー表示を得る色変換方式、赤色・緑色・青色の発光層を用いる3色方式、この3色方式にカラーフィルタを併用した方式などが挙げられる。発光層の材料としては、低分子であっても、高分子であっても良い。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<明所コントラスト>
以下、実施例、および比較例で得られた各偏光板において、明所コントラストを評価したが、明所コントラストの評価は、以下のようにして行った。偏光子の吸収軸方向が水平方向となるように、液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観察者側に設置された偏光板の代わりに、実施例および比較例にかかる偏光板を、偏光板の後述するTD80UL−M側が液晶パネル側となるように感圧接着剤(P−3132、リンテック社製)を介して設置し、周辺照度400ルクス(明所)において、黒表示した液晶モニターから50〜60cm程度離れた場所から、この黒表示を被験者15人が目視(偏光サングラス非装着状態)により画像観察を行い、下記の基準に従い、評価した。評価は、同じ材料を用いて形成された偏光板ごとに行い、偏光子の吸収軸方向に対する光透過性フィルムの進相軸方向の角度が45度に設置した偏光板をリファレンスとした。
A:リファレンスよりも黒く見え、明所コントラストが大変優れていた。
B:リファレンスよりも黒く見え、明所コントラストが優れていた。
C:リファレンスよりも僅かではあるが、明所コントラストが優れていた。
D:リファレンスと同等、または明所コントラストが劣っていた。
明所コントラスト:CR=LW/LB
明所白輝度(LW):外光がある明所(周辺照度400ルクス)にて、表示装置を白表示した時の輝度
明所黒輝度(LB):外光がある明所(周辺照度400ルクス)にて、表示装置を黒表示した時の輝度
<反射率>
以下、実施例及び比較例で得られた各偏光板において、反射率を測定したが、反射率の測定は以下のようにして行った。偏光板の光透過性フィルム側とは反対側に、黒ビニールテープ(ヤマトビニールテープNo200−38−21 38mm幅を貼った後、分光光度計(V7100型、自動絶対反射率測定ユニットVAR−7010 日本分光社製)を用いて、S偏光に対して、偏光子の吸収軸を平行に設置した場合における5度反射率を測定した。
<視認性評価>
以下、実施例及び比較例で得られた各偏光板において、視認性を評価したが、視認性の評価は、以下のようにして行った。液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観察者側に設置された偏光板の代わりに、偏光子の吸収軸方向が水平方向となるように実施例および比較例にかかる偏光板を、偏光板の後述するTD80UL−M側が液晶パネル側となるように感圧接着剤(P−3132、リンテック社製)を介して設置した。暗所にて、液晶表示装置を白表示とし、偏光サングラスの吸収軸と偏光子の吸収軸とのなす角度が0°(パラレルニコル)から90°(クロスニコル)となるように回転させ、下記の基準に従い、評価した。
A:どのような角度でも表示画像を視認できた(偏光サングラス対応ができていた)。
B:角度によっては、視認性がやや低下するが、実使用上問題ないレベルであった。
C:角度によっては、視認性が低下するが、表示画像は認識できた。
D:角度によって、表示画像を視認できない角度があった(偏光サングラス対応ができていなかった)。
<パラレルニコル状態の光透過率>
以下、実施例及び比較例で得られた各偏光板において、以下のようにして、パラレルニコル状態の光透過率を測定した。偏光子の吸収軸方向が水平方向となるように、液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観察者側に設置された偏光板の代わりに、実施例および比較例にかかる偏光板を、偏光板の後述するTD80UL−M側が液晶パネル側となるように感圧接着剤(P−3132、リンテック社製)を介して設置し、暗所にて、白表示とし、偏光サングラスの吸収軸方向と偏光板の吸収軸方向とのなす角度が0°(パラレルニコル)となる時の正面輝度を、輝度計BM−5A(トプコン社製)にて測定した。透過率は、後述するTD80UL−Mを偏光子両面に設置した偏光板透過率を100%として示した。
<総合評価>
下記の基準にて総合評価を行った。
◎:明所コントラスト評価、視認性評価においてB評価以上。
○:明所コントラスト評価、視認性評価においてC評価以上。
×:明所コントラスト評価、視認性評価においてD評価がある。
<実施例1>
(光透過性フィルムの作製)
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃で4.0倍固定端一軸延伸して、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを作製した。この光透過性フィルムの波長550nmにおける屈折率n=1.701、n=1.6015であり、Δn=0.0995であった。この光透過性フィルムの膜厚は75μmであり、Re=7500nmであった。
(偏光板の作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬した。引き続き8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子を得た。延伸は、主に、ヨウ素染色およびホウ酸処理の工程で行い、トータル延伸倍率は5.3倍であった。
得られた偏光子の一方の面側に、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度が5度となるように接着貼合した。次いで、偏光子の光透過性フィルムが積層された側とは反対側面に、等方性フィルムであるTD80UL−M(富士フィルム社製)を、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して接着貼合し、実施例1に係る偏光板を作製した。
<実施例2>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を10度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例2に係る偏光板を作製した。
<実施例3>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を15度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例3に係る偏光板を作製した。
<実施例4>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を30度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例4に係る偏光板を作製した。
<実施例5>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を35度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例5に係る偏光板を作製した。
<実施例6>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を40度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例6に係る偏光板を作製した。
<比較例1>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を0度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例1に係る偏光板を作製した。
<比較例2>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を45度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例2に係る偏光板を作製した。
<比較例3>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を60度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例3に係る偏光板を作製した。
<比較例4>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を75度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例4に係る偏光板を作製した。
<比較例5>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を90度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例5に係る偏光板を作製した。
<実施例7>
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を、メチルイソブチルケトン(MIBK)溶媒に30質量%溶解させ、光重合開始剤(イルガキュア184、BASF社製)を固形分に対して5質量%添加したハードコート層用組成物を、バーコーターにより、乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工し塗膜を、実施例1で作製した光透過性フィルム上に形成した。次いで、形成した塗膜を70℃で1分間加熱して、溶剤を除去し、塗工面に紫外線を照射することにより、固定化し、屈折率1.53のハードコート層を有するハードコート層付き光透過性フィルムを得た。
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を15度となるように、光透過性フィルムのハードコート層側の面とは反対側の面に偏光子を接着貼合した以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例7に係る偏光板を作製した。
<実施例8>
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を30度とした以外は、実施例7と同様の方法にて、実施例8に係る偏光板を作製した。
<比較例6>
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を0度とした以外は、実施例7と同様の方法にて、比較例6に係る偏光板を作製した。
<比較例7>
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を45度とした以外は、実施例7と同様の方法にて、比較例7に係る偏光板を作製した。
<比較例8>
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を60度とした以外は、実施例7と同様の方法にて、比較例8に係る偏光板を作製した。
<比較例9>
偏光子の吸収軸と、ハードコート層付き光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を90度とした以外は、実施例7と同様の方法にて、比較例9に係る偏光板を作製した。
<実施例9>
未延伸フィルムの膜厚を調整し、120℃で3.0倍固定端一軸延伸とした以外は、実施例1同様の方法にて、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを作製した。この光透過性フィルムの波長550nmにおける屈折率n=1.6922、n=1.6123であり、Δn=0.0799であった。この光透過性フィルムの膜厚は36μmであり、Re=2900nmであった。
この光透過性フィルムを用い、偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を15度とした以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例9に係る偏光板を作製した。
<実施例10>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を30度とした以外は、実施例9と同様の方法にて、実施例10に係る偏光板を作製した。
<比較例10>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を0度とした以外は、実施例9と同様の方法にて、比較例10に係る偏光板を作製した。
<比較例11>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を45度とした以外は、実施例9と同様の方法にて、比較例11に係る偏光板を作製した。
<比較例12>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を60度とした以外は、実施例9と同様の方法にて、比較例12に係る偏光板を作製した。
<比較例13>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を90度とした以外は、実施例9と同様の方法にて、比較例13に係る偏光板を作製した。
<実施例11>
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製CAP504−0.2)を、塩化メチレンを溶剤として固形分濃度が15%になるように溶解後、ガラス上に流延し、乾燥させ、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機製)にて、160℃で1.5倍自由端一軸延伸して、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムを作製した。この光透過性フィルムの波長550nmにおける屈折率n=1.4845、n=1.4835であり、Δn=0.001であった。この光透過性フィルムの膜厚は138μmであり、Re=138nmであった。
この光透過性フィルムを用い、偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を15度とした以外は、実施例1同様の方法にて、実施例11に係る偏光板を作製した。
<実施例12>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を30度とした以外は、実施例11と同様の方法にて、実施例12に係る偏光板を作製した。
<比較例14>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を0度とした以外は、実施例11と同様の方法にて、比較例14に係る偏光板を作製した。
<比較例15>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を45度とした以外は、実施例11同様の方法にて、比較例15に係る偏光板を作製した。
<比較例16>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を60度とした以外は、実施例11同様の方法にて、比較例16に係る偏光板を作製した。
<比較例17>
偏光子の吸収軸と、光透過性フィルムの進相軸とのなす角度を90度とした以外は、実施例11と同様の方法にて、比較例17に係る偏光板を作製した。
以下、結果を表1に示す。
Figure 0006521007
表1に示されるように、比較例1においては、リファレンスである比較例2よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例2よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、視認性が確保できていなかった。また、比較例3および4においては、比較例2よりもパラレルニコル状態での光透過率が高く、また視認性もある程度確保されていたものの、明所コントラストが比較例2と同等またはそれよりも低かった。比較例5においては、比較例2よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、明所コントラストが比較例2と同等またはそれよりも低く、また視認性も確保できていなかった。これに対し、実施例1〜6においては、リファレンスである比較例2よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例2よりもパラレルニコル状態での光透過率も高かった。また、視認性もある程度以上確保されていた。
また、表1に示されるように、比較例6においては、リファレンスである比較例7よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例7よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、視認性が確保できていなかった。また、比較例8においては、比較例7よりもパラレルニコル状態での光透過率が高く、また視認性もある程度確保されていたものの、明所コントラストが比較例7と同等またはそれよりも低かった。比較例9においては、比較例7よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、明所コントラストが比較例7と同等またはそれよりも低く、また視認性も確保できていなかった。これに対し、実施例7および8においては、リファレンスである比較例7よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例7よりもパラレルニコル状態での光透過率も高かった。また、視認性もある程度以上確保されていた。
また、表1に示されるように、比較例10においては、リファレンスである比較例11よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例11よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、視認性が確保できていなかった。また、比較例12においては、比較例11よりもパラレルニコル状態での光透過率が高く、また視認性もある程度確保されていたものの、明所コントラストが比較例11と同等またはそれよりも低かった。比較例13においては、比較例11よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、明所コントラストが比較例11と同等またはそれよりも低く、また視認性も確保できていなかった。
これに対し、実施例9および10においては、リファレンスである比較例11よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例11よりもパラレルニコル状態での光透過率も高かった。また、視認性もある程度以上確保されていた。
さらに、表1に示されるように、比較例14においては、リファレンスである比較例15よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例11よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、視認性が確保できていなかった。また、比較例16においては、比較例15よりもパラレルニコル状態での光透過率が高く、また視認性もある程度確保されていたものの、明所コントラストが比較例15と同等またはそれよりも低かった。比較例17においては、比較例15よりもパラレルニコル状態での光透過率が高いものの、明所コントラストが比較例15と同等またはそれよりも低く、また視認性が確保できていなかった。これに対し、実施例11および12においては、リファレンスである比較例15よりも明所コントラストが優れ、かつ比較例15よりもパラレルニコル状態での光透過率も高かった。また、視認性もある程度以上確保されていた。
なお、上記実施例においては、偏光子の吸収軸に対する光透過性フィルムの進相軸の角度が正方向、すなわち偏光板を正面から見たとき、光透過性フィルムの進相軸の左側が偏光子の吸収軸に対して上側となるように配置したが、偏光子の吸収軸に対する光透過性フィルムの進相軸の角度が負方向、すなわち偏光板を正面から見たとき、光透過性フィルムの進相軸の左側が偏光子の吸収軸に対して下側となるように配置した偏光板においても、上記と同様の評価および測定を行い、上記実施例と同様の結果を得た。
10…偏光板
11…偏光子
11A…吸収軸方向
12…光透過性フィルム
12A…遅相軸方向
12B…進相軸方向
13…機能層
14…偏光サングラス
14A…吸収軸方向
20…画像表示装置

Claims (11)

  1. 偏光子と、前記偏光子の観察者側の面に設けられた、面内に複屈折性を有する光透過性フィルムとを備える偏光板(但し、1/4波長板及び1/2波長板を有する偏光板を除く)であって、
    前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように前記偏光子が配置され、かつ
    前記光透過性フィルムの面内における屈折率が最も大きい方向を遅相軸方向とし、前記面内における前記遅相軸方向と直交する方向を進相軸方向としたとき、前記吸収軸方向に対する前記進相軸方向の角度が5度以上30度以下となるように前記光透過性フィルムが配置され、
    前記光透過性フィルムのリタデーション値が、80nm以上150nm以下であることを特徴とする、偏光板。
  2. 前記偏光板が備える面内に複屈折性を有する光透過性フィルムが、前記光透過性フィルムのみである、請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記光透過性フィルムが、延伸フィルムである、請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 前記光透過性フィルムにおける前記偏光子が形成されている面とは反対側の面に形成され、かつ前記光透過性フィルムの進相軸方向と平行となる方向における屈折率が前記光透過性フィルムの進相軸方向の屈折率よりも低い機能層をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の偏光板。
  5. 前記機能層が、ハードコート層または防眩層である、請求項に記載の偏光板。
  6. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の偏光板を備え、前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように前記偏光板が配置されている、画像表示装置。
  7. 前記画像表示装置が、VAモード又はIPSモードの液晶表示装置である、請求項に記載の画像表示装置。
  8. 光源として発光ダイオードを備える、請求項またはに記載の画像表示装置。
  9. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の偏光板を、前記偏光板における前記偏光子の吸収軸方向が水平方向に沿うように画像表示装置に配置することを特徴とする、画像表示装置における明所コントラストの改善方法。
  10. 前記画像表示装置が、VAモード又はIPSモードの液晶表示装置である、請求項に記載の改善方法。
  11. 光源として発光ダイオードを備える、請求項または10に記載の改善方法。
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