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JP6507695B2 - 内燃機関のオイル供給構造 - Google Patents

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Description

本発明は、クランクシャフトの回転による摺動部分にオイルを供給する内燃機関のオイル供給構造に関する。
従来、スクータタイプの自動二輪車にあっては、ユニットスイング式エンジン(内燃機関)が利用されている。このユニットスイング式エンジンでは、クランクシャフトを収容するクランクケースと、CVT(無段変速機:Continuously Variable Transmission)と、後輪側に設けられたギヤ変速機とを一体として備えている。クランクシャフトは、軸方向2箇所位置において、軸受部を介してクランクケースに支持されている。
CVTは、クランクシャフトの一端側に取り付けられるドライブプーリと、ギヤ変速機のドライブシャフトに取り付けられるドリブンプーリと、これらドライブプーリ及びドリブンプーリに巻き掛けられて、ドライブプーリの駆動力をドリブンプーリへ伝達する無端ベルトとを備えている。
特開2003−343542号公報
上記CVTにあっては、ベルトを介してドライブプーリの駆動力をドリブンプーリへ伝達する際、ベルトに張力が発生するため、クランクシャフトの一端側はギヤ変速機側に引っ張られる。すると、クランクシャフトはCVT側の軸受部を支点として捩じられ、CVTと反対側の軸受部周りに負荷が発生することとなる。この負荷は、クランクシャフトの軸方向の荷重(スラスト荷重)を受けるクランクケースの摺動面に作用し、捩じりの性質上、摺動面に作用する荷重に偏りが生じる。この偏りによって、摺動面の一部に集中的に負荷が作用し、かかる負荷が集中する部分において、オイル量が少なくなる。このため、オイルによる潤滑作用が十分になり難くなって耐久性に悪影響を及ぼす、という問題がある。
ところで、特許文献1では、クランクシャフトを支持するベアリングの焼付き防止を図る発明を開示しているが、クランクシャフトのスラスト荷重を支持する構造について開示がないものである。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、摺動面に供給されるオイル量が部分的に少なくなることを抑制でき、摺動面においてオイルによる潤滑作用が不十分になる部分をなくすことができる内燃機関のオイル供給構造を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関のオイル供給構造は、クランクシャフトを収容するクランクケースに形成されたオイル通路からのオイルを、当該クランクシャフトの回転によって摺動する部分に供給する内燃機関のオイル供給構造において、前記クランクシャフトの一端側には、無段変速機のドライブプーリが装着され、前記クランクケースは、前記クランクシャフトの他端側において、当該クランクシャフトの軸方向の荷重が加わる摺動面を備え、前記摺動面には、当該摺動面を部分的に凹ませて前記オイル通路から供給されたオイルが流れ込むオイル溝が形成され、前記オイル溝は、前記摺動面の高負荷箇所に対し、前記クランクシャフトの回転方向と反対方向における近傍位置の一箇所に形成され、前記傾斜面は、前記クランクシャフトの回転方向に進むに従って徐々にオイル溝の深さが浅くなるように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、オイル溝内にオイルを貯留できるので、摺動面において、オイル溝の周辺に対し、その他の部分より供給されるオイル量を多くすることができる。これにより、無段変速機(CVT)のベルトの張力によってクランクシャフトが捩じられ、クランクケースにおける摺動面に加わる負荷に偏りがある場合でも、当該偏りによって負荷が集中する高負荷箇所のオイル量が少なくなることを抑制することができる。この結果、摺動面においてオイルによる潤滑作用が不十分になる部分をなくすことができ、内燃機関としての耐久性を向上することができる。また、上述した位置にオイル溝を形成することで、高負荷箇所に優先的にオイルを供給することができる。更に、オイル溝の深さが次第に浅くなる傾斜面となるので、オイル溝内のオイルの圧力をくさび効果によって高めることができる。従って、摺動面の高負荷箇所に向けてオイル溝の底部を徐々に浅くすることで、当該高負荷箇所にオイルを積極的に供給することができる。
上記内燃機関のオイル供給構造において、前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心位置より上方であって、前記オイル通路の下流端に対し、側面視で重なる位置又は若干下方に形成されていることが好ましい
上記内燃機関のオイル供給構造において、前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心側が開口していることが好ましい。この構成では、オイル通路から供給されるオイルがオイル溝内に積極的に流れ込み、オイル溝内のオイルを良好に循環することができる。
上記内燃機関のオイル供給構造において、前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心と反対側が閉塞していることが好ましい。この構成では、オイル溝を経たオイルが、摺動面に供給されずに流れ出ることを抑制することができ、オイルの供給を効率良く行うことができる。
上記内燃機関のオイル供給構造において、前記オイル溝は、前記クランクシャフトに取り付けられたワッシャによって塞がれていることが好ましい。この構成によっても、オイル溝を経たオイルが、摺動面に供給されずに流れ出ることを抑制できる。
本発明によれば、摺動面を部分的に凹ませてオイル溝を形成したので、摺動面に供給されるオイル量が高負荷箇所において部分的に少なくなることを抑制でき、摺動面においてオイルによる潤滑作用が不十分になる部分をなくすことができる。
本実施の形態に係るエンジンの概略構成を示す側面図である。 マグカバーを取り外した状態のエンジンの部分概略側面図である。 図1のA矢視部分断面図である。 図3の要部拡大図である。 右クランクケースの穴周りの概略斜視図である。 右クランクケースの穴周りの概略斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係る内燃機関のオイル供給構造をスクータタイプの自動二輪車のエンジンに適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係る内燃機関を、他のタイプの自動二輪車や、バギータイプの自動三輪車、自動四輪車、船外機などに適用してもよい。また、方向について、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印RE、車体左側を矢印L、車体右側を矢印Rでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1を参照して、本実施の形態に係るエンジンの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るエンジンの概略構成を示す側面図である。
図1に示すように、エンジン1は、クランクケース2と、CVTケース(無段変速機ケース、不図示)と、ギヤボックスカバー4とを一体化し、後輪(不図示)を支持するスイングアームとして機能し得るユニットスイング式のエンジンとされる。クランクケース2から略前方向に突出してシリンダ5及びシリンダヘッド6が形成されている。クランクケース2の車体左側(図1の紙面で奥側)には、CVTケースが装着され、それらの間に後述するCVT(無段変速機)が収容される。クランクケース2の車体右側(図1の紙面で手前側)であって車体前方位置にはマグカバー8が装着され、マグカバー8の内側には発電機等が収容される。また、クランクケース2の車体右側後方位置には、ギヤボックスカバー4が装着され、ギヤボックスカバー4の内側にはギヤ変速機が収容される。
図2は、マグカバーを取り外した状態のエンジンの部分概略側面図である。図2に示すように、クランクケース2には、クランクシャフト10が貫通する穴11が形成されている。この穴11の内周面には、オイル通路12が連通しており、オイル通路12は、クランクケース2の内部に形成されている。オイル通路12内には、オイルポンプ(不図示)を介し、潤滑、冷却等に利用されるオイルが圧送され、穴11を含むエンジンの各部にオイルが供給される。
図3は、図1のA矢視部分断面図である。図3に示すように、クランクケース2は、左クランクケース14と右クランクケース15とからなる左右分割構造とされ、それらの分割面に跨ってクランク室16が形成されている。クランク室16には、車幅方向(左右方向)に延在するクランクシャフト10が収容されている。クランクシャフト10は、クランクケース2の穴11内に装着される軸受としての左クランクジャーナルメタル18及び右クランクジャーナルメタル19を介して回転可能に支持されている。クランクシャフト10は、クランクピン10aを介してコンロッド(不図示)に連結され、エンジン1におけるピストン(不図示)の往復運動がクランクシャフト10の回転運動に変換される。
左クランクケース14の車体左側には、CVT20が配設されている。CVT20は、クランクシャフト10の一端側(左端側)に装着されるドライブプーリ21と、ドライブプーリ21の後方に配設されるドリブンプーリ(不図示)と、これらドライブプーリ21及びドリブンプーリに巻き掛けられて、ドライブプーリ21の回転力(駆動力)をドリブンプーリへ伝達する無端ベルト(Vベルト)23とを備えている。
ドライブプーリ21は、一対のドライブフェイス、すなわち、対向配置されて無端ベルト23を挟み込む固定側ドライブフェイス25及び可動側ドライブフェイス26を有する。固定側ドライブフェイス25は、クランクシャフト10に固定される。可動側ドライブフェイス26は、クランクシャフト21に一定範囲で軸線方向に移動可能に取り付けられている。可動側ドライブフェイス26の背面にはカム面27が形成されている。可動側ドライブフェイス26のカム面27に対向する位置には、ドライブプレート28がクランクシャフト10に固定されて設けられる。カム面27とドライブプレート28との間には複数のドライブローラ(不図示)が配設される。
ドライブローラは、クランクシャフト10の回転によって遠心力が加わり、カム面27及びドライブプレート28の径方向外側に向けて移動する。この移動によって、可動側ドライブフェイス26が押し出され、クランクシャフト10の軸線方向に沿って固定側ドライブフェイス25側に移動する。この移動量は、クランクシャフト10の回転数に応じたものとなり、当該回転数に応じて固定側ドライブフェイス25と可動側ドライブフェイス26との間の溝幅が変化することとなる。
続いて、クランクシャフト10を支持する右クランクジャーナルメタル19周りの構造について、図4を参照して説明する。図4は、図3の要部拡大図である。図4に示すように、右クランクジャーナルメタル19は、穴11の内周面に沿って配設され、円環状に形成されている。右クランクジャーナルメタル19の内部に、クランクシャフト10の他端側(右端側)が貫通され、右クランクジャーナルメタル19によって、回転するクランクシャフト10の径方向の荷重(ラジアル荷重)が支持される。
ここで、クランクシャフト10において、右クランクジャーナルメタル19内を貫通している部分をジャーナル部10bとする。ジャーナル部10bの左端に連なってクランク室16の内部に配設される内側部10cは、ジャーナル部10bより大径に形成される。また、ジャーナル部10bにおいて、内側部10cと反対側の端部(右端)には外側部10dが連なり、外側部10dは、ジャーナル部10bより小径に形成される。外側部10dは、クランク室16の外部に配設される。内側部10cの右端面によって、内側部10cとジャーナル部10bとの間の段差が形成され、ジャーナル部10cの右端面によって、ジャーナル部10bと外側部10dとの間の段差が形成される。
穴11に隣接する右クランクケース15の内面(左面)には、内側部10cの右端面が対向する内側摺動面31が形成されている。内側摺動面31では、内側部10cの右端面から加えられるクランクシャフト10の軸方向の荷重(スラスト荷重)が支持される。
穴11に隣接する右クランクケース15の外面(右面)には、ジャーナル部10bの右端面と同一面上に配設される外側摺動面32が形成されている。外側摺動面32とジャーナル部10bの右端面とには、スラストワッシャ34が対向配置されている。スラストワッシャ34は、外側部10dに挿通された状態で取り付けられ、ナット部材35を介して外側摺動面32及びジャーナル部10bの右端面と対向した状態が保たれる。これにより、外側摺動面32において、スラストワッシャ34から加えられるクランクシャフト10の軸方向の荷重(スラスト荷重)が支持される。ここで、内側摺動面31及び内側部10cの右端面と、外側摺動面32及びスラストワッシャ34とによって、クランクシャフト10が軸方向(左右方向)において位置決めされる。
ジャーナル部10bの外周面には、オイルが流れる周溝10eが全周に亘って形成されている。右クランクジャーナルメタル19には、その内外を貫通する孔19aが形成され、当該孔19a内にもオイルが流れる。孔19aは、右クランクジャーナルメタル19の周方向に長い長孔とされ、当該周方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。穴11の内周面には、その全周に亘ってクランクジャーナルオイル溝11aが形成されている。周溝10e、孔19a及びクランクジャーナルオイル溝11aは、クランクシャフト10の径方向に並んで形成されている。
図5及び図6は、右クランクケースの穴周りの概略斜視図である。図5及び図6に示すように、穴11の内周面に形成されたクランクジャーナルオイル溝11aには、図2に示したオイル通路12の下流端12aが連通している。従って、オイル通路12内を圧送されたオイルは、クランクジャーナルオイル溝11aの内側に供給される。この供給されたオイルは、図4の矢印で示すように、右クランクジャーナルメタル19の孔19aを通って、周溝10e内に供給され、また、右クランクジャーナルメタル19とジャーナル部10bとの摺動面に潤滑しながら流れ込む。そして、外側摺動面32とスラストワッシャ34との間にオイルが潤滑しながら流れ込み、その後、オイルはスラストワッシャ34の外縁側から排出され、所定の回収経路を経て回収される。
なお、図4の矢印によって図示しなかったが、右クランクジャーナルメタル19とジャーナル部10bとの摺動面に供給されたオイルは、内側部10cの右端面と内側摺動面31との間にも潤滑しながら流れ込む。また、上述したオイルの供給は、クランクシャフト10の回転中は常に行われる。
ところで、図3に示すように、CVT20にあっては、クランクシャフト10の回転を伝達する際、無端ベルト23に張力が発生する。これにより、ドリブンプーリ(不図示)側となる図3の矢印F1方向(後方)に、クランクシャフト10の一端側(左端側)が引っ張られる。この引っ張り力によって、クランクシャフト10は左クランクジャーナルメタル18を支点とし、図3の矢印F2方向に捩じられる。この捩じりによって、支点となる左クランクジャーナルメタル18の反対側の右クランクジャーナルメタル19側において、スラストワッシャ34から外側摺動面32に作用するスラスト荷重に偏りが発生する。本実施の形態では、外側摺動面32の前寄りの箇所が高負荷箇所HL(図2、図5及び図6参照)となって、他の箇所に比べて集中的に大きなスラスト荷重が加わる。高負荷箇所HLが外側摺動面32の前寄りとなるのは、上記捩じりの性質上、クランクシャフト10を挟み、クランクシャフト10が引っ張られる方向(矢印F1方向)と反対方向に集中的な負荷が発生するからである。
そこで、本実施の形態においては、図2に示すように、外側摺動面32を部分的に凹ませてオイル溝40を形成している。このオイル溝40の内部には、オイル通路12から供給されたオイルが流れ込み一時的に貯留される。従って、外側摺動面32とスラストワッシャ34(図4参照)との間において、オイル溝40の周辺では、他の領域に比べて供給されるオイル量が少なくなることを抑制可能となる。
オイル溝40は、クランクシャフト10の軸中心位置より上方であって、前寄りの領域、つまり、高負荷箇所HLの上方に隣接する位置に形成されている。これにより、オイル溝40に貯留されたオイルを重力によって高負荷箇所HLに流れ込ませることができ、高負荷箇所HLへのオイル量を効果的に増やすことができる。
また、オイル溝40は、オイル通路12の下流端12aに対し、車体側面視で重なる位置又は若干下方に形成されている。外側摺動面32において、オイル通路12の下流端12aに近い領域程、オイル量を増やすことができる。また、その領域においても、重力によってオイルが下方に流れ易くなるので、下流端12aより若干下方、つまり、外側摺動面32の前寄りの領域となる高負荷箇所HLへのオイル量を増やすことができる。なお、オイル溝40の右側(図2中紙面手前側)の開口部分は、スラストワッシャ34(図4参照)によって塞がれた状態となり、オイル溝40から右側へのオイルの流れが規制される。
図5及び図6にも示すように、オイル溝40は、穴11の中心(クランクシャフト10の軸中心)側が開口している一方、その反対側が閉塞している。従って、オイル溝40において、クランクジャーナルオイル溝11aから流れてくるオイルを、当該中心側の開口から流れ込ませて貯留することができる。そして、オイル溝40の開口と反対側は閉塞しているので、オイル溝40に貯留されたオイルが、外側摺動面32とスラストワッシャ34との間に供給されずに外側摺動面32の外側に流れ出ることを抑制することができる。これにより、オイル溝40から高負荷箇所HLへのオイル量の増加に寄与することができる。
オイル溝40は、高負荷箇所HLに対し、クランクシャフト10の回転方向R1と反対方向における近傍位置に形成されている。これにより、オイル溝40に貯留されたオイルがクランクシャフト10の回転力によって、高負荷箇所HLに優先的に供給され、高負荷箇所HLへのオイル量を増加させることができる。また、オイル溝40の回転方向R1における形成幅は、外側摺動面32の最上部と最前部との間に収まる幅、つまり、回転方向R1で90°の範囲に収まる幅に設定されている。
オイル溝40の底部は、傾斜面40aによって形成されている。この傾斜面40aは、クランクシャフト10の回転方向R1に進むに従って徐々にオイル溝40の深さ(左右幅)が浅くなるように形成されている。これにより、オイル溝40の傾斜面40aとスラストワッシャ34との隙間がテーパー形状とされ、オイルに対して、くさび作用が発現する。このくさび作用によって、スラストワッシャ34と傾斜面40aとの間のオイルに圧力を持たせることができ、傾斜面40aにおけるオイル溝40の深さが浅くなる方、つまり、オイル溝40の下方の圧力を高くすることができる。この結果、オイル溝40の下方にある高負荷箇所HLに対し、オイル量を積極的に増やすことができる。
以上のように、本実施の形態に係るオイル溝40では、高負荷箇所HLに対してオイル量を集中的に増加することができる。これにより、従来では、スラストワッシャ34から外側摺動面32に作用するスラスト荷重の偏りによって、高負荷箇所HLに供給されるオイル量が少なくなる問題があったが、本実施の形態では、オイル溝40によって、かかる問題を解消することができる。この結果、外側摺動面32において、オイルの潤滑作用が十分に万遍なく得られるようになり、摺動抵抗の増加を抑制して燃費改善を図ることができる他、摩耗の発生を低減して耐久性を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、オイル溝40の形成位置は、クランクシャフト10のスラスト荷重が加わる外側摺動面32を部分的に凹ませ、オイル溝40から高負荷箇所HLにオイルを供給できる限りにおいて、変更してもよい。従って、クランクシャフト10の回転方向や、CVT20における無端ベルト23の引っ張り方向によって、高負荷箇所HLの位置が変わる場合には、これに応じて、オイル溝40の形成位置も変更するとよい。
また、オイル溝40の底部を傾斜面としなかったり、クランクシャフト10の中心側を開口しない形状としたりしてもよいが、上記実施の形態のように形成した方が、高負荷箇所HLに効率良くオイルを供給できる点で有利となる。
以上説明したように、本発明は、摺動面においてオイルによる潤滑作用が不十分になる部分をなくすことができる、という効果を有し、CVTを採用するユニットスイング式エンジンに有用である。
1 エンジン(内燃機関)
2 クランクケース
10 クランクシャフト
12 オイル通路
20 CVT(無段変速機)
21 ドライブプーリ
32 外側摺動面(摺動面)
34 スラストワッシャ(ワッシャ)
40 オイル溝
40a 傾斜面

Claims (5)

  1. クランクシャフトを収容するクランクケースに形成されたオイル通路からのオイルを、当該クランクシャフトの回転によって摺動する部分に供給する内燃機関のオイル供給構造において、
    前記クランクシャフトの一端側には、無段変速機のドライブプーリが装着され、
    前記クランクケースは、前記クランクシャフトの他端側において、当該クランクシャフトの軸方向の荷重が加わる摺動面を備え、
    前記摺動面には、当該摺動面を部分的に凹ませて前記オイル通路から供給されたオイルが流れ込むオイル溝が形成され、
    前記オイル溝は、前記摺動面の高負荷箇所に対し、前記クランクシャフトの回転方向と反対方向における近傍位置の一箇所に形成され
    前記オイル溝の底部は、傾斜面によって形成され、
    前記傾斜面は、前記クランクシャフトの回転方向に進むに従って徐々にオイル溝の深さが浅くなるように形成されていることを特徴とする内燃機関のオイル供給構造。
  2. 前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心位置より上方であって、前記オイル通路の下流端に対し、側面視で重なる位置又は若干下方に形成されていることを特徴とする請求項に記載の内燃機関のオイル供給構造。
  3. 前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心側が開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のオイル供給構造。
  4. 前記オイル溝は、前記クランクシャフトの軸中心と反対側が閉塞していることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の内燃機関のオイル供給構造。
  5. 前記オイル溝は、前記クランクシャフトに取り付けられたワッシャによって塞がれていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の内燃機関のオイル供給構造。
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