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JP6505782B2 - 磁気ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気熱量効果を利用した磁気ヒートポンプ装置に関するものである。
大きな温度勾配を生成するために、第1ブロック、第2ブロック及び混合部を直列に接続(所謂、カスケード接続)して構成された磁気熱量素子を備えたAMR(Active Magnetic Refrigeration)方式の磁気熱量効果型ヒートポンプ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。第1ブロックは、第1温度帯において磁気熱量効果を発揮する第1材料により形成され、第2ブロックは、第1温度帯と部分的に重複する第2温度帯において磁気熱量効果を発揮する第2材料により形成され、混合部には、第1材料と第2材料とが混合状態で存在している。
特開2016−99040号公報
単一種の磁気熱量効果材料を用いたAMR方式の磁気ヒートポンプ装置では、AMRサイクルを逆転させるだけで、磁気熱量効果材料に生成される温度勾配を反転させることができる。すなわち、このタイプの磁気ヒートポンプ装置では、装置自体の構造的な変更をすることなく制御のみを変更するだけで、磁気ヒートポンプ装置の用途(冷却用途/加熱用途)を簡単に切り替えることができる。ここで、磁気ヒートポンプ装置の冷却用途/加熱用途の一例としては、エアーコンディショナ等の冷房/暖房を例示することができる。
これに対し、上記のような複数種の磁気熱量効果材料がカスケード接続された磁気ヒートポンプ装置では、温度勾配の向きが当該磁気熱量効果材料の配列に依存してしまうので、単に制御を変更するだけでは磁気ヒートポンプ装置の冷却用途/加熱用途を切り替えることはできず、磁気熱量効果材料の配列を機械的に逆転させる必要がある。従って、上記のようなカスケード接続タイプの磁気ヒートポンプ装置では、構造の複雑化やコストの増加を招来してしまう、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、複数種の磁気熱量効果材料を用いた場合であっても、シンプルな構成で冷却用途/加熱用途を切替可能であり、高コスト化の抑制を図ることが可能な磁気ヒートポンプ装置を提供することである。
[1]本発明に係る磁気ヒートポンプ装置は、キュリー点の異なる複数種の磁気熱量効果材料を有する内部熱交換器と、前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更するように構成された磁場印加装置と、前記内部熱交換器と第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器と第2の外部熱交換器を接続する配管系と、前記磁気熱量効果材料に印加される磁場の大きさの変更に伴って、前記配管系を介して前記内部熱交換器から前記第1又は前記第2の外部熱交換器に流体を供給する流体供給手段と、を備えており、前記配管系は、前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第1の経路と、前記内部熱交換器の他端と前記第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器の一端と前記第2の外部熱交換器を接続する第2の経路と、を選択的に形成するように構成されている磁気ヒートポンプ装置である。
[2]上記発明において、前記磁気熱量効果材料は、第1のキュリー点を有する第1の磁気熱量効果材料と、前記第1のキュリー点とは異なる第2のキュリー点を有する第2の磁気熱量効果材料と、を少なくとも含み、前記第1の磁気熱量効果材料に対する前記第2の磁気熱量効果材料の比率は、前記内部熱交換器の一端から他端に向かうに従って段階的又は連続的に高くなっていてもよい。
[3]上記発明において、前記配管系は、前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続する第1の配管と、前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第2の配管と、前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続する第3の配管と、前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第4の配管と、前記第1の配管に第1の接続点で接続されていると共に、前記第2の配管に第2の接続点で接続されている第5の配管と、前記第1の配管に第3の接続点で接続されていると共に、前記第2の配管に第4の接続点で接続されている第6の配管と、前記第3の配管に第5の接続点で接続されていると共に、前記第4の配管に第6の接続点で接続されている第7の配管と、前記第3の配管に第7の接続点で接続されていると共に、前記第4の配管に第8の接続点で接続されている第8の配管と、前記第1〜前記第8の配管にそれぞれ設けられた第1〜第8の開閉弁と、を含んでおり、前記第3の接続点は、前記第1の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、前記第2の接続点は、前記第4の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、前記第7の接続点は、前記第5の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、前記第6の接続点は、前記第8の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置されており、前記第1の開閉弁は、前記第1の接続点と前記第3の接続点との間に配置され、前記第2の開閉弁は、前記第2の接続点と前記第4の接続点との間に配置され、前記第3の開閉弁は、前記第5の接続点と前記第7の接続点との間に配置され、前記第4の開閉弁は、前記第6の接続点と前記第8の接続点との間に配置されており、前記第1の経路は、前記第1〜前記第4の開閉弁を開くと共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を閉じることで形成され、前記第2の経路は、前記第1〜前記第4の開閉弁を閉じると共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を開くことで形成されていてもよい。
[4]上記発明において、前記流体供給手段は、前記第1の配管に接続された第1の往復ポンプと、前記第2の配管に接続された第2の往復ポンプと、を含み、前記配管系は、前記第1〜前記第4の配管にそれぞれに設けられた第1〜第4の逆止弁を含んでもよい。
[5]上記発明において、前記第1の往復ポンプは、前記第1の接続点と前記第1の外部熱交換器との間に接続され、前記第2の往復ポンプは、前記第4の接続点と前記第2の外部熱交換器との間に接続されており、前記第1の逆止弁は、前記内部熱交換器の一端と前記第3の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記第1の外部熱交換器から前記内部熱交換器に向かう方向のみに制限し、前記第2の逆止弁は、前記内部熱交換器の他端と前記第2の接続点との間に設けれ、前記流体の流通方向を前記第2の外部熱交換器から前記内部熱交換器に向かう方向のみに制限し、前記第3の逆止弁は、前記内部熱交換器の一端と前記第7の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記内部熱交換器から前記第1の外部熱交換器に向かう方向のみに制限し、前記第4の逆止弁は、前記内部熱交換器の他端と前記第6の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記内部熱交換器から前記第2の外部熱交換器に向かう方向のみに制限してもよい。
[6]上記発明において、前記磁気ヒートポンプ装置は、前記磁場印加装置、前記第1及び前記第2の往復ポンプ、並びに、前記第1〜第8の開閉弁を制御する制御装置を備えており、前記制御装置は、第1の制御と第2の制御とを選択的に実行するように構成されており、前記第1の制御は、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を弱める際に前記第1の往復ポンプによって前記流体を押し出すのに対し、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を強める際に前記第2の往復ポンプによって前記流体を押し出す制御であり、前記第2の制御は、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を強める際に前記第1の往復ポンプによって前記流体を押し出すのに対し、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を弱める際に前記第2の往復ポンプによって前記流体を押し出す制御であり、前記制御装置は、前記第1の制御を行う場合に、前記第1〜前記第4の開閉弁を開くと共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を閉じるように、前記第1〜前記第8の開閉弁を制御し、前記第2の制御を行う場合に、前記第1〜前記第4の開閉弁を閉じると共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を開くように、前記第1〜前記第8の開閉弁を制御してもよい。
本発明によれば、配管系が第1の経路と第2の経路を切替可能となっている。このため、複数種の磁気熱量効果材料を用いた場合であっても、シンプルな構成で冷却用途/加熱用途を切替可能であり、高コスト化の抑制を図ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。 図2は、本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の制御システムを示すブロック図である。 図3は、本発明の第1実施形態における磁場印加装置を示す図であり、図1のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、本発明の第1実施形態の冷房モードにおける磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。 図5は、本発明の第1実施形態の暖房モードにおける磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。 図6は、本発明の第2実施形態における磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。 図7は、本発明の第2実施形態の冷房モードにおける磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。 図8は、本発明の第2実施形態の暖房モードにおける磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<<第1実施形態>>
図1は本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図、図2は本発明の第1実施形態における磁気ヒートポンプ装置の制御システムを示すブロック図、図3は本発明の第1実施形態における磁場印加装置の構造を示す図である。また、図4及び図5は本発明の第1実施形態の「冷房モード」及び「暖房モード」における磁気ヒートポンプ装置を示す図である。
本実施形態における磁気ヒートポンプ装置1は、磁気熱量効果(Magnetocaloric effect)を利用したヒートポンプ装置である。本実施形態では、この磁気ヒートポンプ装置1を、自動車の空気調和装置に適用した例について説明する。この磁気ヒートポンプ装置1は、図1及び図2に示すように、MCM熱交換器10と、磁場印加装置20と、配管系30と、第1の外部熱交換器70と、第1の往復ポンプ80と、第2の外部熱交換器90と、第2の往復ポンプ100と、制御装置110と、を備えている。
本実施形態におけるMCM熱交換器10が本発明における内部熱交換器の一例に相当し、本実施形態における磁場印加装置20が本発明における磁場印加装置の一例に相当し、本実施形態における配管系30が本発明における配管系の一例に相当する。また、本実施形態における第1の外部熱交換器70が本発明における第1の外部熱交換器の一例に相当し、本実施形態における1の往復ポンプ80が本発明における第1の往復ポンプの一例に相当する。また、本実施形態における第2の外部熱交換器90が本発明における第2の外部熱交換器の一例に相当し、本実施形態における第2の往復ポンプ100が本発明における第2の往復ポンプの一例に相当する。さらに、本実施形態における制御装置110が本発明における制御装置の一例に相当する。
MCM熱交換器10は、図1に示すように、磁気熱量効果を有する磁気熱量効果材料11,12(MCM:Magnetocaloric Effect Material)と、当該MCM11,12を収容するケース13(容器)と、を備えている。
MCM11,12に磁場を印加すると、電子スピンが揃うことで磁気エントロピーが減少し、当該MCM11,12は発熱して温度が上昇する。一方、MCM11,12から磁場を除去すると、電子スピンが乱雑となり磁気エントロピーが増加し、当該MCM11,12は吸熱して温度が低下する。このMCM11,12は、磁性体であれば特に限定されないが、例えば、10℃〜30℃程度の常温域にキュリー温度(キュリー点)を有し、常温域で高い磁気熱量効果を発揮する磁性体であることが好ましい。こうしたMCMの具体例としては、例えば、ガドリニウム(Gd)、ガドリニウム合金、ランタン−鉄−シリコン(La−Fe−Si)系化合物等を例示することができる。
特に、本実施形態では、第1のMCM11は、第1のキュリー点TC1を有しており、この第1のキュリー点TC1を含む第1の温度範囲RTC1において磁気熱量効果を発現する。これに対し、第2のMCM12は、第2のキュリー点TC2を有しており、この第2のキュリー点TC2を含む第2の温度範囲RTC2において磁気熱量効果を発現する。この第2のMCM12の第2のキュリー点TC2は、第1のMCM11の第1のキュリー点TC1に対して相対的に低くなっている(TC2<TC1)。
すなわち、本実施形態では、第1のMCM11と第2のMCM12は、相互に異なるキュリー点TC1,TC2を有している。また、本実施形態では、第1の温度範囲RTC1と第2の温度範囲RTC2とが相互に異なっており、第2の温度範囲RTC2の全体が第1の温度範囲RTC1の全体に対して相対的に低くなっている(RTC2<RTC1)。なお、第2の温度範囲RTC2の少なくとも一部が第1の温度範囲RTC1から逸脱していれば、第1の温度範囲RTC1と第2の温度範囲RTC2が部分的に重複してもよい。
本実施形態における第1のMCM11が本発明における第1の磁気熱量効果材料の一例に相当し、本実施形態における第2のMCM12が本発明における第2の磁気熱量効果材料の一例に相当する。また、本実施形態における第1のキュリー点TC1が本発明における第1のキュリー点の一例に相当し、本実施形態における第2のキュリー点TC2が本発明における第2のキュリー点の一例に相当する。
そして、第1及び第2のMCM11,12は、ケース13の一端(図1中の右端。後述の高温端)から他端(図1中の左端。後述の低温端)に向かって、第1のMCM11及び第2のMCM12の順で、ケース13内に収容されている。従って、本実施形態では、第1のMCM11に対する第2のMCM12の比率が、ケース13の一端から他端に向かうに従って段階的に高くなっている。なお、第1のMCM11と第2のMCM12との間がメッシュ部材で仕切られていてもよい。また、本実施形態では、単一のケース13に複数種のMCM11,12が収容されているが、特にこれに限定されず、第1及び第2のMCM11,12を個別のケースにそれぞれ収容し、当該ケース同士を配管等で接続してもよい。
ここで、AMRサイクルを繰り返すことで磁気ヒートポンプ装置が定常状態に至ると、MCMに所定の温度勾配が生成される。本実施形態では、上述のように、相対的に高いキュリー点TC1を有する第1のMCM11がケース13の一端側に配置されているため、必然的に、ケース13の一端が高温端となる。また、相対的に低いキュリー点TC2を有する第2のMCM12がケース13の他端側に配置されているため、必然的に、ケース13の他端が低温端となる。このように、MCM11,12をカスケード接続する場合には、MCM11,12の配列によって温度勾配の向き一義的に決定される。本実施形態では、図中右側に向かって温度が上昇するような(図中左側に向かって温度が下降するような)温度勾配が、MCM11,12全体に形成される。因みに、単一種のMCMのみを用いる場合には、制御によりAMRサイクルを逆転させるだけで、当該MCMに生成される温度勾配を反転させることができる。
なお、上記のMCM11,12の形状は、特に限定されないが、例えば、線状、メッシュ状、粒状、板状等を例示することができる。複数の線材を相互に撚り合わせて構成した集合体をケースに収容してもよい。或いは、数本の線材を撚り合わせることで個々の撚線を構成し、当該複数の撚線を相互に束ねることで集合体を構成してもよい。
また、ケース13の一端から他端に向かってキュリー点が高くなるように複数種のMCMが配置されているのであれば、ケース13内に収容されるMCMの種類の数は特に限定されない。さらに、第1及び第2のMCM11,12を混合して構成した混合部を、第1のMCM11と第2のMCM12との間に設けて、第1のMCM11に対する第2のMCM12の比率が、ケース13の一端から他端に向かって連続的に高くなるようにしてもよい。
図1に示すように、ケース13の一端(高温端)には、第1及び第2のポート(接続口)13a,13bが開口しており、これらのポート13a,13bに、配管系30の第1及び第3の配管41,43(後述)がそれぞれ接続されている。これに対し、ケース13の他端(低温端)には、第3及び第4のポート(接続口)13c,13dが開口しており、これらのポート13c、13dに、配管系30の第2及び第4の配管42,44(後述)がそれぞれ接続されている。
磁場印加装置20は、図3に示すように、一対の永久磁石21と、当該永久磁石21を支持する往復アクチュエータ22と、を備えている。永久磁石21は、図1及び図3に示すように、相互に対向して配置されている。往復アクチュエータ22の具体例としては、例えば、エアシリンダ等を例示することができる。
これらの永久磁石21は、往復アクチュエータ22によって、MCM熱交換器10を挟む「第1の位置」(図3において破線で示す位置)と、MCM熱交換器10から離脱した(MCM熱交換器10を挟まない)「第2の位置」(図3において実線で示す位置)との間を往復移動することが可能となっている。永久磁石21が「第1の位置」に移動するとMCM熱交換器10のMCM11,12に磁場が印加されて、当該MCM11,12が発熱する。これに対し、永久磁石21が「第2の位置」に移動するとMCM熱交換器10のMCM11,12から磁場が除去されて当該MCM11,12が吸熱する。図2に示すように、この磁場印加装置20は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて往復アクチュエータ22が駆動するように構成されている。
なお、磁気印加装置20を、永久磁石21及び往復アクチュエータ22に代えて、コイルを有する電磁石で構成してもよい。また、コイルを有する電磁石を用いる場合には、MCM11,12に対する磁場の印加/除去に代えて、MCM11,12に印加した磁場の大きさを変更するようにしてもよい。
配管系30は、図1に示すように、MCM熱交換器10と第1の外部熱交換器70を接続すると共に、MCM熱交換器10と第2の外部熱交換機90を接続している。本実施形態では、第1の外部熱交換器70は車外に設置されているのに対し、第2の外部熱交換器10は車内に設置されている。
この配管系30は、第1〜第8の配管41〜48と、第1〜第4の逆止弁51〜54と、第1〜第8の開閉弁61〜68と、を備えている。本実施形態における第1〜第8の配管41〜48が、本発明における第1〜第8の配管の一例にそれぞれ相当し、本発明における第1〜第4の逆止弁51〜54が本発明における第1〜第4の逆止弁の一例にそれぞれ相当し、本実施形態における第1〜第8の開閉弁61〜68が本発明における第1〜第8の開閉弁の一例に相当する。
第1の配管41の一端は、MCM熱交換器10の高温端の第1のポート13aに接続されている。この第1の配管41の他端は、第1の外部熱交換器70の一方のポート70aに接続されている。一方、第2の配管42は、MCM熱交換器10の低温端の第3のポート13cに接続されている。この第2の配管42の他端は、第2の外部熱交換器90の一方のポート90aに接続されている。
そして、第5の配管45が第1の配管41と第2の配管42を接続していると共に、第6の配管46も第1の配管41と第2の配管42を接続している。具体的には、第5の配管45は、第1の配管41に第1の接続点41aで接続されていると共に、第2の配管42に第2の接続点42aで接続されている。第6の配管46は、第1の配管41に第3の接続点41bで接続されていると共に、第2の配管42に第4の接続点42bで接続されている。第1の配管41において、第3の接続点41bは、第1の接続点41aに対してMCM熱交換器10側に配置されている。また、第2の配管42において、第2の接続点42aは、第4の接続点42bに対してMCM熱交換器10側に配置されている。
第1の配管41においてMCM熱交換器10の高温端の第1のポート13aと第3の接続点41bとの間には、第1の逆止弁51が設けられている。この第1の逆止弁51は、液体媒体の流通方向を図中の左方向(第1の外部熱交換器70からMCM熱交換器10に向かう方向。MCM熱交換器10に液体冷媒が流入する方向)のみに制限する。
また、この第1の配管41において第3の接続点41bと第1の接続点41aとの間には、第1の開閉弁61が設けられている。この第1の開閉弁61は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第1の開閉弁61は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、この第1の開閉弁61が常時開形(ノーマル・オープン形)であるが、特にこれに限定されない。
さらに、この第1の配管41において第1の接続点41aと第1の外部熱交換器70の一方のポート70aとの間には、第1の往復ポンプ80が接続されている。この第1の往復ポンプ80は、往復移動可能なピストン81(ディスプレーサ)を備えており、当該ピストン81が設けられた内部空間が配管82を介して第9の接続点41cに連通している。すなわち、この第1の往復ポンプ80は、第9の接続点41cから分岐する配管82を介して第1の配管41に接続されている。
第2の配管42においてMCM熱交換器10の低温端の第3のポート13cと第2の接続点42aとの間には、第2の逆止弁52が設けられている。この第2の逆止弁52は、液体媒体の流通方向を図中の右方向(第2の外部熱交換器90からMCM熱交換器10に向かう方向。MCM熱交換器10に液体冷媒が流入する方向)のみに制限する。
また、この第2の配管42において第2の接続点42aと第4の接続点42bとの間には、第2の開閉弁62が設けられている。この第2の開閉弁62は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第2の開閉弁62は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、この第2の開閉弁62が常時開形(ノーマル・オープン形)であるが、特にこれに限定されない。
さらに、この第2の配管42において第4の接続点42bと第2の外部熱交換器90の一方のポート90aとの間には、第2の往復ポンプ100が接続されている。この第2の往復ポンプ100は、往復移動可能なピストン101(ディスプレーサ)を備えており、当該ピストン101が設けられた内部空間が第10の配管102を介して第10の接続点42cに連通している。すなわち、この第2の往復ポンプ100は、第10の接続点42cから分岐する配管102を介して第2の配管42に接続されている。
第5の配管45には、第5の開閉弁65が設けられている。また、第6の配管46にも、第6の開閉弁66が設けられている。この第5及び第6の開閉弁65,66は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第5及び第6の開閉弁65,66は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、第5及び第6の開閉弁65,66が常時閉形(ノーマル・クローズ形)であるが、特にこれに限定されない。
第3の配管43の一端は、MCM熱交換器10の高温端の第2のポート13bに接続されている。この第3の配管43の他端は、第1の外部熱交換器70の他方のポート70bに接続されている。一方、第4の配管44は、MCM熱交換器10の低温端の第4のポート13dに接続されている。この第4の配管44の他端は、第2の外部熱交換器90の他方のポート90bに接続されている。
そして、第7の配管47が第3の配管43と第4の配管44を接続していると共に、第8の配管48も第3の配管43と第4の配管44を接続している。具体的には、第7の配管47は、第3の配管43に第5の接続点43aで接続されていると共に、第4の配管44に第6の接続点44aで接続されている。第8の配管48は、第3の配管43に第7の接続点43bで接続されていると共に、第4の配管44に第8の接続点44bで接続されている。第3の配管43において、第7の接続点43bは、第5の接続点43aに対してMCM熱交換器10側に配置されている。また、第4の配管44において、第6の接続点44aは、第8の接続点44bに対してMCM熱交換器10側に配置されている。
第3の配管43においてMCM熱交換器10の高温端の第2のポート13bと第7の接続点43bとの間には、第3の逆止弁53が設けられている。この第3の逆止弁53は、液体媒体の流通方向を図中の右方向(MCM熱交換器10第から1の外部熱交換器70に向かう方向。MCM熱交換器10から液体冷媒が流出する方向)のみに制限する。
また、この第3の配管43において第7の接続点43bと第5の接続点43aとの間には、第3の開閉弁63が設けられている。この第3の開閉弁63は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第3の開閉弁63は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、この第3の開閉弁63が常時開形(ノーマル・オープン形)であるが、特にこれに限定されない。
第4の配管44においてMCM熱交換器10の低温端の第4のポート13dと第6の接続点44aとの間には、第4の逆止弁54が設けられている。この第4の逆止弁54は、液体媒体の流通方向を図中の左方向(MCM熱交換器10から第2の外部熱交換器90に向かう方向。MCM熱交換器10から液体冷媒が流出する方向)のみに制限する。
また、この第4の配管44において第6の接続点44aと第8の接続点44bとの間には、第4の開閉弁64が設けられている。この第4の開閉弁64は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第4の開閉弁64は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、この第4の開閉弁64が常時開形(ノーマル・オープン形)であるが、特にこれに限定されない。
第7の配管47には、第7の開閉弁67が設けられている。また、第8の配管48にも、第8の開閉弁68が設けられている。この第7及び第8の開閉弁67,68は、液体媒体の流通を許容し又は遮断する弁であり、特に限定されないが、例えばソレノイドバルブで構成されている。図2に示すように、この第7及び第8の開閉弁67,68は、制御装置110に接続されており、制御装置110からの指示に基づいて開閉動作するようになっている。本実施形態では、第7及び第8の開閉弁67,68が常時閉形(ノーマル・クローズ形)であるが、特にこれに限定されない。
以上に説明した熱交換器10,70,90及び配管系30内を、往復ポンプ80,100によって液体媒体が圧送される。液体媒体の具体例としては、例えば、水、不凍液、エタノール溶液、または、これらの混合物等の液体を例示することができる。本実施形態における液体媒体が、本発明における流体の一例に相当する。
制御装置110は、例えば、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、及び入出力インタフェースなどを含んで構成されるマイクロコンピュータから構成されている。この制御装置110は、図2に示すように、磁場印加装置20、第1〜第8の開閉弁61〜68、並びに、第1及び第2の往復ポンプ80,100に接続されている。
本実施形態では、この制御装置110は、入力装置(不図示)等を介して入力された入力信号に基づいて、「冷房モード」(図4参照)と「暖房モード」(図5参照)のいずれかを実行することが可能となっている。本実施形態における「冷房モード」が本発明における「第1の制御」の一例に相当し、本実施形態における「暖房モード」が本発明における「第2の制御」の一例に相当する。
「冷房モード」では、第2の外部熱交換器90と車内の空気との間で熱交換を行うことで車内を冷やすと共に、第1の外部熱交換器70と車外との間で熱交換を行うことで車外に放熱する。
具体的には、「冷房モード」が指示された場合には、図4に示すように、制御装置110は、先ず、第1〜第4の開閉弁61〜64を開くと共に、第5〜第8の開閉弁65〜68を閉じるように、第1〜第8の開閉弁61〜68を制御する。これにより、第1及び第3の配管41,43を介してMCM熱交換器10の高温端と第1の外部熱交換器70が接続されると共に、第2及び第4の配管42,44を介してMCM熱交換器10の低温端と第2の外部熱交換器90が接続され、図4において実線及び破線の太矢印に示すような「第1の経路」が形成される。すなわち、この「冷房モード」では、MCM熱交換器10の高温端が第1の外部熱交換器70に接続されると共に、MCM熱交換器10の低温端が第2の外部熱交換器90に接続される。本実施形態における「第1の経路」が本発明における「第1の経路」の一例に相当する。
上記の「第1の経路」が形成されたら、制御装置110は、永久磁石21を上述の「第2の位置」と「第1の位置」を交互に移動させるように磁気印加装置20を制御すると共に、それに連動するように第1及び第2の往復ポンプ80,100を制御する。
具体的には、この「冷房モード」では、制御装置110は、永久磁石21を「第2の位置」に移動させてMCM11,12から磁場を除去する際には、第1の往復ポンプ80が液体冷媒を押し出すと共に、第2の往復ポンプ100が液体冷媒を引き込むように制御する(図4の実線太矢印を参照)。これにより、MCM熱交換器10で冷却された液体媒体が第2の外部熱交換器90に供給されて、第2の外部熱交換器90を介して車内が冷却される。
一方、制御装置110は、永久磁石21を「第1の位置」に移動させてMCM11,12に磁場を印加する際には、第2の往復ポンプ100が液体冷媒を押し出すと共に、第1の往復ポンプ80が液体冷媒を引き込むように制御する(図4の破線太矢印を参照)。これにより、MCM熱交換器10で加熱された液体媒体が第1の外部熱交換器70に供給されて、第1の外部熱交換器70を介して車外に放熱される。
これに対し、「暖房モード」では、第2の外部熱交換器90と車内の空気との間で熱交換を行うことで車内を暖めると共に、第1の外部熱交換器70と車外の空気との間で熱交換を行うことで車外から吸熱する。
具体的には、「暖房モード」が指示された場合には、図5に示すように、制御装置110は、先ず、第1〜第4の開閉弁61〜64を閉じると共に、第5〜第8の開閉弁65〜68を開くように、第1〜第8の開閉弁61〜68を制御する。これにより、第5及び第7の配管45,47を介してMCM熱交換器10の低温端と第1の外部熱交換器70が接続されると共に、第6及び第8の配管46,48を介してMCM熱交換器10の高温端と第2の外部熱交換機90が接続され、図5において実線及び破線の太矢印に示すような「第2の経路」が形成される。すなわち、この「暖房モード」では、MCM熱交換器10の低温端が第1の外部熱交換器70に接続されると共に、MCM熱交換器10の高温端が第2の外部熱交換器90に接続される。本実施形態における「第2の経路」が本発明における「第2の経路」の一例に相当する。
上記の「第2の経路」が形成されたら、制御装置110は、永久磁石21を上述の「第1の位置」と「第2の位置」を交互に移動させるように、磁気印加装置20を制御すると共に、それに連動するように第1及び第2の往復ポンプ80,100を制御する。
具体的には、この「暖房モード」では、制御装置110は、永久磁石21を「第1の位置」に移動させてMCM11,12に磁場を印加する際には、第1の往復ポンプ80が液体冷媒を押し出すと共に、第2の往復ポンプ100が液体冷媒を引き込むように制御する(図5の実線太矢印を参照)。これにより、MCM熱交換器10で加熱された液体媒体が第2の外部熱交換器90に供給されて、第2の外部熱交換器90を介して車内が加熱される。
一方、制御装置110は、永久磁石21を「第2の位置」に移動させてMCM11,12から磁場を除去する際には、第2の往復ポンプ100が液体冷媒を押し出すと共に、第1の往復ポンプ80が液体冷媒を引き込むように制御する(図5の破線太矢印を参照)。これにより、MCM熱交換器10で冷却された液体媒体が第1の外部熱交換器70に供給されて、第1の外部熱交換器70を介して車外から吸熱する。
以上のように、本実施形態では、配管系30が、図4に示す第1の経路と、図5に示す第2の経路と、を切替可能となっている。このため、複数種のMCM11,12を用いた場合であっても、当該MCM11,12の配列を機械的に逆転させる複雑な構造等が不要でありシンプルな構成で冷房モード/暖房モードを切り替えることができるので、所謂カスケード接続タイプの磁気ヒートポンプ装置の高コスト化の抑制を図ることができる。
<<第2実施形態>>
図6は本発明の第2実施形態における磁気ヒートポンプ装置を示す配管回路図、図7及び図8は本発明の第2実施形態の「冷房モード」及び「暖房モード」における磁気ヒートポンプ装置をそれぞれ示す図である。
本実施形態における磁気ヒートポンプ装置1Bは、第1実施形態で説明した磁気ヒートポンプ装置1と同様に、磁気熱量効果(Magnetocaloric effect)を利用したヒートポンプ装置である。本実施形態では、この磁気ヒートポンプ装置1Bを、自動車の空気調和装置に適用した例について説明する。
この磁気ヒートポンプ装置1Bは、図6に示すように、2つのMCM熱交換器10A,10Bと、磁場印加装置20Bと、配管系30Bと、第1及び第2の外部熱交換器70,90と、回転ポンプ105と、制御装置110と、を備えている。第1の外部熱交換器70、第2の外部熱交換器90、及び制御装置110は、第1実施形態で説明したものと同様の構成をそれぞれ有している。
第1のMCM熱交換器10Aは、高温端に1つのポート13aのみを有すると共に、低温端に1つのポート13cのみを有している点を除いて、第1実施形態で説明したMCM熱交換器10と同様の構成を有している。第2のMCM熱交換器10Bも、高温端に1つのポート13bのみを有すると共に、低温端に1つのポート13dのみを有している点を除いて、第1実施形態で説明したMCM熱交換器10と同様の構成を有している。
本実施形態では、第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bは回転体15に支持されている。この回転体15は、回転アクチュエータ16によって回転可能となっている。そして、第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bは、ロータリジョイント17を介して、第1〜第4の配管41〜44に接続されている。なお、回転アクチュエータ16の具体例としては、例えば、電動モータ等を例示することができる。
すなわち、回転体15の回転に伴って、第1のMCM熱交換器10Aの高温端のポート13aが、ロータリジョイント17を介して、第1の配管41又は第3の配管43の一方と接続されると共に、第2のMCM熱交換器10Bの高温端のポート13bが、ロータリジョイント17を介して、第3の配管43又は第1の配管41の他方と接続されるように構成されている。
同様に、回転体15の回転に伴って、第1のMCM熱交換器10Aの低温端のポート13cが、ロータリジョイント17を介して、第2の配管42又は第4の配管44の一方と接続されると共に、第2のMCM熱交換器10Bの低温端のポート13dが、ロータリジョイント17を介して、第4の配管44又は第2の配管42の他方と接続されるように構成されている。
磁場印加装置20Bは、一対の永久磁石21を有している。この磁場印加装置20Bは、永久磁石21を「第1の位置」と「第2の位置」との間で移動させると共に、当該永久磁石21を「第1の位置」又は「第2の位置」に固定することが可能となっている。本実施形態における「第1の位置」とは、第1の配管41と第2の配管42の間に位置するMCM熱交換器10A(10B)を永久磁石21で挟む位置である(図6中の破線で示す永久磁石21の位置)。一方、本実施形態における「第2の位置」とは、第3の配管43と第4の配管44の間に位置するMCM熱交換器10B(10A)を永久磁石21で挟む位置である(図6中の実線で示す永久磁石21の位置)。
配管系30Bは、第1〜第4の逆止弁51〜54を有していない点を除いて、第1実施形態の配管系30と同様の構成を有している。回転ポンプ105は、この配管系30Bの第2の配管42において、第4の接続点42bと第2の外部熱交換器90の一方のポート90aとの間に設けられている。
本実施形態の磁気ヒートポンプ装置1Bでも、第1実施形態と同様に、「冷房モード」(図7参照)と「暖房モード」(図8参照)を実行することが可能となっている。本実施形態における「冷房モード」が本発明における「第1の制御」の一例に相当し、本実施形態における「暖房モード」が本発明における「第2の制御」の一例に相当する。
具体的には、「冷房モード」が指示された場合には、図7に示すように、制御装置110は、先ず、永久磁石21を「第2の位置」に移動させてその位置で固定するように磁場印加装置20Bを制御すると共に、第1〜第4の開閉弁61〜64を開き、第5〜第8の開閉弁65〜68を閉じるように、第1〜第8の開閉弁61〜68を制御する。これにより、第1及び第3の配管41,43を介して第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bの高温端と第1の外部熱交換器70が接続されると共に、第2及び第4の配管42,44を介して第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bの低温端と第2の外部熱交換器90が接続され、図7において実線太矢印に示すような「第1の経路」が形成される。すなわち、この「冷房モード」では、第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bの高温端が第1の外部熱交換器70に接続されると共に、第1及び第2のMCM熱交換器10A,10Bの低温端が第2の外部熱交換器90に接続される。本実施形態における「第1の経路」が本発明における「第1の経路」の一例に相当する。
上記の「第1の経路」が形成されたら、制御装置110は、回転ポンプ105を駆動させると共に、回転アクチュエータ16を駆動させて回転体15を回転させる。これにより、「第2の位置」に位置する永久磁石21によって、一方のMCM熱交換器10B(10A)のMCM11,12に磁場が印加され、加熱された液体冷媒が当該MCM熱交換器10B(10A)から第1の外部熱交換器70に供給されて、第1の外部熱交換器70を介して車外に放熱される。これに対し、他方のMCM熱交換器10A(10B)のMCM11,12から磁場が除去されるので、冷却された液体冷媒が当該MCM熱交換器10A(10B)から第2の外部熱交換器90に供給されて、第2の外部熱交換器90を介して車内が冷却される。
これに対し、「暖房モード」が指示された場合には、図8に示すように、制御装置110は、先ず、永久磁石21を「第1の位置」に移動させてその位置で固定するように磁場印加装置20Bを制御すると共に、第1〜第4の開閉弁61〜64を閉じ、第5〜第8の開閉弁65〜68を開くように、第1〜第8の開閉弁61〜68を制御する。これにより、第5及び第7の配管45,47を介してMCM熱交換器10の低温端と第1の外部熱交換器70が接続されると共に、第6及び第8の配管46,48を介してMCM熱交換器10の高温端と第2の外部熱交換機90が接続され、図8において実線太矢印に示すような「第2の経路」が形成される。すなわち、この「暖房モード」では、MCM熱交換器10の低温端が第1の外部熱交換器70に接続されると共に、MCM熱交換器10の高温端が第2の外部熱交換器90に接続される。実施形態における「第2の経路」が本発明における「第2の経路」の一例に相当する。
上記の「第2の経路」が形成されたら、制御装置110は、回転ポンプ105を駆動させると共に、回転アクチュエータ16を駆動させて回転体15を回転させる。これにより、「第1の位置」に位置する永久磁石21によって、一方のMCM熱交換器10A(10B)のMCM11,12に磁場が印加され、加熱された液体冷媒が当該MCM熱交換器10A(10B)から第2の外部熱交換器90に供給されて、第2の外部熱交換器90を介して車内が加熱される。これに対し、他方のMCM熱交換器10B(10A)のMCM11,12から磁場が除去されるので、冷却された液体冷媒が当該MCM熱交換器10B(10A)から第1の外部熱交換器70に供給されて、第1の外部熱交換器70を介して車外から吸熱する。
以上のように、本実施形態では、第1実施形態と同様に、配管系30Bが、図7に示す第1の経路と、図8に示す第2の経路と、を切替可能となっている。このため、複数種のMCM11,12を用いた場合であっても、当該MCM11,12の配列を機械的に逆転させる複雑な構造等が不要であるので、シンプルな構成で冷房モード/暖房モードを切り替えることができるので、所謂カスケード接続タイプの磁気ヒートポンプ装置の高コスト化の抑制を図ることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態では、制御装置を用いて「冷房モード」と「暖房モード」を自動的に切り替えるように説明したが、特にこれに限定されず、例えば、第1〜第8の開閉弁61〜68を手動で開閉してもよい。
磁気ヒートポンプ装置1が、第1の往復ポンプ80の機能と第2の往復ポンプ100の機能を備えていれば、これらの機能を実現する往復ポンプ装置は上記に特に限定されない。例えば、ピストンを挟んで配置された2つのポートが形成されたシリンダを有する単一の往復ポンプ装置を用いて、一方のポートを第1の配管41の第9の接続点41cに接続すると共に、他方のポートを第2の配管42の第10の接続点42cに接続することで、第1の往復ポンプの機能と第2の往復ポンプの機能を実現してもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、磁気ヒートポンプ装置を自動車のエアーコンディショナに適用した例について説明したが、磁気ヒートポンプ装置の用途は、特にこれに限定されない。例えば、磁気ヒートポンプ装置を家庭用のエアーコンディショナに適用してもよい。或いは、用途に応じた適切なキュリー温度を有するMCMを選定することで、冷凍機のような極低温域での用途、或いは、ある程度高温域での用途に、本発明に係る磁気ヒートポンプ装置を適用してもよい。
1,1B…磁気ヒートポンプ装置
10,10A,10B…MCM熱交換器
11…第1のMCM
12…第2のMCM
13…ケース
13a〜13d…第1〜第4のポート
15…回転体
16…回転アクチュエータ
17…ロータリジョイント
20…磁場印加装置
21…永久磁石
22…往復アクチュエータ
30…配管系
41〜48…第1〜第8の配管
41a,41b,41c…第1,第3,第9の接続点
42a,42b,42c…第2,第4,第10の接続点
43a,43b…第5,第7の接続点
44a,44b…第6,第8の接続点
51〜54…第1〜第4の逆止弁
61〜68…第1〜第8の開閉弁
70…第1の外部熱交換器
70a,70b…ポート
80…第1の往復ポンプ
81…ピストン
82…配管
90…第2の外部熱交換器
90a,90b…ポート
100…第2の往復ポンプ
101…ピストン
102…配管
105…回転ポンプ
110…制御装置

Claims (5)

  1. キュリー点の異なる複数種の磁気熱量効果材料を有する内部熱交換器と、
    前記磁気熱量効果材料に磁場を印加すると共に前記磁場の大きさを変更するように構成された磁場印加装置と、
    前記内部熱交換器と第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器と第2の外部熱交換器を接続する配管系と、
    前記磁気熱量効果材料に印加される磁場の大きさの変更に伴って、前記配管系を介して前記内部熱交換器から前記第1又は前記第2の外部熱交換器に流体を供給する流体供給手段と、を備えており、
    前記配管系は、
    前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第1の経路と、
    前記内部熱交換器の他端と前記第1の外部熱交換器を接続すると共に、前記内部熱交換器の一端と前記第2の外部熱交換器を接続する第2の経路と、を選択的に形成するように構成されている磁気ヒートポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記配管系は、
    前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続する第1の配管と、
    前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第2の配管と、
    前記内部熱交換器の一端と前記第1の外部熱交換器を接続する第3の配管と、
    前記内部熱交換器の他端と前記第2の外部熱交換器を接続する第4の配管と、
    前記第1の配管に第1の接続点で接続されていると共に、前記第2の配管に第2の接続点で接続されている第5の配管と、
    前記第1の配管に第3の接続点で接続されていると共に、前記第2の配管に第4の接続点で接続されている第6の配管と、
    前記第3の配管に第5の接続点で接続されていると共に、前記第4の配管に第6の接続点で接続されている第7の配管と、
    前記第3の配管に第7の接続点で接続されていると共に、前記第4の配管に第8の接続点で接続されている第8の配管と、
    前記第1〜前記第8の配管にそれぞれ設けられた第1〜第8の開閉弁と、を含んでおり、
    前記第3の接続点は、前記第1の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、
    前記第2の接続点は、前記第4の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、
    前記第7の接続点は、前記第5の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置され、
    前記第6の接続点は、前記第8の接続点に対して前記内部熱交換器側に配置されており、
    前記第1の開閉弁は、前記第1の接続点と前記第3の接続点との間に配置され、
    前記第2の開閉弁は、前記第2の接続点と前記第4の接続点との間に配置され、
    前記第3の開閉弁は、前記第5の接続点と前記第7の接続点との間に配置され、
    前記第4の開閉弁は、前記第6の接続点と前記第8の接続点との間に配置されており、
    前記第1の経路は、前記第1〜前記第4の開閉弁を開くと共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を閉じることで形成され、
    前記第2の経路は、前記第1〜前記第4の開閉弁を閉じると共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を開くことで形成される磁気ヒートポンプ装置。
  3. 請求項2に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記流体供給手段は、
    前記第1の配管に接続された第1の往復ポンプと、
    前記第2の配管に接続された第2の往復ポンプと、を含み、
    前記配管系は、前記第1〜前記第4の配管にそれぞれに設けられた第1〜第4の逆止弁を含む磁気ヒートポンプ装置。
  4. 請求項3に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記第1の往復ポンプは、前記第1の接続点と前記第1の外部熱交換器との間に接続され、
    前記第2の往復ポンプは、前記第4の接続点と前記第2の外部熱交換器との間に接続されており、
    前記第1の逆止弁は、前記内部熱交換器の一端と前記第3の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記第1の外部熱交換器から前記内部熱交換器に向かう方向のみに制限し、
    前記第2の逆止弁は、前記内部熱交換器の他端と前記第2の接続点との間に設けれ、前記流体の流通方向を前記第2の外部熱交換器から前記内部熱交換器に向かう方向のみに制限し、
    前記第3の逆止弁は、前記内部熱交換器の一端と前記第7の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記内部熱交換器から前記第1の外部熱交換器に向かう方向のみに制限し、
    前記第4の逆止弁は、前記内部熱交換器の他端と前記第6の接続点との間に設けられ、前記流体の流通方向を前記内部熱交換器から前記第2の外部熱交換器に向かう方向のみに制限する磁気ヒートポンプ装置。
  5. 請求項3又は4に記載の磁気ヒートポンプ装置であって、
    前記磁気ヒートポンプ装置は、前記磁場印加装置、前記第1及び前記第2の往復ポンプ、並びに、前記第1〜第8の開閉弁を制御する制御装置を備えており、
    前記制御装置は、第1の制御と第2の制御とを選択的に実行するように構成されており、
    前記第1の制御は、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を弱める際に前記第1の往復ポンプによって前記流体を押し出すのに対し、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を強める際に前記第2の往復ポンプによって前記流体を押し出す制御であり、
    前記第2の制御は、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を強める際に前記第1の往復ポンプによって前記流体を押し出すのに対し、前記磁気熱量効果材料に対する磁場を弱める際に前記第2の往復ポンプによって前記流体を押し出す制御であり、
    前記制御装置は、
    前記第1の制御を行う場合に、前記第1〜前記第4の開閉弁を開くと共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を閉じるように、前記第1〜前記第8の開閉弁を制御し、
    前記第2の制御を行う場合に、前記第1〜前記第4の開閉弁を閉じると共に、前記第5〜前記第8の開閉弁を開くように、前記第1〜前記第8の開閉弁を制御する磁気ヒートポンプ装置。
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