JP6500364B2 - 光ファイバの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
ガラス母材を製造する際、その製造時の雰囲気やガラス中の不純物によって、ガラス母材の内部に気泡や異物などの異常点が発生する場合がある。この異常点が生じているガラス母材を用いて線引きすると、光ファイバに異常点が残り、光ファイバの強度不足や伝送損失の低下などを招く虞があるため、光ファイバの異常点を検知する必要がある。
また、線引中に光ファイバの外径を測定していると、急峻で大きなガラス径変動が現れる場合がある(スパイク状のガラス径変動であり、ガラス母材中に生じていた気泡や、異物が原因となって発生すると考えられるため、以下ではガラス母材起因のガラス径異常という)。特許文献2には、光ファイバの引き取り速度の変化を求めてガラス母材起因のガラス径異常を検知する技術が開示されている。なお、ガラス母材起因のガラス径異常は、上記したようにスパイク状のガラス径変動となるため、この異常箇所を外径測定器で検知する場合、センシング周期や平均化回数にもよるが、外径測定器が追従できず、実際のガラス径変動の値と比較して小さく測定されてしまう場合がある。このため、一般的には閾値を下げて(光ファイバのガラス外径の規格を125±1μmとした場合、これよりも厳しくして)ガラス径異常箇所を検知している。
一方、ガラス外径を測定することにより異常点を検知する方法では、例えば、気泡センサで検知できない短周期の変動で捉えられる気泡についても検知することができるが、ガラス径変動自体が大きくなると、この変動に埋もれてしまうため、異常点を検知し難い、という問題がある。特に、線引炉内のガスとして、ヘリウムガスよりも熱伝導率の低いアルゴンガスまたは窒素ガスを含むガスを用いて線引きする場合、線引炉内のガス流の乱れが大きくなる等により、比較的長周期のガラス径変動が大きくなるという問題が生じるため、より、このようなガラス径変動に埋もれやすくなる。
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、(1)光ファイバ用ガラス母材を線引炉内で加熱して線引きすることにより光ファイバを製造する光ファイバの製造方法であって、気泡センサで検知した箇所を光ファイバの異常点と判定するステップと、線引きされた前記光ファイバのガラス外径の測定データから、所定の周波数(2Hz)よりも高い周波数の信号(選別データ)を第1の閾値と比較し、前記第1の閾値を超えた箇所を光ファイバの異常点と判定するステップとを含み、前記気泡センサで検知し判定した箇所、または/および前記ガラス外径の選別データが第1の閾値を超えた箇所を、異常点と判定して処理する。このように、光ファイバの異常点は2つのルートを併用して検知する。第1ルートでは、気泡センサを用い、光ファイバから放出される光の強度を測定するなどして、異常点を検知する。気泡センサでは、短周期の変動で捉えられる気泡については検知し難いものの、比較的長周期の変動で捉えられる気泡については、ほぼ漏れなく検知することができる。一方、第2ルートでは、気泡センサによる検知を補完するために、ガラス外径を測定することにより、短周期の変動で捉えられる異常点を検知する。但し、長周期のガラス径変動の影響を低減させるため、所定の周波数よりも高い周波数成分の信号(選別データ)を用い、ガラス外径の閾値により光ファイバの異常点を判定するため、短周期の変動で捉えられる異常点も、検知することができるようになる。
(2)(1)の光ファイバの製造方法であって、前記光ファイバのガラス外径の測定データから、前記所定の周波数よりも高い周波数の信号(選別データ)を選別する方法として、ハイパスフィルタを用いる。ハイパスフィルタを用いることにより、所定の周波数よりも高い周波数の信号を、確実に選別することができる。
(3)(1)の光ファイバの製造方法であって、さらに前記ガラス外径の測定データを前記第1の閾値より大きい第2の閾値と比較し、前記測定データが前記第2の閾値を超えた箇所を異常点と判定して処理する。気泡センサだけでは、比較的長周期の変動で捉えられる気泡についても見逃す可能性があること、また、気泡以外の異常点を検知する必要があるため、ハイパスフィルタを通さないガラス外径の測定データを用い、異常点を判定する。但し、第1の閾値を用いると、誤検知が多発する可能性があるため、第1の閾値より大きい第2の閾値を用いて異常点を判定する。このようにすることにより、より異常点を検知することができるようになる。
(5)(4)の光ファイバの製造装置であって、さらに、前記ガラス外径の測定データを前記第1の閾値より大きい第2の閾値径と比較し、前記測定データが前記第2の閾値を超えた箇所を光ファイバの異常点と判定する第2の比較判定部とを備える。本製造装置を用いることにより、上記と同様、さらに、異常点を検知することができる。
図により、本発明が適用される光ファイバの製造方法および製造装置の概略を説明する。なお、以下ではヒータにより炉心管を加熱する抵抗炉を例に説明するが、コイルに高周波電源を印加し、炉心管を誘導加熱する誘導炉にも、本発明は適用可能である。
図1は、本発明の一形態に係る光ファイバの製造装置の概略を説明する図である。光ファイバ製造装置1は、線引炉10、加熱装置(ヒータ)13、外径測定部14、冷却装置15、塗布装置(樹脂塗布ダイス)16、硬化装置17、ガイドローラ18、キャプスタン18a、気泡センサ19、巻き取りドラム20、および制御部21を備える。
線引きされた光ファイバ12は、冷却装置15で強制的に冷却された後、塗布装置16で例えば、紫外線硬化樹脂を塗布して保護される。この樹脂は硬化装置17で硬化される。次いで、光ファイバ12は、ガイドローラ18を経てキャプスタン18aで引き取られ、巻き取りドラム20で巻き取られる。
設定値入力部24は、例えば光ファイバ製造装置1のオペレータが各種の設定値や操作値を入力するために用いることができる。記憶部25はこれら各種の設定値や操作値、出力値(異常点の位置)を記憶できる。出力部26は、処理部23の処理結果を記憶部25などに出力できる。
第1ルートでは、気泡センサを用い、光ファイバから放出される光の強度を測定するなどして、異常点を検知する。気泡センサでは、短周期の変動で捉えられる異常点については検知し難いものの、比較的長周期の変動で捉えられる気泡などの異常点を検知することができる。一方、第2ルートでは、上記気泡センサによる検知を補完するために、ガラス外径を測定することにより、短周期の変動で捉えられる異常点を検知する。但し、長周期のガラス径変動の影響を低減させるため、所定の周波数よりも高い周波数の信号を選別する。この選別データ31を用い、第1の閾値により光ファイバの異常点を判定するため、短周期の変動で捉えられる異常点も、ほぼ漏れなく検知することができる。なお、本実施形態では、所定の周波数よりも高い周波数の信号を第1の閾値と比較しているが、問題が無ければ、周波数を問わず、ガラス外径の測定データを第1の閾値と比較しても良い。
これに対し、この気泡センサ信号の比較判定部23aの他、2Hz以上の外径信号を選別して第1の閾値を±0.5μmとし、第1の比較判定部23cも併用して光ファイバ内の気泡を判定したところ、同じ試料総数137件のうち126件を気泡が存在する試料と検知でき、検知率は92%程度になった。このように、第1ルートと第2ルートとを併用して光ファイバ内の気泡を検知すれば、検知率が飛躍的に向上することが分かる。
また、さらに、第2の比較判定部23dも併用して、第2の閾値を±1.0μmとし、光ファイバ内の気泡を判定したところ、同じ試料総数137件のうち128件を気泡が存在する試料と検知でき、検知率は93%程度になった。このように、第3ルートをさらに併用すると、より検知率が向上することが分かる。
Claims (5)
- 光ファイバ用ガラス母材を線引炉内で加熱して線引きすることにより光ファイバを製造する光ファイバの製造方法であって、
気泡センサで検知した箇所を光ファイバの異常点と判定するステップと、
線引きされた前記光ファイバのガラス外径の測定データから、所定の周波数(2Hz)よりも高い周波数の信号(選別データ)を第1の閾値と比較し、前記第1の閾値を超えた箇所を光ファイバの異常点と判定するステップとを含み、
前記気泡センサで検知し判定した箇所、または/および前記ガラス外径の選別データが第1の閾値を超えた箇所を、異常点と判定して処理する、光ファイバの製造方法。 - 前記光ファイバのガラス外径の測定データから、前記所定の周波数よりも高い周波数の信号(選別データ)を選別する方法として、ハイパスフィルタを用いる、請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
- 前記ガラス外径の測定データを前記第1の閾値より大きい第2の閾値と比較し、前記測定データが前記第2の閾値を超えた箇所を異常点と判定して処理する、請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
- 光ファイバ用ガラス母材を線引炉内で加熱し、線引きすることにより光ファイバを製造する光ファイバの製造装置であって、
気泡センサで検知した箇所を光ファイバの異常点と判定する気泡センサ信号の比較判定部と、
線引きされた前記光ファイバのガラス外径の測定データから、所定の周波数(2Hz)よりも高い周波数の信号(選別データ)を第1の閾値と比較し、前記第1の閾値を超えた箇所を光ファイバの異常点と判定する第1の比較判定部とを備える、光ファイバの製造装置。 - 前記ガラス外径の測定データを前記第1の閾値より大きい第2の閾値径と比較し、前記測定データが前記第2の閾値を超えた箇所を光ファイバの異常点と判定する第2の比較判定部とを備える、請求項4に記載の光ファイバの製造装置。
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