JP6488916B2 - 二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents
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Description
一方、ポリプロピレンを延伸ブローすれば透明性、光沢性が改良されるため、射出成形機とブロー成形機が一体化した1ステージであるホットパリソン法による二軸延伸ブローが一部用いられている。ところが、この方法は射出成形で加熱されたホットパリソンを使用するため、射出成形時の温度変動、残留応力等により延伸ブロー成形時に破れが生じやすく、かつこのために延伸倍率を高くすることができずにポリエチレンテレフタレートのような高透明、高光沢ボトルを得ることは困難であった。また透明性、光沢性をよくするためにメルトフローレート(以下、MFRと略称することがある。)の高いものを使用しようとしてもパリソンの温度が高いため射出金型からパリソンが離型できず、結果的に高MFRの材料が使用できないため透明性、光沢性が劣る問題があった。
ポリプロピレンの高透明、高光沢ブロー成形体を得るには前述のコールドパリソン法による二軸延伸ブロー成形が最も好ましいが、成形時の偏肉や成形体の十分な衝撃強度が得られないといった問題があった。
プロピレンーエチレンランダム共重合体において、衝撃強度をあげるためにはエチレン含有量を向上させることが必要であるが、融点の低下を伴い耐熱性を悪化させることに起因する。
さらに、従来のプロピレン−エチレンランダム共重合体のほとんどはチーグラー・ナッタ触媒を用いて製造されるため、組成・分子量分布が広く、低分子量成分を多く含むためオリゴマー等が多く安全衛生面からの改良が求められていた。
近年、メタロセン触媒の開発により、組成・分子量分布が狭く、オリゴマー等が少ないプロピレン−エチレンランダム共重合体が提案されているが、やはり衝撃強度と耐熱性のバランスを取ることができない。
かかる熱可塑性エラストマーのうち、結晶性ポリプロピレンにプロピレン−エチレン共重合体エラストマーを付与する、いわゆるブロックタイプのTPOと称されるものは、ランダムコポリマータイプのエラストマーに比べて生産性が高く、また耐熱性及び機械的強度(特に衝撃強度)などに優れるという特長を有することから、最近において非常に汎用されている。
そこで、透明性に極めて優れ、かつ、衝撃強度に優れつつ高温処理時に熱変形を抑制でき得るポリプロピレン系樹脂組成物が実現されれば、産業上極めて有意義であると認識され、これまでに様々な改良提案がなされてきた。
この手法の改良のために、低分子量成分の生成を抑えるようエラストマーの固有粘度すなわち分子量をある程度以上高くする手法も開示されているが(特許文献3を参照)、分子量を増加させても低結晶性成分の生成に対する抑制効果が小さく、透明性が十分でなく、ベタツキやブリードアウトの改良が未だに不十分であって、エラストマーの分子量が高いことでブツやフィッシュアイなどと称される外観不良が発生しやすくなり、押出成形性が悪化するため造粒工程で有機過酸化物を用いることでオリゴマーが増加したり、臭いが顕著に悪化するなどの多くの問題を有している。
他方では、高温処理時の熱変形を抑制する為、結晶性ポリプロピレンもしくは微量のエチレンを含むポリプロピレンにプロピレン−エチレン共重合体エラストマーを付与する方法も提案されているが、これだけでは十分な衝撃強度と耐熱変形抑制のバランスを得る事が出来ない(特許文献4、5を参照)。
(A−i)メタロセン系触媒を用いて製造されたプロピレン−エチレンランダム共重合体であること。
(A−ii)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(A−iii)エチレン含有量が1〜6重量%であること。
(B−i)メタロセン系触媒を用いて製造されたプロピレン−エチレンランダム共重合体であること。
(B−ii)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(B−iii)エチレン含有量が7〜20重量%であること。
(B−iv)プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)との溶融混練物の固体粘弾性測定(DMA)により得られる温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下に単一のピークを有すること。
(C−i)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(C−ii)エチレン含有量が0重量%以上1重量%未満であること。
(D−i)温度が190℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが0.1〜50g/10分であること。
(D−ii)密度が0.899〜0.930g/cm3であること。
(E−i)温度が230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが0.1〜30g/10分であること。
(E−ii)密度が0.88〜0.94g/cm3であること。
(1)基本規定
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、メタロセン系触媒を用いて製造される。
二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物中に占めるプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の割合が多すぎると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物の衝撃強度、及び透明性の改良効果を十分に発揮することができない。そこでプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の割合は51〜90重量%、好ましくは55〜85重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは63〜77重量%である。一方、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の割合が少なくなりすぎ、後述するプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の割合が増加するとベタツキが増加し、また耐熱性が顕著に悪化するといった問題を生じ、他方では、プロピレン系重合体(C)の割合が増加すると、耐熱変形性は向上するが衝撃強度が著しく低下するため、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の割合は51〜90重量%、好ましくは55〜85重量%、より好ましくは60〜80重量%、最も好ましくは63〜77重量%である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、そのメルトフローレートがJIS−K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定された方法で、1〜30g/10分、好ましくは2〜25g/10分、より好ましくは3〜15g/10分、最も好ましくは4〜12g/10分である。メルトフローレートが上記範囲を上回ると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としてのMFRが高くなりすぎて容器としての衝撃強度が不足する傾向があり、また、ブロー成形時に溶融張力が不足して均一な肉厚の成形体が得られない傾向が有り、MFRが上記範囲を下回るとプリフォ−ム成形時に流動不良となり易く、プリフォームが成形不良となり延伸ブロ−性が悪化する。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)としては、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体が用いられ、そのプロピレン系重合体中のエチレン含有量は1〜6重量%であり、好ましくは1.2〜5重量%であり、より好ましくは1.5〜4重量%である。エチレン含有量が上記範囲を超過する場合には、剛性が大きく低下してしまい、容器としての座屈強度等が損なわれてしまう。また、上記範囲を下回る場合は、容器の耐衝撃強度が悪化する。
なお、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)はプロピレン単独重合体でも改良された透明性及び耐熱性を示すが、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)がプロピレン単独重合体の場合には透明性を維持しながら十分な衝撃強度を発揮させるためには後述するプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の割合を極端に増加させる必要が生じ、これにより耐熱性やベタツキ、ブロッキングなどの顕著な悪化を招くことが懸念される。
一方、エチレンから得られる構成単位を含むことでプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)自体の融点は低下することで耐熱性は悪化するように見えるが、十分な衝撃強度を発揮するために必要なプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の量を抑制できることで、後述するプロピレン−エチレンブロック共重合体全体としての耐熱性はむしろ向上し、かつ、ベタツキの悪化が小さいため好ましい。
これらの観点から、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)中のエチレン含有量は1〜6重量%であり、好ましくは1.2〜5重量%であり、より好ましくは1.5〜4重量%である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体中のプロピレンから得られる構成単位の含有量及びエチレン含有量は、13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定される値である。具体的には、日本電子社製FT−NMRの270MHzの装置により測定される値である(以下、同様)。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、分子量分布(Mw/Mn)が好ましくは1.5〜4、より好ましくは1.5〜3.5の範囲内であることが重要である。分子量分布(Mw/Mn)が1.5以上であると成形性が良好となり、また、4以下であると透明性が良好となる。上記分子量分布(Mw/Mn)はGPC測定装置を用いて測定される値である。具体的には、WATERS社製150−C ALC/GPCにより測定される値である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる積分溶出曲線において、積算溶出量が20重量%となる温度をT20、積算溶出量が80重量%となる温度をT80としたときのΔT=T80−T20が好ましくは10℃以下、より好ましくは2〜8℃であることが重要である。ΔTが10℃以下であると、低融点成分が減少するため容器の臭いが減少すると共に、容器の透明性が良好となる。
温度上昇溶離分別による溶出曲線の測定
上記温度上昇溶離分別(TREF)の測定は、一度高温でポリマーを完全に溶解させた後に冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させる。次に、温度を連続又は段階的に昇温して、溶出した成分を回収し、その濃度を連続的に検出して、その溶出量と溶出温度によって描かれるグラフ(溶出曲線)であり、ポリマーの組成分布を測定することができる。温度上昇溶離分別(TREF)の測定の詳細については、Journal of Applied Polymer Science 第26巻 第4217〜4231頁(1981年)に記載される装置及び方法にて行なわれる。
(i) メタロセン触媒
かかるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、後述する成分(a)、成分(b)、並びに、必要に応じて用いられる成分(c)からなる、いわゆるメタロセン触媒の存在下で重合させることにより製造することができる。
成分(a)としては、
一般式Q1(C5H4−aR1 a)(C5H4−bR2 b)MeX1Y1
[ここで、Q1は二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基を示し、Meはジルコニウム、ハフニウムを示し、X1及びY1は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20の燐含有炭化水素基、又は、炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、珪素含有炭化水素基、燐含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、又は、硼素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1又はR2が、それぞれ結合して環を形成していてもよい。a及びbは0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。但し、R1及びR2を有する2個の五員環配位子は基Q1を介して相対位置の観点において、Meを含む平面に対して非対称である。]で表わされる化合物である。
上記Q1は、上記した様に、二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、(イ) 炭素数1〜20、好ましくは1〜6、の2価の炭化水素基、更に詳しくは、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基等の不飽和炭化水素基、(ロ) 炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基を有するシリレン基、(ハ) 炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基を有するゲルミレン基である。なお、2価のQ1基の両結合手間の距離は、その炭素数の如何に関わらず、Q1が鎖状の場合に4原子程度以下、好ましくは3原子以下であり、Q1が環状基を有するものである場合は、当該環状基+2原子程度以下、好ましくは当該環状基のみであることが、それぞれ好ましい。従って、アルキレンの場合はエチレン及びイソプロピリデン(両結合手間の距離は2原子及び1原子)が、シクロアルキレン基の場合はシクロヘキシレン基(両結合手間の距離がシクロヘキシレン基のみ)が、アルキルシリレン基の場合は、ジメチルシリレン基(結合手間の距離が1原子)がそれぞれ好ましい。
Meはジルコニウム、ハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。X1及びY1は、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なっていてもよく、(イ) 水素、(ロ) ハロゲン(弗素、塩素、臭素、沃素、好ましくは塩素)基、(ハ) 炭素数1〜20の炭化水素基、(ニ) 炭素数1〜20のアルコキシ基、(ホ) 炭素数1〜20のアルキルアミド基、(ヘ) 炭素数1〜20の燐含有炭化水素基、(ト) 炭素数1〜20の珪素含有炭化水素基、又は、(チ) トリフルオロメタンスルホン酸基を示す。
また、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、珪素含有炭化水素基、燐含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、硼素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1又は2個のR2がそれぞれ結合して環を形成していてもよい。a及びbは0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。
具体的な例としては、特開平8−208733号公報に例示した化合物を挙げることができる。例えば、ジメチルミリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルミリレンビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルミリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド等を挙げることができる。これらの中でもジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドを用いることが好ましい。
成分(b)は、
成分(b−1):アルミニウムオキシ化合物、
成分(b−2):ルイス酸、又は、
成分(b−3):成分(a)と反応して成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物
を挙げることができる。ルイス酸のあるものは、「成分(a)と反応して成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」として捉えることができる。従って、「ルイス酸、及び、成分(a)と反応して成分(a)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一方に属するものと解釈するものとする。
成分(b)のうち、上記成分(b−1)、成分(b−2)、成分(b−3)についての具体的な化合物や製造法については、特開平6−239914号公報及び特開平8−208733号公報に例示された化合物や製造法を挙げることができる。例えば、成分(b−1)としては、一種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、二種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン、また、アルキルボロン酸としては、メチルボロン酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸等を挙げることができる。また、成分(b−2)としては、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物等を挙げることができる。更に、成分(b−3)としては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。これらの中でもメチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いることが好ましい。
上記成分(c)として用いられる有機アルミニウム化合物としては、
一般式 (AlR4 nX3−n)m
[式中、R4は炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基を示し、Xはハロゲン、水素、アルコキシ基、アミノ基を示す。nは1〜3、好ましくは2〜3の整数、mは1〜2、好ましくは1である。]で表わされる化合物であり、これら化合物は単独又は複数種で使用することができる。具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等を挙げることができる。これらのうち、好ましくはm=1、n=3のトリアルキルアルミニウム及びジアルキルアルミニウムヒドリドである。更に好ましくは、R4 が炭素数1〜8のトリアルキルアルミニウムである。
上記プロピレンランダム共重合体を製造する際に用いられる触媒としては、上記の成分(a)、成分(b)、並びに、必要に応じて用いられる成分(c)からなる、いわゆるメタロセン触媒を、重合槽内で又は重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在下又は不存在下に接触させることにより調製することができる。
上記メタロセン触媒は、微粒子状の固体を担体として用い、固体状触媒として使用することも可能である。該微粒子状の固体としては、シリカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化物や、エチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレフィン、若しくは、スチレンを主成分として生成される重合体又は共重合体等の有機化合物等を挙げることができる。上記メタロセン触媒は、オレフィンの存在下で予備重合を行なったものであってもよい。予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、1−ブテン、3−メチルブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が用いられるが、これらと他のオレフィンとの混合物であってもよい。
上記メタロセン触媒の調製において使用される成分(a)、成分(b)、成分(c)の使用量は任意であるが、一般的に成分(b)として何を選択するかで好ましい使用量の範囲が異なる。成分(b)として上記成分(b−1)を使用する場合は、成分(b−1)のアルミニウムオキシ化合物中のアルミニウム原子と成分(a)中の遷移金属の原子比(Al/Me)が1〜100,000、好ましくは10〜10,000、更に好ましくは50〜5,000の範囲内である。成分(b)として上記成分(b−2)のルイス酸や上記成分(b−3)のイオン性化合物を使用する場合は、成分(b)中の遷移金属と成分(b−2)、成分(b−3)のモル比が0.1〜1,000、好ましくは0.5〜100、特に好ましくは1〜50の範囲内で使用される。若し、成分(c)の有機アルミニウム化合物を使用する場合ならば、その使用量は、成分(a)に対するモル比で105以下、更に104以下、特に103以下の範囲であることが好ましい。
成分(a)、成分(b)、並びに、必要に応じて用いられる成分(c)からなる、いわゆるメタロセン触媒を用いるプロピレン−エチレンランダム共重合体の製造は、プロピレンとエチレンとの混合物を接触させることにより行なわれる。反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率良く接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずにプロピレンを溶媒として用いるスラリー法、溶液重合法又は実質的に液体溶媒を用いずに各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法等を採用することができる。また、連続重合、回分式重合にも適用される。スラリー重合の場合には、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独又は混合物を用いることができる。
重合条件としては、重合温度が−78〜160℃、好ましくは0〜150℃であり、その時の分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。また、重合圧力は0〜90kg/cm2・G(ゲージ圧、以下同様)(0〜8.83MPa・G)、好ましくは0〜60kg/cm2・G(0〜5.88MPa・G)、特に好ましくは1〜50kg/cm2・G(0.0981〜4.90MPa・G)が適当である。
(1)基本規定
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は、メタロセン系触媒を用いて製造される。なお、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は単独で重合して製造されたものでもよく、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)と逐次重合して製造されたものでもよい。なお、逐次重合して得られた場合、いわゆるブロック共重合体と通称されているものであるが、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)のブレンド状態にあり、双方が重合で結合しているものではない。
二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物中に占めるプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の割合が多すぎると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物のベタツキが増加し、耐熱性が顕著に悪化するといった問題を生じる。一方、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の割合が少なくなりすぎると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物の衝撃強度、及び透明性の改良効果を十分に発揮することができない。そのため、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の割合は5〜30重量%、好ましくは8〜28重量%、より好ましくは10〜25重量%、さらに好ましくは12〜22重量%、最も好ましくは14〜20重量%である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は、二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物の衝撃強度、および、透明性を向上させるのに必要な成分である。
ここで、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は上記効果を十分発揮するために特定範囲のエチレン含有量であることが必要である。
すなわち、本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物において、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)及びプロピレン系重合体(C)に対しプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の結晶性が低い方が、衝撃強度改良効果が大きく、結晶性はプロピレン−エチレンランダム共重合体中のエチレン含有量で制御されるため、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)中のエチレン含有量は、7〜20重量%、好ましくは8〜18重量%、より好ましくは9〜15重量%である。
ここで、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)のエチレン含有量の差をE(gap)(=[プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)中のエチレン含有量]−[プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)中のエチレン含有量])と定義すると、E(gap)は好ましくは3重量%以上、より好ましくは6重量%以上、さらに好ましくは8重量%以上である。
一方、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の結晶性を下げるためにエチレン含有量を増加させ過ぎると、特にプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)のエチレン含有量の差E(gap)が大きくなり、マトリクスとドメインに分かれた相分離構造を取り、透明性が低下する。これは、元来ポリプロピレンはポリエチレンとの相溶性が低く、プロピレン−エチレンランダム共重合体においても、エチレン含有量が異なるものの相互の相溶性は、エチレン含有量の違いが大きくなると低下するためである。E(gap)の上限については、後述する固体粘弾性測定によりtanδのピークが単一になる範囲にあればよいが、そのためにはE(gap)は好ましくは20重量%以下、より好ましくは18重量%以下、さらに好ましくは16重量%以下、特に好ましくは14重量%以下、最も好ましくは12重量%以下の範囲とされる。
(4)メルトフローレート
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は、そのメルトフローレートがJIS−K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定された方法で、1〜30g/10分、好ましくは2〜25g/10分、より好ましくは3〜15g/10分、さらに好ましくは4〜10g/10分である。メルトフローレートが上記範囲を上回ると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としてのMFRが高くなりすぎて容器としての衝撃強度が不足する傾向があり、また、ブロー成形時に溶融張力が不足して均一な肉厚の成形体が得られない傾向が有り、MFRが上記範囲を下回るとプリフォ−ム成形時に流動不良となり易く、プリフォームが成形不良となり延伸ブロー性が悪化する。
(5−1)tanδ曲線のピークによる規定
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)においては、両者の溶融混練物の固体粘弾性測定(DMA)により得られる温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下に単一のピークを有することが必要である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)が相分離構造を取る場合には、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)に含まれる非晶部のガラス転移温度とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)に含まれる非晶部のガラス転移温度が各々異なるため、ピークは複数となる。この場合には、透明性が顕著に悪化するという問題が生じる。
相分離構造を取っているかどうかは、固体粘弾性測定におけるtanδ曲線において判別可能であり、成形体の透明性を左右する相分離構造の回避は、tanδ曲線が0℃以下に単一のピークを有することによりもたらされる。
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物は、透明性を発揮するために、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)との溶融混練物の固体粘弾性測定におけるtanδ曲線が単一のピークを持つことが必要である。
固体粘弾性測定とは、具体的には、短冊状の試料片に特定周波数の正弦歪みを与え、発生する応力を検知することで行う。ここでは周波数は1Hzを用い測定温度は−60℃から段階状に昇温し、サンプルが融解して測定不能になるまで行う。また、歪みの大きさは0.1〜0.5%程度が推奨される。得られた応力から、公知の方法によって貯蔵弾性率と損失弾性率を求め、これの比で定義される損失正接(=損失弾性率G’’/貯蔵弾性率G’)を温度に対してプロットすると0℃以下の温度領域で鋭いピークを示す。一般に0℃以下でのtanδ曲線のピークは非晶部のガラス転移を観測するものであり、ここでは本ピーク温度をガラス転移温度Tg(℃)として定義する。
(1)メタロセン系触媒
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を製造する方法は上述した理由によりメタロセン系触媒の使用を必須とする。
プロピレン−エチレンランダム共重合体において分子量及び結晶性分布が広いとベタツキやブリードアウトが悪化することは当業者に広く知られるところであるが、本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物においても、ベタツキ及びブリードアウトを抑制するため、かつ、十分な透明性を発揮するために、分子量及び結晶性分布を狭くできるメタロセン系触媒を用いて重合されることが必要である。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は単独で重合して製造されたものでもプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)と逐次重合して製造されたものでもよい。プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を単独で重合して製造する場合は、前述したプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の製造方法を参考にして重合して得る事が可能である。その他、市販品としてはエクソン・モービル社製のVISTAMAXシリーズや、ダウ・ケミカル社製のVIRSIFYシリーズ等を用いる事も可能である。
以下、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)をプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)を重合した後に逐次重合して得る製造方法を記載する。
メタロセン系触媒の種類は、本発明の性能を有する共重合体を生成できる限りは、特に限定はされるものではないが、本発明の要件を満たすために、例えば、下記に示すような成分(a)と(b)及び必要に応じて使用する成分(c)からなるメタロセン系触媒を用いることが好ましい。
成分(a):一般式(1)で表される遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種のメタロセン遷移金属化合物
成分(b):下記(b−1)〜(b−4)から選ばれる少なくとも1種の固体成分
(b−1)有機アルミオキシ化合物が担持された微粒子状担体
(b−2)成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸が担持された微粒子状担体
(b−3)固体酸微粒子
(b−4)イオン交換性層状珪酸塩
成分(c):有機アルミニウム化合物。
成分(a)としては、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種のメタロセン遷移金属化合物を使用することができる。
Q(C5H4−aR1 a)(C5H4−bR2 b)MeXY (1)
[ここで、Qは、2つの共役五員環配位子を架橋する2価の結合性基を示し、Meは、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる金属原子を示し、X及びYは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基又はケイ素含有炭化水素基を示し、X及びYは、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なっていてもよい。R1及びR2は、水素、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基又はリン含有炭化水素基を示す。a及びbは置換基の数である。]
X及びYは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基又はケイ素含有炭化水素基を示し、このうちで好ましいものとしては、水素、塩素、メチル、イソブチル、フェニル、ジメチルアミド、ジエチルアミド基などを例示することができる。X及びYは、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なっていてもよい。
R1とR2は、水素、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基又はリン含有炭化水素基を表す。炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ナフチル基、ブテニル基、ブタジエニル基などが例示される。また、ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基又はリン含有炭化水素基としては、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、トリメチルシリル基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピラゾリル基、インドリル基、ジメチルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィノ基、ジフェニルホウ素基、ジメトキシホウ素基などを典型的な例として例示できる。これらの中で、炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基であることが特に好ましい。ところで、隣接したR1とR2は、結合して環を形成してもよく、この環上に炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基又はリン含有炭化水素基からなる置換基を有していてもよい。
Meは、チタン、ジルコニウム、ハフニウムの中から選ばれる金属原子であり、好ましくはジルコニウム、ハフニウムである。
これらの具体例の化合物のシリレン基をゲルミレン基に、ジルコニウムをハフニウムに置き換えた化合物も好適な化合物として例示される。
なお、触媒成分は本発明の重要要素ではないので、煩雑な列記を避け、代表的な例示に限定しているが、これにより本発明の有効範囲が制限されることが無いのは自明のことである。
成分(b)としては、上述した成分(b−1)〜成分(b−4)から選ばれる少なくとも1種の固体成分を使用する。これらの各成分は公知のものであり、公知技術の中から適宜選択して使用することができる。その具体的な例示や製造方法については、特開2002−284808公報、特開2002−53609号公報、特開2002−69116号公報、特開2003−105015号公報などに詳細な例示がある。
ここで、成分(b−1)、成分(b−2)に用いられる微粒子状担体としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、シリカアルミナ、シリカマグネシアなどの無機酸化物、塩化マグネシウム、オキシ塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化ランタンなどの無機ハロゲン化物、さらには、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンジビニルベンセン共重合体、アクリル酸系共重合体などの多孔質の有機担体を挙げることができる。
上記成分(b)の中で特に好ましいものは、成分(b−4)のイオン交換性層状珪酸塩であり、さらに好ましい物は、酸処理、アルカリ処理、塩処理、有機物処理などの化学処理が施されたイオン交換性層状珪酸塩である。
必要に応じて成分(c)として用いられる有機アルミニウム化合物の例は、
一般式 AlRaX3−a
(式中、Rは、炭素数1から20の炭化水素基、Xは、水素、ハロゲン、アルコキシ基、aは0<a≦3の数)で示されるトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム又はジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシドなどのハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウムである。またこの他に、メチルアルミノキサンなどのアルミノキサン類なども使用できる。これらのうち特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
成分(a)と成分(b)及び必要に応じて成分(c)を接触させて触媒とする。その接触方法は特に限定されないが、以下のような順序で接触させることができる。また、この接触は、触媒調製時だけでなく、オレフィンによる予備重合時又はオレフィンの重合時に行ってもよい。
1)成分(a)と成分(b)を接触させる
2)成分(a)と成分(b)を接触させた後に成分(c)を添加する
3)成分(a)と成分(c)を接触させた後に成分(b)を添加する
4)成分(b)と成分(c)を接触させた後に成分(a)を添加する
5)三成分を同時に接触させる
本発明で使用する成分(a)と(b)及び(c)の使用量は任意である。例えば、成分(b)に対する成分(a)の使用量は、成分(b)1gに対して、好ましくは0.1μmol〜1,000μmol、特に好ましくは0.5μmol〜500μmolの範囲である。成分(b)に対する成分(c)の使用量は、成分(b)1gに対し、好ましくは遷移金属の量が0.001〜100μmol、特に好ましくは0.005〜50μmolの範囲である。したがって、成分(a)に対する成分(c)の量は、遷移金属のモル比で、好ましくは10−5〜5、特に好ましくは10−4〜5の範囲内である。
本発明に用いられる触媒は、予めオレフィンを接触させて少量重合されることからなる予備重合処理に付すことが好ましい。使用するオレフィンは、特に限定はないが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレンなどを使用することが可能であり、特にプロピレンを使用することが好ましい。オレフィンの供給方法は、オレフィンを反応槽に定速的に又は定圧状態になるように維持する供給方法やその組み合わせ、段階的な変化をさせるなど、任意の方法が可能である。予備重合温度と時間は、特に限定されないが、各々−20℃〜100℃、5分〜24時間の範囲であることが好ましい。また、予備重合量は、予備重合ポリマー量が成分(b)に対し、好ましくは0.01〜100、さらに好ましくは0.1〜50である。予備重合を終了した後に、触媒の使用形態に応じ、そのまま使用することが可能であるが、必要ならば乾燥を行ってもよい。
さらに、上記各成分の接触の際、もしくは接触の後に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの重合体やシリカ、チタニアなどの無機酸化物固体を共存させることも可能である。
(ii−1)逐次重合
逐次重合を行う際には、バッチ法と連続法のいずれを用いることも可能であるが、一般的には生産性の観点から連続法を用いることが望ましい。
バッチ法の場合には時間と共に重合条件を変化させることにより単一の反応器を用いてプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を個別に重合することが可能である。本発明の効果を阻害しない限り、複数の反応器を並列に接続して用いてもよい。
連続法の場合にはプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を個別に重合する必要から2個以上の反応器を直列に接続した製造設備を用いる必要があるが、本発明の効果を阻害しない限りプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)のそれぞれについて複数の反応器を直列及び/又は並列に接続して用いてもよい。
重合プロセス(重合方法)は、スラリー法、バルク法、気相法など任意の重合方法を用いることができる。バルク法と気相法の中間的な条件として超臨界条件を用いることも可能であるが、実質的には気相法と同等であるため、特に区別することなく気相法に含める。
低結晶性又は非晶性のプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は炭化水素などの有機溶媒や液化プロピレンに溶け易いため、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の製造に際しては気相法を用いることが望ましい。
したがって、連続法を用いて、まず結晶性のプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)をバルク法もしくは気相法にて重合し、引き続き低結晶性又は非晶性のプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を気相法にて重合することが最も望ましい。
重合温度は、通常用いられている温度範囲であれば特に問題なく用いることができる。具体的には、0℃〜200℃、より好ましくは40℃〜100℃の範囲を用いることができる。
重合圧力は、選択するプロセスによって差異が生じるが、通常用いられている圧力範囲であれば特に問題なく用いることができる。具体的には、0より大きく200MPaまで、より好ましくは0.1MPa〜50MPaの範囲を用いることができる。この際、窒素などの不活性ガスを共存させることもできる。
第一工程でプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)、第二工程でプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を製造するための逐次重合を行う場合、第二工程にて系中に重合抑制剤を添加することが望ましい。逐次重合を行ってプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)及びプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体を製造する場合には、第二工程のエチレン−プロピレンランダム共重合を行う反応器に重合抑制剤を添加すると、得られるパウダーの粒子性状(流動性など)やゲルなどの製品品質を改良することができる。この手法については各種技術検討がなされており、一例として特公昭63−54296号、特開平7−25960号、特開2003−2939号などの各公報を例示することができる。本発明にも当該手法を適用することが望ましい。
(1)基本規定
本発明に用いられるプロピレン系重合体(C)は、メタロセン系触媒もしくはチーグラー触媒を用いて製造される。
二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物中に占めるプロピレン系重合体(C)の割合が多すぎると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物の衝撃強度、及び透明性を十分に発揮することができない。一方、プロピレン系重合体(C)の割合が少なくなりすぎると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としての耐熱性が顕著に悪化するといった問題を生じる。そこでプロピレン系重合体(C)の割合は5〜30重量%、好ましくは6〜25重量%、より好ましくは7〜20重量%以下、最も好ましくは8〜18重量%である。
プロピレン系重合体(C)としては、エチレン含有量が0重量%以上1重量%未満であり、好ましくは0〜0.5重量%であり、より好ましくは0〜0.1重量%であり、さらに好ましくは0重量%である。エチレン含有量が1重量%以上である場合には、二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としての剛性向上効果が十分では無くなり、容器としての座屈強度等が損なわれてしまうだけでなく、熱処理時の変形を引き起こす傾向がある。更には、ブロー成形時の結晶化が遅くなるため、成形時間が長くなり、ブロー成形性が悪化する傾向がある。
プロピレン系重合体(C)は、そのメルトフローレートがJIS−K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定された方法で、1〜30g/10分、好ましくは2〜25g/10分、より好ましくは3〜15g/10分、さらに好ましくは4〜10g/10分である。メルトフローレートが上記範囲を上回ると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としてのMFRが高くなりすぎて容器としての衝撃強度が不足する傾向があり、また、ブロー成形時に溶融張力が不足して均一な肉厚の成形体が得られない傾向が有り、MFRが上記範囲を下回るとプリフォ−ム成形時に流動不良となり易く、プリフォームが成形不良となり延伸ブロー性が悪化する。
本発明に用いられるプロピレン系単独重合体(C)は、チーグラー触媒や、メタロセン触媒で重合して得る事が出来る。
例えば、スラリー重合法の場合には、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素又は液状モノマー中で行うことができる。重合温度は、通常−80〜150℃であり、好ましくは40〜120℃である。重合圧力は、1〜60気圧(0.101〜6.08MPa)が好ましく、また得られるプロピレン系重合体(C)の分子量の調節は、水素もしくは他の公知の分子量調整剤で行うことができる。 重合は連続式又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられている条件でよい。さらに重合反応は一段で行ってもよく、多段で行ってもよい。
(1)基本規定
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物は、他の重合体を配合してもよい。
中でも、特定のエチレン−α−オレフィンランダム共重合体(D)を特定量配合させることにより材料のモルフォロジーを変化させ、透明性、剛性及び耐熱変形性を保持したまま、さらに衝撃強度を向上させることができる。
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D)は、密度が0.899〜0.930g/cm3、好ましくは0.899〜0.920g/cm3であるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体が望ましい。密度が0.899g/cm3以上であれば容器としての剛性を保持することが可能となり、また、密度が0.930g/cm3以下であれば、容器としての透明性を保持する事が可能となる。
(2)エチレン由来の構成単位の含有量
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体中のエチレン由来の構成単位の含有量が好ましくは50重量%以上、より好ましくは65〜95重量%の範囲で、他のα−オレフィンを共重合させたものを用いると、衝撃強度が良好となる。他のα−オレフィンの例としては、プロパン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等を挙げることができる。
具体的なエチレン・α−オレフィンランダム共重合体の共重合体は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテンランダム共重合体、エチレン−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−3−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体等を挙げることができる。
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D)の190℃におけるMFRは、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは1〜40g/10分、さらに好ましくは1〜20g/10分、特に好ましくは1〜10g/10分である。この範囲にあると、二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物とエチレン・α−オレフィンランダム共重合体との混合具合が良好となり、分散が向上し安定して透明性に優れたバランスのとれた樹脂組成物を得ることができる。
このようなエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D)は、市販品として、日本ポリエチレン(株)製のノバテックLLシリーズやハーモレックスシリーズ、カーネルシリーズ、三井化学(株)製のタフマーPシリーズやタフマーAシリーズ、(株)プライムポリマー(株)製のエボリューシリーズ、住友化学(株)製のスミカセンE、EPシリーズ、エクセレンGMHシリーズなどが例示できる。
また、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(D)としては、日本ポリエチレン(株)製のハーモレックスシリーズ、カーネルシリーズ、プライムポリマー(株)製のエボリューシリーズ、住友化学(株)製のエクセレンFXシリーズ等が例示できる。
二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物にエチレン−α−オレフィンランダム共重合体(D)を混合する場合の含有割合は、二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物100重量部に対して好ましくは15〜35重量部であり、より好ましくは17〜34重量部であり、さらに好ましくは20〜33重量部である。この範囲にあると二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物としての剛性、透明性、成形性と衝撃強度のバランスに優れる。
(1)基本規定
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物は、他の重合体を配合してもよい。
中でも、スチレン系熱可塑性エラストマーを特定量配合させることにより材料のモルフォロジーを変化させ、透明性、剛性及び耐熱変形性を保持したまま、著しく衝撃強度を向上させることができる。
発明に用いられるスチレン系熱可塑性エラストマー(E)は、ブロックの形態が以下式(x)または(y)で表されるブロック共重合体のスチレン系熱可塑性エラストマーであり、好ましくは水素添加率が90モル%以上、好ましくは95モル%以上の水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーである。
X(YX)n ・・・(x)
(XY)n ・・・(y)
230℃におけるMFRは、好ましくは0.1〜30g/10分、より好ましくは1〜25g/10分である。この範囲にあると、本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物との混合具合が良好となり、分散性が向上し安定して剛性と衝撃強度に優れたバランスのとれた樹脂組成物を得ることができる。
ここで、230℃におけるMFRは、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重下で測定した値である。
スチレン系熱可塑性エラストマー(E)は、密度が好ましくは0.88〜0.94g/cm3、より好ましくは0.88〜0.93g/cm3である。密度が0.88g/cm3以上であれば容器としての剛性を保持することが可能となり、また、密度が0.94g/cm3以下であれば、容器としての透明性を保持する事が可能となる。
二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物100重量部にスチレン系熱可塑性エラストマー(E)を混合する場合の含有割合は、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜8重量部、さらに好ましくは1.5〜7重量部である。この範囲内であると、衝撃強度の優れた改良効果が期待される。
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物においては、透明性などの性質をより高めたり耐酸化性などの他の性質を付加させたりするために、ポリオレフィンに対して用いられる公知の添加剤を付加的成分として、本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができるが、これら添加剤において本発明の用途である飲料食品分野および医療分野における要求を満足させるものを選択することが必要である。
核剤の具体例としては、2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)燐酸ナトリウム、タルク、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールなどのソルビトール系化合物、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)燐酸アルミニウム塩と炭素数8〜20の脂肪族モノカルボン酸リチウム塩混合物((株)ADEKA製 商品名NA21)などを挙げることができる。
燐系酸化防止剤の具体例としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノニルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4´−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどを挙げることができる。
硫黄系酸化防止剤の具体例としては、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)などを挙げることができる。
また、不飽和脂肪酸モノアマイドとして、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リシノール酸アマイド等が挙げられる。
置換アマイドの具体例としては、N−ステアリルステアリン酸アマイド、N−オレイルオレイン酸アマイド、N−ステアリルオレイン酸アマイド、N−オレイルステアリン酸アマイド、N−ステアリルエルカ酸アマイド、N−オレイルパルチミン酸アマイド等が挙げられる。
飽和脂肪酸ビスアマイドとして、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、エチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アマイド、N,N’−ジステアリルセパシン酸アマイド等が挙げられる。
不飽和脂肪酸ビスアマイドとして、エチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アマイド、N,N’−ジオレイルセパシン酸アマイド等が挙げられる。
芳香族系ビスアマイドとして、m−キシリレンビスステアリン酸アマイド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アマイド等が挙げられる。
特に、上記の脂肪酸アマイドのうち、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、ベヘニン酸アマイドが好適に使用される。
さらに、シリコンオイル、高級脂肪酸エステル、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックスなども挙げることができる。
上記添加剤成分の配合方法としては、重合で得られたプロピレン−エチレンブロック共重合体のパウダーに直接添加剤を予備混合して溶融混練混合する方法、また予め添加剤を高濃度にしたマスターバッチをブレンドする方法等で配合物を得ることができる。上記機械的混合又は溶融混練に用いられる混合機又は混練機としては、例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、Vブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープラストグラフ、ロール、一軸スクリュー押出造粒機、二軸スクリュー押出造粒機等を挙げることができる。また、溶融混練温度は一般に100〜300℃、好ましくは150〜280℃、より好ましくは180〜250℃で行われる。本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物の製造方法は、上記のとおり溶融混練処理してペレタイズすることによって、ペレット状の組成物とする方法を挙げることができる。
(1)ブロー成形方法
本発明の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物を用いてのブロー成形方法は、ポリエチレンテレフタレートの容器成形等で汎用的に用いられている方法であり、射出成形工程と延伸ブロー成形の工程が独立しているコールドパリソン法である。
コールドパリソン法は、射出成形で成形した有底プリフォームを固化するまで完全に冷却したものを、後で延伸ブロー成形するものである。一般的には、射出成形機と延伸ブロー成形機が独立しているが、プリフォームが完全に固化するまで冷却される条件を満たせば射出工程と延伸ブロー成形工程を連続させてもよい。
射出成形は1個、または複数のプリフォーム用金型を取り付けた汎用の成形機で成形できる。具体的には、射出温度が150〜250℃、射出圧力が100kg/cm2(9.81MPa)以上、金型締め付け圧力が50ton以上を満たすものであればよい。
延伸ブロー成形機は、プリフォーム加熱部と延伸ロッドを備えたブロー金型部からなり、プリフォームの外部加熱部は赤外線ランプヒーターからなる。赤外線ランプヒーターの赤外線波長は、通常1〜5μm程度のものである。また、プリフォーム内面側加熱はなくても成形できるが加熱空気、加熱棒の挿入により加熱したほうが好ましい。
プリフォームの形状は、口部を備えた試験管形状であり、口部は通常キャップと嵌合できるねじ部を有するのが一般的であるが、通常口部は、延伸ブローしない。プリフォームの延伸ブローされる部分の肉厚は0.1〜6mmが好ましい。肉厚が薄いとプリフォーム搬送時の変形、加熱時の形状保持性の観点より問題がある。一方、肉厚が厚いとポリオレフィンのような結晶性樹脂の場合、赤外線ランプヒーターからの赤外線透過量が低下し、また熱伝導も悪くなり肉厚方向に温度分布が大きくなり、延伸ブローする場合、ブロー成形できる温度幅が狭く、偏肉する問題が発生するので好ましくない。
プリフォームと最終成形体のサイズはプリフォームの縦(軸)方向が1.2〜5倍、横(周)方向も1.2〜5倍になるようにするのが好ましい。この場合、縦延伸は口部から底部へ延伸棒を押し出すことによって、また横延伸は2〜50kg/cm2(0.196〜4.90MPa)の高圧空気で一段もしくは多段加圧することによって延伸ブローする。尚、延伸は縦と横を別々に行ってもよいが、同時に延伸するほうが好ましい。
延伸ブローするときの温度は、材料によって最適温度が異なるがポリオレフィンの場合、融点以下結晶化温度以上であることが好ましく、通常80〜150℃である。
医療用ブロー容器として使用されるに際しては、通常、内容物の充填後に加熱滅菌が行われる。加熱滅菌の方法は、一般的な加圧下での蒸気滅菌機等を使用することができ、バッチ法、連続法、シャワー法等いかなる方法でもよい。このとき要求される耐熱性は滅菌方法によって異なり、煮沸殺菌なら100℃、加圧下での蒸気滅菌器で110℃、又は121℃、もしくはそれ以上の温度である。このとき、温度が低いと滅菌効果が劣り、一般的に加熱温度を高くすることができれば加熱時間を削減できるため、加熱滅菌工程の効率を高め、生産効率を上げることができる。そこで、本発明における二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物は少なくとも100℃の耐熱性を有し、好ましくは110℃以上、より好ましくは121℃以上での滅菌に対応できることが好ましい。
本発明に用いる二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物から得られる二軸延伸ブロー成形体の用途としては、飲料容器、食品容器、医療関係全般に用いることができ、例えば、飲料水、清涼飲料水、スポーツドリンク容器の飲料容器、しょうゆ容器、ソース容器、サラダ油容器等の食品容器、血液、リンゲル液、精製水等の静注用輸液容器、液体風邪薬等の投薬容器、目薬容器、洗眼液容器、栄養剤容器、流動食容器、診断薬容器等が挙げられ、液体ばかりでなく錠剤、粉薬等の固体容器にも使用できる。この中でも耐熱性を必要とし、かつ透明性、衛生性に対する要求性能の高い容器に効力を発揮する。
なお、実施例、比較例及び参考例で用いた評価方法及び使用樹脂は、以下の通りである。
(1)MFR
メルトフローレイト(MFR)は、JIS K−7210−1999(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(2)曲げ弾性率
射出成形法により試験片を成形し、成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置した後、JIS K−7171(ISO178)に準拠して求めた。
(3)0℃シャルピー衝撃強度
射出成形法により試験片を成形し、成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置した後、0℃の恒温槽内で1時間状態調整してJIS K−7111に準拠して求めた。
(4)透明性(ヘイズ)
射出成形法により厚さ1mmのISO平板を成形し、成形後に室温23±5℃、相対湿度50±5%に調節された恒温室に72時間放置した後、JIS K−7136(ISO14782)JIS K−7361−1に準拠して求めた。
(4)ブロー成形性評価
(4−1)プリフォーム成形
射出成形機でプリフォームを成形した。具体的には、東芝機械(株)製IS−150E型射出成形機を用い、射出樹脂温度210℃、射出圧力100kg/cm2(9.81MPa)、金型冷却温度15℃の条件で外径2.8mm、高さ90mm、最大肉厚4.5mm、重量21gの試験管形状の有底パリソンを射出成形した。
(4−2)二軸延伸ブロー成形機によるブロー成形
前記で得られたプリフォームを、コールドパリソン法二軸延伸ブロー成形機で成形した。具体的には、フロンティア社製二軸延伸ブロー成形機、EFB1000型二軸延伸ブロー成形機を用い、赤外ランプでプリフォームを回転させながら加熱し、縦延伸倍率2.7倍、横延伸倍率2.4倍になるような500mlの円筒状の容器(成形体)を縦延伸用ロッドの上昇と伴に一次圧力4kg/cm2(0.392MPa)、二次圧力25kg/cm2(2.45MPa)の空気圧力で二軸延伸ブロー成形した。
(4−3)評価
(容器の偏肉)
成形体の胴部中央高さ15cmの箇所で、垂直な4方向の肉厚をミツトヨ製マイクロメーターで測定し、その最大値と最小値の差を求め、ブロー成形性を評価した。
○:最大値と最小値の差が0.1mm未満。
△:最大値と最小値の差が0.1mm以上、0.15mm未満。
×:最大値と最小値の差が0.15mm以上。
上記(4−2)で得た試料容器に500mlの水を充填し、この試料容器と同じ材料で予め熱圧縮した厚み0.5mmtのシートを、約200℃に加熱したバット溶着機で30秒間、2kgの圧力で熱シールした。続いて、この試料容器を内容量100Lのステンレス製オートクレーブ型蒸気滅菌器に入れ121℃の温度で30分間加熱した後、常温まで冷却して取り出し、容器の状態を判定した。
○;試験前に比して変形が全く認められず。
△;若干の変形の発生が認められる。
×;著しい変形の発生が認められる。
(6)固体粘弾性測定
(6−1)サンプルの作製
プロピレン-エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)を逐次重合して得た場合はその組成物100重量部、プロピレン-エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)を個別に得た場合は、プロピレン-エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)の混合物100重量部、それぞれに対して、フェノール系酸化防止剤として、オクタデシル−3−(3,5―ジーt―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製;商品名Irganox1076)0.04重量部、トリス(2,4―ジーt―ブチルフェニル)フォスファイト(BASF社製;商品名Irgafos168)0.04重量部、中和剤として、ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製;商品名DHT−4A)0.02重量部を添加しスーパーミキサーで窒素シール後、3分間混合した。その後、スクリュー系35mmDの2軸押出機を用いホッパーを窒素シールしながら230℃で溶融混練し造粒(ペレット化)した。このペレットを空気循環型乾燥機に入れ80℃、2hr乾燥した。
(6−2)測定
(6−1)で得たペレットを、下記条件により射出成形して得た厚さ2mmのシートから、10mm幅×18mm長×2mm厚の短冊状に切り出したものを測定に用いた。装置はレオメトリック・サイエンティフィック社製のARESを用いた。周波数は1Hzである。測定温度は−60℃から20℃までは3℃/30秒の速度で昇温し、20℃以上は3℃/40秒の速度で段階的に昇温し、試料が融解して測定不能になるまで測定を行った。歪みは0.1〜0.5%の範囲で行った。そして、測定により得られた温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下のピークが単一か、分離しているのかを確認した。
〔試験片の作成〕
規格番号:JIS−7152(ISO294−1)
成形機:東洋機械金属社製TU−15射出成形機
成形機設定温度:ホッパ下から 80,80,160,200,200,200℃
金型温度:40℃
射出速度:200mm/秒(金型キャビティー内の速度)
射出圧力:800kgf/cm2(78.5MPa)
保持圧力:800kgf/cm2(78.5MPa)
保圧時間:40秒
金型形状:平板(厚さ2mm 幅30mm 長さ90mm)
プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)及びプロピレン系重合体(C)を以下のとおり製造した。
(製造例1;A−1)
[遷移金属化合物の合成]
〔(r)−ジクロロ[1,1'−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕の合成は特開平10−226712号公報実施例に従って実施した。
10リットルの撹拌翼の付いたガラス製セパラブルフラスコに、蒸留水3.75リットル、続いて濃硫酸(96%)2.5kgをゆっくりと添加した。50℃で、さらにモンモリロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL;平均粒径=25μm、粒度分布=10μm〜60μm)を1kg分散させ、90℃に昇温し、6.5時間その温度を維持した。50℃まで冷却後、このスラリーを減圧ろ過し、ケーキを回収した。このケーキに蒸留水を7リットル加え再スラリー化後、ろ過した。この洗浄操作を、洗浄液(ろ液)のpHが、3.5を超えるまで実施した。
回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥した。乾燥後の重量は707gであった。
先に化学処理した珪酸塩は、キルン乾燥機により乾燥を実施した。仕様、乾燥条件は以下の通りである。
回転筒:円筒状、内径50mm、加温帯550mm(電気炉)、かき上げ翼付き回転数:2rpm、傾斜角:20/520、珪酸塩の供給速度:2.5g/分、ガス流速:窒素、96リットル/時間、向流、乾燥温度:200℃(粉体温度)
内容積1リットルの攪拌翼のついたガラス製反応器に上記のようにして得られた乾燥珪酸塩20gを導入し、混合ヘプタン116ml、さらにトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.60M)84mlを加え、室温で攪拌した。1時間後、混合ヘプタンにて洗浄し、珪酸塩スラリー量を200mlに調整した。
次に、上記のようにして調整された珪酸塩スラリーにトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M/L)0.96mlを添加し、25℃で1時間反応させた。並行して、〔(r)−ジクロロ[1,1'−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕を218mg(0.3mmol)と混合ヘプタンを87mlに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M)を3.31ml加えて、室温にて1時間反応させた混合物を、珪酸塩スラリーに加え、1時間攪拌後、混合ヘプタンを追加して500mlに調整した。
続いて、窒素で十分置換を行った内容積1.0リットルの攪拌式オートクレーブに、先に調製した珪酸塩/メタロセン錯体スラリーを導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを10g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロピレンの供給を停止し、さらに2時間維持した。
予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ約10分間静置後、上澄みを240mlデカントした。続いてトリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液0.95ml、さらに混合ヘプタンを560ml添加し、40℃で30分間撹拌し、10分間静置した後に、上澄みを560ml除いた。さらにこの操作を3回繰り返した。最後の上澄み液の成分分析を実施したところ有機アルミニウム成分の濃度は、1.23ミリモル/リットル、Zr濃度は8.6×10−6g/Lであり仕込量に対する上澄み液中の存在量は0.016(wt/vol)%であった。
続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液を17.0ml添加した後に、45℃で減圧乾燥を実施した。この操作により固体触媒成分1g当たりポリプロピレンを2.0g含む予備重合触媒が得られた。
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これにトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液500ml(0.12mol)、エチレン1.7kg、水素4.5リットル(標準状態の体積として)を加え、内温を30℃に維持した。次いで、上記予備重合触媒を0.75g(固体触媒成分として)アルゴンで圧入して重合を開始させ、40分かけて62℃に昇温し、120分間その温度を維持した。ここでエタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリプロピレン重合体21.5kgを得た。この操作を5回繰り返し、(A−1)を得た。 (A−1)のMFRは7g/10分、エチレン含有量は2.9重量%、融点は125℃であった。
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これにトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液500ml(0.12mol)、エチレン0.9kg、水素3.0リットル(標準状態の体積として)を加え、内温を30℃に維持した。次いで、製造例1に記載の方法により調製された予備重合触媒を0.90g(固体触媒成分として)アルゴンで圧入して重合を開始させ、40分かけて70℃に昇温し、120分間その温度を維持した。ここでエタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリプロピレン重合体20.1kgを得た。この操作を5回繰り返し、(A−3)を得た。
(A−3)のMFRは7g/10分、エチレン含有量は1.6重量%、融点は134℃であった。
内容積200リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これにトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液500ml(0.12mol)、エチレン4.1kg、水素7.0リットル(標準状態の体積として)を加え、内温を30℃に維持した。次いで、製造例1に記載の方法により調製された予備重合触媒を0.40g(固体触媒成分として)アルゴンで圧入して重合を開始させ、30分かけて45℃に昇温し、60分間その温度を維持した。ここでエタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリプロピレン重合体21.0kgを得た。この操作を5回繰り返し、(A−4)を得た。
(A−4)のMFRは4g/10分、エチレン含量は6.1重量%、融点は104℃であった。
(1−1)触媒の製造
珪酸塩の化学処理:10リットルの撹拌翼の付いたガラス製セパラブルフラスコに、蒸留水3.75リットル、続いて濃硫酸(96%)2.5kgをゆっくりと添加した。50℃で、さらにモンモリロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL;平均粒径=50μm )を1kg分散させ、90℃に昇温し、6.5時間その温度を維持した。50℃まで冷却後、このスラリーを減圧濾過し、ケーキを回収した。このケーキに蒸留水を7リットル加え再スラリー化後、濾過した。この洗浄操作を、洗浄液(濾液)のpHが、3.5を超えるまで実施した。回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥した。乾燥後の重量は707gであった。化学処理した珪酸塩は、キルン乾燥機により乾燥を実施した。
触媒の調製:内容積3リットルの撹拌翼のついたガラス製反応器に上記で得た乾燥珪酸塩200gを導入し、混合ヘプタン1160ml、さらにトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.60M)840mlを加え、室温で撹拌した。1時間後、混合ヘプタンにて洗浄し、珪酸塩スラリー量を2.0lに調整した。次に、調製した珪酸塩スラリーにトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M/L)9.6mlを添加し、25℃で1時間反応させた。並行して、〔(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕(合成は特開平10−226712号公報実施例に従って実施した。)2180mg(3mmol)と混合ヘプタン870mlに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M)を33.1ml加えて、室温にて1時間反応させた混合物を、珪酸塩スラリーに加え、1時間撹拌した。
予備重合:続いて、窒素で十分置換を行った内容積10リットルの撹拌式オートクレーブに、ノルマルヘプタン2.1リットルを導入し、40℃に保持した。そこに先に調製した珪酸塩/メタロセン錯体スラリーを導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを100g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロピレンの供給を停止し、さらに2時間維持した。予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ約10分間静置後、上澄み約3リットルをデカントした。続いてトリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液9.5ml、さらに混合ヘプタンを5.6リットル添加し、40℃で30分間撹拌し、10分間静置した後に、上澄みを5.6リットル除いた。さらにこの操作を3回繰り返した。最後の上澄み液の成分分析を実施したところ有機アルミニウム成分の濃度は、1.23ミリモル/L、Zr濃度は8.6×10−6g/Lであり、仕込み量に対する上澄み液中の存在量は0.016(wt/vol)%であった。続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液17.0ml添加した後に、45℃で減圧乾燥を実施した。この操作により触媒1g当たりポリプロピレンを2.1g含む予備重合触媒が得られた。
(i)第1重合工程
図1に示すフローシートの重合装置を用いた。
攪拌羽根を有する横型重合器1(L/D=3.7、内容積100L)に、あらかじめ35kgのシーズポリマーを導入後、窒素ガスを3時間流通させた。その後、プロピレン、エチレンおよび水素を導入しながら65℃まで昇温した。反応器の圧力を2.2MPaGとし、ガス中のエチレン/プロピレン(モル比)=0.06、水素濃度が100ppmとなるように条件調整をした後、上記予備重合触媒を0.9g/hr(予備重合されたポリマーも含んだ量)、有機アルミ化合物としてトリイソブチルアルミニウムを15mmol/hr一定となるように供給した。反応温度65℃、反応圧力2.2MPaG、上記のエチレン/プロピレン、水素/プロピレンの条件を維持するようにして、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の製造を実施した。
反応熱は、配管3から供給される原料プロピレンの気化熱により除去した。重合器から排出される未反応ガスは、配管4を通して反応器系外で冷却、凝縮させて重合器1に還流した。本重合で得られたプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、重合体の保有レベルが反応容積の65容積%となる様に配管5を通して重合器1から間欠的に抜き出し第2重合工程の重合器10に供給した。このとき、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の生産量は7kg/hrであった。配管5からプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の一部を抜き出して分析用サンプルとした。
(ii)第2重合工程
攪拌羽根を有する横型重合器10(L/D=3.7、内容積100L)に第1重合工程からのプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)を間欠的に供給し、プロピレンとエチレンの共重合を行った。反応条件は攪拌速度18rpm、反応温度70℃、反応圧力2.1MPaGであり、ガスのエチレン/プロピレン(モル比)=0.43、水素濃度が330ppmとなるように調整した。プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の重合量を調整するための重合活性抑制剤として酸素ガスを配管7より供給した。
反応熱は配管6から供給される原料プロピレンの気化熱により除去した。重合器から排出される未反応ガスは配管8を通して反応器系外で冷却、凝縮させて重合器10に還流した。第2重号工程で生成されたプロピレン系ブロック共重合体(PP−1)は、重合体の保有レベルが反応容積の50容積%となる様に配管9を通して重合器10から間欠的に抜き出した。
(iii)分析結果
上記で得られた成分(A−2)の含有量は56wt%、成分(B−1)の含有量は44重量%、成分(A−2)のMFRは6g/10分、Tmは133℃、エチレン含有量は1.8重量%、成分(B−1)中のエチレン含有量は11重量%、MFRは6g/10minであった。また、固体粘弾性測定により得られた温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下のピークが単一であった。製造条件を表1に示す。
ここで、成分(B−1)のMFRは、成分(A−2)のMFRとプロピレン系ブロック共重合体(PP−1)のMFRと、成分(A−2)と成分(B−1)の重合比(重量比)から対数加成式に従って算出した。また、成分(B−1)中のエチレン含有量は、成分(A−2)のエチレン含有量とプロピレン系ブロック共重合体(PP−1)のエチレン含有量と、成分(A−2)と成分(B−1)の重合比(重量比)から算出した。ここで、成分(A−2)と成分(B−1)の重合比(重量比)は、重合槽に供給する液化プロピレン量から各重合工程の生産量を算出した。これらの数値については、以下、同様にして算出した。
製造例4において、予備重合触媒のフィード量を0.6g/hr、第2重合工程における水素濃度を900ppmとした以外は、製造例4と同様にして、プロピレン系ブロック共重合体(PP−2)を製造した。
上記で得られた成分(A−2)の含有量は56wt%、成分(B−2)の含有量は44重量%、成分(A−2)のMFRは6g/10分、Tmは133℃、エチレン含有量は1.8重量%、成分(B−2)中のエチレン含有量は11重量%、MFRは31g/10minであった。また、固体粘弾性測定により得られた温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下のピークが単一であった。製造条件を表1に示す。
製造例4において、第2重合工程におけるエチレン/プロピレン(モル比)を0.89とした以外は、製造例4と同様にして製造した。
上記で得られた成分(A−2)の含有量は56wt%、成分(B−3)の含有量は44重量%、成分(A−2)のMFRは6g/10分、Tmは133℃、エチレン含有量は1.8重量%、成分(B−3)中のエチレン含有量は21重量%、MFRは6g/10minであった。また、固体粘弾性測定により得られた温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下のピークは分離していた。製造条件を表1に示す。
製造例4において、予備重合触媒のフィード量を0.6g/hr、第1重合工程における水素濃度を500ppmとした以外は、製造例4と同様にして製造した。
上記で得られた成分(A−5)の含有量は56wt%、成分(B−1)の含有量は44重量%、成分(A−5)のMFRは42g/10分、Tmは133℃、エチレン含有量は1.8重量%、成分(B−1)中のエチレン含有量は11重量%、MFRは6g/10minであった。また、固体粘弾性測定により得られた温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下のピークが単一であった。製造条件を表1に示す。
メタロセン系プロピレン−エチレンランダム共重合体「ダウ・ケミカル社製;
商品名Vistamaxx3000」
エチレン含有量は11重量%、MFRは7g/10minである。
1)固体成分の調製
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエン2Lを導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)2を200g、TiCl4を1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを50ml導入した。その後、温度を110℃に上げて3hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。室温でTiCl4を1L添加し、温度を110℃に上げて2hr反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。更に、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分(a1)のスラリーを得た。このスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分(a1)のTi含有量は2.7wt%であった。次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分(a1)のスラリーを固体成分(a1)として100g導入した。精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分(a1)の濃度が25g/Lとなる様に調整した。SiCl4を50mlを加え、90℃で1hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。その後、精製したn−ヘプタンを導入して液レベルを4Lに調整した。ここに、ジメチルジビニルシランを30ml、(i-Pr)2Si(OMe)2を30ml、Et3Alのn−ヘプタン希釈液をEt3Alとして80g添加し、40℃で2hr反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄し、得られたスラリーの一部をサンプリングして乾燥した。分析したところ、固体成分にはTiが1.2wt%、(i-Pr)2Si(OMe)2が8.8wt%含まれていた。
上記で得られた固体成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。上記のスラリーに精製したn−ヘプタンを導入して、固体成分の濃度が20g/Lとなる様に調整した。スラリーを10℃に冷却した後、Et3Alのn−ヘプタン希釈液をEt3Alとして10g添加し、280gのプロピレンを4hrかけて供給した。プロピレンの供給が終わった後、更に30min反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って固体触媒成分(i)を得た。この固体触媒成分(i)は、固体成分1gあたり2.5gのポリプロピレンを含んでいた。分析したところ、この固体触媒成分(i)のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが1.0wt%、Mgが17.5wt%、(i-Pr)2Si(OMe)2が8.2wt%含まれていた。
内容積3Lの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで充分置換した後に、室温下、トリエチルアルミニウム・ヘプタン溶液(10wt%)、2.25ミリリットルを添加し、水素2200ミリリットル、続いて液体プロピレン750gを導入し、槽内温度を70℃に昇温した。槽内温度を70℃で維持したまま、上記で得られた予備重合触媒である固体触媒成分(i)のノルマルヘプタンスラリー(7mg−触媒/ミリリットル)を2.2ミリリットル、触媒として15.4mg(予備重合ポリマーの重量は除く)をアルゴンにて圧入し、70℃にて1時間重合した。規定時間重合後、オートクレーブ内にエタノール10ミリリットルをアルゴンにて圧入し、残ガスをパージした。その後パウダーを110℃にて1時間乾燥して(C−1)を得た。(C−1)のエチレン含有量は0重量%、MFRは5/10分であった。
メタロセン系エチレン−αオレフィン共重合体「日本ポリエチレン(株)製;
商品名KS261」
MFR(190℃、2.16kg荷重)は2g/10min、密度は0.900g/cm3である。
スチレン系熱可塑性エラストマー「クレイトン社製;商品名G1645MO」
MFR(230℃、2.16kg荷重)は3g/10min、密度は0.89g/cm3である。
表2に記載の含有割合となる二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物(ただし、(A)〜(C)の合計量(100重量%)を100重量部とする。)100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤として、オクタデシル−3−(3,5―ジーt―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製;商品名Irganox1076)0.04重量部、トリス(2,4―ジーt―ブチルフェニル)フォスファイト(BASF社製;商品名Irgafos168)0.04重量部、中和剤として、ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製;商品名DHT−4A)0.02重量部を添加しスーパーミキサーで窒素シール後、3分間混合した。その後、スクリュー径35mmDの2軸押出機を用いホッパーを窒素シールしながら230℃で溶融混練し造粒(ペレット化)した。このペレットを空気循環型乾燥機に入れ80℃、2hr乾燥したのち、二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物のペレットを得た。物性、評価結果を表2に示す。
これに対して、比較例1ではプロピレン-エチレンランダム共重合体(A)のみからなる為、耐熱性がない事が分かる。比較例2ではプロピレン-エチレンランダム共重合体(A)及びプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)からなる為、耐熱性がない事が分かる。比較例3ではプロピン系重合体(C)のみからなる為、衝撃強度が乏しい事が分かる。比較例4ではプロピレン-エチレンランダム共重合体(A)のエチレン含有量が高い為、耐熱性がない事が分かる。比較例5ではプロピレン-エチレンランダム共重合体(A)のMFRが高い為、ブロー成形性が悪く、耐熱性がない事が分かる。比較例6では、tanδ曲線が0℃以下で分離したピークを有する為、透明性が悪い事が分かる。比較例7では、プロピレン-エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)とプロピレン系重合体(C)の重量比が本発明の範囲外であるため、衝撃強度が低く、耐熱性と衝撃強度のバランスが十分でない事が分かる。比較例8では、プロピレン-エチレンランダム共重合体(B)のMFRが高い為、ブロー成形性が悪い事が分かる。比較例9は、プロピレン-エチレンランダム共重合体(A)とプロピレン-エチレンランダム共重合体(B)とプロピレン系重合体(C)の重量比が本発明の範囲外である組成物にエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(D)をブレンドしたものであり、衝撃強度が低く、耐熱性と衝撃強度のバランスに優れない事が分かる。
2 リサイクルガス配管
3 原料混合ガス配管
4 未反応ガス抜出し配管
5 重合体抜出し配管
6 原料混合ガス配管
7 リサイクルガス配管
8 未反応ガス抜出し配管
9 重合体抜出し配管
10 重合器(第2重合工程)
Claims (4)
- 組成物基準で、以下の要件(A−i)〜(A−iii)を満たすプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)を51〜90重量%、以下の要件(B−i)〜(B−iv)を満たすプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)を5〜30重量%、以下の要件(C−i)〜(C−ii)を満たすプロピレン系重合体(C)を5〜30重量%含有することを特徴とする二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物。
(A−i)メタロセン系触媒を用いて製造されたプロピレン−エチレンランダム共重合体であること。
(A−ii)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(A−iii)エチレン含有量が1〜6重量%であること。
(B−i)メタロセン系触媒を用いて製造されたプロピレン−エチレンランダム共重合体であること。
(B−ii)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(B−iii)エチレン含有量が7〜20重量%であること。
(B−iv)プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)との溶融混練物の固体粘弾性測定(DMA)により得られる温度−損失正接(tanδ)曲線において、tanδ曲線が0℃以下に単一のピークを有すること。
(C−i)温度230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが1〜30g/10分であること。
(C−ii)エチレン含有量が0重量%以上1重量%未満であること。 - 請求項1に記載の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、以下の要件(D−i)〜(D−ii)を満たすエチレン−α−オレフィンランダム共重合体(D)15〜35重量部を含有することを特徴とする二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物。
(D−i)温度190℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが0.1〜50g/10分であること。
(D−ii)密度が0.899〜0.930g/cm3であること。 - 請求項1又は2に記載の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、以下の要件(E−i)〜(E−ii)を満たすスチレン系熱可塑性エラストマー(E)0.5〜10重量部を含有することを特徴とする二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物。
(E−i)温度が230℃、荷重が2.16kgの条件で測定したメルトフローレートが0.1〜30g/10分であること。
(E−ii)密度が0.88〜0.94g/cm3であること。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の二軸延伸ブロー成形用プロピレン系樹脂組成物からなる層を有する二軸延伸ブロー成形体。
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