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JP6488558B2 - 給送装置及び画像記録装置 - Google Patents

給送装置及び画像記録装置 Download PDF

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JP6488558B2
JP6488558B2 JP2014112371A JP2014112371A JP6488558B2 JP 6488558 B2 JP6488558 B2 JP 6488558B2 JP 2014112371 A JP2014112371 A JP 2014112371A JP 2014112371 A JP2014112371 A JP 2014112371A JP 6488558 B2 JP6488558 B2 JP 6488558B2
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Description

本発明は、支持部に支持されたシートを給送する給送装置、及び当該給送装置を備えた画像記録装置に関する。
従来より、傾斜状態の支持部が、積層状態の複数枚のシートを支持しており且つ当該シートが支持部の傾斜に沿って斜め下向きに給送されるように構成されている給送装置が知られている(特許文献1)。また、支持部(中板)にシートが載置されているか否かを検知するために検知部材(シート有無検知部)が設けられた給送装置も知られている(特許文献2)。
特開2001−106346号公報 特開2009−220982号公報
この検知部材は、シート有無検知レバーと、フォトインタラプタとを備えている。シート有無検知レバーは、遮光部と、揺動軸と、当接部とを備えている。そして、支持部にシートが載置されていないときは、検知部材の回動先端(シート有無検知レバーの当接部)が支持面に設けられた凹部に進入した回動位置にあり、遮光部はフォトインタラプタから退避した位置にある。また、支持部にシートが載置されると、検知部材の回動先端が凹部を覆うシート上に支持されることにより、検知部材の回動先端は支持面より上方となる回動位置にあり、遮光部はフォトインタラプタに進入した位置にある。検知部材の回動先端がこのような各位置にあるときに、遮光部がフォトインタラプタにより検知されることにより、支持部上のシートの有無が検知される。フォトインタラプタによる遮光部の検知を安定且つ確実に行うには、支持部にシートが載置されているか否かによる回動先端の回動位置の角度差(位相差)が大きいことが望ましい。しかしながら、その角度差を大きくするために凹部の深さを深くすると、ユーザが支持部にシートを載置する際に、載置されるシートの先端が凹部へ進入して撓み、シートの先端が凹部において折れ曲がったり、シートの挿入が困難になったりするおそれがある。特に1枚のシートが支持部に挿入されるときに、このような懸念がある。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートを検知可能な支持部において、シートが折れ曲がったりすることなく、容易に挿入可能な手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る給送装置は、シートを支持する支持面を有する支持部と、上記支持面に支持されたシートを給送向きに給送する給送部と、上記支持面に設けられた凹部と、第1端が当該第1端と長手方向の反対側にある第2端よりも上記給送向き上流側且つ上記支持面から離間しており、当該第1端を回動軸とし且つ当該第2端を回動先端側として回動可能であり、当該第2端が上記凹部に進入した第1位置及び当該第2端が上記凹部から退出した第2位置に回動するアームと、上記第1位置または上記第2位置のうちいずれか一方の位置にある上記アームを検知する検知部と、を備える。上記凹部において、上記給送向きに沿って延出されており、上記凹部の底面から上記支持面へ向かって突出する突片が設けられている。
支持部にシートが支持されていない状態において、アームは第1位置となる。また、支持部にシートが支持された状態において、アーム第2位置となる。検知部は、これらアームの位置を検知するので、検知部の検知信号に応じて、支持部にシートが支持されているか否かを判定することができる。
支持面に沿って支持部へ挿入されるシートの先端は、凹部において突片の突出端に支持される。これにより、シートの先端が凹部の底面にまで進入することが防止される。
(2) 好ましくは、上記アームは、上記第2端側に、上記第1位置において上記突片が進入可能な溝を有する。
これにより、アームの第2端側が突片より凹部の底面側へ進入するので、第1位置と第2位置とのアームの回動位相差が大きくなる。
(3) 好ましくは、上記アームを上記第1位置側へ付勢する付勢部材を更に備える。
支持部の支持面に支持されたシートは、第1位置側へ付勢されたアームによって支持面に押さえつけられる。これにより、シートの重送が発生する可能性を低くできる。
(4) 好ましくは、上記突片は、上記凹部において上記給送向きと直交する左右方向の中央に配置されている。
これにより、凹部の左右方向の寸法を長くできるので、アームの第2端側の左右方向の寸法も長くできる。その結果、アームの第2端側がシートと当接する面積が広くなり、アームの第2端側と当接するシートへの単位面積当たりの荷重を小さくできる。
(5) 好ましくは、上記突片の先端面は、上記支持面と同一の仮想平面に位置する。
これにより、支持面に沿って支持部へ挿入されるシートの先端が凹部に進入することがない。
(6) 好ましくは、上記給送部は、給送ローラと、一方の端部において当該給送ローラを回転可能に支持し、他方の端部を回動軸として回動可能な給送アームと、を備えたものである。
これにより、支持面に支持されたシートの束の厚みに応じて給送アームが回動し、給送ローラが最上位置のシートに当接する。
(7) 好ましくは、上記第1位置の上記アームにおいて、上記凹部に進入していない部分であって上記支持面と対向する案内面は、上記給送ローラよりも上記給送向き上流側に位置しており、上記第2位置の上記アームにおいて、上記アームの第2端は、上記給送ローラよりも上記給送向き下流側に位置している。
支持部にシートが支持されておらず、アームが第1位置である状態において、支持面に沿ってシートを支持部へ挿入すると、シートの先端がアームの案内面に当接して、給送ローラと支持面との間に導かれる。
また、第2位置のアームの第2端により、支持部に支持されたシートが給送ローラよりも給送向き下流側で支持面側へ押さえられるので、シートが給送ローラのみによって支持面側へ押さえられている状態よりも、シートの重送が生ずる可能性が低くなる。
(8) 好ましくは、上記アームは一対設けられており、上記給送向きと直交し且つ上記支持面に沿った方向において、上記給送ローラを挟んで配置されている。
給送ローラの両側においてシートがアームによって支持面側へ押さえられるため、シートが斜行する可能性が低い。
(9) 好ましくは、上記アームと上記給送アームの回動軸の中心は同一である。
アーム及び給送アームの回動軸を個別に設ける必要がないため、装置の構成が簡略化される。
(10) 本発明は、上記給送装置と、上記給送ローラによって給送されたシートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置として捉えられてもよい。
本発明によれば、シートを検知可能な支持部において、シートが折れ曲がったりすることなく、容易に挿入可能である。
図1は、可動支持部186が起立状態の複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図である。 図3は、可動支持部186が倒伏状態のバイパストレイ71を示す斜視図である。 図4は、可動支持部186が除かれた状態の複合機10の後面側の外観斜視図である。 図5は、複合機10の縦断面図であり、押さえアーム73が第1位置の状態が示されている。 図6は、固定支持部185及び可動支持部186を示す斜視図である。 図7は、図5の破線の矩形枠部分の拡大図であって、図6におけるVII-VII断面を示す断面図である。 図8は、図5の破線の矩形枠部分の拡大図であって、図6におけるVIII-VIII断面を示す断面図である。 図9は、押さえアーム73が第1位置であるときの図7のIX-IX断面を示す断面図である。 図10は、図1のX-X断面を示す断面図である。 図11は、凹部46上に記録用紙100が存在するときの図7のXI-XI断面を示す断面図である。 図12は、変形例における図5の破線の矩形枠部分の拡大図であって、図6におけるVII-VII断面を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る複合機10について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(前面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(前面)から視て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されており、インクジェット記録方式で記録用紙などのシートに画像を記録するプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部11は、前面に開口13が形成された筐体14を有している。また、各種サイズの記録用紙を収容可能な給送トレイ20及び排出トレイ21が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。筐体14の底面が、複合機10が設置される載置面に当接する。
図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20から記録用紙を給送する給送部15、記録用紙に画像を記録する記録部24、第1搬送ローラ対59、及び第2搬送ローラ対180などを備えている。
図1に示されるように、プリンタ部11の上方には、スキャナ部12が設けられている。スキャナ部12の筐体16の前後方向8及び左右方向9の寸法は、プリンタ部11の筐体14と同じである。したがって、プリンタ部11の筐体14及びスキャナ部12の筐体16が一体となって、複合機10の概ね直方体形状の外形を形成している。スキャナ部12は、フラットベッドスキャナである。なお、フラットベッドスキャナの構造は公知であるので、ここでは詳細な説明が省略される。また、スキャナ部12には、複数枚の原稿を1枚ずつ分離して搬送する自動原稿搬送装置(ADF)が設けられていてもよい。
[プリンタ部11]
以下、プリンタ部11の詳細な構造が説明される。プリンタ部11は画像記録装置の一例である。
[給送トレイ20]
図1及び図2に示される給送トレイ20は、前後方向8及び左右方向9の長さが上下方向7の長さよりも長い外形であって、上面が開放された箱型の形状を有している。給送トレイ20の上面前側には、排出トレイ21が設けられている。給送トレイ20は、例えば日本工業規格によるA4サイズから写真記録に用いられるL版などの大小様々なサイズの記録用紙を支持面で支持することにより記録用紙を収容可能である。給送トレイ20は、筐体14の開口13に通ずる内部空間に着脱自在に装着される。この給送トレイ20は、開口13を通じて筐体14に対して前後方向8に沿って進退可能である。
[給送部15]
図2に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27及び分離パッド181を備えている。給送部15は、給送トレイ20の上方であって記録部24の下方に設けられている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部に回転可能に軸支されている。給送アーム26は、基端部に設けられた回動軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の支持面に対して当接及び離間が可能である。したがって、記録用紙を収容して給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送ローラ25は、給送トレイ20に収容された記録用紙に当接可能である。記録用紙を収容していない給送トレイ20が筐体14内に装着されたとき、給送トレイ20の支持面において給送ローラ25が当接する位置には分離パッド181が設けられている。分離パッド181は、記録用紙に対して、給送トレイ20の支持面の摩擦係数より大きな摩擦係数を有する材料で形成されている。
給送ローラ25には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構27を通じて伝達される。駆動伝達機構27は、回動軸28とは異なる駆動軸に伝達された回転を無端ベルトにより給送ローラ25の軸へ伝達する。給送ローラ25が、給送トレイ20の支持面上に支持された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、当該記録用紙が搬送経路65へ給送される。記録用紙が搬送経路65へ給送されるとき、記録用紙の先端が、給送トレイ20の前後方向8の後側に設けられた分離部材197と当接する。その結果、一番上側の記録用紙のみが下側の記録用紙から分離されて搬送される。そして、一番上側の記録用紙よりも下側の記録用紙は、一番上側の記録用紙に引き摺られることなく給送トレイ20内に収容されたままで保持される。
[搬送経路65]
図2に示されるように、筐体14の内部空間に設けられた搬送経路65は、給送トレイ20の後側から上方へUターンするように湾曲して延び、さらにプリンタ部11の後ろ側から前側へ曲がった後、更に前側へ向かってほぼ真っ直ぐに延びて排出トレイ21に至っている。搬送経路65は、Uターンする湾曲路65Aと、真っ直ぐな直線路65Bとに大別される。
湾曲路65Aは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する外側ガイド部材18、内側ガイド部材19、及びガイド部材31によって規定されている。直線路65Bは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する記録部24及びプラテン42、並びにガイド部材34及びガイド部材33によって規定されている。
給送トレイ20の給送ローラ25によって搬送経路65に沿って給送された記録用紙は、湾曲路65Aに沿って下方から上方へ向かって搬送向きが反転され、直線路65Bに沿って搬送向きが反転することなく後方から前方へ向かって搬送される。
外側ガイド部材18は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、外側の案内面を構成する部材である。内側ガイド部材19は、湾曲路65Aに沿って記録用紙が搬送されるとき、内側の案内面を構成する部材である。なお、各案内面は、1つの面で構成されていてもよいし、複数のリブの先端面の群として構成されていてもよい。
ガイド部材31は、第1搬送ローラ対59の直上流(後ろ側)において内側ガイド部材19の上方に配置されている。外側ガイド部材18及びガイド部材31は、後述されるバイパス経路182を規定する部材でもある。
[後面カバー22]
図2に示されるように、後面カバー22は、外側ガイド部材18を支持して筐体14の後面の一部を構成する部材である。後面カバー22は、下側の左右両端において筐体14に対して回動可能に軸支されている。後面カバー22が、下側の左右方向9に沿った回動軸周りに、上側が後ろ向きへ倒伏するように回動することにより、後述されるバイパス経路182の一部が筐体14の外方に開放(露出)される。
外側ガイド部材18も、後面カバー22と同様に、下側の左右両端において筐体14に対して回動可能に軸支されている。後面カバー22が後ろ向きへ倒伏するように回動された状態において、外側ガイド部材18も、下側の左右方向9に沿った回動軸周りに、上側が後ろ向きへ倒伏するようにして回動可能である。外側ガイド部材18が後ろ向きへ倒伏するように回動することにより、湾曲路65Aの少なくとも一部が開放(露出)される。図2に示されるように、後面カバー22が起立状態となるように閉じられると、外側ガイド部材18は、後面カバー22に後方から支持されて起立状態に維持され、内側ガイド部材19と対向して湾曲路65Aを規定する。
[第1搬送ローラ対59及び第2搬送ローラ対180]
図2に示されるように、搬送経路65における記録部24よりも搬送向き(前後方向8の前向き)の上流側には、第1搬送ローラ対59が設けられている。第1搬送ローラ対59は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する。搬送経路65において、記録部24よりも搬送向きの下流側には、第2搬送ローラ対180が設けられている。第2搬送ローラ対180は、第2搬送ローラ62と拍車ローラ63とを有する。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、モータ(不図示)の回転が伝達されて回転する。第1搬送ローラ対59及び第2搬送ローラ対180は、それぞれを構成する各ローラの間に記録用紙を挟持した状態において、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62が回転することによって、記録用紙を搬送する。
[記録部24]
図2に示されるように、第1搬送ローラ対59と第2搬送ローラ対180との間に記録部24が設けられている。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ40は、プラテン42の後側及び前側に設けられたガイドレール43,44によって左右方向9に往復動可能に支持されている。ガイドレール44には、公知のベルト機構が設けられている。キャリッジ40は、ベルト機構の無端ベルトと連結されており、無端ベルトの回動によってガイドレール43,44に沿って左右方向9に往復動する。キャリッジ40と記録ヘッド39とが、プラテン42と空間を隔てて対向しているとき、キャリッジ40、記録ヘッド39、及びプラテン42は、直線路65Bの一部を規定する。
記録ヘッド39は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル(不図示)が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド39は、複数のノズルからインクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ40が左右方向9へ移動しているときに、ノズルからプラテン42に支持されている記録用紙に対してインク滴が吐出される。吐出されたインク滴がプラテン42上の記録用紙に付着することにより、記録用紙に画像が記録される。
[バイパス経路182]
図2に示されるように、筐体14の後面において後面カバー22の上方に開口184が設けられている。筐体14の内部には、開口184から第1搬送ローラ対59へと延びるバイパス経路182が形成されている。バイパス経路182は、筐体14の内部において前後方向8の後方から前方へ斜め下方に向かって延びる経路である。バイパス経路182は、ガイド部材31、外側ガイド部材18及び後面カバー22によって規定されている。ガイド部材31は、バイパス経路182に沿って記録用紙が搬送されるとき、上側の案内面を構成する部材である。外側ガイド部材18及び後面カバー22は、バイパス経路182に沿って記録用紙が搬送されるとき、下側の案内面を構成する部材である。搬送経路65の湾曲路65A及び直線路65Bは、いずれもバイパス経路182より下方に配置されている。外側ガイド部材18及び後面カバー22が、上側が後ろ向きへ倒伏するように回動することによって、搬送経路65の一部と共にバイパス経路182の一部が筐体14の外方に開放(露出)される。
後述されるバイパストレイ71に収容された記録用紙は、バイパス経路182に沿って斜め下方へ案内される。その記録用紙は、搬送経路65の直線路65Bに沿って案内され、第1搬送ローラ対59により搬送される。その記録用紙は、更に記録部24によって画像記録が行われて、排出トレイ21へ排出される。このように、バイパストレイ71に収容された記録用紙は、ほぼ直線形状の経路(記録用紙の表面と裏面とが上下方向7において反転することのない経路)に沿って搬送される。
[給送装置70]
図4及び図5に示されるように、プリンタ部11は、給送装置70を備えている。給送装置70は、バイパストレイ71と、給送ローラ75と、給送アーム76と、不図示の給送用モータと、駆動伝達機構79と、押さえアーム73と、分離部材72と、を備えている。
[バイパストレイ71]
図1及び図5に示されるように、複合機10の後面側には、バイパストレイ71が設けられている。バイパストレイ71は、給送トレイ20とは独立して記録用紙を収容するものである。
図1及び図4に示されるように、スキャナ部12の筐体16の後面側には、開口184(図2参照)を覆うようにして下方へ延びる固定支持部185が設けられている。固定支持部185は、バイパストレイ71の搬送向き下流側の一部を構成している。図3に示されるように、固定支持部185の上側には、可動支持部186が固定支持部185に対して回動可能に設けられている。固定支持部185及び可動支持部186によって、バイパストレイ71が構成されている。
図4に示されるように、固定支持部185の上面には、左右方向9に沿って延びるスリット形状の開口187が形成されている。バイパストレイ71には、この開口187からバイパス経路182(図2参照)へと至る通路が形成されている。図3に示されるように、固定支持部185には、支持面188を有する支持部材189が設けられている。支持面188は、バイパス経路182(図2参照)まで斜め下方へ延びている。支持部材189の下端は、バイパス経路182に沿って搬送される記録用紙を案内するガイド面の一部を形成している。
図5に示されるように、固定支持部185における支持部材189の下方には、分離部材72が設けられている。分離部材72は、上下方向7において開口184とほぼ同等の高さに位置されている。分離部材72の上面は、バイパストレイ71に支持される記録用紙の先端が当接する面である。図2に示されるように、分離部材72は、上面から上方へ突出されて前後方向8に沿って並んでいる複数の歯を有する。分離部材72の歯によって、バイパストレイ71に支持される複数枚の記録用紙の先端が捌かれる。なお、図3においては、分離部材72が省略されている。
支持部材189の上端側であって支持面188の上方には、図3に示されるように、給送アーム76の回動軸66を回転可能に支持する補強部材183が設けられている。補強部材183に支持された給送アーム76の回動軸66に、不図示の給送用モータから駆動伝達機構79を介して駆動力が伝達されることにより、給送ローラ75が回転する。
図4に示されるように、固定支持部185における左右方向9の右側には、複数のピニオンギアからなる駆動伝達機構79が設けられている。駆動伝達機構79には、プリンタ部11の筐体14の内部に設けられた給送用モータ(不図示)から駆動力が伝達される。回動軸66は、左右方向9に沿って延出されており、その一端が駆動伝達機構79を構成するピニオンギアと噛合している。回動軸66の他端は、固定支持部185における左右方向9の中央まで延出されている。
図7に示されるように、回動軸66には、給送アーム76が回動可能に支持されている。すなわち、給送アーム76の基端側は、回動軸66周りに回動自在である。この給送アーム76の回動先端に給送ローラ75が回転可能に支持されている。給送アーム76は、回動軸66から支持部材189の支持面188へ向かって下方へ延出されている。給送アーム76は、固定支持部185における左右方向9の中央に配置されている。
給送ローラ75は、回動軸66と不図示のギヤ列によって連結されている。ギヤ列は、給送アーム76に回転可能に支持されて、基端側から先端側へ直列に配置されている。回動軸66の回転がギヤ列によって給送ローラ75に伝達され、給送ローラ75が回転する。給送ローラ75が、支持面188に支持された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、この一番上側の記録用紙がバイパス経路182に沿って給送向き87に給送される。この一番上側の記録用紙より下側の記録用紙は、分離部材72によって捌かれて、一番上側の記録用紙に引き摺られることなくバイパストレイ71に保持される。その結果、一番上側の記録用紙だけが他の記録用紙から分離され、バイパス経路182に沿って給送向き87へ給送される。このように、給送ローラ75、回動軸66、及び給送アーム76から構成される給送部が、筐体14の外側であって支持面188の上方の空間に配置されている。
図3及び図7に示されるように、可動支持部186は、固定支持部185の上側に固定支持部185に対して回動可能に設けられている。可動支持部186は、図1に示されるように上下方向7に沿って起立した起立状態と、図7に示されるように上下方向7に対して傾斜した倒伏状態との間で回動可能である。
起立状態とは、筐体14の後面側における可動支持部186のためのスペースを小さくするための状態であり、バイパストレイ71の不使用状態である。起立状態である可動支持部186の後面は、筐体14の後面と略平行となっている。起立状態の可動支持部186は、回動先端が回動基端のほぼ直上に位置している。起立状態において、支持面188と支持面193とは交差する配置である。
倒伏状態とは、可動支持部186を筐体14の外側へ向かって斜め上方へ傾斜させることにより、傾斜した支持面188,193を実質的に1つの平面とした状態であり、バイパストレイ71の使用可能状態である。倒伏状態の可動支持部186は、回動先端が回動基端よりも上方に位置しており、かつ回動先端が回動基端よりも筐体14の後面から離れるように傾斜している。可動支持部186を起立状態とするか倒伏状態とするかは、ユーザが任意に操作することにより選択可能である。
図1及び図3に示されるように、可動支持部186の左右方向9の両側には、側壁190,191が設けられている。側壁190,191は、固定支持部185の左右方向9の両側の一部をそれぞれ覆っている。固定支持部185の左右方向9の右側に設けられた駆動伝達機構79は、可動支持部186の側壁190によって覆われている。
図3に示されるように、可動支持部186の側壁190,191の間に渡って、支持部材192が設けられている。倒伏状態において、支持部材192の上面に設けられた支持面193は、支持面188と実質的に同一の平面をなす。つまり、バイパストレイ71において、支持部材189の支持面188及び支持部材192の支持面193によって形成される面45が記録用紙を支持する。起立状態において、支持面193は、複合機10の載置面に対して直交する、つまり上下方向7及び左右方向9に沿った状態となる。なお、本実施形態において複合機10が載置される載置面は、左右方向9と前後方向8とに沿って拡がる面である。ここで、「実質的に1つの平面(同一の平面)」とは、2つの面の間に僅かに段差があったとしても、支持された記録用紙が撓んだり湾曲したりしない平面のこと、すなわち、上述した分離部材72により安定した分離性能が発揮されるように記録用紙を支持する平面のことをいう。
図3に示されるように、支持部材192には、一対のサイドガイド194が設けられている。一対のサイドガイド194は、左右方向9に離間されて設けられており、支持面193より上方へ突出されている。サイドガイド194は、バイパストレイ71の搬送向きに沿って延出されたガイド面195を有している。支持面193上の記録用紙が搬送されるとき、記録用紙における搬送向きに沿った端縁は、ガイド面195によって案内される。
サイドガイド194は、支持部材192の支持面193に沿った支持面196を有する。つまり、サイドガイド194は、ガイド面195と支持面196とが直交するL字形状をなしている。支持面196は、支持面193とは僅かに段差があるものの、実質的に同一の平面をなしており、支持面188,193とともに記録用紙を支持する。一対のサイドガイド194が左右方向9に沿って離間する距離は可変である。これにより、支持面193,196に支持された様々なサイズの記録用紙の端縁をサイドガイド194のガイド面195によって案内することができる。
図6に示されるように、バイパストレイ71の面45(支持部材189の支持面188)に、2つの凹部46が設けられている。後述する押さえアーム73の他端50が凹部46に挿入される。2つの凹部46は、給送向き87において同位置に設けられている。また、2つの凹部46は、左右方向9において、一対の給送ローラ75の右側及び左側に設けられている。つまり、2つの凹部46は、一対の給送ローラ75を挟むように設けられている。
図8に示されるように、各凹部46は、第1傾斜面47と第2傾斜面48とを備えている。第1傾斜面47は、各凹部46の給送向き87上流側を構成している。第1傾斜面47は、給送向き87下流側に向かうに従って支持面188から離間するように傾斜している。第1傾斜面47の傾斜角度は、後述する押さえアーム73が第1位置のときの傾斜角度と略同一である。
第2傾斜面48は、各凹部46の給送向き87下流側を構成している。第2傾斜面48は、第1傾斜面47の給送向き87下流端と連続しており、給送向き87下流側へ向かうに従って支持面188に近づくように傾斜している。
図7及び図9に示されるように、各凹部46には、給送向き87(前後方向8に沿っている。)に沿って延出されており、各凹部46の第1傾斜面47(底面の一例)から支持面188へ向かって突出する突片90がそれぞれ設けられている。各突片90は、左右方向9に沿った幅が狭い薄板形状であり、各凹部46において左右方向9の中央に配置されている。
突片90の上端面91,92(先端面の一例)のうち、給送向き87の上流側に位置する上端面91は、支持面188より第1傾斜面47側に位置している。すなわち、支持面188より上方へは突出していない。上端面91は、支持面188と平行である。給送向き87の下流側に位置する上端面92は、上端面91と連続しており、かつ第2傾斜面48へ向かって下降するように傾斜している。すなわち、上端面92は、上端面91より支持面188から遠ざかっている。
[給送ローラ75及び給送アーム76]
図7,8に示されるように、給送ローラ75は、バイパストレイ71の前方に配置されている。給送ローラ75は、支持部材189の支持面188に当接可能である。給送ローラ75の回転軸83は左右方向9に延びている。なお、給送ローラ75は、左右方向9に間隔を空けて2個設けられているが、給送ローラ75の個数は、2個に限らない。
給送アーム76は、一方の端部から給送向き87上流側に向かい且つバイパストレイ71の面45から離間した向きに延びている。給送ローラ75は、給送アーム76の一方の端部において回転可能に支持されている。回動軸66が、給送アーム76の給送向き87上流端部、つまり給送アーム76の他方の端部に設けられた孔に挿通されている。これにより、給送アーム76は、回動軸66を中心に回動する。その結果、給送ローラ75は、支持部材189の支持面188または当該支持面188に支持された記録用紙に対して、当接及び離間、すなわち接離が可能である。なお、回動軸66は、上述したように、補強部材183に回転可能に支持されている。
本実施形態において、給送アーム76は、接離機構から駆動力を付与されることで回動可能である。ここで、接離機構の構成は、給送アーム76を回動軸66周りに回動させることが可能であるならば、公知の如何なる構成でもよい。バイパストレイ71に支持された記録用紙の給送を実行するとき、接離機構は、給送アーム76を、給送ローラ75が面45に支持された記録用紙に当接するように矢印67の向きに回動させる。一方、バイパストレイ71に支持された記録用紙の給送を実行しないとき、接離機構は、給送アーム76を、給送ローラ75が支持部材189の支持面188から離間するように矢印68の向きに回動させる。なお、図7,8において、給送ローラ75は、接離機構によって支持面188から離間されている。
[押さえアーム73]
図7,8に示されるように、押さえアーム(アームの一例)73は、給送アーム76と同様に、一端49から給送向き87下流側に向かい且つ支持部材189の支持面188に近づく向きに延びている。つまり、押さえアーム73の一端49は、他端50よりも給送向き87上流側且つ面45から離間している。回動軸66が、押さえアーム73の給送向き87上流端側、つまり一端49側に設けられた孔51に挿通されている。これにより、押さえアーム73は、給送アーム76と同様に、回動軸66を中心に回動する。つまり、押さえアーム73は、一端49側を回動軸とし且つ他端50側を先端側として回動可能である。その結果、押さえアーム73の先端側は、支持面188または当該支持面188に支持された記録用紙に対して、当接及び離間、すなわち接離が可能である。
上述したように、回動軸66は、給送アーム76及び押さえアーム73の双方に挿通されている。そのため、給送アーム76と押さえアーム73の回動軸線は同一である。また、給送アーム76及び押さえアーム73は互いに独立して回動可能である。
押さえアーム73の他端50は、図8に示されるように、左側または右側(紙面に対して鉛直方向)から見て給送向き87下流側に向かって凸となるように湾曲している。
押さえアーム73は、支持部材189の支持面188に設けられた凹部46と同数設けられている。つまり、本実施形態において、押さえアーム73は、給送ローラ75の右方及び左方に1つずつ設けられている。2つの押さえアーム73の各々は、2つの凹部46の各々と対応している。
左右方向9における、押さえアーム73の他端50側の幅は、対応する凹部46の幅よりも狭い。これにより、押さえアーム73の他端50は、凹部46に進入可能である。図9に示されるように、押さえアーム73の他端50側には、凹部46に設けられた突片90が進入可能な溝93が設けられている。溝93は、押さえアーム73の他端50側の下面50Aの左右方向9の中央において、上方へ凹んでおり、かつ給送向き87に沿って延びている。溝93の深さは、突片90が第1傾斜面47から突出する高さよりも深い。したがって、突片90が溝93に進入した状態において、押さえアーム73の他端50側の下面50Aは、凹部46の第1傾斜面47と当接する。このときの押さえアーム73の位置が第1位置に相当する。
一方、押さえアーム73が第1位置から矢印68の向きに回動することによって、押さえアーム73の他端50は、凹部46から退避可能である。ユーザがバイパストレイ71に記録用紙を給送向き87に沿って挿入すると、押さえアーム73の他端50は、凹部46から退避するとともに、記録用紙と当接する。このときの押さえアーム73の位置が第2位置に相当する。
図7,8に示されるように、押さえアーム73が第1位置のとき、押さえアーム73の給送向き87上流側の面のうち、凹部46に進入していない部分である面53(案内面の一例)は、給送ローラ75よりも給送向き87上流側に位置する。押さえアーム73が第2位置のとき、押さえアーム73の他端50は、給送ローラ75よりも給送向き87下流側に位置する。
押さえアーム73と回動軸66とは、トーションばね(付勢部材の一例)52によって連結されている。これにより、押さえアーム73は、トーションばね52によって第1位置側へ付勢される。なお、押さえアーム73を付勢する構成は、トーションばね52による構成に限らない。例えば、押さえアーム73の前方に、一端を押さえアーム73に接続され且つ他端をプリンタ部11のフレームに接続されたコイルばねが配置されていてもよい。
[シートセンサ54]
図10に示されるように、バイパストレイ71の左方に、シートセンサ54が設けられている。シートセンサ54は、左側の押さえアーム73から左方に延びた延設部55と、延設部55の左端部から押さえアーム73と同方向に突出した検出子56と、発光素子57及び当該発光素子57から発光された光を受光する受光素子58を有する光学センサ(検知部)35とを備えている。
検出子56は、左側の押さえアーム73が回動すると、左側の押さえアーム73と一体に延設部55を中心に回動する。
押さえアーム73が第1位置のとき、すなわち、押さえアーム73の他端50が凹部46内に進入しているとき、検出子56の突出先端は、光学センサ35の発光素子57と受光素子58との間における発光素子57から受光素子58に至る光路に進入している。これにより、当該光路を通る光が遮断されている。このとき、光学センサ35から複合機10の動作を制御する制御部(不図示)に、ローレベルの信号が出力される。一方、押さえアーム73が第2位置のとき、すなわち、押さえアーム73の他端50が凹部46から退避しているとき、検出子56の突出先端は上記光路、すなわち発光素子57から受光素子58に至る光路から退避する。これにより、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ35から上記制御部に、ハイレベルの信号が出力される。以上のように、シートセンサ54は、上記光路における検出子56の有無を検出することによって押さえアーム73の位置(第1位置にあるか第2位置にあるか)を制御部に検出させることができる。この押さえアーム73の位置を制御部に検出させるということは、すなわち、バイパストレイ71の面45上に記録用紙が有るか無いかを制御部に検出させることである。上述の例の場合、光学センサ35から複合機10の制御部にローレベルの信号が出力されていれば、バイパストレイ71の面45上に記録用紙が無いことになる。また、光学センサ35から複合機10の制御部にハイレベルの信号が出力されていれば、バイパストレイ71の面45上に記録用紙が有ることになる。
なお、検出子56の突出方向は、押さえアーム73と異なる方向であってもよい。そして、検出子56の突出先端は、上記とは逆に、押さえアーム73が第2位置のときに上記光路に進入し、押さえアーム73が第1位置のときに上記光路から退避してもよい。
また、シートセンサ54は、右側の押さえアーム73の右方に設けられていてもよい。このとき、延設部55は、右側の押さえアーム73から右方に延設される。
[バイパストレイ71への記録用紙の装填]
バイパストレイ71が使用されるときには、可動支持部186が倒伏状態にされる。この状態のバイパストレイ71に記録用紙が装填されていない状態では、押さえアーム73は、他端50側が、支持部材189の凹部46に進入し、押さえアーム73の溝93に突片90が進入する。この状態において、押さえアーム73の他端50側の下面50Aが、凹部46の第1傾斜面47と当接する(第1位置)。
押さえアーム73の他端50が凹部46内に進入しているとき、検出子56の突出先端は、光学センサ35の発光素子57と受光素子58との間の光路を遮断する。そして、光学センサ35からローレベルの信号が出力される。この光学センサ35が出力する信号(ローレベル)に基づいて、複合機1の制御部がバイパストレイ71に記録用紙が無いと判断する。
バイパストレイ71には、給送向き87に沿って記録用紙が挿入される。ユーザがバイパストレイ71に記録用紙を挿入することは言うまでもない。以下、1枚の記録用紙100がバイパストレイ71に装填される動作が一例として説明される。可動支持部186から固定支持部185へ向かって挿入された記録用紙100は、可動支持部186の支持面196に沿って給送向き87へ進行した後、固定支持部185の支持面188に沿って給送向き87へ進行する。バイパストレイ71から記録用紙の給送が実行されていない状態では、上述した接離機構が、給送アーム76を、給送ローラ75が支持部材189の支持面188から離間するように回動させ、給送ローラ75が支持面188から離間されている。したがって、記録用紙100は、給送ローラ75と支持面188との間の空間に容易に進入することができる。更に、記録用紙100は、給送ローラ75より給送向き87の下流側へ進行する。
また、押さえアーム73が第1位置のとき、押さえアーム73の面53が給送ローラ75よりも給送向き87上流側に位置するので、記録用紙100の先端は、面53により給送ローラ75と支持面188との間に案内される。
図11に示されるように、支持面188に沿って給送向き87へ進行する記録用紙100の先端が凹部46へ到達すると、記録用紙100は、第1位置の押さえアーム73の下面50Aの下方へ潜り込む。記録用紙100の腰によって、記録用紙100が凹部46を塞ぐように押さえアーム73の下面50Aの下方へ潜り込むと共に、押さえアーム73を第1位置から第2位置へ向かって上方へ押し上げようとする。一方、押さえアーム73においては、上述した通り、トーションばね52の付勢力によって、他端50が凹部46内に向かって付勢されている。このため、押さえアーム73は、記録用紙100を凹部46内へ追い込もうとする。しかしながら、凹部46に設けられた突片90の上端面91と支持部材189の支持面188とに記録用紙100が支持されることによって、記録用紙100は、突片90の上端面91より第1傾斜面47側へ進入しない。これにより、比較的剛性が低い(腰の弱い)1枚の記録用紙100がバイパストレイ71に装填された場合であっても、押さえアーム73が第2位置に移動されて第2位置に維持される。また、記録用紙100の先端が凹部46を通過するときに、突片90の上端面91に支持されることによって、記録用紙100の先端が凹部46内へ深く進入しないので、凹部46の給送向き87の下流側の縁に記録用紙100の先端が当接して、折れ曲がったり破損したりすることが抑制される。
押さえアーム73が第2位置のとき、すなわち、押さえアーム73の他端50が凹部46から退避しているとき、検出子56の突出先端は光学センサ35の発光素子57と受光素子58との間の光路から退避する。これにより、光学センサ35の発光素子57と受光素子58との間の光路に光が通る。このとき、光学センサ35から制御部に、ハイレベルの信号が出力される。この光学センサ35が出力する信号(ハイレベル)に基づいて、複合機1の制御部がバイパストレイ71に記録用紙が有ると判断する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、バイパストレイ71の支持面188に沿って挿入される記録用紙100の先端は、凹部46において突片90の上端面91に支持されるので、記録用紙100の先端が凹部46の第1傾斜面47にまで進入することが防止される。これにより、記録用紙100が折れ曲がったりすることがないので、ユーザは記録用紙100をバイパストレイ71に容易に挿入できる。
また、押さえアーム73の他端50の下面50Aに溝93が設けられているので、押さえアーム73の他端50の下面50Aが突片90より下方の第1傾斜面47に当接するまで凹部46へ進入する。これにより、第1位置と第2位置との押さえアーム73の回動位相差が大きくなるので、押さえアーム73と連動して回動する検出子56が光学センサ35に対して回動する範囲も大きくなり、光学センサ35による検出子56の検知が安定する。
また、押さえアーム73がトーションばね52によって第1位置側へ付勢されているので、バイパストレイ71の支持面188に支持された記録用紙(の束)は、第1位置側へ付勢された押さえアーム73によって給送ローラ25と分離部材72との間で支持面188に押さえつけられる。換言すれば、押さえアーム73は、給送ローラ25と分離部材72との間で記録用紙を支持面188に押さえつける。これにより、複数枚の記録用紙が給送ローラ25と分離部材72との間で分離する(積層方向において離れる)ことが抑制され、結果として記録用紙の重送が発生する可能性を低くできる。
また、前述されたように突片90によって記録用紙100が支持されるので、凹部46の左右方向9に沿った寸法を拡大できる。つまり、記録用紙100の剛性が同じであれば、突片90が無い構成において記録用紙100が凹部46へ進入しない程度の凹部46の左右方向9に沿った寸法と比較して、約2倍の寸法としても突片90に記録用紙100が支持されることにより、記録用紙100が凹部46へ進入しない。凹部46の寸法に合わせて、押さえアーム73の他端50の下面50Aの左右方向9に沿った寸法も長くできるので、下面50Aと記録用紙(の束の最上位置の記録用紙)との接触面積が大きくなり、トーションばね52による付勢力を大きくしても、下面50Aにおいて記録用紙(の束)へ負荷される単位面積当たりの荷重が小さくなる。したがって、記録用紙(の束)が変形することが低減される。よって、押さえアーム73によって記録用紙(の束)を支持面188に確実に押さえつけることができる。
また、バイパストレイ71に給送アーム76に回転可能に支持された給送ローラ75が設けられているので、バイパストレイ71の支持面188に支持された記録用紙の束の厚みに応じて給送アーム76が回動し、給送ローラ75が記録用紙の束のうち最上位置の記録用紙と当接する。
また、バイパストレイ71の支持面188に沿って記録用紙100が挿入されると、記録用紙100の先端が先ず第1位置の押さえアーム73の面53に当接して、給送ローラ75と支持面188との間に導かれる。
また、第2位置の押さえアーム73の下面50Aにより、バイパストレイ71の支持面188に支持された記録用紙(の束)が給送ローラ75よりも給送向き87下流側で支持面188側へ押さえられるので、記録用紙(の束)が給送ローラ75のみによって支持面188側へ押さえられている状態よりも、記録用紙の重送が生ずる可能性が低くなる。
また、一対の押さえアーム73が左右方向9において給送ローラ75を挟んで配置されているので、給送ローラ75の両側において記録用紙100が押さえアーム73によって支持面188側へ押さえられる。これにより、記録用紙100が斜行する可能性が低い。
また、押さえアーム73と給送アーム76の回動軸66が同一なので、複合機10の構成が簡略化される。
[変形例]
前述された実施形態では、突片90の上端面91が支持面188より上方へ突出していないが、上端面91は、支持面188まで突出されてもよい。具体的には、図12に示されるように、突片90の上端面91が、支持面188と同一の仮想平面6(左右方向9及び給送向き87に沿った平面)に位置されていてもよい。このような突片90の上端面91に支持されることにより、バイパストレイ71の支持面188に沿って挿入される記録用紙100の先端が凹部46に進入することがない。この場合にも、図9に示されるように、押さえアーム73の他端50が溝93を備えており、この溝93内に突片90が進入するように構成されればよい。
なお、前述された実施形態では、各凹部46に1つの突片90が設けられているが、突片90は各凹部46において2つ以上が設けられていてもよい。そのような複数の突片90に対応して、押さえアーム73の他端50における溝93も複数設けられる。また、突片90は、必ずしも凹部46の左右方向9の中央に配置される必要はない。
また、前述された実施形態において、給送装置70は、バイパストレイ71に支持された記録用紙を給送する装置であったが、給送装置70は、給送トレイ20に支持された記録用紙を給送するための装置であってもよい。
また、前述された実施形態において、給送装置70は、プリンタ部11に設けられていたが、給送装置70を備える装置はプリンタ部11に限らない。例えば、給送装置70は、スキャナ部12に設けられていてもよい。この場合、給送装置70は、スキャナ部12によって画像を読み取られる用紙をスキャナ部12内部へ給送するものである。
10 複合機(画像記録装置)
24 記録部
35 光学センサ(検知部)
46 凹部
47 第1傾斜面(底面)
49 一端(第1端)
50 他端(第2端)
52 トーションばね(付勢部材)
53 面(案内面)
66 回動軸
70 給送装置
73 押さえアーム
75 給送ローラ(給送部)
76 給送アーム(給送部)
90 突片
91 上端面(先端面)
93 溝
185 固定支持部(支持部)

Claims (8)

  1. シートを支持する支持面を有する支持部と、
    上記支持面に支持されたシートを給送向きに給送する給送部と、
    上記支持面に設けられた凹部と、
    第1端が当該第1端と長手方向の反対側にある第2端よりも上記給送向き上流側且つ上記支持面から離間しており、当該第1端を回動軸とし且つ当該第2端を回動先端側として回動可能であり、当該第2端が上記凹部に進入した第1位置及び当該第2端が上記凹部から退出した第2位置に回動するアームと、
    上記第1位置または上記第2位置のうちいずれか一方の位置にある上記アームを検知する検知部と、を備え、
    上記凹部において、上記給送向きに沿って延出されており、上記凹部の底面から上記支持面へ向かって突出する突片が設けられており、
    上記給送部は、給送ローラと、一方の端部において当該給送ローラを回転可能に支持し、他方の端部を回動軸として回動可能な給送アームと、を備えており、
    上記第1位置の上記アームにおいて、上記凹部に進入していない部分であって上記支持面と対向する案内面は、上記給送ローラよりも上記給送向き上流側に位置しており、
    上記第2位置の上記アームにおいて、上記支持面に支持されたシートと当接可能な上記アームの第2端は、上記給送ローラよりも上記給送向き下流側に位置しており、
    上記アームと上記給送アームの回動軸の中心は同一である給送装置。
  2. 上記支持面は、上記給送向きへ斜め下方へ延びる面である請求項1に記載の給送装置。
  3. 上記アームは、上記第2端側に、上記第1位置において上記突片が進入可能な溝を有する請求項1又は2に記載の給送装置。
  4. 上記アームを上記第1位置側へ付勢する付勢部材を更に備えた請求項1から3のいずれかに記載の給送装置。
  5. 上記突片は、上記凹部において上記給送向きと直交する左右方向の中央に配置されている請求項1から4のいずれかに記載の給送装置。
  6. 上記突片の先端面は、上記支持面と同一の仮想平面に位置する請求項1から5のいずれかに記載の給送装置。
  7. 上記アームは一対設けられており、上記給送向きと直交し且つ上記支持面に沿った方向において、上記給送ローラを挟んで配置されており、
    上記検知部は、一対の上記アームのうち少なくとも一方のアームを検知する請求項1から6のいずれかに記載の給送装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の給送装置と、
    上記給送ローラによって給送されたシートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置。
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