JP6486793B2 - ロックボルト及びその施工方法 - Google Patents
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Description
図2は、本実施形態に係るロックボルトの側面図である。同図に示すように、本実施形態に係るロックボルト10は、鋼管(管部材)によって長尺状に形成された膨張式管1と、この膨張式管1の後端部に一体に形成されたネジ部2と、この膨張式管1が挿入される筒状の拘束部材3と、を備えている。以下、これらの部材について詳細に説明する。
図3は膨張式管の側面図である。同図に示すように、膨張式管1は、管本体11、この管本体11の先端に取り付けられる先端スリーブ12、及び管本体11の後端に取り付けられる口元スリーブ13、を備えている。また、口元スリーブ13の後端部には、上述したネジ部2が一体に取り付けられている。はじめに、管本体11の作製方法について説明する。
次に、拘束部材3について説明する。図5は拘束部材の側面図(a)及びA−A線断面図(b)である。同図に示すように、拘束部材3は、先端及び後端が開口する中空の円筒状に形成されており、膨張式管1の管本体11が挿入できるような内径を有している。但し、この拘束部材3の内径は、口元スリーブ13の外径よりは小さい。そのため、後述するように、拘束部材3は、口元スリーブ13によって押されながら、削孔400内に挿入される。
次に、上記のように構成されたロックボルトの施工方法について、図6〜図16も参照しつつ説明する。本実施形態においては、図1に示すように、既設のトンネル500を対象とし、矢板及び覆工100が打設された内壁面Xに沿って複数のロックボルトを所定間隔おきに打設する。まず、図6に示すような公知の削孔機6により、覆工100及び覆工背面空間200を貫通し、地山300まで延びる削孔400を形成する。次に、図7に示すように、覆工100の厚みをスケール150で計測し、後に打設されるロックボルトの拡径用スリット31が覆工100の背面より地山側に位置することを確認しておく。
なお、覆工背面空間200は、覆工100と地山300との間に必ず存在するものではなく、また、覆工背面空間200には、矢板が存在する他、注入材が充填されていたり、或いは今後充填される予定でまだ空隙である、等、トンネルによってまちまちである。
以上のように、本実施形態によれば、膨張式管1において、覆工100に配置さている部分には、筒状の拘束部材3が配置されているため、膨張式管1が膨張しても、覆工100内に配置された部分は、拘束部材3によって膨張が規制される。その一方で、拘束部材3の先端部には軸方向に延びている拡径用スリット31が設けられてため、膨張式管1の膨張によって、拘束部材3より先端側の膨張式管1は円滑に膨張することが出来る。そのため、膨張式管の膨張によって、覆工に負荷が作用するのを防止した状態でロックボルト10が地山に定着され、同時に、ロックボルト10によって地山の補強もすることができる。また、膨張式管1の後端部にネジ部2が取り付けられているため、削孔400から突出するネジ部2にネジ締結により作業性良く確実に固定物8を覆工100に固定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合せ可能である。
上記実施形態では、膨張式管1のネジ部2を雄ネジによって構成しているが、雌ネジが形成されたネジ部2であってもよい。この場合、図16に示すように、ネジ部2に対しては、固定物の表面にワッシャを取り付けた上で、ワッシャ5にボルト88を挿通し、このボルト88の雄ネジを、ネジ部2に螺合させる。これによっても、固定物8の取り付けが可能である。
上記実施形態では、拘束部材3の拡径部分を矢板が配置する覆工背面空間200内に配置しているが、図17に示すように、拘束部材3を延長し、拡径部分が地山300内に配置されるようにしてもよい。これにより、たとえ覆工100と地山300とが大きく離れて覆工背面空間200に矢板が存在していなかったとしてもセメントモル7aが収容された袋体7等の定着材をこの空間200に脱落させずに削孔400の奥端部に配置させることが出来る。また、拘束部材3の拡径部分が地山300で拡径することによって地山300に流れ出した定着材が、拡径した拘束部材3によって堰き止められ、覆工背面空間200内に流出してしまうのを防止する為、定着材の効果を最大限に発揮させことができる。
上記実施形態に係る施工方法は、一例であり、各部材の取付は適宜変更することができる。例えば、図18に示すような順番で施工することができる。まず、図18(a)に示すように、覆工100内に拘束部材3を配置するとともに、棒状又はパイプ状の挿入治具600を用いて、定着材7を削孔400の奥端部に配置する。続いて、図18(b)に示すように、雄ネジ付きの膨張式管1を拘束部材3に挿入しつつ、地山まで押し込む。これにより、削孔400内の定着材7が膨張式管1の先端によって押し潰され、また、口元スリーブ13によって拘束部材3が押され、覆工100内の適切な位置に配置される。このような方法であっても、上記実施形態と同様に、ロックボルトを施工することができる。
さらに、図19に示すように、膨張式管の後端部に止水プラグを取り付けることもできる。すなわち、図19(a)に示すように、この止水プラグ800は、中空の円筒状に形成された小径部801と、その後端に取り付けられた円板状の大径部802とを備えており、例えば、水、酸、アルカリ等に対する劣化の少ないゴム等の有機化合物により形成することができる。小径部801は、覆工100の削孔400に挿入可能であり、内径は、口元スリーブ13の外径とほぼ一致する。また、大径部802には、雄ネジが挿通可能な貫通孔803が形成されている。そして、図19(b)に示すように、膨張式管1を膨張させた後、口元スリーブ13の後端部の外周を覆うように、止水プラグ800の小径部801を配置する。このとき、雄ネジ2は、止水プラグ800の大径部802を貫通し、外部に突出する。また、大径部802は、覆工100の表面に当接するとともに、ナット9の締付によって、ワッシャ5により押圧される。このような止水プラグ800を用いることで、削孔400から覆工100の表面側への漏水が防止され、覆工100の損傷をさらに抑制することができる。
2 :ネジ部
3 :拘束部材
10 :ロックボルト
Claims (8)
- 地山及びその表面に施された覆工に形成された削孔に定着されるとともに、前記覆工の表面に固定物を取り付け可能なロックボルトであって、
筒状に形成され、軸方向に延びる内部空間を有するとともに、前記内部空間に加圧流体を注入することで、塑性変形して膨張する膨張式管と、
前記膨張式管に挿通され、前記削孔において少なくとも前記覆工と対応する位置に配置される、筒状に形成され且つ先端部に軸方向に延びている拡径用スリットを有する拘束部材と、
前記膨張式管の端部に取り付けられ、前記削孔への定着時に、前記固定物に係合可能なネジ部と、
を備えている、ロックボルト。 - 前記ネジ部は、前記膨張式管が前記削孔への定着時に、前記削孔から突出する雄ネジである、請求項1に記載のロックボルト。
- 前記拘束部材において、前記拡径用スリットが複数設けられ、前記膨張式管の膨張とともに該複数の拡径用スリットが前記覆工の背面と地山との間で拡径可能に構成されている、請求項1または2に記載のロックボルト。
- 前記拘束部材は、少なくとも、前記覆工から前記地山まで達する長さを有している、請求項1または2に記載のロックボルト。
- 前記ロックボルトの先端から所定長が、前記地山に対してセメント定着材により定着される、請求項1から4のいずれかに記載のロックボルト。
- 地山及びその表面に施された覆工に対し、削孔を形成するステップと、
請求項1から4のいずれかに記載のロックボルトを前記削孔に挿入するステップと、
前記膨張式管の内部空間に加圧流体を注入することで、膨張させることで、当該膨張式管を前記削孔内壁面に密着させるステップであって、当該膨張式管において前記覆工内に配置された部分の膨張を前記拘束部材によって拘束するとともに、当該拘束部材の先端部を前記膨張式管の膨張に伴って拡径させるステップと、
前記ネジ部に固定物を係合させるステップと、
前記ネジ部に対し、ナット及びワッシャを取り付けるとともに、前記ワッシャと覆工の表面との間に前記固定物を挟み、前記ナットを前記ネジ部に対して締め付けることで、前記固定物を、前記ワッシャとナットを介して前記覆工に表面に押圧させるステップと、
を備えている、ロックボルトの施工方法。 - 前記ネジ部は、前記膨張式管が前記削孔への定着時に、前記削孔から突出する雄ネジであって、
前記固定物は、前記削孔から突出する雄ネジに係合される、請求項6に記載のロックボルトの施工方法。 - 前記ロックボルトの前記削孔への挿入に先立って、または前記ロックボルトの挿入とともに、前記削孔の奥端部に、セメント定着材を配置するステップと、
前記セメント定着材により、前記ロックボルトの所定長を前記削孔に定着させるステップと、
をさらに備えている、請求項6または7に記載のロックボルト施工方法。
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