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JP6485620B2 - ロボット制御システムおよびロボット制御方法 - Google Patents

ロボット制御システムおよびロボット制御方法 Download PDF

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JP6485620B2
JP6485620B2 JP2014179563A JP2014179563A JP6485620B2 JP 6485620 B2 JP6485620 B2 JP 6485620B2 JP 2014179563 A JP2014179563 A JP 2014179563A JP 2014179563 A JP2014179563 A JP 2014179563A JP 6485620 B2 JP6485620 B2 JP 6485620B2
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Description

本発明は、先端部の手先を移動可能に構成された産業用ロボットの手先位置および姿勢の制御システムと制御方法に関するものである。特に、カメラなどで計測されたロボットの情報に基づいて、ロボットの手先の位置を制御するロボット制御システムおよびロボット制御方法に関するものである。
下記特許文献1には、カメラによりワークおよび部品が撮像され、その画像に基づいて視覚認識装置によりワークおよび部品のカメラ座標値が算出され、この算出されたカメラ座標値と視覚認識装置に予め格納されているワークおよび部品の正規のカメラ座標値とが比較されてワークおよび部品の位置ずれ量が算出され、これがカメラ座標系からロボット座標系に変換され、この変換された位置ずれ量に基づいてロボットが制御される方法が開示されている。
特開平5−108126号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示されたようなビジュアルフィードバック制御では、ロボットの最終的な手先の位置および姿勢の精度を向上させるためには、ロボットとカメラとを高精度にキャリブレーションする必要がある。これは、カメラの内部および外部パラメータの設定誤差、カメラ座標系からロボット座標系への変換時の誤差、およびロボットの実際の手先位置と測定されたロボットの手先位置との誤差が順次に上乗せされるためである。
ロボットとカメラとのキャリブレーションを高精度に行うには、時間がかかったり、コストが高くなったりしてしまう。また、現在では、位置制御や速度制御を用いた産業用ロボットが主流となっており、このような既存のロボットに適用できることが望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、ロボットおよびカメラのキャリブレーションにかかる時間やコストを低減することができ、かつ既存の産業用ロボットにも容易に適用可能なロボット制御システムおよびロボット制御方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、手先部を有し、この手先部を移動させるアームを有するロボットと、前記手先部の位置と、前記手先部の移動先である目標位置とを検出する外界センサと、前記アームを計測して前記手先部の位置を検出する内界センサと、前記外界センサで検出された前記手先部の位置と、前記外界センサで検出された前記手先部の目標位置との誤差を算出し、この誤差を、カメラ座標系からロボット座標系へ変換後、前記内界センサにより検出された前記手先部の位置に加えることで、前記手先部の仮想目標位置を設定し、設定された前記仮想目標位置へ前記手先部が移動するよう前記アームを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記仮想目標位置を次式に設定することを特徴とするロボット制御システムである。
Figure 0006485620
但し、x はロボットの手先部の真の目標位置で左肩のwはロボット座標系からみたことを示しており、Δx はロボットの手先部の真の位置と内界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれ、Δx cd はロボットの手先部の真の目標位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の目標位置との間のずれ、Δx はロボットの手先部の真の位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれである。
請求項2に記載の発明は、手先部とこの手先部を移動させるアームとを有するロボットの制御方法であって、前記手先部の位置と前記手先部の移動先である目標位置とを検出する位置検出工程と、前記アームを計測して前記手先部の位置を検出する手先検出工程と、前記位置検出工程で検出された前記手先部の位置と、前記位置検出工程で検出された前記手先部の目標位置との誤差を算出し、この誤差をカメラ座標系からロボット座標系へ変換する誤差算出工程と、前記手先検出工程にて検出された前記手先部の位置に前記誤差算出工程で算出した誤差を加えることで、前記手先部の仮想目標位置を設定する位置設定工程と、前記位置設定工程にて設定された前記仮想目標位置へ前記手先部が移動するよう前記アームを制御する制御工程とを含み、前記位置設定工程では、前記仮想目標位置を次式に設定することを特徴とするロボット制御方法である。
Figure 0006485620
但し、x はロボットの手先部の真の目標位置で左肩のwはロボット座標系からみたことを示しており、Δx はロボットの手先部の真の位置と内界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれ、Δx cd はロボットの手先部の真の目標位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の目標位置との間のずれ、Δx はロボットの手先部の真の位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれである。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記位置検出工程と、前記手先検出工程と、前記誤差算出工程と、前記位置設定工程と、前記制御工程とを順次に繰り返し実行するか、または、前記手先検出工程と、前記位置検出工程と、前記誤差算出工程と、前記位置設定工程と、前記制御工程とを順次に繰り返し実行することを特徴とする請求項2に記載のロボット制御方法である。
従来のビジュアルフィードバック制御では、外界センサ(たとえばカメラ)とロボットとのキャリブレーション誤差が、ロボットの手先部の位置と目標位置との間の最終的な誤差に直接影響するため、ロボットとカメラとのキャリブレーションを高精度に行う必要があった。しかしながら、請求項1に記載の発明および請求項2に記載の発明によれば、内界センサにより検出されたロボットの手先部の位置に、外界センサにより検出された手先部の位置と外界センサにより検出された手先部の目標位置との誤差を加えて設定した仮想目標位置に、手先部を移動させることができる。これにより、外界センサとロボットとのキャリブレーション誤差が、ロボットの手先部の位置と目標位置との間の最終的な誤差に直接影響しないようにすることができ、これによりロボットとカメラとのキャリブレーションにかかる時間やコストを低減することができる。また、請求項1に記載の発明および請求項2に記載の発明によれば、上述した制御によりロボットを制御できるため、既存の産業用ロボットに実装されているコントローラにも容易に適用することができ、工場などで稼動している既存のロボットにも直接適用することができ、利用範囲を広げることができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、各工程を順次に繰り返すことで、ロボットの手先部の位置と目標位置との間の最終的な誤差を小さくすることができ、より高精度な制御を行うことができる。
本発明が適用されるロボットの一例を示す概略斜視図である。 本発明のロボット制御システムの一実施例を示す概略ブロック図である。 本発明のロボット制御システムの一実施例における制御の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のロボット制御システムおよびロボット制御方法が適用されるロボットの一例を示す概略斜視図である。図2は、本発明のロボット制御システムの一実施例を示す概略ブロック図である。本実施例のロボット制御システムは、ロボット1と、外界センサ2と、内界センサ3と、センサ2,3からの検出信号に基づきロボット1を制御できる制御手段4とを主要部として備える。以下では、ロボット1は、工場などで用いられている産業用ロボットとされ、この産業用ロボットに本実施例のロボット制御システムが適用される場合について説明する。
ロボット1は、土台5と、土台5に回転自在に設けられるアーム6と、アーム6に設けられる手先部7とを有して構成される。アーム6は、複数のリンク棒8と、隣接するリンク棒8,8同士を互いに回転自在に接続する関節9とを有する。本実施例のアーム6は、3本のリンク棒8を有し、隣接するリンク棒8,8同士が関節9を介して互いに回転自在に接続される。アーム6は、基端部が関節9を介して土台5に回転自在に接続されて外方へ延出され、先端に手先部7が固定される。各関節9には、モータ10が設けられており、このモータ10を駆動させることで、関節9を回転させることができ、ひいてはリンク棒8を回転させることができる。なお、図1に示される座標系XYZは、3次元のロボット座標系とされる。
外界センサ2は、ロボット1の手先部7の位置と、ロボット1の手先部7の移動先である目標位置とを検出するものである。外界センサ2は、本実施例ではカメラとされる。本実施例では、カメラ2は2台用いられ、それらのカメラ2は、像面IM1,IM2同士が互いに直交するように配置される。
具体的には、一方のカメラ2は、ロボット座標系のYZ平面を撮影できるように配置され、他方のカメラ2は、ロボット座標系のZX平面を撮影できるように配置される。なお、図1に示されるように、一方のカメラ2には、互いに直交するU1軸、V1軸およびW1軸からなる3次元のカメラ座標系が設けられ、他方のカメラ2には、互いに直交するU2軸、V2軸およびW2軸からなる3次元のカメラ座標系が設けられる。各カメラ2は、前述したように像面IM1,IM2同士が互いに直交するように配置され、ロボット1の手先部7の現在の位置と、手先部7の移動先である目標位置とを撮影することができる。
内界センサ3は、ロボット1のアーム6を計測して手先部7の位置を検出するものである。内界センサ3は、本実施例ではエンコーダとされ、各関節9に設けられる。本実施例のエンコーダ3は、モータ10の回転位置を検出し、この検出結果から現在の手先部7の位置を求めることができる。
制御手段4は、カメラ2で検出されたロボット1の手先部7の位置と、カメラ2で検出されたロボット1の手先部7の移動先である目標位置との誤差を算出し、この誤差を、カメラ座標系からロボット座標系へ変換するものである。制御手段4は、ロボット1の手先部7の真の位置と、カメラ2により検出されたロボット1の手先部7の位置との手先誤差を算出することができる。制御手段4は、カメラ2に接続されており、これらのカメラ2からロボット1の手先部7の位置情報を取得することができる。この取得したロボット1の手先部7の位置と、ロボット1の手先部7の真の位置との誤差である手先誤差を、制御手段4により算出することができる。ここで、手先誤差について説明する。カメラ2からロボット1の手先部7をとらえたときには、カメラ2のひずみなどが原因で、ロボット1の手先部7の実際の位置である真の位置との間に誤差が生じることになり、これが手先誤差となる。
また、制御手段4は、ロボット1の手先部7の真の目標位置と、カメラ2により検出されたロボット1の手先部7の目標位置との目標誤差を算出することができる。制御手段4は、前述したようにカメラ2に接続されており、これらのカメラ2からのロボット1の手先部7の目標位置と、ロボット1の手先部7の真の目標位置との誤差である目標誤差を算出できる。この目標誤差は、カメラ2のひずみなどの原因により、カメラ2からロボット1の手先部7の目標位置をとらえたときに、ロボット1の手先部7の実際の目標位置である真の目標位置との間に生じる誤差である。
具体的には、次のとおりである。ロボット1の手先部7の真の位置をx=(x,y,z)、ロボット1の手先部7の真の目標位置をx=(x,y,z)、カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の位置をx=(x,y,z)、カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の目標位置をxcd=(xcd,ycd,zcd)とする。カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の位置およびカメラ2で計測されたロボット1の手先部7の目標位置は、キャリブレーション誤差を含んでいる。このとき、カメラ2のキャリブレーションによる誤差Δx、すなわち真値からのずれである手先誤差および目標誤差は、以下の式で表される。なお、以下の式において、左肩に設けられた「w」は、基準となるワールド座標系からみたことを示している。本実施例では、ロボット座標系をワールド座標系としている。また、左肩に設けられた「c」は、カメラ座標系からみたことを示している。
Figure 0006485620
Figure 0006485620
Figure 0006485620
ここで、チルダは誤差を含んだ値を示しており、その他は以下のとおりである。
Figure 0006485620
数1、数2および数3においては、手先誤差および目標誤差は、カメラ座標系からロボット座標系に変換されている。一方、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の現在の位置をx=(x,y,z)とすると、ロボット1のキャリブレーションによる誤差Δx、すなわち真値からのずれは、以下の式で表される。
Figure 0006485620
ここで、f(q)は、各関節角度からロボット1の手先部7の位置へ変換する関数を示している。なお、ロボット1の幾何情報が正確、かつ各リンク棒8が十分な剛性を有する場合には、Δxはゼロに近づくことになる。同様に、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の目標位置をxmd=(xmd,ymd,zmd)として、目標位置近傍における誤差、すなわち真値からのずれは、以下の式で定義される。
Figure 0006485620
Figure 0006485620
このように、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の位置およびエンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の目標位置と、それぞれの真値との間には、リンク棒8の歪みや弛みなどが原因とされる誤差が生じる。
次に、ロボット1の手先部7の位置および姿勢の制御時に生じる誤差は、以下の式で定義される。これは、静止摩擦や重力などの影響による誤差とされる。
Figure 0006485620
ここでは、以下のとおりである。
Figure 0006485620
数8で示される誤差は、静止摩擦などの影響が小さく、ロボット1の各関節角が目標位置に正確に制御可能であるとき、Δxm2=0となる。ここでは、産業用ロボットを対象とするため、この値はゼロとする。ただし、式の展開中では記述することとする。これにより、ロボット1に後述の目標位置を与えた際、制御後のロボット1の手先部7の位置は、数8より以下のようになる。
Figure 0006485620
また、制御手段4は、エンコーダ3により検出されたロボット1の手先部7の位置に、前述したように座標系が変換された誤差を加えることで、ロボット1の手先部7の仮想目標位置を設定することができる。制御手段4は、エンコーダ3に接続されており、このエンコーダ3からのロボット1の手先部7の位置情報を取得することができる。そして、エンコーダ3からのロボット1の手先部7の位置に前述した誤差を加えることで、ロボット1の手先部7の仮想目標位置を設定することができる。
具体的には、次のとおりである。仮想目標位置xvdを以下のように設定し、数1、数2および数4により、仮想目標位置xvdは以下のようになる。
Figure 0006485620
さらに、制御手段4は、設定された仮想目標位置へロボット1の手先部7が移動するように、ロボット1のアーム6を制御することができる。制御手段4は、モータ10と接続されており、このモータ10を制御することで、関節9ひいてはリンク棒8を回転させて、ロボット1の手先部7を設定された仮想目標位置へ到達させることができる。
次に、本実施例のロボット1を用いたロボット制御方法について説明する。図3は、本実施例のロボットの制御の手順の一例を示すフローチャートである。この図3に示されるように、本実施例では、前述した制御を用いて、位置検出工程S1、手先検出工程S2、誤差算出工程S3、位置設定工程S4および制御工程S5が順次に実行される。
具体的には、まずロボット1の手先部7の位置とロボット1の手先部7の移動先である目標位置とを検出する(ステップS1)。この検出は、カメラ2によりなされる。次に、ロボット1のアーム6を計測して、ロボット1の手先部7の位置を検出する(ステップS2)。この検出は、エンコーダ3によりなされる。そして、位置検出工程S1にて検出されたロボット1の手先部7の位置と、位置検出工程S1にて検出されたロボット1の手先部7の目標位置との誤差を算出し、この誤差をカメラ座標系からロボット座標系へ変換する(ステップS3)。
カメラ座標系からロボット座標系へ変換された前記誤差を、手先検出工程S2にて検出されたロボット1の手先部7の位置に加えることで、ロボット1の手先部7の仮想目標位置を設定する(ステップS4)。設定された仮想目標位置へ、ロボット1の手先部7が移動するようにアーム6を制御する(ステップS5)。
ところで、本実施例では、ロボット1の位置について説明したが、本実施例の手法は、ロボット1の姿勢にも応用することができる。具体的には、次のとおりである。
ロボット1の手先部7の真の姿勢をR、ロボット1の手先部7の真の目標姿勢をR、カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の姿勢をRca、カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の目標姿勢をRcdとする。カメラ2で計測されたロボット1の手先部7の姿勢およびカメラ2で計測されたロボット1の手先部7の目標姿勢は、キャリブレーション誤差を含んでいる。このとき、カメラ2のキャリブレーションによる誤差ΔR、すなわち真値からのずれは、以下の式で表される。なお、以下の式において、右肩に設けられた「T」は、これの付された行列の転置行列を表している。
Figure 0006485620
Figure 0006485620
Figure 0006485620
ここで、チルダは誤差を含んだ値を示しており、その他は以下のとおりである。
Figure 0006485620
数12、数13および数14においては、各誤差は、カメラ座標系からロボット座標系に変換されている。一方、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の現在の姿勢をRとすると、ロボット1のキャリブレーションによる誤差ΔR、すなわち真値からのずれは、以下の式で表される。
Figure 0006485620
ここで、g(q)は、各関節角度からロボット1の手先部7の姿勢へ変換する関数を示している。なお、ロボット1の幾何情報が正確、かつ各リンク棒8が十分な剛性を有する場合には、ΔRはIに近づくことになる。同様に、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の目標姿勢をRmdとして、目標姿勢近傍における誤差、すなわち真値からのずれは、以下の式で定義される。
Figure 0006485620
Figure 0006485620
このように、エンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の姿勢およびエンコーダ3で計測されたロボット1の手先部7の目標姿勢と、それぞれの真値との間には、リンク棒8の歪みや弛みなどが原因とされる誤差が生じる。
次に、ロボット1の手先部7の位置および姿勢の制御時に生じる誤差は、以下の式で定義される。これは、静止摩擦や重力などの影響による誤差とされる。
Figure 0006485620
ここでは、以下のとおりである。
Figure 0006485620
数19で示される誤差は、静止摩擦などの影響が小さく、ロボット1の各関節角が目標姿勢に正確に制御可能であるとき、ΔRm2=Iとなる。ここでは、産業用ロボットを対象とするため、この値はIとする。ただし、式の展開中では記述することとする。
そして、仮想目標姿勢Rvdを以下のように設定する。この仮想目標姿勢Rvdとなるようにアーム6を制御する。
Figure 0006485620
本実施例によれば、各工程を順次に1回実行した場合の最終的な誤差Δxfpは、以下のようになる。
Figure 0006485620
ここで、Δxm2=0を考慮すれば、誤差Δxfpは、以下のようになる。
Figure 0006485620
このように、本実施例では、キャリブレーション誤差は、制御前の誤差と制御後の誤差との差分として影響している。これは、制御前と制御後のそれぞれの位置における誤差量が近ければ近いほど、最終的な誤差Δxfpが小さくなることを示す。
これに対し、従来では、ある目標位置を与えた場合の1回の実行による誤差が、本実施例とは異なる。具体的には、次のとおりである。従来では、ロボットの手先部の誤差は、Δxcd+Δxm2となる。従来における最終的な誤差をΔxとおくと、目標値はカメラで計測した目標位置を用いるので、以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
ここで、数2を用いることで、Δxは以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
さらに、Δxm2=0を考慮すれば、Δxは以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
これは、カメラおよびロボットのキャリブレーション誤差の双方が、そのままの形で残っていることを示す。すなわち、カメラおよびロボットのキャリブレーション誤差が、最終的な誤差に直接影響している。従って、ロボットおよびカメラのキャリブレーションを高精度に行わなければならなかった。しかしながら、本実施例では、前述した数23のような式で表されるため、カメラ2およびロボット1のキャリブレーション誤差が直接影響することがなく、カメラ2およびロボット1のキャリブレーションにかかる時間やコストを低減することができる。
また、本実施例によれば、姿勢制御では、位置制御の場合と同様に、その姿勢制御を1回実行した場合の最終的な誤差ΔRfpは、以下のようになる。
Figure 0006485620
ここで、ΔRm2=Iとすれば、誤差ΔRfpは以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
このように、姿勢の誤差についても位置の場合と同様に、実行前後の誤差同士の相体量が最終的な誤差として残っていることが分かる。
これに対し、従来では、最終的な誤差ΔRが以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
ここで、位置制御の場合と同様に、ΔRm2=Iとすれば、以下のとおりとなる。
Figure 0006485620
このように、従来では、位置制御の場合と同様に、カメラおよびロボットのキャリブレーション誤差がそのまま残っている。
また、本実施例によれば、各工程を順次に繰り返し実行することができる。すなわち、制御工程S5終了後、その状態において再び位置検出工程S1を行い、そして残りの各工程を実行する。この繰り返し回数は、適宜に変更可能とされる。具体的には、以下の条件を満たす場合において繰り返し実行する。ここで、ロボット1の実行前の手先部7の位置をxα、ロボット1の実行後の手先部7の位置をxβとすると、条件は以下のとおりである。
Figure 0006485620
この条件を満たす場合において繰り返し実行することで、より高精度な制御を行うことができる。すなわち、各工程を繰り返すごとに、真の目標位置に近付くことになり、精度を向上させることができる。これは、ロボット1の実行前の手先部7の位置と目標位置との距離が、場所によるセンサの計測誤差に比べて大きい場合を示す。つまり、繰り返し実行することで、センサの計測誤差の非線形成分と同等の精度を実現することが可能となるということが分かる。さらに、非線形成分についても、制御前と制御後との位置が近いほど誤差量は減少し、繰り返すごとに精度を高めることができる。
また、本実施例によれば、姿勢制御は、位置制御の場合と同様に、その姿勢制御を繰り返し実行することができる。具体的には、ロボット1の実行前の手先部7の姿勢をRα、実行後のロボット1の手先部7の姿勢をRβとすると、繰り返し実行することで誤差が減少し、目標値に収束するための条件は、以下のとおりになる。
Figure 0006485620
この条件を満たす場合に、繰り返し実行することで、目標値へ収束させることができる。この条件の性質は、位置制御の場合の収束条件である数31と同様である。
さらに、本実施例によれば、上述した制御によりロボット1を制御できるため、既存の産業用ロボットに実装されているコントローラ(制御手段)に、ソフトウェアの変更箇所を抑制しつつ、容易に適用することができる。すなわち、工場などで稼動している既存のロボットに、ハードウェアやソフトウェアの変更箇所を抑制しつつ、直接適用することができ、利用範囲を広げることができる。
本発明のロボット制御システムおよびロボット制御方法は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では、位置検出工程S1、手先検出工程S2、誤差算出工程S3、位置設定工程S4および制御工程S5が順次に実行されたが、これに限定されるものではなく、手先検出工程、位置検出工程、誤差算出工程、位置設定工程および制御工程を順次に実行してもよい。また、前記実施例では、ロボット1は、3本のリンク棒8を有していたが、これに限定されるものではなく、適宜に変更可能である。この場合、関節9の数も、リンク棒8の数に合わせて、適宜に変更可能である。さらに、前記実施例では、カメラ2は2台とされたが、これに限定されるものではなく、3台以上としてもよい。
1 ロボット
2 外界センサ(カメラ)
3 内界センサ(エンコーダ)
4 制御手段
6 アーム
7 手先部
S1 位置検出工程
S2 手先検出工程
S3 誤差算出工程
S4 位置設定工程
S5 制御工程

Claims (3)

  1. 手先部を有し、この手先部を移動させるアームを有するロボットと、
    前記手先部の位置と、前記手先部の移動先である目標位置とを検出する外界センサと、
    前記アームを計測して前記手先部の位置を検出する内界センサと、
    前記外界センサで検出された前記手先部の位置と、前記外界センサで検出された前記手先部の目標位置との誤差を算出し、この誤差を、カメラ座標系からロボット座標系へ変換後、前記内界センサにより検出された前記手先部の位置に加えることで、前記手先部の仮想目標位置を設定し、設定された前記仮想目標位置へ前記手先部が移動するよう前記アームを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記仮想目標位置を次式に設定する
    ことを特徴とするロボット制御システム。
    Figure 0006485620
    但し、x はロボットの手先部の真の目標位置で左肩のwはロボット座標系からみたことを示しており、Δx はロボットの手先部の真の位置と内界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれ、Δx cd はロボットの手先部の真の目標位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の目標位置との間のずれ、Δx はロボットの手先部の真の位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれである。
  2. 手先部とこの手先部を移動させるアームとを有するロボットの制御方法であって、
    前記手先部の位置と前記手先部の移動先である目標位置とを検出する位置検出工程と、
    前記アームを計測して前記手先部の位置を検出する手先検出工程と、
    前記位置検出工程で検出された前記手先部の位置と、前記位置検出工程で検出された前記手先部の目標位置との誤差を算出し、この誤差をカメラ座標系からロボット座標系へ変換する誤差算出工程と、
    前記手先検出工程にて検出された前記手先部の位置に前記誤差算出工程で算出した誤差を加えることで、前記手先部の仮想目標位置を設定する位置設定工程と、
    前記位置設定工程にて設定された前記仮想目標位置へ前記手先部が移動するよう前記アームを制御する制御工程とを含み、
    前記位置設定工程では、前記仮想目標位置を次式に設定する
    ことを特徴とするロボット制御方法。
    Figure 0006485620
    但し、x はロボットの手先部の真の目標位置で左肩のwはロボット座標系からみたことを示しており、Δx はロボットの手先部の真の位置と内界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれ、Δx cd はロボットの手先部の真の目標位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の目標位置との間のずれ、Δx はロボットの手先部の真の位置と外界センサで計測されたロボットの手先部の位置との間のずれである。
  3. 前記位置検出工程と、前記手先検出工程と、前記誤差算出工程と、前記位置設定工程と、前記制御工程とを順次に繰り返し実行するか、または、前記手先検出工程と、前記位置検出工程と、前記誤差算出工程と、前記位置設定工程と、前記制御工程とを順次に繰り返し実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載のロボット制御方法。
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