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JP6479442B2 - ヘルメット用シェードおよびヘルメット - Google Patents

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JP6479442B2
JP6479442B2 JP2014244442A JP2014244442A JP6479442B2 JP 6479442 B2 JP6479442 B2 JP 6479442B2 JP 2014244442 A JP2014244442 A JP 2014244442A JP 2014244442 A JP2014244442 A JP 2014244442A JP 6479442 B2 JP6479442 B2 JP 6479442B2
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Description

この発明は、ヘルメット用シェードおよびヘルメットに関する。
ヘルメットは「頭部を衝撃などから保護するための防護帽」として一般に知られ、種々のタイプの物が広く存在する(特許文献1等多数)。
オートバイ等の各種車両の乗員用のヘルメットは、雨や風に対して顔面を防護するためのシェード(「バイザー」、「シールド板」等とも呼ばれる。)が設けられる。
また「危険が伴う作業」を行う作業者が用いるヘルメットにも、顔面保護のためにシェードが設けられることが多い。これらヘルメットは「顔面の保護を良好に行うための種々の工夫」を施されたものが従来から知られている。
上記の如きシェードは一般に、ガラスや樹脂等の平行平板状の透明板を「ヘルメット装着者の顔面側に凹となるように滑らかに曲げた形状」の物が多い。
平行平板状の透明板を曲げて形成したシェードは「外側面と内側面に生じる曲率」のため、レンズ作用(レンズ効果とも言う。)が生じる。
シェードは一般に、ヘルメットを装着した状態において上下方向と左右方向で「異なる曲率」を有しており、上記レンズ作用は上記両方向に異なるものとなる。
即ち、具体的には、シェードの上下方向と左右方向とで屈折力が異なるものとなる。一般的には、左右方向の屈折力が上下方向の屈折力よりも大きくなる。
上下方向と左右方向における屈折力の差は、所謂「非点隔差」を生じさせる。このような非点隔差があると上下・左右で焦点位置が異なるので、「シェードを通して見た前方の物体」が、乱視のように上下方向と左右方向で乖離し、ヘルメット装着者に違和感を与える。
特に、視線を動かしたときに「物体の見え方」が変動し、この違和感は顕著になる。
「シェードを通して見た前方の物体の見え方の変動」は、車両が高速である場合には乗員の安全に対する脅威となり得るし、危険な作業を行う作業員に対しては作業の妨げになり得る。
従来、ヘルメットに設けられるシェードのレンズ作用を問題としたものは、発明者の知る限りにおいて知られていない。
この発明は、上記レンズ作用を軽減もしくは除去した新規なヘルメット用シェードの実現を課題とする。
この発明のヘルメット用シェードは、ヘルメット本体の前部に配されるヘルメット用シェードであって、外側面および内側面が共に、ヘルメット本体の内側に向かって凹曲面である透明板により構成され、前記外側面および内側面をなす凹曲面は左右方向において左右対称で、該左右対称の対称面を縦方向断面、前記左右方向に平行で、光軸を含んで前記縦方向断面に直交する平面を横方向断面とするとき、有効視野領域において、前記縦方向断面と前記横方向断面の非点隔差が0.06m−1以下であり、有効視野領域における内側面および外側面の少なくとも一方は、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面である。
この発明によれば、縦方向断面と横方向断面の非点隔差が0.06m-1以下と小さい新規なヘルメット用シェードを実現できる。
ヘルメットの1例を示す斜視図である。 図1のヘルメットに装着されたシェードを示す斜視図である。 ヘルメット用シェードの有効視野領域を説明するための図である。
図1は、「ヘルメット」の1例を斜視図として示している。図1において、符号1は、ヘルメットを示し、符号10はヘルメット用シェード、符号20はヘルメット本体を示す。
以下、ヘルメット用シェードを単に、シェードと言う。
ヘルメット1は「オートバイ用」である。
図1に示すように、シェード10はヘルメット本体20の前部に配される。
図2は、図1に示したヘルメット1のヘルメット本体20に装着されたシェード10の外観を斜視図として示している。
図2に示すシェード10は、ガラスや樹脂等の「透明板」で形成されている。
図示の如くに、x、y、z方向を定める。
シェード10が、ヘルメット本体20に配された状態では、図2において、シェード10の右の側(z方向の正の側に対応)が「ヘルメット本体20の内側」になる。
以下、シェード10がヘルメット本体に配された状態において、ヘルメット本体の前側(z方向の負の側に対応)を「顔面側」と言う。即ち、図1のヘルメット1を頭部に装着したとき、装着者の顔面が上記「顔面側」を向く。
即ち、図1に示す如く、シェード10はヘルメット本体20の「前部」即ち、「装着者の顔の前側となる部位」に配される。
ヘルメット1を装着した状態において、装着者の顔面に対向するシェード10の、顔面側から見て左右方向(y軸の方向に対応)を「シェード10の横方向」と呼ぶ。また、装着者の顔面側から見て上下方向(X軸の方向に対応)を「シェード10の縦方向」と呼ぶ。
また、シェード10の両面のうち、ヘルメット本体の内側に向いた面を「内側面」、外部に向いた面を「外側面」と言う。即ち、内側面は「装着者の顔面に向いた側」である。
図2に示すように、シェード10は、外側面および内側面が共に「顔面側に凹曲面」、即ち「ヘルメット本体の内側に凹曲面である透明板」により形成されている。
シェード10の外面側および内面側をなす凹曲面は左右方向(上記「横方向」)において「左右対称」であり、該左右対称の対称面を「縦方向断面」と言う。
上記左右方向に平行で、光軸を含んで縦方向断面に直交する平面を「横方向断面」とする。「光軸」は「縦方向断面内で前記凹曲面に直交する軸」である。
換言すれば、縦方向断面と横方向断面の交線が「光軸」をなす。
図2に示すように、シェード10は、左右方向の両端部(横方向の視野領域の外側であって「視野角領域外」と言う。)に着脱部11、12を有し、この着脱部11、12を、ヘルメット本体20側の着脱部に着脱させて、ヘルメット本体20に装着・脱着できるようになっている。
また、シェード10を、ヘルメット本体20に装着した状態において、シェード10の着脱部11、12を搖動基点として搖動させることにより、シェード10をヘルメット本体20に対して開閉できる。
シェード10をヘルメット本体20に対して開放すると、ヘルメット1内の装着者の顔面の一部が剥き出しになる。
即ち「顔面のうちの額中ほどから下で口の部分まで」が解放される。
「額中ほどより上部の頭の部分」は、シェード10より上のヘルメット本体部分により保護され、「口より下の顎の部分」は、シェード10より下方のヘルメット本体部分により保護される。
なお、上述の如くシェード10は「透明」であるが、これは必ずしも「無色透明」である必要はなく、シェード10を介して前方を明瞭にみることができる限りにおいて、適宜の色に着色されていてもよい。
「適宜の色」とは、例えば、イエロー、ゴールド、シルバー、ブルー、グリーン等であり、「外界の光に応じて変色するもの」であることもできる。
この発明のシェードは、以下の点に特徴を有する。
即ち、有効視野領域において「縦方向断面と横方向断面との非点隔差」が絶対値で0.06m−1以下であり、有効視野領域における内側面および外側面の少なくとも一方は「ヘルメット本体の内側へ向かって凹のトロイダル面」である。
「有効視野領域」は、ヘルメットを装着した装着者の「シェードを介した全視野」における眼前の領域で「運転や作業の実行に際して、観察の対象を良好に観察できる領域」である。
有効視野領域は「画一的に定まる」訳ではなく、シェードを配設するヘルメットごとに設計事項として定めることができる。
後述の実施例において、有効視野領域の代表的な1例を示す。
「非点隔差」は、シェードのもつレンズ作用による「縦方向断面内における屈折力」と、「横方向断面内における屈折力」の差で、単位は「ディオプタ」である。
「ディオプタ」は、焦点距離:fを「m単位」で表したときの「1/f」である。
この発明のシェードの、レンズ作用による焦点距離を、縦方向断面につき「fx(m)」、横方向につき「fy(m)」とする。
このとき、ディオプタ単位(m−1)で表した「縦方向断面内の屈折力:Dx」は「1/fx」、「横方向断面内の屈折力:Dy」は「1/fy」である。
この明細書において「非点隔差」は「Dx−Dy」の相対値で定義される。
従って、この発明のシェードは「非点隔差が0.06m−1以下」、即ち「Dx−Dy」が以下の条件:
−0.06m−1≦Dx−Dy≦+0.06m−1
を満足する。以下、この条件を「条件A」と呼ぶことにする。
ディオプタ単位での非点隔差が、条件Aを満足すると「シェードを通してみた前方の物体」の上下方向と左右方向での乖離が十分に小さくなって違和感がなくなり、視線を動かしたときの物体の見え方の変動も殆ど目立たなくなる。
従って、ヘルメット装着者が車両の乗員である場合は安全性が高くなり、ヘルメット装着者が危険な作業を行う作業員の場合、非点隔差による作業の妨げが有効に軽減される。
条件Aを満足させることは、有効視野領域部分を構成するシェード部分を「レンズ」として想定し、収差補正の方法(非点隔差を補正する方法)に則り、外側面や内側面の面形状や、シェードにおける肉厚の分布等を調整することにより実現できる。
前述の屈折力:Dx、Dyは、その相対値としての非点隔差が条件Aを満足する限りにおいて任意であるが、これらは実用的には、それぞれの値が絶対値で0.12m−1以下であることが好ましい。
この発明のシェードの、有効視野領域部分の外側面、内側面の面形状は種々の面形状が可能である。
しかし、有効視野領域における内側面および外側面の少なくとも一方「ヘルメット本体の内側へ向かって凹のトロイダル面」である。
この場合、内側面および外側面の一方を、顔面の側から見て「凹トロイダル面」とし、他方を自由曲面とすることができる。
この場合、顔面の側から見た凹のトロイダル面と自由曲面のうち、凹のトロイダル面を内側面とすることが好ましい。
上述の如く、この発明のシェードは、有効視野領域内において前述の「条件A」を満足する。この場合「非点隔差を0とする」ことが含まれることは言うまでもない。
勿論、非点隔差を0にすると言っても、厳密に0とすることのみならず、実質的に0(例えば「0.0000以下」)とできればよい。
非点隔差を0にする場合、有効視野領域における縦方向断面における屈折力(Dx)と横方向断面における屈折力(Dy)の一方を他方に合致させて「非点隔差を0とする」ことができる。
即ち、横方向断面の屈折力:Dyに対して、縦方向断面の屈折力:Dxを補正により調整して、非点隔差を0とすることもできるし、逆に、横方向断面の屈折力:Dyを補正により調整して縦方向断面の屈折力:Dxに合わせることにより、非点隔差を0とすることもできる。
また、有効視野領域におけるシェードの厚み:Tは、光軸上の厚み:T0に対して、条件:
(1) 0.3T0≦T≦2T0
を満足することが好ましい。
条件(1)の上限を超えるとシェードの一部が厚くなり、シェードが「重くなり易い」特に、シェードを強化ガラス等で形成する場合には、重さが大きくなり易く、ヘルメット自体の重さも重くなり易い。
条件(1)の下限を超えると、シェードの厚みが一部で薄くなりすぎて、安全性の面から必要な強度を得られなくなる場合がある。
有効視野領域において、縦方向断面における、外側面の曲率半径:Rx1、内側面の曲率半径:Rx2、横方向断面における、外側面の曲率半径:Ry1、内側面の曲率半径:Ry2は、条件:
(2) 200<Rx1<1000、200<Rx2<1000
(3) 70<Ry1<400、70<Ry2<400
を満足することが好ましい。
実用的なシェードを想定すると、上記各曲率半径は、条件(2)、(3)を満足する範囲が好適であり、これら曲率半径の組み合わせにより、レンズ作用(屈折力)と共に、非点隔差を良好に補正することができる。
具体的な実施例を挙げるに先立ち、シェードの形態を、図3に即して説明する。
なお、混同の恐れはないと思われるので、シェードには、図1、図2と同じく符号10を当てる。
図3(a)に示す「y方向」は、図3(a)の図面に直交する方向であり、上の説明における「横方向(左右方向)」である。
また、「x方向」は上の説明における「縦方向(上下方向)」である。
xz面は、「縦方向断面」に平行な平面である。
図3(a)におけるシェード10は「縦方向断面における断面形状」が示されている。即ち、シェード10は、前述の説明のように、図3(a)の形状を与える断面を縦方向断面として、図のy方向に対称形状を有する。
図3(a)に符号10Aはシェード10の「外側面」を示し、符号10Bは「内側面」を示す。
外側面10A、内側面10Bは、上述の如く「トロイダル面」や「自由曲面」であり得る。従って、図3(a)に現れた外側面10A、内側面10Bの形状は「円弧形状」であることも「非円弧形状」であることもあり得る。
図3(a)に示す縦方向断面内における外側面10Aの曲率半径を「Rx1」とし、内側面10Bの曲率半径を「Rx2」とする。
これら曲率半径は、外側面や内側面が自由曲面で、図3(a)の外側面10Aや内側面10Bが「非円弧形状」である場合は、光軸近傍の「近軸曲率半径」を言うものとする。
この「光軸」を、図3(a)に符号AXで示す。
縦方向断面における外周面10A、10Bは、それぞれ「破線も含む曲面の一部」であり、これら曲面の「縦方向断面内の形状」は光軸AXに関して上下に対称形状である。
光軸AX上におけるシェード10の厚みを「T」とする。
図3(a)において「ξ」で示す部位は、装着者の目Eが、シェード10を介して外界を見るときの「縦方向の有効視野」で、これを「縦方向有効視野領域」と呼ぶ。
また、「α」は、装着者の目Eが真直ぐ前方(z方向の負の側)を見るときの視線と「縦方向有効視野領域の上端」との上下方向の距離である。
なお、図3(a)においては、縦方向有効視野領域の上端が、光軸AXと合致しているが、これは1例であり、これに限定される訳ではない。
なお、z方向と光軸AXは「平行±15度程度」が許容される。
図3(a)において、符号PAは、縦方向断面内における外側面10Aの曲率中心、符号PBは、同断面内における内側面10Bの曲率中心であり、角:θは、同断面内において、曲率中心P1から縦方向有効視野領域:ξを見込む角である。
また、「T2」は縦方向断面において、縦方向有効視野領域ξの下端部におけるシェード10の厚みを示す。
図3(b)は、シェード10を、光軸AXを含む横方向の平面(横方向断面)で切断した断面形状を示している。
シェード10は、前述の如く横方向(y方向)においては「縦方向断面」に関して対称であるから、図3(b)に示された横方向断面内の形状も光軸AXに関してy方向に対称的である。
外側面10A、内側面10Bは、上述の如く「トロイダル面」や「自由曲面」であることができ、図3(b)に現れた外側面10A、内側面10Bの形状も「円弧形状」や「非円弧形状」であり得る。
ここで、図3(b)に示す横方向断面内における外側面10Aの曲率半径を「Ry1」とし、内側面10Bの曲率半径を「Ry2」とする。
これら曲率半径は、外側面や内側面が自由曲面で、図3(b)の外側面10A、内側面10Bが「非円弧形状」である場合は、光軸近傍の「近軸曲率半径」を言うものとする。
曲率半径:Ry1は、図3(b)の面内(横方向断面)における外側面10Aの曲率中心QAと外側面10Aの光軸AX上の距離である。
同様に、曲率半径:Ry2は、横方向断面内における外側面10Bの曲率中心QBと内側面10Bの光軸AX上の距離である。
図3(b)において「η」で示す部位は、装着者の右目ERと左目ELが、シェード10を介して外界を見る「横方向(左右方向)の有効視野」であり、これを「横方向有効視野領域」と呼ぶ。
また「βR」は、右目ERが真直ぐ無限遠前方を見るときの視線と「光軸AXを含み、上下方向に平行な面(縦方向断面)」との距離、「βL」は、左目ELが真直ぐ無限遠前方を見るときの視線と縦方向断面との距離で、これらは互いに等しい(βR=βL)。
また、図3(b)に示す長さ:LTは「シェード10の横方向(左右方向)の大きさ」を表している。
なお、図3に示したシェード10は「型による成型」で製造することを想定されている。図3(b)において、光軸AXに直交する方向に対して、角:γをなす部分が「型合わせ用の位置(これはy方向における両端にある。)」であり、この型合わせ用の位置におけるシェードの厚みを「T1」とする。
「有効視野領域」は、上に説明した縦方向有効視野領域:ξと、横方向有効視野領域:ηとにより定まるシェード上の面積領域であり、シェード10をz方向の負の側から見た状態においては「ξとηを2辺とする長方形形状」の領域となる。
また、図3(b)に示す角:δは、右目ERからの「前方へ直進する視線」と内側面10Bの交点を見込む光軸AXからの角である。
角:εは、横方向断面内で、内側面10Bの曲率中心QBから横方向有効視野領域:ηの1端部へ向かう線と縦方向断面とのなす角である。
角:δは、装着者の目(ER、EL)とシェード10の位置関係により定まり、このように定まる位置関係に応じて、横方向有効視野領域:ηが定まる。
以下、比較例と実施例を説明する。
以下に説明する比較例および実施例は、何れも、図3に即して説明したシェード10を前提としている。
即ち、縦方向有効視野領域:ξ=150mm、左右方向の大きさ:LT=204mm
、横方向有効視野領域:η=125mm、距離:βR=βL=32mmとしている。
また、距離:α=70mm、角:θ=22.02度、角:δ=18.66度、角:ε=37.33度(=2δ)、角:γ=10度としている。
シェード10の材料は「屈折率:1.585、アッベ数:29.9の樹脂」が想定されている。この樹脂を用い「型成型」によりシェード10を作製する。
なお、以下の例において、長さの次元を持つ量の単位は、特に断らない限り「mm」である。
「比較例」
最初に比較例のデータを示す。
比較例は、厚さ:2mmの上記樹脂の板を成型により曲げてシェードとした例である。
比較例のデータを表1に示す。
Figure 0006479442
表1において、左欄の「面」は外側面と内側面を示し、「1」とあるのは外側面、「2」とあるのは「内側面」である。
また、光は、外側面から入射して内側面から射出するものとし、従って、外側面から内側面に向かう方向(図3におけるz方向)を「正」とする。
Rx、Ryは前述の縦方向断面内、横方向断面内での曲率半径で、面1のものが前述の「Rx1、Ry1」、面2のものが「Rx2、Ry2」である。「T」は光軸上の肉厚、「Nd」は材質の屈折率(=1.585)、「νd」はアッベ数(=29.9)である。
「非球面係数」とあるのは、非円弧形状を、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率):C、光軸AXからの高さ:H、円錐定数:Kを用いて、
Z=CH/[1+√{1−(1+K)C}]
と表したときの円錐定数:Kに相当する。
Hは、非円弧形状が縦方向断面内の形状であるときは、x方向における「光軸と非円弧形状との距離」であり、非円弧形状が横方向断面内の形状であるときは、y方向における「光軸と非円弧形状」との距離である。以下においても同様である。
上記の「Rx:Crx」は縦方向断面における非円弧形状の円錐定数、「Ry:Cry」は横方向断面における非円弧形状の円錐定数である。
比較例のシェードは、外側面、内側面共に顔面側に凹のトロイダル面であり、非球面を使用していないので、非球面係数:Crx、Cryは共に0である。
比較例における他のデータを表2に示す。
Figure 0006479442
表2において、T1、T2は、図3に即して説明した、シェードの厚みである。
「肉厚差」は、前記厚み:T1、T2、T間の差:T1−T2、T−T1、T−T2のうちで絶対値が最大となるものの値である。
比較例は、厚さ:2mmの樹脂板を成型により曲げてシェードとしているので、シェードの厚みは至る所で2mmであり「肉厚差=0」である。
「非点隔差」の欄における「Dx」は「縦方向断面内の屈折力」、「Dy」は「横方向断面内の屈折力」であり、単位は「ディオプタ」である。
比較例のシェードは、縦方向断面内・横方向断面内とも、外側面の曲率半径が内側面より大きい。このため、縦方向断面内、横方向断面内とも、屈折力は「負」となっている。
「差(Dx−Dy)」の相対値が「非点隔差」の値(ディオプタ単位)である。
比較例では、この値が0.06よりも大きい。
表1、表2に即して上に説明した各表の「表記の意味」については、以下に挙げる実施例においても同様である。
以下、この発明のシェードの実施例を13例挙げる。
「実施例1」
実施例1のデータを、表1に倣って表3に示す。
Figure 0006479442
実施例1の他のデータを、表2に倣って表4に示す。
Figure 0006479442
実施例1では非点隔差の値が0.0480と0.06よりも小さく、比較例に比して非点隔差が改善されている。
「実施例2」
実施例2のデータを、表1に倣って表5に示す。
Figure 0006479442
実施例2の他のデータを表2に倣って表6に示す。
Figure 0006479442
実施例2では、非点隔差は0.008と極めて小さい。しかし、光軸上の肉厚:Dは5mmとやや大きい。
「実施例3」
実施例3のデータを表1に倣って表7に示す。
Figure 0006479442
実施例3の他のデータを表2に倣って表8に示す。
Figure 0006479442
実施例3では、シェードの光軸上の肉厚が2mmと薄く、肉厚差も絶対値で1.02と小さい。
実施例3のシェードでは、シェードの外側面の曲率半径は、縦方向断面内・横方向断面内ともに内側面が外側面よりも大きく、レンズ作用としては正の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に正である。
非点隔差は0.0001と実施例2よりも更に小さい。
「実施例4」
実施例4のデータを表1に倣って表9に示す。
Figure 0006479442
実施例4の他のデータを表2に倣って表10に示す。
Figure 0006479442
実施例4のシェードも、レンズ作用としては正の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に正である。
シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄く、肉厚差も絶対値で1.05と小さい。非点隔差は0.0001と実施例2よりも更に小さい。
「実施例5」
実施例5のデータを表1に倣って表11に示す。
Figure 0006479442
実施例5の他のデータを表2に倣って表12に示す。
Figure 0006479442
実施例5のシェードも、レンズ作用としては正の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に正である。シェードの光軸上の肉厚は3mmと薄く、肉厚差も絶対値で1.58と小さい。
非点隔差(=|−0.0001|)は0.0001と実施例2よりも更に小さい。
「実施例6」
実施例6のデータを表1に倣って表13に示す。
Figure 0006479442
実施例6の他のデータを表2に倣って表14に示す。
Figure 0006479442
実施例6のシェードでも、シェードはレンズ作用としては負の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に負である。シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄く、肉厚差も絶対値で1.34と小さい。
非点隔差は0.0000と小さく「実質的に0」である。
実施例6のシェードの「横方向断面内の形状」は比較例のものと同じである。
従って「Dy」の値は、比較例のシェードと同じ値(−0.0727)である。
実施例6では、外側面(面1)における縦方向断面内の曲率半径:Rxを比較例のものと異ならせ、意図的に大きなDxを発生させ、このDxをDyに合致させることにより、非点隔差を実質的に「0」としている。
「実施例7」
実施例7のデータを表1に倣って表15に示す。
Figure 0006479442
実施例7の他のデータを表2に倣って表16に示す。
Figure 0006479442
実施例7のシェードも、レンズ作用としては負の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に負である。シェードの光軸上の肉厚:Dは2mmと薄く、肉厚差も絶対値で1.34と小さい。
非点隔差は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例7のシェードの「横方向断面内の形状」は比較例のものと同様である。
従って、「Dy」の値は、比較例のシェードと同じ値(-0.0727)である。
実施例7では、内側面(面2)における縦方向断面内の曲率半径:Rxを比較例のものと異ならせ、意図的に大きなDxを発生させ、このDxをDyに合致させることにより、非点隔差を実質的に「0」としている。
「実施例8」
実施例8のデータを表1に倣って表17に示す。
Figure 0006479442
実施例8の他のデータを表2に倣って表18に示す。
Figure 0006479442
実施例8のシェードも、レンズ作用としては負の屈折力を持つ。
従って、屈折力:Dx、Dyは共に負である。シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄く、肉厚差も絶対値で0.00と小さい。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例8のシェードの「縦方向断面内の形状」は比較例のものと同様である。
従って「Dx」の値は、比較例のシェードと同じ値(-0.0046)である。
実施例8では、外側面(面1)における横方向断面内の曲率半径:Ryを比較例のものと異ならせ「Dxに合致するDy」を発生させて非点隔差を実質的に「0」としている。
「実施例9」
実施例9のデータを表1に倣って表19に示す。
Figure 0006479442
実施例9の他のデータを表2に倣って表20に示す。
Figure 0006479442
実施例9のシェードも、レンズ作用としては負の屈折力を持つ。
従って、非点隔差におけるDx、Dyは共に負である。シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄く、肉厚差も絶対値で0.98と小さい。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例9のシェードの縦方向断面内の形状は比較例のものと同様であり、従って「Dx」の値は、比較例のシェードと同じ値(−0.0046)である。
実施例9では、内側面(面2)における横方向断面内の曲率半径:Ryを比較例のものと異ならせ「Dxに合致するDy」を発生させて、非点隔差を実質的に「0」としている。
上に説明した実施例1ないし9のシェードの「外側面・内側面の面形状」は何れも、顔面側に凹の「トロイダル面」である。
前述の如く、この発明のシェードにおける外側面や内側面の形状はトロイダル面に限らず、自由曲面形状も可能である。
以下、自由曲面を用いた例を4例、実施例10ないし実施例13として挙げる。
「実施例10」
実施例10のデータを表1に倣って表21に示す。
Figure 0006479442
実施例10の他のデータを表2に倣って表22に示す。
Figure 0006479442
実施例10は、上述の実施例6のシェードを基準とし、その外側面を自由曲面化した例である。
実施例10のシェードは、実施例6のシェードと同じくレンズ作用としては負の屈折力を持ち、屈折力:Dx、Dyは共に負で絶対値で0.0727と小さい。また、シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄い。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例10においても、縦方向断面内における屈折力:Dxの値を、横方向断面における屈折力:Dy(−0.0727)に合致させることにより、非点隔差を実質的に「0」としている。
外側面の自由曲面形状は、縦方向断面内における非円弧形状を、前述の式:
Z=CH/[1+√{1−(1+K)C}]
で表したとき、円錐定数:Kに相当する非球面係数:Crxを「1.346」として与えられる非円弧形状を、縦方向断面内における外側面の「光軸AX上の曲率中心(図3(a)のPA点)を通りx方向に平行な軸」の周りに回転させて得られる面形状である。
このように、外側面を自由曲面化したことにより、光軸上の肉厚:T、厚み:T1、T2の差を絶対値で0.35と小さくすることができている。
なお、表20における厚み:T2の値は、実施例10においては、縦方向断面内における最大厚さであり、光軸AXから下方へ向かって110mmの位置における値である。
光軸から下方へ向かって150mmの位置における厚みは2mmである。
実施例10のシェードの「横方向断面内の形状」は比較例のものと同様であり、従って「Dy」の値は、比較例のシェードのものと同じ値である。
「実施例11」
実施例11のデータを表1に倣って表23に示す。
Figure 0006479442
実施例11の他のデータを表2に倣って表24に示す。
Figure 0006479442
実施例11は、上述の実施例7のシェードを基準とし、その内側面を自由曲面化した例である。
実施例11のシェードは、実施例7のシェードと同じくレンズ作用としては負の屈折力を持ち、屈折力:Dx、Dyは共に負で絶対値で0.0727と小さい。また、シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄い。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例11においても、縦方向断面内における屈折力:Dxの値を、横方向断面における屈折力の値:−0.0727に合致させることにより、非点隔差を実質的に「0」としている。
内側面の自由曲面形状は、縦方向断面内における非円弧形状を、前述の式:
Z=CH/[1+√{1−(1+K)C}]
で表したとき、円錐定数:Kに相当する非球面係数:Crxを「-1.213」として与えられる非円弧形状を、縦方向断面内における内側面の「光軸AX上の曲率中心(図3(a)のPB点)を通りx方向に平行な軸」の周りに回転させて得られる面形状である。
このように、内側面を自由曲面化したことにより、光軸上の肉厚:D、厚み:T1、T2の差を絶対値で0.32と小さくすることができている。
実施例11のシェードの「横方向断面内の形状」は比較例のものと同様であり、従って「Dy」の値は、比較例のシェードのものと同じ値である。
表22における厚み:T2の値も、実施例11と同様に、縦方向断面内における最大厚さであり、光軸AXから下方へ向かって110mmの位置における値である。
「実施例12」
実施例12のデータを表1に倣って表25に示す。
Figure 0006479442
実施例12の他のデータを表2に倣って表26に示す。
Figure 0006479442
実施例12は、上述の実施例8のシェードを基準とし、その外側面を自由曲面化した例である。
実施例12のシェードは、実施例8のシェードと同じくレンズ作用としては負の屈折力を持ち、屈折力:Dx、Dyは共に負で絶対値で0.0046と小さい。また、シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄い。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例12においても、横方向断面内における屈折力:Dyの値を、縦方向断面における屈折力:Dxの値:−0.0046に合致させて、非点隔差を実質的に「0」としている。
外側面の自由曲面形状は、横方向断面内における非円弧形状を、前述の式:
Z=CH/[1+√{1−(1+K)C}]
で表したとき、円錐定数:Kに相当する非球面係数:Cryを「-0.02881」として与えられる非円弧形状を、横方向断面内における外側面の「光軸AX上の曲率中心(図3(b)のQA点)を通りy方向に平行な軸」の周りに回転させて得られる面形状である。
このように、外側面を自由曲面化したことにより、光軸上の肉厚:Dと、厚み:T1、T2の差を絶対値で0.24と小さくすることができている。
実施例12のシェードの「横方向断面内の形状」は比較例のものと同様であり、従って「Dy」の値は、比較例のシェードのものと同じ値である。
表24における厚み:T1の値は、横方向断面において光軸AXに対して50度をなす位置における大きさであって、横方向断面における厚みの最小値である。
横方向断面において、光軸AXに対して80度をなす位置(γ=10度)における厚みは2mmである。
「実施例13」
実施例13のデータを表1に倣って表27に示す。
Figure 0006479442
実施例13の他のデータを表2に倣って表28に示す。
Figure 0006479442
実施例13は、上述の実施例9のシェードを基準とし、その内側面を自由曲面化した例である。
実施例13のシェードは、実施例9のシェードと同じくレンズ作用としては負の屈折力を持ち、屈折力:Dx、Dyは共に負で絶対値で0.0046と小さい。また、シェードの光軸上の肉厚は2mmと薄い。
非点隔差の量は0.0000と小さく、実質的に0である。
実施例13においても、横方向断面内における屈折力:Dyの値を、縦方向断面における屈折力の値:−0.0046に合致させることにより、非点隔差を実質的に「0」としている。
内側面の自由曲面形状は、横方向断面内における非円弧形状を、前述の式:
Z=CH/[1+√{1−(1+K)C}]
で表したとき、円錐定数:Kに相当する非球面係数:Cryを「0.042」として与えられる非円弧形状を、横方向断面内における内側面の「光軸AX上の曲率中心(図3(b)のQB点)を通りy方向に平行な軸」の周りに回転させて得られる面形状である。
このように、内側面を自由曲面化したことにより、光軸上の肉厚:T、厚み:T1、T2の差を絶対値で0.16と小さくすることができている。
実施例13のシェードの横方向断面内の形状は比較例のものと同様であり、従って「Dy」の値は、比較例のシェードのものと同じ値である。
表24における厚み:T1の値は、横方向断面において光軸AXに対して50度をなす位置における大きさであって、横方向断面における厚みの最小値である。
横方向断面において、光軸AXに対して80度をなす位置における厚みは2mmである。
以上に説明したように、この発明によれば、以下の如きヘルメット用シェードおよびヘルメットを実現できる。
[1]
ヘルメット本体20の前部に配されるヘルメット用シェード10であって、外側面10Aおよび内側面10Bが共に、ヘルメット本体20の内側に向かって凹曲面である透明板により構成され、前記外側面および内側面をなす凹曲面は左右方向において左右対称で、該左右対称の対称面を縦方向断面、前記左右方向に平行で、光軸AXを含んで前記縦方向断面に直交する平面を横方向断面とするとき、有効視野領域において、前記縦方向断面と前記横方向断面の非点隔差が0.06m−1以下であり、有効視野領域における内側面および外側面の少なくとも一方は、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であるヘルメット用シェード(実施例1〜9)
[2]
[1]記載のヘルメット用シェードにおいて、縦方向断面における屈折力:Dxと、横方向断面における屈折力:Dyの絶対値が、何れも0.12m−1以下であるヘルメット用シェード(実施例1〜13)。

[1]または[2]記載のヘルメット用シェードにおいて、内側面10Bおよび外側面10Aの一方は、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であり、他の一方は自由曲面であるヘルメット用シェード(実施例10〜13)。
[4]
[3]記載のヘルメット用シェードにおいて、内側面10Bがヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であるヘルメット用シェード(実施例11、13)。
[5]
[1]ないし[4]の何れか1に記載のヘルメット用シェードにおいて、有効視野領域における縦方向断面の屈折力:Dxと横方向断面の屈折力:Dyの一方を、他方に合致させて、非点隔差を0としたヘルメット用シェード(実施例6〜13)。
[6]
[1]ないし[5]の何れか1に記載のヘルメット用シェードにおいて、有効視野領域におけるシェードの厚み:Tが、光軸上の厚み:T0に対して、条件:
(1) 0.3T0≦T≦2T0
を満足するヘルメット用シェード(実施例1ないし13)。
[7]
[1]ないし[6]の何れか1に記載のヘルメット用シェードにおいて、有効視野領域において、縦方向断面における、外側面の曲率半径:Rx1、内側面の曲率半径:Rx2、横方向断面における、外側面の曲率半径:Ry1、内側面の曲率半径:Ry2が、条件:
(2) 200<Rx1<1000、200<Rx2<1000
(3) 70<Ry1<400、70<Ry2<400
を満足するヘルメット用シェード(実施例1ないし13)。
[8]
[1]ないし[7]の何れか1に記載のヘルメット用シェードにおいて、左右方向の視野角領域外に、ヘルメット本体20への着脱部11、12を有し、該着脱部によりヘルメット本体20に着脱可能であるヘルメット用シェード。
[9]
[8]記載のヘルメット用シェードにおいて、ヘルメット本体20への左右の着脱部11、12を搖動基点として、ヘルメット本体20に対して開閉可能であるヘルメット用シェード。
[10]
[1]ないし[9]の何れか1に記載のヘルメット用シェード10を有するヘルメット1。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上に説明した実施例では、装着者が無限遠前方を見るときの視線の方向と、シェードの光軸が平行であるが、これに限らず、上記視線に対して、光軸AXが、図3において左上がりや左下がりに±15度程度傾くようにシェードを配置することもできる。
この場合、上に説明した実施例1〜13のシェードの非点隔差は、実施例に示した値よりも若干大きくなるが、その影響は5%変化する程度であり、実用上の問題はない。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
1 ヘルメット
10 シェード
10A 外側面
10B 内側面
AX 光軸
ξ 縦方向有効視野領域(有効視野領域の上下方向の長さ)
η 横方向有効視野領域(有効視野領域の左右方向の長さ)
E 装着者の目
特許第3593073号公報

Claims (10)

  1. ヘルメット本体の前部に配されるヘルメット用シェードであって、外側面および内側面が共に、ヘルメット本体の内側に向かって凹曲面である透明板により構成され、前記外側面および内側面をなす凹曲面は左右方向において左右対称で、該左右対称の対称面を縦方向断面、前記左右方向に平行で、光軸を含んで前記縦方向断面に直交する平面を横方向断面とするとき、有効視野領域において、前記縦方向断面と前記横方向断面の非点隔差が0.06m−1以下であり、
    有効視野領域における内側面および外側面の少なくとも一方は、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であるヘルメット用シェード。
  2. 請求項1記載のヘルメット用シェードにおいて、縦方向断面における屈折力:Dxと、横方向断面における屈折力:Dyの絶対値が、何れも0.12m−1以下であるヘルメット用シェード
  3. 請求項1または2記載のヘルメット用シェードにおいて、
    内側面および外側面の一方は、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であり、他の一方は自由曲面であるヘルメット用シェード。
  4. 請求項3記載のヘルメット用シェードにおいて、
    内側面が、ヘルメット本体の内側に向かって凹のトロイダル面であるヘルメット用シェード。
  5. 請求項1ないし4の何れか1項に記載のヘルメット用シェードにおいて、
    有効視野領域における縦方向断面の屈折力と横方向断面の屈折力の一方を、他方に合致させて、非点隔差を0としたヘルメット用シェード。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載のヘルメット用シェードにおいて、
    有効視野領域におけるシェードの厚み:Tが、光軸上の厚み:T0に対して、条件:
    (1) 0.3T0≦T≦2T0
    を満足するヘルメット用シェード。
  7. 請求項1ないし6の何れか1項に記載のヘルメット用シェードにおいて、
    有効視野領域において、縦方向断面における、外側面の曲率半径:Rx1、内側面の曲率半径:Rx2、横方向断面における、外側面の曲率半径:Ry1、内側面の曲率半径:Ry2が、条件:
    (2) 200<Rx1<1000、200<Rx2<1000
    (3) 70<Ry1<400、70<Ry2<400
    を満足するヘルメット用シェード。
  8. 請求項1ないし7の何れか1項に記載のヘルメット用シェードにおいて、
    左右方向の視野角領域外に、ヘルメット本体への着脱部を有し、該着脱部によりヘルメット本体に着脱可能であるヘルメット用シェード。
  9. 請求項8記載のヘルメット用シェードにおいて、
    ヘルメット本体への左右の着脱部を搖動基点として、ヘルメット本体に対して開閉可能であるヘルメット用シェード。
  10. 請求項1ないし9の何れか1項に記載のヘルメット用シェードを有するヘルメット。
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