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JP6471467B2 - 力学量センサ - Google Patents

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JP6471467B2
JP6471467B2 JP2014230772A JP2014230772A JP6471467B2 JP 6471467 B2 JP6471467 B2 JP 6471467B2 JP 2014230772 A JP2014230772 A JP 2014230772A JP 2014230772 A JP2014230772 A JP 2014230772A JP 6471467 B2 JP6471467 B2 JP 6471467B2
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Description

本発明は、慣性力の印加によって生じる歪を電気信号に変換する力学量センサに関するものである。
特許文献1に示されるように、振動体に内部駆動部、外部駆動部、および、検知部の形成された角速度センサ素子が知られている。振動体は2つのアームと、これら2つのアームそれぞれの一端を接続する接続部を有する。この2つのアームそれぞれに内部駆動部、外部駆動部、および、検知部が形成され、内部駆動部と外部駆動部とによって2つのアームが逆位相で振動させられる。この振動方向に対して垂直な方向に角速度が印加されるとコリオリ力がアームに生じ、これによってアームに歪みが生じる。この歪みが検知部によって電気信号に変換される。
特開2010−249713号公報
上記したように特許文献1に示される角速度センサ素子では、アームに内部駆動部と外部駆動部、そして検知部が形成されている。この検知部は上記したコリオリ力によってアームに生じた歪みを検出するための検知領域と、この検知領域にて検知された電気信号を外部の処理回路に伝達するための配線領域とに分けられている。この検知領域と配線領域とは同一の構造となっており、アーム上に順次積層された検知下部電極、検知圧電薄膜、および、検知上部電極を有する。したがって上記したコリオリ力によってアームに歪みが生じると、その歪みに応じた電気信号(電荷)が検知領域だけではなく配線領域でも生じ、これによって角速度の検出精度が低下する虞がある。特に特許文献1では、配線領域が内部駆動部と外部駆動部との間に位置しているため、内部駆動部と外部駆動部の振動に起因する歪みが検知領域よりも配線領域で生じ易い。したがって配線領域には振動に起因する歪みに応じた電荷も生じることとなり、この電荷によって角速度の検出精度がさらに低下する虞がある。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、角速度としての慣性力の検出精度の低下が抑制された力学量センサを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するための第1発明は、基板(11)の上面に固定された固定部(20)と、
基板の上方に位置し、固定部に支持された浮遊部(30)と、
慣性力の印加による浮遊部の歪を電気信号に変換する検出用圧電部(42a〜42d)と、
固定部に形成された検出用パッド(62a〜62f)と、
検出用圧電部と検出用パッドとを電気的に接続する複数の検出用配線(72)と、を有し、
浮遊部の上面には絶縁膜(14)が形成されており、
検出用圧電部は、絶縁膜上に順次積層された下部電極(43)、圧電材料(44)、および、上部電極(45)を有し、
複数の検出用配線の内の一部が下部電極に連なり、
数の検出用配線の内の残りが上部電極から圧電材料の側面を伝って絶縁膜側へと延びた、上部電極と同一の形成材料から成る第1連結部位(46)を介して上部電極に連なっており、
下部電極に連なる検出用配線は、下部電極から延設された、下部電極と同一の形成材料から成る下延設部と、下延設部の上側に積層された、上部電極と同一の形成材料から成る上積層部と、を有し、絶縁膜上での下延設部を横断する方向において、下延設部の絶縁膜との接続部位の両側それぞれで上積層部が絶縁膜と接続し、
上部電極に連なる検出用配線は、第1連結部位を介して上部電極から延設された、上部電極と同一の形成材料から成る上延設部と、上延設部が上側に積層される、下部電極と同一の形成材料から成る下積層部と、を有し、絶縁膜上での下積層部を横断する方向において、下積層部の絶縁膜との接続部位の両側それぞれで上延設部が絶縁膜と接続しており、
下部電極および上部電極それぞれの形成材料の降伏応力は70MPa〜800MPaであることを特徴とする。
このように本発明では検出用圧電部(42a〜42d)と検出用パッド(62a〜62f)とを接続する検出用配線(72)が浮遊部(30)の絶縁膜(14)上に設けられている。そして検出用配線(72)は下部電極(43)と同一材料から成る。これによれば慣性力の印加によって浮遊部(30)に歪みが生じたとしても、検出用配線が検出用圧電部と同一構造である構成とは異なり、検出用配線(72)に電荷が生じない。したがって上記比較構成と比べて慣性力の検出精度の低下が抑制される。
また上記したように検出用配線(72)が下部電極(43)と同一の材料から成るので、検出用配線が下部電極とは異なる材料から成る構成とは異なり、検出用配線(72)と絶縁膜(14)との密着度と、下部電極と絶縁膜(14)との密着度が等しくなる。したがって下部電極(43)と絶縁膜(14)とが密着しているにも関わらず、検出用配線(72)が絶縁膜(14)から剥離することが抑制される。さらに言えば下部電極(43)の形成材料の降伏応力は70MPa〜800MPaなので、浮遊部(30)が振動したとしても、その振動によって下部電極(43)と検出用配線(72)それぞれが絶縁膜(14)から剥離することが抑制される。これにより力学量センサ(100)の寿命の低下が抑制される。
第2発明では、検出用圧電部の上部電極と下部電極は異なる材料から成り、下部電極は上部電極よりも絶縁膜との密着性が高い材料から成る。これによれば下部電極が上部電極よりも絶縁膜との密着性の低い材料から成る構成とは異なり、検出用配線(72)が絶縁膜(14)から剥離することが抑制される。これにより力学量センサ(100)の寿命の低下が抑制される。
なお、特許請求の範囲に記載の請求項、および、課題を解決するための手段それぞれに記載の要素に括弧付きで符号をつけている。この括弧付きの符号は実施形態に記載の各構成要素との対応関係を簡易的に示すためのものであり、実施形態に記載の要素そのものを必ずしも示しているわけではない。括弧付きの符号の記載は、いたずらに特許請求の範囲を狭めるものではない。
第1実施形態に係る力学量センサの概略構成を示す上面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1の破線で囲った領域Aの拡大上面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図3のV−V線に沿う断面図である。 図1の破線で囲った領域Bの拡大上面図である。 力学量センサの振動状態を説明するための概念図である。 力学量センサの振動状態を説明するための概念図である。 図7に示す振動状態の力学量センサに角速度が印加された状態を説明するための概念図である。 第2実施形態に係る力学量センサの配線構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る駆動用圧電部の配線構造を説明するための上面図である。 図11のXII−XII線に沿う断面図である。 図11のXIII−XIII線に沿う断面図である。 第2実施形態に係る検出用圧電部を説明するための上面図である。 第3実施形態に係る力学量センサの振動状態を説明するための概念図である。 第3実施形態に係る力学量センサの振動状態を説明するための概念図である。 図15に示す振動状態の力学量センサに角速度が印加された状態を説明するための概念図である。 図15〜図17に示す駆動用圧電部の接続構成を説明するための拡大上面図である。 固定部に形成されたスリットを説明するための拡大上面図である。 図19のXX−XX線に沿う断面図である。
以下、本発明に係る力学量センサを角速度センサに適用した場合の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図9に基づいて本実施形態に係る力学量センサを説明する。なお、図3および図6では構成を明りょうとするため外部に露出されていない構成部材の輪郭線を破線で示し、後述する連結部位46をハッチングで示している。そして図7〜図9では力学量センサの振動状態を明示するため、振動と角速度の検出を説明するのに必要な符号のみを記載している。
以下においては互いに直交の関係にある3方向を、x方向、y方向、z方向と示す。そしてx方向とy方向とによって規定される平面をx−y平面、y方向とz方向とによって規定される平面をy−z平面、z方向とx方向とによって規定される平面をz−x平面と示す。
図1に示す力学量センサ100はSOI基板10に微細構造を形成するようにエッチングを施すことで成る微小電気機械(MEMS)である。図2に示すようにSOI基板10は、第1基板11と、第1基板11の上方に位置する第2基板12と、第1基板11と第2基板12とを機械的に接続する絶縁層13と、を有する。基板11,12はそれぞれシリコンから成り、絶縁層13は酸化シリコンから成る。この第2基板12と絶縁層13とが所定形状にエッチング加工されることで、絶縁層13を介して第1基板11に固定された固定部20と、絶縁層13を介さずに第1基板11上に位置する浮遊部30が形成される。固定部20は第1基板11に対して不動であり、浮遊部30は第1基板11に対して可動となっており、それぞれ第2基板12によって形成されている。
図1および図2に示すように固定部20はx−y平面において矩形状を成し、破線で示す中央部21の下面に絶縁層13が連結されている。そして中央部21の外側に位置し、絶縁層13と連結されていない環状の縁部22が浮遊部30と連続的に連結されている。
浮遊部30は枠部31と支持梁32を有する。図1に示すように枠部31はx−y平面において環状を成し、枠部31の内環面によって囲まれた領域に固定部20が位置している。支持梁32は枠部31の内環面から固定部20の側面に向かって延び、両者を機械的に連結する機能を果たしている。
枠部31はx−y平面において矩形の環状を成し、x方向に延びた形状を成す2つの駆動梁33と、y方向に延びた形状を成す2つの連結梁34と、を有する。2つの駆動梁33の中央部それぞれには局所的にy方向の幅の広がった質量部35が形成され、2つの質量部35が固定部20を介してy方向に沿って並んでいる。後述するように枠部31が振動する際、主として2つの質量部35が振動し、角速度が印加されるとこれらにコリオリ力が発生する。
支持梁32はx方向に延びた形状を成し、2つの支持梁32が固定部20と枠部31とに連結されている。図1に示すように1つの連結梁34につき1つの支持梁32が連結され、2つの支持梁32が固定部20を介してx方向に並んでいる。上記したように質量部35にコリオリ力が生じると支持梁32に歪みが生じる。したがってこの歪みを検出することで角速度を検出することができる。
以下においては構成を明りょうとするために、2つの駆動梁33の内の一方を第1駆動梁33a、他方を第2駆動梁33bと示す。そして第1駆動梁33aに形成された質量部35を第1質量部35a、第2駆動梁33bに形成された質量部35を第2質量部35bと示す。また2つの支持梁32の内の一方を第1支持梁32a、他方を第2支持梁32b、2つの連結梁34の内の一方を第1連結梁34a、他方を第2連結梁34bと示す。図面においても同様である。
以上に示した固定部20と浮遊部30に圧電部40、パッド60、および、配線70が形成されている。固定部20と浮遊部30それぞれの上面には図2に示す絶縁膜14が形成され、この絶縁膜14上に圧電部40、パッド60、および、配線70が形成されている。絶縁膜14は酸化シリコンやアルミナである。
圧電部40は駆動用圧電部41と検出用圧電部42を有する。図3〜図6に示すように駆動用圧電部41と検出用圧電部42は同一構成となっており、それぞれ絶縁膜14上に順次積層された下部電極43、圧電材料44、および、上部電極45を有する。圧電材料44の分極方向を示す電気軸はz方向に沿って上部電極45から下部電極43へと向かっている。そのため上部電極45が下部電極43よりも高電位の場合に圧電材料44は伸び、下部電極43が上部電極45よりも高電位の場合に圧電材料44は縮む。そして歪みのために圧電材料44が伸びると上部電極45から下部電極43へと電流が流れ、圧電材料44が縮むと下部電極43から上部電極45へと電流が流れる。こういう性質を有する圧電材料44としては、例えばPZT膜やScAlN膜を採用することができる。なお図1に示すように電極43,45と圧電材料44それぞれはx方向に延びた形状を成している。そのために圧電材料44の伸縮がx方向において大きくなっている。
本実施形態では下部電極43と上部電極45が異なる導電材料から成り、下部電極43は上部電極45よりも絶縁膜14との密着性が高い材料から成る。換言すれば、下部電極43は上部電極45よりも降伏応力の高い材料から成る。上記したように枠部31は振動するが、その振動によって枠部31上に位置する下部電極43は変形する。したがって下部電極43の降伏応力が低いと上記の変形時に不可逆変化が起き、枠部31が元に戻ろうとしたとしても、下部電極43が元に戻らず、これによって下部電極43が枠部31から剥がれる虞がある。
半導体基板に形成する導電材料としてはAl(アルミニウム)を考えることができるが、Alの降伏応力は15MPa程度である。枠部31の振動周波数は後述するように4〜50kHzであり、このように枠部31が振動する場合、下部電極43の材料としてAlを採用すると、下部電極43の形成材料が絶縁膜14から剥離することが本発明者によって確認されている。したがって下部電極43の形成材料としてはAlの降伏応力よりも高い材料が採用される。このような材料としては、例えばAu(金)やプラチナ(Pt)などを採用することができる。Auの降伏応力は100MPa程度、Ptの降伏応力は70MPa程度である。また単層の導電材料だけではなく、例えばTi(チタン)にAuやPtの積層された二層の導電材料を採用することができる。特に上部電極45としてはSRO(酸化ストロンチウム)を採用することができ、下部電極43としてはPtにSROが積層されたものを採用することもできる。TiとSROの降伏応力は800MPa程度である。以上に示した、降伏応力が70MPa〜800MPaの材料を下部電極43の形成材料として採用した場合、上記したように枠部31が振動したとしても、下部電極43の形成材料が絶縁膜14から剥離し難いことが本発明者によって確認されている。
図1に示すように駆動用圧電部41は枠部31に設けられ、検出用圧電部42は支持梁32に設けられている。駆動用圧電部41によって枠部31が振動させられ、質量部35へのコリオリ力の印加によって生じた支持梁32の歪が検出用圧電部42によって検出される。
本実施形態の圧電部40は駆動用圧電部41を8つ有し、検出用圧電部42を4つ有する。以下においてはこれら8つの駆動用圧電部41の違いと4つの検出用圧電部42の違いそれぞれを明りょうとするため、第1駆動用圧電部41a〜第8駆動用圧電部41h、第1検出用圧電部42a〜第4検出用圧電部42dと示す。図面においても同様である。
図1に示すように2つの駆動用圧電部41a,41bが第1駆動梁33aの一端に設けられ、2つの駆動用圧電部41c,41dが第1駆動梁33aの他端に設けられている。そして駆動用圧電部41a,41cそれぞれが駆動用圧電部41b,41dそれぞれよりも固定部20から離れて位置している。また駆動用圧電部41a,41bはy方向に並んで互いに電気的に接続され、駆動用圧電部41c,41dはy方向に並んで互いに電気的に接続されている。
同様にして、2つの駆動用圧電部41e,41fが第2駆動梁33bの一端に設けられ、2つの駆動用圧電部41g,41hが第2駆動梁33bの他端に設けられている。そして駆動用圧電部41e,41gそれぞれが駆動用圧電部41f,41hそれぞれよりも固定部20から離れて位置している。また駆動用圧電部41e,41fはy方向に並んで互いに電気的に接続され、駆動用圧電部41g,41hはy方向に並んで互いに電気的に接続されている。
そして図1に示すように2つの検出用圧電部42a,42bは第1支持梁32aに設けられ、2つの検出用圧電部42c,42dは第2支持梁32bに設けられている。検出用圧電部42a,42cそれぞれは検出用圧電部42b,42dそれぞれよりも第1質量部35a側に位置し、検出用圧電部42b,42dそれぞれは検出用圧電部42a,42cそれぞれよりも第2質量部35b側に位置している。
パッド60は駆動用パッド61と検出用パッド62を有し、これらが固定部20に形成されている。図2に示すように駆動用パッド61と検出用パッド62は同一構成となっており、それぞれ絶縁膜14上に順次積層された第1配線層63と第2配線層64を有する。第1配線層63は下部電極43と同一材料から成り、配線70の端部に相当する。第2配線層64はパッド61,62の剛性を高めるためのものであり、例えばAlを採用することができる。この第2配線層64によって、パッド61,62にワイヤを接続する際の応力によるパッド61,62の損傷が抑制される。
図1に示すようにパッド60は駆動用パッド61を3つ有し、検出用パッド62を6つ有している。これらパッド61,62はx−y平面において3行3列を成すようにマトリックス配置されており、2行目に3つの駆動用パッド61が並び、1行目と3行目それぞれに3つの検出用パッド62が並んでいる。そして図1に示すように駆動用パッド61は固定部20の中央部21に位置し、検出用パッド62は固定部20の縁部22に位置している。以下においては第1列から第3列に向かって並ぶ3つの駆動用パッド61を第1駆動用パッド61a〜第3駆動用パッド61cと示す。そして第1行目において第1列から第3列に向かって並ぶ3つの検出用パッド62を第1検出用パッド62a〜第3検出用パッド62c、第3行目において第1列から第3列に向かって並ぶ3つの検出用パッド62を第4検出用パッド62d〜第6検出用パッド62fと示す。図面でも同様である。なお力学量センサ100は、2行2列目に位置する第2駆動用パッド61bの中心をx方向に貫く第1中心線、および、y方向に貫く第2中心線それぞれを介して対称形状を成している。
図1に示すように第2駆動用パッド61bは8つの駆動用圧電部41a〜41hそれぞれと電気的に接続されている。そして第1駆動用パッド61aは駆動用圧電部41a,41gと電気的に接続され、第3駆動用パッド61cは駆動用圧電部41c,41eと電気的に接続されている。第2駆動用パッド61bには駆動信号として一定電圧が入力され、残り2つの駆動用パッド61a,61cには駆動信号として同相のパルス信号が入力される。このパルス信号のパルス周期は枠部31の共振周波数に基づいて設定され、本実施形態では20kHzになっている。上記の駆動信号の入力によって駆動用圧電部41a〜41hが伸び縮みし、枠部31(質量部35a,35b)が周波数4〜50kHz、振幅1〜50μmで振動する。なお、このようにパルス周期が20kHzに固定されているにも関わらず枠部31の周波数と振幅に幅があるのは、枠部31の質量とサイズのためにQ値が変化するためである。
また図1に示すように1行目の真ん中に位置する第2検出用パッド62bは2つの検出用圧電部42a,42cそれぞれと電気的に接続されている。そして第1検出用パッド62aは第1検出用圧電部42aと電気的に接続され、第3検出用パッド62cは第3検出用圧電部42cと電気的に接続されている。第2検出用パッド62bはグランドに接続され、残り2つの検出用パッド62a,62cには支持梁32a,32bの歪みに応じた電気信号が入力される。本実施形態では第2検出用パッド62bが検出用圧電部42a,42cそれぞれの下部電極43に接続されている。そして第1検出用パッド62aが第1検出用圧電部42aの上部電極45に接続され、第3検出用パッド62cが第3検出用圧電部42cの上部電極45に接続されている。なお上記の電極43,45と検出用パッド62a〜62cの接続関係を逆転させてもよい。
同様にして、3行目の真ん中に位置する第5検出用パッド62eは2つの検出用圧電部42b,42dそれぞれと電気的に接続されている。そして第4検出用パッド62dは第2検出用圧電部42bと電気的に接続され、第6検出用パッド62fは第4検出用圧電部42dと電気的に接続されている。第5検出用パッド62eはグランドに接続され、残り2つの検出用パッド62d,62fには支持梁32a,32bの歪みに応じた電気信号が入力される。本実施形態では第5検出用パッド62eが検出用圧電部42b,42dそれぞれの下部電極43に接続されている。そして第4検出用パッド62dが第2検出用圧電部42bの上部電極45に接続され、第6検出用パッド62fが第4検出用圧電部42dの上部電極45に接続されている。なお上記の電極43,45と検出用パッド62d〜62fの接続関係を逆転させてもよい。
配線70は圧電部40とパッド60とを電気的に接続するものであり、圧電部40を構成する下部電極43と同一材料から成る。したがって配線70と絶縁膜14との密着度が下部電極43と等しくなっている。配線70としては、駆動用圧電部41と駆動用パッド61とを電気的に接続する駆動用配線71と、検出用圧電部42と検出用パッド62とを電気的に接続する検出用配線72と、を有する。図3〜図5に示すように駆動用配線71における下部電極43と接続される端部は下部電極43から延設され、上部電極45と接続される端部は上部電極45から圧電材料44の側面を伝って絶縁膜14側へと延びた連結部位46と電気的に接続されている。図6に示すように検出用配線72においても同様の構成である。また図1および図2に示すように配線71,72におけるパッド60と電気的に接続される端部はパッド61,62の第1配線層63から延設されている。
次に、圧電部41,42、パッド61,62、および、配線71,72の形成方法を簡単に説明する。上記したようにパッド61,62の第1配線層63と配線71,72それぞれは圧電部41,42の下部電極43と同一材料から成る。したがって絶縁膜14上に下部電極43の形成材料(以下、下部材料と示す)を積層した後、その上に上記の第1配線層63、配線71,72、および、下部電極43を形作るためのレジストを形成する。そしてレジストから外部に露出された下部材料をエッチングして除去する。こうすることで第1配線層63、配線71,72、および、下部電極43それぞれを形成する。次いで、下部電極43を構成する下部材料、および、上部電極45と電気的に接続される配線71,72の端部それぞれに圧電材料44を積層する。その後、圧電材料44および圧電材料44の積層された配線71,72の端部に上部電極45の形成材料を形成し、所定形状にエッチングする。こうすることで上部電極45と上記の連結部位46とを形成し、上部電極45と配線71,72を電気的に接続する。最後にパッド61,62の第1配線層63に第2配線層64を形成する。以上により圧電部41,42、パッド61,62、および、配線71,72が形成される。
次に、y方向において並び、互いに電気的に接続された2つの駆動用圧電部の接続構造を示す。この2つの駆動用圧電部は合計4つあるが、これらの接続構造は同一なので、その代表として駆動用圧電部41c,41dの接続構造を図3〜図5に基づいて説明する。なお、駆動用圧電部41c,41dの構成材料43〜45それぞれを区別するために、43c〜45c,43d〜45dと図3〜図5では記載している。
図3および図4に示すように第3駆動用圧電部41cの下部電極43cから駆動用配線71が延設され、その駆動用配線71が第4駆動用圧電部41dの上部電極45dと電気的に接続されている。そして図1に示すようにこの駆動用配線71が第2駆動用パッド61bに接続されている。したがって下部電極43cと上部電極45dそれぞれはグランド電位に固定されている。また図3および図5に示すように第4駆動用圧電部41dの下部電極43dから駆動用配線71が延設され、その駆動用配線71が第3駆動用圧電部41cの上部電極45cと電気的に接続されている。そして図1および図3に示すように上部電極45cが駆動用配線71を介して第3駆動用パッド61cに接続されている。したがって上部電極45cと下部電極43dそれぞれに、枠部31の共振周波数に基づいてパルス周期の決定されたパルス信号が入力される。以上の接続構成により、駆動用圧電部41c,41dに印加される電圧が電気軸に対して逆転している。そのために上記のパルス信号の入力によって駆動用圧電部41c,41dの一方が伸びる場合、他方が縮むようになっている。
次に、図7および図8に基づいて枠部31の運動を説明する。上記したように駆動用圧電部41c,41dの一方が伸びる場合、他方が縮むが、この関係は、駆動用圧電部41a,41b、駆動用圧電部41e,41f、駆動用圧電部41g,41hそれぞれにおいても成立する。すなわち固定部20から離れて位置する駆動用圧電部41a,41c,41e,41gそれぞれが伸びる場合、固定部20側に位置する駆動用圧電部41b,41d,41f,41hそれぞれが縮む。これとは反対に、駆動用圧電部41a,41c,41e,41gそれぞれが縮む場合、駆動用圧電部41b,41d,41f,41hそれぞれが伸びる。
したがって図7に白抜き矢印で示すように、駆動信号の入力によって駆動用圧電部41a,41c,41e,41gが伸び、駆動用圧電部41b,41d,41f,41hが縮まる電流が流れた場合、2つの質量部35a,35bそれぞれは固定部20へと向かって変位する。そして図8に白抜き矢印で示すように駆動用圧電部41a,41c,41e,41gが縮み、駆動用圧電部41b,41d,41f,41hが伸びる電流が流れた場合、2つの質量部35a,35bそれぞれは固定部20から離れるように変位する。以上示したように、駆動信号の入力によって2つの質量部35a,35bはy方向において互いに近寄ったり互いに遠ざかったりするように振動する。
次に、図7に示す振動状態の質量部35a,35bに角速度が印加された際に生じるコリオリ力を図9に基づいて説明する。上記したようにy方向において2つの質量部35a,35bが互いに近寄ったり互いに遠ざかったりするように振動している際に、z方向に沿う角速度が印加されると、2つの質量部35a,35bにはx方向に沿うコリオリ力が逆向きに発生する。この結果、枠部31は固定部20の中心(第2駆動用パッド61bの中心)をz方向に貫く軸周りにx−y平面において回転しようとする。この枠部31の運動により2つの支持梁32a,32bに歪みが生じ、支持梁32a,32bに設けられた検出用圧電部42a〜42dそれぞれに歪みが生じる。図9にハッチング矢印で示すコリオリ力が質量部35a,35bに発生した結果、枠部31が時計回りに回転しようとした場合、第1支持梁32aは固定部20に接続された端部を支点として、連結梁34に接続された端部が紙面上方に移動する。これとは反対に第2支持梁32bは固定部20に接続された端部を支点として、連結梁34に接続された端部が紙面下方に移動する。これにより図9にハッチング矢印で示すように検出用圧電部42a,42dに縮む歪みが生じ、検出用圧電部42b,42cに伸びる歪みが生じる。この結果、検出用圧電部42a,42dに接続された検出用パッド62a,62fと、検出用圧電部42b,42cに接続された検出用パッド62c,62dとに逆向きの電流が流れる。この検出用パッド62a,62c,62d,62fに流れる電流がワイヤを介して外部装置に出力され、外部装置にて信号処理されることで角速度が検出される。なお図示しないが、枠部31が反時計回りに回転しようとした場合、第1支持梁32aにおける連結梁34に接続された端部が紙面下方に移動し、第2支持梁32bにおける連結梁34に接続された端部が紙面上方に移動する。これにより検出用圧電部42a,42dに伸びる歪みが生じ、検出用圧電部42b,42cに縮む歪みが生じる。
次に、本実施形態に係る力学量センサ100の作用効果を説明する。上記したように、配線71,72はそれぞれ下部電極43と同一材料から成り、浮遊部30の絶縁膜14上に設けられている。これによれば慣性力の印加によって浮遊部30に歪みが生じたとしても、配線が圧電部と同一構造である構成とは異なり、配線71,72それぞれに電荷が生じない。したがって上記比較構成と比べて角速度の検出精度の低下が抑制される。
特に本実施形態では振動体としての機能を果たす枠部31の絶縁膜14上に駆動用配線71が設けられている。これによれば上記した比較構成とは異なり、枠部31の振動のために駆動用配線71に電荷が生じることが抑制され、その生じた電荷によって駆動用圧電部41が伸び縮みした結果、枠部31の振動状態が不安定となることが抑制される。これにより角速度の検出精度の低下が抑制される。
また上記したように配線71,72はそれぞれ下部電極43と同一材料から成るので、配線が下部電極とは異なる材料から成る構成とは異なり、配線71,72それぞれと絶縁膜14との密着度と、下部電極43と絶縁膜14との密着度が等しくなる。したがって下部電極43と絶縁膜14とが密着しているにも関わらず、配線71,72が絶縁膜14から剥離することが抑制される。さらに言えば下部電極43の形成材料の降伏応力は70MPa〜800MPaなので、浮遊部30の振動によって下部電極43と配線71,72それぞれが絶縁膜14から剥離することが抑制される。これにより力学量センサ100の寿命の低下が抑制される。
さらに本実施形態では下部電極43が上部電極45よりも絶縁膜14との密着性が高い材料から成る。これによれば下部電極が上部電極よりも絶縁膜との密着性の低い材料から成る構成とは異なり、配線71,72が絶縁膜14から剥離することが抑制される。これにより力学量センサ100の寿命の低下が抑制される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図10〜図14に基づいて説明する。第2実施形態に係る力学量センサは上記した実施形態によるものと共通点が多い。そのため以下においては共通部分の説明を省略し、異なる部分を重点的に説明する。また以下においては上記した実施形態で示した要素と同一の要素には同一の符号を付与する。
第1実施形態では下部電極43と上部電極45が異なる導電材料から成る例を示した。これに対し本実施形態では下部電極43と上部電極45が同一の導電材料から成る点を特徴とする。
この場合、下部電極43の形成材料と上部電極45の形成材料それぞれのエッチングレートが同一になる。したがって上部電極45の形成材料をエッチングする際に下部電極43の形成材料がエッチングされることを避けるため、図10〜図14に示すように下部電極43の形成材料は上部電極45の形成材料によって覆われる。例えば図10に示すように配線71,72およびパッド61,62の第1配線層63それぞれは電極43,45の形成材料から成り、これら2つの形成材料それぞれが絶縁膜14上に設けられている。これにより配線71,72と第1配線層63それぞれの絶縁膜14との接続面積が、第1実施形態で示した構成と比べて増大し、配線71,72と第1配線層63それぞれが絶縁膜14から剥離することが抑制される。
なお図11および図12に示すように下部電極43cと上部電極45dとを電気的に接続する駆動用配線71は、下部電極43cから延設された部位が上部電極45dから延設された部位によって覆われて成る。また図11および図13に示すように下部電極43dと上部電極45cとを電気的に接続する駆動用配線71は、下部電極43dから延設された部位が、上部電極45cから延設された部位によって覆われて成る。そして上部電極45cと第3駆動用パッド61cとを電気的に接続する駆動用配線71は、下部電極43の形成材料が上部電極45cから延設された部位によって覆われて成る。さらに図14に示すように第1検出用圧電部42aの下部電極43と第2検出用パッド62bとを電気的に接続する検出用配線72は、第1検出用圧電部42aの下部電極43から延設された部位が、上部電極45の形成材料によって覆われて成る。
電極43,45の形成材料は、枠部31の振動によって電極43、配線71,72、パッド61,62それぞれが絶縁膜14から剥離することを抑制するために、第1実施形態と同様にしてAlの降伏応力よりも高い材料(降伏応力が70MPa〜800MPaの材料)が採用される。このような材料としては、第1実施形態で示したように、Au、Pt、そしてTiにAuやPtの積層されたものや、PtにSROが積層されたものを採用することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を図15〜図18に基づいて説明する。第3実施形態に係る力学量センサは上記した実施形態によるものと共通点が多い。そのため以下においては共通部分の説明を省略し、異なる部分を重点的に説明する。また以下においては上記した実施形態で示した要素と同一の要素には同一の符号を付与する。
第1実施形態ではy方向において2つの質量部35a,35bが互いに近寄ったり互いに遠ざかったりするように振動する例を示した。これに対し本実施形態ではz方向において2つの質量部35a,35bの内の一方が第1基板11に近寄り、他方が第1基板11から遠ざかるように振動することを特徴とする。
上記のように質量部35a,35bをz方向に振動させるためには、図15に示すように第1駆動梁33aに設けられた駆動用圧電部41a〜41dそれぞれを伸ばし、第2駆動梁33bに設けられた駆動用圧電部41e〜41hそれぞれを縮ませる。そして図16に示すように第1駆動梁33aに設けられた駆動用圧電部41a〜41dそれぞれを縮ませ、第2駆動梁33bに設けられた駆動用圧電部41e〜41hそれぞれを伸ばす。このように駆動用圧電部41a〜41hを伸縮させることで、z方向において2つの質量部35a,35bの内の一方が第1基板11に近寄り、他方が第1基板11から遠ざかるように振動する。この振動状態において図17に示すようにy方向に沿う角速度が印加されると、2つの質量部35a,35bにx方向に沿うコリオリ力が逆向きに発生する。この結果、枠部31は固定部20の中心をz方向に貫く軸周りにx−y平面において回転しようとする。この回転により2つの支持梁32に歪みが生じ、支持梁32に設けられた検出用圧電部42a〜42dそれぞれにおいて歪みに応じた電流が流れる。
なお図15〜図17に示すように質量部35a,35bを振動させる場合、駆動用圧電部41a〜41hの接続構造は他の実施形態で示した場合とは異なる。例えば図18に示すように、駆動用圧電部41c,41dそれぞれの下部電極43c,43dから延設された駆動用配線71が互いに電気的に接続され、この駆動用配線71が第2駆動用パッド61bに接続される。したがって下部電極43c,43dそれぞれがグランド電位に固定される。また駆動用圧電部41c,41dそれぞれの上部電極45c,45dが駆動用配線71を介して電気的に接続され、これらが第3駆動用パッド61cに接続される。したがって上部電極45c,45dそれぞれに、枠部31の共振周波数に基づいてパルス周期の決定されたパルス信号が入力される。以上の接続構成により、パルス信号の入力によって駆動用圧電部41c,41dそれぞれが同様にして伸び縮みする。
上記のように駆動用圧電部41c,41dの上部電極45にパルス信号が入力されるが、駆動用圧電部41c,41dと同様にして第1駆動梁33aに設けられた駆動用圧電部41a,41bの上部電極45にもパルス信号が入力される。しかしながら上記したように第1駆動梁33aに設けられた駆動用圧電部41a〜41dそれぞれを伸ばした場合、第2駆動梁33bに設けられた駆動用圧電部41e〜41hそれぞれを縮ませる。そのため、第2駆動梁33bに設けられた駆動用圧電部41e〜41hの下部電極43にパルス信号が入力される。これにより第1駆動梁33aに設けられた駆動用圧電部41a〜41dと、第2駆動梁33bに設けられた駆動用圧電部41e〜41hの伸縮方向が逆向きの関係となり、質量部35a,35bがz方向で振動する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
各実施形態では力学量センサ100が角速度を検出する例を示した。しかしながら力学量センサ100は加速度を検出してもよい。この場合、駆動用圧電部41a〜41h、駆動用パッド61a〜61c、および、駆動用配線71は不要となる。そして加速度の検出方向は、y方向になる。y方向に印加された加速に起因する慣性力によって質量部35a,35bそれぞれがy方向において同一方向に変位すると、それによって支持梁32a,32bに歪みが生じる。この歪みに応じた電流が検出用圧電部42a〜42dにて生成される。
各実施形態では特に述べなかったが、例えば図19および図20に示すように、絶縁層13が下面に連結された固定部20の中央部21と絶縁層13が下面に連結されていない固定部20の縁部22との間にスリット23を形成してもよい。これによれば例えば第1基板11の変形に起因する応力が固定部20の縁部22を介して浮遊部30に伝達されることが抑制される。そのため上記の振動によって枠部31の振動状態が変化することが抑制されるとともに、枠部31に歪みが生じることも抑制される。このため角速度の検出精度が低下することが抑制される。特に図19および図20に示すように、上記したスリット23はx方向に延びて駆動用パッド61と検出用パッド62との間に位置するとよい。これによれば駆動用パッド61と検出用パッド62の一方に生じた歪みが他方に伝達されることが抑制される。
各実施形態では圧電材料44の電気軸がz方向に沿って上部電極45から下部電極43へと向かっている例を示した。しかしながら圧電材料44の電気軸がz方向に沿って下部電極43から上部電極45へと向かっていてもよい。
各実施形態ではパッド61,62それぞれが第1配線層63と第2配線層64を有する例を示した。しかしながらパッド61,62それぞれは第2配線層64を有していなくともよい。また第2配線層64の形成材料としてAlを採用した例を示したが、これに限定されず、パッド61,62の剛性を高めるためのものであればよい。
各実施形態ではパッド60が駆動用パッド61を3つ有し、検出用パッド62を6つ有し、これらパッド61,62が3行3列を成すようにマトリックス配置された例を示した。しかしながらパッド61,62の個数と配置とは上記例に限定されない。
11…第1基板、14…絶縁膜、20…固定部、30…浮遊部、42a〜42d…検出用圧電部、43…下部電極、44…圧電材料、45…上部電極、45a…連結部位、62a〜62f…検出用パッド、72…検出用配線、100…力学量センサ

Claims (11)

  1. 基板(11)の上面に固定された固定部(20)と、
    前記基板の上方に位置し、前記固定部に支持された浮遊部(30)と、
    慣性力の印加による前記浮遊部の歪を電気信号に変換する検出用圧電部(42a〜42d)と、
    前記固定部に形成された検出用パッド(62a〜62f)と、
    前記検出用圧電部と前記検出用パッドとを電気的に接続する複数の検出用配線(72)と、を有し、
    前記浮遊部の上面には絶縁膜(14)が形成されており、
    前記検出用圧電部は、前記絶縁膜上に順次積層された下部電極(43)、圧電材料(44)、および、上部電極(45)を有し、
    複数の前記検出用配線の内の一部が前記下部電極に連なり、
    数の前記検出用配線の内の残りが前記上部電極から前記圧電材料の側面を伝って前記絶縁膜側へと延びた、前記上部電極と同一の形成材料から成る第1連結部位(46)を介して前記上部電極に連なっており、
    前記下部電極に連なる前記検出用配線は、前記下部電極から延設された、前記下部電極と同一の形成材料から成る下延設部と、前記下延設部の上側に積層された、前記上部電極と同一の形成材料から成る上積層部と、を有し、前記絶縁膜上での前記下延設部を横断する方向において、前記下延設部の前記絶縁膜との接続部位の両側それぞれで前記上積層部が前記絶縁膜と接続し、
    前記上部電極に連なる前記検出用配線は、前記第1連結部位を介して前記上部電極から延設された、前記上部電極と同一の形成材料から成る上延設部と、前記上延設部が上側に積層される、前記下部電極と同一の形成材料から成る下積層部と、を有し、前記絶縁膜上での前記下積層部を横断する方向において、前記下積層部の前記絶縁膜との接続部位の両側それぞれで前記上延設部が前記絶縁膜と接続しており、
    前記下部電極および前記上部電極それぞれの形成材料の降伏応力は70MPa〜800MPaであることを特徴とする力学量センサ。
  2. 前記検出用圧電部の前記上部電極と前記下部電極は異なる材料から成り、
    前記下部電極は前記上部電極よりも前記絶縁膜との密着性が高い材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の力学量センサ。
  3. 前記検出用圧電部の前記上部電極と前記下部電極は同一材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の力学量センサ。
  4. 前記浮遊部は、枠形状を成す枠部(31)と、前記枠部と前記固定部とを連結する支持梁(32a,32b)を有し、
    前記枠部の内環面によって囲まれた領域に前記固定部が位置し、
    前記支持梁は前記枠部の前記内環面から前記固定部の側面に向かって延びた形状を成し、
    前記検出用圧電部は前記支持梁に設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の力学量センサ。
  5. 前記固定部には前記検出用パッドの他に駆動用パッド(61a〜61c)が形成されており、
    前記枠部に設けられ、前記枠部を振動させる駆動用圧電部(41a〜41h)と、
    前記駆動用圧電部と前記駆動用パッドとを電気的に接続する複数の駆動用配線(71)と、を有し、
    前記駆動用圧電部は前記検出用圧電部と同様にして、前記絶縁膜上に順次積層された前記下部電極(43)、前記圧電材料(44)、および、前記上部電極(45)を有し、
    複数の前記駆動用配線(71)それぞれが有する端部の1つは、前記駆動用圧電部の前記下部電極から延設されて前記下部電極と電気的に接続される、若しくは、前記駆動用圧電部の前記上部電極から前記圧電材料の側面を伝って前記絶縁膜側へと延びた、前記上部電極と同一材料から成る第2連結部位(46)と電気的に接続されており、
    複数の前記駆動用配線(71)は前記絶縁膜上に設けられ、前記下部電極と同一材料から成ることを特徴とする請求項4に記載の力学量センサ。
  6. 前記駆動用圧電部の前記上部電極と前記下部電極は異なる材料から成り、
    前記駆動用圧電部の前記下部電極は前記上部電極よりも前記絶縁膜との密着性が高い材料から成ることを特徴とする請求項5に記載の力学量センサ。
  7. 前記駆動用圧電部の前記上部電極と前記下部電極は同一材料から成ることを特徴とする請求項5に記載の力学量センサ。
  8. 前記枠部には局所的に幅の広がった2つの質量部(35a,35b)が形成され、
    2つの前記質量部は前記固定部を介して、前記基板の上面に沿うy方向に並んでおり、
    前記駆動用圧電部は、前記y方向において2つの前記質量部が互いに近寄ったり互いに遠ざかったりするように前記枠部を振動させる、若しくは、前記基板の上面に直交するz方向において、2つの前記質量部の内の一方が前記基板の上面に近寄り、他方が前記基板の上面から遠ざかるように前記枠部を振動させることを特徴とする請求項5〜7いずれか1項に記載の力学量センサ。
  9. 前記基板の前記上面に沿いつつ前記y方向に直交する方向をx方向とすると、
    前記枠部は前記x方向と前記y方向とによって規定される平面における形状が矩形の枠形状を成し、前記x方向に延びた形状を成す2つの駆動梁(33a,33b)、および、前記y方向に延びた形状を成す2つの連結梁(34)を有し、
    1つの前記駆動梁につき1つの前記質量部が形成され、2つの前記質量部が前記固定部を介して前記y方向において並んでおり、
    前記浮遊部は前記支持梁を2つ有し、
    2つの前記支持梁それぞれは前記x方向に延びた形状を成しており、
    1つの前記連結梁につき1つの前記支持梁が連結され、2つの前記支持梁が前記固定部を介して前記x方向にて連結されていることを特徴とする請求項8に記載の力学量センサ。
  10. 前記固定部における前記検出用パッドと前記駆動用パッドとの間にスリットが形成されていることを特徴とする請求項5〜9いずれか1項に記載の力学量センサ。
  11. 前記固定部は絶縁層(13)を介して前記基板に固定されており、
    前記固定部の上面における前記駆動用パッドの形成された領域の裏面に前記絶縁層が連結されていることを特徴とする請求項10に記載の力学量センサ。
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