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JP6467629B2 - 圧力式炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は鍋内を加圧状態にして炊飯を行うことにより、短時間で美味しい御飯を炊き上げるようにした圧力式炊飯器に関するものである。
最近の圧力式炊飯器は、水と米を入れた鍋を加熱する誘導加熱コイルによる渦電流で発熱させて加熱する所謂IH炊飯器なるものが主流となっているが、鍋自体が発熱する構造であるため、鍋の内側壁に近い領域にある米は十分に加熱されるものの、内側壁から離れた鍋の中央部から中央上部にある米は加熱不足となり、炊きムラが生じやすい構造になっていた。
そこで、御飯をムラなく炊き上げることができるとともに、炊き上がり後の御飯の上面が平坦になるようにして視覚的な美味効果を奏することができる圧力式炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この圧力式炊飯器は、水と米とを含む被炊飯物を収容する鍋と、鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段と、鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、鍋内の圧力を略一定の所定の圧力とするように鍋内と外気とを連通或は遮断する開閉機構を有する圧力弁を備えている。また、圧力弁に付設され圧力弁を強制的に開状態にするための圧力弁開放部と、加熱手段の加熱量を制御するとともに圧力弁開放部による圧力弁の開作動の制御を行う制御部を備えている。そして、その制御部は、加熱により鍋内の被炊飯物が沸騰温度に達した沸騰維持工程中に圧力弁を圧力弁開放部により開作動させて沸騰中の鍋内の圧力を変更するように制御する。
沸騰維持工程中に制御部が圧力弁開放部により圧力弁を強制的に開作動させることにより鍋内の圧力が急激に変化する。その結果、鍋内では圧力降下に伴う激しい沸騰現象(突沸)が発生することになり、この沸騰現象により発生した泡により水や米粒が激しく攪拌され、鍋中央部にあった米粒と鍋の内側壁付近にあった米粒とがかき混ぜられる。
このような攪拌作用により米粒に対する加熱が全体的に平均化され、炊きムラが解消し、炊き上がり後の御飯上面の形状を平坦にすることができる。
炊飯の良し悪しを左右する要素として炊きムラの有無とともに重要な要素が御飯の硬さである。
一般的に、御飯の硬さを決定する要素としては、「お米の含水率」と「御飯に含まれるデンプンのα化の進展」の2つの要素がある。そのため、炊き上がりの御飯の硬さを変更するためには、「お米の含水率」または「御飯に含まれるデンプンのα化の進展」を変更する必要があり、その方法としては、以下の2つの方法がある。
(第1の方法)お米と水の比率を変更、すなわち、お米の含水率の変更
(第2の方法)沸騰維持工程における火力を変更、すなわちデンプンのα化の進展の変更
(1)第1の方法の原理と、その課題
お米に対する水の比率を標準よりも少なくした場合、沸騰維持工程において、鍋内の水がなくなる速度が速くなり、鍋の温度上昇が早くなるため、沸騰維持工程の時間が短くなり、お米が水を吸収する時間が短くなる。そのため、お米が吸収する水の量が少なくなり、お米の含水率が低くなるため、御飯の硬さが硬くなる(含水率=(1−(乾燥したお米
の質量/御飯の質量))×100(%))。
一方、お米に対する水の比率を標準よりも多くした場合、沸騰維持工程において、鍋内の水がなくなる速度が遅くなり、鍋の温度上昇が遅くなるため、沸騰維持工程の時間が長くなり、お米が水を吸収する時間が長くなる。そのため、お米が吸収する水の量が多くなり、お米の含水率が多くなるため、御飯の硬さが柔らかくなる。
ここで、お米の種類(銘柄)により異なるが、お米の含水率は、63%〜65%程度であることが好ましいとされている。
しかしながら、お米に対する水の比率を変更した場合、お米の含水率が好ましい値から外れてしまう場合があり、御飯の食味が低下してしまう場合がある。
すなわち、お米の含水率が好ましい値よりも低くなった場合、御飯の中心部の糊化が十分に行われず、甘みの少ない御飯になってしまう。また、お米の含水率が好ましい値よりも高くなった場合、お米に含まれる水分が過剰となり、水っぽい御飯になってしまう。
なお、糊化とは、お米のβ澱粉が加水分解しα澱粉に変化する化学変化のことであり、α化ともいう。
(2)第2の方法の原理と、その課題
一般的に、御飯の硬さと御飯に含まれるα化の進展との間には相関関係があることが知られている。
ここで、「御飯に含まれるデンプンのα化」とは、御飯に含まれるβデンプンが加水分解され、αデンプンに変化することであり、α化を促進することで御飯が柔らかく炊け、α化を抑制することで御飯が硬めに炊けるものである。
デンプンのα化は、水の存在と、御飯が98℃以上の環境に晒される時間とに依存しており、御飯が98℃以上の環境に晒される時間を変更することで、御飯の硬さを変更することができる。
圧力式炊飯器による炊飯において、御飯の温度が98℃以上となる工程としては、沸騰維持工程と蒸らし工程とがあり、これらの工程の時間により御飯の硬さが決定されることになる。各工程の時間を制御するためには、各工程の火力を制御する必要があるが、蒸らし工程において所定以上の火力を供給すると、御飯が焦げる場合があるため、蒸らし工程における火力の制御には限界がある。そのため、沸騰維持工程の時間を可変させることで、御飯に含まれるデンプンのα化を制御し、御飯の硬さを変更することができる。
ご飯の炊き方としては、「はじめちょろちょろ中パッパ、グツグツいったら火を引いて赤子泣いても蓋取るな。一本のわら燃やし」ということわざがあるように、「グツグツいったら火を引いて」のところ(沸騰維持工程に相当)で火力を弱めることにより沸騰時間を伸ばす手法となっている。
沸騰維持工程において、沸騰維持工程の火力を上げ、沸騰維持時間を短くすると、御飯のα化が抑制され、硬い御飯となる。一方、沸騰維持工程において、沸騰維持工程の火力を下げ、沸騰維持時間を長くすると、御飯のα化が促進され、柔らかい御飯となる。
しかしながら、沸騰維持工程の火力を上げると、鍋の温度が高くなり、御飯が焦げ付きやすくなる。また、沸騰維持工程の火力を下げると、鍋内の対流が十分に発生せず、鍋上層部の御飯が硬く、鍋下層部の御飯が柔らかくなるなど、御飯の炊き上がりにムラができ
てしまう。
特開2004−081824号公報
以上説明したように、従来の圧力式炊飯器では炊きムラが解消し、それまでの炊飯器より美味しいご飯の炊き上がりが期待できる。しかしながら、少なくとも沸騰維持工程における動作が画一的であり、人それぞれに異なる御飯に対する好みにきめ細かく対応できないという課題を有していた。
本発明は、上記従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、御飯の食味を向上させることができるとともに、使用者の好みにあった御飯の硬さに炊き上げることができる圧力式炊飯器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、水と米とを含む被炊飯物を収容する鍋と、鍋を加熱する加熱装置と、鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、鍋内と前記蓋体内とを連通する蒸気排出穴を開閉する圧力弁と、圧力弁による蒸気排出穴の開閉状態を切り換えることにより、鍋内の圧力を調整する圧力弁開閉部と、加熱装置と圧力弁開閉部とを制御して、昇温工程と沸騰維持工程とを含む炊飯工程を行う制御部とを備える圧力式炊飯器であって、制御部が、沸騰維持工程において、圧力弁開閉部を制御して鍋内を減圧するとともに、時間当たりの減圧量である減圧速度を「やわらかめのコース」が一番低く、「かためコース」が一番高く、「ふつうコース」は「やわらかめのコース」と「かためコース」の間に可変としたものである。
沸騰維持工程において突沸現象を生じさせた場合、突沸現象によって鍋から大量の蒸気が発生する。発生した蒸気は圧力式炊飯器の蓋及び蒸気筒を通過して炊飯器本体の外部に排出される。このとき、鍋内の水とお米から溶出したデンプンとの混合物(以下、「おねば」という。)が蒸気とともに圧力式炊飯器の蓋及び蒸気筒へと排出される。蒸気筒には、液体と気体とを分離する分離構造を有しているため、この分離構造によって、液体である「おねば」と気体である蒸気とが分離され、蒸気のみが炊飯器本体の外部へと排出されるとともに、液体である「おねば」は、蒸気筒内に滞留する。沸騰維持工程においては、鍋内の圧力が蒸気筒の圧力よりも高くなっているため、蒸気筒に滞留した「おねば」が鍋内に還流することはない。
このため鍋内の水は、蒸気筒に滞留した分減少するため、水加減を少なくした効果で沸騰維持時間が短くなる。そして、沸騰維持時間が短くなることによって御飯のα化が抑制されて硬い御飯となる。逆に、蒸気筒に滞留する「おねば」が少ない場合、鍋内の水はその分多く残り、水加減を多くした効果で沸騰維持時間が長くなる。そして、沸騰維持時間が長くなることによって御飯のα化が促進されて柔らかい御飯となる。
本発明は、上記構成によって減圧速度を可変とすることにより、蒸気筒内に滞留する「おねば」の量を調整し、沸騰維持時間を可変とし、御飯の硬さを可変とすることができる。そのため、本発明は、使用者のご飯の好みにきめ細かく対応可能な圧力式炊飯器を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器の正面図 本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器の縦断面図 本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器が備える圧力弁及び圧力弁開閉機構を示す拡大断面図 本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器が備える制御部の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器の白米・普通炊飯コースの炊飯工程における鍋内の温度及び圧力の変化を示す波形図 本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器の沸騰維持工程における鍋内の圧力変化を示す波形図 (a)は、本発明の一実施の形態に係る圧力式炊飯器の沸騰維持工程のやわらかめコースおける鍋内の圧力変化を示す波形図、(b)は、同圧力式炊飯器の沸騰維持工程のふつうコースおける鍋内の圧力変化を示す波形図、(c)は、同圧力式炊飯器の沸騰維持工程のかためコースおける鍋内の圧力変化を示す波形図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。但し、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための圧力式炊飯器を例示するものであって、本発明をこの圧力式炊飯器に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
(実施の形態)
図1及び図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る圧力式炊飯器について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る圧力式炊飯器の正面図である。図2は、図1の圧力式炊飯器の縦断面図である。本実施の形態に係る圧力式炊飯器1は、炊飯時に鍋内の圧力を大気圧以上(例えば、1.2気圧程度)に昇圧して炊飯する圧力式炊飯器である。
圧力式炊飯器1は、図2に示すように、水と米とを含む被炊飯物を収容する鍋10と、鍋10を収容する略有底筒状の炊飯器本体2と、鍋10の開口部を塞ぐように炊飯器本体2の上部に取り付けられた蓋体11とを備えている。
鍋10は、図2に示すように、上部開口部10aの周囲にフランジ部10bを有している。鍋10は、例えば、3カップ程度の米を入れて炊飯可能な大きさに形成されている。また、鍋10は、熱伝導性の高い材料(例えば、銅、アルミニウムなど)で形成される内層と、磁性材料(例えば、ステンレス鋼)で形成される外層とを備えている。鍋10の内層の表面は、例えば、フッ素樹脂で被覆されている。
炊飯器本体2は、略有底筒状の外装ケース3と、外装ケース3内に収容される略有底筒状の内ケース4とを備えている。内ケース4は、耐熱性を有する樹脂成形体で構成されている。内ケース4の上部には、鍋10を挿入可能な略円形の開口部41が形成されている。内ケース4は、開口部41を通じて鍋10を着脱自在に収容するように形成されている。外装ケース3は、内ケース4より大きな外形を有する化粧ボックスで構成されている。外装ケース3の上部には、開口部31が設けられている。外装ケース3の開口部31は、内ケース4の開口部41よりも大きく、略楕円形に形成されている。
内ケース4は、所定の直径を有する略椀状の底部4aと、その底部4aの周囲から立設された筒状の側壁部4bとを備えている。底部4aには、鍋底ヒータH1が取り付けられている。鍋底ヒータH1は、例えば、支持具(図示せず)を用いて底部4aに固定されている。鍋底ヒータH1は、例えば、消費電力が1200ワットのヒータであり、鍋10の底部を誘導加熱する電磁誘導コイルで構成されている。この鍋底ヒータH1は、鍋10の底部にうず電流を発生させて鍋10自体を自己発熱させるものである。また、内ケース4の底部4aには、鍋10の底部の温度を検知する底センサ(鍋温度検知部)Sen1が設
けられている。底センサSen1は、鍋10内の炊飯量を検知する炊飯量検知部としても機能する。なお、底センサSen1の出力により鍋10内の炊飯量を検知することは、既に公知であるので詳細な説明は省略する。底センサSen1としては、例えば、サーミスタを用いることができる。
また、内ケース4の側壁部4bの内周面には、取付け部42が形成されている。取付け部42は、開口部41と底部4aとの間に位置し、内周面側から外周面側に向かって所定の深さ凹むように形成されている。取付け部42には、側面ヒータH2が装着されている。側面ヒータH2は、例えば、鍋10の側面を誘導加熱する電磁誘導コイルで構成されている。
外装ケース3の上端部と内ケース4の上端部には、図2に示すように、フレームカバー6が取り付けられている。フレームカバー6は、外装ケース3の上端部と内ケース4の上端部との間の開口部を覆うように、外形が略楕円形である環状の板体で構成されている。フレームカバー6は、例えば、樹脂で構成されている。フレームカバー6には、フレームカバー補強部材7が取り付けられている。
フレームカバー6の開口周辺部は、鍋10のフランジ部10bが載置される載置部として機能する。炊飯器本体2の前方側(図2では左側)に位置するフレームカバー6の開口周辺部には、蓋体11に設けられたロック機構16の一端部を係止する係止部材8が設けられている。係止部材8は、ロック機構16の一端部に設けられた係止爪17aと係止する係止片8bと、その係止片8bの上方に位置して係止片8bを固定する台座8aとを備えている。台座8aの上面に、鍋10のフランジ部10bが載置される。台座8aは、例えば、耐熱性の樹脂部材で構成されている。係止片8bは、例えば、金属板により構成されている。台座8aと係止片8bとフレームカバー6とフレームカバー補強部材7とは、積層され、ネジ止めされている。
また、炊飯器本体2の後方側(図2では右側)に位置するフレームカバー6の開口周辺部には、鍋10のフランジ部10bが載置される台座8cと、蓋体11の後端部を枢動可能に軸支するヒンジ部9とが設けられている。台座8cの上面は、台座8aの上面と同じ水平面上に位置するように形成されている。ヒンジ部9は、フレームカバー6に固定される第1の取付け部9aと、蓋体11の後端部を枢動可能に軸支する第2の取付け部9bとを備えている。ヒンジ部9は、側面視において略L字状の板状部材で構成されている。ヒンジ部9は、蓋体11の重量や鍋10内の圧力上昇による負荷がかかっても変形しないような強度を有するように構成されている。例えば、ヒンジ部9は、2〜5mm程度の肉厚を有するステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属部材からなるダイキャスト成型体で構成されている。台座8cとフレームカバー6とヒンジ部9と第1の取付け部9aとは、積層され、ネジ止めされている。
外装ケース3と内ケース4との間には、所定の隙間が形成されている。この隙間には、図4に示す制御部30と、炊飯器本体2の内部を強制冷却する冷却ファン(図示せず)と、その冷却ファンを駆動するモータ(図示せず)とが配置されている。
外装ケース3の前面には、図1に示すように、表示操作部5が設けられている。表示操作部5は、操作パネル(操作部)5aと表示パネル5bを備えている。操作パネル5aには、スタートキー、メニューキー、予約キー、保温キーなどの各種操作キーが設けられている。表示パネル5bには、操作パネル5aの各種操作キーを用いて設定された炊飯コース(例えば、白米・ふつう炊飯コース、玄米炊飯コース)などの情報が表示される。
蓋体11は、図2に示すように、ヒンジ部9のヒンジピン91を中心として回動するよ
うに構成されている。蓋体11は、鍋10の上部開口部10aを塞ぐ内蓋12と、内蓋12の上方に位置して炊飯器本体2の上部開口部を塞ぐ外蓋15とを備えている。
内蓋12の上面には、図2に示すように、安全弁V1と、圧力弁13とが設けられている。安全弁V1は、鍋10内の圧力が異常上昇したときに鍋10内の蒸気を外部に逃がすための弁である。内蓋12の外周部には、鍋10の上部開口部10aに当接される環状のシール部材12aが装着されている。また、内蓋12の外周部には、外蓋15に着脱自在に係止される係止部(図示せず)が設けられている。圧力弁13は、図3に示すように、鍋10内と蓋体11内とを連通する直径3mm〜5mmの蒸気排出穴131が形成された弁座13aと、蒸気排出穴131を塞ぐように弁座13a上に載置される金属製のボール14と、ボール14の移動を規制して弁座13a上に保持するカバー13bとを備えている。ボール14は、所定の重さを有し、その自重により蒸気排出穴131を閉塞する。カバー13bには、図3に示すように、蒸気温度を検知する蒸気センサSen2が取付けられている。
外蓋15は、蓋ヒータH3と、ロック機構16と、圧力弁開閉部19とを備えている。蓋ヒータH3は、鍋10の上部開口部10a側から鍋10内を加熱するヒータである。本実施の形態においては、鍋底ヒータH1と側面ヒータH2と蓋ヒータH3とにより、鍋10を加熱する加熱装置が構成されている。
ロック機構16は、図2に示すように、外蓋15のフレームに揺動自在に固定された揺動棹17を備えている。揺動棹17の一端部には、前述した係止部材8に係止される係止爪17aが設けられている。揺動棹17の他端部には、係止部材8と係止爪17aとの係止を解除するための解除ボタン17bが設けられている。係止爪17aが係止部材8に係止されることにより、蓋体11が鍋10の上部開口部10aを塞ぐ位置で保持される。一方、解除ボタン17bが押圧されて係止爪17aと係止部材8との係止が解除されることにより、蓋体11が開位置(鍋10の上部開口部10aを開放する位置)に移動可能になる。なお、外蓋15には、蓋体11がヒンジ部9のヒンジピン91を中心として開方向に回転するのを支援するとともに、蓋体11を開位置で保持するバネ枢支機構(図示せず)が設けられている。
圧力弁開閉部19は、圧力弁13による蒸気排出穴131の開閉状態を切り換えることにより鍋10内の圧力を調整するものである。圧力弁開閉部19は、図3に示すように、シリンダ20と、シリンダ20内を進退移動するプランジャ21と、プランジャ21の先端部に装着された作動棹22と、シリンダ20の一端部と作動棹22との間に設けられたバネ体25とを備えている。
シリンダ20には、円筒状に巻回された電磁コイル(図示せず)が組み込まれている。プランジャ21は、電磁コイルの励磁の有無によりシリンダ20内を進退移動する。バネ体25は、例えば、伸張コイルバネで構成されている。作動棹22は、弾力性を有するシール部材23を介して圧力弁13のカバー13bに支持されている。
プランジャ21は、シリンダ20の電磁コイルが励磁されていないとき、図2に示すように、バネ体25の弾性力によりシリンダ20から離れる方向に付勢される。このとき、ボール14は作動棹22を介して蒸気排出穴131から離れるように押され、蒸気排出穴131が開状態となる。一方、プランジャ21は、シリンダ20の電磁コイルが励磁されているとき、バネ体25の弾性力に抗してシリンダ20内へ引き込まれる。このとき、ボール14は自重により弁座13aに設けられた傾斜面に沿って移動して蒸気排出穴131上に戻り、蒸気排出穴131が閉状態となる。
なお、圧力弁開閉部19の圧力弁13による蒸気排出穴131の開閉状態の切り換えは、モータを用いても良い。モータとギアを組み合わせて作動棹22を動かす場合、バネ体25を必要としない。また、モータの回転角度または回転回数により作動棹22の位置を細かく制御できることにより、圧力弁13の位置も細かく制御でき、蒸気排出穴131の開閉状態も細かく制御できる。
また、外蓋15には、炊飯工程で発生した「おねば」(粘性のある米の煮汁)を一時貯留する貯留タンク24を着脱自在に装着するための窪み部24dが形成されている。窪み部24dには、装着孔15aが設けられている。貯留タンク24は、装着孔15aに圧入固定される。貯留タンク24は、図2に示すように、圧力弁13の蒸気排出穴131から放出される蒸気などを吐出させる吐出筒24aと、「おねば」を一時貯留する空室24bと、蒸気を外部へ放出する蒸気放出口24cとを備えている。空室24bの底部には、貯留された「おねば」を鍋10内に戻す戻し弁V2が設けられている。なお、「おねば」は、圧力弁13の蒸気排出穴131から蒸気が放出される際に、蒸気と一緒に蒸気排出穴131から放出され、貯留タンク24の空室24bに一時貯留される。空室24bに貯留された「おねば」は、所定量になると戻し弁V2が開き、鍋10内へ戻される。なお、外蓋15の外表面は、化粧カバー18で覆われている。
次に、図4を参照して、制御部30の構成及び制御動作についてより詳しく説明する。図4は、制御部30の構成を示すブロック図である。
制御部30は、図4に示すように、種々の演算処理を行うCPU30aと、各種データの記憶を行うROM30b及びRAM30cと、操作パネル5aにて選択された炊飯メニューを検出する炊飯メニュー検出回路30dとを備えている。また、制御部30は、圧力弁13の開閉時間を設定する弁開閉タイマー30eと、圧力弁13の開閉回数をカウントするカウンタ30fと、鍋底ヒータH1,側面ヒータH2,蓋ヒータH3による鍋10の加熱温度及び加熱時間を制御する加熱制御回路30gとを備えている。さらに、制御部30は、表示パネル5bに表示される表示画面を制御する表示パネル制御回路30hと、圧力弁開閉部19を駆動させて圧力弁13の開閉タイミングを制御する圧力弁開閉機構駆動回路30iを備えている。制御部30の各部品及び回路30a〜30iは、制御回路基板に実装されている。
ROM30b及びRAM30cには、各種の炊飯メニューに対応した炊飯プログラムが記憶される。ここで、炊飯プログラムとは、前炊き、炊き上げ、沸騰維持、蒸らしの主として4つの工程を順に行うにあたって、各工程において通電時間、加熱温度、加熱時間、加熱出力等が予め決められている炊飯の手順をいう。制御部30は、操作パネル5aにて選択された炊飯メニューと底センサSen1,蒸気センサSen2の検知温度に基づいて、各部及び各装置の駆動を制御し、炊飯工程を実行する。
沸騰維持工程においては蒸気排出穴131が閉状態から開状態に切り換えられることにより、鍋10内の圧力が低下する。これにより、鍋10内には突沸現象が発生し、鍋10内の被炊飯物が攪拌される。その結果、被炊飯物に熱が効率的に伝えられ、食味の良いご飯を炊飯することができる。なお、鍋10内に突沸現象を発生させるには、例えば、鍋10内の圧力を0.05気圧以上低減させればよい。
また、沸騰維持工程において蒸気排出穴131が閉状態から開状態に切り換えられることにより、鍋10内の圧力が低下する。これにより、鍋10の壁面に沿って発生した「おねば」の膜が崩れ、沸騰泡が米粒間を通り抜けるように鍋10内全体から発生する。すなわち、一般に「カニ穴」と言われる沸騰泡が通った跡を、ご飯の表面全体に形成することができる。その結果、各米粒に熱を効率良く伝えるとともに米粒を立たせ、食味的にも視覚的にも優れたご飯を炊飯することができる。なお、鍋10の壁面に沿って発生した「お
ねば」の膜を崩すには、例えば、鍋10内の圧力を0.05気圧以上低減させればよい。
次に、図5を参照して、操作パネル5aにて炊飯メニューとして白米・普通炊飯コースが選択された場合における、炊飯工程について説明する。図5は、白米・普通炊飯コースの炊飯工程における鍋10内の温度及び圧力の変化を示すグラフである。
(a)前炊き工程
操作パネル5aにて白米・普通炊飯コースが選択された後、スタートキーが押圧されると、まず、前炊き工程が実行される。前炊き工程は、以降の工程において、米の中心部まで十分に糊化できるように、糊化温度よりも低温の水に米を浸して、予め米に吸水させる工程である。この前炊き工程において、制御部30は、鍋10内の水の温度を吸水温度θ2(例えば、55.2℃)まで昇温させた後、昇温後の温度を維持するように、底センサSen1の検知温度に基づいて鍋底ヒータH1を制御する。
また、前炊き工程が開始されると、圧力弁13が閉状態(ボール14により蒸気排出穴131を閉塞した状態)にされる。このとき同時に又はその後、鍋底ヒータH1への給電が開始される。また、このとき、制御部30に設けられた吸水タイマー(図示せず)が計時を開始する。ここでは、吸水タイマーが計時する時間を吸水時間Tkという。吸水時間Tkが炊飯メニューに応じて予め設定された時間t1(例えば、15分)になると、炊き上げ工程に移行する。なお、このとき、圧力弁13は閉止状態のままである。
(b)炊き上げ工程
炊き上げ工程は、鍋10を強火で一気に加熱して、鍋10内の水を沸騰維持状態(約100℃)にする工程である。この昇温工程において、制御部30は、鍋底ヒータH1、側面ヒータH2、及び蓋ヒータH3の全てに対して給電し続ける。これにより、鍋10の鍋底温度K1は、図5に示すように、急勾配で上昇する。この鍋底温度K1の上昇により、鍋10内に蒸気が発生する。この蒸気の蒸気温度を蒸気センサSen2が検出する。蒸気温度は、鍋底温度よりも若干遅れて上昇する。なお、蒸気が発生した当初は、鍋10の上部開口部10aとシール部材12aとの間に若干の隙間がある。このため、蒸気がその隙間から漏出し、鍋10内の圧力は上昇しない。すなわち、炊き上げ工程に移行してから所定時間は、圧力弁13が閉止状態で維持されるが、鍋10内の圧力は上昇しない。一方、炊き上げ工程に移行してから所定時間経過後、鍋10内の圧力は上昇し、炊き上げ工程の終了時には、鍋10内の圧力は大気圧以上(例えば、1.15気圧)となる。鍋底ヒータH1、側面ヒータH2、及び蓋ヒータH3への給電が継続され、図5には示していないが、蒸気温度が所定の沸騰温度(例えば、75℃)に達すると、沸騰維持工程に移行する。
なお、炊飯量が少ないときは、蒸気温度の上昇速度が速くなるため、蒸気温度K2が沸騰温度に到達するまでの時間は短い。一方、炊飯量が多いときは、蒸気温度の上昇速度が遅くなるため、蒸気温度K2が沸騰温度θ3に到達するまでの時間が長い。すなわち、炊き上げ工程の時間は、炊飯量に応じて変化する。炊き上げ工程の時間は、例えば、3分〜10分である。
(c)沸騰維持工程
沸騰維持工程は、鍋10内の水の沸騰状態を維持して、米の澱粉を糊化させ、糊化度を50%〜80%程度まで引き上げる工程である。この沸騰維持工程において、制御部30は、鍋10内の水の沸騰状態を維持するように、鍋底ヒータH1、側面ヒータH2、及び蓋ヒータH3に対して間欠的に給電する。なお、沸騰維持工程への移行直後において、鍋10内は、沸騰蒸気と圧縮された空気との混合状態になっており、完全な沸騰状態には達していないが、沸騰維持工程の途中になってようやく、鍋10内が沸騰蒸気のみで充満され、完全な沸騰状態となる。
沸騰維持工程に移ってから、所定時間(例えば、16秒よりも長い時間)、鍋10の加熱が継続されることで、鍋10内の圧力が約1.20気圧まで上昇する。
また、制御部30は、沸騰維持工程においては、少なくとも3回、蒸気排出穴131を閉状態から開状態に切り換えるように圧力弁開閉部19を制御する。これにより、鍋10内の圧力が約1.20気圧から大気圧近傍まで低下し、鍋10の壁面に沿って発生した「おねば」の膜が崩れ、沸騰泡が米粒間を通り抜けるように鍋10内全体から発生する。
制御部30は、蒸気排出穴131を開状態で所定時間(例えば、4秒)維持した後、蒸気排出穴131を開状態から閉状態に切り換えるように圧力弁開閉部19を制御する。その後、所定時間(例えば、16秒より長い時間)、鍋10の加熱が継続されることで、鍋10内の圧力が約1.20気圧に戻る。
沸騰維持工程においては、連続的に水を沸騰させるため、約100℃の蒸気が大量に発生する。この蒸気は、蒸気排出穴131などを通じて圧力式炊飯器の外部に放出される。これにより、鍋10内のほとんどの水がなくなると、鍋10内の底部の温度が水の沸点以上に上昇する。鍋10の底部の温度が沸点以上(例えば、130℃)に到達したことを底センサSen1が検知すると、蒸らし工程に移行する。
(d)蒸らし工程
蒸らし工程は、予熱を利用して余分な水分を蒸発させ、米の糊化温度を100%近くまで引き上げる工程である。この蒸らし工程において、制御部30は、鍋10の加熱を停止するように鍋底ヒータH1,側面ヒータH2,蓋ヒータH3を制御するとともに、蒸気排出穴131を閉状態から開状態に切り換えるように圧力弁開閉部19を制御する。その後、蒸らし工程の開始から所定時間(例えば、4分)経過すると、制御部30は、鍋10を加熱するように鍋底ヒータH1,側面ヒータH2,蓋ヒータH3を制御する。これにより、ご飯の表面に付着した余分な水分が蒸発される(追い炊き)。その後、所定時間(例えば、3分)経過すると、制御部30は、鍋10の加熱を停止するように鍋底ヒータH1,側面ヒータH2,蓋ヒータH3を制御する。その後、蒸らし工程の開始から所定時間(例えば、6分)経過すると、蒸らし工程を終了する。すなわち、炊飯工程を終了する。なお、炊飯工程終了後、保温工程が行われてもよい。
本実施の形態では、制御部30は、沸騰維持工程において、少なくとも3回、蒸気排出穴131を閉状態から開状態に切り換えるように圧力弁開閉部19を制御して鍋10内を減圧させるが、時間当たりの減圧量である減圧速度を可変とすることを特徴としている。
ここで減圧速度を可変させると、減圧速度が低いほど蒸気筒内に滞留する「おねば」は少なくなるため、沸騰維持時間が伸びることとなる。従って、減圧速度を高くすると硬いご飯ができ、減圧速度を遅くすると柔らかいご飯を得ることができる。
さらに沸騰維持中の火力と組み合わせることで、ご飯の硬さを変えることができる。また、火力を緩めた場合生じるご飯の上下ムラも、減圧することにより鍋内が攪拌されるため改善させることができる。
沸騰維持工程が終了し鍋内の圧力を抜き蒸らし工程に入ると、鍋内の圧力が下がり、蒸気筒に滞留したオネバが鍋内に戻り、「おねば」はご飯に吸収される。「おねば」がご飯に吸収される際、ご飯表面に「おねば」がコーティングされる。前記オネバは、蒸気筒で十分粉化されているため甘みあるご飯を提供することができる。即ち、硬めのご飯であっても甘みのあるご飯を提供することができる。また、攪拌する中で鍋内の温度も均一化することから焦げの発生を抑えることができる。
図6は、従来の圧力式炊飯器と本実施の形態に係る圧力式炊飯器の、沸騰維持工程における減圧式速度の違いを相対的に比較する波形図である。
従来の圧力式炊飯器が一気に1.2気圧から大気圧まで減圧(約0.1秒)である。これに対して本実施の形態に係る圧力式炊飯器では以下の3つの方法のいずれか、またはその組合せにより減圧速度を可変とする。減圧速度を可変とするため、一気に大気圧まで減圧する従来の圧力式炊飯器に比べて本実施の形態に係る圧力式炊飯器の減圧速度は遅くなり、減圧時間は長くなる(約6秒〜約12秒)。
減圧速度を可変とする一つ目の方法は、圧力弁13が蒸気排出穴131の開閉を繰り返すように圧力弁開閉部19を制御部30が制御する方法である。蒸気排出穴131の開閉回数の変更、開閉間隔(開閉タイミング)の変更、およびその組合せの変更により、減圧速度を可変とする。蒸気排出穴131の開閉回数が増えると閉止時の増圧回数が増えるので、一般的に減圧速度は低下する。
減圧速度を可変とする二つ目の方法は、圧力弁13が蒸気排出穴131を開口する面積を可変するように圧力弁開閉部19を制御部30が制御する方法である。作動棹22が圧力弁13を押す量を可変とすることにより、圧力弁13の動く量が変化し、蒸気排出穴131の開口面積が可変となる。蒸気排出穴131の開口面積が小さくなれば減圧速度は低下し、蒸気排出穴131の開口面積が大きくなれば減圧速度は上昇する。蒸気排出穴131の複数回の開口において開口面積を変化させてもよい。また、蒸気排出穴131の一回の開口において開口面積を変化させてもよい。
減圧速度を可変とする三つ目の方法は、圧力弁13が蒸気排出穴131を開口する時間を可変するように圧力弁開閉部19を制御部30が制御する方法である。蒸気排出穴131の開閉を繰り返すなかで、開口時間を短くすると減圧速度は低下し、開口時間を長くすると減圧速度は上昇する。
上記三つの方法のうち一つの方法で、沸騰維持工程の減圧速度を可変とすることができるが、二つの方法あるいは三つの方法を組み合わせて沸騰維持工程の減圧速度を可変としてもよい。
次に、使用者の好みに合わせて沸騰維持工程の減圧速度を可変とする例について図7を用いて説明する。
図7(a)はやわらかいご飯を食べたい使用者のための「やわらかめコース」における鍋10内の圧力変化を示す波形図である。図7(b)は平均的な硬さのご飯を食べたい使用者のための「ふつうコース」における鍋10内の圧力変化を示す波形図である。図7(c)はかためのご飯を食べたい使用者のための「かためコース」における鍋10内の圧力変化を示す波形図である。
いずれのコースも沸騰維持工程において3回の減圧を行っている。また、いずれのコースも火力は同じであり、圧力弁13が蒸気排出穴131を閉止し鍋10内圧力が1.2気圧になるまでの昇圧速度はいずれのコースも同じである。さらに、鍋10内圧力を1.2気圧で保持する時間についてもいずれのコースも同じである。
3のコースの違いは、減圧速度の違いであり、「やわらかめのコース」の減圧速度が一番低く、「かためコース」の減圧速度が一番高い。「ふつうコース」の減圧速度は「やわらかめのコース」の減圧速度と「かためコース」の減圧速度の間の高さである。「やわら
かめのコース」の沸騰維持工程終了までの時間と、「ふつうコース」の沸騰維持工程終了までの時間の差は約30秒であり、「やわらかめのコース」の沸騰維持工程終了までの時間と、「かためコース」の沸騰維持工程終了までの時間の差は約60秒である。減圧速度を可変としても、炊飯工程にかかる時間の差は大きくても約1分に過ぎないが、このわずかな差が発生するように沸騰維持工程における減圧速度を可変とすることにより、炊き上がりのご飯の硬さを大きく変えることができ、使用者の好みにきめ細かく応えることができる。
なお、上記実施の形態の説明では一つの沸騰維持工程における減圧速度を一定としたが、少なくとも沸騰維持工程の後半の減圧速度を低下させることが好ましい。
沸騰維持工程の前半においては、鍋内のお米が水を十分に吸収しておらず、お米と水とが共存している状態となるため、減圧速度を早くすることで、鍋内の沸騰速度を増加させ、鍋内のお米と水を多くかき混ぜることが好ましい。しかしながら、沸騰維持工程の後半においては、鍋内のお米が水を十分に吸収しており、鍋内の水が少なくなっているとともに、お米が水を吸収し、お米が膨らみ柔らかくなっている。また、このとき、お米は、お米の外周の水分量が多く、お米の中心部の水分量が少ない状態となっている。そのため、この状態において、沸騰維持工程の減圧速度を早くした場合、お米同士が互いに擦れ合うことでお米の表面が崩れてしまうため、炊き上がりの御飯がべたついてしまい、食味が低下してしまう場合あった。
そのため、沸騰維持工程の後半において、減圧速度を低下させることで、炊き上がりの御飯のべたつきを十分に防止でき、御飯の食味を向上させることができる。
また、上記本実施の形態のおいては、沸騰維持工程における蒸気排出穴131の閉状態から開状態に切り換える回数を少なくとも3回としたが、3回以上に限定されるものではない。
本発明に係る圧力式炊飯器は、ご飯の表面のべたつきを抑えて、ご飯の食味を一層向上させることができるとともに、使用者のご飯の好みにきめ細かく対応できることにより家庭用及び業務用の圧力式炊飯器として有用である。
1 圧力式炊飯器
2 炊飯器本体
3 外装ケース
4 内ケース
4a 底部
4b 側壁部
5 表示操作部
5a 操作パネル
5b 表示パネル
6 フレームカバー
7 フレームカバー補強部材
8 係止部材
8a、8c 台座
8b 係止片
9 ヒンジ部
9a 第1の取付け部
9b 第2の取付け部
10 鍋
10a 上部開口部
10b フランジ部
11 蓋体
12 内蓋
12a、23 シール部材
13 圧力弁
13a 弁座
13b カバー
14 ボール
15 外蓋
15a 装着孔
16 ロック機構
17 揺動棹
17a 係止爪
17b 解除ボタン
18 化粧カバー
19 圧力弁開閉部
20 シリンダ
21 プランジャ
22 作動棹
24 貯留タンク
24a 吐出筒
24b 空室
24c 蒸気放出口
24d 窪み部
25 バネ体
30 制御部
91 ヒンジピン
131 蒸気排出穴
H1 鍋底ヒータ
H2 側面ヒータ
H3 蓋ヒータ
Sen1 底センサ
Sen2 蒸気センサ

Claims (5)

  1. 水と米とを含む被炊飯物を収容する鍋と、
    前記鍋を加熱する加熱装置と、
    前記鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、
    前記鍋内と前記蓋体内とを連通する蒸気排出穴を開閉する圧力弁と、
    前記圧力弁による蒸気排出穴の開閉状態を切り換えることにより、前記鍋内の圧力を調整する圧力弁開閉部と、
    前記加熱装置と前記圧力弁開閉部とを制御して、昇温工程と沸騰維持工程とを含む炊飯工程を行う制御部と、
    を備える圧力式炊飯器であって、
    前記制御部は、前記沸騰維持工程において、前記圧力弁開閉部を制御して前記鍋内を減圧するとともに、時間当たりの減圧量である減圧速度を「やわらかめのコース」が一番低く、「かためコース」が一番高く、「ふつうコース」は「やわらかめのコース」と「かためコース」の間に可変とした圧力式炊飯器。
  2. 前記制御部は、前記圧力弁が前記蒸気排出穴の開閉を繰り返すように前記圧力弁開閉部を制御することにより減圧速度を抑える請求項1に記載の圧力式炊飯器。
  3. 前記制御部は、前記圧力弁が前記蒸気排出穴を開口する面積を可変するように前記圧力弁開閉部を制御することにより減圧速度を抑える請求項1に記載の圧力式炊飯器。
  4. 前記制御部は、前記圧力弁が前記蒸気排出穴を開口する時間を可変するように前記圧力弁開閉部を制御することにより減圧速度を抑える請求項1に記載の圧力式炊飯器。
  5. 前記圧力弁開閉部は、モータを用いて前記圧力弁による前記蒸気排出穴の開閉状態を切り換える請求項1に記載の圧力式炊飯器。
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