以下に図面を参照して実施形態について説明する。図1は、配信システムについて説明する第一の図である。
本実施形態の配信システム100は、配信サーバ200と、携帯端末300(300−1、300−2、300−3、300−4)を有する。配信システム100に含まれる携帯端末300の数は、任意であって良い。以下の説明では、携帯端末300−1、300−2、300−3、300−4を区別しない場合には、携帯端末300と呼ぶ。
本実施形態では、災害の発生時や大規模なイベント開催時等において、例えば災害の発生した地域やイベント会場の近傍等、特定のエリアで送受信されるメッセージの内容が似通う傾向にある点に着目した。
例えば、コンサート会場等においては、携帯端末300−1から携帯端末300−3に対し、携帯端末300−3の利用者の居場所を尋ねるメッセージが送信されることが想定される。また、同様に、携帯端末300−2から携帯端末300−4に対し、携帯端末300−4の利用者の居場所を尋ねるメッセージが送信されることが想定される。
このように、大勢の人がそれぞれの相手と連絡を取り合うような事象(イベント)では、特定のエリアにおいて送受信されるメッセージの内容は、互いの安否の確認や、居場所の確認といった、似通った内容になることが想定される。
そこで本実施形態では、送信側の携帯端末300において、送信されるメッセージの内容を、メッセージの内容と対応付けたパラメータに置き換えて定型化し、ブロードキャスト方式により特定のエリアの全ての携帯端末300に配信する。
本実施形態では、メッセージを定型化し、ブロードキャスト方式による配信を適用することで、送受信されるデータ量を削減して通信の負荷を軽減し、効率的にメッセージの送受信を行うことができる。
本実施形態の配信サーバ200は、配布情報データベース210、イベント定義データベース220、ブロードキャスト(Broadcast;以下、BC)メッセージ蓄積データベース230、配信エリアデータベース240、BC配信処理部250を有する。また、本実施形態の携帯端末300は、パラメータ化処理部310を有する。
本実施形態の配信サーバ200は、配布情報データベース210とイベント定義データベース220を参照し、携帯端末300のそれぞれに対し、メッセージをパラメータに変換する際に参照される配布情報211を配信する。
携帯端末300は、パラメータ化処理部310により、配布情報211に基づきメッセージをパラメータに置き換え、パラメータを含む電文を作成する。以下の説明では、メッセージをパラメータに置き換えることを、「メッセージのパラメータ化」と表現する。
配信サーバ200は、携帯端末300−1、300−2から、パラメータを含む電文を受信すると、BC配信処理部250により、パラメータ及び所定時間のタイムスタンプ毎に電文を集約し、BCメッセージ蓄積データベース230に格納する。そして、配信サーバ200は、BC配信処理部250により、集約した電文から、複数の送信先と発信元の組と、パラメータに対応するメッセージとを含む1つの電文を作成する。作成された電文は、BC配信処理部250により、配信エリアデータベース240に基づくエリア毎に、エリア内の全ての携帯端末300に対してブロードキャスト方式により配信される。
携帯端末300−3、300−4は、配信された電文を受信すると、複数の送信先に自機が含まれるか否かを判定し、含まれていれば電文に含まれるメッセージを表示させる。また、携帯端末300−3、300−4は、複数の送信先に自機が含まれない場合、受信した電文を破棄する。
以上のように、本実施形態では、例えば災害時や大規模イベントの開催等、特定の時間に特定エリアへのメッセージの着信が大量に発生する状況下において、ブロードキャスト配信により効率的にメッセージの送受信を行うことができる。
図2は、配信システムについて説明する第二の図である。本実施形態の配信システム100において、配信サーバ200は、移動網11及びHLR(Home Location Register)12と接続される。HLR(Home Location Register)12は、携帯電話番号や端末識別番号等の利用者情報を管理するデータベースであり、携帯端末300の移動に伴って、携帯端末300の最新の位置情報が登録される。
移動網11は、BSC( Base Station Controller )13と接続される。BSC13は、基地局14と接続される。基地局14は、基地局14によって通信が制御される携帯端末300と接続される。
図2の例において、エリアa内の携帯端末300aは、基地局14aにより通信が制御される。エリアb内の携帯端末300bは、基地局14bにより通信が制御される。エリアc内の携帯端末300cは、基地局14cにより通信が制御される。
以下に、図3を参照し、本実施形態の携帯端末300−1、300−2から配信サーバ200に送信される電文と、配信サーバ200から携帯端末300−3、300−4にブロードキャスト方式で配信される配信用電文とについて説明する。
図3は、配信システムにおいて送受信される電文を説明する図である。図3(A)は、送信側の携帯端末300−1、300−2から配信サーバ200に送信される電文のデータフレーム構造の例を示しており、図3(B)は、配信サーバ200から受信側の携帯端末300−3、300−4に配信される電文のデータフレーム構造の例を示している。
図3(A)の電文31は、携帯端末300−1において作成されたものである。電文31は、タイムスタンプと、送信先1と、発信元1と、パラメータxと、を含む。タイムスタンプは、携帯端末300−1が電文31を送信した送信時刻を示す。送信先1は、電文31の送信先の携帯端末である携帯端末300−3の電話番号である。発信元1は、電文31の発信元の携帯端末である自機の電話番号である。「x」は、メッセージの本文と置き換えられたパラメータである。
電文32も同様であり、送信先2は、電文32の送信先の携帯端末である携帯端末300−4の電話番号であり、発信元2は、電文32の発信元の携帯端末である自機の電話番号である。
本実施形態の配信サーバ200は、これらの電文31、32を受信すると、ブロードキャスト方式により配信する配信用電文33を作成する。より具体的には、配信サーバ200は、携帯端末300から受信した電文のうち、パラメータが一致し、且つ所定時間内に受信した電文毎にグループ化し、電文をBCメッセージ蓄積データベース230に蓄積する。そして、配信サーバ200は、BCメッセージ蓄積データベース230を参照し、配信用電文33を作成する。
本実施形態の配信用電文33は、図3(B)に示すように、所定時間を示すタイムスタンプと、配信用電文33を配信する配信エリアと、送信先/発信元の数と、送信先と発信先の組と、メッセージ(本文)とを含む。
所定時間を示すタイムスタンプは、例えば1分間等の所定の期間を示しており、配信用電文33は、この期間に携帯端末300から受信し、且つパラメータが一致する電文から作成される。配信エリアは、配信用電文33を配信するエリアを示している。
送信先/発信元の数は、配信用電文33に含まれるタイムスタンプが示す期間に、配信サーバ200が携帯端末300から受信した電文の数である。
送信先と発信先の組は、配信用電文33に含まれるタイムスタンプが示す期間に携帯端末300から受信した電文から取得した、送信先の電話番号と発信元の電話番号の組を示している。配信用電文33では、送信先1と発信元1の組から、送信先Nと発信元Nの組まで、N個の組が含まれる。メッセージ(本文)は、パラメータxと対応するメッセージの本文である。
本実施形態の配信サーバ200は、配信用電文33を、配信エリア内にある全ての携帯端末300に対してブロードキャスト配信を行う。
配信用電文33を受信した携帯端末300は、配信用電文33に含まれる送信先に自機の電話番号が含まれる場合に、メッセージ(本文)を表示させる。
本実施形態では、このように、送信側の携帯端末300においてメッセージを定型化してパラメータに置き換えることで、携帯端末300から配信サーバ200へ送信されるデータのサイズを削減できる。また、配信サーバ200に蓄積されるデータのサイズを軽減できる。さらに、本実施形態では、定型化したメッセージを含む配信用電文を特定エリア内の携帯端末300に対してブロードキャスト方式により配信することで、電文の送受信における負荷を軽減できる。したがって、本実施形態によれば、特定のエリアにおける輻輳の発生を抑制し、効率的にメッセージの送受信を行うことができる。
尚、以下の説明では、携帯端末300において作成される電文に含まれるタイムスタンプを送信時刻と呼ぶ。
次に、図4を参照して本実施形態の配信サーバ200のハードウェア構成について説明する。図4は、配信サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
本実施形態の配信サーバ200は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置21、出力装置22、ドライブ装置23、補助記憶装置24、メモリ装置25、演算処理装置26及びインターフェース装置27を含む。
入力装置21はキーボードやマウス等を含み、各種信号を入力するために用いられる。出力装置22はディスプレイ装置等を含み、各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インターフェース装置27は、モデム、LANカード等を含み、ネットワークに接続する為に用いられる。
配信プログラムは、配信サーバ200を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。配信プログラムは例えば記録媒体28の配布やネットワークからのダウンロードなどによって提供される。配信プログラムを記録した記録媒体28は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
また、配信プログラムは、配信プログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされるとは記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた配信プログラムは、インターフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
補助記憶装置24は、インストールされた配信プログラムを格納すると共に、必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置25は、コンピュータの起動時に補助記憶装置24から配信プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26はメモリ装置25に格納された配信プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
また、本実施形態の携帯端末300は、例えば一般的なコンピュータやタブレット等であり、そのハードウェア構成は配信サーバ200と同様であるから説明を省略する。尚、携帯端末300がタブレットやスマートフォン等であった場合には、入力装置21と出力装置22の代わりに、表示機能を有する表示操作装置を有していても良い。
次に、図5乃至図8を参照し、配信サーバ200の有する各データベースについて説明する。
図5は、配布情報データベースの一例を示す図である。本実施形態の配布情報データベース210は、例えば配信システム100の管理者等により、予め配信サーバ200に格納されている。
本実施形態の配布情報データベース210は、情報の項目として、イベント名、メッセージ内容、選択肢を有する。本実施形態の配布情報データベース210では、項目「イベント名」の値と、項目「メッセージ内容」の値、項目「パラメータ」の値とが対応付けられており、各項目の値を含む情報を配布情報と呼ぶ。
項目「イベント名」の値は、配信システム100によるブロードキャスト配信が適用されるイベントの名前を示す。項目「メッセージ内容」の値は、送信先の携帯端末300に対して送信されるメッセージである。項目「パラメータ」の値は、メッセージ内容と対応するパラメータ(選択肢)である。
例えば、図5では、イベント名「×××ライブ」と対応するメッセージとして、「無事ですか?」、「○○ですか?」、「××ですか?」の3つがある。メッセージ「無事ですか?」は、パラメータ「x」と対応する。メッセージ「○○ですか?」は、パラメータ「y」と対応する。メッセージ「××ですか?」は、パラメータ「z」と対応する。
図6は、イベント定義データベースの一例を示す図である。本実施形態のイベント定義データベース220は、例えば配信システム100の管理者等により、予め配信サーバ200に格納されている。
本実施形態のイベント定義データベース220は、情報の項目として、イベントID、イベント名、有効開始時刻、有効終了時刻、配信間隔、配信エリア、パラメータ、メッセージ内容を有する。イベント定義データベース220では、項目「イベントID」の値と、他の項目の値とが対応付けられている。以下の説明では、項目「イベントID」の値と、他の項目の値とを含む情報をイベント定義情報と呼ぶ。
項目「イベントID」の値は、イベントを識別する識別子である。項目「イベント名」の値は、配信システム100によるブロードキャスト配信が適用されるイベントの名前を示す。項目「有効開始時刻」の値は、配信システム100によるブロードキャスト配信の適用が開始される開始時刻を示す。項目「有効終了時刻」の値は、配信システム100によるブロードキャスト配信の適用が終了する終了時刻を示す。
項目「配信間隔」の値は、後述する配信サーバ200のメッセージ配信部253による配信用電文のブロードキャスト配信を行う間隔を示す。項目「配信エリア」の値は、メッセージ配信部253による配信用電文の配信を行うエリアを示す。項目「パラメータ」の値は、配布情報データベース210の選択肢に対応し、メッセージ内容と対応する。項目「メッセージ内容」の値は、送信側の携帯端末300に対して送信されるメッセージである。
図6の例では、イベントID「1」の「XXXライブイベント」に対応する有効開始時刻は、2014年8月30日0:00であり、有効終了時刻は、2014年8月30日23:59である。また、配信用電文の配信間隔は1分であり、配信エリアは○○外苑である。また、このイベントの各メッセージと対応付けられたパラメータは「x」、「y」、「z」の3種類である。
図7は、BCメッセージ蓄積データベースの一例を示す図である。本実施形態のBCメッセージ蓄積データベース230は、携帯端末300から受信した電文にタイムスタンプが付与されて、蓄積(格納)される。
BCメッセージ蓄積データベース230は、情報の項目として、イベントID、パラメータ、レコード時刻、送信先、発信元、タイムスタンプを有する。
項目「レコード時刻」の値は、携帯端末300が作成した電文に含まれる送信時刻を示す。項目「送信先」の値は、電文の送信先となる携帯端末300の電話番号である。項目「発信元」の値は、電文を発信した携帯端末300の電話番号である。
項目「タイムスタンプ」の値は、配信用電文に含まれるタイムスタンプであり、各電の送信時刻を含む所定の期間(時間帯)を示す。
本実施形態のBCメッセージ蓄積データベース230では、項目「イベントID」と、項目「パラメータ」と、項目「タイムスタンプ」の値が一致する電文毎に集約して蓄積される。図7の例では、例えば、イベントID「1」、パラメータ「x」、タイムスタンプ「13:00:00〜13:00:59」である電文が集約されて格納されていることがわかる。
図8は、配信エリアデータベースの一例を示す図である。本実施形態の配信エリアデータベース240は、配信システム100の管理者等により、配信サーバ200に予め格納されている。
本実施形態の配信エリアデータベース240は、情報の項目として、配信エリアと、基地局IDとを有する。項目「配信エリア」の値は、配信用電文を配信するエリアを示す。項目「基地局ID」の値は、対応する配信エリアの通信を制御する基地局を識別する基地局の識別子である。
次に、図9を参照して、本実施形態の配信サーバ200の機能について説明する。図9は、配信サーバの機能を説明する図である。
本実施形態の配信サーバ200は、BC配信処理部250、配布処理部260を有する。本実施形態のBC配信処理部250と配布処理部260は、演算処理装置26が配信プログラムを実行することで実現される。
また、本実施形態の配信サーバ200は、加入者データベース270、P2P(Peer to Peer)メッセージ蓄積データベース280、メッセージ受信部291、P2Pメッセージ蓄積部292、P2Pメッセージ作成部293、位置情報収集部294、P2Pメッセージ配信部295を有する。
以下に、BC配信処理部250、配布処理部260の説明に先立ち、他の各部について説明する。本実施形態の加入者データベース270は、携帯端末300の利用者の氏名、携帯端末300の電話番号、メールアドレス等が格納されている。本実施形態のP2Pメッセージ蓄積データベース280は、携帯端末300から、P2P方式により受信したメッセージが蓄積される。
メッセージ受信部291は、携帯端末300からメッセージを受信する。本実施形態のメッセージ受信部291が受信するメッセージには、P2P方式により送信されたメッセージと、パラメータ化されたメッセージとを含む。
P2Pメッセージ蓄積部292は、P2P方式により送信されたメッセージを、P2Pメッセージ蓄積データベース280に蓄積する。P2Pメッセージ作成部293は、P2Pメッセージ蓄積データベース280を参照し、送信先の携帯端末300に送信するP2P方式のメッセージを作成する。
位置情報収集部294は、HLR12を参照し、送信先の携帯端末300の位置情報を取得する。P2Pメッセージ配信部295は、位置情報収集部294により取得した位置情報に基づき、P2P方式により、送信先の携帯端末300にメッセージを配信する。
次に、本実施形態のBC配信処理部250について説明する。本実施形態のBC配信処理部250は、BCメッセージ蓄積部251、BCメッセージ作成部252、BCメッセージ配信部253、イベント管理部254、配信エリア管理部255を有する。
本実施形態のBCメッセージ蓄積部251は、携帯端末300から受信した電文をBCメッセージ蓄積データベース230に格納する。BCメッセージ作成部252は、イベント定義データベース220とBCメッセージ蓄積データベース230とを参照し、ブロードキャスト配信により配信する配信用電文を作成する。
BCメッセージ配信部253は、BCメッセージ作成部252が作成した配信用電文を、配信用電文に含まれる配信エリア内の全ての携帯端末300へ配信する。
本実施形態のBCメッセージ蓄積部251、BCメッセージ作成部252、BCメッセージ配信部253の処理の詳細は後述する。
イベント管理部254は、配信システム100の管理者から入力されるイベント定義情報をイベント定義データベース220に格納する。配信システム100の管理者とは、例えば配信システム100を運用する通信事業者の運用部門等である。
配信エリア管理部255は、配信エリアデータベース240を参照し、BCメッセージ作成部252により作成された配信用電文を配信するエリアを管理する。
本実施形態の配布処理部260は、配布情報データベース210を参照し、配信システム100の管理者により入力された配布情報を携帯端末300に配信する。
次に、図10を参照して本実施形態の携帯端末300の機能について説明する。図10は、携帯端末の機能を説明する図である。
本実施形態の携帯端末300は、パラメータ化処理部310、配布情報受信部320、配布情報登録部330、配布情報データベース340、電話帳データベース350を有する。
本実施形態のパラメータ化処理部310は、配布情報データベース340を参照し、携帯端末300の利用者に対し、メッセージのパラメータ化を行わせる。また、本実施形態のパラメータ化処理部310は、配信サーバ200から配信された配信用電文を表示させるか否かを判断し、表示させると判断された場合に配信用電文に含まれるメッセージを表示させる。パラメータ化処理部310は、携帯端末300の演算処理装置が、パラメータ化プログラムを実行することで実現される。パラメータ化処理部310の詳細は後述する。
本実施形態の配布情報受信部320は、配信サーバ200から配信される配布情報211を受信する。本実施形態の配布情報登録部330は、受信した配布情報211を配布情報データベース340に格納する。
本実施形態のパラメータ化処理部310は、送信処理部360と、受信処理部370とを有する。
本実施形態の送信処理部360は、メール表示部361、宛先入力部362、本文選択部363、電文作成部364、送信部365を有する。
本実施形態のメール表示部361は、配布情報データベース340を参照し、携帯端末300に、電文の作成画面を表示させる。
宛先入力部362は、電話帳データベース350を参照し、電文の送信先となる携帯端末300を特定する情報の入力を受け付ける。尚、電話帳データベース350には、他の携帯端末300の電話番号やメールアドレス等が格納されている。本実施形態において、送信先となる携帯端末300を特定する情報は、例えば送信先の携帯端末300の電話番号やメールアドレス等である。
本実施形態の本文選択部363は、配布情報データベース340を参照し、電文の作成画面において、選択された選択肢の入力を受け付ける。電文作成部364は、入力された送信先の携帯端末300を特定する情報と、選択された選択肢と対応するパラメータと、を含む電文を作成する。送信部365は、作成された電文を配信サーバ200に対して送信する。送信部365は、電文を送信する際に、電文の送信時刻を電文に含ませても良い。尚、携帯端末300が作成する電文には、イベントIDが含まれていても良い。
本実施形態の受信処理部370は、受信部371、宛先判定部372、メッセージ表示部373を有する。
受信部371は、配信サーバ200から配信される配信用電文を受信する。宛先判定部372は、配信用電文に、自機を特定する情報が含まれか否かを判定する。メッセージ表示部373は、宛先に自機が含まれると判定された場合に、配信用電文に含まれるメッセージを表示させる。
次に、図11を参照して配信システム100の動作について説明する。始めに、図11は、配信システムにおける配布情報の配信を説明するシーケンス図である。尚、本実施形態の配布情報の配信は、任意のタイミングで行われても良い。
本実施形態の配信サーバ200は、運用部門等の管理者から、配布情報の入力を受け付けると(ステップS111)、配布情報を配布情報データベース210へ登録(格納)する(ステップS112)。
続いて配信サーバ200は、配布処理部260により、配布情報データベース210を参照し、配布情報211を携帯端末300に配信する(ステップS113)。
携帯端末300は、配信サーバ200から配布情報211を受信し、携帯端末300の有する配布情報データベース340へ格納する(ステップS114)。
尚、本実施形態の配布情報211は、配信サーバ200から携帯端末300へのプッシュ型情報配信により配信されても良いし、携帯端末300から配信サーバ200に対するプル型情報配信により配信されても良い。
次に、図12及び図13を参照し、配信システム100における配布情報の配信の際の配信サーバ200と携帯端末300の動作について説明する。図12は、配信サーバにおける配布情報の登録を説明するフローチャートである。
本実施形態の配信サーバ200は、配布情報の登録要求を受け付けると、登録画面をディスプレイ等に表示させ(ステップS1201)、イベント名と、メッセージと、メッセージと対応する選択肢の入力を受け付ける(ステップS1202)。
続いて、配信サーバ200は、入力が完了したか否かを判定する(ステップS1203)。ステップS1203において、入力が完了していない場合、配信サーバ200は、ステップS1202に戻って入力が完了するまで待機する。
ステップS1203において、入力が完了すると、配信サーバ200は、入力した選択肢に対してパラメータを割り当てる(ステップS1204)。具体的には、例えばステップS1202で入力された選択肢とメッセージが、「選択肢(1)「無事ですか?」」、「選択肢(2)「○○ですか?」」、「選択肢(3)「××ですか?」」であったとする。この場合、配信サーバ200は、選択肢(1)に対してパラメータxを割り当て、選択肢(2)に対してパラメータyを割り当て、選択肢(3)に対してパラメータzを割り当てる。
続いて配信サーバ200は、イベント名、メッセージ、メッセージの選択肢、選択肢に割り当てたパラメータを配布情報として、配布情報データベース210に登録する(ステップS1205)。そして、配信サーバ200は、配布処理部260により、配布情報を携帯端末300へ配信し(ステップS1206)、配布情報の配信処理を終了する。
図13は、携帯端末における配布情報の登録を説明するフローチャートである。
本実施形態の携帯端末300は、配布情報受信部320により、配信サーバ200から配信された配布情報を受信すると(ステップS1301)、配布情報登録部330により、受信した配布情報を配布情報データベース340に保存し(ステップS1302)、配布情報の保存の処理を終了する。
次に、配信システムにおけるメッセージの蓄積の動作について説明する。図14は、配信システムにおける電文の蓄積を説明するシーケンス図である。
図14の例では、配信サーバ200が携帯端末300−1と携帯端末300−2から電文を受信した場合の処理を示している。また、図14では、イベントID「1」の「XXXライブ」の開催に際して、配信システム100がサービスを提供する場合を示している。
本実施形態の配信システム100において、携帯端末300−1は、メール表示部361により、配布情報データベース340を参照し、電文の作成画面131に表示させる(ステップS1401)。作成画面131には、例えばイベント名と、メッセージと、メッセージに対応する選択肢と、選択肢を選択する選択欄132とが表示される。
続いて、携帯端末300−1は、宛先入力部362により、電話帳データベース350を参照し、電文の送信先となる携帯端末300の電話番号の入力を受け付ける。そして、携帯端末300は、本文選択部363により、選択された選択肢の入力を受け付ける(ステップS1402)。尚、本実施形態の作成画面131には、送信先の入力欄が含まれていても良い。
続いて、携帯端末300は、電文作成部364により、配信サーバ200へ送信する電文を作成し、送信部365により電文を配信サーバ200へ送信する(ステップS1403)。
具体的には、携帯端末300は、発信元の携帯端末300−1と送信先の携帯端末300それぞれの電話番号と、電文の送信時刻と、選択された選択肢と対応するパラメータxと、を含む電文133を作成し、配信サーバ200へ送信する。
配信サーバ200は、携帯端末300−1から電文133を一定時間の間受信し、電文133に含まれる送信時刻とパラメータとに基づき電文の仕分けを行った後に、BCメッセージ蓄積データベース230に格納する(ステップS1404)。
尚、図14に示す携帯端末300−2によるステップS1405からステップS1407の処理は、携帯端末300−1によるステップS1401からステップS1403までの処理と同様であるから、説明を省略する。携帯端末300−2では、電文135が作成され、配信サーバ200へ送信される。
図15は、携帯端末における電文の送信を説明するフローチャートである。本実施形の携帯端末300は、メッセージの作成要求を受けて、メーラを起動する(ステップS1501)。尚、メーラの起動要求を受けると、本実施形態の携帯端末300は、パラメータ化処理部310を実現するパラメータ化プログラムを読み出して実行しても良い。
続いて携帯端末300は、配布情報データベース340を参照し、配布情報211を含む電文の作成画面131を表示させる(ステップS1502)。
尚、携帯端末300は、メッセージの作成要求を受けた際に、配布情報データベース340を参照し、配布情報データベース340に格納されているイベントIDと対応するイベント名の一覧を示すイベント一覧画面を携帯端末300に表示させても良い。そして、携帯端末300は、イベント一覧画面において、選択されたイベントと対応する配布情報に基づき、電文の作成画面131を表示させても良い。
続いて携帯端末300は、宛先入力部362により、電話帳データベース350を参照して選択されたメッセージの送信先の電話番号の入力を受け付ける(ステップS1503)。
続いて携帯端末300は、電文の作成画面131に表示された、メッセージと対応する選択肢の選択を受け付ける(ステップS1504)。続いて携帯端末300は、電文作成部364により、発信元である自機の電話番号と、送信先となる携帯端末300の電話番号と、選択された選択肢と対応するパラメータとを含む電文を作成し、送信部365により配信サーバ200へ送信する(ステップS1505)。尚、電文には、電文の送信時に送信時刻を含むようになる。
図16は、配信サーバにおける電文の蓄積を説明するフローチャートである。図16に示す処理は、配信サーバ200において予め設定された所定時間毎に実行される処理である。
本実施形態の配信サーバ200は、所定時間が設定されたタイマを起動させる(ステップS1601)。本実施形態では、タイマに設定される所定時間が、配信用電文に付与されるタイムスタンプとして用いられる。尚、タイマとは、例えば配信サーバ200が有する計時機能等により実現される。
続いて配信サーバ200は、メッセージ受信部291により、携帯端末300から送信される電文を受信する(ステップS1602)。
続いて配信サーバ200は、所定時間が経過し、タイマがリセットされたか否かを判定する(ステップS1603)。ステップS1603において、所定時間が経過していない場合、配信サーバ200は、携帯端末300からの電文の受信を継続する。
ステップS1603において、所定時間が経過し、タイマがリセットされると、配信サーバ200は、BCメッセージ蓄積部251により、パラメータが同一の電文を仕分ける(ステップS1604)。そして、配信サーバ200は、BCメッセージ蓄積部251により、仕分けた電文を時間単位毎にBCメッセージ蓄積データベース230に格納し、処理を終了する(ステップS1605)。
以下に、ステップS1604とステップS1605の処理について説明する。
ここでは、配信サーバ200のタイマに、所定時間として13:00:00〜13:00:59が設定されており、携帯端末300−1から電文133を受信し、携帯端末300−2から電文135を受信した場合について説明する。
電文133は、電文の発信元の携帯端末300−1の電話番号と、送信先の携帯端末300の電話番号と、メッセージの選択肢(1)と対応するパラメータxと、を含み、13:00:00に携帯端末300−1から送信されたものである。また、電文135は、電文の発信元の携帯端末300−5の電話番号と、送信先の携帯端末300の電話番号と、メッセージの選択肢(1)と対応するパラメータxと、を含み、13:00:29に携帯端末300−2から送信されたものである(図14参照)。
すなわち、電文133と電文135に含まれるパラメータは、両方とも「x」である。よって、BCメッセージ蓄積部251は、電文133と電文135とを、パラメータが同一の電文として仕分ける(グループ化する)。
また、電文133と電文135は、何れも「13:00:00〜13:00:59」において、携帯端末300が送信したものである。すなわち、電文133と電文135は、それぞれがタイムスタンプ「13:00:00〜13:00:59」の期間に受信されたものであり、タイムスタンプが一致する。
よって、BCメッセージ蓄積部251は、電文133と電文135を、タイムスタンプ「13:00:00〜13:00:59」と対応付けてBCメッセージ蓄積データベース230に格納する。尚、本実施形態のBCメッセージ蓄積部251は、電文133、135を格納する際に、各電文に含まれる送信時刻を項目「レコード時刻」の値として格納する。
このように、本実施形態のBCメッセージ蓄積データベース230では、電文が、パラメータとタイムスタンプ毎に集約されて蓄積される。
次に、図17を参照して配信システム100における配信用電文の配信の動作を説明する。図17は、配信システムにおける電文の配信を説明するシーケンス図である。
本実施形態の配信サーバ200はBCメッセージ作成部252により、BCメッセージ蓄積データベース230を参照し、パラメータ毎に、エリア単位の配信用電文を作成する(ステップS1701)。
続いて配信サーバ200は、BCメッセージ蓄積データベース230の送信先電話番号と対応する携帯端末300のそれぞれについて、携帯端末300が存在するエリアを特定する。そして、配信サーバ200は、BCメッセージ配信部253により、エリア毎に作成した配信用電文をブロードキャスト方式により配信する(ステップS1702)。ステップS1701とステップS1702の詳細は後述する。
以下では、エリアaに存在する携帯端末300に配信用電文が配信された場合について説明する。エリアaには、携帯端末300−3、300−4、300−Nが存在している。
携帯端末300−3は、配信用電文を受信すると、配信用電文に含まれる送信先に自機の電話番号が含まれるか否かを判定する。ここでは、配信用電文に該当する電話番号が含まれるため、携帯端末300−3は配信用電文に含まれるメッセージを表示させる(ステップS1703)。
携帯端末300−4においても、同様にメッセージを表示させる(ステップS1704)。携帯端末300−Nは、配信用電文に含まれる送信先に、自機の電話番号が含まれないため、配信用電文を破棄する(ステップS1704)。
図18は、配信サーバにおける電文の配信を説明するフローチャートである。本実施形態のBCメッセージ蓄積データベース230は、前述したように、携帯端末300から受信した電文が、パラメータ及びタイムスタンプが一致するものにグループ化されて格納されている。
図18で説明する処理は、例えばパラメータとタイムスタンプが一致する複数の電文について、行われる。
本実施形態の配信サーバ200は、BCメッセージ作成部252により、イベント定義データベース220を参照し、パラメータを、パラメータと対応するメッセージに変換する(ステップS1801)。
続いて配信サーバ200は、BCメッセージ作成部252により、BCメッセージ蓄積データベース230内に格納された電文をパラメータ毎に仕分ける(ステップS1802)。すなわち、BCメッセージ作成部252は、BCメッセージ蓄積データベース230内に格納された電文のうち、メッセージが同一のもの同士を集約する。
続いて配信サーバ200は、ステップS1802で集約した各電文に含まれる電話番号毎に、送信先となる携帯端末300が所定のエリア内にあるか否か確認する在圏確認を行う(ステップS1803)。在圏確認は、例えば配信サーバ200の外部に設けられた在圏データベース18を参照して行われても良い。在圏データベース18は、例えは携帯端末300が存在するエリアを示す在圏情報が格納されている。在圏情報は、携帯端末300の移動に応じて更新される。
続いて配信サーバ200は、BCメッセージ作成部252により、ステップS1803の在圏確認の際に参照した携帯端末300の在圏情報と、配信エリアデータベース240とに基づき、携帯端末300の存在するエリアを特定する。そして、BCメッセージ作成部252は、配信用電文の配信エリアを、送信先の携帯端末300が存在するエリアに確定する(ステップS1804)。
本実施形態のBCメッセージ作成部252は、携帯端末300の存在するエリアを特定する際に、携帯端末300と、携帯端末300が存在するエリアとを対応付けたデータベース19を生成しても良い。データベース19の例では、電話番号「080−1111−1111」の携帯端末300−3と、電話番号「080−3333−3333」の携帯端末300−4とが、エリアa内に存在していることがわかる。
続いて配信サーバ200は、BCメッセージ作成部252により、エリア単位に配信用電文を作成する(ステップS1805)。そして、配信サーバ200は、BCメッセージ配信部253により、配信用電文をエリア毎に配信する(ステップS1806)。
以下に、配信用電文の作成について、具体的に説明する。以下では、パラメータがxであり、タイムスタンプが13:00:00〜13:00:59である電文を用いて配信用電文を作成する場合を説明する。
BCメッセージ作成部252は、パラメータxを、パラメータxと対応するメッセージに変換する。本実施形態では、パラメータxと対応するメッセージは、「無事ですか?」であるため、パラメータxを「無事ですか?」というメッセージに変換する。
次に、BCメッセージ作成部252は、パラメータがxであり、タイムスタンプが13:00:00〜13:00:59である電文に含まれる電話番号を抽出する。ここでは、電話番号「080−1111―1111」、「080−2222―2222」、「080−3333―3333」、「080−4444―4444」が抽出される。電話番号「080−1111―1111」は、発信元の電話番号「080−2222―2222」の送信先である。電話番号「080−3333―3333」は、発信元の電話番号「080−4444―4444」の送信先である。
次に、BCメッセージ作成部252は、各電話番号毎に在圏確認を行い、各電話番号と対応する携帯端末300が存在するエリアを特定する。
図18の例では、電話番号「080−1111―1111」、「080−3333―3333」の携帯端末300がエリアaに存在し、電話番号「080−2222―2222」の携帯端末300はエリアbに存在し、電話番号「080−4444―4444」の携帯端末300はエリアcに存在する。
したがって、BCメッセージ作成部252は、配信用電文において、タイムスタンプを「13:00:00〜13:00:59」とし、配信エリアを「エリアa」とし、送信先/発信元の数を「2」とする。さらに、BCメッセージ作成部252は、配信用電文において、送信先1を「080−1111―1111」、発信元1を「080−2222―2222」、送信先2を「080−3333―3333」、発信元2を「080−4444―4444」とする。そして、BCメッセージ作成部252は、配信用電文において、本文を「無事ですか?」とする(図3(B)参照)。
本実施形態の配信サーバ200は、このような配信用電文が作成されると、BCメッセージ配信部253により、配信エリアであるエリアaに存在する全ての携帯端末300に対し、配信用電文を配信する。
したがって、本実施形態によれば、エリアaにおいて、メッセージの内容毎に、メッセージの送信先の携帯端末300を一括りにまとめ、一斉にメッセージを配信することができる。よって、個々の携帯端末300同士がメッセージの送受信を行う場合と比べ、効率的にメッセージを送受信することができる。
図19は、携帯端末における電文の受信を説明するフローチャートである。本実施形態の携帯端末300は、受信部371により、ブロードキャスト配信された配信用電文を受信する(ステップS1901)。続いて携帯端末300は、宛先判定部372により、配信用電文の送信先を確認し(ステップS1902)、自機の電話番号と一致する電話番号があるか否かを判定する(ステップS1903)。
ステップS1903において、一致する送信先がない場合、受信した配信用電文を破棄し、処理を終了する。
ステップS1903において、一致する送信先がある場合、メッセージ表示部373は、配信用電文に含まれるメッセージを表示させ(ステップS1904)、処理を終了する。
尚、本実施形態では、電文に含まれるパラメータは、配信サーバ200においてメッセージ本文に変換されるものとしたが、これに限定されない。例えば、パラメータは、配信サーバ200ではなく、携帯端末300においてメッセージに変換されても良い。この場合、配信用電文には、パラメータから変換されたメッセージではなく、パラメータがそのまま含まれることになる。
以下に、本実施形態の効果について説明する。図20は、本実施形態との比較例を示す図である。図20(A)は、一般的なP2P方式による電文のデータフレーム構造の例を示しており、図20(B)は、一般的なブロードキャスト配信における電文のデータフレーム構造の例を示している。
図20(A)に示すように、一般的なP2P方式の電文では、タイムスタンプ(送信時刻)と、送信先1と発信元1と、本文(メッセージ)が含まれる。したがって、例えば携帯端末300−1と携帯端末300−2、携帯端末300−NのそれぞれがP2P方式の電文201、202、203を作成した場合、メッセージの内容が似通っていた場合でも、電文201、202、203はそれぞれが個別のメッセージを含む電文となる。
これに対し、本実施形態の携帯端末300により作成される電文は、メッセージがパラメータ化されており、メッセージ本文は含まれない。したがって、本実施形態によれば、携帯端末300から配信サーバ200に送信する電文のデータのサイズを削減することができる。
また、本実施形態では、携帯端末300から送信される電文のメッセージをパラメータ化することで、電文をメッセージの内容毎にまとめて管理することができる。
一般的なブロードキャスト配信における電文では、図20(B)に示すように、タイムスタンプと、配信エリアと、メッセージ(本文)が含まれ、電文の送信先と発信元の情報は含まれない。
これに対し、本実施形態の配信サーバ200により作成される配信用電文は、メッセージの発信元と送信先の情報を含む。したがって、本実施形態では、送信先毎の電文の送信を行うことなく、送信先の携帯端末300にのみメッセージを表示させることができ、配信する電文の数とデータのサイズを削減し、電文の送信に係る負荷を軽減することができる。
したがって、本実施形態の配信システム100によれば、効率的にメッセージの送受信を行うことができる。
尚、本実施形態の配信システム100では、例えば、携帯端末300の利用者が配布情報データベース340に格納されているイベントと一致する事象に遭遇した際に、携帯端末300の利用者によりメーラが起動されることで、パラメータ化処理部310の処理が実行されても良い。
また、本実施形態では、例えば携帯端末300において、P2P方式の電文の送信または受信に、予め設定された所定時間以上の時間がかかる場合や、送受信の何れかがエラーになった場合等に、パラメータ化処理部310の処理が実行されても良い。
開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
携帯端末と、前記携帯端末から受信した電文を他の携帯端末へ配信する配信サーバと、を有する配信システムであって、
前記配信サーバは、
前記受信した電文を、前記電文に含まれるパラメータと、前記電文を受信した時間帯とが一致する電文毎に集約して記憶部に蓄積する蓄積部と、
集約された各電文の送信先と発信元を示す情報を含む配信用電文を作成し、ブロードキャスト方式にて前記配信用電文を配信する配信部と、を有し、
前記携帯端末は、
メッセージと対応して選択されたパラメータを含む電文を作成し、前記電文を前記配信サーバへ送信する送信処理部と、
配信用電文を受信したとき、前記配信用電文において、自機を特定する情報が前記送信先に含まれる場合に、前記集約された各電文に含まれるパラメータと対応するメッセージを表示させる受信処理部と、を有する配信システム。
(付記2)
前記配信サーバは、
メッセージとパラメータとの対応付けを示す情報を参照し、前記集約された各電文に含まれるパラメータを、前記パラメータと対応するメッセージに変換し、
前記送信先と発信元を示す情報と、変換した前記メッセージと、を含む配信用電文を作成する電文作成部を有する付記1記載の配信システム。
(付記3)
前記電文作成部は、
前記集約された電文において、前記送信先となる携帯端末毎に、前記送信先となる携帯端末が存在するエリアを特定し、
特定された前記エリアを示す情報を含む配信用電文を、特定された前記エリア毎に作成する付記2記載の配信システム。
(付記4)
前記携帯端末は、
前記配信用電文の送信先に、前記自機を特定する情報が含まれるか否かを判定する宛先判定部を有し、
前記宛先判定部により、前記自機を特定する情報が含まれないと判定されたとき、前記配信用電文を破棄する付記1乃至3の何れか一項に記載の配信システム。
(付記5)
前記配信サーバは、
所定の事象を識別する識別情報と、前記事象に対する複数の前記メッセージと、前記メッセージと対応する前記パラメータと、を対応付けた配布情報を前記携帯端末へ配信する配布処理部を有する付記1乃至4の何れか一項に記載の配信システム。
(付記6)
前記携帯端末は、
前記配布情報を参照し、複数の前記メッセージと、前記メッセージと対応する前記パラメータを選択させる選択欄とを含む電文作成画面が表示される付記5記載の配信システム。
(付記7)
携帯端末と、前記携帯端末から受信した電文を他の携帯端末へ配信する配信サーバと、を有する配信システムによる配信方法であって、
前記配信サーバが、
前記受信した電文を、前記電文に含まれるパラメータと、前記電文を受信した時間帯とが一致する電文毎に集約して記憶部に蓄積し、
集約された各電文の送信先と発信元を示す情報を含む配信用電文を作成し、ブロードキャスト方式にて前記配信用電文を配信し、
前記携帯端末が、
メッセージと対応して選択されたパラメータを含む電文を作成し、前記電文を前記配信サーバへ送信し
配信用電文を受信したとき、前記配信用電文において、自機を特定する情報が前記送信先に含まれる場合に、前記集約された各電文に含まれるパラメータと対応するメッセージを表示させる配信方法。
本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。