JP6456831B2 - イムノグロブリン結合ドメイン多量体 - Google Patents
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Description
本発明は、次の思考過程により従来技術における問題点を解決する端緒を把握し、その解決策を見出した結果である。すなわち、配向制御して固定化することによりイムノグロブリン結合タンパク質の固定化量は増大し、IgG結合量は、IgG結合ドメインの数に比例して増加すると考えられる。そうすると、結合ドメインを繰り返し連結したイムノグロブリン結合タンパク質多量体の固定化量を増加することによりIgG結合量が増大することができると考えられるが、これまでの例では、天然のプロテインAが5量体であることから、2〜5量体の範囲で検討されているものの、5量体を超える多量体の配向制御による固定化に際して、連結する単量体の数とそのIgG結合量の十分な検討はなされていない。より多くのIgG結合ドメインを配向制御して固定化することができれば、より多くのIgGを結合することが可能になると考えられるが、実際には分子量約15万のIgGが結合するためには、結合ドメイン数だけではなく、結合ドメインに結合したIgGが近傍の他のIgG分子の接近と結合を妨害しないような空間が必要となる。そこには、最大のIgG結合量を達成するための最適なIgG結合ドメインの固定化量が存在するはずである。さらに、IgG結合ドメインを連結した多量体では、IgG分子の結合を妨害しない最適な長さと固定化量が存在するはずである。
(1)N末端又はC末端に位置し、不溶性担体への固定化反応によって担体と共有結合するアミノ酸残基を含むイムノグロブリン結合ドメイン(R2)と、配列中に存在することにより存在しない場合と比べて、固定化反応によって得られる担体のイムノグロブリン結合活性を減少させるアミノ酸残基を含まないイムノグロブリン結合ドメイン(R1)からなり、左側をN末端としてC末端側へ向かうアミノ酸配列からなる下記一般式:
(R1)n−(R2)m 又は(R2)m−(R1)n
で表されるイムノグロブリン結合ドメインの多量体であって、
(1)nは5以上9以下の整数である、
(2)mは1又は2の整数である、
(3)n個の(R1)ドメインは互いに同一の配列であってもなくてもよい、
(4)ドメイン総数(n+m)が6乃至10個である、
の各条件を満たし、(R2)ドメインのアミノ酸残基を介して不溶性担体に固定化される性質を有することを特徴とし、
(R1)と(R2)は、スタフィロコッカス(Staphylococcus)プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列をもとに改変されたドメインであり、
(R1)は、プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列を元に、4、7、35位のうち1個ないし3個の位置に元からあるリジン残基をリジン以外のアミノ酸へ置換し、かつ、リジンに置換したアミノ酸残基のない配列からなり、
(R2)は、プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列を元に、40位、43位、46位、53位、54位及び56位のアミノ酸残基のうちの1個ないし6個をリジンに置換した配列からなる、
イムノグロブリン結合タンパク質。
(R1)n−(R2)m 又は(R2)m−(R1)n
で表されるイムノグロブリン結合ドメインの多量体であって、(1)nは5以上9以下の整数である、(2)mは1又は2の整数である、(3)n個の(R1)ドメインは互いに同一の配列であってもなくてもよい、(4)ドメイン総数(n+m)が6乃至10個である、
の各条件を満たし、(R2)ドメインのアミノ酸残基を介して不溶性担体に固定化される性質を有することを特徴とするイムノグロブリン結合タンパク質、このタンパク質を担体結合したイムノグロブリン結合用固定化担体、及びこの担体を用いたアフィニティ−クロマトグラフィ−によりイムノグロブリンを分離精製する方法に関する。
(1)イムノグロブリン結合ドメイン(R1)がリジンを含まないアミノ酸配列からなり、固定化結合ドメイン(R2)が、イムノグロブリン結合タンパク質のアミノ酸配列中のすべてのリジン残基をリジン以外のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列に加えてそのアミノ酸配列の(R1)が連結されていない側の末端に2個以上のリジン残基を含むアミノ酸配列が付加された配列からなるイムノグロブリン結合タンパク質の多量体。
(2)イムノグロブリン結合ドメイン(R1)がリジンを含まないアミノ酸配列からなり、担体への固定化結合ドメイン(R2)のリジン残基を含むアミノ酸配列が、イムノグロブリン結合タンパク質のアミノ酸配列であるか又はそのアミノ酸配列中の一部のリジン残基がリジン以外のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列又はそれに加えて一部のリジン以外のアミノ酸残基がリジンに置換されたアミノ酸配列からなるイムノグロブリン結合タンパク質の多量体。
(3)イムノグロブリン結合ドメイン(R1)がシステインを含まないアミノ酸配列からなり、固定化結合ドメイン(R2)がシステインを含むアミノ酸配列からなるイムノグロブリン結合タンパク質の多量体。
〔イムノグロブリン結合タンパク質の製造の概要〕
本発明のイムノグロブリン結合タンパク質を製造するための標準技術としては、例えばFrederick M. AusubelらによるCurrent Protocols In Molecular Biologyなどに記載されている公知の遺伝子組換え技術を利用できる。すなわち、目的の改変タンパク質をコ−ドする核酸配列を含有させた発現ベクタ−を大腸菌などの宿主に形質転換し、該細胞を適切な液体培地で培養することにより、培養後の細胞より大量かつ経済的に取得することができる。具体的には、プロテインAの1個のイムノグロブリン結合ドメインは約60個のアミノ酸からなる小さなタンパク質であるので、例えば所望のアミノ酸配列をコ−ドするDNAを数十塩基からなる合成オリゴヌクレオチドに分割して合成し、それらをDNAリガ−ゼによるライゲ−ション反応によって繋げてプラスミドベクタ−に挿入することで、目的の発現ベクタ−を取得することができる。その際に、該タンパク質を大腸菌で効率よく発現させる目的で、大腸菌の至適コドンを用いた核酸配列を採用することは、当業者によって一般的に行われている。目的のアミノ酸置換を実現するためのDNA配列の変異は、改変前のクロ−ンDNAを鋳型として、ミスマッチ塩基対を組み込む合成オリゴDNAをポリメラ−ゼチェインリアクションのプライマ−として利用するオ−バ−ラップ伸長法や、カセット変異法などを用いて意図した部位に容易に導入することができる。
本発明の改変タンパク質は、培養された細胞を遠心分離などにより集め、これを超音波やフレンチプレスなどを用いた処理にて破砕することで、可溶性画分中に回収することができる。該改変タンパク質の精製は、公知の分離、精製技術を適切に組み合わせて行なうことができる。具体的には、塩析法、透析法、限外濾過法などの分離技術に加え、疎水性クロマトグラフィ、ゲル濾過クロマトグラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニティ−クロマトグラフィ、逆相クロマトグラフィなどの精製方法が挙げられる。
本発明のイムノグロブリン結合ドメイン多量体タンパク質を固定化する不溶性担体の材料は、特に限定されるものではない。例えば、キトサン、デキストラン、セルロ−ス、アガロ−スなどの天然由来の高分子材料、ビニルアルコ−ル、ポリイミド、メタクリレ−トなどの合成ポリマ−類などが挙げられる。また別の形態ではシリカなどの無機担体でもよい。不溶性担体の形状は、特に限定されるものではなく、例えば中空糸膜状、モノリス状、やビ−ズ状のものを用いることができる。ビ−ズ状のものは一般的に、体積あたりの表面積が膜状のものと比較して大きいので、イムノグロブリン結合能の高いアフィニティ−担体に適している。
[設計と改変体の構築]
本発明者らは、プロテインAのドメインの4、7、35位のうち35位のみ、又は35位に加えてそれ以外の1以上の位置に元からあるリジン残基をリジン以外のアミノ酸に置換した改変体又は、その改変に加えてイムノグロブリンの結合に直接関与しない第3α−へリックスに位置する40、43、46、53、54及び56位のアミノ酸のうちの1個乃至6個をリジンに置換することにより配向を制御した多点での固定化を可能とする単量体タンパク質を作製する方法を確立している(特許文献1)ので、同様の方法により改変体の設計と構築を実施した。
基本設計のアミノ酸配列をコ−ドするDNA断片を鋳型DNAとし、Polymerase Chain Reaction(PCR)によって特定の部位の配列を異なるアミノ酸をコ−ドする配列に置換する方法は、同業者らによって成される一般的な方法であり、この方法による置換を繰り返すことで、複数の箇所の配列を置換したcDNA断片を容易に得ることができる。特許文献1には、特定の位置のアミノ酸残基をリジン残基に置換し、又は特定の位置のリジン残基を置換・欠失させた改変タンパク質を作製する具体的な方法が記載されている。本出願人がすでに保有しているプロテインAのCドメインの29位のグリシンをアラニンに置換した改変体であるC’ドメイン(配列番号1)を基本設計として、全てのリジン残基を別のアミノ酸に置換したドメイン改変体(R1)をn回繰り返した構造の多量体((R1)n)のC末端又はN末端にリジン残基を特定の位置に配置した固定化結合ドメイン(R2)を連結した多量体の構築方法を以下に述べる。
多量体をコ−ドするDNAの構築に際し、PN−95fの最初の配列には制限酵素NdeIの認識配列(CATATG)を含む翻訳開始コドンをもたせ、55−57位のグルタミン−アラニン−プロリンをコ−ドする部分の核酸配列に制限酵素 EcoO109Iの認識配列(AGGCCCC)を含む様に設計し、フォア−ドプライマ−として配列番号4の合成オリゴヌクレオチドを、リバ−スプライマ−として配列番号5の合成オリゴヌクレオチドをそれぞれ用いてPCRによりcDNA断片を調製した。また制限酵素 EcoO109Iの認識配列(AGGCCCC)を含むPN−95fの最後尾の配列に続けてPN−26fとPN−95fに共通の最初の配列を持つ合成オリゴヌクレオチド(配列番号6)をフォア−ドプライマ−として用い、リバ−スプライマ−としては55−57位の配列にEcoO109Iの認識配列を含まず、且つ最後のアミノ酸をコ−ドするDNA配列の後に翻訳終止コドンを、続けて最後に制限酵素BamHIの認識配列をもたせた逆向きの合成オリゴヌクレオチド(配列番号7)をそれぞれ用いてPCRによりPN−26fのアミノ酸配列をコ−ドするcDNA断片を作成した。次に、こうして作成したPN−95f及びPN−26fをコ−ドする2個のDNA断片を制限酵素EcoO109Iにて切断した後に連結することで、EcoO109Iの認識配列にて連結された[PN−95f]−[PN−26f]の2量体をコ−ドするcDNAを調製した。この2量体cDNA断片を予めEcoO109Iの認識配列を欠失させたpUC19プラスミド上にサブクロ−ニングした。
先に得たEcoO109Iの認識配列にて連結された[PN−95f]−[PN−26f]の2量体をコ−ドするプラスミドをEcoO109Iで切断し、切断部位をアルカリフォスファタ−ゼを用いて脱リン酸化した後、ここにEcoO109Iの認識配列を前後に含むPN−95fのcDNA断片をEcoO109Iで切断し、得たフラグメントをライゲ−ション反応にて挿入した。このライゲ−ション反応物を用いて形質転換された大腸菌DH−5αをアンピシリン含有の寒天培地上に撒き、出現したコロニ−から各クロ−ンを培養してそれぞれのクロ−ンが持つプラスミドを解析した。その結果、前後にEcoO109Iの認識配列をもつPN−95fのcDNA断片が[PN−95f]−[PN−26f]の間のEcoO109I認識配列部分に2個挿入されたものが[PN−95f]−[PN−95f]−[PN−95f]−[PN−26f]([PN−95f]3−[PN−26f])の形の4量体のcDNAとしてクロ−ニングされ、3個挿入されたものが([PN−95f]4−[PN−26f])の5量体cDNAとして、さらに4個、6個、8個及び10個挿入されたものがそれぞれC末端にだけPN−26fが配置された6量体、8量体、10量体及び12量体のcDNAとしてそれぞれクロ−ニングされた。この様にして得られた4、5、6、8、10及び12量体を各々PN−421、PN−521、PN−621、PN−821、PN−1021及びPN−1221と命名した。
また最後尾のPN−26fをPN−95fの58位にのみリジン残基を配置したPN−99fに入れ替えた6量体PN−623([PN−95f]5−[PN−99f])のcDNAの作成にあたっては、最初にEcoO109Iの認識配列にて連結された[PN−95f]−[PN−99f]の2量体をコ−ドするcDNAを予めEcoO109Iの認識配列を欠失させたpUC19プラスミド上にサブクロ−ニングして得ておき、上述の方法と同様の方法により前後にEcoO109Iの認識配列をもつPN−95fのcDNA断片が[PN−95f]−[PN−99f]の間のEcoO109I認識部位に4個挿入されたクロ−ンを選択した。
さらに、リジン残基を集積したドメイン改変体PN−26fを1個だけN末端に配置し、そのC末端側にリジン残基を含まないドメイン改変体PN−95fを5個連結した6量体、PN−651([PN−26f]−[PN−95f]5)のcDNAの作成にあたっては、最初にEcoO109Iの認識配列にて連結された[PN−26f]−[PN−95f]の2量体をコ−ドするcDNAを予めEcoO109Iの認識配列を欠失させたpUC19プラスミド上にサブクロ−ニングして得ておき、このEcoO109I認識部位に上述の方法と同様の方法により前後にEcoO109Iの認識配列をもつPN−95fのcDNA断片が4個挿入されたクロ−ンを選択した。
それぞれの多量体タンパク質の発現大腸菌株を、25mg/Lのカナマイシンと2.0%グルコ−スを含むLB培地にて12時間種培養し、この種培養液を25mg/Lのカナマイシンと0.8%グルコ−スを含む2×TY培地に接種し、37℃にて16時間培養して目的とするタンパク質を発現させた後、遠心分離によって大腸菌を集めた。次に集めた大腸菌を50mM MES緩衝液(pH 6.0)に懸濁し、超音波処理して大腸菌を破砕し、さらに遠心分離によって目的のタンパク質を上清に回収した。得られた各上清を菌体抽出液としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供したところ、それぞれの分子量の位置に目的タンパク質が生産されていることが確認できた。
各改変多量体の菌体抽出液をpH 5.2に調整したのちに、陽イオン交換体SP−セファロ−スファストフロ−(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)カラムにアプライした。20mM リン酸バッファ−(pH 6.0)にて洗浄後、NaCl濃度を段階的に高めて溶出した。各多量体は0.1から0.2M NaClで溶出することを確認した。次に、各多量体を含む同溶出液のpHを9に調整したのちに陰イオン交換体ギガキャップQ(東ソ−株式会社)カラムに添加した。20mM リン酸バッファ−(pH 7.8)にて洗浄後、0.3M NaCl濃度にて多量体をそれぞれ溶出した。各溶出液をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供して純度を確認した結果、各多量体は理論値の分子量の位置に単一バンドとして精製されていることを確認した(図1)。
精製された本発明のイムノグロブリン結合タンパク質の各溶液とすべてのドメインが固定化に関与する4個のPN−26fを連結した、即ち(R2)ドメインが4個連結した4量体(PN−413)の同様に精製した溶液を、化学合成ポリマ−ゲル担体のトヨパ−ルAF−ホルミル−650(東ソ−株式会社)に10mg/mLゲルの濃度で常法に従って、それぞれ固定化した。固定化後の反応溶液を回収し、固定化率を測定したところ、すべての多量体の固定化効率が90%以上であった。さらに固定化反応後のゲル担体をPBS溶液で洗浄後、40mg/mLのヒトIgGを含むPBS溶液を加えて1時間振とうしたのちに、PBSで洗浄したゲル担体から0.1M グリシン塩酸バッファ−(pH 2.8)でゲル担体に結合したヒトIgGを溶出した。その溶出液を分光光度計にて280nmの吸収を測定し、13.8(1g^(−1)×cm^(−1))の比吸光係数をもとに結合したイムノグロブリン量を求めた。各多量体のゲル1mLあたりのイムノグロブリン結合量(mg)を図2に示す。配向制御されていない4量体PN−413と比較して、C末端に(R2)ドメインを配置した多量体はいずれも高い結合能を示した。C末端に(R2)ドメインを有する4量体(PN−421)と比べると、5量体(PN−521)、6量体(PN−621)、8量体(PN−821)、10量体(PN−1021)、12量体(PN−1221)の結合量は、それぞれ1.06倍、1.18倍、1.25倍、1.29倍、1.28倍の結合量を示した。この結果から、担体と固定化する部位をC末端の1個のドメインに集積して配向を制御した固定化がなされる多量体は繰り返しドメイン数の増加に伴ってイムノグロブリン結合量が増加することが明らかになった。
〔設計と改変多量体の構築〕
実施例1では、(R1)ドメインとして利用するC’ドメインのすべてのリジン残基を置換したが、本実施例では、C’ドメインに元から存在する7個のリジン残基のうち、4、7と35位のリジン残基に注目し、それぞれをリジン以外のアミノ酸に置換したC’ドメインをそれぞれ(R1)として利用する多量体を作成し、固定化反応により得られた担体のイムノグロブリン結合活性に対する影響を比較した。そのために、置換した各C’ドメインを(R1)として5回繰り返して連結し、(R2)としてC末端側にPN−26fを連結した6量体の構築方法を以下に述べる。
次に制限酵素 NdeI及びBamHIで処理して各cDNA断片を切り出し、これを大腸菌発現ベクタ−であるpET9a上に挿入してそれぞれの6量体発現プラスミドを構築した。
各改変多量体の菌体抽出液から実施例1と同様の方法で多量体を精製し、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて純度を確認した結果、各多量体は理論値の分子量の位置に単一バンドであることを確認した。
精製された各多量体を実施例1と同様の方法でホルミル活性化6%架橋アガロ−スゲル担体へ10mg/mLゲル濃度で固定化し、各多量体の固定化量と各固定化ゲル担体のヒトIgG結合量を測定した。固定化後の反応液中の各多量体量を測定した結果、各多量体の固定化率は95%以上と良好な固定化を示した。ヒトIgGを40mg/mL濃度で各多量体固定化ゲル担体と反応したのちに、結合したIgGをゲル担体より溶出して結合量を測定した(表1)。その結果、リジン残基を置換していない天然型のC’ドメインを(R1)ドメインとするPN−661の結合量を基準として、35位のリジン残基をアルギニンに置換したPN−662はPN−661の1.07倍の結合量を示した。次に、PN−662に加えて、4位リジン残基をアラニンに、4位と7位のリジン残基をアラニンとスレオニンにそれぞれ置換したPN−663とPN−664は、PN−661と比較して1.20倍と1.42倍に結合量がそれぞれ増加した。Cドメインのすべてのリジン残基を別アミノ酸に置換したPN−621では、PN−661の1.63倍の結合量であった。実際のヒトIgG精製に際して使用される濃度域に近い8mg/mL濃度のヒトIgGと各多量体固定化ゲル担体を反応したところ、PN−664はPN−621とほぼ同等の結合量を示すことが明らかとなった(表1)。これらの結果から、(R1)ドメインへの利用に際して、Cドメインに存在する7個のリジン残基をすべてリジン以外のアミノ酸に置換したドメインは、ゲル担体への配向制御した固定化により、IgG結合能が増大することはすでに実施例1から明らかであるが、Cドメインに元から存在するリジン残基のうち4、7及び/又は35位のリジン残基の別アミノ酸への置換がIgG結合量の増加に有効であることを見いだした。Cドメインのこれらのリジン残基の別アミノ酸への置換は、多量体の配向制御された固定化を増強し、結合量を増加したと考えられる。実施例1に記載した4位,7位と35位をリジン以外のアミノ酸に置換し、第3α−へリックスにリジン残基を置換導入することで固定化能を増大した(R2)に利用されるドメインPN−26fを6連結したPN−613はPN−621の約65%のイムノグロブリン結合活性を示し、このときゲル担体への固定化は配向制御されていない。PN−661がPN−621の約62%の結合量を示したことから、PN−661は固定化に際して配向制御が達成されていないと判断できる。すなわち、(R1)ドメインとしてCドメインを利用するために、すべてのリジン残基を別アミノ酸に置換しなくても、元から配列に存在する4、7、35位のうちの1から3個を置換することによりイムノグロブリン結合活性を増強する固定化を達成することが可能である。
〔設計と改変多量体の構築〕
実施例1に記載したと同様に(R1)としてCドメインのリジン残基をすべて別アミノ酸に置換したドメインと実施例1の(R2)に加えて54及び56位にリジン残基を置換して合計6個のリジンを導入したドメインを(R2)として利用する6量体PN−667を作成した。そのために実施例1に使用したPN−26fに加えて54位と56位の残基を新たにリジンに置換したPN−28fを作成した。このPN−28f(配列番号9)をC末端に配置し、実施例1に記載したPN−95fを(R1)として5連結した6量体PN−667を作成した。
各改変多量体の菌体抽出液から実施例1と同様の方法で多量体を精製し、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて純度を確認した結果、各多量体は理論値の分子量の位置に単一バンドであることを確認した。
精製された各多量体を実施例1と同様の方法でホルミル活性化6%架橋アガロ−スゲル担体へ10mg/mLゲル濃度で固定化し、多量体の固定化量と各固定化ゲル担体のヒトIgG結合量を測定した。固定化後の反応液中の各多量体量を測定した結果、各多量体の固定化率は95%以上と高い固定化率を示した。ヒトIgGを40mg/mL濃度で各多量体固定化ゲル担体と反応したのちに、結合したIgGをゲル担体より溶出して結合量を測定した(表2)。その結果、PN−667はPN−621のヒトIgG結合量102mg/mLゲルと同じ結合量を示した。また、PN−669においても、PN−621と同等の結合能を示した。次にヒトIgG濃度を8mg/mLとして各多量体固定化ゲル担体と反応したところ、PN−621=PN−669>PN−667の順に高い結合能を示した。これらの結果より、(R2)ドメインは、Cドメインの40位、43位、46位、53位、54位及び56位の6個のアミノ酸残基のすべてをリジンに置換してもIgG結合活性は阻害されず、40位、43位、46位及び53位の4個の残基をリジンに置換したPN−621と同じIgG結合量を示すことがわかった。なお、PN−667は、ゲル担体への固定化率がPN−621の95%に対して97%と高い固定化率を示したことは、置換導入したリジンの数が多いほうが(R2)ドメインの固定化に有利であることがわかる。一方で、8mg/mLの低濃度IgGの結合試験から、PN−667の6個よりもPN−621の4個のリジン置換が低濃度IgGの結合にはより好ましいことがわかった。さらに、表2に示すPN−621とPN−669の結果より、Cドメインのリジン置換導入改変ドメインが元からある4位と7位のリジン残基を別アミノ酸に置換するか又は置換することなくリジン残基であっても、(R2)ドメインとして配向制御された固定化に同様に利用することが可能である。
市販の配向を制御して多量体タンパク質を固定化したゲル担体と本発明の多量体を固定化したゲル担体のヒトIgG結合能を比較した。C末端にシステインを導入した5量体の例として天然型配列のプロテインAをエポキシ活性化架橋アガロ−スゲル担体に固定化したゲル担体(rProtein A−sepharose FF、GEヘルスケアサイエンス社)と4量体の例としてプロテインAのZドメインを4個連結した4量体のC末端にシステイン残基を導入した4量体をエポキシ活性化架橋アガロ−スゲル担体に固定化したゲル担体(MabSelect SuRe、GEヘルスケアサイエンス社)との比較から、表3に示すように本発明の6量体(PN−621)を固定化したアガロ−スゲル担体は、これらの市販品よりも高いIgG結合能を示すことを確認した。rProtein A−sepharose FFは6mg/mL濃度で多量体を固定化しているので、PN−621を同じ量の6mg/mLゲルで固定化したときの結合量の比較を表3に示す。
<固定化ドメインの末端をリジン残基1個にした場合>
実施例1に記載したすべてのリジン残基を別アミノ酸に置換したPN−95fを6連結して、その多量体のC末端を元からある配列のリジン残基1個だけを残した6量体(PN−623)を作製し、本発明の6量体(PN−621)を比較として、各6量体をホルミル活性化6%架橋アガロ−スゲル担体に10mg/mLゲル量で固定化したゲル担体のそれぞれのヒトIgG結合量を測定した。表4に示す比較結果より、リジン残基がC末端に1個のPN−623はPN−621の34.5%のヒトIgG結合量であった。このことより、(R2)ドメインには2個以上のリジン残基を導入することが好ましい。N末端のα−アミノ基は反応性が低いことと、α−アミノ基のアセチル化反応は改変体の固定化に影響を及ぼさないことを確認しているので、この比較例では固定化に関与しているアミノ基はC末端のリジン残基であると判断した。
〔設計と改変多量体の構築〕
実施例1に記載したと同様に(R1)としてCドメインのリジン残基を別アミノ酸に置換した(R1)を5個連結した改変ドメインと(R2)としてCドメインのC末端リジンを除くすべてのリジン残基を別アミノ酸に置換したことに加えてC末端にリジンを付加した改変ドメインを(R2)として利用した6量体PN−666を作成した。PN−666の(R2)はC末端に付加した配列以外は、(R1)と同じ配列となる。
〔改変多量体の精製と純度検定〕
改変多量体の菌体抽出液から実施例1と同様の方法で多量体を精製し、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて純度を確認した結果、多量体は理論値の分子量の位置に単一バンドであることを確認した。
精製された多量体を実施例1と同様の方法でホルミル活性化6%架橋アガロ−スゲル担体へ10mg/mLゲル濃度で固定化し、多量体の固定化量と固定化ゲル担体のヒトIgG結合量を測定した。固定化後の反応液中の多量体量を測定した結果、多量体の固定化率は95%以上と高い固定化率を示した。ヒトIgGを40mg/mL濃度で多量体固定化ゲル担体と反応したのちに、結合したIgGをゲル担体より溶出して結合量を測定した。その結果、PN−666はPN−621の102mgヒトIgG/mLゲル結合量とほぼ同じ結合量を示した。次にヒトIgG濃度を8mg/mLとして多量体固定化ゲル担体と反応したところ、イムノグロブリン結合量は、PN−621=PN−669>PN−667>PN−666の順であった。これらの結果より、固定化に利用されるリジン残基を(R2)ドメインのC末端に複数個配置してリジンを集積した配列を付加することで、配向制御可能な固定化を達成できることを見出した。
Claims (6)
- N末端又はC末端に位置し、不溶性担体への固定化反応によって担体と共有結合するアミノ酸残基を含むイムノグロブリン結合ドメイン(R2)と、配列中に存在することにより存在しない場合と比べて、固定化反応によって得られる担体のイムノグロブリン結合活性を減少させるアミノ酸残基を含まないイムノグロブリン結合ドメイン(R1)からなり、左側をN末端としてC末端側へ向かうアミノ酸配列からなる下記一般式:
(R1)n−(R2)m 又は(R2)m−(R1)n
で表されるイムノグロブリン結合ドメインの多量体であって、
(1)nは5以上9以下の整数である、
(2)mは1又は2の整数である、
(3)n個の(R1)ドメインは互いに同一の配列であってもなくてもよい、
(4)ドメイン総数(n+m)が6乃至10個である、
の各条件を満たし、(R2)ドメインのアミノ酸残基を介して不溶性担体に固定化される性質を有することを特徴とし、
(R1)と(R2)は、スタフィロコッカス(Staphylococcus)プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列をもとに改変されたドメインであり、
(R1)は、プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列を元に、4、7、35位のうち1個ないし3個の位置に元からあるリジン残基をリジン以外のアミノ酸へ置換し、かつ、リジンに置換したアミノ酸残基のない配列からなり、
(R2)は、プロテインAのイムノグロブリン結合ドメインのアミノ酸配列を元に、40位、43位、46位、53位、54位及び56位のアミノ酸残基のうちの1個ないし6個をリジンに置換した配列からなる、
イムノグロブリン結合タンパク質。 - 上記構造式の(R2)ドメインが、(R1)ドメインが連結されていない側の末端に2個以上のリジン残基を含むアミノ酸配列が付加された配列からなる、請求項1に記載のイムノグロブリン結合タンパク質。
- 上記構造式の(R2)ドメインが、さらに、4、7、35位のうち35位のみ、又は35位に加えてそれ以外の1以上の位置に元からあるリジン残基をリジン以外のアミノ酸へ置換した配列からなる、請求項1または2に記載のイムノグロブリン結合タンパク質
- 上記構造式の(R1)ドメインが、さらに42、49、50、58位の元からあるリジン残基のうち1個ないし4個をリジン以外のアミノ酸に置換した配列からなる、請求項1ないし3のいずれかに記載のイムノグロブリン結合タンパク質。
- 請求項1から4のいずれかに記載のイムノグロブリン結合タンパク質を不溶性担体に固定化したことを特徴とするイムノグロブリン結合用固定化担体。
- 請求項5に記載のイムノグロブリン結合用固定化担体を用いることを特徴とするイムノグロブリンの分離精製方法。
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