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JP6448114B2 - 風力エネルギー利用装置 - Google Patents

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JP6448114B2
JP6448114B2 JP2014133076A JP2014133076A JP6448114B2 JP 6448114 B2 JP6448114 B2 JP 6448114B2 JP 2014133076 A JP2014133076 A JP 2014133076A JP 2014133076 A JP2014133076 A JP 2014133076A JP 6448114 B2 JP6448114 B2 JP 6448114B2
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Description

本発明は、油圧伝達機構および該油圧伝達機構を使用する動力伝達分野、或いは陸上もしくは海洋上に着床または水面上に浮かばせた浮体に風車装置を搭載して発電、送水、水の循環、水質浄化、他動力ならびにエネルギー変換装置の駆動源として利用する、風力エネルギー利用装置に関する。
今日、省エネルギーの必要性が叫ばれているが、いかに効率良く経済的に動力を伝達し、省エネルギー効果を発揮させるかについては、伝導装置分野で古くから研究開発の課題となっている。古くから実績があり極限値に近い技術を保有する油圧伝達装置においても、いかに油圧の摺動回転軸のねじれ、漏れ事故を減じ、保守、点検、メンテナンス作業等の簡略化、耐久性、経済性、信頼性、効率性に満足できる装置を稼働させるかが今後に残された大きな課題である。
また、従来から地球温暖化や様々な地球環境破壊などが叫ばれてきたが、これらの問題は近年になってますます大きくなっている。これらは、化石エネルギー資源の使用による二酸化炭素排出問題とも密接に関連している。その化石エネルギー資源には、枯渇問題などエネルギー資源そのものの量的問題等がある。これらの問題に対して省エネルギー、省資源が叫ばれる一方で、二酸化炭素排出のないクリーンな自然エネルギーの早期導入、早期実用化が全世界的な課題になっている。
また、原子力発電による電気エネルギーの供給が行われているが、原子力利用に関する問題としては、原子力発電所などの原子炉の老朽化や地震、津波、天災、人災などに伴って発生し得る放射能漏れ事故がある。周知のように放射能は、生態環境への悪影響が大きく、放射能漏れ事故が発生したときには、福島原発事故等の例を見ても分かるように、地域住民の生活環境への悪影響が極めて大きく、被害も甚大になる虞がある。
また、我が国の陸上における風力エネルギー利用装置では装置の大規模化に伴い、低周波騒音問題などの公害問題がある。国土の狭い我が国ではこれらの問題を踏まえ、これ以上陸上では大規模な新規立地が困難な状況にあるが、福島原発事故などの影響で電力不足に陥り、早急に新たなエネルギー開発を推進しなくてはならない状況にある。そこで、騒音公害や環境公害の問題などに配慮しつつ、安全性、安定性、効率性、メンテナンス性などの点で、これまでの装置の大幅な改善と推進が緊急に求められている。
地球表面積の71パーセントが海であり、我が国は四方を海に囲まれた海洋国である。また、我が国は領海および排他的経済水域の面積を入れると世界有数の大国であるため、海を有効に利用して、海洋上に着床式、或いは浮体式の洋上風力エネルギー利用装置を設けるならば、低周波騒音など公害問題も解決するばかりか、大規模化が可能であるため、原子力発電の代替エネルギーとして風力エネルギーを十分に役立たせることも可能である。
また、離島などにおける風力エネルギー利用装置の開発は、陸上、洋上を問わず現在は人の住めないような無人島、例えば尖閣諸島や小笠原諸島に有る無人の島々への居住を可能にする。また、それらの島々を釣り場や観光地とする可能性を高めるために、さらにまた離島における石油などの運搬費とエネルギー資源の節約や観光、水産業などの拡大による島民の生活向上や利便性の向上、或いは国民の広域活動と都市集中型人口の分散化などを図るためにも、海を有効に利用する必要がある。
海洋には波エネルギーや風力、太陽光、海流、潮汐などの海洋エネルギー資源が多く存在するにもかかわらず、これらを安価に且つ安全に効率よくエネルギー利用し、安定エネルギー源として有効利用できる装置が未開発の状況にある。そのため、これを早急に開発し、人間生活に有効に利用することが社会的にも経済的にも必要であり、その第1歩として最も身近な洋上風力エネルギー利用装置の開発が緊急に望まれている。それとともに、風力エネルギーを伝達するための油圧伝達装置におけるメンテナンス作業等の簡略化、耐久性の改善、経済性や信頼性や効率性の向上が必要である。
特開2012−193676号公報
上記特許文献1に記された風力発電装置における油圧装置においては、特に詳細な説明をしておらず、従来から有る一般的なものである。これらの装置においては、大規模の油圧伝達装置になり、耐久性や信頼性に改善の余地があった。
また、これまでの風力エネルギー利用装置は、陸上もしくは海洋上で強烈な風力や波エネルギーならびにその風圧を受けた場合には、風力エネルギー利用装置が十分に作動できないばかりか破壊される虞が皆無ではなかった。また、風力エネルギー利用装置に発電装置を備えるものの場合、発電機一基における定格出力制限によるカーブアウト領域、ならびにカットイン、カットアウト領域などにより一定の風速を超えると風車の回転を止めなくてはならず、不経済であるという問題点があった。
また、装置の傾きや転倒破壊を防止するためにも、発電機や増速機などの重量物はできる限りタワー基部の低位置に設け、装置全体の重心を下げ、装置の安定性向上、機構の簡略化、メンテナンス性の向上、効率化等を図る必要があった。
特に洋上風力エネルギー利用装置などにおいては、実用化ならびに装置の大規模化に伴い機構を簡略化し、装置は出来る限りドックなど陸地の工場で製作し、組み立て、一体化し、また、メンテナンス費や運転コストなどのすべてにおいてコスト低下に導くことが発電原価等の低下につながるため、洋上での現地作業を極力減じたものとしなくてはならないという課題もあった。
また、洋上風力エネルギー利用装置などの設置、運搬、曳航時において、予期せぬ低気圧の到来や、突風の遭遇においても、簡単に対応できて、装置を安全に守り、装置上部での高所作業は出来得る限り避け、低所の作業で対応できる装置とする必要があった。
また、海洋、ダム、湖沼等における水の循環、送水、浄化装置の動力、エネルギー伝達の効率化において、これまでの風力発電装置の発電機は装置の高所に設けてあることと、利便性の観点から、そのほとんどは電力変換で行われている。しかし省エネルギー、省資源の観点より、水の循環、送水、浄化などの動力源においては、動力伝達工程を削減して簡略化することによって工程ロスを削減し、高効率化することが求められる。
本発明は、このような従来の技術が有する課題や問題点等に着目してなされたもので、油圧で駆動する駆動機器側と油圧動力を発生させる動力源側との間に相対回転等のねじれが発生しても安定かつ確実に作動油を供給できる油圧伝達機構を提供することを目的とする。
また、この油圧伝達機構を装備して風車による動力を駆動機器に伝動し駆動することにより、稼働率を高め、高効率で安価な駆動源コストならびに安価な発電原価を実現する風力エネルギー利用装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
] 所定の風力以上の風を受けると回転する複数枚のブレード(6)を有する風車(9)を備えたナセルが、浮体(1)上に設けたタワー(2)に該タワー(2)と相対回転可能に支持され、前記風車(9)の回転により油圧動力を発生する風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)において、
前記タワー(2)が立設され、前記油圧動力によって駆動される駆動機器(14,16)が配設されたベース(2a)と、前記風車(9)の回転を油圧動力に変換する、前記ナセル(4)内に配設された油圧ポンプ(11)と、該油圧ポンプ(11)からの作動油を前記駆動機器(14,16)に伝達するための油圧伝達機構(12)と、前記複数のブレード(6)を有する前記風車(9)のローター回転軸(7)を上下方向に角度調整するための昇降装置(212b)と、を備え、
前記油圧伝達機構(12)は、
動力源側からの油圧の掛かった作動油を導入する導入部(87,88,89)と、該導入部(87,88,89)に連通され、該導入部(87,88,89)から導入された作動油の流路を複数形成する同心多重に挿通された複数の管体(81,82,104)と、該管体(81,82,104)ごとに設けた、前記駆動機器(14,16)に作動油が送り出される送出部(81a,93a,94a)と、流路に配設した弁とを有し、
前記流路は、前記複数の管体(81,82)の各外周面と一つ外側の管体(82,104)の内周面との間に形成された空間と、前記複数の管体(81,82,104)のうち最内側に配設された管体(81)の内部とであり、
前記複数の管体(81,82,104)それぞれは、それらに共通の軸心を前記動力源側と駆動機器(14,16)側の相対回転の回転中心線と一致する回転中心線として回転可能であり、
前記昇降装置(212b)は、前記ローター回転軸(7)の前端部側とは反対側の後端部側を昇降するように配設され、前記ローター回転軸(7)を支持する軸受け(61)がピン(59a)によって枢支され、該ピン(59a)を支点として、ローター回転軸(7)が縦方向に角度変化可能であり、
前記流路に配設した弁の開閉調節により、油圧によって駆動する駆動機器(14,16)を任意に選択して駆動できることを特徴とする風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)。
] 前記油圧伝達機構(12)から前記駆動機器(14,16)へ作動油を供給する作動油供給流路(134)と、前記駆動機器(14,16)を作動させた後の作動油を前記油圧伝達機構(12)へ戻す作動油回収流路(136)との間に少なくとも一本のバイパス流路(300,301,302,303)と、該バイパス流路(300,301,302,303)に該バイパス流路(300,301,302,303)を開閉するためのバイパス弁(311,312,313)とを設けたことを特徴とする項[1]に記載の風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)。
]前記駆動機器(14,16)の上流側の流路(134)および下流側の流路(136)の少なくとも何れか一方に流路(134,136)を開閉する開閉弁(321,322)を備え、前記駆動機器(14,16)が複数個の場合には、各駆動機器(14,16)ごとに前記開閉弁(321,322)を設けたことを特徴とする項[1]または[2]に記載の風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)。
] 前記油圧ポンプ(11,211)は、前記ナセル(4)と前記タワー(2)との相対回転の回転中心線を境に前記風車(9)側とは反対側に配設されたことを特徴とする項[]から[]の何れか一項に記載の風力エネルギー利用装置(D,E)。
] 前記風車(9)は、前記ローター回転軸(7)に設けられた圧縮機構(Po,Ps)を備え、
前記圧縮機構(Po,Ps)によって前記風車(9)の各ブレード(6)の傾斜角度を変更可能としたことを特徴とする項[]から[]の何れか一項に記載の風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)。
前記本発明は次のように作用する。
動力源側と該動力源からの油圧動力によって駆動される駆動機器(16)側とが相対回転可能な装置では、動力源側と駆動機器(16)側とが相対回転すると、動力源と駆動機器(16)の位置が変わってしまうが、油圧伝達機構(12)によれば、作動油の流路を形成する複数の管体(81,82,104)が動力源側と駆動機器側との相対回転の回転中心線を回転中心線として回転可能である。このため、駆動機器(16)に作動油が送り出される送出部(81,93a,94a)と駆動機器(16)との相対位置が変化しないので、安定して確実に作動油を駆動機器(16)に供給することができる。
定の風力以上の風(F)を受けると回転する複数枚のブレード(6)を有する風車(9)を備えた風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)、風車(9)の回転を油圧ポンプ(11)を用いて油圧動力に変換する。風車(9)を搭載するナセル(4)と該ナセル(4)を支持するタワー(2)とは、回転台座(3a、3b)を用いて相対回転させることができ、油圧動力は、油圧伝達機構(12)によって駆動機器(14,16)の動力として伝達することができる。
また、油圧ポンプ(11)がナセル(4)とタワー(2)との相対回転の回転中心線を境に風車(9)側とは反対側に配設されているものの場合には、ナセル(4)のバランスが回転中心線を境にして改善される。
また、風車(9)は、ローター回転軸(7)と共に回転する、ローター回転軸(7)に設けられた圧縮機構(Po,Ps)によって各ブレード(6)の傾斜角度を変更することができるものの場合、風(F)の強度に合わせて各ブレード(6)の傾斜角度を適宜に変更することができるので、効率の良い風力エネルギーの利用を図ることができるとともに、強風による風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)の損傷等を防止することができる。
風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)において、作動油を貯油するタンクをナセル(4)内に設けた上部タンク(131)とベース(2a)側に設けた下部タンク(132)とし、下部タンク(132)の容量を上部タンク(131)の容量よりも大きくして、上部タンク(131)を軽量化してある。これにより、風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)の重心を低くして、風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)を安定して設置することができる。
また、略水平に設けたローター回転軸(7)に油圧伝達環(37)が設けられ、該油圧伝達環(37)の本体(38)はローター回転軸(7)と一体回転させると同時に、油圧伝達環(37)の外部ケーシング(43)はナセル(4)側に支持し、油圧伝達環(37)の本体(38)の外周と油圧伝達環(37)の外部ケーシング(43)内のオイルシール(45a,45b,45c)の内面は環状摺動機構を構成し、前記ナセル(4)側に支持した外部ケーシング(43)に、油を供給することにより、前記風車(9)は、ローター回転軸(7)とともに回転するローター回転軸(7)に設けられた圧縮機構(Po,Ps)によって風車(9)の前記ブレード(6)の傾斜角度を変更可能に作用する。
また、ローター回転軸(7)は、該ローター回転軸(7)を支持する軸受け(61)がピン(59a)によって枢支されているので、昇降装置(212b)は、ピン(59a)を支点として、縦方向に角度変化させることができる。
さらに、流路に配設した弁の開閉調節により、油圧によって駆動する駆動機器を任意に選択して駆動できる。
つぎに圧縮機構(Po或いはPs)に設けたシリンダー(27)或いはスプリング(122)の圧力が強く傾倒角度が変化しない時点のブレード(6)端部のローター直径(RD)の回転する円の受風面積と、傾倒角度が変化した時点(RD')の円の受風面積を比べると、傾倒角度が変化した時点(RD')の受風面積の方は小さな作用をする。
傾倒角度の変化によりローター回転面積(受風面積)は、縮小されれば受ける風力はその分小さくなるため、強風にも耐えることができると共に、強風であるために縮小された(RD')の受風面積であっても一定の風力エネルギー利用ならびに吸収ができる。すなわち効率は低下するものの強風であるためにそれ相当量の受風効果が確保できる作用をする。ここで定格出力における発電機の稼働が始まる。
風(F)が弱くなりブレード(6)で受ける受風力が小さくなれば、これまで縮小された(RD')の受風面積で受ける受風力よりも、前記した圧縮機構(Po,Ps)内のシリンダー(27)或いはスプリング(122)の押し戻す力の方が大きくなり、ピストンロッド(29)或いは外側ロッド(125)は押し戻され、アーム(22)を介してアーム(19b)に伝えられブレード(6)の傾倒角度の傾きは解除され、元の状態(RD)に戻る作用をする。
また、本発明の風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)のナセル(4)内部にクレーン(140)を設け、運転時はナセル(4)内部に収納すると共に、メンテナンスなど作業時にはクレーン(140)のビームを延出させて使用することにより、装置の組み立て、設置、保守、点検、メンテナンスなどに非常に便利良く作業が行えるようにすることができる。
外部より大型レッカーなどの重機、クレーン船等の持ち込みの必要がないために、本装置とクレーン船等の緩衝事故を減じ、トータル的に大幅な経費の節減、事故の減少が行われ、風力エネルギー利用装置(A,B,C,D,E)のコストならびに発電原価等を大幅に引き下げることができる。
よって、上記風車(9)はブレード(6)を風(F)の来る風下方向の傾倒角度(β)を受風圧力に合せて随時調整することにより、風車(9)に風(F)を受けるブレード(6)を(RD)のように最大限に広げて効率上昇を図る場合と、その反面、台風時等の強風には、わざとこれを変化させ、(RD')或いは(RD")のように狭め、受風面積を縮小制御させて自動的、強制的コントロール操作により運転し、効率悪化に導きながら装置の破壊を防止すると共に、定格出力の安定度を高めることと、作動範囲を広め、微風時から強風時までの膨大な風力エネルギーを効率よく持続可能な範囲で吸収することができる。
本発明に係る油圧伝達機構によれば、動力源側と該動力源からの油圧動力によって駆動される駆動機器側とが相対回転可能な装置において、相対回転中であっても油圧伝達機構の作動油を送り出す送出部分と駆動機器との相対位置が略一定であるので、作動油を確実に駆動機器に供給することができ、駆動機器を安定して確実に駆動させることができる。
高所の発電機や油圧モーター、増速機などの重量物部分がタワー上部からタワー基部の近傍に移設できるため、保守、点検、メンテナンス等の足場、作業性等において作業を大きく軽減することができる。
重量物の低所配置は装置全体の重心の位置を低く抑え、運転、運搬、曳航時、地震や津波、台風時などの風圧、動揺、振動などにも安定性、安全性が向上する。このため、運転時の効率上昇につながるばかりでなく、タワー部材や装置全体の部材などの強度的にも部材の削減が可能となり、装置の製造コストの低減ならびに大幅な発電原価等の引き下げができる。
油圧伝達方式を構成するために、縦軸方式で浮体式単軸方式に比べ、浮体装置全体の回転トルクがなくなり、係留装置などの簡略化、軽量化ができて経済的である。
本発明に係る油圧伝達機構を装備した風力エネルギー利用装置によれば、台風時等強風時には、風力に応じてブレードが風下側に傾倒するため、ブレードが破壊される心配が少ない。また、従来の一般的な風力エネルギー利用装置のほとんどは、一定の風速になればブレードを守るためにカットアウト装置により、ブレードを回転させて、それ以後は利用できなくなるが、本発明に係る風力エネルギー利用装置では、カットアウト領域内であっても、ブレードに最大限の負荷をかけ、負荷に応じて傾倒、稼働させ、定格出力を維持し、通過後は敏感に復元できるために、風力エネルギーを最大限に吸収することができる。
また、装置内にクレーンを組み込ませることにより、装置の組み立て、設置、保守、点検、メンテナンスなどに有効に利用できるため、外部の大がかりなレッカー、重機、クレーン船等の調達の必要がない。さらに、風波、うねり等荒海域での現地工事の削減、簡略化は稼働率を高め、トータルシステムとして、安全性、安定性、経済性等において勝り、装置製造コストならびに発電原価等の大幅な引き下げができる。
本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構および該油圧伝達機構を装備する風力エネルギー利用装置の構成を示す概略縦断面図である。 図1の風力エネルギー利用装置におけるブレード、ハブ、油圧伝達環、油圧圧縮機構、支持装置、ローター回転軸主要部の構成を示す縦断面図である。 図2におけるZ‐Z矢視図である。 風力エネルギー利用装置に装備した状態における本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を示す断面図である。 図4におけるY‐Y矢視図である。 本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、異なる態様の風力エネルギー利用装置を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置を示す縦断面図である。 図2における油圧圧縮機構と異なるスプリング圧縮機構を図6に示す風力エネルギー利用装置のローター回転軸内に装備した構成を示す拡大説明図である。 本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置を示す縦断面図である。 図10におけるW−W矢視図である。 図11におけるT−T矢視図である。 本発明に係る油圧伝達機構を装備する風力エネルギー利用装置の洋上における実施状態を例示する概略図である。 本発明に係る油圧伝達機構を装備する風力エネルギー利用装置の洋上における他の実施状態を例示する概略図である。
本発明に係る油圧伝達機構および該油圧伝達機構を利用した風力エネルギー利用装置は、油圧装置の耐久性、信頼性を必要とする領域ならびに陸上や海岸域、或いはダム、湖沼、大陸棚等に設置して風力エネルギーを有効に利用するものである。以下、本発明に係る油圧伝達機構について、海洋上における浮体式の装置として海洋上にて使用する風力エネルギー利用装置に備えられたものを例示して説明する。
以下、図面に基づき本発明の好適な第1の実施の形態に係る説明をする。
図1から図5は本発明の一実施の形態を示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る油圧伝達機構および該油圧伝達機構を備えた風力エネルギー利用装置Aの構成を示す縦断面図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態に係る油圧伝達機構および該油圧伝達機構を利用した風力エネルギー利用装置Aにおけるブレード、ハブ、油圧伝達環、油圧圧縮機構、支持装置、ローター回転軸主要部の詳細な構成を示す縦断面図である。なお、図13および図14には、本実施の形態に係る油圧伝達機構のみでなく、本発明に係る油圧伝達機構を備える風力エネルギー利用装置の概略が例示されている。
図1に例示したように、風力エネルギー利用装置Aは、海洋上で海面SW上の浮体1の上部において、浮体1の上面に略鉛直にタワー2が立設されている。タワー2の上部には回転台座3aが設けられており、この回転台座3aの上部には、タワー2の中心線2cを基準軸芯としてナセル4の台座5が配設されると共に台座5には回転台座3aに対応する回転台座3bが設けられている。これにより、ナセル4は、タワー2の中心線2cを回転軸芯として自由に相対的に回転できる。
浮体1は、抵抗板おもり等を連結することにより、常にタワー2が鉛直になるように保たれるとともに、台風時等でもあまり動揺、振動しないようになっている。また、メンテナンス時等には回転台座3aと対応する回転台座3bならびにナセル4の相対的回転を停止させて、安全を確保するためのロック機構やナセル4内に設けたクレーン操作によってナセル4の向きを変えるための旋回機構等も設けられている。
ナセル4には、風車9が取り付けられている。風車9は、風Fを受けて風力エネルギーを吸収する複数枚のブレード6がハブ8に集合してローターをなしている。ローターの中心部に設けられているローター回転軸7は、略水平に配設されている。各ブレード6は、ローター回転軸7に対して傾倒可能なようにハブ8に取り付けられている。また、ローター回転軸7の外周にはローター回転軸7の外環31が固着されており、該外環31にハブ8のボス部17aが止めボルト32等で取り付けられている。
ローター回転軸7は、筒状に形成されたものであり、ナセル4内に配設されている支持装置10によって支持されている。ローター回転軸7の出力端は、可変台座72に搭載された油圧ポンプ11に接続されている。この油圧ポンプ11は、ローター回転軸7から伝達される回転動力が油圧に変換されるものである。油圧ポンプ11の吐出口に自在管133の一端が接続され、他の一端は油圧伝達機構12に接続されている。油圧ポンプ11より送られる油圧は、油圧伝達機構12を介してタワー2内を略鉛直に降下する油圧配管134により、運転室13に伝達される。タワー2が立設されるベースとなるタワー基部2aには運転室13が設けられ、この運転室13は、浮体1の上部に設けられている。運転室13の内部には、複数の発電機16が配設されている。発電機16は、油圧配管134を流れて供給される作動油によって駆動される。発電機16を駆動した後の作動油は、油圧伝達機構12に送られる。
運転室13内には配管134が引き込まれると共に、油圧モーター14が設けられ、該油圧モーター14の回転軸15aの端部にはクラッチ等の変速機15bを介して発電機16が設けられている。或いは下部タンク132から上部タンク131に油を送る送油ポンプ16’を回転させるための油圧動力が前記した配管134から分岐して油圧モーター14’を介して油圧モーター14の吐出回収配管135に結ばれると共に、下部タンク132に接続されている。また、送油ポンプ16’の回転により吐出した油は、フィルター等で濾過された後、配管136を通り、油圧伝達機構12、フレキシブルホース137等を介して上部タンク131に入る。
したがって、風を受けて風車9のローターが回転すると、その回転力が油圧ポンプ11を介して、タワー2内に略鉛直に設けられた油圧伝達機構12から油圧配管134に伝えられ、タワー基部2aの運転室13内で油圧モーター14、或いは14’を回転させ、その回転を回転軸15aからクラッチ等の変速機15bを介して発電機16或いはポンプ16’に伝動される。これにより、発電機16が回転して発電される。ここで作動油を貯油する上部タンク131を出来得る限り小型軽量化し、重量物は下部タンク132に移し、ナセル4内の重量物を減量化することにより、装置の動揺などに対する転倒作用を軽減できる。
図2および図3に示したように、ブレード6は、その基端部分をハブ8の本体17に設けたピン18に枢支されている。ピン18はボス19の中心部を支持し、アーム19aならびにアーム19bを回動可能にする。アーム19bの接続端19cがピン21aによってアーム22の一端に回動可能に連結されている。アーム22の他の一端は、油圧圧縮機構Poのピストンロッド29のスライドアーム23に設けたラグ24にピン21bによって連結されている。スライドアーム23の軸受け33は、ハブ8のボス部17aと、ローター回転軸7の端部、ケーシング26のフランジ部26aを一体的に包み込み、止めボルト34で止められている。
また、ローター回転軸7内に設けられた油圧圧縮機構Poのケーシング26内には、シリンダー27がサポート等で固着されている。該シリンダー27は、ハブ8の本体17のボス部17aに前記ケーシング26のフランジ部26aを介して固定されている。また、シリンダー27内のピストン28はピストンロッド29を介してスライドアーム23にナット30で締め付けられている。すなわち、ブレード6はアーム19a、ボス19、アーム19b、アーム22、スライドアーム23を介して油圧圧縮機構Poのピストン28に接続されている。これにより、ピストン28を移動させて、略水平に設けたローター回転軸7に対するブレード6を符号「6’」或いは「6”」で示した位置まで傾倒することが可能である。
また、ハブ8の本体のボス部17aの外周には、ブレーキ環35が嵌められており、止めボルト32等で固着されている。ブレーキ環35の外周には、サポート等を介してナセル4側に設けられた油圧ブレーキ装置36が配置されている。この油圧ブレーキ装置36には、配管141から油圧のかかった油が供給される。配管141から分岐した配管143には弁142が設けられている。配管143の先端にはホース144の基端が接続されており、ホース144の先端は、油圧ブレーキ装置36に接続されている。ここで弁142を開くと油圧が配管143、ホース144を介して油圧ブレーキ装置36にかかって、油圧ブレーキ装置36が作動する。これにより、風車9の回転を停止させることができる。
ローター回転軸7の中間部分には油圧伝達環37が配設されている。該油圧伝達環37の本体38にはローター回転軸7が挿通されている。油圧伝達環37の本体38のボス部38aが止めボルト39等によってローター回転軸7に固定されている。これによって油圧伝達環37の本体38は、ローター回転軸7と一体的に回転することができる。
また、油圧伝達環37の本体38の外輪には作動油溝40a、40bが配設されており、その溝に油圧作動油が流れるようになっている。また、本体38の外輪の外側にはオイルシール45a、45b、45cが配設されている。これらにより、作動油溝40a、40bがシールされる。
なお、油圧伝達環37の本体38には細孔41aが形成されており、作動油溝40aが細孔41aの一端と接続している。細孔41aの他の一端は、本体38の側面につながっており、ホース42の一端が接続されている。また、本体38には作動油溝40b、細孔41bが設けられ、この細孔41bには配管55が接続されている。また、油圧伝達環37には外部ケーシング43が設けられ、該外部ケーシング43はサポート44等を介してナセル4側の固定物に取り付けられている。
ここで、配管141から分岐した配管146は、弁145と逆止弁147とが配設されており、ホース148、外部ケーシング43を介して作動油溝40aに接続されている。
また、外部ケーシング43の内部にはオイルシール45a、45b、45cが設けられている。該オイルシール45a、45b、45cの内面に対して、ローター回転軸7に設けられた油圧伝達環37の本体38の外環は、ローター回転軸7の回転運動により摺動回転する。
また、ローター回転軸7には内部まで貫通した穴46が穿設されている。上記のホース42の他の一端側には制限オリフィス47、逆止弁48が設けられており、穴46に通されている。この一端は、ローター回転軸7の内部で配管49に接続されている。配管49は、シリンダー27に設けた細孔50に接続されている。
配管49には安全弁51、アキュムレーター52が接続されている。安全弁51には配管55も接続されている。シリンダー27には細孔27a、細孔27bが設けられ、細孔27aには配管53aが接続されており、細孔27bには配管53bが接続されている。また、細孔27aには弁54aが設けられており、細孔27bには弁54bが設けられている。また、安全弁51の吐出口に連結された配管55は、油圧伝達環37の本体38に設けた作動油溝40bに接続された細孔41bの一端に接続されている。
また、図1に示したように、外部ケーシング43の下方には配管56が設けられ、ホース139、油圧伝達機構12、配管134aを介して下部タンク132まで配管されている。また、図2に示したように配管53a、53bの吐出口は配管55に接続されており、油圧回路の使用済み油は配管55に流れる。
次に油圧伝達環37の操作、作用を以下に説明する。
配管141に送られてきた加圧されている油は、弁145を開くと作動油溝40aが加圧されて、細孔41aを介してホース42、制限オリフィス47、逆止弁48、配管49を介してシリンダー27の一端側に供給される。これにより、ピストン28は、ハブ8の方向へ移動するので、ピストンロッド29ならびにアーム22はアーム19b、ボス19、アーム19aを回転させる。すなわち、図1に示したようにブレード6は、ローター回転軸7に対して角度がβ”,β’からβと角度が大きくなり、起立する方向に姿勢を変える。
ここでブレード6が角度βに有る状態で強風が吹くと、ブレード6は風圧に押されて角度β’や角度β”となる風下方向へ倒れようとする。すると、アーム19a、ボス19、アーム19bを回転させ、アーム22を介してピストンロッド29、ピストン28を押して、シリンダー27内の油は配管49、ホース42を介して作動油溝40aに押し返そうとする。
このとき配管49には逆止弁48が設けられているので、ピストン28により圧縮されたシリンダー27および配管49の内部は異常に加圧される。この加圧状態でブレード6は、ブレード6の許容強度限界範囲設定値まで傾倒が抑えられる。ブレード6の許容強度限界範囲設定値に達すると、安全弁51が開いてブレード6は傾倒し、ブレード6および装置の他の部分が破壊されることを防止する。
ここで風がおさまり、傾倒したブレード6が急激に起立しようとしても、配管49に設けられた制限オリフィス47の作用により、油の流量が制限されているためにブレード6は急激には動けず、衝撃が緩和されてブレード6の破壊を防止できる。また、シリンダー27内での油の不純物の蓄積や泡発生防止のため、細孔27aに設けられている弁54aおよび細孔27bに設けられている弁54bを時々開いてシリンダー27内の油を交換することにより、効率よい運転ができる。また、弁54a、54bの開閉には無線操作によることが好ましい。
略水平に設けたローター回転軸7は、支持装置10に支持されている。支持装置10は、ナセル4の台座5の上に設けられた支柱57およびジャッキ装置58等を備えている。支柱57の上部には、ピン59によって支柱57側に枢支された軸受61が設けられている。この軸受61によってハブ8近くのローター回転軸7が支持されている。尚ここで、運転方法や実績により、ローター回転軸7の可変機能が不要の場合は、ジャッキ装置58、ピン59等を省略して、固定支持にしてもよい。
図3は、図2におけるZ‐Z矢視図である。図3に示すように風力利用エネルギー装置Aの風車9は、3枚のブレード6を有するものとして例示してある。この風車9が風を受けたときの回転方向を図示したα方向であるとすると、全円周360度を3等分に区切り120度ずつブレード6を振り分けることになる。この3等分線上にブレード6のアーム19aが設けられている。
ほぼ円形のハブ8の本体17から延びる2枚一対のリブ20の間には、アーム19aが差し込まれている。アーム19aは、ピン18によって枢動可能にリブ20に取り付けられている。また、ハブ8の本体17とリブ20とは、鋳物、或いは溶接、鍛造、熔融成型品、またはFRP、プラスチックなどでしっかりと一体的に形成されており、軽量かつ強固な構造になっている。
図4は、図1の本発明の第1の実施の形態に係る油圧伝達機構12を風力エネルギー利用装置Aに装備した状態における構成を示す拡大図である。図4に示すように油圧伝達機構12は、その縦軸中心線がタワー2の中心線2Cと一致した状態に配設されている。
この油圧伝達機構12は、複数の管体を同心に挿通して成る多重管構造を有している。図示した例では、最内側の内管81と、該内管81の直ぐ外側の中内管82と、該中内管82の外側の外管104との3本の管体から構成されている。油圧伝達機構12は、その周辺部の構成を説明した後に詳述する。
風車9の回転が伝えられるローター回転軸7が図4の紙面上で右側より、やや上向きの傾斜角度をもって延びて来ている。ローター回転軸7の末端には軸継手71aが設けられている。油圧ポンプ11の入力回転軸75の先端には軸継手71bが設けられている。軸継手71aと軸継手71bとは連結されており、これによってローター回転軸7と油圧ポンプ11の入力回転軸75とは連結されている。
ナセル4の台座5には、油圧ポンプ11を支持するサドル74が強固に固設されている。油圧ポンプ11は、可変台座72に搭載されており、この可変台座72は支持ピン73aによってサドル74に支持されている。支持ピン73aは、サドル74に設けた軸受け73bに挿通されており、軸受け73bを介してサドル74に支持されている。尚ここで、運転状況や実績により可変台座72の可変機能が不要な場合は、可変台座72を可変機能の無いものに変更してもよい。
ローター回転軸7の回転は、軸継手71a、71bを介して油圧ポンプ11の入力回転軸75に伝えられ、入力回転軸75が回転することにより、油圧ポンプ11が作動する。入力回転軸75と軸継手71bにはキー76、或いはスプライン溝などが設けられており、ローター回転軸7の回転が油圧ポンプ11の入力回転軸75に正確に伝達される。油圧ポンプ11の入力回転軸75が回転すると、油圧ポンプ11の一方のノズル77より油を吸い込んで、他方のノズル78から油圧を吐出する。
油圧伝達機構12は、タワー2の最上部に配設した回転台座3aを境にその全長が上下ほぼ等分となるような位置に配設されている。油圧伝達機構12の縦軸中心線上には、多重管構造の最内側となる内管81がほぼ鉛直に設けられている。該内管81の中心線は、タワー2の中心線2cと略一致している。この内管81の外側には、中内管82が内管81と同心に設けられている。
内管81の上端には拡大ボス部84が設けられ、拡大ボス部84が引っかかるようにルーズフランジ85が通されている。拡大ボス部84の外周面と、ルーズフランジ85の内周面との間にはオイルシール86が介装されている。拡大ボス部84の外周面とオイルシール86の内周面とは、相対的に摺動回転できるが、拡大ボス部84がルーズフランジ85の内側に引っ掛かっていることにより、内管81を軸方向の下向きに引き抜くことはできない。
また、ルーズフランジ85の上には相フランジ87が配設され、該相フランジ87の中心部にはノズル状の穴が設けられると共に、管状のエルボ88を介してフランジ89が設けられている。ルーズフランジ85と相フランジ87とはパッキン等を挟んでボルト等でしっかりと締め付けられている。これにより、ルーズフランジ85と相フランジ87とは一体化されている。一方、内管81の拡大ボス部84は、その外周面とルーズフランジ85の内周面との間にオイルシール86が介装されており、ルーズフランジ85に対して摺動回転でき、油漏れすることはない。拡大ボス部84の外側にはリング90が設けられ、オイルシール86の分裂が抑えられている。
中内管82の下方最下端には中内管82と内管81を一体化するリング91が設けられ、該リング91により中内管82と内管81は溶接などで一体化している。また、中内管82の最下端に設けた、リング91の直上には、ノズルネック93aならびにフランジ93bが設けられている。このノズルネック93aは、中内管82内を油が流出および流入することができる。
一方、中内管82の最上端には拡大ボス部95が設けられ、該拡大ボス部95が内側に引っ掛かるようにルーズフランジ96が設けられている。拡大ボス部95の外周面とルーズフランジ96のネック部96aの内周面との間にはオイルシール97が介装されており、拡大ボス部95の外周面とオイルシール97の内周面とは摺動回転ができ、油漏れすることはない。また、中内管82を下方に引き抜くことは出来ない。ルーズフランジ96の側壁には、ノズルネック98aが設けられている。このノズルネック98aは、フランジ部96bとネック部96a内に設けたオイルシール97との中間部分に位置するように設けられている。このノズルネック98aの先端にはフランジ98bが設けられている。
また、ルーズフランジ96のフランジ部96bと、該フランジ部96bに相対する相フランジ99とはパッキン等を介装してボルト等でしっかりと固着されている。相フランジ99の中心部には穴100が穿設されており、この穴100に内管81が通されている。相フランジ99の穴100の内壁と内管81の挿入部との間にはオイルシール101が設けられている。内管81の外周と該オイルシール101の内周とは相対的に摺動回転でき、これらの間からは油漏れすることはない。
また、ルーズフランジ96内において、拡大ボス部95の上端と相フランジ99の隙間にはスペーサー102が挿入されている。該スペーサー102の円周上には穴103が設けられている。この穴103により、スペーサー102内部の油は、スペーサー102の内部と外部との間を自由に出入りすることができる。
中内管82は、外側の外管104内に挿通されている。外管104の最下端には外管104と中内管82が一体化するリング92を設けてある。該リング92に対して外管104と中内管82とは溶接などで一体化されている。また、外管104の下端に設けたリング92の直上には、外管104内の油の出入を可能にするノズルネック94aが外管104に設けられている。該ノズルネック94aの先端にはフランジ94bが設けられている。
外管104のノズルネック94aよりもやや上にはサドル114が設けられている。該サドル114は、タワー2の上端部回転台座3aのやや下方において、タワー2側より延びたサポート115によって支えられている。これにより、油圧伝達機構12の下部は、タワー2と一体的な動きをする。
また、外管104の上端には拡大ボス部105が設けられている。該拡大ボス部105がルーズフランジ106の内側に引っ掛かるようにルーズフランジ106が設けられている。拡大ボス部105の外周面とルーズフランジ106のネック部106aの内周面との間にはオイルシール107が介装されている。該拡大ボス部105の外周面とオイルシール107の内周面とは相対的に摺動回転ができ、油が漏れることはない。また、ルーズフランジ106の内側に拡大ボス部105が引っ掛かっているので、外管104を下方に引き抜くことは出来ない。
ルーズフランジ106は、フランジ部106bとネック部106a内に設けたオイルシール107との中間部分に中空のノズルネック108aが設けられている。このノズルネック108aの先端側にはフランジ108bが設けられている。
また、ルーズフランジ106のフランジ部106bと該フランジ部106bに相対する相フランジ109とは、それらの間にパッキン等が介装されており、ボルト等で強固に固着されている。相フランジ109の中心部には穴110が貫通しており、この穴110に中内管82が挿通されている。相フランジ109の穴110の内周壁と中内管82の挿入部分の外周壁との間にはオイルシール111が設けられている。中内管82の外周部分と該オイルシール111の内周部分とは、相対的に摺動回転でき、油漏れ等はない。
また、拡大ボス部105の上端と相フランジ109との隙間にはスペーサー112が挿入されている。該スペーサー112の円周上には穴113が穿設されている。この穴113により、スペーサー112内部の油は、スペーサー112の内部と外部との間を自由に出入りすることができる。
また、ナセル4の本体の内部にはサポート116が延びている。このサポート116には、ルーズフランジ85、相フランジ87、フランジ部96b、相フランジ99、ルーズフランジ部106b、相フランジ109、エルボ88、フランジ89等が強固に取り付けられている。これにより、それらはナセル4と共に中心線2cを回転軸芯として、自由に回転することができる。
なお、電導用環状レール117および電導ブラシ118には、電気ケーブル119によって発電機16に接続されている。これにより、ナセル4内に計装、照明、標識、小規模動力駆動装置等の諸装置のための電力が供給される。
図5は図4におけるY‐Y矢視図である。
図5に示したように、可変台座72に油圧ポンプ11が搭載されている。可変台座72の両端には支持ピン73aが設けられ、該支持ピン73aは軸受け73bに通されている。軸受け73bは、サドル74でナセル4の台座5に強固に固着されている。
油圧ポンプ11の入力回転軸75の水平方向の回転軸芯75aと可変台座72の支持ピン73aの回転軸芯73cとが直交している。これにより、油圧ポンプ11の入力回転軸75の一端が可変台座72の回転軸芯73cを回転軸支点として入力回転軸75の他の端部(図1におけるローター回転軸7)側を上下に変動させることにより、入力回転軸75の角度を変更することができる。また、油圧ポンプ11には油の吸い込みノズル77、吐出ノズル78が設けられている。
図6は、油圧伝達機構を装備した、異なる態様の風力エネルギー利用装置Bを示す縦断面図である。
図6に示した風力エネルギー利用装置Bと、前記の風力エネルギー利用装置Aとでは、風力エネルギー利用装置Aにおいてはブレード6の角度を変えるための手段として油圧圧縮機構Poを設けたが、風力エネルギー利用装置Bでは、油圧圧縮機構Poに代えてスプリング圧縮機構Psを設けた点が相違する。なお、風力エネルギー利用装置Aと同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
図1に示した風力エネルギー利用装置Aは、事業化段階では比較的大規模化を目的とした装置であるため、装置の構成は油圧回路などを多く用いて複雑になっている。一方、図6に示した風力エネルギー利用装置Bでは、装置の構成を簡略化し、事業化規模では比較的小規模のものに適するように構成してある。
タワー基部2aに設ける油圧モーター14から動力伝達される回転軸15a、クラッチ等の変速機15bは、風力エネルギー利用装置Aでは、発電機を作動させるためのものであったが、図6の風力エネルギー利用装置Bでは、発電機16以外にもポンプ151を動かしている。これにより、海洋上の海水がサクションストレーナー152から取水された海水が取水配管153を経てポンプ151によって送水管154を通して送水目的地まで送られる。
図7は、本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置Cを示す縦断面図である。
図7に示した風力エネルギー利用装置Cと図1に示した風力エネルギー利用装置Aとでは、風力エネルギー利用装置Aは、強風圧を受けた場合に、ブレード6が風下側に傾倒するものであるのに対して、風力エネルギー利用装置Cは、強風圧を受けてもブレード6が傾倒しないで、可変ピッチ機構によりブレード6が回転する点が相違する。
この風力エネルギー利用装置Cは、所謂ごく一般的とされている風力発電装置である。すなわち、本実施の形態に係る油圧伝達機構12は、風力による動力の伝達装置として従来のごく一般的な風力発電装置に装備することができる。
図8は、本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置Dを示す縦断面図である。
この例に示したように油圧ポンプ11はタワー2の中心線2cを境として風車9におけるブレード6とは反対側にある点が、他の風力エネルギー利用装置A,B,Cにおけるものとは違う点である。この風力エネルギー利用装置Dは、油圧ポンプ11とブレード6の重量的バランスを取り、装置の揺れ、傾きなどを軽減したものである。
図9は図2における油圧圧縮機構Poと異なるスプリング圧縮機構Psを図6に示す風力エネルギー利用装置Bのローター回転軸7内に装備した構成を示す拡大説明図である。
図2の油圧圧縮機構Poと図9に示したスプリング圧縮機構Psの相違点は、前者はローター回転軸7の内部にケーシング26を設けその中にシリンダー27、ピストン28、ピストンロッド29、ナット30を設けてシリンダー27内の油をピストン28で圧縮するものであるのに対して、後者はローター回転軸7の内部にケーシング26を入れ、その中にスプリングガイド121を設けると共にスプリング122を設け、該スプリング122の一端をケーシング26の底板123に相当する部分で止め、他の一端はスプリング押え124で押えている点である。スプリング押え124に外側ロッド125の一端が取り付けられており、他の一端は、図2の説明で行なったスライドアーム23にナット126で締め付けられている。
ここで図2の説明で行なったものと同じであるが、ブレード6の傾倒により、スライドアーム23が支持装置10側に移動するとスプリング122は圧縮される。このスプリング圧縮機構Psの圧縮によりブレード6は傾倒できる。つぎに外側ロッド125は管等を用いて二重軸構成の外側軸とし、その中に棒状の内側ロッド127を通す。該内側ロッド127はスプリング押え124、スプリング122、底板123を貫通してスプリング128の内部を通りストッパー129に固着する。ここで既に説明したように、風圧によりブレード6が傾倒すると、スライドアーム23は支持装置10側に押されスプリング122は圧縮される。
また、外側ロッド125内に設けた内側ロッド127も支持装置10の方向に押されるため、スプリング128は伸びる。ここで風がおさまるとブレード6はスプリング122の復元作用により起立する。このとき、スプリング122の反力でブレード6に衝撃的な反力が発生する。スプリング128は、このときに圧縮されるように設定されているので、スプリング122の反力に起因する衝撃力を緩和することができる。
図10は、本発明の一実施の形態に係る油圧伝達機構12を装備した、さらに異なる態様の風力エネルギー利用装置Eを示す縦断面図である。この風力エネルギー利用装置Eは、主として次の点が風力エネルギー利用装置Aと異なっている。
すなわち、ローター回転軸7の後端部側に油圧ポンプ211およびジャッキ212bを備えた可動台座212を設けた点、配管134と配管136とを直結して、発電機16を回避するように作動油を流すことができるバイパス管300を設けた点、並びに発電機16の上流側の配管134および下流側の配管135の少なくとも何れか一方に発電機16を通る作動油の流れを止めるための開閉弁321,322を設けた点である。
図10においてローター回転軸7の出力端すなわち後端部は、可動台座212に搭載された油圧ポンプ211に接続されている。この油圧ポンプ211は、ローター回転軸7から伝達される回転動力が作動油に変換されるものである。油圧ポンプ211の吐出口には、自在管272aの一端が連結されており、自在管272aの他端はアキュムレーター273に連結されている。配管272bの一端はアキュムレーター273に連結されており、他端は油圧伝達機構12のフランジ89に連結されている。
図11は、図10におけるW−W矢視図であり、図12は、図11におけるT−T矢視図である。油圧ポンプ211は可動台座212に載せられ、装置のほぼ中心部に入力軸211aを配置する。油圧ポンプ211は、ローター回転軸7の回転が油圧ポンプ211の入力軸211aに伝えられ、圧縮された作動油はノズル211bより、自在管272a、アキュムレーター273、配管272bを介して前記した油圧伝達機構12に送られる。それと同時にノズル211cでは油圧等による流体の吸引作用があり、前記した油圧伝達機構12より配管276b、タンク277、ホース276aを介してノズル211c、油圧ポンプ211に流体が吸い込まれる。
一方、可動台座212は台座フレーム212aに油圧ポンプ211が配置されている。架台212gには、ガイドフレーム212dが配置されている。台座フレーム212aの両横にはスライドピン212cが固着されている。このスライドピン212cは、ガイドフレーム212dの長穴212eに挿通されている。スライドピン212cは、長穴212e内で移動できるように、ライナー或いは座金212f等で緩く抑えられており、破損しないようにナット等でセットされている。これにより、台座フレーム212aは、ガイドフレーム212dによって案内されながら動作することができる。
台座フレーム212aの下方にはジャッキ212bが設けられている。このジャッキ212bを操作することにより、台座フレーム212aおよび油圧ポンプ211を上下に移動させることができる。図2を参照しながら説明したように、支持装置10の支柱57の上部には、ピン59によって支柱57側に枢支された軸受61が設けられている。この軸受61によってハブ8近くのローター回転軸7が支持されている。なお、図10の風力エネルギー利用装置Eでは、支持装置10にはジャッキ装置58は設けられていない。したがって、ジャッキ212bを操作することにより、ピン59或いは軸受61の両側に設けたピン59aを支点としてローター回転軸7を縦方向に角度変化させることができる。ローター回転軸7の縦方向の角度変化はブレード6に伝えられ、該ブレード6は縦方向の角度変化をする。
なお、ジャッキ212bは風向、風速、装置の傾き等をセンサーでキャッチして自動調整を行うのが好ましいが、海洋上で使用する装置であるために操作状況、実績如何によってはある程度簡略化して固定操作に切り替えることも考えられる。
図10において、運転室13の上方には、油圧伝達機構12から発電機16へ作動油を供給する作動油供給路である配管134と、発電機16を作動させた後の作動油を油圧伝達機構12へ戻す作動油回収流路である配管136とを連通するように連結したバイパス管300が設けられている。バイパス管300は、両端間には3本の分岐管301,302,303を有しており、バイパス管300の両端間は3本の流路に分岐している。分岐管301には流路を開閉するためのバイパス弁311が設けられている。同様に分岐管302にはバイパス弁312が設けられ、分岐管303にはバイパス弁313が設けられている。このバイパス管300のバイパス弁311,312,313を開閉調節することによって発電機16に供給される作動油の流量を調節することができる。
なお、バイパス管300の分岐管301,302,303は何れも同一の内径であっても良いし、何れも異なる内径であってもよい。また、バイパス管300の分岐管の数は3本に限られず、また、分岐管が無くても良い。
運転室13内に配設されている各発電機16には、作動油の上流側の流路である配管134に流路を開閉する開閉弁321が設けられており、下流側の流路である配管135に流路を開閉する開閉弁322が設けられている。これら、開閉弁321,322を開閉調節することにより、駆動させる発電機16を任意に選択することができる。また、配管134から配管135に至る管路の途中に逆止弁323を設けることで流れを一定方向に整流することができる。さらに、バイパス弁311,312,313の開閉調節と組み合わせることによって、より緻密な風力エネルギーの利用を行うことができる。
図13は、本発明に係る油圧伝達機構12を装備する風力エネルギー利用装置の洋上における実施状態を例示する概略図である。本装置は海面SW上に浮体1を浮ばせ、海底SGにアンカー、チェーン等で浮体装置を係留し、風力エネルギーを利用する装置の全体を示すものである。
図14は、本発明に係る油圧伝達機構12を装備する風力エネルギー利用装置の洋上における他の実施状態を例示する概略である。本装置は海面SW上に浮体1を設け、運搬、曳航時にはベースブロックBBを釣り上げ、運転時には、ベースブロックBBを海底SGに着床させた風力エネルギー利用装置の全体を示すものである。
本発明に係る油圧伝達機構を備える風力エネルギー利用装置は、風車による低速回転、高トルクの動力を油圧伝達機構に構成された油圧により効率よく、比較的簡単に、且つ安全に低所の発電機或いはポンプ等に伝えて駆動源とできるとともに、風力エネルギー利用装置の重心を低くすることで装置の転倒作用を極力抑え、安全性、安定性を高め、発電機の分割化により台風時などの大風や大波に耐え、強風によるカーブアウトの範囲を有効利用し、カットアウト操作の範囲を縮小し、メンテナンス性が向上し、稼働率を高め、高効率で安価な駆動源コストならびに安価な発電原価を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形態では作動油による油圧を用いるものとして説明したが、水圧や他の液体による液圧等、流体による流体圧を用いてもよい。
本発明に係る油圧伝達機構は、風力エネルギーを利用する装置に限られることなく、広く油圧伝導装置を用いる装置に適用することができる。また、海流、潮流、潮汐、河川流水発電装置等海洋エネルギーを利用する分野等に広く使用できる。
A…風力エネルギー利用装置
B…風力エネルギー利用装置
C…風力エネルギー利用装置
D…風力エネルギー利用装置
E…風力エネルギー利用装置
Po…油圧圧縮機構
Ps…スプリング圧縮機構
F…風
SW…海面(水面)
SG…海底
BW…抵抗板重り
BB…ベースブロック
SK…スカート
RD…ローターの直径
RD' …傾倒したローターの直径
RD" …さらに傾倒したローターの直径(最大傾倒時)
α…風車の回転方向
β,β',β"…ブレードの傾倒方向の傾倒角度
1…浮体
2…タワー
2a…タワー基部(ベース)
2c…中心線
3a,3b…回転台座
4…ナセル
5…台座
6,6’,6"…ブレード
6a…ブレードの差し込み部
7…ローター回転軸
8…ハブ
9…風車
10…支持装置
11…油圧ポンプ
12…油圧伝達機構
13…運転室
14,14’…油圧モーター
15a…回転軸
15b…変速機
16…発電機
16’…ポンプ
17…ハブの本体
17a…ハブのボス部
18…ピン
19…ボス
19a,19b…アーム
19c…接続端
20…リブ
21a,21b…ピン
22…アーム
23…スライドアーム
24…ラグ
26…ケーシング
26a…ケーシングのフランジ部
27…シリンダー
27a,27b…細孔
28…ピストン
29…ピストンロッド
30…ナット
31…外環
32…止めボルト
33…軸受け
34…止めボルト
35…ブレーキ環
36…油圧ブレーキ装置
37…油圧伝達環
38…本体
38a…ボス部
39…止めボルト
40a,40b…作動油溝
41a,41b…細孔
42…ホース
43…外部ケーシング
44…サポート
45a,45b,45c…オイルシール
46…穴
47…制限オリフィス
48…逆止弁
49…配管
50…細孔
51…安全弁
52…アキュムレーター
53a,53b…配管
54a,54b…弁
55、56…配管
57…支柱
58…ジャッキ装置
59,59a…ピン
60…ストッパー
61…軸受
62…スラスト軸受
63…外環
64…ピン
65…サドル
66…長穴
67…配管
71a,71b…軸継手
72…可変台座
73a…支持ピン
73b…軸受け
73c…回転軸芯
74…サドル
75…入力回転軸
75a…回転軸芯
76…キー
77,78…ノズル
81…内管
81a…送出部
82…中内管
83…フランジ
84…拡大ボス部
85…ルーズフランジ
86…オイルシール
87…相フランジ
88…エルボ
89…フランジ
90…リング
91…リング
92…リング
93a…ノズルネック
93b…フランジ
94a…ノズルネック
94b…フランジ
95…拡大ボス部
96…ルーズフランジ
96a…ネック部
96b…フランジ部
97…オイルシール
98a…ノズルネック
98b…フランジ
99…相フランジ
100…穴
101…オイルシール
102…スペーサー
103…穴
104…外管
105…拡大ボス部
106…ルーズフランジ
106a…ネック部
106b…フランジ部
107…オイルシール
108a…ノズルネック
108b…フランジ
109…相フランジ
110…穴
111…オイルシール
112…スペーサー
113…穴
114…サドル
115、116…サポート
117…電導用環状レール
118…電導ブラシ
119…電気ケーブル
121…スプリングガイド
122…スプリング
123…底板
124…スプリング押え
125…外側ロッド
126…ナット
127…内側ロッド
128…スプリング
129…ストッパー
131…上部タンク
132…下部タンク
133…自在管
134,134a,135,136…配管
137,138,139…ホース
140…クレーン
141…配管
142…弁
143…配管
144…ホース
145…弁
146…配管
147…逆止弁
148…ホース
151…ポンプ
152…サクションストレーナー
153…取水配管
154…送水管
211…油圧ポンプ
211a…入力軸
211b,211c…ノズル
212…可動台座
212a…台座フレーム
212b…ジャッキ
212c…スライドピン
212d…ガイドフレーム
212e…長穴
212g…架台
212f…座金
272a…自在管
272b…配管
273…アキュムレーター
276a…ホース
276b…配管
277…タンク
300…バイパス管
301,302,303…分岐管
311,312,313…バイパス弁
321,322…開閉弁
323…逆止弁

Claims (5)

  1. 所定の風力以上の風を受けると回転する複数枚のブレードを有する風車を備えたナセルが、浮体上に設けたタワーに該タワーと相対回転可能に支持され、前記風車の回転により油圧動力を発生する風力エネルギー利用装置において、
    前記タワーが立設され、前記油圧動力によって駆動される駆動機器が配設されたベースと、前記風車の回転を油圧動力に変換する、前記ナセル内に配設された油圧ポンプと、該油圧ポンプからの作動油を前記駆動機器に伝達するための油圧伝達機構と、前記複数のブレードを有する前記風車のローター回転軸を上下方向に角度調整するための昇降装置と、を備え、
    前記油圧伝達機構は、
    動力源側からの油圧の掛かった作動油を導入する導入部と、該導入部に連通され、該導入部から導入された作動油の流路を複数形成する同心多重に挿通された複数の管体と、該管体ごとに設けた、前記駆動機器に作動油が送り出される送出部と、流路に配設した弁とを有し、
    前記流路は、前記複数の管体の各外周面と一つ外側の管体の内周面との間に形成された空間と、前記複数の管体のうち最内側に配設された管体の内部とであり、
    前記複数の管体それぞれは、それらに共通の軸心を前記動力源側と駆動機器側の相対回転の回転中心線と一致する回転中心線として回転可能であり、
    前記昇降装置は、前記ローター回転軸の前端部側とは反対側の後端部側を昇降するように配設され、前記ローター回転軸を支持する軸受けがピンによって枢支され、該ピンを支点として、ローター回転軸が縦方向に角度変化可能であり、
    前記流路に配設した弁の開閉調節により、油圧によって駆動する駆動機器を任意に選択して駆動できることを特徴とする風力エネルギー利用装置。
  2. 前記油圧伝達機構から前記駆動機器へ作動油を供給する作動油供給流路と、前記駆動機器を作動させた後の作動油を前記油圧伝達機構へ戻す作動油回収流路との間に少なくとも一本のバイパス流路と、該バイパス流路に該バイパス流路を開閉するためのバイパス弁とを設けたことを特徴とする請求項に記載の風力エネルギー利用装置。
  3. 前記駆動機器の上流側の流路および下流側の流路の少なくとも何れか一方に流路を開閉する開閉弁を備え、前記駆動機器が複数個の場合には、各駆動機器ごとに前記開閉弁を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の風力エネルギー利用装置。
  4. 前記油圧ポンプは、前記ナセルと前記タワーとの相対回転の回転中心線を境に前記風車側とは反対側に配設されたことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の風力エネルギー利用装置。
  5. 前記風車は、前記ローター回転軸に設けられた圧縮機構を備え、
    前記圧縮機構によって前記風車の各ブレードの傾斜角度を変更可能としたことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の風力エネルギー利用装置。
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