JP6432173B2 - 全周の磁気特性が良好な無方向性電磁鋼板 - Google Patents
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Description
しかし、現在のメタラジーでは、この様な磁気特性が良好なキューブ系集合組織({100}<0vw>)の工業生産は実現できていない。
すなわち、磁気時効を抑制するには、最終製品のC含有量を減じることが必須である。溶製段階で高いCを最終製品までの工程で極低Cに減ずるか、溶製段階で極低Cとするかである。冷延無方向性電磁鋼板の製造初期には、溶製段階で極低Cとすることは技術的には困難であったので、途中焼鈍工程または、最終焼鈍工程で脱炭されていた。現在では、精錬技術の発達で極低C溶製技術が確立している。
(x)の無方向性電磁鋼板の磁気特性には、磁束密度(B50)と鉄損があり、共に優れていることが求められる。
従来の磁気特性確保は、最終焼鈍雰囲気の調整、集合組織の制御、良粒成長性の確保、磁壁ピン止め不純物の低減で行われる。具体的には、それぞれ、光輝最終焼鈍化、冷延率の適正化及び(熱延鋼帯)焼鈍、不純物元素の低減であった。
また、鉄損は、板厚を薄くするとか、比抵抗の増加による渦電流損の低減、不純物の低減、結晶粒界低減等による履歴損の低減がある。しかし、集合組織改善に依る履歴損の低減には限界に達していた。
しかし、無方向性電磁鋼板の磁気特性の材料段階での評価は、圧延方向とその直角方向の2方向の合算で行われていたので、その集合組織の特性より材料段階での評価(圧延方向とその直角方向のみ)と実際の電気機器での評価(材料の全方向が反映される)が合致しないことがあった。
従来より高い周波数での鉄損の向上のためには、渦電流損の低減の為、板厚の薄手化に加えて、固有抵抗大化に資する元素の添加が(添加元素は、基本的にSi、Alである)あるが、鉄以外の元素の割合が増加すると、飽和磁束密度を低下せしめるので、鉄損と磁束密度の関係は、トレードオフの関係になり技術的困難に直面していた。
このように、従来にない全周特性磁気特性が優れている無方向性電磁鋼板の提供が求められていた。
また、リジングは、炭素(C)とも密接に関係しており、Cが高いと鋳造時にγ相が存在するので、柱状晶率が減じリジングは生じない。溶製段階で極低Cが可能となった当初はインゴット鋳造であったので、造塊(分塊)工程があり、柱状晶は破壊されリジングの発生は無かった。その後、連続鋳造となり分塊工程が省略されると、溶製での極低C化でα単相となる高級無方向性電磁鋼板の場合は、依然としてリジングが問題となっている。
そこで、電磁撹拌の適用により柱状晶率の低減が試みられ、特別な場合(冷延率が高い、熱間圧延鋼帯での再結晶が不十分等の場合)以外は、リジングは改善している。
特許文献1には、Si:4%以下、Al:2%以下の真円度に優れた無方向性電磁鋼板の打ち抜き方法が開示されているが、その製造方法、電磁気特性については、具体的に言及されておらない。また、Alを含有する範囲の理由については、添加コストで規定されているのみである。
また、特許文献2においても、同様な技術が開示されているが、この場合、熱間圧延板焼鈍が箱型である。
特許文献3に至っては、窒化処理が施され、厚さ方向の硬度が異なる無方向性電磁鋼板の開示がある。
特許文献4においては、Alは0.2〜3.0%としているが、実施例は、最大0.60%であり、それ以上の添加に関しては、何ら言及していない。
即ち、Si、Alを多く含み、Cが少ないα単相の電磁鋼板を、通常の連続鋳造で鋳込み、2回冷延法によって製造しようとする場合、一次冷間圧延率が低いとリジングといわれる表面欠陥が生じる。このリジングは、高柱状晶率、低一次冷延率、高最終冷延率、不完全な冷延前再結晶、焼鈍時の高張力等により発生し、またその程度が著しくなる。
さらに、この2回冷延による方法では、圧延方向に対して45°の方向の磁気特性は良好でなく、寧ろ劣化し、引いては全周方向の特性も劣る。この理由は、所謂Goss方位の発達である。また、冷延が二回ありコスト増になるので避けられることが多い。
発明者らは鋭意検討して、Alを多量添加し、製造工程条件を適正化すると、集合組織制御により、全周方向の磁束密度が向上し、鉄損も確保できること、及び、無方向性電磁鋼板の全周方向の磁気特性を表す、飽和磁束密度Bs(T)に対する圧延方向と45°を成す方向の磁束密度(B50)の比を一定値以上にできること、を見出した。
即ち、Alの多量添加、工程条件の適正化により集合組織が所謂split Goss({101}<272>〜{101}<010>)を形成することに成功した。
本発明の冷延率で得られる再結晶集合組織は、split Goss({101}<272>〜{101}<010>)が主方位となり全周磁気特性が向上する。
さらに、リジングについては、冷延前に充分に再結晶をさせること、即ち、熱間圧延板焼鈍後の平均粒径を100μm以上に大きくすることでリジングの危惧もないことを見出した。
このような本発明の要旨は、以下のとおりである。
Bs=2.1561−0.0413[Si]−0.0198[Mn]−0.0604[Al] ・・・(1)
ここで、[]付元素は、各元素の含有量(質量%)を表す。
Bs=2.1561−0.0413[Si]−0.0198[Mn]−0.0604[Al] ・・・(1)
ここで、[]付元素は、各元素の含有量(質量%)を表す。
Cは、0.0030%より多いと磁気時効が生じるので0.0030%以下とする。0.0030%を超えて0.005%までCを含有した場合、400時間程度の短時間の時効評価処理では磁気特性(特に鉄損)の劣化は認められないが、10,000時間を超える長時間の時効処理では磁気特性は劣化する。特に輸送機器に用いられるような高級電磁鋼板では、完全に磁気時効が無いことが求められる点も考慮して、Cの上限は0.0030%とする。0.0030%以下であれば、磁気時効は生じないものの、不純物として鉄損を劣化せしめるので、Cは、0.0015%以下であることが好ましい。
スラブ段階で0.0030%を超えていると最終製品までの間に0.0030%以下まで脱炭をしなければならない。
脱炭する方法としては、熱延板焼鈍または最終焼鈍時(仕上げ焼鈍)を湿雰囲気で行う方法があるが、熱延板焼鈍での脱炭は、板厚が厚く、非常に非効率的である。また、最終焼鈍(仕上げ焼鈍)での脱炭は、酸洗後に行うので本発明の様な高合金鋼(酸素との親和力が強いSi、Alの含有量が多い)の場合は、表面に酸化層が厚く形成され、最終製品の高磁場特性が劣り、更に冷間圧延時にスカム(汚れ)の発生が多くなるので避けるべきであり、溶製段階で低くすることが最も望ましい。
このため、本発明の製造方法では、溶製段階でのC量を、途中工程での脱炭を特に必要としない0.0030%以下とする。
Alでは単純にSi含有量を上げるよりも、比抵抗は向上するが加工性も確保される。ところで、Siのみでは、硬度が高くなりSiの一部をAlに置き換えると固有抵抗は確保されて硬度の著しい上昇を抑えることは、既に述べた様に特許文献2に開示されている。しかし、熱間圧延板焼鈍条件が全くことなり、集合組織の改善の観点が欠落している。好ましい範囲は、1.5〜1.9%である。
Snは本発明の如く一回冷延法において添加は必須ではない。なぜならば、Snは、Goss方位集合組織を増長せしめるので、本発明のsplit Gossとは、若干趣を異にし、本発明の主旨である全周方向の特性の向上にあまり寄与しない。通常は不可避的不純物として0.01%程度含有量される。
Bの添加も考えられるが、本発明の成分範囲ではα単相であるので、Bは微細析出物をNと形成し、粒成長性を阻害するので添加はしない。不純物として含有する場合でも0.0005%以下であることが好ましい。
Cu、Cr、Ni、Moは工業生産では不可避的に0.02%程度以下で含有される。この程度であれば、著しい磁気特性の劣化は起こさない。
Sbは、Snと同様な集合組織効果はあるものの毒性があり、また絶縁被膜の密着性を阻害するので、工業生産には適していない。工業生産では、不可避的に0.01%以下含有することを妨げない。
W、Oは磁気特性確保(特に鉄損)のためには、0.005%以下が好ましい。Oは、本発明の様なSi、Alを多く含有する高合金鋼であれば、特別な溶製を行わない限り0.003%以下となり不都合は無い。
更に、通常の無方向性電磁鋼板の製造においては、Ti、Nb、As、Mg、Ca、Se、V、Bi、Zrが有害元素として認識されるが、夫々0.003%以下であることが好ましい。
電磁鋼板の鉄損は、履歴損と渦電流損からなり、履歴損は結晶方位、不純物含有量、結晶粒径、内部歪等に、渦電流損は板厚、固有抵抗等に大きく依存する。本発明は、従来からの生産されている範囲の板厚(0.65〜0.20mm)において、このうち結晶方位、(消す)を主な因子として改善することが目的である。当然、固有抵抗向上の為に、Si、Alを適度に含有するし、冷間圧延性の改善の為にSi量とAl量のバランスを適切に保つ必要がある。
既に述べた様に、回転機に用いられる無方向性電磁鋼板において、磁気特性が圧延方向に対する方向に大きく依存する(圧延方向で磁気特性が異なる)と、たとえ、全体として磁気特性が良好であっても、機器コアでの磁束の流れが不均一になり、それを組み込んだ機器としての性能が劣る。
このため、絶対値特性が良好なことに加えて、磁気特性の圧延方向依存性を減じることが求められる。本発明では、磁気特性が最も劣る圧延方向に対して45°の方向の磁束密度(圧延方向に対して45°の方向に磁化力5000A/mで励磁した場合の磁束密度、以下、「45°方向B50」と略記する場合がある。)に着目し、磁気特性の圧延方向依存性を、下記式(1)で表される鋼板の飽和磁束密度Bs(T)に対する45°方向B50の比(45°方向B50/Bs)で評価する。
この比の値の上限は1に限りなく近い程良く、下限は0.830である。好ましくは、0.850である。
Bs=2.1561−0.0413[Si]−0.0198[Mn]−0.0604[Al] ・・・(1)
ここで、[]付元素は、各元素の含有量(質量%)を表す。
この式(1)は、特許文献7によるが、より正確には、Mn含有量も考慮しなければならず、特許文献7の式にMn項も付けくわえた本式を適用する。
以上述べた無方向性電磁鋼板は、次のような製造方法で製造できる。
(スラブ鋳造)
上記の化学成分を有する無方向性電磁鋼板用の鋼スラブを得るための鋳造は、従来の連続鋳造とする。スラブ加熱を容易にするために、連続鋳造スラブに分塊法を適用することは妨げないが、既述の如くコストが上昇するので極力避けるべきであり、さらに本発明の製造法ではリジングの心配は無くなるので、分塊法は本発明から除外する。
また、近年、通常の連続熱間圧延を補完するものとして、厚み30mm〜100mmの薄スラブ鋳造、直接鋼帯を得る鋼帯鋳造(ストリップキャスター)が実用化されているが、急冷状態でMnS、AlN等の残留不純物の微細析出状態が形成されるので、適用は避けることが望ましい。
熱間圧延に先立つスラブ再加熱の際の温度の条件は、無方向性電磁鋼板の製造において非常に重要である。これは、不純物元素の固溶、析出に関係するためである。再加熱後の不純物元素を含む化合物の微細析出を防止するためには、スラブ再加熱温度は、1150℃以下が好ましい。もちろん、主な有害元素であるS,N等の含有量の絶対値を低減できれば、スラブ加熱温度を上げることも可能であるが、その場合は、それらの含有量を共に0.0005%以下にすることが求められるので、工業生産としては、現実的ではない。
スラブの熱間圧延条件は、スラブの低温度抽出・高温度圧延が原則であるが、本発明では熱間圧延鋼帯焼鈍を行うので、巻き取り温度は極端に高くする必要はなく、むしろ、高温度圧延はデスケーリング性の観点から好ましくない。
このため、仕上熱間圧延における入口温度は900℃〜1000℃、出口温度は830〜900℃とし、巻き取り温度は600℃〜700℃とする条件を適用することが好ましい。
本発明において、熱間圧延後の鋼帯を焼鈍することは必須である。また、熱間圧延鋼帯焼鈍後の結晶粒径が、円相当の平均直径で100μm以上であることも必須である。結晶粒径がこれより小さいと集合組織において{111}系が増大して磁気特性が劣る。100μm以上であれば再結晶が充分であるので、リジングの課題も消滅する。好ましくは、120μm以上である。上限は、特に規定しないが、焼鈍コストとの兼ね合いで200μmが限界である。
なお、焼鈍後の結晶粒径を上記範囲とするには、焼鈍温度と時間を、次に説明する範囲内で、鋼帯の厚みや鋼組成に応じて適宜調整することにより容易に実施できる。
焼鈍した熱間圧延鋼帯を冷間圧延して最終板厚の冷間圧延鋼帯とする。鋼帯のSi、Al含有量が多いので、冷間圧延での脆性の問題が生じることがある。このため、冷間圧延は、リバース(可逆式)圧延機で行うことが望ましい。もちろん、タンデム(連続)冷間圧延機でも行うことができるが、破断等のトラブルで生産を阻害することがあるので十分注意すべきである。
冷間圧延鋼帯の仕上げ焼鈍には連続焼鈍が適用される。本発明では、従来の技術より時間が短いことが特徴である。
仕上げ焼鈍は、時間と温度に大きく影響され、焼鈍時間短縮の為には温度が高い方が良いが、現状は連続焼鈍炉設備仕様で規定され、1075℃が最高温度である。低温度側は、950℃未満であると、ややはり長い時間の均熱が必要となる。
仕上焼鈍の保持時間が、20秒未満であると、粒成長が十分でなく、120秒を超えてもそれ以上の粒成長は生じないので20〜120秒の範囲とする。950℃以下では、粒成長が十分では無く、1075℃を超える温度での連続焼鈍の操業は、現在技術的に確立されていない。
なお、集合組織を改善させるために、750〜1150℃の温度への加熱を133℃/秒以上の速度とすることが特許文献6で提案されている。本発明でもこの技術を適用することを妨げない。
電磁鋼板は積層して使用されるので、層間抵抗を確保するために、絶縁被膜を表面に塗布する。Crを含むものが従前適用されているが、昨今、Crフリーの被膜も開発されており、どちらでも構わない。
表1に示す成分を有する溶製した溶鋼を、通常の連続鋳造機でリジングの軽減の為に電磁撹拌を適用して鋳造して、250mm厚のスラブを得、1150℃でスラブ再加熱後、従来の連続熱間圧延を行い、温度650±30℃で巻き取り、厚さ1.8mmの熱延鋼帯を得た。その後、1000℃で90秒の熱延鋼帯焼鈍を施し、酸洗後、0.50mmに冷間圧延した(圧延率72.2%)。その後、水素30%、残部窒素、露点−40℃の雰囲気で、1025℃で30秒の仕上焼鈍を施した。
表1に得られた無方向電磁鋼板の磁気特性の測定結果を示す。化学成分が本発明の要件を満たし、適切な製造条件で製造されたものは、45°方向B50/Bsの値が0.830以上となり、全周方向の磁気特性が優れた無方向性電磁鋼板が得られることが確認された。
表1の成分A10の溶鋼から通常の方法でスラブを得て、実施例1の条件で、種々の厚みの熱延鋼帯を得て、実施例1に加え、更に表2の条件で工程処理した。表2に得られた無方向電磁鋼板の磁気特性の測定結果及びリジング判定の結果を示す。
なお、鉄損は、従来より周波数が高い400ヘルツ、磁束密度1.0Tで評価した。また、リジングの判定は、JIS B 0601に準じて表面粗度計で冷延方向に垂直方向(板幅方向)に測定し行った。例えば、判定は、18mm測定し、両端の1mmを除き、粗度値(輪郭曲線要素の高さの最大値Zt)で行い、その判定基準は、経験に依り表3の通りである。
b1は、熱間圧延鋼帯焼鈍温度が高く、b8は仕上焼鈍温度が低く、b9は、仕上焼鈍時間が短く、焼鈍条件が適切でなかったので、粒成長性が劣り、鉄損が劣位であった。
b2は、熱間圧延鋼帯焼鈍温度が低く、b3は、熱間圧延鋼帯焼鈍時間が短かく、b5は、熱間圧延鋼帯焼鈍温度が低く、焼鈍条件が適切でなく、磁束密度比が劣位であった。
b4、b10は熱間圧延鋼帯焼鈍時間が長く、製造上問題があった。
b6、b7は冷間圧延率が適切でなく、b6は、冷間圧延率が高すぎ、磁束密度が低く、b7は、板厚が厚いことを含めて鉄損が劣位であった。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.0030%以下、Si:2.0〜3.0%、Al:1.0〜2.0%、Mn:0.10〜0.50%、かつ3.5≦Si+Al≦4.75%を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、鋼板の圧延方向と45°を成す方向の磁束密度(B50)が、下記式(1)で示される鋼板の飽和磁束密度Bs(T)の0.830以上を有し、かつ、JIS B 0601に準じて表面粗度計で冷延方向に垂直方向に18mm測定し、両端の1mmを除いた粗度値が5.5μm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
Bs=2.1561−0.0413[Si]−0.0198[Mn]−0.0604[Al] ・・・(1)
ここで、[]付元素は、各元素の含有量(質量%)を表す。 - 質量%で、C:0.0030%以下、Si:2.0〜3.0%、Al:1.0〜2.0%、Mn:0.10〜1.0%、かつ3.5≦Si+Al≦4.75%を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、連続鋳造法で製造し、次いで前記鋼スラブに熱間圧延を施し、次いで熱間圧延鋼帯焼鈍を施し、一回の冷間圧延を施し、仕上焼鈍を行って無方向性電磁鋼板を製造する方法であって、前記熱間圧延鋼帯焼鈍を950〜1050℃で30〜90秒間施し、該焼鈍後の円相当結晶粒平均直径を100μm以上とし、前記冷間圧延の圧延率を55〜90%とし、その後、前記仕上焼鈍を950℃以上で20〜120秒間施すことにより、前記仕上焼鈍後の鋼板において、鋼板の圧延方向と45°を成す方向の磁束密度(B50)が、下記式(1)で示される鋼板の飽和磁束密度Bs(T)の0.830以上となり、かつ、JIS B 0601に準じて表面粗度計で冷延方向に垂直方向に18mm測定し、両端の1mmを除いた粗度値が5.5μm以下となるようにしたことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
Bs=2.1561−0.0413[Si]−0.0198[Mn]−0.0604[Al] ・・・(1)
ここで、[]付元素は、各元素の含有量(質量%)を表す。
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