以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明のデジタル情報送受信装置としてのテレビ電話機能付きテレビ受像機の第1の実施形態を示す外観斜視図であり、1はテレビ電話機能付きテレビ受像機、2は表示画面、3はスピーカ、4はカメラ、5はマイクロホン(以下、マイクと略称する)、6はネットワーク、7はリモートコントローラ(以下、リモコンと略称する)である。
同図において、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の正面側の表示画面2よりも下側の筐体の左右隅には、スピーカ3が設けられ、この下辺側の中央部の位置にカメラ4が内蔵されて設けられている。このカメラ4の外部への露出部分は撮影レンズである。また、表示画面2よりも上側の筐体の中央部にマイク5が設けられている。この第1の実施形態は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の筐体内にビデオカメラを内蔵したものである。
テレビ電話機能付きテレビ受像機1は、図示しないアンテナが設けられてデジタル放送番組が受信可能であるとともに、ネットワーク6を介してVOD(Video On Demand:ビデオ・オン・デマンド)サーバに接続され、このVODサーバからのコンテンツ(以下、VODコンテンツという)のサービス(ダウンロード)を受けることができ、また、このネットワーク6を介して他のテレビ電話機能付きテレビ受像機とも接続されており、これとテレビ電話ができるものである。
このテレビ電話機能付きテレビ受像機1は、リモコン7によって制御され、このリモコンの操作によって、デジタル放送番組を受信したり、VODコンテンツの提供を受けたり、他のテレビ電話機能付きテレビ受像機とのテレビ電話をしたりすることができる。
ここで、今日のテレビ受像機の大型化による高さを考えた場合、ユーザが居間などの部屋のソファに腰掛けて画面を見るときには、カメラ4を表示画面2の上側に配置すると、カメラ4はユーザを見下ろすことになり、この状態でユーザを撮像する。このテレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ電話に使用されるときには、このように、ユーザが下を向いた映像が相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機に送られて表示されることになり、通話相手が下を向いた状態で画像表示されるは、あまり相応しいものではない。このため、この実施形態では、カメラ4を表示画面2の下側に配置したものである。
スピーカ3はカメラ4の近くに設けており、かかるスピーカ3の振動(音声)がマイク5に入り込んでその性能の劣化を防止するために、このマイク5をスピーカ3から離し、表示画面2の上側の中心部に配置している。
図2は図1に示すテレビ電話機能付きテレビ受像機1の第1の実施形態の回路ブロックの一具体例を示すブロック構成図であって、8は表示パネル、9はアンテナ、10は放送チューナ、11はデコーダ、12はプロセッサ、13はHTML(HyperText Markup lamguage)ブラウザ、14は着信検出器、15はネットワークIF(インターフェイス)、16はリモコン受信部、17は記憶部、18はエンコーダであり、図2に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、この実施形態のテレビ電話機能付きテレビ受像機1には、通常のテレビ受像機と同様の構成に加え、ネットワーク6を介した外部との通信のためのネットワークI/F15が設けられ、また、テレビ電話のためのカメラ4やマイク5,着信検出手段14などが設けられ、VODのためのHTMLブラウザ13などが設けられている。
このテレビ電話機能付きテレビ受像機1は、リモコン7の操作に応じて、アンテナ9からデジタル放送番組信号を受信して、表示パネル8の表示画面2でその放送番組の動画像情報を表示し、スピーカ3からその音声情報を出力して所望番組を視聴するテレビ番組視聴機能と、カメラ4で撮像した動画像情報とマイク5から入力された音声情報とを、テレビ電話信号として、このテレビ電話機能付きテレビ受像機1に接続されたネットワーク6を介して他の同様の図示しないテレビ電話機能付きテレビ受像機(以下、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機)に送信し、また、この相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機からのテレビ電話信号をこのネットワーク6を介して受信し、その動画像情報を表示パネル8の表示画面2で表示し、その音声情報をスピーカ3から出力して相手側と通話を行なうテレビ電話機能と、図示しないサーバにネットワーク6を介して所望の動画やテキストのコンテンツをリクエストし、このリクエストに応答してこのサーバからネットワーク6を介して提供される動画コンテンツを取得し、その動画情報を表示画面2で表示し、音声情報をスピーカ3から出力するVOD機能とを有し、これら機能は、リモコン7を操作することによって選択することができる。
リモコン7からのその指示操作に応じた操作信号は、リモコン受信部16で受信されてプロセッサ12に供給される。このプロセッサ12は、供給された操作信号に応じた各部の制御を行なうが、リモコン7でテレビ番組視聴機能の実行が指示されたときには、テレビ放送番組視聴機能を実行するモード(以下、テレビ放送番組視聴機能モードという)を設定し、リモコン7でテレビ電話機能の実行が指示されたときには、テレビ電話機能を実行するモード(以下、テレビ電話機能モードという)を設定し、リモコン7でVOD機能の実行が指示されたときには、VOD機能を実行するモード(以下、VOD機能モードという)を設定する。
ここで、図3により、このテレビ電話機能付きテレビ受像機1が用いられるシステムについて説明する。
図3は本発明によるテレビ電話機能付きテレビ受像機を用いたテレビ電話システムの一実施形態を示す概略構成図であって、1’は他の(相手側の)テレビ電話機能付きテレビ受像機、20は電話サーバ、21はVODサーバであり、図2に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、ネットワーク6には、テレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’とともに、電話サーバ20とVODサーバ21とが接続されている。ネットワーク6には、多数の本発明によるテレビ電話機能付きテレビ受像機が接続されているが、ここでは、2個のテレビ電話機能付きテレビ受像機を示し、そのうちの一方をあるユーザのテレビ電話機能付きテレビ受像機1とし、他方がこのテレビ電話機能付きテレビ受像機1とテレビ電話で通話する相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’とする。
なお、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1と同一構成をなすものであり、以下では、図示しないが、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’の各部を、テレビ電話機能付きテレビ受像機1での該当する部分の符号にダッシュをつけて説明する。例えば、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’での「デコーダ」は、デコーダ11’で表わすことにする。また、以下では、テレビ電話機能付きテレビ受像機1を主体に説明するが、他のテレビ電話機能付きテレビ受像機についても同様である。
テレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ放送番組視聴機能モードにあるときには、図示しないアンテナ(図2でのアンテナ9)で受信したデジタル放送番組信号をデコード処理して、その番組を視聴できるようにする。テレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ電話機能モードにあるときには、電話サーバ20により、テレビ電話機能付きテレビ受像機1とテレビ電話機能付きテレビ受像機1’とがネットワーク6を介して通話可能に接続される。テレビ電話機能付きテレビ受像機1がVOD機能モードにあるときには、テレビ電話機能付きテレビ受像機1とVODサーバ21とがネットワーク21を介して接続され、テレビ電話機能付きテレビ受像機1からのリクエストに対して、VODサーバ21からリクエストされたコンテンツがこのテレビ電話機能付きテレビ受像機1に提供される。
図4は図1,図2におけるリモコン7の操作部の一具体例を示す平面図であって、7aは「電源」ボタン、7bは「TV」ボタン、7cは「VOD」ボタン、7dは「テレビ電話」ボタン、7eは「番組表」ボタン、7fは「検索」ボタン、7gは「タイトル一覧」ボタン、7hは「予約」ボタン、7iは「十字」ボタン、7jは「決定」ボタン、7kは「音量調整」ボタン、7lは「選局」ボタン、7m1は「録画」ボタン、7m2は「再生」ボタン、7m3は「ポーズ(一時停止)」ボタン、7m4は「巻戻し」ボタン、7m5は「早送り」ボタン、7nは「停止」ボタンである。
同図において、リモコン7には、テレビ電話機能付きテレビ受像機1(図2)を制御するための各種の操作ボタン、即ち、電源をオン/オフするための電源ボタン7aやデジタル放送番組の番組表を表示パネル8の表示画面2(図2)に表示させる「番組表」ボタン7e,「検索」ボタン7f,録画済みのデジタル放送番組のタイトルの一覧やVODサーバ21(図3)での取得可能なコンテンツのタイトルの一覧を表示するための「タイトル一覧」ボタン7g,デジタル放送番組を予約するための「予約」ボタン7h,表示パネル8の表示画面2に表示されるカーソルの移動などの操作をするための「十字」ボタン7i,表示パネル8の表示画面2で表示されるタイトル一覧などでの項目を選択決定するための「決定」ボタン7j,スピーカ3(図2)の音量を調整するための「音量調整」ボタン7k,デジタル放送番組の受信チャンネルを指定するための「選局」ボタン7l,デジタル放送番組を録画するための「録画」ボタン7m1,録画されたデジタル放送番組を再生するための「再生」ボタン7m2,再生中のデジタル放送番組の再生を一時停止させるための「ポーズ(一時停止)」ボタン7m3,録画されたデジタル放送番組の再生個所を現在の再生位置よりも進めるための「巻戻し」ボタン7m4,録画されたデジタル放送番組の再生個所を現在の再生位置よりも遅れさせるための「早送り」ボタン7m5,録画されたデジタル放送番組の再生を停止させるための「停止」ボタン7nなどが設けられている。
そして、さらに、これら操作ボタンに加えて、テレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ放送番組視聴機能モードに設定するための「TV」ボタン7bと、テレビ電話機能付きテレビ受像機1をVOD機能モードに設定するための「VOD」ボタン7cと、テレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ電話機能モードに設定するための「テレビ電話」ボタン7dとが設けられている。これら機能モードは、電源ボタン7aを操作して電源をオフすることにより、解除されるが、電源ボタン7aを操作して電源をオンすると、通常のテレビ受像機と同様、自動的にテレビ放送番組視聴機能モードとなって、前回電源がオフされる直前に設定されていたチャンネルのデジタル放送番組が受信される状態となる。
ここで、「TV」ボタン7bは、デジタル放送番組の録画,再生時や番組表,録画済みのデジタル放送番組のタイトルの一覧が表示されているときなど、テレビ電話機能モードやVOD機能モード以外(即ち、テレビ放送番組視聴機能モード)で表示パネル8の表示画面2に受信デジタル放送番組以外の画面が表示されているとき、デジタル放送番組を受信して表示パネル8の表示画面2に表示させるためのものである。
また、テレビ電話機能モードやVOD機能モードは、「停止」ボタン7nが操作されることにより、解除され、テレビ放送番組視聴機能モードに移行して表示パネル8の表示画面2に受信デジタル放送番組が表示された状態となる。
次に、このリモコン7の操作によって選択される図2に示すテレビ電話機能付きテレビ受像機1の上記の各機能について、図3,図4も参照して、説明する。
図2において、リモコン7の「電源」ボタン7aを操作してテレビ電話機能付きテレビ受像機1で電源をオンして起動させると、あるいは、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が、上記の動作状態にあって、リモコン7の「TV」ボタン7bが操作されると、このリモコン7の操作信号がリモコン受信部16で受信されてプロセッサ12に供給される。プロセッサ12は、この操作信号を判定処理してリモコン7からテレビ放送番組視聴機能モードが要求されたものと判定し、デジタル放送番組信号を受信可能に放送チューナ10やデコーダ11,表示パネル8,スピーカ3などを動作状態とし、デジタル放送番組信号を受信して視聴可能とするテレビ放送番組視聴機能を実行する状態に設定する。この場合、所望のテレビ放送番組を視聴したい場合には、リモコン7の選局ボタン7lを操作してそのチャンネルを指定することにより、プロセッサ12が放送チューナ10を制御し、この放送チューナ10をこの指定されたチャンネルを選局する状態に設定する。
アンテナ9で受信されて放送チューナ10で選局されたチャンネルの動画圧縮などのエンコードされたデジタルテレビ放送番組信号は、デコーダ11に供給されて伸張処理などのデコード処理され、画像(動画像や静止画像)の映像信号と音声信号とが得られる。この映像信号が表示パネル8に供給されてこのテレビ放送番組の画像が表示され、この音声信号がスピーカ3に供給されてこのテレビ放送番組の音声が出力される。
ここで、デコーダ11は、受信されたデジタル放送番組信号の映像信号と音声信号とをデコードする機能(以下、番組用デコード機能という)と、ネットワークI/F15で受信された相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’(図3)からのテレビ電話信号をデコードする機能(以下、テレビ電話用デコード機能という)と、ネットワークI/F15で受信されたVODサーバ21(図3)からの画像(動画像や静止画像)や音声のVODコンテンツをデコードする機能(以下、VOD用デコード機能という)とを備えており、リモコン7の操作に応じて、プロセッサ12により、設定される機能モードに応じてこれらのデコード機能の切り替えが行なわれる。
そこで、テレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ放送番組視聴機能モードにあるときには、デコーダ11は、プロセッサ12により、番組用デコード機能を実行する状態にあり、放送チューナ10からの受信デジタル放送番組信号をデコードする。そして、かかる状態でリモコン7の「録画」ボタン7m1(図4)が操作されると、プロセッサ12は記憶部17を制御し、この受信中のデジタル放送番組信号の録画を行なわせる。また、このテレビ放送番組視聴機能モードでリモコン7の「タイトル一覧」ボタン7g(図4)が操作されると、表示パネル8の表示画面2に記憶部17での録画済み放送番組のタイトル一覧が表示されるが、この録画番組のタイトル一覧から、「十字」ボタン7iや「決定」ボタン7j(図4)の操作によって所望の録画番組が指定され、リモコン7の「再生」ボタン7m2が操作されると、記憶部17から指定された録画番組信号が再生され、デコーダ11でデコードされて映像信号が表示パネル8に、音声信号がスピーカ3に夫々供給される。
リモコン7の「VOD」ボタン7b(図4)が操作されると、デコーダ11は、プロセッサ12により、VOD用デコード機能を実行し、HTMLブラウザ13を稼働状態にしてVOD機能モードを設定する。
そこで、ネットワークI/F15で受信されたVODサーバ21(図3)からのVODコンテンツは、その動画像コンテンツや静止画コンテンツ,音声コンテンツがデコーダ11でデコードされ、表示パネル8やスピーカ2に供給されてコンテンツの表示が行なわれる。VODコンテンツのうちのテキストはHTMLブラウザ13に供給され、表示画面2で表示可能なデータに変換されて表示パネル8に供給される。なお、図示しないが、VODサーバ21から提供されるコンテンツは、ユーザが所望とする時期にこれを視聴再生してデコーダ11やHTMLブラウザ13に供給し、表示パネル8やスピーカ3に供給して再生することができる。
なお、リモコン7で、「VOD」ボタン7bが操作されると、プロセッサ12からネットワークI/F15,ネットワーク6を介してVODサーバ21にリクェスト信号が送信され、これに応じてVODサーバ21から提供可能な全てのコンテンツのタイトルのデータが提供される。このタイトルのデータはネットワークI/F15を介してHTMLブラウザ13に供給され、そのタイトルの一覧画面が生成されて表示パネル8に供給される。この一覧画面から、リモコン7の「十字」ボタン7iや「決定」ボタン7jが操作されて所望とするコンテンツが指定されると、プロセッサ12はネットワークI/F15,ネットワーク6を介してVODサーバ21にこのコンテンツを要求する。これにより、VODサーバ21からこの要求したVODコンテンツが提供され、上記のように処理されて表示パネル8の表示画面2やスピーカ3で表示される。
そこで、かかるVODコンテンツの終了後、ユーザがさらに他のVODコンテンツを希望する場合には、このVOD機能モードが設定されている状態で(即ち、「TV」ボタン7bや「テレビ電話」ボタン7dが操作されない状態で)、「タイトル一覧」ボタン7g(図4)が操作されることにより、上記のように、プロセッサ12からネットワークI/F15,ネットワーク6を介してVODサーバ21にリクェスト信号が送信され、これに応じてVODサーバ21から提供可能な全てのコンテンツのタイトルのデータが提供され、そのタイトルの一覧画面が生成されて表示パネル8に供給される。そして、リモコン7で、上記のように、所望とするコンテンツを選択することにより、VODサーバ21からこの要求したVODコンテンツが提供されて表示パネル8の表示画面2やスピーカ3で表示される。
リモコン7の「テレビ電話」ボタン7c(図4)が操作されると、デコーダ11は、プロセッサ12からの設定制御により、テレビ電話用デコード機能を実行する状態となり、また、これとともに、プロセッサ12は、カメラ4やマイク5,エンコーダ18を動作状態にし、テレビ電話機能モードを設定する。なお、着信検出手段14は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフの状態にあっても、常に相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’(図3)からの着呼を検出可能な状態にある。
そこで、カメラ4の撮像による映像信号とマイク5に入力された音声信号とは、エンコーダ18に供給されてテレビ電話による通信に応じた圧縮処理(エンコード)がなされ、これによって得られたテレビ電話信号がネットワークI/F15からネットワーク6を介して相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’(図3)に送信される。また、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からのテレビ電話信号はネットワークI/F15で受信され、デコーダ11に供給されてその映像信号と音声信号とが伸張処理(デコード)されて表示パネル8とスピーカ3とに供給される。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’とのテレビ電話による通話が可能となる。
また、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼があると、この着呼が着信検出手段14で検出され、この検出結果がプロセッサ12に通知される。これにより、プロセッサ12は、カメラ4やマイク5,エンコーダ18を動作状態にしてテレビ電話機能モードを設定し、上記のように、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との通話が可能な状態とする。
なお、エンコーダ18は、カメラ4からの映像信号やマイク5からの音声信号を、テレビ電話通信に対するエンコード処理を行なう機能(以下、テレビ電話用エンコード機能という)とデジタル放送番組信号のエンコードと同様のエンコード処理を行なう機能(以下、録画用エンコード機能)とを有しており、リモコン7の制御により、かかるエンコード機能の切り替えが行なわれる。
リモコン7での「テレビ電話」ボタン7dが操作されてテレビ電話機能モードとなるときには、これを検知したプロセッサ12により、エンコーダ18はテレビ電話用エンコード機能を実行する状態に設定されて、上記のように、テレビ電話信号が生成されて相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’とのテレビ電話による通話が可能となるが、いま、テレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ放送番組視聴機能モードにあって(従って、デコーダ11は番組用デコード機能を実行する状態にある)、リモコン7で、図示しないが、例えば、撮像のためのボタン操作が行なわれると、エンコーダ18は録画用エンコード機能が設定され、カメラ4,マイク5が動作状態となる。この場合のカメラ4からの映像信号やマイク5からの音声信号はエンコーダ18で、この録画用エンコード機能により、受信されたデジタル放送番組信号と同様にエンコードされ、録画信号として、記憶部17に記憶される。記憶部17に記憶されているかかる録画信号が、上記のタイトル一覧によって選択し、リモコン7の「再生」ボタン7m2(図4)が操作されると、この録画信号が記憶部17から再生されてデコーダ11に供給され、そこでデコードされてその映像信号が表示パネル8に、その音声信号がスピーカ3に供給される。この場合には、テレビ電話機能モードが設定されていないので、このエンコーダ18からの映像信号や音声信号は、ネットワークI/F15に供給されない。これにより、このテレビ電話機能付きテレビ受像機1の前での状況の情報をカメラ4やマイク5で取得し、これを一旦記憶部17に記憶し、後日これをこのテレビ電話機能付きテレビ受像機1で閲覧することができる。
図5はVOD機能モードとテレビ電話機能モードとの処理手順を対比して示す図である。
まず、VOD機能モードでの処理手順について説明すると、図5において、いま、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフ状態にあるとすると、リモコン7の電源ボタン7a(図4)を操作することにより、電源オンの状態にする(項番1)。既に電源オンの状態にあるときには、かかる操作は必要ない。
次に、リモコン7の「VOD」ボタン7cが操作されると、プロセッサ12は、これを検知してHTMLブラウザ13を起動させる(項番2)。
また、プロセッサ12は、上記のように、ネットワークI/F15,ネットワーク6を介してVODサーバ21(図3)にコンテンツのリクエストを行ない、これに応答して、このVODサーバ21から提供できる全てのVODコンテンツのタイトルのリスト情報を、操作画面のための情報として、ネットワーク6,ネットワークI/F15を介して、テレビ電話機能付きテレビ受像機1に提供する。テレビ電話機能付きテレビ受像機1では、このリスト情報がHTMLブラウザ13に供給されてVODコンテンツの一覧(リスト)画面が作成され、操作画面として表示パネル8の表示画面2で表示される。ユーザがこの一覧画面から、リモコン7の「十字」ボタン7i,「決定」ボタン7jの操作により、希望するVODコンテンツの選択・決定を行なうと(項番3)、プロセッサ12がこの選択・決定された情報をVODサーバ21に送信し、選択・決定されたVODコンテンツのダウンロードをリクエストする。これに対し、VODサーバ21では、このユーザの再生権利の確認を行ない、これが確認されると、このVODコンテンツに対する課金処理が行なわれ、このVODコンテンツのテレビ電話機能付きテレビ受像機1への提供の許可を通知するともに、このVODコンテンツのダウンロードを開始する(項番4)。
テレビ電話機能付きテレビ受像機1では、この許可通知を受けると、プロセッサ12は、デコーダ11をVOD用デコード機能の実行状態にして動作を開始させる。これにより、VOD機能モードが設定されたことになり、VODサーバ21がダウンロードされるVODコンテンツがネットワークI/F15からデコーダ11に供給され、デコードされた動画/静止画像信号が表示パネル8に供給され、デコードされた音声信号がスピーカ3に供給されて、このVODコンテンツの再生,表示が行なわれる(項番5)。
このVODコンテンツの再生が終了するなどして、ユーザがリモコン7の「停止」ボタン7nを操作すると、デコーダ11のVOD用デコード機能の実行状態を停止させ、番組用デコード機能の実行状態に切り替える。また、これとともに、プロセッサ12は、HTMLブラウザ13を停止させる(項番6)。
これにより、VOD機能モードが終了し、テレビ電話機能付きテレビ受像機1はテレビ放送番組視聴機能モードに設定される(項番7)。
次に、テレビ電話機能モードでの処理手順について説明すると、図5において、いま、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフ状態にあるとすると、リモコン7の電源ボタン7a(図4)を操作することにより、電源オンの状態にする(項番1)。既に電源オンの状態にあるときには、かかる操作は必要ない。
次に、リモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されると、プロセッサ12は、これを検知してHTMLブラウザ13を起動させる(項番2)。
このHTMLブラウザ13の起動により、図示しないメモリに格納されている通話先データから通話先一覧画面が作成され、表示パネル8に供給されて表示画面2に表示される。ユーザがリモコン7の「十字」ボタン7iや「決定」ボタン7jを操作することにより、この通話先一覧画面からユーザが希望する通話先が選択・決定される(項番3)。
通話先が決定すると、プロセッサ12は、ネットワークI/F15,ネットワーク6を介して通話先、この場合、図3における相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に発呼を行ない、これとともに、プロセッサ12の制御のもとに、図示しないメモリから呼出中画面を読み出して表示画面2に表示させ、また、カメラ4やマイク5,エンコーダ18を動作開始させる(項番4)。
相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの応答をネットワーク6を介してインターネットI/F15で受け取ると、プロセッサ12はデコーダ11をテレビ電話用デコード機能の実行が可能な状態に切り替えて動作開始させる。これにより、エンコーダ18から出力される自己側の装置(即ち、テレビ電話機能付きテレビ受像機1)からのテレビ電話信号はネットワークI/F15からネットワーク6を介して相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に送信され、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からのテレビ電話信号がネットワーク6を通してネットワークI/F15で受信され、デコーダ11でデコードされて、映像信号が表示パネル8に、音声信号がスピーカ3に夫々供給される。これにより、自装置(即ち、テレビ電話機能付きテレビ受像機1)と相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との間で、テレビ電話による通話が行なわれる(項番5)。
通話が終了して、ユーザがリモコン7の「停止」ボタン7nを操作すると、プロセッサ12はデコーダ11とHTMLブラウザ13とを停止させる。また、デコーダ11が停止するとともに、プロセッサ12はカメラ4,マイク5,エンコーダ18を停止させる(項番6)。これにより、テレビ電話機能モードが終了する(項番7)。
なお、テレビ電話機能付きテレビ受像機1がデジタル放送番組の受信しているテレビ放送番組視聴機能モード中にリモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されてこのテレビ電話機能モードに移行したものであるときには、リモコン7の「停止」ボタン7nが操作されて通話終了すると、デコーダ11は、プロセッサ12の制御により、テレビ電話用デコード機能を実行する状態から番組用デコード機能を実行する状態に移行し、デジタル放送番組の受信状態に戻る。この場合も、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能の実行が停止することになるから、プロセッサ12はカメラ4,マイク5,エンコーダ18を停止させる。
また、このように、テレビ電話機能付きテレビ受像機1でテレビ放送番組視聴機能モードにあるときに、リモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されることにより、デコーダ11の機能が番組用デコード機能からテレビ電話用デコード機能へ移行させたとき、プロセッサ12は記憶部17を動作させ、これまで受信されていたデジタル放送番組信号をそのまま受信し、この記憶部17にこのデジタル放送番組信号の受信が終了するまで録画させるようにしてもよい。これにより、デジタル放送番組のテレビ電話によって視聴することができなくなった途中からの部分を後に視聴することができる。
図6はこのテレビ電話機能付きテレビ受像機1の着呼があった場合の電話着信処理の一具体例を示す図である。
同図において、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼があった場合には、着信検出手段14がこの着呼を検出し、これをプロセッサ12に通知する。プロセッサ12は、この着呼通知を受けると、このときのテレビ電話機能付きテレビ受像機1の状態に応じて次の制御動作を行ない、このテレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ電話機能モードにする。以下、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の状態に応じた電話着信処理を説明する。
(1)電源オフ:
これは、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼があったとき、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフの状態にある場合であって、この場合には、プロセッサ12は、着信検出手段14から着呼通知を受けるとともに、電源のオン/オフ状態を判定し、オフ状態にあるときには、電源をオン状態にする(自動電源オン)。
この場合には、プロセッサ12は、電源をオンするとともに、着呼通知がリモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されたのと同等のものとし、図5に示す「電話の処理」での項番2からの処理を実行する(電話処理)。そして、リモコン7の「停止」ボタン7nが操作され、あるいは、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’のリモコン7’の「停止」ボタン7n’が操作されて通話が終了し、テレビ電話信号が所定期間受信されないと、プロセッサ12は、テレビ電話機能モードが終了したものと判定し、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これとともに、図5に示す「電話の処理」での項番6のように、カメラ4,マイク5及びエンコーダ18を停止させる。
この場合、デコーダ11は、上記のように、テレビ電話用デコード機能の動作を停止するが、これに続いて番組用デコード機能が動作する状態となり、即ち、テレビ電話用デコード機能から番組用デコード機能に切り替わることになり、デジタル放送番組を受信するテレビ放送番組視聴機能モードへ切り替わることになる(テレビ視聴)。
このように、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフの状態にあるときに他のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼があると、このテレビ電話機能付きテレビ受像機1では、自動的に電源オンとなってテレビ電話機能モードとなり、通話ができる状態となる。そして、通話が終了すると、デコーダ11がテレビ電話用デコード機能から番組用デコード機能に切り替わり、受信デジタル放送番組を視聴するテレビ放送番組視聴機能モードに移行する。
(2)テレビ視聴中:
この場合には、テレビ電話機能付きテレビ受像機1がテレビ電話機能モードにあるときに、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’から着呼がある場合であり、プロセッサ12は、着信検出手段14から着呼通知を受けるとともに、記憶部17を制御し、受信しているデジタル放送番組信号をこの記憶部17に順次記憶させる(自動録画開始)。
これとともに、図5で説明したように、プロセッサ12は、カメラ4,マイク5及びエンコーダ18を動作開始させ、また、エンコーダ11の機能を番組用デコード機能からテレビ電話用デコード機能に切り替える。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との通話が行なわれることになる(電話処理)。
そして、リモコン7の「停止」ボタン7nが操作され、あるいは、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’のリモコン7’の「停止」ボタン7n’が操作されて通話が終了し、テレビ電話信号が所定期間受信されないと、プロセッサ12は、テレビ電話機能モードが終了したものと判定し、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これとともに、図5に示す「電話の処理」での項番6のように、カメラ4,マイク5及びエンコーダ18を停止させる。
この場合、デコーダ11は、上記のように、テレビ電話用デコード機能を停止するが、番組用デコード機能が動作する状態となり、即ち、テレビ電話用デコード機能から番組用デコード機能に切り替わる。そして、プロセッサ12は、記憶部17を制御して、受信デジタル放送番組信号の上記の通話開始後の録画開始部分から再生を開始する。この再生されたデジタル放送番組信号はデコーダ11に供給されてデコードされ、表示パネル8とスピーカ3とに供給されて、上記の通話によって中断された部分からの視聴が可能となる(自動再生開始)。
なお、このように、記憶部17から自動再生が行なわれても、受信中のデジタル放送番組が終了しないときには、そのままこの放送番組信号の録画が継続している。なお、放送番組の終了は、番組表情報などから取得することができる。
(3)VOD視聴中:
この場合は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1がVOD機能モードにあるときに、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’から着呼がある場合であり、プロセッサ12は、着信検出手段14から着呼通知を受けるとともに、VODサーバ21に対し、ポーズ動作を行なう(自動ポーズ)。
そして、図5で説明したように、カメラ4,マイク5及びエンコーダ18を動作開始させ、また、エンコーダ11の機能をVOD用デコード機能からテレビ電話用デコード機能に切り替える。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との通話が行なわれることになる(電話処理)。
そして、リモコン7の「停止」ボタン7nが操作され、あるいは、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’のリモコン7’の「停止」ボタン7n’が操作されて通話が終了し、テレビ電話信号が所定期間受信されないと、プロセッサ12は、テレビ電話機能モードが終了したものと判定し、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これとともに、図5に示す「電話の処理」での項番6のように、カメラ4,マイク5及びエンコーダ18を停止させる。
この場合、デコーダ11は、上記のように、テレビ電話用デコード機能を停止するが、VOD用デコード機能が再稼働することになり、即ち、テレビ電話用デコード機能からVOD用デコード機能に切り替わる。そして、プロセッサ12は、VODサーバ21からの受信を再開させる。この受信されたデジタル放送番組信号はデコーダ11に供給されてデコードされ、表示パネル8とスピーカ3とに供給されて、上記の通話によって中断された部分からの視聴が可能となる(ポーズ解除)。
(4)その他:
なお、その他のモードとして、例えば、上記のように、リモコン7で撮像の操作をし、カメラ4,マイク5を動作させ、エンコーダ18を録画用エンコード機能にすることにより、カメラ4から得られた映像信号とマイク5からの音声信号をエンコーダ18でエンコードし、これによって得られた撮影信号を記憶部17に記憶させている撮影/記憶モードであるとき、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼がある場合には、プロセッサ12の制御のもとに、カメラ4,マイク5を動作状態に保持し、エンコーダ18も動作状態に保持したまま、録画用エンコード機能からテレビ電話用のエンコード機能に切り替え、また、記憶部17の記憶動作を停止させる(現在状態保存)。
そして、上記のように、プロセッサ12の制御のもとに、テレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ電話機能モードに設定して、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との通話を行なう(電話処理)。
通話が終了すると、上記のように、プロセッサ12の制御のもとに、テレビ電話機能モードが解除され、これとともに、カメラ4,マイク5を動作状態に保持しながら、エンコーダ18をテレビ電話用のエンコード機能から録画用エンコード機能に切り替え、記憶部17の録画動作を再開させる。これにより、カメラ4からの映像信号とマイク5からの音声信号とをエンコーダ18でエンコードし、記憶装置17に記憶する動作を再開させる(保存状態に復帰)。
このようにして、テレビ電話機能付きテレビ受像機1が電源オフ状態にあるときに着呼があるときには、テレビ電話による通話が可能となり、通話が終了すると、デジタル放送番組を受信してユーザが視聴可能な状態に切り換わるが、これ以外のモードにテレビ電話機能付きテレビ受像機1があるときには、着呼とともに、テレビ電話による通話可能状態になるが、テレビ電話が終了すると、着呼前の元のモードの状態に戻り、元の動作が再開されることになる。従って、ユーザとしては、通話後、着呼前の状態に復帰させるためのリモコン操作をすることなく、続けて元の状態でこのテレビ電話機能付きテレビ受像機1を利用することができる。
なお、ここでは、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’のリモコン7’の「停止」ボタン7n’が操作されて通話が終了し、テレビ電話信号が所定期間受信されないと、プロセッサ12がテレビ放送番組視聴機能モードが終了したものと判定するものであるが、この場合、プロセッサ12は、テレビ電話機能モード時、ネットワークI/F15からのテレビ電話信号の到着を監視しており、到着しなくなり、かつかかる状態が所定時間以上継続すると、テレビ放送番組視聴機能モードが終了したものと判定する。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’などの他の相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機についても、同様である。
このようにして、相手側からの着呼があると、ユーザの操作を必要とせずに、自動的にテレビ放送番組視聴機能モードとなり、また、テレビ電話信号が受信されなくなると、テレビ放送番組視聴機能モードの終了と判定されて、ユーザの操作を必要とせずに、自動的にテレビ放送番組視聴機能モードが終了することになる。
図7は図3に示すテレビ電話機能付きテレビ受信機1,1’間での通話開始・終了時での夫々のプロセッサによるデコーダ,エンコーダの強制起動・停止制御動作の一具体例を示すフローチャートである。
なお、図5に示すテレビ電話機能モードでの処理手順や図6に示す電話着信処理は、テレビ電話機能付きテレビ受信機1,1’夫々での処理動作を示すものであるが、図7は通話開始時、終了時のテレビ電話機能付きテレビ受信機1,1’間の処理動作の流れを示すものである。
また、図7の説明では、上記のように、これらテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’はいずれも図1,図2に示す構成をなすものであるが、テレビ電話機能付きテレビ受像機1’については、各部をダッシュ(’)が付されて符号で示すものである。
同図(a)は通話開始時のテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’でのデコーダ11,11’とエンコーダ13,13’の強制起動制御動作を示すものであって、左側に図3での自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1での動作を、右側に図3での相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’での動作を夫々示している。
自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1でリモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されると(ステップ700)、HTMLブラウザ13が起動し(ステップ701)、プロセッサ12は、ネットワークI/F15からネットワーク6を介して、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’にそのデコーダ11’の起動を指示する(ステップ702)。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’では、この指示がネットワークI/F15’で受信され、プロセッサ12’がこの指示に基づいてデコーダ11’を起動し、テレビ電話用デコード機能を実行可能とする(ステップ800)。デコーダ11’がテレビ電話用デコード機能で起動すると、プロセッサ12’は、ネットワークI/F15’からネットワーク6を介して、デコーダ11’がテレビ電話用デコード機能で起動したことを自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1に通知する(ステップ801)。
自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1では、この通知を受けると、プロセッサ12がエンコーダ18をテレビ電話用エンコード機能で起動し(ステップ703)、次いで、デコーダ11をテレビ電話用デコード機能で起動する(ステップ704)。そして、プロセッサ12は、ネットワークI/F15からネットワーク6を介して、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’にそのエンコーダ18’の起動を指示する(ステップ705)。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’では、この指示がネットワークI/F15’で受信され、プロセッサ12’がこの指示に基づいてエンコーダ18’を起動し、テレビ電話用デコード機能を実行可能とする(ステップ802)。エンコーダ18’がテレビ電話用デコード機能で起動すると、プロセッサ12’は、ネットワークI/F15’からネットワーク6を介して、エンコーダ18’がテレビ電話用デコード機能で起動したことを自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1に通知する(ステップ803)。これにより、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1と相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との間で、テレビ電話による通話状態となる(ステップ706)。
このように、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1と相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’との間で通話を開始する場合には、一方のテレビ電話機能付きテレビ受像機、即ち、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1で、リモコン7の操作により、通話の開始を指示すると、まず、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側でデコーダ11’が自動的に起動し、次いで、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1側でデコーダ11が、次にエンコーダ18が自動的に起動するので、直ちに、通話を希望する側の自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1側から相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’への通話が可能となり、次に、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’でエンコーダ18’が起動するので、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1側からの通話を受けてこれに応答する相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’から自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1側への通話が可能となり、リモコン7の「テレビ電話」ボタン7dを操作してからの通話がスムーズに行なわれることになる。
図7(b)は通話終了時のテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’でのデコーダ11,11’やエンコーダ13,13’の強制起動制御動作を示すものであって、左側に図3での自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1での動作を、右側に図3での相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’での動作を夫々示している。
自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1でリモコン7の「停止」ボタン7nが操作されると(ステップ710)、プロセッサ12は、デコーダ11の停止処理をする(ステップ711)。この場合、このデコーダの停止処理とは、図5や図6で説明したように、実際にテコーダ11を停止させるものでもよいし、デコーダ11をテレビ電話用デコード機能から番組用デコード機能やVOD用デコード機能に切り替えるものなどであってもよい。
次いで、プロセッサ12は、ネットワークI/F15からネットワーク6を介して、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に停止指示通知を送るとともに(ステップ712)、エンコーダ18の停止処理を行ない(ステップ713)、これにより、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1での通話が終了する(ステップ716)。
一方、プロセッサ12から相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’への停止指示通知(ステップ712)は、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’でのデコーダ11’の停止指示(ステップ714)とエンコーダ18’の停止指示(ステップ715)とを行なうものであり、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’では、プロセッサ12’がこのデコーダ11’の停止指示を受けることにより、デコーダ11’の停止処理が行なわれ(ステップ810)、プロセッサ12’がこのエンコーダ18’の停止指示を受けることにより、エンコーダ18’の停止処理が行なわれる(ステップ811)。これにより、通話が終了する。
なお、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’で通信終了したときにも、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1の場合と同様、デコーダ11’は停止される処理が行なわれたり、テレビ電話用デコード機能から番組用デコード機能やVOD用デコード機能に切り替えられる処理が行なわれたりし、エンコーダ18’は停止する。
このように、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1でリモコン7の「停止」ポタン7nが操作されることにより、まず、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1でデコーダ11が停止されるので、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの通話の映像や音声が表示されなくなり、次いで、エンコーダ18が停止処理されるので、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からの映像や音声が相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’で自動的に表示されなくなるので、通話を終了したにも拘らず、通話終了後の相手側の映像が不用意に表示されたり、通話終了後の自己側の映像が不用意に相手側で表示されたりすることを防止することができるし、また、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1から相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’へデコーダ11’やエンコーダ18’の停止指令を通知するものであるから、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1から通話がかかってきた相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’では、リモコン7’での通話停止の操作をすることになく、デコーダ11’やエンコーダ18’が停止され、ユーザの停止操作が不要となり、停止操作のし忘れといった事態がなくなる。
なお、この具体例では、テレビ電話機能モードを終了する場合、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’において、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からの停止指令により(図7(b)のステップ714,715)、デコーダ11’とエンコーダ18’が停止するものであったが、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1から相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’にデコーダ11’の停止指令を送り、これによってデコーダ11’が停止すると、プロセッサ12’がこれを検知してエンコーダ18’を停止させるようにしてもよい。
あるいはまた、デコーダ11,11’は、テレビ電話信号が供給されなくなると、テレビ電話用デコード機能を停止するが、このようにしてデコーダ11,11’がテレビ電話用デコード機能を停止すると、これをプロセッサ12,12’が検出し、エンコーダ18,18’を停止させるようにしてもよい。この場合には、テレビ電話の通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nを操作することにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これに伴ってエンコーダ18も動作を終了するが、これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能付きテレビ受像機1からテレビ電話信号が送られて来なくなる。そこで、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’では、テレビ電話機能付きテレビ受像機1からテレビ電話信号が送られて来なくなったことから、デコーダ11’でテレビ電話用デコード機能が停止し、これに伴い、プロセッサ12’がエンコーダ18’を停止させる。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能モードの終了操作をしなくとも、自動的にこのモードが終了する。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側で上記の停止操作を行なった場合も、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側で同様のモードの停止が自動的に行なわれる。
あるいはまた、テレビ電話による通話を行なう夫々のテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’のエンコーダ18,18’は、テレビ電話信号を供給する相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’,1のデコーダ11’,11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、テレビ電話用エンコード機能を停止するが、このようにしてエンコーダ18,18’がテレビ電話用エンコード機能を停止すると、これをプロセッサ12,12’が検出し、デコーダ11,11’のテレビ電話用デコード機能を停止させるようにしてもよい。この場合には、テレビ電話による通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nが操作されることにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、これにより、テレビ電話機能付きテレビ受像機1’側のエンコーダ18’が停止し、これをプロセッサ12’が検出することにより、デコーダ11’のテレビ電話用デコード機能が停止する。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能モードの終了操作をしなくとも、自動的にテレビ電話機能モードが終了することになる。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側でリモコン7’によるテレビ電話による通話の停止操作が行なわれた場合も、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1で自動的にテレビ電話機能モードが終了する。
図8は本発明のデジタル情報送受信装置としてのテレビ電話機能付きテレビ受像機の第2の実施形態を示す外観斜視図であって、1aは装置本体、30はビデオカメラ、31は接続ケーブルであり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第2の実施形態は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aにビデオカメラ30を、接続ケーブル31を介して、着脱可能としたものである。そこで、このビデオカメラ30は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aから取り外して単独で使用することができるとともに、接続ケーブル31を介してテレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aに接続することにより、装置本体1aとともにテレビ電話機としても使用できるものである。
ビデオカメラ30を装置本体1aに接続ケーブル31で接続してテレビ電話に使用する場合には、装置本体1aの表示画面2の前方下部に置かれるが、このため、スピーカ3は、ビデオカメラ30のマイク(図示せず)にこのスピーカ3からの音声が入り込むのを極力防止するために、表示画面2の情報に設置されている。
なお、装置本体1aとビデオカメラ30とは、個別に購入することができるものであってもよいし、また、セットになっているものであってもよい。
図9は図8に示すテレビ電話機能付きテレビ受像機1の第2の実施形態の回路ブロックの一具体例を示すブロック構成図であって、32はカメラ、33はマイク、34はエンコーダ、35は記憶装置、36はデコーダ、37はカメラ接続I/Fであり、図2,図8に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、ビデオカメラ30は、カメラ32とマイク33とエンコーダ34と記憶装置35とデコーダ36とを備えている。
エンコーダ34はテレビ電話用エンコード機能と録画用エンコード機能とを有しており、ビデオカメラ30を接続ケーブル31を介して装置本体1aに接続し、テレビ電話による通話を行なう場合には、このエンコーダ34はテレビ電話用エンコード機能で動作し、ビデオカメラ30を装置本体1aから取り外して単独で使用する場合などでは、ビデオカメラ30はカメラ32からの映像信号とマイク33からの音声信号とを記憶装置35に記憶する機能モード(撮像/記憶機能モード)に設定され、このときのエンコーダ34は記憶のためのエンコード機能、即ち、録画用エンコード機能を実行する。
また、ビデオカメラ30でのデコーダ36は、記憶装置35からの再生信号をデコードするものである。
ビデオカメラ30が接続ケーブル31を介して装置本体1aに接続されたときには、かかる接続ケーブル31により、ビデオカメラ30でのエンコーダ34がカメラ接続I/F37に接続され、デコーダ36が表示パネル8に接続される。また、図示しないが、接続ケーブル31には、ビデオカメラ30の各部を制御するための制御信号がプロセッサ12からビデオカメラ30に供給するための制御線や、装置本体1aからビデオカメラ30に電源電圧を供給するための電源線が設けられている。
装置本体1aが電源オン状態にあるときには、装置本体1a内に設けられているビデオカメラ30を接続するためのカメラ接続I/F37から、ビデオカメラ30が接続されているか否かを示す接続状態通知信号がプロセッサ12に供給される。
リモコン7の「電源」ボタン7aの操作によって装置本体1aが電源オンの状態にあるときに、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されたときには、あるいはまた、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されたときには、装置本体1aは電源オフ状態にあるが、かかる状態でリモコン7の「電源」ボタン7aの操作によって装置本体1aの電源がオンされたときにと、カメラ接続I/F37からプロセッサ12にビデオカメラ30が接続されていることを示す接続状態通知信号が供給される。
また、ビデオカメラ30には、図示しないが、電源ボタンや録画ボタン,再生ボタン,停止ボタンなどの操作ボタンが設けられた操作部やプロセッサが設けられており、また、電源も内蔵されており、ビデオカメラ30をテレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aから分離しても、撮影に使用することができる。なお、図示しないが、ビデオカメラ30には、モニタやスピーカなども備えつけられている。
ビデオカメラ30をこの装置本体1aから分離して使用するときには、エンコーダ34は初期機能としての録画用エンコード機能を実行する蓄積録画モードの状態に設定される。即ち、かかる蓄積録画モードでビデオカメラ30を使用するときには、ビデオカメラ30で電源をオンすると、カメラ32が撮像を開始し、その映像信号がモニタに供給されて撮影状態が表示される。これとともに、エンコーダ34は録画用エンコード機能を実行する状態に設定される。そして、ビデオカメラ30の録画ボタンが操作されると、カメラ32からの映像信号やマイク33からの映像信号はエンコーダ34でエンコードされ、撮影信号として記憶装置35に蓄積録画される。また、同じく停止ボタンが操作されると、この蓄積録画動作が停止する。また、同じく再生ボタンが操作されると、記憶装置35に記憶録画された撮影信号が再生され、ビデオカメラ30のモニタで再生される。
ビデオカメラ30を接続ケーブル31を用いてテレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aに接続し、リモコン7の電源ボタン7a(図4)をオンすると、装置本体1aが電源オンとなるとともに、ビデオカメラ30も、接続ケーブル31を介して装置本体1aから電源電圧が供給されることにより、電源オンする。
装置本体1aのかかるオン状態でリモコン7の再生ボタン7m2(図4)が操作されると、プロセッサ12はビデオカメラ30のプロセッサに再生制御信号を送り、これにより、ビデオカメラ30では、記憶装置35から記憶された撮影信号が再生され、表示パネル8とスピーカ3に供給されて再生が行なわれる。なお、記憶装置17に記憶されたデジタル放送番組信号を再生する場合には、リモコン7で「TV」ボタン7b(図4)を操作してテレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ放送番組視聴機能の動作モードに設定し、しかる後、リモコン7の再生ボタン7m2を操作すればよい。
カメラ30が装置本体1aに接続されている状態で、リモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されると、装置本体1aにおいて、先の第1の実施形態と同様、デコーダ11とHTMLブラウザ13が起動し、デコーダ11がテレビ電話用エンコード機能を実行する状態となる。また、プロセッサ12の制御により、ビデオカメラ30が電源電圧が供給されて電源オン状態となり、エンコーダ34はテレビ電話用エンコード機能を実行するライブ出力モードの状態に設定される。これにより、テレビ電話機能付きテレビ受像機1はテレビ電話機能モードに設定される。
なお、このライブ出力モードは、エンコーダ34の出力信号(撮影信号)の伝番時間を最小にして装置本体1aに供給するモードであって、カメラ32からの映像信号やマイク33からの音声信号がエンコーダ34でエンコードされて、記憶装置35を経由することなく、直ちに装置本体1aのカメラ接続I/F37に供給される。
このテレビ電話機能モードでは、カメラ32からの映像信号やマイク33からの映像信号がテレビ電話用エンコード機能のエンコーダ34でエンコードされ、テレビ電話信号として装置本体1aに供給され、この装置本体1aでは、カメラ接続I/F37で受信されてネットワークI/F15に供給され、ネットーク6を介して相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に送信される。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からのテレビ電話信号は、先の第1の実施形態と同様に、ネットワークI/F15で受信されてデコーダ11でデコードされ、表示パネル8とスピーカ3とに供給される。
相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からの着呼があった場合も、先の第1の実施形態と同様であるが、この第2の実施形態では、プロセッサ12の制御により、ビデオカメラ30を電源オン状態にし、そのエンコーダ34がテレビ電話用エンコード機能を実行するライブ出力モードにする。
テレビ電話機能モードを終了させる場合には、先の第1の実施形態と同様、リモコン7の「停止」ボタン7nを操作する。これにより、プロセッサ12は、HTMLブラウザ13を停止させるとともに、デコーダ11のテレビ電話用エンコード機能を停止させて他のエンコード機能に切り替える。これとともに、プロセッサ12は、ビデオカメラ30の電源をオフし、ビデオカメラ30の動作を停止させる。
なお、テレビ電話機能付きテレビ受像機1のVOD機能モードについては、先に説明した第1の実施形態と同様である。
図10は図9におけるビデオカメラ30のテレビ電話機能モードでのプロセッサ12による接続制御を示すフローチャートである。
同図において、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aで、リモコン7の電源」ボタン7aの操作により、電源がオンすると(ステップ1000)、この装置本体1aにテレビカメラ30が接続されているか否かを確認する(ステップ1001)。カメラ接続I/F37からの接続状態通知信号により、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されていないことや接続されていたが、接続されなくなったことが検出されると(ステップ1002)、プロセッサ12はテレビ電話機能モードの使用不可状態とし、この旨を表示パネル8の表示画面2に表示させる(ステップ1004)。これに対し、上記の接続状態通知信号により、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されていることや接続されていなかったが、接続されるようになったことが検出されると(ステップ1002)、プロセッサ12は、ビデオカメラ30に電源電圧を供給可能とし、そのエンコーダ34をテレビ電話用エンコード機能で動作の実行可能とする(即ち、ライブ出力モードによる動作を可能にする)ための状態となり(ステップ1003)、テレビ電話機能付きテレビ受像機1をテレビ電話機能モードで使用可能な状態にする(ステップ1005)。かかる状態でリモコン7の「テレビ電話」ボタン7dが操作されると、また、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’から着呼があると、上記のように、テレビ電話機能モードが設定されて相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’とのテレビ電話による通話が可能となる。
図11は図9におけるビデオカメラ30のモードの選択制御を示すフローチャートである。
同図において、ビデオカメラ30では、電源オンすると(ステップ1100)、ビデオカメラ30でのプロセッサは、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aからテレビ電話機能モードの設定が指示されたか否かを確認する(ステップ1101)。
先に説明したように、ステップ1100でのビデオカメラ30の電源のオンは、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されていないときには、このビデオカメラ30の操作部での「電源」ボタンの操作によって行なわれ、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されているときには、リモコン7の「テレビ電話」ボタン7dの操作によるテレビ電話機能モードの設定指示により、装置本体1aのプロセッサ12から指示信号が送られて行なわれる。
また、ステップ1101での本体1aからのテレビ電話機能モード設定の指示の確認は、装置本体1aのプロセッサ12からカメラ接続I/F37を介してこの指示があったか否かを確認するものであり、テレビ電話機能付きテレビ受像機1にリモコン7からテレビ電話機能モードの設定指示があると、プロセッサ12は、カメラ接続I/F37を介して、ビデオカメラ30にライブ出力を行なうためのテレビ電話機能モードの設定指示信号を出力する。
そこで、ビデオカメラ30では、ステップ1101での確認の結果、装置本体1aからテレビ電話機能モードの設定指示があることがそのプロセッサで確認されると(ステップ1102の“YES”)、このプロセッサはエンコーダ34の動作モードをライブ出力するテレビ電話用エンコード機能を実行するライブ出力モードに設定する(ステップ1103)。また、装置本体1aからテレビ電話機能モードの設定指示がないことが確認されると(ステップ1102の“NO”)、この場合は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1にリモコン7からテレビ電話機能モードの設定指示がないか、ビデオカメラ30が装置本体1aに接続されていないときであり、このときには、ビデオカメラ30では、そのプロセッサがエンコーダ34を録画用エンコード機能を実行する蓄積録画モードに設定する(ステップ1104)。
このようにして、ビデオカメラ30では、装置本体1a側が通話状態にあるか、非通話状態にあるかが認識され、この認識の結果に応じて、エンコーダ34の動作モードが設定され、夫々毎に動画像の圧縮処理(エンコード)が行なわれる。
なお、ここでは、ビデオカメラ30では、装置本体1a側が通話状態にあるか、非通話状態にあるかを、装置本体1aがテレビ電話機能モードとなることにより、プロセッサ12からのその通知によって認識したが、接続ケーブル6による装置本体1aとビデオカメラ30とが接続されると、接続状態通知信号がカメラ接続I/F37からプロセッサ12に供給され、プロセッサ12が装置本体1aにビデオカメラ30が接続されたことが認識されるが、これとともに、プロセッサ12がビデオカメラ30にこの旨を通知し、これによって装置本体1aが通話状態にあるか、非通話状態にあるかを認識し、エンコーダ34をテレビ電話用エンコード機能を実行するライブ出力モードとしてもよい。このようにすることにより、装置本体1aがテレビ電話機能モードとなると、ビデオカメラ30は直ちにテレビ電話機能モードとして動作することになる。
以上の動作は、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体1aに着脱可能としたビデオカメラに限るものではなく、例えば、図9において、カメラ32やマイク33,エンコーダ34,記憶装置35が装置本体1aに内蔵されたテレビ電話機能付きテレビ受像機1においても、かかるカメラ32やマイク33,エンコーダ34,記憶装置35が図11に示す動作を行ない、エンコーダ34を、テレビ電話機能モードでは、ライブ出力モードにし、テレビ電話機能モード以外のモードで動作するときには、蓄積録画モードにして動作させるようにすることもできる。
また、接続ケーブル31としては、HDMI(登録商標)信号ケーブルやDVI信号ケーブルなどの一般的な映像ケーブルを用いることができる。
この第2の実施形態も、テレビ電話機能付きテレビ受像機1全体をみたときには、図2に示す第1の実施形態のテレビ電話機能付きテレビ受像機1と同様の構成を備えたものであり(ビデオカメラ30でのカメラ32,マイク33,エンコーダ34は夫々、図2でのカメラ4,マイク5,エンコーダ18に相当する)、その各モードでの動作も、図5〜図7に示す動作を実行するものであるし、また、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’において、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からの停止指令により(図7(b)のステップ714,715)、デコーダ11’とエンコーダ34’が停止するものであったが、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からデコーダ11’の停止指令を送り、これによってデコーダ11’が停止すると、プロセッサ12’がこれを検知してエンコーダ34’を停止させるようにしてもよい。
また、デコーダ11,11’が、テレビ電話信号が供給されなくなると、テレビ電話用デコード機能を停止することから、先の第1の実施形態と同様、テレビ電話の通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nを操作することにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これに伴ってエンコーダ18も動作を終了させ、これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能付きテレビ受像機1からテレビ電話信号が送られて来なくなって、デコーダ11’でテレビ電話用デコード機能が停止し、これに伴い、プロセッサ12’がエンコーダ18’を停止させるようにしてもよい。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側で上記の停止操作を行なった場合も、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側で同様のモードの停止が自動的に行なわれる。
あるいはまた、テレビ電話による通話を行なう夫々のテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’のエンコーダ18,18’は、通話相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’,1のデコーダ11’,11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、テレビ電話用エンコード機能を停止するが、エンコーダ18,18’がテレビ電話用エンコード機能を停止すると、これをプロセッサ12,12’が検出し、デコーダ11,11’のテレビ電話用デコード機能を停止させるようにしてもよい。この場合には、テレビ電話による通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nが操作されることにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、これにより、テレビ電話機能付きテレビ受像機1’側のエンコーダ18’が停止し、これをプロセッサ12’が検出することにより、デコーダ11’のテレビ電話用デコード機能が停止するものである。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能モードの終了操作をしなくとも、自動的にテレビ電話機能モードが終了することになる。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側でリモコン7’による停止操作が行なわれた場合も、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1で自動的にテレビ電話機能モードが終了する。
図12は本発明のデジタル情報送受信装置としてのテレビ電話機能付きテレビ受像機の第3の実施形態の回路ブロックを示すブロック構成図であって、38はデコーダ、39はエコーキャンセラであり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第3の実施形態では、図2に示す第1の実施形態でのテレビ電話機能付きテレビ受像機1に対し、デコーダ11が番組用デコード機能のみを備えてテレビ放送番組視聴機能モード専用とし、これにテレビ電話機能モードやVOD機能モードに用いるデコーダ38が追加されている。このデコーダ38は、ネットワークI/F15に接続されている。また、マイク5から出力される音声信号からスピーカ3のデジタル放送番組信号の音声信号をキャンセルするエコーキャンセラ39も設けられている。
この第3の実施形態においても、図2に示す第1の実施形態と同様、リモコン7の上記操作により、テレビ放送番組視聴機能モードとテレビ電話機能モードとVOD機能モードとを個別に設定することができ、テレビ放送番組視聴機能モードのときには、プロセッサ12により、デコーダ11が稼働状態となり、放送チューナ10からのデジタル放送番組信号がデコーダ11でデコードされて、その映像信号が表示パネル8に、音声信号がマイク3に夫々供給される。また、テレビ電話機能モード、または、VOD機能モードのときには、プロセッサ12により、デコーダ38がテレビ電話用デコード機能、または、VOD用デコード機能を実行するモードに設定され、ネットワークI/F15で受信された相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’からのテレビ電話信号、または、VODコンテンツがデコーダ38に供給されてデコードされ(VODデータのテキスト情報はHTMLブラウザ13で映像信号に変換され)、その映像信号が表示パネル8に、音声信号がマイク3に夫々供給される。
また、この第3の具体例では、リモコン7の操作により、デジタル放送番組信号とテレビ電話信号、または、VODコンテンツとを同時に受信してデコードし、これらの映像を表示パネル8の表示画面に同時に、即ち、二画面表示で表示させることができる。この場合のリモコン7の操作としては、図4に示す構成のリモコン7に二画面表示のためのボタン、即ち、「二画面表示」ボタンが設けられており、例えば、「TV」ボタン7bが操作されてテレビ放送番組視聴機能モードにあるときに、この「二画面表示」ボタンが操作され、次いで、「テレビ電話」ボタン7d、または、「VOD」ボタン7cが操作されることにより、二画面表示モードが設定されて二画面表示が行なわれる。
この二画面表示モードでは、リモコン7に設けられた選択ボタン(図4に図示せず)の操作に応じて、デコーダ11とデコーダ38とから出力される音声信号が同時にスピーカ3に供給される。
ところで、受信したデジタル放送番組とテレビ電話信号との二画面表示モードでは、図1に示す第1の実施形態と同様、スピーカ3とマイク5とをある程度の間隔をもって設置しているが、それでも、スピーカ3からの音声がマイク5に取り込まれ、マイク5に入力される通話のための音声信号に重畳されることになる。この場合、スピーカ3に供給される音声信号がデコーダ11からの受信したデジタル放送番組信号の音声信号も含むものであるから、マイク5の出力音声信号には、このデジタル放送番組の音声による信号が重畳され、これが相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に送信されて、相手側が聞き取るのに支障を来す場合もあるし、また、テレビ電話機能付きテレビ受像機1で受信したデジタル放送番組の音声が他のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’に漏れるということで、プライバシーの侵害やセキュリティの侵害となる場合もある。
図13はこの第3の実施形態の二画面表示状態を示す図であって、3Rは右スピーカ、3Lは左スピーカ、40はデジタル放送番組の画面、41はテレビ電話での相手側の画面であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、二画面表示の場合には、表示画面2の左右の一方側、ここでは、左側にデジタル放送番組の画面40が表示され、他方側、ここでは、右側にテレビ電話での相手側の画面41が表示される。ここで、テレビ電話機能付きテレビ受像機1に設けられているスピーカ3のうちの右側のスピーカを右スピーカ3R,左側のスピーカ3を左スピーカ3Lとすると、右スピーカ3Rから出力される音声Aと左スピーカ3Lから出力される音声Bとがマイク5に取り込まれる。
なお、ここでは、表示画面2の左側にデジタル放送番組の画面40が表示され、右側にテレビ電話での相手側の画面41が表示されるとしたが、その逆であってもよいし、また、デジタル放送番組の画面40を大きくし、相手側の画面41を小さくするなど、これらの画面40,41の大きさを異ならせるようにしてもよい。
これを防止するために、この第3の実施形態では、図12において、エコーキャンセラ39が設けられており、このエコーキャンセラ39にマイク5で取り込まれた音声信号が供給されるとともに、デコーダ11から出力される受信したデジタル放送番組の音声信号が供給され、マイク5の出力音声信号からこれに混入しているスピーカ3(右スピーカ3R,左スピーカ3L)からのデジタル放送番組の音声信号が、デコーダ11の出力音声信号により、キャンセル処理される。このエコーキャンセラ39の出力音声信号がエンコー
ダ18に供給される。
図14はこのエコーキャンセラ39の動作を概略的に示す図である。
図14(a)はデコーダ11から図13での右スピーカ3Rに出力される音声信号Aを示し、図14(b)はデコーダ11から図13での左スピーカ3Lに出力される音声信号Bを示している。図14(c)はマイク5の出力音声信号を示すものであって、この音声信号は、通話による音声信号Cに音声信号A,Bが重畳されたものである。そこで、エコーキャンセラ39では、このマイク5の出力信号からデコーダ11からの右スピーカ3Rへの音声信号Aと左スピーカ3L変の音声信号Bとを減算してキャンセルする。これにより、図14(d)に示すように、エコーキャンセラ39からは、マイク5に入力された通話による音声の音声信号Cのみが出力され、これがエンコーダ18に供給される。
このようにして、受信したデジタル放送番組の画面とテレビ電話での相手側との画面とを同時に二画面で表示し、夫々の音声を同時にスピーカ3から出力するようにしても、マイク5から相手側に送信する音声信号としては、通話のための音声信号のみとすることができ、このデジタル放送番組について、プライバシーやセキュリティを損なうことなく、テレビ電話による通話を円滑に行なうことが可能となる。
なお、この第3の実施形態においても、先の第1の実施形態と同様、各モードでの動作も、図5〜図7に示す動作を同等の動作を実行するものであるし、また、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’において、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からの停止指令により(図7(b)のステップ714,715)、デコーダ11’とエンコーダ34’が停止するものであったが、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1からデコーダ11’の停止指令を送り、これによってデコーダ11’が停止すると、プロセッサ12’がこれを検知してエンコーダ34’を停止させるようにしてもよい。
また、デコーダ11,11’が、テレビ電話信号が供給されなくなると、テレビ電話用デコード機能を停止することから、先の第1の実施形態と同様、テレビ電話の通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nを操作することにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能を停止させ、これに伴ってエンコーダ18も動作を終了させ、これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能付きテレビ受像機1からテレビ電話信号が送られて来なくなって、デコーダ11’でテレビ電話用デコード機能が停止し、これに伴い、プロセッサ12’がエンコーダ18’を停止させるようにしてもよい。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側で上記の停止操作を行なった場合も、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側で同様のモードの停止が自動的に行なわれる。
あるいはまた、テレビ電話による通話を行なう夫々のテレビ電話機能付きテレビ受像機1,1’のエンコーダ18,18’は、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’,1のデコーダ11’,11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、テレビ電話用エンコード機能を停止するが、エンコーダ18,18’がテレビ電話用エンコード機能を停止すると、これをプロセッサ12,12’が検出し、デコーダ11,11’のテレビ電話用デコード機能を停止させるようにしてもよい。この場合には、テレビ電話による通話が終了し、例えば、テレビ電話機能付きテレビ受像機1側でリモコン7の「停止」ボタン7nが操作されることにより、デコーダ11のテレビ電話用デコード機能が停止すると、これにより、テレビ電話機能付きテレビ受像機1’側のエンコーダ18’が停止し、これをプロセッサ12’が検出することにより、デコーダ11’のテレビ電話用デコード機能が停止するものである。これにより、相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側では、テレビ電話機能モードの終了操作をしなくとも、自動的にテレビ電話機能モードが終了することになる。相手側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1’側でリモコン7’による停止操作が行なわれた場合も、自己側のテレビ電話機能付きテレビ受像機1で自動的にテレビ電話機能モードが終了する。
さらに、この第3の実施形態は、カメラ4とマイク5とエンコーダ18とがテレビ電話機能付きテレビ受像機1の筐体内に内蔵された構成をなすものとしたが、図9に示す第2の実施形態と同様、テレビ電話機能付きテレビ受像機1の装置本体に着脱可能なビデオカメラを用い、このビデオカメラを第2の実施形態でのビデオカメラ30と同様に用いるようにしてもよい。