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JP6430951B2 - 制御された触媒特性を有する重合触媒の生成プロセスおよびオレフィン重合におけるその使用 - Google Patents

制御された触媒特性を有する重合触媒の生成プロセスおよびオレフィン重合におけるその使用 Download PDF

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JP6430951B2 JP2015541942A JP2015541942A JP6430951B2 JP 6430951 B2 JP6430951 B2 JP 6430951B2 JP 2015541942 A JP2015541942 A JP 2015541942A JP 2015541942 A JP2015541942 A JP 2015541942A JP 6430951 B2 JP6430951 B2 JP 6430951B2
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Description

本開示は、二ハロゲン化マグネシウム固体触媒成分の生成のためのプロセス、この触媒成分から作製される制御された触媒特性を有する担持型チーグラー・ナッタ触媒、およびこの触媒成分からポリオレフィンを作製する方法に関する。
ポリオレフィンは、単純なオレフィンから誘導されるポリマーのクラスである。ポリオレフィンを作製する既知の方法は、チーグラー・ナッタ重合触媒の使用を伴う。これらの触媒は、遷移金属ハロゲン化物を用いてビニルモノマーを重合し、アイソタクチックな立体化学的構造を有するポリマーを提供する。
1つの種類のチーグラー・ナッタ触媒系は、チタン化合物および内部電子供与体化合物が担持された二ハロゲン化マグネシウムによって構成される固体触媒成分を含む。アイソタクチックポリマー生成物としての高い選択性を維持するために、触媒合成中に様々な内部電子供与体化合物を加えなければならない。従来、ポリマーのより高い結晶化度が必要とされる場合、外部供与体化合物も重合反応中に加えられる。
過去30年の間に、オレフィン重合反応においてはるかにより高い活性を付与し、また生成するポリマー中にはるかにより高い含有量の結晶性アイソタクチック断片を提供する、多数の担持型チーグラー・ナッタ触媒が開発されてきた。内部および外部電子供与体化合物の開発によって、ポリオレフィン触媒系は継続的に改良されている。
米国特許第4,784,983号および同第4,861,847号は、成分(A)、(B)、および(C)からなる、オレフィン重合および共重合において使用するための触媒系を記載する。チタン、マグネシウム、ハロゲン、ポリカルボン酸エステル、および有機リン酸化合物から本質的になる触媒成分(A)は、固体生成物であり、四ハロゲン化チタンおよび補助沈殿剤を、有機エポキシ化合物および有機リン酸化合物から本質的になる溶媒系中のハロゲン化マグネシウムの均一溶液と混合して、固体生成物を形成し、これを次いで、ポリカルボン酸エステルおよび四ハロゲン化チタンで処理することすることによって、調製される。成分(B)は、有機アルミニウム化合物であり、成分(C)は、有機ケイ素化合物である。この触媒系は、非常に高い活性を有し、結果として生じるポリマーは、非常に高い立体特異性および良好な顆粒状外観を有する。
米国特許第6,376,417号は、成分(A)、(B)、および(C)を含む、プロピレンの重合のための触媒を記載する。成分(A)は、マグネシウムのハロゲン化物を、有機エポキシ化合物、有機リン酸化合物、および不活性希釈剤からなる溶媒系中に溶解させて、均一溶液を形成することと、この均一溶液をチタンのハロゲン化物と混合して、混合物を形成することと、固体をこの混合物から補助沈殿剤の存在下で沈殿させることと、この固体をポリカルボン酸エステルで処理して、エステルを固体上に負荷することと、エステルが負荷された固体をチタンのハロゲン化物および不活性希釈剤で処理することとによって調製される、固体生成物である。成分(B)は、有機アルミニウム化合物であり、成分(C)は、有機ケイ素化合物である。触媒の粒径は、低比率のエポキシ化合物対リン酸化合物で、不活性希釈剤の量を増加させることによって調整することができる。しかしながら、場合によっては、不活性希釈剤の量を増加させることにより粒径を増加させることは、不揃いな触媒形態、例えば、粒径分布の拡大、粒子伸長、またはかさ密度の低減をもたらす。加えて、増加量の不活性希釈剤により、より大きい粒径の触媒を生成することは、ある生成規模における反応器のサイズによって限定され得る。
MgCl担持型触媒の一般的な生成スキームには、MgCl担体を作製するためのプロセス、TiClおよび内部供与体のMgCl表面への含浸、ならびに触媒活性化が含まれる。MgCl担持型触媒調製の方法のうちの1つは、有機試薬による固体MgClの溶解、およびある特定の形態を有するMgClの沈殿である。触媒形態制御は、工業用ポリオレフィンプラント運転の最も重要な側面のうちの1つである。触媒形態特性には、粒径および粒径分布、粒子形状、かさ密度、ならびに粘着性が含まれる。触媒形態特性は、プラント運転効率、重合動力学、および最終的なポリマー形態に影響を及ぼす。例えば、不適当な触媒形態は、ポリマー形態制御の不成功を引き起こす場合があり、これはプラント運転において、ファウリングまたはシーティング等の、重大なトラブルにつながり得る。
これらの理由から、良好な形態制御(必要とされる粒径および形状、狭い粒径分布、高いかさ密度、ならびに低い粘着性)を有するMgCl担持型触媒が所望される。
米国特許第4,784,983号 米国特許第4,861,847号 米国特許第6,376,417号
下記は、本発明のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、本発明の簡略化された概要を提示する。この概要は、本発明の広範な全体像ではない。本発明の主要または必要不可欠な要素を特定することも、本発明の範囲を明確に記述することも意図されない。むしろ、この概要の唯一の目的は、それよりも後に提示されるより詳細な説明の導入として、本発明のいくつかの概念を簡略化された形式で提示することである。
プロセス時間を短縮すること、より少ない溶媒を使用すること、ならびに粒径分布、粒子形状、かさ密度、およびより少ない触媒凝集等の触媒形態を改善することによって、触媒粒子の生成プロセスを改善することが所望される。特定の洗浄ステップの使用により、より迅速な生成プロセスを、より少ない溶媒を使用して得ることができることが見出された。かかる洗浄ステップはまた、触媒形態を改善することもできる。マグネシウム化合物解離ステップにおける、特定の補助中間電子供与体の特定の量での使用によって、触媒形態に影響を及ぼすことができることもまた見出された。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分の形態を改善するための方法が開示される。種々の実施形態が下に列挙される。下に列挙される実施形態は、下に列挙される通りに限らず、他の好適な組み合わせで組み合わされてもよいことが理解されるであろう。
一実施形態は、マグネシウム化合物担持型触媒の形態(粒径および粒径分布、粒子形状、かさ密度、粘着性)を、マグネシウム化合物溶液中に存在する補助沈殿剤を変動させることによって制御することを伴う。
第2の実施形態は、マグネシウム化合物担持型触媒、特に、16個以上の炭素原子を含有する内部電子供与体化合物を有するそれらの、粘着性を低減することを伴う。
触媒合成中に形成される触媒組成は可変であり、これはまた触媒の立体特異性(アイソタクチック性)等の触媒特性に影響する。具体的には、マグネシウム化合物の溶解において使用される無水フタル酸の量、および洗浄条件が、触媒のアイソタクチック性に影響し得ることが見出された。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するためのプロセスが提供され、このプロセスは、次のステップを含む:
(a)マグネシウム化合物および補助中間電子供与体を少なくとも1つの第1の溶媒中に溶解させて、溶液を形成するステップと、
(b)第1のチタン化合物をこの溶液と接触させて、マグネシウム化合物および第1のチタン化合物の沈殿物を形成するステップと、
(c)この沈殿物を第2のチタン化合物および少なくとも1つの第2の溶媒の混合物で、最大90℃の温度で洗浄するステップと、
(d)この沈殿物を第3のチタン化合物および少なくとも1つの第3の溶媒の混合物で、90〜150℃で処理するステップ。
また、次のステップを含むプロセスによって形成される、オレフィン重合において使用するための触媒粒子も提供される:
(a)マグネシウム化合物および補助中間電子供与体を少なくとも1つの第1の溶媒中に溶解させて、溶液を形成するステップと、
(b)第1のチタン化合物をこの溶液と接触させて、マグネシウム化合物および第1のチタン化合物の沈殿物を形成するステップと、
(c)この沈殿物を、第2のチタン化合物および少なくとも1つの第2の溶媒の混合物ならびに任意選択的に電子供与体で、最大90℃の温度で洗浄するステップと、
(d)この沈殿物を第3のチタン化合物および少なくとも1つの第3の溶媒の混合物で、90〜150℃で処理するステップ。
また、オレフィンを重合または共重合させる方法も提供され、その方法は、オレフィンを、次のステップを含むプロセスによって作製される触媒系と接触させることを含む:
(a)マグネシウム化合物および補助中間電子供与体を少なくとも1つの第1の溶媒中に溶解させて、溶液を形成するステップと、
(b)第1のチタン化合物をこの溶液と接触させて、マグネシウム化合物および第1のチタン化合物の沈殿物を形成するステップと、
(c)この沈殿物を、第2のチタン化合物および少なくとも1つの第2の溶媒の混合物ならびに任意選択的に電子供与体で、最大90℃の温度で洗浄するステップと、
(d)この沈殿物を第3のチタン化合物および少なくとも1つの第3の溶媒の混合物で、90〜150℃で処理して、固体触媒成分を形成するステップと、
(e)この固体触媒成分を外部電子供与体化合物および有機アルミニウム化合物と接触させて、触媒系を形成するステップ。
以下の段落は、前述の方法におよび前述の触媒粒子に適用される:
いくつかの実施形態において、第1、第2、および第3のチタン化合物は、同一である。さらなる実施形態において、第1、第2、および第3のチタン化合物は、互いに異なる。なおもさらなる実施形態において、第1、第2、および/または第3のチタン化合物のうちの2つが、同一である。
いくつかの実施形態において、第1、第2、および第3の溶媒は、同一である。さらなる実施形態において、第1、第2、および第3の溶媒は、互いに異なる。なおもさらなる実施形態において、第1、第2、および/または第3の溶媒のうちの2つが、同一である。
いくつかの実施形態において、第1、第2、および/または第3のチタン化合物は、ハロゲン化物である。さらなる実施形態において、ハロゲン化チタンは、TiClである。
いくつかの実施形態において、ステップ(a)において、補助中間電子供与体の量は、溶液中、マグネシウム化合物1モル当たり約0.01〜約0.5モルである。
いくつかの実施形態において、ステップ(a)において、少なくとも1つの第1の溶媒は、アルコール、エポキシ化合物、またはリン酸化合物のうちの少なくとも1つを含む。さらなる実施形態において、少なくとも1つの第1の溶媒は、他の不活性溶媒をさらに含んでもよい。さらなる実施形態において、エポキシ化合物は、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、または芳香族エポキシ化合物のうちの少なくとも1つを含む。なおもさらなる実施形態において、エポキシ化合物は、ハロゲン化脂肪族エポキシ化合物、ケト基を有する脂肪族エポキシ化合物、エーテル結合を有する脂肪族エポキシ化合物、エステル結合を有する脂肪族エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する脂肪族エポキシ化合物、シアノ基を有する脂肪族エポキシ化合物、ハロゲン化脂環式エポキシ化合物、ケト基を有する脂環式エポキシ化合物、エーテル結合を有する脂環式エポキシ化合物、エステル結合を有する脂環式エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する脂環式エポキシ化合物、シアノ基を有する脂環式エポキシ化合物、ハロゲン化芳香族エポキシ化合物、ケト基を有する芳香族エポキシ化合物、エステル結合を有する芳香族エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する芳香族エポキシ化合物、またはシアノ基を有する芳香族エポキシ化合物のうちの少なくとも1つを含む。
なおもさらなる実施形態において、エポキシ化合物は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、7,8−エポキシ−2−メチルオクタデカン、2−ビニルオキシラン、2−メチル−2−ビニルオキシラン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテン、1−フェニル−2,3−エポキシプロパン、1−(1−ナフチル)−2,3−エポキシプロパン、1−シクロヘキシル−3,4−エポキシブタン、1,3−ブタジエンジオキシド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、シクロペンテンオキシド、シクロオクテンオキシド、α−ピエンオキシド、2,3−エポキシノルボルナン、リモネンオキシド、シクロデカンエポキシド、2,3,5,6−ジエポキシノルボルナン、スチレンオキシド、3−メチルスチレンオキシド、1,2−エポキシブチルベンゼン、1,2−エポキシオクチルベンゼン、スチルベンオキシド、3−ビニルスチレンオキシド、1−(1−メチル−1,2−エポキシエチル)−3−(1−メチルビニルベンゼン)、1,4−ビス(1,2−エポキシプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(1,2−エポキシ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1,2−エポキシ−1−メチルエチル)ベンゼン、エピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、ヘキサフルオロプロピレンオキシド、1,2−エポキシ−4−フルオロブタン、1−(2,3−エポキシプロピル)−4−フルオロベンゼン、1−(3,4−エポキシブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2,3−エポキシプロピル)−4−クロロベンゼン、1−(3,4−エポキシブチル)−3−クロロベンゼン、4−フルオロ−1,2−シクロヘキセンオキシド、6−クロロ−2,3−エポキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン、4−フルオロスチレンオキシド、1−(1,2−エポキシプロピル)−3−トリフルオロベンゼン、3−アセチル−1,2−エポキシプロパン、4−ベンゾイル−1,2−エポキシブタン、4−(4−ベンゾイル)フェニル−1,2−エポキシブタン、4,4’−ビス(3,4−エポキシブチル)ベンゾフェノン、3,4−エポキシ−1−シクロヘキサノン、2,3−エポキシ−5−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−アセチルスチレンオキシド、4−(1,2−エポキシプロピル)ベンゾフェノン、グリシジルメチルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチル3,4−エポキシブチルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、グリシジル4−tert−ブチルフェニルエーテル、グリシジル4−クロロフェニルエーテル、グリシジル4−メトキシフェニルエーテル、グリシジル2−フェニルフェニルエーテル、グリシジル1−ナフチルエーテル、グリシジル2−フェニルフェニルエーテル、グリシジル1−ナフチルエーテル、グリシジル4−インドリルエーテル、グリシジルN−メチル−α−キノロン−4−イルエーテル、エチレングリコール(theyleneglycol)ジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−ジグリシジルオキシベンゼン、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、トリス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン、フェノールノボラックのグリシド酸エーテルであるポリ(オキシプロピレン)トリオールトリグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−メトキシシクロヘキサン、2,3−エポキシ−5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプタン、4−メトキシスチレンオキシド、1−(1,2−エポキシブチル)−2−フェノキシベンゼン、ギ酸グリシジル、酢酸グリシジル、酢酸2,3−エポキシブチル、酪酸グリシジル、安息香酸グリシジル、テレフタル酸ジグリシジル、アクリル酸グリシジルと別のモノマーとのコポリマーであるポリ(アクリル酸グリシジル)、メタクリル酸グリシジルと別のモノマーとのコポリマーであるポリ(メタクリル酸グリシジル)、1,2−エポキシ−4−メトキシカルボニルシクロヘキサン、2,3−エポキシ−5−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタン、エチル4−(1,2−エポキシエチル)安息香酸塩、メチル(emthyl)3−(1,2−エポキシブチル)安息香酸塩、メチル3−(1,2−エポキシブチル)−5−フェイル(pheyl)安息香酸塩、N,N−グリシジル−メチルアセトアミド、N,N−エチルグリシジルプロピオンアミド、N,N−グリシジルメチルベンズアミド、N−(4,5−エポキシペンチル)−N−メチル−ベンズアミド、N,N−ジグリシルアニリン(diglycylaniline)、ビス(4−ジグリシジルアミノフェニル)メタン、ポリ(N,N−グリシジルメチルアクリルアミド)、1,2−エポキシ−3−(ジフェニルカルバモイル)シクロヘキサン、2,3−エポキシ−6−(ジメチルカルバモイル)ビシクル[2.2.1]ヘプタン、2−(ジメチルカルバモイル)スチレンオキシド、4−(1,2−エポキシブチル)−4’−(ジメチルカルバモイル)ビフェニル、4−シアノ−1,2−エポキシブタン、1−(3−シアノフェニル)−2,3−エポキシブタン、2−シアノスチレンオキシド、または6−シアノ−1−(1,2−エポキシ−2−フェニルエチル)ナフタレンのうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態において、ステップ(b)、(c)、および/または(d)は、電子供与体および/または補助中間電子供与体を添加することをさらに含む。さらなる実施形態において、電子供与体は、エーテルまたはカルボン酸エステルである。さらなる実施形態において、カルボン酸エステルは、フタル酸塩である。さらなる実施形態において、フタル酸塩は、鎖内に4個を超える炭素原子を含有する。
いくつかの実施形態において、ステップ(c)および/または(d)において、少なくとも1つの第1および/または第2の溶媒は、芳香族有機溶媒である。さらなる実施形態において、ステップ(c)および/または(d)において、少なくとも1つの第1および/または第2の溶媒は、トルエンまたはエチルベンゼンのうちの1つである。さらなる実施形態において、ステップ(c)において、第2のチタン化合物は、混合物の約2%〜約50%の濃度にある。
いくつかの実施形態において、補助中間電子供与体は、ハロゲン化チタンと反応して塩素原子を有する二次電子供与体を形成し、補助中間電子供与体は、アルデヒド、無水物、ケトンまたはエステルのうちの1つである。さらなる実施形態において、補助中間電子供与体は、無水フタル酸である。
いくつかの実施形態において、補助中間電子供与体の濃度は、固体触媒成分の内部供与体総含有量の1重量%未満である。さらなる実施形態において、補助中間電子供与体の濃度は、固体触媒成分の内部供与体総含有量の1〜50重量%である。なおもさらなる実施形態において、補助中間電子供与体の濃度は、固体触媒成分の内部供与体総含有量の5〜30重量%、5〜15重量%、または5〜10重量%である。
いくつかの実施形態において、マグネシウム化合物は、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウム、メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウム、フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウム、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルオキシマグネシウム、フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、またはステアリン酸マグネシウムのうちの少なくとも1つを含む。さらなる実施形態において、マグネシウム化合物は、MgClである。
いくつかの実施形態において、触媒粒子は、約8μm〜約50μmの直径を有する。
幾つかの例となる実施形態を説明する前に、本発明が、以下の説明に記載される構築またはプロセスのステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、種々の方式で実施されるまたは行われることが可能である。
本明細書全体を通じて「一実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「ある実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、材料、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。故に、本明細書全体の種々の箇所での「1つ以上の実施形態において」、「ある特定の実施形態において」、「一実施形態において」、または「ある実施形態において」等の語句の出現は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様態で組み合わされてもよい。
本明細書における参照は、特定の実施形態に対するものであるが、これらの実施形態が本発明の原則および適用の単なる例示説明であることを理解されたい。種々の修正および変形が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明の方法および装置に対して行われ得ることが当業者に明らかとなろう。故に、本発明が、添付の特許請求の範囲内である修正および変形、ならびにそれらの均等物を含むことが意図される。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分、この固体触媒成分を含有するオレフィン重合触媒系、この固体触媒成分および触媒系を作製する方法、ならびにこの触媒系の使用を伴う、オレフィンを重合および共重合させる方法が記載される。固体触媒成分は、チタン、マグネシウム、ハロゲン、および任意選択的な内部電子供与体化合物を含む。オレフィンを重合または共重合させる方法は、オレフィンを、固体触媒成分、有機アルミニウム化合物、および有機ケイ素化合物を含有する触媒系と接触させることを含む。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するための例となる方法は、i)ハロゲン化マグネシウム化合物を、有機エポキシ化合物、有機リン酸化合物、補助沈殿剤、および任意選択的な不活性希釈剤を含む溶媒混合物中に溶解させて、均一溶液を形成するステップと、ii)上記の溶液を、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、チタン化合物で処理して、マグネシウムおよびチタンを含有する固体沈殿物を沈殿させるステップと、iii)固体沈殿物を不活性希釈剤で洗浄するステップと、iv)洗浄された固体沈殿物を少なくとも1つのチタン化合物で処理して、処理された固体触媒成分を形成するステップとを含み、この固体沈殿物の形態は、固体沈殿物の沈殿の間に溶液中に存在する補助沈殿剤の量を、均一溶液中、ハロゲン化マグネシウム1モル当たり約0.01〜約0.5モルで変動させることによって制御される。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するための別の例となる方法は、i)ハロゲン化マグネシウム化合物を、有機エポキシ化合物、有機リン酸化合物、および任意選択的な不活性希釈剤を含む溶媒混合物中に溶解させて、均一溶液を形成するステップと、ii)上記の溶液を、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、チタン化合物で処理して、マグネシウムおよびチタンを含有する固体沈殿物を沈殿させるステップと、iii)固体沈殿物を、少なくとも1つのチタン化合物と少なくとも1つの内部電子供与体化合物および/または少なくとも1つの不活性希釈剤との混合物で洗浄するステップと、iv)洗浄された固体沈殿物を、不活性希釈剤の存在下で、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、少なくとも1つのチタン化合物で処理して、処理された固体触媒成分を形成するステップと、v)固体触媒成分を不活性希釈剤で洗浄するステップとを含む。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するためのなおも別の例となる方法は、i)ハロゲン化マグネシウム化合物を、有機エポキシ化合物、有機リン酸化合物、補助沈殿剤、および任意選択的な不活性希釈剤を含む溶媒混合物中に溶解させて、均一溶液を形成するステップと、ii)上記の溶液を、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、チタン化合物で処理して、マグネシウムおよびチタンを含有する固体沈殿物を沈殿させるステップと、iii)固体沈殿物を、少なくとも1つのチタン化合物と少なくとも1つの内部電子供与体化合物および/または少なくとも1つの不活性希釈剤との混合物で洗浄するステップと、iv)洗浄された固体沈殿物を、不活性希釈剤の存在下で、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、少なくとも1つのチタン化合物で処理して、処理された固体触媒成分を形成するステップと、v)固体触媒成分を不活性希釈剤で洗浄するステップとを含み、この固体沈殿物の形態は、固体沈殿物の沈殿の間に溶液中に存在する補助沈殿剤の量を、均一溶液中、ハロゲン化マグネシウム1モル当たり約0.01〜約0.5モルで変動させることによって制御される。
オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するためのなおも別の方法は、i)ハロゲン化マグネシウム化合物を、有機エポキシ化合物、有機リン酸化合物、補助沈殿剤、および任意選択的な不活性希釈剤を含む溶媒混合物中に溶解させて、均一溶液を形成するステップと、ii)上記の溶液を、任意選択的に少なくとも1つの内部電子供与体化合物の存在下で、チタン化合物で処理して、マグネシウムおよびチタンを含有する固体沈殿物を沈殿させるステップと、ii)固体沈殿物を不活性希釈剤で洗浄するステップと、iv)この固体沈殿物の形態が、固体沈殿物の沈殿の間に溶液中に存在する補助沈殿剤の量を、均一溶液中、ハロゲン化マグネシウム1モル当たり約0.01〜約0.5モルで変動させることによって制御されることと、を含む。
別の実施形態は、固体沈殿物の形態を、固体沈殿物の沈殿の間に溶液中に存在する補助沈殿剤の量を、均一溶液中、ハロゲン化マグネシウム1モル当たり約0.01〜約0.5モルで変動させること、ならびに不活性希釈剤の量または/およびエポキシ有機化合物の量を変動させることによって、制御することに関する。
さらなる実施形態は、触媒成分を調製するための方法に関し、ここで洗浄ステップは、TiClおよび芳香族溶媒の混合物により、約5〜約65のTiCl体積%の濃度で、約10〜約85℃の範囲の温度で行われる。
本発明の実施形態の触媒/方法は、いくつかの事例において、約0.5%〜約10%のキシレン可溶分(XS)を有するポリ−α−オレフィンの生成をもたらすことができる。別の実施形態において、約1.5%〜約8%のキシレン可溶分(XS)を有するポリ−α−オレフィンが生成される。XSは、キシレン中に溶解する固体ポリマーのパーセントを指す。低いXS%値は、概して高度にアイソタクチックなポリマー(すなわち、より高い結晶化度)に相当するのに対して、高いXS%値は、概して低アイソタクチックポリマーに相当する。触媒を生成するための方法の異なるステップは、異なるXS値を持つポリマーを生成し得る触媒をもたらす。
固体触媒成分は、チタン化合物、マグネシウム化合物、および任意選択的な内部電子供与体化合物の反応生成物を含む、高活性触媒成分であり得る。
固体触媒成分の調製に用いられるチタン化合物は、例えば、化学式(I)
Ti(OR)gX−g (I)、
によって表される四価チタン化合物を含み、式中、Rは、1〜約20個の炭素原子を有するアルキル基等の炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表し、0≦g≦4である。チタン化合物の具体的な例としては、限定されないが、TiC1、TiBr、およびTiI等の四ハロゲン化チタン;Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O−n−C)Cl、Ti(OC)Br、およびTi(O−i−C)Br等の三ハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−nCCl、およびTi(OCBr等の二ハロゲン化ジアルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−n−CCl、およびTi(OCBr等のモノハロゲン化トリアルコキシチタン;ならびにTi(OCH、Ti(OC、およびTi(O−n−C等のテトラアルコキシチタンが挙げられる。いくつかの実施形態において、四ハロゲン化チタン等の、ハロゲン含有チタン化合物が使用される。これらのチタン化合物は、個々に使用されても、または炭化水素化合物もしくはハロゲン化炭化水素の溶液中で使用されてもよい。
固体触媒成分の調製に用いられるマグネシウム化合物には、例えば、還元性を何ら有しないマグネシウム化合物が含まれる。一実施形態において、還元性を何ら有しないマグネシウム化合物は、ハロゲン含有マグネシウム化合物である。還元性を何ら有しないマグネシウム化合物の具体的な例としては、限定されないが、ハロゲン化マグネシウム、例えば、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、およびフッ化マグネシウム;アルコキシハロゲン化マグネシウム、例えば、メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、およびオクトキシ塩化マグネシウム;アリールオキシハロゲン化マグネシウム、例えば、フェノキシ塩化マグネシウムおよびメチルフェノキシ塩化マグネシウム;アルコキシマグネシウム、例えば、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、および2−エチルヘキソキシマグネシウム;アリールオキシマグネシウム、例えば、フェノキシマグネシウムおよびジメチルフェノキシマグネシウム;ならびにマグネシウムのカルボン酸塩、例えば、ラウリン酸マグネシウムおよびステアリン酸マグネシウムが挙げられる。これらのマグネシウム化合物は、液体または固体の状態であってもよい。一態様において、塩化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、およびアリールオキシ塩化マグネシウム等のハロゲン含有マグネシウム化合物が用いられる。
固体触媒成分を調製するとき、内部電子供与体化合物を使用/添加することができる。固体チタン触媒成分は、マグネシウム化合物およびチタン化合物を内部電子供与体化合物と接触させることによって作製することができる。一実施形態において、固体チタン触媒成分は、任意選択的に内部電子供与体化合物の存在下で、マグネシウム化合物およびチタン化合物を接触させることによって作製される。別の実施形態において、固体チタン触媒成分は、チタン化合物を任意選択的に含み、かつ内部電子供与体化合物を任意選択的に含むマグネシウム系触媒担体を形成し、マグネシウム系触媒担体をチタン化合物および内部電子供与体化合物と接触させることによって作製される。
内部電子供与体の例としては、有機酸エステル等の酸素含有電子供与体が挙げられる。具体的な例としては、限定されないが、エチルマロン酸ジエチル、プロピルマロン酸ジエチル、イソプロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、ジ−2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジ−2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−イソノニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、メチルアニセート、エチルアニセート、エチルエトキシベンゾエート、フタル酸ジイソノニル、ジ−2−フタル酸エチルヘキシル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジプロピル、コハク酸ジイソプロピル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソノニル、およびジエーテル化合物、例えば、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパンが挙げられる。
内部電子供与体化合物は、個々に用いられても、または組み合わせて用いられてもよい。内部電子供与体化合物を用いる際には、それらを出発物質として直接使用する必要はなく、固体触媒成分を調製する過程で電子供与体に変換可能な化合物もまた、出発物質として使用されてもよい。
固体触媒成分は、マグネシウム化合物およびチタン化合物を内部電子供与体化合物と接触させることによって作製することができる。
一実施形態において、固体触媒成分は、内部電子供与体化合物の存在下でマグネシウム化合物およびチタン化合物を接触させることによって作製される。別の実施形態において、固体触媒成分は、マグネシウム系触媒担体を、任意選択的にチタン化合物と共に、かつ任意選択的に内部電子供与体化合物と共に形成し、マグネシウム系触媒担体をチタン化合物および内部電子供与体化合物と接触させることによって作製される。なおも別の実施形態において、固体触媒成分は、マグネシウム化合物溶液をチタン化合物と接触させて混合物を形成し、次いで、その混合物を内部電子供与体と接触させることによって作製される。さらになおも別の実施形態において、固体触媒成分は、マグネシウム化合物溶液をチタン化合物と接触させて混合物を形成し、次いで、その混合物を内部電子化合物と接触させ、次いで、その混合物を再び内部電子供与体化合物と接触させることによって作製される。内部電子供与体化合物とのかかる繰り返し接触は、1回、2回、3回、4回、またはそれよりも多い回数、連続して行われても、または追加の用量の内部電子供与体化合物との接触の合間に行われる他の行為とともに行われてもよい。
一般に言えば、マグネシウム化合物溶液は、マグネシウム化合物を、補助中間電子供与体と共に、アルコール、エポキシ化合物、またはリン酸化合物のうちの少なくとも1つ、および任意選択的な不活性希釈剤を含む溶媒中に溶解して、均質溶液を形成することによって、作製される。
エポキシ化合物は、モノマー、ダイマー、オリゴマー、およびポリマーの形態で、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物を含むことができる。エポキシ化合物の例としては、限定されないが、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物等が挙げられる。脂肪族エポキシ化合物の例としては、限定されないが、ハロゲン化脂肪族エポキシ化合物、ケト基を有する脂肪族エポキシ化合物、エーテル結合を有する脂肪族エポキシ化合物、エステル結合を有する脂肪族エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する脂肪族エポキシ化合物、シアノ基を有する脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。脂環式エポキシ化合物の例としては、限定されないが、ハロゲン化脂環式エポキシ化合物、ケト基を有する脂環式エポキシ化合物、エーテル結合を有する脂環式エポキシ化合物、エステル結合を有する脂環式エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する脂環式エポキシ化合物、シアノ基を有する脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。芳香族エポキシ化合物の例としては、限定されないが、ハロゲン化芳香族エポキシ化合物、ケト基を有する芳香族エポキシ化合物、エーテル結合を有する芳香族エポキシ化合物、エステル結合を有する芳香族エポキシ化合物、第三級アミノ基を有する芳香族エポキシ化合物、シアノ基を有する芳香族エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物の具体的な例としては、限定されないが、エピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、ヘキサフルオロプロピレンオキシド、1,2−エポキシ−4−フルオロブタン、1−(2,3−エポキシプロピル)−4−フルオロベンゼン、1−(3,4−エポキシブチル)−2−フルオロベンゼン、1−(2,3−エポキシプロピル)−4−クロロベンゼン、1−(3,4−エポキシブチル)−3−クロロベンゼン等が挙げられる。ハロゲン化脂環式エポキシ化合物の具体的な例としては、4−フルオロ−1,2−シクロヘキセンオキシド、6−クロロ−2,3エポキシビシクロ[2,2,1]ヘプタン等が挙げられる。ハロゲン化芳香族エポキシ化合物の具体的な例としては、4−フルオロスチレンオキシド、1−(1,2−エポキシプロピル)−3−トリフルオロベンゼン等が挙げられる。
リン酸化合物には、限定されないが、オルト−リン酸および亜リン酸のヒドロカルビルエステルおよびハロヒドロカルビルエステルが含まれ得る。具体的な例としては、限定されないが、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチル、および亜リン酸トリフェニルが挙げられる。
マグネシウム化合物をより十分に溶解させるために、不活性希釈剤が、溶媒混合物中に任意選択的に添加される。不活性希釈剤は、それがマグネシウム化合物の溶解を促進することができる限り、典型的には芳香族炭化水素またはアルカンであり得る。芳香族炭化水素の例としては、限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロトルエン、およびこれらの誘導体が挙げられる。アルカンの例としては、約3〜約30個の炭素を有する直鎖、分岐鎖、または環状のアルカン、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。これらの不活性希釈剤は、単独で用いられても、または組み合わせて用いられてもよい。
固体触媒成分を作製する実施形態において、マグネシウム化合物溶液は、液体四ハロゲン化チタン等のチタン化合物と混合されて、任意選択的な補助沈殿剤の存在下で固体沈殿物を形成する。補助沈殿剤は、固体の沈殿の前、間、または後に添加されてよく、固体上に負荷されてよい。
補助沈殿剤は、カルボン酸、カルボン酸無水物、エーテル、ケトン、またはこれらの混合物を含むことができる。具体的な例としては、限定されないが、無水酢酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、メタクリル酸、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゾフェノン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、およびジペンチルエーテルが挙げられる。無水フタル酸が好ましい。
補助中間電子供与体は、触媒合成中に、クロロ誘導体に変換され得、これは最終的な触媒組成物中に存在する場合がある。補助中間電子供与体である無水フタル酸は、二次電子供与体である塩化フタロイルに変換される。塩化フタロイルは、MgCl表面に配位され、触媒調製において使用される、フタル酸塩等の他の内部供与体と一緒に内部供与体として作用することができる。最終的な触媒に対する塩化フタロイルの量は、使用される無水フタル酸の量および触媒調製(洗浄ステップ、TiClの濃度、および活性化条件)に依存する。いくつかの触媒組成物において、最終的な触媒中の塩化フタロイルの量は、1%未満であり、したがって、触媒組成物中で有効性がより低い。他の触媒組成物において、塩化フタロイルの量は、1〜10%であり、この化合物の存在は、触媒アイソタクチック性(XS)等の触媒特性を改善することに対してより有効である。加えて、塩化フタロイルの効果は、使用される内部供与体の量、内部供与体の配置、およびTiCl処理に依存する。通常は、それは補助中間電子供与体および二次電子供与体の立体および電子特徴、ならびにMgCl表面上で配位するそれらの能力に依存する。
固体沈殿プロセスは、3つの方法のうちの少なくとも1つによって行うことができる。1つの方法は、約40℃〜約0℃の範囲の温度で、液体四ハロゲン化チタン等のチタン化合物をマグネシウム化合物溶液と混合することと、温度を約30℃〜約120℃の範囲、例えば約60℃〜約100℃に徐々に上昇させながら、固体を沈殿させることとを含む。第2の方法は、チタン化合物をマグネシウム化合物溶液に低温または室温で滴加して、固体を速やかに析出させることを含む。第3の方法は、第1のチタン化合物をマグネシウム化合物溶液に滴加することと、第2のチタン化合物をマグネシウム化合物溶液と混合することとを含む。これらの方法において、内部電子供与体化合物が、反応系に存在することができる。内部電子供与体化合物は、マグネシウム化合物溶液が得られた後、または固体沈殿物が形成された後のいずれかに添加することができる。
一実施形態において、固体触媒成分が形成されるときに、界面活性剤を使用することができる。界面活性剤は、固体触媒成分および触媒系の有益な特性の多くに寄与することができる。界面活性剤の一般的な例としては、ポリマー界面活性剤、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキルメタクリレート等が挙げられる。ポリアルキルメタクリレートは、1つ以上のメタクリレートモノマー、例えば、少なくとも2つの異なるメタクリレートモノマー、少なくとも3つの異なるメタクリレートモノマー等を含有し得るポリマーである。さらに、アクリレートおよびメタクリレートポリマーは、ポリマー界面活性剤が少なくとも約40重量%のアクリレートおよびメタクリレートモノマーを含有する限り、アクリレートおよびメタクリレートモノマー以外のモノマーを含有してもよい。
一実施形態において、非イオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤を使用することができる。非イオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤の例としては、限定されないが、ホスフェートエステル、アルキルスルホネート、アリールスルホネート、アルキルアリールスルホネート、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルフェノール、エトキシ化アルコール、カルボン酸エステル、脂肪アルコール、脂肪エステル、脂肪アルデヒド、脂肪ケトン、脂肪酸ニトリル、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、無水コハク酸、無水フタル酸、ロジン、テルペン、フェノール等が挙げられる。実際、いくつかの無水界面活性剤が有効である。いくつかの場合において、無水界面活性剤の非存在は、非常に小さな触媒担持粒子の形成を引き起こす一方で、過度の使用は、針状物と称されることもあるストロー状の物質を生じる。
固体触媒前駆体は、以下の方式で形成することができる。トルエン等の溶媒中で、マグネシウム系溶液にTiCl等のハロゲン化剤を−25℃等の比較的より低い温度で約0℃になるまで添加した後に、マグネシウムおよびチタンを含有する溶液が形成される。次いで油相が形成され、これは、約40℃まで安定である炭化水素相中に分散させることができる。結果として得られるマグネシウム材料は、この時点で半固体となり、粒子形態が今や決定される。半固体は、約40℃〜約80℃で固体に変換する。
均一な固体粒子の獲得を容易にするために、沈殿のプロセスを緩徐に行うことができる。低温または室温でハロゲン化チタンを滴加する第2の方法が適用される場合、プロセスは、約1時間〜約6時間の期間にわたって行われ得る。温度を徐々に上昇させる第1の方法が適用される場合、温度上昇速度は1時間当たり約4℃〜約125℃の範囲であることができる。
固体沈殿物は、最初に混合物から分離される。このようにして得られた固体沈殿物において、様々な錯体および副生成物が取り込まれる可能性があるため、場合によってはさらなる処理が必要であり得る。一実施形態において、固体沈殿物は、固体沈殿物から副生成物を実質的に除去するために洗浄される。
固体沈殿物は、不活性希釈剤で、またはチタン化合物と不活性希釈剤との混合物で、洗浄することができる。この処理に用いられるチタン化合物は、固体沈殿物を形成するために用いられるチタン化合物と同一であるかまたは異なり得る。洗浄ステップは、90℃を下回る温度(具体的には約20〜約85℃)で行われる。洗浄温度は、活性化ステップを行う前に全ての副生成物を前のステップから有効に除去するために、処理ステップ(活性化ステップ)のための温度よりも低い。活性化ステップに先立つ洗浄ステップは、触媒生成および触媒形態を改善する。洗浄ステップにおいて、不活性溶媒中、異なる濃度のTiClを使用することができる。濃度は、トルエン等の不活性溶媒中、約5〜約50体積%のTiClであり得る。任意選択的に、洗浄ステップは、内部電子供与体化合物を含むことができる。洗浄ステップ中の異なる濃度のTiClが、触媒アイソタクチック性をもたらし、これを使用して、結果として生じるポリマーのアイソタクチック性を変動させることができることが見出された。具体的には、洗浄ステップにおいてTiCl濃度を0〜50体積%に変化させることにより、XSによって測定するとき、結果として生じるポリマーのアイソタクチック性レベルの最大40%までの増加がもたらされる。
洗浄された固体沈殿物は、チタン化合物またはチタン化合物と不活性希釈剤との混合物で処理される。この処理に用いられるチタン化合物は、固体沈殿物を形成するために用いられるチタン化合物と同一であるかまたは異なり得る。使用されるチタン化合物の量は、担体中、マグネシウム化合物1モル当たり約1〜約20モル、例えば、約2〜約15モルである。処理温度は、約90℃〜約150℃、例えば約90℃〜約100℃の範囲である。固体沈殿物を処理するために四ハロゲン化チタンと不活性希釈剤との混合物が用いられる場合、処理溶液中の四ハロゲン化チタンの体積%は約5%〜約100%であり、残りが不活性希釈剤である。固体沈殿物をチタン化合物および任意選択的に不活性希釈剤で処理することにより、固体沈殿物中の副生成物を、処理された固体沈殿物から除去することができる。一実施形態において、固体沈殿物は、約2回以上かつ5回以下、チタン化合物および任意選択的に不活性希釈剤で処理される。
無効なチタン化合物および他の副生成物を除去するために、処理した固体を不活性希釈剤でさらに洗浄することができる。本明細書で使用される不活性希釈剤は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、および他の炭化水素であり得る。
固体沈殿物を不活性希釈剤で洗浄することにより、固体沈殿物中の遊離チタン化合物を固体沈殿物から除去することができる。結果として、結果として得られる固体沈殿物は、遊離チタン化合物を実質的に含有しない。一実施形態において、固体沈殿物は、濾液が約100ppm以下のチタンを含有するまで不活性希釈剤で繰り返し処理される。別の実施形態において、固体沈殿物は、濾液が約50ppm以下のチタンを含有するまで不活性希釈剤で繰り返し処理される。さらに別の実施形態において、固体沈殿物は、濾液が約10ppm以下のチタンを含有するまで不活性希釈剤で繰り返し処理される。いくつかの実施形態において、固体沈殿物は、約3回以上かつ7回以下、不活性希釈剤で処理される。
いくつかの実施形態において、固体触媒成分は、約0.5〜約6.0重量%のチタン、約10〜約25重量%のマグネシウム、約40〜約70重量%のハロゲン、0.1〜10%のクロロ補助沈殿剤誘導体(塩化フタロイル)、存在する場合には約1〜約50重量%の内部電子供与体化合物、ならびに任意選択的に約0〜約15重量%の不活性希釈剤を含有する。
別の実施形態において、固体触媒成分は、約2〜約25重量%の、内部電子供与体化合物のうちの1つ以上を含有する。なおも別の実施形態において、固体触媒成分は、約5〜約20重量%の、内部電子供与体化合物のうちの1つ以上を含有する。
固体触媒成分を調製する際に用いられる構成成分の量は、調製の方法に応じて変動し得る。一実施形態において、固体触媒成分を作製するために、マグネシウム化合物1モル当たり約0.01〜約5モルの、内部電子供与体化合物、ならびに約0.01〜約500モルのチタン化合物が用いられる。別の実施形態において、固体触媒成分を作製するために、マグネシウム化合物1モル当たり約0.05〜約2モルの内部電子供与体化合物、および約0.05〜約300モルのチタン化合物が用いられる。
一実施形態において、固体触媒成分中、ハロゲン/チタンの原子比は約4〜約200であり、内部電子供与体/チタンのモル比は約0.01〜約10であり、マグネシウム/チタンの原子比は約1〜約100である。別の実施形態において、固体触媒成分中、ハロゲン/チタンの原子比は約5〜約100であり、内部電子供与体/チタンのモル比は約0.2〜約6であり、マグネシウム/チタンの原子比は約2〜約50である。
結果として得られる固体触媒成分は、一般に、商用のハロゲン化マグネシウムよりも結晶サイズが小さいハロゲン化マグネシウムを含有し、通常、少なくとも約5m/g、例えば、約10〜約1,000m/g、または約100〜約800m/gの比表面積を有する。TiCl/溶媒混合物での洗浄ステップを使用することにより、比表面積および細孔容積の増加がもたらされ、これは触媒活性を増加させる可能性がある。上記成分は、一体化されて一体構造の固体触媒成分を形成するため、固体触媒成分の組成は、例えばヘキサンで洗浄することによって、実質的に変化しない。
固体触媒成分は、ケイ素化合物、アルミニウム化合物等の無機または有機化合物で希釈された後で用いられてもよい。
触媒系は、固体触媒成分に加えて、少なくとも1つの有機アルミニウム化合物を含有してもよい。分子中に少なくとも1つのアルミニウム−炭素結合を有する化合物を、有機アルミニウム化合物として用いることができる。有機アルミニウム化合物の例としては、以下の化学式(III)の化合物が挙げられる。
AlR(III)
式(III)中、Rは、通常1〜約20個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表し、0<n≦3である。
式(III)によって表される有機アルミニウム化合物の具体的な例としては、限定されないが、トリアルキルアルミニウム、例えば、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、およびトリヘキシルアルミニウム;トリアルケニルアルミニウム、例えば、トリイソプレニルアルミニウム;ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、例えば、塩化ジエチルアルミニウム、塩化ジブチルアルミニウム、および臭化ジエチルアルミニウム;セスキハロゲン化アルキルアルミニウム、例えば、セスキハロゲン化エチルアルミニウム、セスキハロゲン化ブチルアルミニウム、およびセスキハロゲン化エチルアルミニウム;二ハロゲン化アルキルアルミニウム、例えば、二塩化エチルアルミニウム、二塩化プロピルアルミニウム、および二臭化ブチルアルミニウム;ジアルキルアルミニウム水素化物、例えば、ジエチルアルミニウム水素化物およびジブチルアルミニウム水素化物;ならびに他の部分水素化アルキルアルミニウム、例えば、エチルアルミニウムジヒドリドおよびプロピルアルミニウムジヒドリドが挙げられる。
有機アルミニウム化合物は、アルミニウム対チタン(固体触媒成分から)のモル比が約5〜約1である量で、触媒系に用いることができる。別の実施形態において、触媒系中のアルミニウム対チタンのモル比は約10〜約700である。さらに別の実施形態において、触媒系中のアルミニウム対チタンのモル比は約25〜約400である。
触媒系は、固体触媒成分に加えて、少なくとも1つの有機ケイ素化合物を含有してもよい。この有機ケイ素化合物は、時には、外部電子供与体と称される。有機ケイ素化合物は、少なくとも1つの水素配位子(炭化水素基)を有するケイ素を含有する。炭化水素基の一般的な例としては、アルキル基、シクロアルキル基、(シクロアルキル)メチレン基、アルケン基、芳香族基等が挙げられる。
有機ケイ素化合物は、オレフィン重合のためのチーグラー・ナッタ触媒系の一成分として機能する外部電子供与体として用いられるとき、触媒活性に関して高い性能を維持しながら、制御可能な分子量分布および制御可能な結晶化度を有するポリマー(その少なくとも一部はポリオレフィンである)を得る能力に寄与する。
有機ケイ素化合物は、有機アルミニウム化合物の有機ケイ素化合物に対するモル比が約2〜約90となるような量で触媒系に使用される。別の実施形態において、有機アルミニウム化合物の有機ケイ素化合物に対するモル比は、約5〜約70である。さらに別の実施形態において、有機アルミニウム化合物の有機ケイ素化合物に対するモル比は、約7〜約35である。
一実施形態において、有機ケイ素化合物は、化学式
Si(OR’)4−n(IV)
によって表され、式中、各RおよびR’は、独立して、炭化水素基であり、nは0≦n<4である。
式(IV)の有機ケイ素化合物の具体的な例としては、限定されないが、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビス−o−トリルジメトキシシラン、ビス−m−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、nブチルトリエトキシシラン、イソ−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、およびメチルトリアリルオキシシランが挙げられる。
別の実施形態において、有機ケイ素化合物は、以下の化学式(V)によって表される。
SiRR’(OR”)3−m(V)
上記式(V)中、0≦m<3、例えば、0≦m<2であり、Rは、独立して、環状炭化水素基または置換環状炭化水素基を表す。基Rの具体的な例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、2−メチルシクロペンチル、3−メチルシクロペンチル、2−エチルシクロペンチル、3−プロピルシクロペンチル、3−イソプロピルシクロペンチル、3−ブチルシクロペンチル、3−tert−ブチルシクロペンチル、2,2−ジメチルシクロペンチル、2,3−ジメチルシクロペンチル、2,5−ジメチルシクロペンチル、2,2,5−トリメチルシクロペンチル、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンチル、2,2,5,5−テトラメチルシクロペンチル、1−シクロペンチルプロピル、1−メチル−1−シクロペンチルエチル、シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、2−メチル−1−シクロペンテニル、2−メチル−3−シクロペンテニル、3−メチル−3−シクロペンテニル、2−エチル−3−シクロペンテニル、2,2−ジメチル−3−シクロペンテニル、2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル、2,3,4,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル、2,2,5,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル、1,3−シクロペンタジエニル、2,4−シクロペンタジエニル、1,4−シクロペンタジエニル、2−メチル−1,3−シクロペンタジエニル、2−メチル−2,4−シクロペンタジエニル、3−メチル−2,4−シクロペンタジエニル、2−エチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,2−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,3−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエニル、インデニル、2−メチルインデニル、2−エチルインデニル、2−インデニル、1−メチル−2−インデニル、1,3−ジメチル−2−インデニル、インダニル、2−メチルインダニル、2−インダニル、1,3−ジメチル−2−インダニル、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−2−インデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−メチル−2−インデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2−インデニル、フルオレニル基、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、イソプロピルシクロヘキシル、n−ブチルシクロヘキシル、tert−ブチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、およびトリメチルシクロヘキシルが挙げられる。
式(V)中、R’およびR”は同一であるかまたは異なり、各々が炭化水素を表す。R’およびR”の例は、3つ以上の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アリール、およびアラルキル基である。さらに、RおよびR’は、アルキル基等によって架橋されてもよい。有機ケイ素化合物の一般的な例は、式(V)の有機ケイ素化合物であり、式中、Rがシクロペンチル基であり、R’がアルキル基、例えば、メチルまたはシクロペンチル基であり、R”がアルキル基、特にメチルまたはエチル基である。
式(V)の有機ケイ素化合物の具体的な例としては、限定されないが、トリアルコキシシラン、例えば、シクロプロピルトリメトキシシラン、シクロブチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、2−メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,5−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンテニルトリメトキシシラン、3−シクロペンテニルトリメトキシシラン、2,4−シクロペンタジエニルトリメトキシシラン、インデニルトリメトキシシラン、およびフルオレニルトリメトキシシラン;ジアルコキシシラン、例えば、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ビス(2−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(3−tert−ブチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロブチルジエトキシシラン、シクロプロピルシクロブチルジエトキシシラン、ジシクロペンテニルジメトキシシラン、ジ(3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ−2,4−シクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ビス(1−メチル−1−シクロペンチルエチル)ジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンテニルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンタジエニルジメトキシシラン、ジインデニルジメトキシシラン、ビス(1,3−ジメチル−2−インデニル)ジメトキシシラン、シクロペンタジエニルインデニルジメトキシシラン、ジフルオレニルジメトキシシラン、シクロペンチルフルオレニルジメトキシシラン、およびインデニルフルオレニルジメトキシシラン;モノアルコキシシラン、例えば、トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンテニルメトキシシラン、トリシクロペンタジエニルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)シクロペンチルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンテニルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンタジエニルメトキシシラン、およびジインデニルシクロペンチルメトキシシラン;ならびにエチレンビス−シクロペンチルジメトキシシランが挙げられる。
オレフィンの重合、上述の触媒系の存在下で行うことができる。一般的に言えば、所望のポリマー生成物を形成するための好適な条件下で、オレフィンを上述の触媒系と接触させる。一実施形態において、後述の予備重合が主重合の前に行われる。別の実施形態において、重合は、予備重合なしで行われる。なおも別の実施形態において、コポリマーの形成は、少なくとも2つの重合領域を用いて行われる。
予備重合において、固体触媒成分は、通常、有機アルミニウム化合物の少なくとも一部と組み合わせて用いられる。このプロセスは、有機ケイ素化合物(すなわち、外部電子供与体化合物)の一部または全体の存在下で行われてもよい。予備重合において用いられる触媒系の濃度は、主重合の反応系内の濃度よりもはるかに高くてもよい。
予備重合において、予備重合における固体触媒成分の濃度は、通常、約0.01〜約200ミリモル、または約0.05〜約100ミリモルであり、後述の不活性炭化水素媒体1リットル当たりのチタン原子として算出される。一実施形態において、予備重合は、オレフィンおよび上記触媒系構成成分を不活性炭化水素媒体に加え、穏やかな条件下でオレフィンを重合させることによって行われる。
不活性炭化水素媒体の具体的な例としては、限定されないが、脂肪族炭化水素、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、およびケロセン;脂環式炭化水素、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、およびメチルシクロペンタン;芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、およびキシレン;ならびにこれらの混合物が挙げられる。ある特定の実施形態において、液体オレフィンが、不活性炭化水素媒体の一部または全体の代わりに用いられてよい。
予備重合において使用されるオレフィンは、主重合において使用されるオレフィンと同じであっても、または異なってもよい。
予備重合の反応温度は、結果として得られる予備ポリマーが不活性炭化水素媒体中で実質的に溶解しないために十分である。一実施形態において、温度は約−20℃〜約100℃である。別の実施形態において、温度は約−10℃〜約80℃である。さらに別の実施形態において、温度は約0℃〜約40℃である。
任意選択的に、水素等の分子量制御剤が、予備重合に用いられてもよい。分子量制御剤は、予備重合によって得られるポリマーが、デカリットル単位で135℃で測定して、少なくとも約0.2dl/g、好ましくは約0.5〜10dl/gの固有粘度を有するような量で用いられる。
一実施形態において、予備重合は、触媒系の固体触媒成分1グラム当たり約0.1g〜約1,000gのポリマーが形成されるように行われる。別の実施形態において、予備重合は、固体触媒成分1グラム当たり約0.3g〜約500gのポリマーが形成されるように行われる。予備重合によって形成されるポリマーの量が多過ぎると、主重合においてオレフィンポリマーを生成する効率が低下する場合があり得、得られるオレフィンポリマーがフィルムまたは別の物品に成形される時に、成形された物品に斑点が生じる傾向がある。予備重合は、バッチ式でまたは連続的に行われてもよい。
上記のように予備重合が行われた後、またはいずれの予備重合も行わずに、オレフィンの主重合が、固体触媒成分、有機アルミニウム化合物、および有機ケイ素化合物(外部電子供与体化合物)から形成される上述のオレフィン重合触媒系の存在下で行われる。
主重合に用いることができるオレフィンの例は、2〜20個の炭素原子を有するα−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−エイコセン、およびビニルシクロヘキサンである。例となるプロセスにおいて、これらのα−オレフィンは、個々に用いられても、または任意に組み合わせて用いられてもよい。
一実施形態において、プロピレンもしくは1−ブテンは、単独重合されるか、またはプロピレンもしくは1−ブテンを主成分として含有する混合オレフィンが共重合される。混合オレフィンが用いられる場合、主成分としてのプロピレンまたは1−ブテンの割合は、通常、少なくとも約50モル%、または少なくとも約70モル%である。
予備重合を行うことにより、主重合における触媒系は、異なる活性度において調整することができる。この調整は、高いバルク密度を有する粉末ポリマーを生じる傾向がある。さらに、予備重合が行われるとき、結果として生じるポリマーの粒子形状は球状となり、スラリー重合の場合、スラリーが優れた特性を達成し、一方で、気相重合の場合、ポリマーシード床が優れた特性を達成する。さらに、これらの実施形態において、少なくとも3個の炭素原子を有するα−オレフィンを重合させることによって、高い立体規則性指数を有するポリマーを高い触媒効率で生成することができる。したがって、プロピレンコポリマーを生成するときに、結果として得られるコポリマー粉末またはコポリマーの取扱いが容易となる。
これらのオレフィンの単独重合において、共役ジエンまたは非共役ジエン等の多価不飽和化合物がコモノマーとして用いられてよい。コモノマーの例としては、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、アクリルアミド、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アルキルメタクリレート、およびアルキルアクリレートが挙げられる。一実施形態において、コモノマーは、熱可塑性および弾性モノマーを含む。オレフィンの主重合は、通常、気相または液相において行われる。一実施形態において、重合(主重合)は、重合領域の体積1リットル当たりのTi原子として算出される約0.001〜約0.75ミリモルの量の固体触媒成分と、固体触媒成分中のチタン原子1モル当たり約1〜約2,000モルの量の有機アルミニウム化合物と、有機アルミニウム化合物中の金属原子1モル当たりの有機ケイ素化合物中のSi原子として算出される約0.001〜約10モルの量の有機ケイ素化合物とを含有する触媒系を用いる。別の実施形態において、主重合は、重合領域の体積1リットル当たりのTi原子として算出される0.005〜約0.5ミリモルの量の固体触媒成分と、固体触媒成分中のチタン原子1モル当たり約5〜約500モルの量の有機アルミニウム化合物と、有機アルミニウム化合物中の金属原子1モル当たりの有機ケイ素化合物中のSi原子として算出される約0.01〜約2モルの量の有機ケイ素化合物とを含有する触媒系を用いる。さらに別の実施形態において、重合は、有機アルミニウム化合物中の金属原子1モル当たりの有機ケイ素化合物中のSi原子として算出される約0.005〜約1モルの量の安息香酸アルキル誘導体を含有する触媒系を用いる。
有機アルミニウム化合物および有機ケイ素化合物が、部分的に予備重合に用いられる場合、予備重合に供される触媒系は、残りの触媒系成分と一緒に用いられる。予備重合に供される触媒系は、予備重合生成物を含有し得る。
重合時の水素の使用は、結果として得られるポリマーの分子量の制御を促進し、かつ制御に寄与し、得られたポリマーは高いメルトフローレートを有し得る。この実例において、結果として得られるポリマーの立体規則性指数および触媒系の活性は、上記の方法に従って増加させることができる。
一実施形態において、重合温度は約20℃〜約200℃である。別の実施形態において、重合温度は約50℃〜約180℃である。一実施形態において、重合圧は、典型的には大気圧〜約100kg/cmである。別の実施形態において、重合圧は、典型的には約2kg/cm〜約50kg/cmである。主重合は、バッチ式で、半連続的に、または連続的に行われてもよい。重合はまた、異なる反応条件下で2段階以上にわたって行われてもよい。
このように得られたオレフィンポリマーは、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、またはインパクトコポリマーであってもよい。インパクトコポリマーは、ポリオレフィンホモポリマーとポリオレフィンゴムとの緊密な混合物を含有する。ポリオレフィンゴムの例としては、エチレンプロピレンゴム(EPR)、例えば、エチレンプロピレンメチレンコポリマーゴム(EPM)およびエチレンプロピレンジエンメチレンターポリマーゴム(EPDM)が挙げられる。
触媒系を用いることによって得られるオレフィンポリマーは、非常に少量の非晶質ポリマー成分と、したがって少量の炭化水素可溶性成分とを有する。そのため、得られたポリマーから成形されるフィルムは、低い表面粘着性を有する。
重合プロセスによって得られたポリオレフィンは、粒度分布、粒径、およびかさ密度に優れており、得られたコポリオレフィンは、狭い組成分布を有する。インパクトコポリマーにおいて、優れた流動性、耐低温性、および剛性と弾性との所望のバランスを得ることができる。
PP形態は触媒形態を表すので、Camsizer器具によって収集されるPP形態の3つのパラメータ(真球度、対称度、およびアスペクト比)を使用して、PP、およびしたがって触媒形態を特徴付ける。
Camsizer特性:
Figure 0006430951
P−粒子射影の測定された周囲長/円周
A−粒子射影によって被覆される測定された面積
理想的な球について、SPHTは1として予想される。
さもなければ、それは1よりも小さい。
Figure 0006430951
およびrは、測定方向で面積の中心から境界までの距離である。非対称粒子について、対称度は<1である。
面積の中心が粒子の外側である、すなわち
Figure 0006430951
の場合、対称度は<0.5である。
Figure 0006430951
「対称度」は、異なる方向から測定された対称度値の組の最小値である。
Figure 0006430951
およびxFe値の測定された組のうちのx minおよびxFe max
真球度、対称度、およびアスペクト比特性等のPP粒子形態特性は、増加した量の補助沈殿剤が使用されるかつ/またはTiCl/トルエン洗浄が使用されるときに、増加する。いくつかのプロセスにおいて、真球度、対称度、およびアスペクト比は、0.8よりも高いか、または0.9よりも高い。
一実施形態において、プロピレンおよび2個、または約4〜約20個の炭素原子を有するα−オレフィンが、上述の触媒系の存在下で共重合される。触媒系は、上述の予備重合に供されるものであり得る。別の実施形態において、プロピレンおよびエチレンゴムは、直列に連結された2つの反応器内で形成され、インパクトコポリマーを形成する。
2個の炭素原子を有するα−オレフィンはエチレンであり、約4〜約20個の炭素原子を有するα−オレフィンの例は、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−デセン、ビニルシクロヘキサン、1−テトラデセン等である。
主重合において、プロピレンを、2つ以上のかかるα−オレフィンと共重合させてもよい。例えば、プロピレンをエチレンおよび1−ブテンと共重合させることが可能である。一実施形態において、プロピレンは、エチレン、1−ブテン、またはエチレンおよび1−ブテンと共重合される。
プロピレンと別のα−オレフィンとのブロック共重合は、2段階で行われてよい。第1段階の重合は、プロピレンの単独重合、またはプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合であってもよい。一実施形態において、第1段階で重合されるモノマーの量は、約50〜約95重量%である。別の実施形態において第1段階で重合されるモノマーの量は、約60〜約90重量%である。第1段階の重合は、同じまたは異なる重合条件下で2段階以上にわたって行われてもよい。
一実施形態において、第2段階の重合は、プロピレンの他のα−オレフィン(複数可)に対するモル比が約10/90〜約90/10となるように行われる。別の実施形態において、第2段階の重合は、プロピレンの他のα−オレフィン(複数可)に対するモル比が約20/80〜約80/20となるように行われる。なおも別の実施形態において、第2段階の重合は、プロピレンの他のα−オレフィン(複数可)に対するモル比が約30/70〜約70/30となるように行われる。別のα−オレフィンの結晶性ポリマーまたはコポリマーの生成は、第2の重合段階で提供されてよい。
このように得られたプロピレンコポリマーは、ランダムコポリマーまたは上述のブロックコポリマーであってもよい。このプロピレンコポリマーは、2個、または約4〜約20個の炭素原子を有するα−オレフィンから誘導される、約7〜約50モル%の単位を含有することができる。一実施形態において、プロピレンランダムコポリマーは、2個または約4〜約20個の炭素原子を有するα−オレフィンから誘導される、約7〜約20モル%の単位を含有する。別の実施形態において、プロピレンブロックコポリマーは、2個または4〜20個の炭素原子を有するα−オレフィンから誘導される、約10〜約50モル%の単位を含有する。
別の実施形態において、触媒系を用いて作製されるコポリマーは、約50重量%〜約99重量%のポリ−α−オレフィンと、約1重量%〜約50重量%のコモノマー(例えば、熱可塑性または弾性モノマー)とを含有する。別の実施形態において、触媒系を用いて作製されるコポリマーは、約75重量%〜約98重量%のポリ−α−オレフィンと、約2重量%〜約25重量%のコモノマーとを含有する。
使用され得る多価不飽和化合物、重合の方法、触媒系の量、および重合条件への言及がない場合、上記実施形態と同じ記述が適用可能であることを理解されたい。
一実施形態において、触媒系の触媒効率(触媒1g当たりの生成されたポリマーのkgとして測定される)は、少なくとも約30である。別の実施形態において、触媒系の触媒効率は、少なくとも約60である。
上で考察される触媒/方法は、いくつかの場合において、約0.1〜約100のメルトフローインデックス(MFI)を有するポリ−α−オレフィンの生成をもたらすことができる。MFIは、ASTM規格D1238に従って測定される。別の実施形態において、約5〜約30のMFIを有するポリ−α−オレフィンが生成される。一実施形態において、インパクトポリプロピレン−エチレンプロピレンゴム生成物は、約4〜約10のMFIを有する。別の実施形態において、ポリプロピレンエチレンプロピレンゴム生成物は、約5〜約9のMFIを有する。いくつかの場合において、比較的高いMFIは、比較的高い触媒効率が達成可能であることを示唆する。
上述の触媒/方法は、いくつかの場合において、少なくとも約0.3cc/gのバルク密度(BD)を有するポリ−α−オレフィンの生成をもたらすことができる。別の実施形態において、少なくとも約0.4cc/gのBDを有するポリ−α−オレフィンが生成される。
一実施形態において、少なくとも約0.3cc/gのBDを有するインパクトポリプロピレン−エチレンプロピレンゴム生成物が生成される。別の実施形態において、少なくとも約0.4cc/gのBDを有するインパクトポリプロピレン−エチレンプロピレンゴム生成物が生成される。
上述の触媒/方法は、比較的狭い分子量分布を有するポリ−αオレフィンの生成をもたらすことができる。多分散指数(PI)は、ポリマーの分子量分布と厳密に関連している。PIは、重量平均分子量を数平均分子量で除すことによって算出される(PI=Mw/Mn)。一実施形態において、触媒系を用いて作製されたポリプロピレンポリマーのPIは、約2〜約12である。別の実施形態において、触媒系を用いて作製されたポリプロピレンポリマーのPIは、約5〜約11である。
本発明の実施形態は、高い触媒効率および/または良好な操作性とともに、1つ以上の優れたメルトフロー性、成形性、剛性と弾性との間の望ましいバランス、良好な立体特異性制御、ポリマーの粒度、形状、サイズ分布、および分子量分布の良好な制御、ならびに衝撃強度を有する、ポリプロピレン系インパクトコポリマーを含むプロピレンブロックコポリマーおよびインパクトコポリマーの生成をもたらすことができる。本発明の実施形態による固体触媒成分を含有する触媒系を用いることで、高い触媒効率と、優れたメルトフロー性、押出性、成形性、剛性、弾性、および衝撃強度のうちの1つ以上とを同時に有する触媒が得られる。
インパクトコポリマーを作製するとき、ポリプロピレンは第1の反応器内で形成することができ、エチレンプロピレンゴムは第2の反応器内で形成することができる。この重合において、第2の反応器内のエチレンプロピレンゴムは、第1の反応器内で形成されたポリプロピレンのマトリックスを用いて(および特に細孔内で)形成される。結果として、インパクトコポリマーの緊密な混合物が形成され、ポリマー生成物が単一のポリマー生成物として出現する。かかる緊密な混合物は、ポリプロピレン生成物をエチレンプロピレンゴム生成物と単純に混合することによって作製することはできない。系および反応器は、任意選択的なメモリおよびコントローラを装備したプロセッサを使用して、任意選択的に、連続的または断続的な試験に基づくフィードバックによって制御することができる。例えば、プロセッサを、反応器、入口、出口、反応器に連結された試験/測定システム等のうちの1つ以上に接続して、予め設定された反応に関するデータに基づいて、かつ/または反応中に作製された試験/測定データに基づいて、重合プロセスを監視および/または制御してもよい。コントローラは、プロセッサによって指示される通りに、バルブ、流量、システムに入る材料の量、反応の条件(温度、反応時間、pH等)等を制御し得る。プロセッサは、重合プロセスの種々の態様に関するデータを含有するメモリを含有しても、またはそれに接続されてもよい。所与の特性についての任意の図または数値範囲に関して、図またはある範囲からのパラメータを、同じ特性についての別の図または異なる範囲からのパラメータと組み合わせて、数値範囲を作り出してもよい。操作の例における以外に、または別途指示のない場合、本明細書および特許請求の範囲において用いられる成分の量、反応条件等を指す全ての数、値、および/または表現は、全ての事例において「約」という用語によって修飾されるものと理解されたい。
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示説明する。以下の実施例ならびに本明細書および特許請求の範囲の他の場所において別途指示のない限り、全ての部および百分率は重量基準であり、全ての温度は℃であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。
発明者らは、MgClの溶解中に添加される無水フタル酸が触媒の粒径に影響を及ぼすことを発見した。
実施例1〜4は、(いかなる内部供与体の添加も伴わない)中間体の粒径に対する無水フタル酸(PA)の効果を実証する。
固体触媒粒子を、異なる量のPAをMgClの溶解中に添加しながら調製した。何の内部供与体も中間体に添加しなかった。
結果は、PAの量を3.2から5.0gに増加させることにより、粒径が14.2ミクロンから27.7ミクロンに増加したことを実証する。粒径は、プロセス中にトルエンの量を増加させることによって、34.9ミクロンまで増加させることができる。これは、PAおよびトルエンの量を同時に増加させることにより、より大きい中間体粒子が生成されることを実証する。ここで、実施例1〜30及び実施例33〜36は参照例である。
実施例1
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g、トルエン(204g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、リン酸トリブチル(26.8g)、および無水フタル酸(3.2g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で2時間、撹拌しながら加熱した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を80℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。混合物を80℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いでトルエン(3×150ml)、次いでヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体粒径をMalvern器具によって測定した。結果を表1に示した。
実施例2
実施例1を、無水フタル酸の量を4.0グラムに変更したことを除いて、反復した。結果を表1に示す。
実施例3
無水塩化マグネシウム(13.2g)、トルエン(204g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、およびリン酸トリブチル(26.8g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で5時間、撹拌しながら加熱した。無水フタル酸(5.0g)を反応器に添加し、次いで溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を80℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。混合物を80℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いでトルエン(3×150ml)、次いでヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体粒径をMalvern器具によって測定した。体積中位径D(v,0.5)は、分布の50%が上回る直径であり、50%が以下の通りである:1)平均粒径の2つの決定値が相対5%よりも大きく異なるべきでない。2つの決定値における曲線の形状は、同じであるべきである。2)D(v,0.9)、体積分布の90%がこの値を下回る。3)D(v,0.1)、体積分布の10%がこの値を下回る。4)スパンは、10%、50%、および90%分位数に基づく分布の幅である。結果を表1に示す。
実施例4
実施例3を、トルエンの量を230グラムに変更したことを除いて、反復した。結果を表1に示す。
Figure 0006430951
実施例5〜8
実施例5〜8は、内部供与体としてフタル酸ジイソノニルを用いて調製された固体触媒成分および触媒に対するPAの効果を実証する。
実施例1〜4からの固体を、四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)ならびにフタル酸ジイソノニル(5.0g)の混合物で、105℃で1時間処理した。濾液を除去した後、処理を、温度を110℃に増加させ、かつ時間を30分間に短縮しながら3回反復した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体特性を表2に示す。
Figure 0006430951
バルクプロピレン重合
トリエチルアルミニウム(25重量%で1.5cc)、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(76.8mmol)、および1mlの鉱油中に分散させた10mgの固体触媒成分を、3.4リットルのステンレス鋼オートクレーブ中に導入し、これを窒素で十分にパージした。オートクレーブを10psiまで、窒素および32mmolの水素で加圧した。オートクレーブに次いで、1500mlの液体プロピレンを充填し、温度を70℃まで高めた。温度を70℃で維持した。プロピレンを1時間重合させた。重合の終了時に、反応器を35℃まで冷却し、ポリマーを除去した。CEは、ポリプロピレン(PP)を生成するための触媒効率を指し、XSは、キシレン可溶分を指し、BDは、かさ密度を指す。結果を表3に提示する。
Figure 0006430951
ポリマー形態特徴付け
ポリマー試料をCamsizer器具によって特徴付ける。PP形態は触媒形態を表すので、Camsizer器具によって収集されるPP形態の3つのパラメータ(真球度、対称度、およびアスペクト比)を使用して、PP、およびしたがって触媒形態を特徴付けた。
Camsizer特性:
Figure 0006430951
P−粒子射影の測定された周囲長/円周
A−粒子射影によって被覆される測定された面積
理想的な球について、SPHTは1として予想される。
さもなければ、それは1よりも小さい。
Figure 0006430951
およびrは、測定方向で面積の中心から境界までの距離である。非対称粒子について、対称度は<1である。
面積の中心が粒子の外側である、すなわち
Figure 0006430951
の場合、対称度は<0.5である。
Figure 0006430951
「対称度」は、異なる方向から測定された対称度値の組の最小値である。
Figure 0006430951
およびxFe値の測定された組のうちのx minおよびxFe max
CamsizerからのPP特性を表4に提示する。真球度、対称度、およびアスペクト比特性が増加した。結果は、PA量が3.2gから5.0gに増加したとき、PPおよび触媒形態が劇的に改善されたことを実証する。
Figure 0006430951
実施例9および10は、内部供与体としてフタル酸ジイソブチルを用いて調製された固体触媒成分および触媒に対するPAの効果を実証する。PA効果には、増加した粒径、改善されたポリマー(触媒)形態、低減されたXSレベルが含まれる。
触媒成分を、内部供与体としてDNBPを用いて調製し、可変量のPAを使用した。PA量を3.2gから3.9gに変更したとき、触媒成分粒径は増加し、触媒XSは低減され、ポリマー形態は改善された。
実施例9
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g)、トルエン(196g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、リン酸トリブチル(26.8g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で5時間、撹拌しながら加熱した。無水フタル酸(3.2g)を反応器に添加し、次いで溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソブチル(5.0g)を添加した。混合物を85℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いでトルエン(3×150ml)で洗浄した。固体を次いで、四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物で、105℃で1時間処理した。濾液を除去した後、処理を、温度を110℃に増加させ、かつ時間を30分間に短縮しながら3回反復した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。触媒特性を表5に示す。
実施例10
実施例9を、無水フタル酸の量を3.9グラムに変更したことを除いて、反復した。結果を表5に示す。
下記の触媒成分および触媒を、可変量のPAを用いて調製した。MgClの溶解および沈殿を、トルエンPA量を下記の表5に記録されるように変更したことを除いて、実施例3にあるように行った。ECH/MgClモル比は2/1であった。フタル酸ジイソノニルを内部供与体として使用し、それをMgCl(2.6g)の沈殿の完了後、トルエン洗浄(6.5g)の間にプロセスに添加し、3.2gのDINPを、それに続く10体積%TiCl/トルエンの95℃および110℃での処理の間に添加した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。
バルクプロピレン重合を行った。バルクプロピレン重合の結果を表5に示す。
Figure 0006430951
表6における結果は、PAの量を3.2gから4.5gに増加させることにより、粒径増加、触媒凝集の低減がもたらされることを示す(固体触媒成分は、180ミクロンふるいを通してふるいにかけた)。触媒成分をバルク重合のために使用した。触媒は、PA量が増加するとき、ポリマー凝集(2mmより大きいポリマー粒子)の低減と共に高い活性を実証する。また、XSレベルの低減も観察される。
Figure 0006430951
実施例11〜13
実施例11〜13は、内部供与体としてフタル酸ジイソノニルを幾つかのステップにおける間に添加して調製された、固体触媒成分および触媒に対するPAの効果を実証する。ECH/MgClのモル比は2/1であった。
下記の触媒成分および触媒を、可変量のPAを用いて調製した。MgClの溶解および沈殿を、トルエンPA量を変更して表7に記録したことを除いて、実施例3にあるように行った。ECH/MgClモル比は2/1であった。フタル酸ジイソノニルを内部供与体として使用し、それをMgCl(2.6g)の沈殿の完了後、トルエン洗浄(6.5g)の間にプロセスに添加し、3.2gのDINPを、それに続く10体積%TiCl/トルエンの95℃および110℃での処理の間に添加した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。
表7における結果は、PAの量を3.2gから4.5gに増加させることにより、粒径増加、触媒凝集の低減がもたらされることを示す(固体触媒成分は、180ミクロンふるいを通してふるいにかけた)。触媒成分をバルク重合のために使用した。触媒は、PA量が増加するとき、ポリマー凝集(2mmより大きいポリマー粒子)の低減と共に高い活性を実証した。また、XSレベルの低減も観察された。
Figure 0006430951
下記の実施例14〜18は、ECH/MgClのモル比が1/1であったときの触媒成分および触媒特性に対するPAの効果を実証する。
下記の表8における結果は、PAの量を3.2gから5.0gに増加させることにより、粒径増加およびXSレベルの低減がもたらされたことを示す。全ての実施例が高活性の触媒を実証する。
実施例14〜18
固体チタン触媒成分の調製およびバルクプロピレン重合
無水塩化マグネシウム(13.2g、トルエン(230g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(14.0g)、およびリン酸トリブチル(34.5g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で5時間、撹拌しながら加熱した。無水フタル酸を反応器に添加し、次いで溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(DINP)を内部供与体として使用し、それをMgCl(2.6g)の沈殿の完了後、トルエン洗浄(6.5g)の間にプロセスに添加し、3.2gのDINPを、それに続く10体積%TiCl/トルエンの95℃および110℃での処理の間に添加した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。触媒特性を表8に示す。
実施例14〜18は、増加量の無水フタル酸をプロセスにおいて使用することによる、触媒のアイソタクチック性の改善(XS増加)を実証する。加えて、触媒粒径が、増加量のPAを使用することにより増加した。
Figure 0006430951
下記の実施例は、増加量のPAによる触媒プロセスの改善:濾過時間の短縮を実証する。
実施例19
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g、トルエン(g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、およびリン酸トリブチル(26.8g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で5時間、撹拌しながら加熱した。無水フタル酸(3.2g)を反応器に添加し、次いで溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(2.25g)を添加した。混合物を85℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集した。濾過時間は3.0分間であった。
実施例20
固体チタン触媒成分の調製
実施例19を、無水フタル酸の量を3.9グラムに変更したことを除いて、反復した。濾過時間は2.0分間であった。
実施例21
固体チタン触媒成分の調製
実施例19を、無水フタル酸の量を4.5グラムに変更したことを除いて、反復した。濾過時間は1.5分間であった。
実施例22〜25
実施例22〜25は、大量のバッチ規模でPA量を増加させたときのポリマー形態の改善を例示説明する。
触媒成分を、より大量規模かつ異なるモル比のPA/MgClを使用したことを除いて、実施例14に記載されるように生成した。
Figure 0006430951
実施例26および27
実施例26および27は、TiCl/トルエン洗浄をトルエン洗浄の代わりに使用したときのポリマー形態の改善を例示説明する。触媒成分を、10体積%のTiCl/トルエン洗浄をトルエン洗浄の代わりに使用し、より大量規模かつ異なるモル比のPA/MgClを使用したことを除いて、実施例14に記載されるように生成した。
Figure 0006430951
実施例28〜30
実施例28〜30は、洗浄ステップにおける、触媒アイソタクチック性(XSレベル)に対するTiCl濃度の効果を例示説明する:増加したTiCl/トルエン濃度を洗浄ステップに使用することにより、生成されるポリプロピレンのアイソタクチック性減少がもたらされ、これはポリプロピレンをフィルム用途に有用なものとする。
実施例28
実施例14を、フタル酸ジイソオクチル(DIOP)を内部供与体として使用し、MgCl(2.6g)の沈殿の完了後、トルエン洗浄(1.8g)の間にプロセスに添加したことを除いて、反復した。
実施例29
実施例28を、トルエン洗浄を25体積%のTiClトルエン混合物と置き換えたことを除いて、反復した。
実施例30
実施例28を、トルエン洗浄を50体積%のTiClトルエン混合物と置き換えたことを除いて、反復した。
Figure 0006430951
実施例3132
実施例31および32は、触媒調製、触媒特性、および相対触媒組成を例示説明する。分析される触媒組成物は、Ti、Mg、内部供与体(フタル酸塩)、および補助中間電子供与体(無水フタル酸)のTiClとの反応によって触媒合成中に形成された二次電子供与体(塩化フタロイル)を含む。最終的な触媒中の塩化フタロイル量は、増加量の無水フタル酸を使用することにより増加する。

実施例31
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g)、トルエン(196g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、リン酸トリブチル(26.8g)、および無水フタル酸(3.2g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で2時間、撹拌しながら加熱した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(2.6g)を添加した。混合物を85℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いで四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物を反応器に添加した。フタル酸ジイソノニル(1.8g)を添加した。混合物を撹拌しながら80℃で1時間加熱した。固体を濾過によって収集し、次いで、四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物で、95℃で1時間処理した。濾液を除去した後、処理を、温度を105℃に増加させ、かつ時間を30分間に短縮しながら3回反復した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。触媒特性を表12に示す。
実施例32
実施例31を、無水フタル酸の量を4.5グラムに変更したことを除いて、反復した。
Figure 0006430951
実施例33〜36
実施例33〜36は、触媒調製、触媒特性、および相対触媒組成を例示説明する。分析される触媒組成物は、Ti、Mg、内部供与体(フタル酸塩)、および補助中間電子供与体(無水フタル酸)のTiClとの反応によって触媒合成中に形成された二次電子供与体(塩化フタロイル)を含む。結果は、MgCl/TiCl複合体の沈殿後の、トルエン洗浄の、10%TiCl/トルエン洗浄での置き換えが、最終的な触媒中のTi含有量、触媒活性、および塩化フタロイルの量の増加をもたらすことを示す(実施例33および34)。0.246/MgCl(重量)から0.295/MgClへと増加した無水フタル酸の量は、最終的な触媒中の触媒活性、触媒アイソタクチック性、および塩化フタロイルの量の増加をもたらす(実施例33および35)。増加した量の無水フタル酸の量およびTiCl/トルエン洗浄の使用は、高いアイソタクチック性および高い塩化フタロイル含有量と共に高活性触媒をもたらす(実施例33および36)。
固体チタン触媒成分の調製およびバルクプロピレン重合
無水塩化マグネシウム、トルエン(16.5/MgCl重量)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(2.0/MgCl重量)、およびリン酸トリブチル(2.1/MgCl重量)を反応器中に導入した。混合物を60℃で5時間、撹拌しながら加熱した。無水フタル酸(0.25/MgCl重量)を反応器に添加し、次いで溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(20.4/MgCl)を添加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(DINP)を内部供与体として使用し、それを固体(0.19/MgCl)の沈殿の完了後、トルエン洗浄(0.44/MgCl)の間にプロセスに添加し、0.36/MgCl重量のDINPを、それに続く10体積%TiCl/トルエンの95℃および110℃での処理の間に添加した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。触媒特性を表13に示す。
Figure 0006430951
実施例37
実施例37は、無水フタル酸を2箇所、すなわちMgCl溶解の間、およびTiCl/トルエン洗浄ステップの間に添加しながらの、触媒調製を例示説明する。
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g)、トルエン(196g)、エポキシクロプロパン(chlopropane)(26.6g)、リン酸トリブチル(26.8g)、および無水フタル酸(4.5g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で2時間、撹拌しながら加熱した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(2.6g)を添加した。混合物を85℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いで四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物を反応器に添加した。フタル酸ジイソノニル(6.0g)および無水フタル酸(2.0g)を反応器に加えた。混合物を撹拌しながら80℃で1時間加熱した。固体を濾過によって収集し、次いで、四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物で、105℃で1時間処理した。濾液を除去した後、処理を、温度を110℃に増加させ、かつ時間を30分間に短縮しながら反復した。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体触媒は以下を含有する:Ti%−1.87、Mg%−18.13、DINP%−15.2、塩化フタロイル(総供与体からの%)−17.0。触媒活性は以下の通りである:(k/g)−45.8、XS(%)−2.92。
実施例38および39は、TiCl処理条件の変動による触媒組成および触媒特性を例示説明する。
実施例38
固体チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム(13.2g)、トルエン(196g)、エポキシクロロプロパン(26.6g)、リン酸トリブチル(26.8g)、および無水フタル酸(4.5g)を反応器中に導入した。混合物を60℃で2時間、撹拌しながら加熱した。溶液を−25℃まで冷却した。四塩化チタン(261g)を1時間にわたって滴加した。溶液を85℃まで加熱し、その間に固体生成物が沈殿した。フタル酸ジイソノニル(2.6g)を添加した。混合物を85℃で1時間維持した。固体を濾過によって収集し、次いで混合物四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)を反応器に添加した。混合物を撹拌しながら85℃で0.5時間加熱した。固体を濾過によって収集し、次いで、四塩化チタンおよびトルエン(10体積%を265ml)の混合物により、フタル酸ジイソノニル(4.5g)の存在下で、105℃で1時間処理した。濾液を除去した後、固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。
実施例39
実施例38を、最終的な触媒を10体積%のTiCl/トルエンで、110℃で30分間さらに処理したことを除いて、反復した。
Figure 0006430951
実施例40
9.5gの固体沈殿担体を、実施例14に記載されるように得、133mlの10体積%TiCl/トルエンおよび1.25gの二安息香酸1,8−ナフチルで、90℃で60分間洗浄した。次いで、固体を133mlの10体積%TiCl/トルエンおよび0.50gの二安息香酸1,8−ナフチルで、105℃で60分間処理した。追加の処理を、133mlの10体積%TiCl/トルエンで、110℃で30分間(2回)行った。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体触媒は以下を含有する:Ti%−3.62、Mg%−16.92、二安息香酸1,8−ナフチル%−17.3、塩化フタロイル(総供与体からの%)−20.8。触媒活性は以下の通りである:(k/g)−41.4、XS(%)−2.19。
実施例41
9.5gの固体沈殿担体を、実施例14に記載されるように得、133mlの10体積%TiCl/トルエンで、80℃で30分間洗浄した。次いで、固体を133mlの10体積%TiCl/トルエンおよび5.5gの1−[9−(メトキシメチル)フルオレン−9−イル]ヘキサン−1−オンで、105℃で60分間処理した。追加の処理を、133mlの10体積%TiCl/トルエンで、110℃で30分間(2回)行った。固体をヘキサン(3×150ml)で洗浄した。固体触媒は、1−[9−(メトキシメチル)フルオレン−9−イル]ヘキサン−1−オン%−17.7を含有し、触媒活性は以下の通りである:(k/g)−56.4、XS(%)−3.23。

Claims (16)

  1. オレフィン重合において使用するための固体触媒成分を調製するためのプロセスであって、以下のステップ、
    (a)マグネシウム化合物および補助中間電子供与体を少なくとも1つの第1の溶媒中に溶解させて、第1の混合物を形成するステップと、
    (b)第1のチタン化合物を前記第1の混合物と接触させて、前記マグネシウム化合物および前記第1のチタン化合物の沈殿物を形成するステップと、
    (c)前記沈殿物を前記第1の混合物から分離し、及び前記沈殿物を第2のチタン化合物および少なくとも1つの第2の溶媒を含む第2の混合物で、最大90℃の温度で洗浄するステップと、
    (d)洗浄された前記沈殿物を第3のチタン化合物および少なくとも1つの第3の溶媒の第3の混合物で、90〜150℃で処理し、洗浄された前記沈殿物を活性化し、固体触媒成分を形成するステップ、
    を含み、ステップ(c)の洗浄は、該ステップ(c)で行われる前記沈澱物の分離と前記第2の混合物での洗浄の間に、前記沈澱物の介在する洗浄が行われることなく行われ、及びステップ(c)の洗浄は、前記沈殿物を活性化させる前に行われることを特徴とするプロセス。
  2. 前記第1、第2、または第3のチタン化合物のうちの少なくとも1つは、ハロゲン化チタンである、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記ハロゲン化チタンは、TiClである、請求項2に記載のプロセス。
  4. ステップ(a)において、前記少なくとも1つの第1の溶媒は、アルコール、エポキシ化合物、およびリン酸化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記エポキシ化合物は、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、および芳香族エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項4に記載のプロセス。
  6. ステップ(b)、(c)、および/または(d)は、電子供与体および/または補助中間電子供与体を添加することをさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 前記電子供与体は、ケト基およびエーテル基を含有するカルボン酸エステルまたは有機化合物である、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記電子供与体は、フタル酸塩または二安息香酸1,8−ナフチルである、請求項6に記載のプロセス。
  9. 前記有機化合物は、1−[9−(メトキシメチル)フルオレン−9−イル]アルカン−1−オンである、請求項7に記載のプロセス。
  10. ステップ(c)および/または(d)において、前記少なくとも1つの第2の溶媒および/または前記少なくとも1つの第3の溶媒は、トルエンおよびエチルベンゼンからなる群から選択される化合物を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. ステップ(c)において、前記第2のチタン化合物は、前記混合物の約2%〜約50%の濃度にある、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 前記補助中間電子供与体は、ハロゲン化チタンと反応して塩素原子を有する二次電子供与体を形成し、前記補助中間電子供与体は、アルデヒド、無水物、ケトン、およびエステルからなる群から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセス。
  13. 前記補助中間電子供与体は、無水フタル酸である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。
  14. 前記マグネシウム化合物は、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウム、メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウム、フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウム、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルオキシマグネシウム、フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、およびステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
  15. 前記マグネシウム化合物は、MgClである、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
  16. オレフィンを重合または共重合させる方法であって、
    オレフィンを、以下のステップ、
    (a)マグネシウム化合物および補助中間電子供与体を少なくとも1つの第1の溶媒中に溶解させて、第1の混合物を形成するステップと、
    (b)第1のチタン化合物を前記第1の混合物と接触させて、前記マグネシウム化合物および前記第1のチタン化合物の沈殿物を形成するステップと、
    (c)前記沈殿物を前記第1の混合物から分離し、及び前記沈殿物を、第2のチタン化合物および少なくとも1つの第2の溶媒ならびに任意選択的に電子供与体を含む第2の混合物で、最大90℃の温度で洗浄するステップと、
    (d)洗浄された沈殿物を第3のチタン化合物および少なくとも1つの第3の溶媒の第3の混合物で、90〜150℃で処理し、洗浄された前記沈殿物を活性化し、固体触媒成分を形成するステップと、
    (e)前記固体触媒成分を任意に外部電子供与体化合物および有機アルミニウム化合物と接触させて、前記触媒系を形成するステップ、
    を含み、ステップ(c)の洗浄は、該ステップ(c)で行われる前記沈澱物の分離と前記第2の混合物での洗浄の間に、前記沈殿物の介在する洗浄が行われることなく行われ、及びステップ(c)の洗浄は、前記沈殿物を活性化させる前に行われるプロセスによって作製される触媒系と接触させるステップを含む、方法。
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