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JP6425850B1 - 固体材料容器およびその固体材料容器に固体材料が充填されている固体材料製品 - Google Patents

固体材料容器およびその固体材料容器に固体材料が充填されている固体材料製品 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な手法・構成により、固体材料容器の材質に起因する固体材料への金属不純物の混入を低減することができる固体材料容器を提供する。【解決手段】内部に収納された固体材料25を気化させて供給するための固体材料容器1は、キャリアガス導入配管11と、固体材料導出配管12と、金属製のアウター部21と、前記固体材料25が充填される、少なくとも前記固体材料25と接する部分が非金属材料製であるインナー部22と、少なくとも前記固体材料25と接する部分が非金属材料製である蓋部23と、を有し前記インナー部22および前記蓋部23は前記アウター部21の内部に収納される。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造材料、例えば薄膜製造用の固体材料の蒸気を供給するための固体材料容器およびその固体材料容器に固体材料が充填されている固体材料製品に関する。
半導体産業の進歩に伴い、厳しい薄膜の要件を満たすであろう新たな半導体材料を利用することが求められている。これらの材料は、半導体製品内の薄膜堆積、形状加工するための広範な用途において使用される。
例えば、固体前駆体材料としては、バリア層、高誘電率/低誘電率絶縁膜、金属電極膜、相互接続層、強誘電性層、窒化珪素層又は酸化珪素層用の構成成分が挙げられ得る。加えて、この固体前駆体としては、化合物半導体用のドーパントとして働く構成成分や、エッチング材料が挙げられ得る。例示的な前駆体材料としては、アルミニウム、バリウム、ビスマス、クロム、コバルト、銅、金、ハフニウム、インジウム、イリジウム、鉄、ランタン、鉛、マグネシウム、モリブデン、ニッケル、ニオブ、白金、ルテニウム、銀、ストロンチウム、タンタル、チタン、タングステン、イットリウム及びジルコニウムの無機化合物及び有機金属化合物が挙げられる。
この新たな材料の一部は、標準温度及び圧力で固体の形にあるため、製造プロセス用の半導体成膜チャンバへと直接供給することはできない。
これらの材料は、一般に、非常に高い融点及び低い蒸気圧を有しているため、成膜チャンバへの供給に先立って、狭い温度及び圧力の範囲内で気化・昇華されねばならない。
また、成膜される半導体部品の構成膜のダメージを抑制、性能を制御するため、不純物含有量の少ない材料を供給しなければならない。
固体材料を気化・昇華させる技術はいくつか開発されている。例えば特許文献1および特許文献2では固体材料容器内に、水平方向に固体材料を充填するトレーを複数配置する方法が提案されている。
特表2008−501507号公報 特表2011−509351号公報
特許文献1および特許文献2に開示される固体材料容器は、一般的にステンレス鋼等の金属製である。固体材料は蒸気圧が低い場合が多いことから、固体材料容器を加熱しながら使用することが多い。固体材料が金属製の固体材料容器中で加熱されると、固体材料容器の材質に起因する固体材料への金属汚染(すなわち固体材料への金属不純物の混入)が発生し、成膜された薄膜への金属汚染の原因となるおそれがある。
特許文献1には、固体材料容器および/または固体材料容器の内部構造をセラミックス材料等の非金属材料とすることもできることが開示されている。
しかしながら、固体材料容器やその内部構造をセラミックス材料製とすると、機械的強度が弱くなり、実質的には運搬、使用をすることができない。セラミックス材料製の容器や部材が破損すると、破損した部分からパーティクルが発生して、製造される半導体部品が汚染により機能しないおそれがあるためである。また、破損により固体材料容器自体が使用できなくなることも考えられる。
機械的強度を向上させるために、セラミックス材料の厚みを厚くすることも考えられるが、容積が過大となり使用上不都合であること、熱伝導性が低くなるため加熱しながら使用する使用方法には不向きであることから現実的ではない。
さらに、固体材料容器の内部構造が複雑である場合には、セラミックス材料では加工が極めて困難である。
ところで、特許文献1では固体材料容器内に固体材料を充填するトレー部分を有する構造が開示されている。しかし、トレー部分は蓋部を有しない。
このため、輸送時や固体材料容器に衝撃が与えられたときには、トレー内に充填された固体材料がトレーの外へとこぼれ出る。トレーの外へとこぼれ出た固体材料は、固体材料容器の内部側壁と接触するため、該内部側壁が金属製であれば、該内部側壁の金属材料により汚染されるおそれがある。
また、固体材料容器を加熱しながら、固体材料容器に充填された固体材料の蒸気を供給する場合には、気化した固体材料が固体材料容器の天井部に再凝縮することがある。固体材料容器の中心部と比較して、固体材料容器の天井部の温度は低い可能性があり、固体材料容器の中心部で気化した固体材料が、天井部で温度低下によって再凝縮するためである。このとき、天井部が金属製であれば、再凝縮して析出した固体材料は天井部の金属材料と接触して汚染される。
以上の背景により、簡便な手法・構成により、固体材料容器の材質に起因する固体材料への金属不純物の混入を低減することができる固体材料容器の開発が望まれている。
(発明1)
本発明に係る固体材料容器は、
内部に収納された固体材料を気化させて供給するための固体材料容器であって、
前記固体材料の蒸気を前記固体材料容器から導出する固体材料導出配管と、
金属製のアウター部と、
前記固体材料が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるインナー部と、
前記インナー部の上部に配置される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である蓋部と、を有し、
前記インナー部および前記蓋部は前記アウター部の内部に収納されることを特徴とする。
前記固体材料容器は、さらにキャリアガスを前記固体材料容器の内部に導入するキャリアガス導入配管を有しても良い。キャリアガス導入配管は、金属製であってもよく、非金属材料製であってもよく、固体材料と接する部分の金属材料に非金属の表面層を有しても良い。
キャリアガス導入配管が金属製である場合には、前記インナー部は、前記キャリアガス導入配管の少なくとも前記固体材料と接する部分は非金属材料製の配管カバー部を備えてもよい。
本発明に係る固体材料容器は、金属製のアウター部を有するため、機械的強度が高く、外部からの衝撃により割れやひび等の破損を生ずることがない。このため、固体材料容器の輸送時や、固体材料の使用時に安全に使用することができる。
さらに、固体材料容器はヒーター等により加熱して使用されることが多いが、アウター部が金属製容器であれば熱伝導性が高く、効率的に加熱することができる。また、インナー部には、熱伝導性を有する非金属材料製としたり、非金属材料の表面層を有する金属材料とすることができる。アウター部に機械的強度を持たせることにより、インナー部は肉厚を薄く制作することが可能となり、アウター部とインナー部とのトータルの熱伝導性を高めることが可能となる。
金属製のアウター部に直接固体材料を充填すると、固体材料が金属で汚染される恐れがある。金属部分から発生したパーティクルが混入したり、金属部分が腐食して発生した腐食生成物が混入したりすることがあるためである。特に固体材料が塩化物、フッ化物、酸等(例えばAlCl、HfCl、WCl、WCl、NbF、TiF、XeF、カルボン酸無水物等)である場合には、金属と反応して金属を腐食させることにより、腐食生成物の発生が顕著となる。パーティクルや腐食生成物の発生は固体材料への金属汚染の原因となり、さらにはその固体材料を使用して成膜した薄膜の金属汚染の原因となる。固体材料容器を加熱しながら使用する場合には、腐食が促進されるため、金属汚染による薄膜へのダメージはより顕著になる。
本発明に係る固体材料容器のインナー部、蓋部または配管カバー部における、非金属材料とは、金属元素のみで構成された材料以外をさし、例えば金属元素の存在比が95重量%以下である材料をいう。例えば、固体材料容器1の使用温度や固体材料25の特性、固体材料容器から導出される固体材料25の蒸気を使用するプロセスに応じて例えばセラミック材料、ガラス、高分子材料、金属窒化物含有材料、金属酸化物含有材料、炭素含有材料または石英であってもよい。インナー部、蓋部または配管カバー部の全体が非金属材料製であってもよく、インナー部、蓋部または配管カバー部のうち固体材料と接する部分が非金属材料製であってもよい。金属製のインナー部、蓋部または配管カバー部のうち固体材料と接する部分のうち、固体材料と接する部分が非金属材料製の表面層を有しても良い。
非金属材料製の表面層を有する場合の、表面層が形成される金属材料とは、特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金が挙げられる。また、流通している製品例として、インコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。表面層を構成する非金属材料は、として、高分子材料、金属窒化物含有材料(例えばTaN、TiN、TiAlN、WN、GaN、TaCN、TiCN、TaSiN及びTiSiN)、金属酸化物含有材料(例えばHfO、Ta、ZrO、TiO、Al、チタン酸バリウムストロンチウム及び酸化イットリウム)、セラミック材料、炭素含有材料(例えばDLC(ダイヤモンドライクカーボン)およびSiC)、又はこれらの材料のあらゆる組合せを含む他の材料が挙げられるが、これらに限定されない。複数の材料を交互に積層した材料で被覆してもよい。
本発明に係る固体材料容器のインナー部、蓋部または配管カバー部の全体をセラミック材料製とする場合、またはインナー部、蓋部または配管カバー部のうち固体材料と接する部分をセラミック材料製とする場合、セラミック材料は固体材料容器の使用温度や固体材料の特性に応じて例えばアルミナ、ジルコニア、ハフニア、チタン酸バリウム、ハイドロキシアパタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、酸化チタン、酸化イットリウムまたは蛍石から選択しても良い。
本発明に係る固体材料容器では、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるインナー部を金属製のアウター部に収納し、インナー部に固体材料を充填し、蓋部を配置して蓋をする。これにより、インナー部に充填された固体材料が、固体材料容器の底面と側面に相当する部分の金属製のアウター部に接触することを防止することができる。
さらに、インナー部に固体材料を充填した後に、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である蓋部を配置する。これにより、固体材料容器の上面に相当する部分の金属製のアウター部に固体材料が接触したり、再凝縮して析出したりすることを防止することができる。さらに、輸送時等にインナー部から固体材料がこぼれ出て金属製のアウター部と接触することを防止することができる。
本発明に係る固体材料容器は、キャリアガスを導入して固体材料の蒸気を同伴させることもできるが、固体材料の特性および固体材料を使用する温度と圧力等に応じて、キャリアガスを導入せずに固体材料の蒸気のみを導出することもできる。
キャリアガスを固体材料容器に導入するため、固体材料容器はキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入配管を有しても良い。
キャリアガス導入配管の材質は、キャリアガスに対して不活性な材質であれば特に限定されないが、ステンレス鋼等の金属材料が用いられることが一般的である。そこで、本発明に係る固体材料容器では、キャリアガス導入配管と固体材料との接触を防止するために少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である配管カバー部を備えることもできる。
以上の構成により、固体材料と金属とが固体材料容器内で接触することを防止し、固体材料への金属汚染を抑制することができる。
(発明2)
本発明に係る固体材料容器は、
前記アウター部の内側に突起部が形成され、
前記インナー部の底部は、前記アウター部と前記突起部において着脱自在に嵌合するインナー部嵌合部を有することを特徴とする。
金属製のアウター部に、アウター部の内側寸法よりも小さい外側寸法のインナー部を収容した場合には、アウター部の内部でインナー部の位置が動くことが考えられる。そこで本発明の固体材料容器は、アウター部の内側に突起部が形成され、その突起部とインナー部の底部を着脱自在に嵌合させるためのインナー部嵌合部をインナー部に有する。インナー部底部をアウター部内側に嵌合させることにより、アウター部の内部におけるインナー部の位置が固定される。このため、運搬時等にアウター部とインナー部がぶつかり合い、インナー部が破損することを防止することが可能となる。インナー部の破損を防止することにより、インナー部から漏れ出た固体材料が金属製のアウター部と接触して腐食生成物を発生させたり、インナー部の破損部からパーティクルが発生したりする現象を抑制することが可能となる。インナー部が、金属材料上に非金属材料製の表面層を有する場合に、表面層がアウター部とぶつかりあうことにより剥離する減少を抑制することも可能となる。
アウター部と前記突起部とインナー部嵌合部を着脱自由とすることで、アウター部とインナー部をそれぞれ分離して洗浄、乾燥等の処理をすることが可能となる。従来は、アウター部の内部でインナー部がぶつかり合うことを防止するために、インナー部全体がアウター部に隙間なく配置されるように製作されることが多かった。しかしこの場合にはインナー部とアウター部との間のクリアランスを小さくする必要があるため、高度な加工技術が要求される。特に固体材料容器が大型化すると精度の高い加工は困難になる。また、クリアランスが小さいことによって、アウター部へのインナー部の挿入がスムーズに行えないという問題点もあった。しかし本発明によれば、インナー部とアウター部は嵌合されることにより固定されるため、インナー部とアウター部との間のクリアランスを比較的大きくとることが可能となり、加工が容易となる上に、挿入の作業もスムーズに行うことが可能となる。
非金属材料は、加熱時の熱膨張により容易に破損する。また、加熱と降温を繰り返すことにより、破損するおそれは大きくなる。しかし、クリアランスを大きくとることが可能となる本発明によれば、非金属材料と金属材料とが熱膨張により接触、ぶつかり合うことによって破壊する現象を抑制することができる。
クリアランスの大きさは、使用する金属材料および非金属材料の使用される温度における熱膨張率を考慮した大きさとすることが好ましい。例えば、熱膨張率によって膨張する最大の寸法よりも大きいクリアランスをとることが好ましい。
(発明3)
本発明に係る固体材料容器の前記蓋部は、前記固体材料の蒸気が流通する1つ以上の上部流通部を有することを特徴とする。
本発明によれば、気化して蒸気となった固体材料が、キャリアガスとともに前記上部流通部を経由して固体材料容器外へと導出される。
上部流通部は、ガスが流通する形状であれば特に限定されず、円形状の穴であってもよく、スリット状であってもよく、穴やスリットは複数配置されてもよい。上部流通部を蓋部に均一に配置することにより、インナー部内部での固体材料の蒸気の流れをより均一にすることができる。固体材料の蒸気の流れを均一にすることにより、固体材料のインナー部内部での偏在化を防止し、導出される固体材料蒸気の濃度を均一に維持することが可能となる。例えば前記上部流通部は複数の円形状の穴を配置したシャワー状である場合には、シャワー状の複数の穴から均一に固体材料の蒸気が導出される。固体材料蒸気は、上部流通部から導出後は、金属製のアウター部の上部に接触するが、固体の状態で直接接触するものではないため、固体材料が金属材料と接触することに起因する金属による汚染のおそれは少ないと考えられる。
(発明4)
本発明に係る固体材料容器の前記蓋部は、前記インナー部の上部と着脱自由に嵌合する蓋部嵌合部を有することを特徴とする。
本発明によれば、蓋部嵌合部においてインナー部の上部と蓋部が嵌合され、固定されるため、インナー部と蓋部がずれることを防止することが可能となる。したがって、インナー部と蓋部がずれることにより生じた隙間から固体材料が漏れ出て金属製のアウター部に接触し、固体材料が金属により汚染される現象を抑制することが可能となる。
さらに、蓋部がインナー部に固定されることから、蓋部がインナー部やアウター部とぶつかり合って破損する現象も抑制することが可能となる。
(発明5)
本発明に係る固体材料容器のインナー部は、インナー部側壁と、インナー部底部と、を有し、前記インナー部側壁は、前記インナー部底部と着脱自由に嵌合する底部嵌合部を有することを特徴とする。
インナー部は、側壁と底部が一体になっていてもよいが、インナー部側壁と、インナー部底部とがそれぞれ別個の部材からなり、着脱自由に嵌合することによりインナー部を構成することもできる。インナー部側壁と、インナー部底部とを別個の部材として製造すれば、一体型の部材として製造するよりも製造・加工がより容易になる。また、インナー部側壁とインナー部底部がずれることにより生じた隙間から固体材料が漏れ出て金属製のアウター部に接触し、固体材料が金属により汚染される現象を抑制することが可能となる。
さらに、インナー部側壁がインナー部底部に固定されることから、インナー部底部がインナー部嵌合においてアウター部と固定されていれば、インナー部側壁がアウター部とぶつかり合って破損する現象も抑制することが可能となる。
(発明6)
本発明に係る固体材料容器は、前記インナー部底部にインナー部底プレートが配置され、
前記インナー部底プレートは、前記キャリアガスが流通する1つ以上の下部流通部を有することを特徴とする
インナー部底部プレートは、キャリアガスを分散させて、キャリアガスが固体材料に均一に接触するようにするために配置される。インナー部底部プレートは少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であることが好ましい。インナー部底部プレート全体が非金属材料製であってもよく、インナー部底部プレートのうち固体材料と接する部分が非金属材料製の表面層を有しても良い。キャリアガス導入配管はインナー部に挿入され、インナー部底部に配置されたインナー部底部プレートの下部まで延伸される。すなわち、キャリアガス導入配管のキャリアガス出口部はインナー部底部プレートの下に開口する。キャリアガスはキャリアガス導入配管のキャリアガス出口部から、インナー部底部プレートの下に送出され、インナー部底部プレートの下部流通部を経由してインナー部底部プレートの上部に移動し、インナー部底部プレートの上部であるインナー部の内部に充填された固体材料と接触する。
下部流通部は、ガスが流通する形状であれば特に限定されず、円形状の穴であってもよく、スリット状であってもよく、穴やスリットは複数配置されてもよい。下部流通部をインナー部底部プレートに均一に配置することにより、インナー部内部でのキャリアガスの流れをより均一にすることができる。キャリアガスの流れを均一にすることにより、キャリアガスが固体材料と均一に接触し、固体材料のインナー部内部での偏在化を防止し、インナー部から導出される固体材料蒸気の濃度を均一に維持することが可能となる。例えば前記下部流通部は複数の円形状の穴を配置したシャワー状である場合には、シャワー状の複数の穴から均一に固体材料の蒸気が導出される。
(発明7)
本発明に係る固体材料容器の前記インナー部側壁は、前記インナー部底プレートの上面に配置される底プレート上面嵌合部と着脱自由に嵌合するプレート部上面嵌合部を有し、
前記インナー部底部は、前記インナー部底プレートの下面に配置される底プレート下面嵌合部と着脱自由に嵌合するプレート部下面嵌合部を有することを特徴とする
インナー部底プレートは、インナー部側壁とインナー部底部が一体となっているインナー部の底部に配置されることもできるが、インナー部側壁と、インナー部底部と、インナー部底部プレートがそれぞれ別個の部材からなり、着脱自由に嵌合することによりインナー部を構成することもできる。インナー部の上にインナー部底部プレートを配置して嵌合し、さらにインナー部底部プレートの上にインナー部側壁を配置して嵌合することにより、インナー部を構成することができる。
インナー部底部プレートインナー部側壁と、インナー部底部と、インナー部底部プレートを別個の部材として製造すれば、一体型の部材として製造するよりも製造・加工がより容易になる。インナー部底部プレートは下部流通部が開口しているため、下部流通部から固体材料がインナー部底部に落下することも考えられるが、落下した場合にも固体材料はインナー部底部に接触するにすぎず、金属製のアウター部に接触することはない。
インナー部側壁とインナー部底部プレート、または、インナー部底部プレートとインナー部底部が嵌合されていることにより、それぞれがずれることにより生じた隙間から固体材料が漏れ出て金属製のアウター部に接触し、固体材料が金属により汚染される現象を抑制することが可能となる。
さらに、インナー部側壁がインナー部底部プレートに固定され、インナー部底部プレートはインナー部底部に固定されることから、インナー部底部がインナー部嵌合においてアウター部と固定されていれば、インナー部側壁がアウター部とぶつかり合って破損する現象も抑制することが可能となる。
(発明8)
本発明に係る固体材料容器の前記インナー部は、垂直方向に所定の間隔で配置された、前記固体材料が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である、複数のトレーにより構成されることを特徴とする。
固体材料が充填された複数のトレーを垂直方向に配置することで、キャリアガスが複数のプレートに充填された固体材料の表面と接触することになり、固体材料のキャリアがストの接触面積を増大させることが可能となる。キャリアガスとの接触面積が増大すると、接触面積が不十分であることに起因した、キャリアガス中の固体材料の蒸気濃度の低下を防止することが可能となる。特に長時間固体材料を気化させる場合や、固体材料の気化量が大きい場合には、気化熱が奪われることによる固体材料表面の温度の低下が顕著になる。固体材料表面の温度が低下すると、温度が低下した部分の固体材料の蒸気圧が低下するため、固体材料が気化しにくくなり、ひいては固体材料容器から導出されるキャリアガス中の固体材料蒸気濃度が低下したり、不安定化したりする。このような場合にも、複数のトレーを配置してキャリアがストの接触面積を増大させれば、固体材料表面温度を低下させずに、安定した濃度の固体材料蒸気を導出することが可能となる。
(発明9)
本発明に係る固体材料容器の複数の、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるトレーは、
側縁部に外側支持部を有し、前記アウター部の内側寸法よりも小さい、少なくとも1つの第一トレーと、中央部に内側支持部を有し、外側流路を形成するために前記第一トレーの外側寸法よりも小さい、少なくとも1つの第二トレーと、からなる。
前記第一トレーは前記第二トレーと重なり合う垂直なスタックを形成するように配置され、
前記外側流路を通して前記第一トレーと前記第二トレーとの間に流体流路が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、複数のトレーは、第一トレーと第二トレーとが重なり合って積み上がるように配置される。第一トレーが複数存在する場合には、第一トレーと、該第一トレーの上段に積み上がる他の第一トレーとの間に第二トレーが挟まれるように、配置される。第一トレーと、第一トレーの外側寸法よりも小さい第二トレーとの間にはキャリアガスとともに同伴される固体材料蒸気が流通する外側流路がある。第一トレー上に充填された固体材料の表面に接触しながら第一トレー上を通過したキャリアガスは、外側流路を経由して第二トレーに流入し、第二トレー上に充填された固体材料の表面に接触する。このように配置することにより、インナー部に導入されたキャリアガスは、インナー部を構成する複数のトレーを順に経由し、それぞれのトレーに充填された固体材料と接触することが可能となる。その結果、キャリアガスと固体材料表面との接触面性が多くなり、安定した濃度の固体材料蒸気を導出することが可能となる。
第一トレーと、第二トレーとは、ひとつずつ設けられていても良いが、第一トレーと第二トレーとがそれぞれ複数設けられていても良い。第一トレーの数は第二トレーの数と同じでも良いが、第二トレーよりも一枚少なく設けられてもよく、第二トレーよりも一枚多く設けられても良い。
(発明10)
本発明に係る固体材料容器の第一トレーは、外側支持部の上部に設けられた外側支持部上部嵌合部と、外側支持部の下部に設けられた外側支持部下部嵌合部とを有する。
第二トレーは、内側支持部の上部に設けられた内側支持部上部嵌合部と、内側支持部の下部に設けられた内側支持部下部嵌合部とを有する。
前記少なくとも1つの第一トレーの前記外側支持部上部嵌合部は、垂直方向に隣接する少なくとも1つの第一トレーの前記外側支持部下部嵌合部の上にスタックするように着脱自由に嵌合される。
前記少なくとも1つの第二トレーの前記内側支持部上部嵌合部は、垂直方向に隣接する少なくとも1つの第二トレーの前記内側支持部下部嵌合部の上にスタックするように着脱自由に嵌合される。
本発明によれば、第一トレーの上に積み上がるように他の第一トレーを配置する場合に、下段の第一トレーの外側支持部上部嵌合部が、上段の第一トレーの外側支持部下部嵌合部と着脱自由に嵌合されることにより、上段の第一トレーと、下段の第一トレーとが固定される。
同様に第二トレーの上段に積み上がるように他の第二トレーを配置する場合に、下段の第二トレーの内側支持部上部嵌合部が、上段の第二トレーの内側支持部下部嵌合部と着脱自由に嵌合さることにより、上段の第二トレーと、下段の第二トレーとが固定される。
このように第一トレーの外側支持部が他の第一トレーの外側支持部とスタックするように嵌合されることにより、複数の外側支持部が垂直方向に隙間なく配置される。したがって、第一トレー上に流入したキャリアガスは、外側支持部からアウター容器側へともれ出ることはなく、外側流路を経由して第二トレーに流入する。外側支持部を嵌合させることにより、外側支持部とアウター部との間に隙間があっても、その隙間にはキャリアガスが流入しない。このため、キャリアガスが固体材料と接触せずにアウター部と外側支持部との間を流通して、固体材料の蒸気を同伴しない状態で(または固体材料の蒸気の同伴が不十分な状態で)固体材料容器の後段に導出されることを抑制することができる。
同様に、第二トレーの内側支持部が他の第二トレーの内側支持部とスタックするように嵌合されることにより、複数の内側支持部が垂直方向に隙間なく配置される。内側支持部の中央部に円柱状に空間を設けることもできる。このように内側支持部を配置し、円柱状の空間にキャリアガス導入配管を配置することにより、スタックされた内側支持部は配管カバー部を形成することができる。
(発明11)
本発明に係る固体材料容器における非金属材料は、セラミック材料、ガラス、高分子材料、金属窒化物含有材料、金属酸化物含有材料、炭素含有材料および石英よりなる群から選択される少なくとも1種の材料であってもよい。
(発明12)
前記セラミック材料は、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、ハイドロキシアパタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、酸化チタン、酸化イットリウム、および蛍石よりなる群から選択される少なくとも1種の材料であってもよい。
本発明によれば、固体材料容器のインナー部、前記蓋部、前記インナー部側壁、前記インナー部底部、前記インナー部底プレート、配管カバー部または前記トレーに非金属材料を使用することにより固体材料への金属汚染を抑止することができる。固体材料容器は室温で使用される場合もあるが、加熱しながら使用される場合もある。このため、室温以上400℃以下の温度で使用することができるセラミック材料、ガラス、高分子材料、金属窒化物含有材料、金属酸化物含有材料、炭素含有材料および石英よりなる群から選択される材料がさらに好ましい。加熱しながら使用する場合には、固体材料に効率的に熱を伝導させるため、熱伝導性を有する材料が好ましい。熱伝導度が低い材料を用いる場合であっても、材料の厚さを薄くすることによって、固体材料容器全体の熱伝導度を確保することができればよい。
(発明13)
本発明に係る固体材料容器におけるインナー部、前記蓋部、前記インナー部側壁、前記インナー部底部、前記インナー部底プレート、または前記トレーは、金属材料表面の少なくとも一部に非金属材料製の表面層を有してもよい。金属表面全体が非金属材料製の表面層を有しても良い。金属表面全体のうち、固体材料に接する部分が非金属材料製の表面層を有しても良い。金属材料が非金属材料製の表面層を有する場合における金属材料とは、特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、または銅合金が挙げられる。また、一般に流通している製品例としてインコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。
表面層を構成する非金属材料は、金属材料以外であれば特に限定されず、高分子材料、金属窒化物含有材料(例えばTaN、TiN、TiAlN、WN、GaN、TaCN、TiCN、TaSiN及びTiSiN)、金属酸化物含有材料(例えばHfO、Ta、ZrO、TiO、Al、酸化イットリウムおよびチタン酸バリウムストロンチウム)、セラミック材料、炭素含有材料(例えばDLC(ダイヤモンドライクカーボン)およびSiC)、SiO2、又はこれらの材料のあらゆる組合せを含む他の材料が挙げられるが、これらに限定されない。複数の材料を交互に積層した材料で被覆してもよい。
金属に被覆する非金属材料の厚さは、金属および非金属材料の特性、使用する条件等に応じて、例えば5nm〜1000nmの範囲とすることができ、好ましくは50nmから500nmの範囲であり、さらに好ましくは100nmから300nmの範囲である。
複数の材料を交互に積層する場合、それぞれの材料の膜厚は2nmから10nmの範囲としても良い。1の材料の層と他の材料の層との膜厚は同じでも良いが異なっても良い。積層後の被覆した膜全体の厚さは50nmから500nmの範囲としても良い。
本発明に係る固体材料容器におけるインナー部、前記蓋部、前記インナー部側壁、前記インナー部底部、前記インナー部底プレート、または前記トレーに使用される非金属材料として、20℃における熱伝導率がステンレス鋼よりも高い材料が好ましい。熱伝導率が高い材料を使用することにより、アウター部からインナー部に充填された固体材料への熱伝導が促進され、インナー部の中でも比較的アウター部に近い位置に配置される固体材料と、アウター部から遠い位置に配置される固体材料とが、より均一に加熱されることになるためである。
ステンレス鋼の熱伝導率は18W/m・Kであるため、熱伝導率が18W/m・Kよりも高い非金属材料が好ましく、熱伝導率が40W/m・Kよりも高い非金属材料がさらに好ましい。熱伝導率がステンレス鋼よりも高い非金属材料としては、例えばアルミナ、窒化アルミニウム炭化ケイ素、および窒化ケイ素が好ましく、窒化アルミニウムおよび炭化ケイ素がより好ましい。熱伝導率が高い材料を使用すれば、固体材料容器を加熱した場合に、インナー部内部の固体材料に早く熱が伝達される。その結果、固体材料蒸気の必要供給量に応じた温度調整を行った際に、固体材料容器から導出される実際の固体材料の蒸気量が高い追随性で制御可能となる。
非金属材料や、非金属材料であるセラミック材料を選定するに当たり、インナー部に充填される固体材料を構成する元素を含有する非金属材料を選定しても良い。この場合、非金属材料に含有される元素が、固体材料と接触することにより固体材料中に含有されることとなっても、固体材料中にも含有される元素であることから、不純物とはならないためである。
例えば固体材料が塩化アルミニウムである場合には、非金属材料としてセラミック材料であるアルミナを使用することができる。この場合、アルミナに起因するアルミニウム元素が塩化アルミニウム中に混入しても、塩化アルミニウム中のアルミニウムと区別することはできず、不純物とはならないためである。
(発明14)
本発明はまた、上記の固体材料容器に固体材料が充填されている、固体材料製品である。
前記固体材料は、半導体層を堆積させるために用いられる前駆体で合ってもよい。固体材料は前駆体自体であってもよいが、固体材料をビーズ等の坦持体に坦持させたものであってもよい。また、固体材料は、前記固体材料が充填される際に固体状態であってもよく、固体材料容器が運搬される際に固体材料であってもよく、固体材料の充填の際、または充填後に加熱された場合には液体状態であってもよい。固体材料は特に限定されず、有機化合物、有機金属化合物、金属ハロゲン化物、およびこれらの混合物からなる群より選択される化合物を含む材料であってもよい。例えば、AlCl、HfCl、WCl、WCl、NbF、TiF、XeF、またはカルボン酸無水物であってもよい。前記固体材料は、半導体製造装置に接続した状態の固体材料容器に、直接充填されてもよい。前記固体材料は、半導体製造装置から固体材料容器を取り外した後に固体材料容器に充填されてもよい。
本発明によれば、金属汚染の少ない固体材料蒸気を供給可能にすることができる。本発明によれば、固体材料容器の金属材料部分に起因する固体材料への金属汚染を低減することができるため、金属不純物の少ない固体材料蒸気を供給することができる。
固体材料容器の構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。 固体材料容器の蓋部の構成例を示す図である。 固体材料容器の蓋部の構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。る。 固体材料容器の構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。 第一トレーおよび第二トレーの構成例を示す図である。 固体材料容器の構成例を示す図である。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
(実施形態1)
実施形態1の固体材料容器1について図1を用いて説明する。固体材料容器1は、内部に収納された固体材料25を気化させて供給するための固体材料容器である。
キャリアガスを固体材料容器1の内部に導入するキャリアガス導入配管11と、固体材料25の蒸気を固体材料容器1から導出する固体材料導出配管12と、金属製のアウター部21と、固体材料25が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるインナー部22と、インナー部22の上部に配置される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である蓋部23と、を有する。
インナー部22とアウター部21の側面の間には1mm程度のクリアランスがあるが、クリアランスの幅は任意である。固体材料容器1を使用する温度における、インナー部22とアウター部21を構成する材料の熱膨張を考慮したクリアランスを設けることができる。熱膨張を考慮しない場合には、クリアランスを有しなくとも良い。
固体材料25の蒸気は、固体材料容器1後段を真空引きすることによって蒸気のみで固体材料容器1から導出されてもよいが、キャリアガスを固体材料容器1に導入して、キャリアガスに同伴させて固体材料25の蒸気が導出されてもよい。
インナー部22は、キャリアガス導入配管11の外周に配置される少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である配管カバー部24を備える。
キャリアガスを導入しない場合には、キャリアガス導入配管11および配管カバー部24は備えなくともよい。
インナー部22、蓋部23、および配管カバー部24はアウター部21の内部に収納される。
なお、本明細書内では、インナー部22はインナー部22内の固体材料25が充填された部分およびインナー部22内の固体材料25が充填されていない空間部分とを含み、アウター部21はアウター部21内のインナー部が収容された部分およびインナー部21が収容されていない空間部分とを含む。
本明細書内では、非金属とは、金属元素のみで構成された材料以外をさし、例えば金属元素の存在比が95重量%以下である材料をいう。
金属製のアウター部21は、インナー部22を収容することができる容積を有するものであれば良く、例えば円筒状や角柱状であってもよい。アウター部21は金属製である。
キャリアガス導入配管11と固体材料導出配管12はガスを流通させることができる配管であればよく、金属製であっても良い。
アウター部21、キャリアガス導入配管11、固体材料導出配管12を金属製とする場合、特に限定されず、例えばステンレス鋼製、アルミニウム製、アルミニウム合金製、銅製、または銅合金製であってもよい。一般に流通している製品例として、インコネル(登録商標)製、モネル(登録商標)製またはハステロイ(登録商標)製が挙げられるが、これらに限定されない。
固体材料25は、半導体層を堆積させるために用いられる前駆体で合ってもよい。固体材料25は前駆体自体であってもよいが、固体材料25をビーズ等の坦持体に坦持させたものであってもよい。また、固体材料25は、前記固体材料25が充填される際に固体状態であってもよく、固体材料容器1が運搬される際に固体状態であってもよく、固体材料が充填の際、または充填後に加熱された場合には液体状態であってもよい。固体材料25は特に限定されず、有機化合物、有機金属化合物、金属ハロゲン化物、金属酸化ハロゲン化物、およびこれらの混合物からなる群より選択される化合物を含む材料であってもよい。例えば、AlCl、HfCl、WCl、WCl、NbF、TiF、XeF、またはカルボン酸無水物であってもよい。
固体材料25が、固体材料容器1に充填されることにより、固体材料製品が得られる。
キャリアガスは特に限定されず、窒素、アルゴン、ヘリウム、乾燥空気、水素およびこれらの組み合わせであってもよい。固体材料と化学反応を起こさない不活性なガスが選択される。
インナー部22は、アウター部21に収納されることができる容積を有するものであり、固体材料25を充填できる部分である。インナー部22は底部と側面を有し、固体材料25を充填する開口部を有する。図1に示すインナー部22は底部と側面が一体に成形されているが、インナー部の底部と側面は分離された状態で隙間なく配置されていてもよく、分離された底部と側面が接着されていても良い。
インナー部22は少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である。インナー部22全体が非金属材料製であってもよく、インナー部22の固体材料と接する部分に非金属材料製の表面層を有しても良い。表面層は金属表面の少なくとも一部を被覆するように形成されていれば良い。表面層は、例えば金属表面に非金属材料を蒸着、塗布、接着、または吹きつけすることにより形成することができるが、これらに限定されない。
蓋部23はインナー部22の上部の開口部を覆うことにより、インナー部22内部に充填された固体材料25が金属製のアウター部21に接触しないように配置される。インナー部22が円筒形の場合には、蓋部23は円盤形状となる。
蓋部23には固体材料25の蒸気が流通する1つ以上の上部流通部41が配置されている。固体材料25の蒸気はキャリアガスとともに同伴されてもよい。上部流通部41は、ガスが流通することができる形状であれば特に限定されず、スリット状であってもよく、円柱状の穴であってもよく、図3に示すように円柱状の穴が複数、所定の間隔で配置されるシャワー形状であってもよい。
蓋部23は図3に示すように平面の円盤状であってもよいが、図4に示すように側縁部23Aが立設されたシャーレ形状を有してもよい。シャーレ形状を有する場合、蓋部23の側縁部23Aの下側端部23Bには、インナー部22の上部と着脱自由に嵌合されるように嵌合部(不図示)が形成されていてもよい。
配管カバー部24は、キャリアガス導入配管11の金属部分をカバーするように配置されるものであればよく、例えば図1に示すように円柱形状で、配管カバー部24の内側にキャリアガス導入配管11を収容されるように配置される。
固体材料容器1から導出される固体材料蒸気の使用量の変動が大きく、固体材料容器1を加熱するヒーター(不図示)からの入熱に対する固体材料気化量の追随性を良くしたい場合や、固体材料25を急速に加熱または冷却したい場合には、例えば非金属材料を熱伝導度の高い炭化ケイ素製とすることにより熱伝導性を高めることができる。
固体材料25への金属元素の混入を抑制することにより、固体材料25への金属汚染を低減するためには、金属元素を含有しない非金属材料を選択することができる。例えば炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、酸化チタン、ガラスを選択しても良い。
固体材料25に含有される元素と同じ元素を含有する非金属材料を選択することにより、非金属材料の一部が固体材料25に混入しても不純物とならないような構成としても良い。例えば、固体材料25が塩化アルミニウムである場合に、非金属材料としてアルミナを選択することができる。別の例としては、固体材料25が塩化ジルコニウムである場合に、非金属材料としてジルコニアを選択することができる。固体材料25が塩化ハフニウムである場合に、非金属材料としてハフニアを選択することもできる。さらに別の例として、固体材料25がアミノシリコンである場合に、非金属材料として窒化ケイ素を選択することができる。このような固体材料と非金属材料の組合せとすることにより、非金属材料の一部が固体材料に混入した場合でも、金属不純物としての影響(固体材料の純度低下や、その固体材料を使用して成膜された薄膜の膜質への金属汚染)を低減させることが可能となる。非金属材料は、固体材料の特性、固体材料容器の加熱温度、固体材料を使用するプロセスの要求によって選択される。例えば、固体材料を使用するプロセスがAlの混入を避けるべきプロセスである場合には、アルミニウムを含有しない材料を選択してもよい。
図1に示す固体材料容器1において、アウター部21にインナー部22を嵌合し、配管カバー部24を配置したのちに、固体材料25をインナー部22内部に充填し、その後蓋部33をインナー部22に嵌合する。その後、キャリアガス導入配管11を有するアウター部21の蓋を閉める。ここでキャリアガス導入配管11は、配管カバー部24に挿入される。アウター部21の蓋はビス91によって固定されてもよい。これにより、固体材料容器1に固体材料25が充填された固体材料製品が得られる。
キャリアガス導入配管11から導入されたキャリアガスは、キャリアガス導入配管11の出口部からインナー部22の底部に向かって送出される。送出されたキャリアガスはインナー部22に充てんされた固体材料25と接触し、固体材料25の蒸気を同伴しながら蓋部23に配置された上部流通部41を経由して、固体材料導出配管12から導出される。
インナー部22に充填された固体材料25が、固体材料容器1内に充填されている期間に接触するのは、非金属材料製であるインナー部22、配管カバー部24および蓋部23のみであり、金属製のキャリアガス導入配管11、アウター部21、および固体材料導出配管12には接触しない。このため、金属材料と固体材料とが反応して腐食生成物が発生したり、金属材料に起因する金属成分が固体材料へ混入するおそれがなく、固体材料への金属汚染を抑制することが可能となる。
(実施形態2)
実施形態2の固体材料容器2について、図2を参照し説明する。実施形態1の固体材料容器1と同じ符号の要素は同じ機能を有するので、その説明を省略する。
実施形態2に係る固体材料容器2は、アウター部21の底面の内側に突起部31が形成され、インナー部22の底部は、前記アウター部21と前記突起部31において着脱自在に嵌合するインナー部嵌合部32を有する。
図2においては、突起部31はアウター部21内側の底部に形成されているが、アウター部21内側の側面に形成されても良い。突起部31はアウター部21の内側に形成された円柱状または角柱状凸部であってもよく、アウター部21内部の底部にリング状に形成された凸部出あっても良い。突起部31はアウター部21内側に形成された凹部であってもよい。
インナー部嵌合部32は突起部31と着脱自由に嵌合されるように形成されていれば良く、突起部31が凸部である場合には、インナー部嵌合部32を凹部としてもよい。突起部31が凹部である場合には、インナー部嵌合部32を凸部としてもよい。
固体材料容器2の蓋部23は、インナー部22の上部と着脱自由に嵌合する蓋部嵌合部33を有する。嵌合する部分の形状は特に限定されず、例えばインナー部22上部を凸部として、蓋部嵌合部33を凹部となるように形成し、嵌合可能としてもよい。インナー部22上部を凹部として、蓋部嵌合部33を凸部となるように形成し、嵌合可能としてもよい。図2では、円筒状のインナー部22の内側縁部に沿って蓋部23の中央側を円状に厚くし(図2中の34)、蓋部23の外周側(図中の33)の厚さを薄く形成することにより蓋部嵌合部33を形成し、インナー部22の上部と嵌合可能としている。
固体材料容器2では、アウター部21とインナー部22が突起部31において嵌合されることにより固定されている。このため、アウター部21内部でインナー部22の位置がずれることによる蓋部23や、配管カバー部24の損傷を防止することが可能となる。また、アウター部21とインナー部22とがぶつかり合うことにより、インナー部22が損傷することを防止することが可能となる。
(実施形態3)
実施形態3の固体材料容器3について、図5を参照し説明する。実施形態1の固体材料容器1および実施形態2の固体材料容器2と同じ符号の要素は同じ機能を有するので、その説明を省略する。
実施形態3に係る固体材料容器3のインナー部22は、インナー部側壁22Aと、インナー部底部22Bとを有し、インナー部側壁22Aは、インナー部底部22Bと着脱自由に嵌合する底部嵌合部22Cを有する。
インナー部側壁22Aと、インナー部底部22Bとはそれぞれ分離して製作されるため、一体型のインナー部22を形成する場合と比較して加工が容易となる。図5では、インナー部底部22Bに段差が形成され、その段差に嵌合させるようにインナー部側壁22Aが配置される。インナー部側壁22Aと、インナー部底部22Bとが底部嵌合部22Cにおいて嵌合されているため、インナー部22に充填された固体材料25はインナー部22から漏れ出ることがない。インナー部側壁22Aと、インナー部底部22Bとは接着されることもできる。なお、図5では底部嵌合部22付近を右下に拡大図で示している。拡大図では見やすくするために、インナー部側壁22A、インナー部底部22Bおよびアウター部21の各部分に網掛けまたは斜線を付している。
嵌合部22Cの形状は段差形状に限定されず、例えばインナー部底部22Bに凹部を設け、凹部に嵌合されるようにインナー部側壁22Bに底部嵌合部22Cである凸部を形成してもよい。
(実施形態4)
実施形態4の固体材料容器4について、図6を参照し説明する。実施形態1〜3の固体材料容器1〜3と同じ符号の要素は同じ機能を有するので、その説明を省略する。
実施形態4に係る固体材料容器4のインナー部22の底部にはインナー部底プレート42が配置され、インナー部底プレート42は、キャリアガスが流通する1つ以上の下部流通部43を有する。
インナー部底プレート42は、インナー部底部22Bと所定の間隔をもって配置される。所定の間隔は、キャリアガスが流通する間隔であれば特に限定されず、例えば1mm以上30mm以下であってもよい。インナー部底プレート42は配管カバー部24および/またはインナー部側壁22Aに固定されていてもよい。
インナー部底プレート42は平面の円盤状であってもよいが、側縁部を有するシャーレ状であってもよい。インナー部底プレート42が側縁部を有する場合、該側縁部がインナー部底部22B上に配置されるようにインナー部底プレート42が配置されてもよい(図7参照)
キャリアガス導入配管11から導入されたキャリアガスは、キャリアガス導入配管11出口側端部からインナー部底部22Bに向けて送出され、インナー部底プレート42の下部流通部43を経由して、インナー部22内に充填された固体材料25に接触する。
下部流通部43はキャリアガスが流通することができる形状であればよく、例えばスリット状でもよく、筒状の穴が1つまたは複数個配置されていてもよい。キャリアガス導入配管11から送出されたキャリアガスは、下部流通部43を経由することにより分散され、より均一に固体材料25と接触することが可能となる。
(実施形態5)
実施形態5の固体材料容器5について、図8を参照し説明する。実施形態1〜4の固体材料容器1〜4と同じ符号の要素は同じ機能を有するので、その説明を省略する。
実施形態5に係る固体材料容器5のインナー部側壁22Aは、前記インナー部底プレート42の上面に配置される底プレート上面嵌合部52と着脱自由に嵌合する、プレート部上面嵌合部51を有する。インナー部底部22Bは、インナー部底プレート42の下面に配置される底プレート下面嵌合部53と着脱自由に嵌合する、プレート部下面嵌合部54を有する。底プレート上面嵌合部52付近の拡大図を左下に示す。なお、拡大図では見やすくするために、インナー部側壁22Aとインナー部底部プレート42との間、および、インナー部底部プレート42とインナー部底部22Bとの間を空けて表示しているが、実際には各部分は接触している。
底プレート上面嵌合部52はプレート部上面嵌合部51と着脱自由に嵌合されるように形成されていれば良く、底プレート上面嵌合部52が凸部である場合には、プレート部上面嵌合部51を凹部としてもよい。底プレート上面嵌合部52が凹部である場合には、プレート部上面嵌合部51を凸部としてもよい。
同様に、底プレート下面嵌合部54はプレート部下面嵌合部53と着脱自由に嵌合されるように形成されていれば良く、底プレート下面嵌合部54が凸部である場合には、プレート部下面嵌合部53を凹部としてもよい。底プレート下面嵌合部54が凹部である場合には、プレート部下面嵌合部53を凸部としてもよい。
実施形態5に係る固体材料容器5において、キャリアガスはキャリアガス導入配管11から導入され、キャリアガス導入配管11出口側端部からインナー部底部22Bに向けて送出される。さらにキャリアガスは、インナー部底プレート42の下部流通部43を経由して、インナー部22内に充填された固体材料25に接触する。
インナー部側壁22A、インナー部底プレート42および配管カバー部24は非金属材料製である。このため固体材料25は、非金属材料製のインナー部側壁22A、非金属材料製のインナー部底プレート42および非金属材料製の配管カバー部24に接触するが、金属製の部材に接触することはない。したがって、固体材料25への金属製の部材に起因する金属汚染はない。
キャリアガス導入配管11から送出されたキャリアガスは、下部流通部43を経由することにより分散され、より均一に固体材料25と接触することが可能となる。
インナー部底部22Bは突起部31によりアウター部21と嵌合され、固定されている。
インナー部底プレート42は、プレート部下面嵌合部53と底プレート下面嵌合部54を嵌合させることにより、インナー部底部22Bと固定されている。
インナー部側壁22Aは、プレート部上面嵌合部51は底プレート上面嵌合部52と嵌合されることにより、インナー部底プレート42に固定されている。
このため、アウター部21内でインナー部22を構成するインナー部側壁22A、配管カバー部24、インナー部底プレート42、およびインナー部底部22Bは、ずれがないように固定されており、固体材料25がインナー部22からアウター部21へ漏れることはない。
(実施形態6)
実施形態6の固体材料容器6について、主に図9を参照し説明する。実施形態1〜5の固体材料容器1〜5と同じ符号の要素は同じ機能を有するので、その説明を省略する。
実施形態6に係る固体材料容器6は、垂直方向に所定の間隔で配置された、固体材料25が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である、複数のトレーである、第一トレー61および第二トレー62を有することを特徴とする。
第一トレー61は側縁部に外側支持部61A(図11に斜線部で示す)を有する。第一トレー61の外側寸法は、アウター部21の内側寸法よりも小さい。
図11に示すように、第二トレー62は中央部に内側支持部62Aを有する(図11に網掛けで示す)。第二トレー62の外側寸法は、外側流路71を形成するために、第一トレー61の外側寸法よりも小さくなるように構成される。
第一トレー61は第二トレー62と重なり合う垂直なスタックを形成するように配置される。
図10は、図9の内部構造のうち左側の一部を拡大した図である。
外側流路71を通して前記第一トレー61と前記第二トレー62との間に流体流路が設けられている。
上段に配置される第一トレー61(a)は、外側支持部61A(a)の上部に設けられた外側支持部上部嵌合部61B(a)と、外側支持部61A(a)の下部に設けられた外側支持部下部嵌合部61C(a)とを有する。
下段に配置される第一トレー61(b)は、外側支持部61A(b)の上部に設けられた外側支持部上部嵌合部61B(b)と、外側支持部61A(b)の下部に設けられた外側支持部下部嵌合部61C(b)とを有する。
上段に配置される第二トレー62(a)は、内側支持部62A(a)の上部に設けられた内側支持部上部嵌合部62B(a)と、内側支持部62A(a)の下部に設けられた内側支持部下部嵌合部62C(a)とを有する。
下段に配置される第二トレー62(b)は、内側支持部62A(b)の上部に設けられた内側支持部上部嵌合部62B(b)と、内側支持部62A(b)の下部に設けられた内側支持部下部嵌合部62C(b)とを有する。
下段の第一トレー61(b)の外側支持部上部嵌合部61B(b)は、上に積み上がるように垂直方向に隣接する少なくとも1つの第一トレー61(a)の外側支持部下部嵌合部61C(a)の上にスタックするように着脱自由に嵌合される。外側支持部下部嵌合部61B(a)または61B(b)の形状は円柱状または角柱状の凸部または凹部であってもよい。外側支持部下部嵌合部61C(a)は、外側支持部下部嵌合部61B(b)の形状に応じて嵌合することができる形状であれば良く、円柱状または角柱状の凹部または凸部であってもよい。
下段の第二トレー62(b)の内側支持部上部嵌合部62B(b)は、上に積み上がるように垂直方向に隣接する少なくとも1つの第二トレー62(a)の内側支持部下部嵌合部62C(a)の上にスタックするように着脱自由に嵌合される。内側支持部上部嵌合部62B(a)または62B(b)の形状は円柱状または角柱状の凸部または凹部であってもよい。内側支持部下部嵌合部62C(a)は、内側支持部上部嵌合部62B(b)の形状に応じて嵌合することができる形状であれば良く、円柱状または角柱状の凹部または凸部であってもよい。
第一トレー61と第二トレー62は、下から上方向に、第一トレー61(b)、第二トレー62(b)、第一トレー61(a)、第二トレー62(a)の順に交互に重なり合う。
最下段の第二トレー62は、アウター部21の底面に設けられた突起部31と着脱自由に嵌合されることにより、アウター部21内の所定の位置に固定される(図9参照)。
最下段の第一トレー61は、アウター部21の底部側縁部に設けられた他の突起部31と着脱自由に嵌合されることにより、アウター部21内の所定の位置に固定される(図9参照)。
固体材料容器6におけるガスフローを主に図9により説明する。
キャリアガスはキャリアガス導入配管11から固体材料容器6に導入される。キャリアガス導入配管11は金属製であるが、第二トレー62の内側支持部62A(図11参照)がスタックすることによって形成される配管カバー部24によりカバーされているため、固体材料25が金属製のキャリアガス導入配管11に接触することはない。
キャリアガス導入配管11の出口側から送出されたキャリアガスは、最下段の第二トレー62の内側支持部62Aの下方に設けられた流路81を経由して、最下段の第二トレー62の下部空間82へと流入する。その後、キャリアガスは外側流路(図10における71)を経由して、第二トレー62に流入する。
第二トレー62に充填された固体材料25の上を流通したキャリアガスは第二トレー62の内側支持部62Aに沿って第一トレー61へ流入する。第一トレー61へ流入したキャリアガスは、第一トレー61に充填された固体材料25状を流通し、外側流路71を経由して第一トレー61へと流入する。このように、キャリアガスは、第一トレー61と第二トレー62を交互に通過し、上部流通部41を経由して、固体材料導出配管12から送出される。
図9において、蓋部23は第一トレー61の外側支持部下部嵌合部61Bと着脱自由に嵌合されている。蓋部23の中央部分は、第二トレー62の内側支持部62Aとの間に流体流路を形成するように上部流通部41を有している。
第一トレー61と第二トレー62とは、垂直方向に交互に積み重なるように配置される。第一トレー61と第二トレー62は、それぞれ1枚ずつアウター部21の内部に配置されても良いが、第一トレー61と第二トレー62とを1組として、2組以上が配置されても良い。アウター部21の内部に配置される第一トレー61と第二トレー62の数は、アウター部21の高さ、固体材料の特性、固体材料の充填量等に応じて任意の数とすることができる。例えば第一トレー61と第二トレー62の数はそれぞれ2枚ずつ、3枚ずつ、または4枚ずつとしてもよく、さらに枚数を増加させることも出来る。第一トレー61と第二トレー62の枚数は同じとするか、または第二トレー62が第一トレー61よりも1枚少ない枚数とする。最上段に配置された第一トレー61または第二トレー62の上に、蓋部23を配置する。
(実施例1)
実施形態4にかかる固体材料容器4を用いて、固体材料として塩化アルミニウムを使用した固体材料製品を作成した。
アウター部21の材質は、次の3種類を用いた。
(1) ステンレス鋼(SUS316L)製(以下、SSと記載することがある)、
(2) 電解研磨を施したステンレス鋼製(以下、EPと記載することがある)、または
(3) フッ素パッシベーションと電解研磨を施したステンレス鋼製(以下、パッシベーションと記載することがある)
フッ素パッシベーションは、濃度0.5%のフッ化水素に電解研磨を施したステンレス鋼を20℃で30分間浸漬し、超純水により洗浄することにより実施した。
インナー部21を構成するインナー部側壁22A、インナー部底部22B、およびインナー部底プレート42と、配管カバー部24の材質は、次の3種類を用いた。
(A) セラミック材料(アルミナ、純度99.5%)、
(B) 固体材料と接する部分にアルミナの表面層を有するステンレス鋼(SUS316L)(以下、アルミナ被覆と記載することがある)、または
(C) ガラス
アルミナ被覆は、ステンレス鋼上に、厚さ200nmのアルミナをCVD(化学蒸着法)により堆積させたものである。
固体材料容器4のアウター部22の外側寸法は直径200mm、高さ185mmである。インナー部22の外側寸法は186mm、高さ132mmである。
塩化アルミニウムは、純度99.999%の塩化アルミニウムを使用した。塩化アルミニウムの充てん量は1.1kgとした。
窒素雰囲気としたグローブボックス内で、アウター部21に収容されたインナー部22に塩化アルミニウムを充てんし、蓋部23を配置した。アウター部21をビス91により密閉し、固体材料容器4に塩化アルミニウムが充填された固体材料製品を得た。固体材料製品をグローブボックスから搬出した後、強度の確認のために固体材料容器を自動車に搭載し、200km輸送した。輸送後の固体材料製品を、電気オーブンを用いて14日間、150℃に加熱した。加熱終了後、固体材料容器4が20℃になるまで固体材料製品を放冷し、窒素雰囲気としたグローブボックス内で内部を確認した。
目視によりインナー部を構成する各部材の損傷(割れ)の有無を確認した結果を表1に示す。
インナー部に充填された塩化アルミニウムを取り出し、塩化アルミニウム中の金属成分の変化を確認した結果も表1に示す。
塩化アルミニウム中の金属成分の測定方法は次のとおりである。
塩化アルミニウム1gを採取し、フッ化水素酸:硝酸:水を1:1:18の体積割合で混合した溶液により溶解させた。その塩化アルミニウム溶液を誘導結合プラズマ質量分析計(以下、ICP−MS)により金属分析した。結果を表1に示す。ICP−MSとしてパーキンエルマー社製NexION300Sを使用した。
Figure 0006425850
アウター部として金属材料である(1) ステンレス鋼(SUS316)製、
(2)電解研磨を施したステンレス鋼製、または(3)フッ素パッシベーションと電解研磨を施したステンレス鋼製を使用した場合には、3種類の非金属材料製インナー部(アルミナ、アルミナ被覆、またはガラス)のいずれを用いた場合にも、インナー部には割れ、ひび等の損傷を確認することはできなかった(実施例1−1〜1−9)。したがって、アウター部を金属製、インナー部を非金属材料製とした場合には、運搬、加熱に十分な強度を有していたといえる。
塩化アルミニウム中の金属不純物として、酸化アルミニウム薄膜または窒化アルミニウム薄膜を成膜する工程に悪影響を与えると考えらえる鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)の3種を測定し、固体材料容器中で加熱する前後での金属不純物含有量の変化を確認した。固体材料への充填前の塩化アルミニウム中の金属不純物濃度は、鉄が0.2ppm、クロムが0ppm、ニッケルが0ppmであった。
インナー部にガラスを用いた場合には、アウター部の材質にかかわらず、加熱後の金属不純物濃度に変化はなかった(実施例1−3、1−6、1−9)。ガラス製のインナー部を使用する場合、固体材料への金属汚染は全くなかったといえる。
インナー部にセラミック材料であるアルミナを用いた場合には、アウター部の材質にかかわらず、鉄が0.2ppm(加熱前)から0.4ppm(加熱後)に増加した(実施例1−1、1−4、1−7)。アルミナ製のインナー部を用いた場合、固体材料への金属汚染はきわめて少なかったといえる。
インナー部にアルミナ被覆を用いた場合には、アウター部の材質にかかわらず、鉄が0.2ppm(加熱前)から0.5ppm(加熱後)に増加し、Niが0ppm(加熱前)から0.2ppm(加熱後)に増加した(実施例1−2、1−5、1−8)。アルミナ被覆のインナー部を用いた場合、固体材料への金属汚染は少なかったといえる。アルミナおよびガラス製の場合と比較して、やや金属汚染があったのは、目視では確認できない微小なクラックが加熱により発生し、そのクラックから金属製アウター部と固体材料の接触が発生したためと考えられる。
インナー部の材質により、固体材料への金属汚染の程度が異なるのに対し、アウター部の材質は、今回の実施例においては金属汚染への影響は確認されなかった。しかし固体材料の特性によっては、腐食生成物の発生を低減することができるEPを使用することがさらに好ましく、EPおよびフッ素パッシベーションを実施したステンレス鋼を使用することが、さらにより好ましい。
(比較例1)
アウター部21およびインナー部22にステンレス鋼を使用し、実施例1と同様の試験を行った。
加熱後に内部を観察したところ、インナー部に損傷は見られなかった。
一方、加熱後の塩化アルミニウムの金属分析を行ったところ、表1に示すように鉄、クロム、ニッケルのいずれの金属元素も高濃度で検出された。
インナー部22に金属材料を使用すると、充填された固体材料への金属汚染が発生することが確認された。
(比較例2)
アウター部21を使用せず、アルミナでインナー部22を作成した。強度の確認のためにアルミナ製インナー部を自動車に搭載し、200km輸送した。輸送後にインナー部を観察したところ、表1に示すとおり複数の割れが発生していることが目視により観察された。
この結果から、非金属材料製のインナー部は金属製のアウター部に収納されていない状態では強度が低く、運搬に耐えないことが確認された。
(比較例3)
アウター部21を使用せず、アルミナで被覆したインナー部22を作成した。インナー部22はステンレス鋼SUS316Lに200nmのアルミナをCVDにより被覆することにより作成した。
強度の確認のためにアルミナ被覆インナー部を自動車に搭載し、200km輸送した。輸送後にインナー部を観察したところ、割れは観察されなかった。しかし、表1に示すとおり、被覆されたアルミナに複数のひびが発生していることが目視により観察された。
表1に示すように、実施例1−2、実施例1−5、実施例1−8ではひびの発生は観察されなかったのに対し、アウター部21を有しない場合にはひびが発生することが確認された。
(実施例2)
実施形態6にかかる固体材料容器6を用いて、固体材料として塩化アルミニウムを使用した固体材料製品を作成した。
ステンレス鋼製アウター部21を用い、インナー部22を構成する第一トレー61、第二トレー62と蓋部23をアルミナ製とし、実施例1と同様の試験を行った。
固体材料容器6のアウター部22の外側寸法は直径200mm、高さ310mmである。インナー部22の外側寸法は191mm、高さ274mmである。
第一トレー61のトレー外径は175mm、内側指示部62Aの高さは50mm、トレーの深さは15mmとした。
第二トレー62のトレー外径は189mm、外側指示部61Aの高さは50mm、トレーの深さは18mmとした。
インナー部22の内部には、下から第一トレー61、第二トレー62、第一トレー61、第二トレー62、の順に交互に垂直方向にトレーが積み重ねられた。第一トレー61は6枚、第二トレー62は5枚を積み重ねた。最上段に配置されるのは第一トレー61であり、その最上段の第一トレー61の上に蓋部23を配置した。
塩化アルミニウムは、高純度化学社製、純度99.999%の塩化アルミニウムを使用した。塩化アルミニウムの充てん量は6kgとした。
実施例1と同様に14日間、150℃に加熱したのちに、第一トレー61、第二トレー62、蓋部23を目視で確認したところ、損傷は確認されなかった。
加熱後の塩化アルミニウムを分析したところ、鉄が0.2ppm(加熱前)から0.4ppm(加熱後)に増加したが、クロムおよびニッケルの濃度に変化はなかた。
以上の結果により、実施形態6においても強度は十分であり、金属汚染もきわめて低く抑えることができたといえる。
(実施例3)
実施形態4にかかる固体材料容器4を用いて、固体材料として塩化アルミニウムを使用した固体材料製品を作成した。インナー部22には以下の4種を使用した。
(a)ステンレス鋼SUS316L上に500nmの厚さでSiO2を被覆した材料
(b)ステンレス鋼SUS316L上に20nmの厚さでアルミナを被覆した材料
(c)ステンレス鋼SUS316L上に50nmの厚さでアルミナを被覆した材料
(d)ステンレス鋼SUS316L上に100nmの厚さでアルミナを被覆した材料
インナー部22には塩化アルミニウム1kgを充填し、170℃で5日間加熱した。加熱後にインナー部22の表面を光学顕微鏡により観察した。
光学顕微鏡による観察の結果、(a)および(d)では、金属表面の状態は塩化アルミニウム充填前と、充填・加熱後でほとんど変化がなかった。
(c)では、充填・加熱後にわずかに表面の荒れが観察された。
(d)では、充填・加熱後に表面が荒れていたが、大きな変色やさびの発生は観察されなかった。
(比較例4)
実施形態4にかかる固体材料容器4を用いて、固体材料として塩化アルミニウムを使用した固体材料製品を作成し、実施例3と同様の試験を実施した。インナー部22には被覆をしていないステンレス鋼SUS316Lを使用した。
比較例2においては、塩化アルミニウムを充填し、170℃で5日間加熱した後のステンレス鋼の表面は大きく荒れており、表面の変色とさびの発生が観察された。
(実施例4)
実施形態6にかかる固体材料容器6(ステンレス鋼製アウター部21と、アルミナ被覆の第一トレー61およびアルミナ被覆の第二トレー62を有するインナー部22を有する)、および、実施例1−1で用いた容器(ステンレス鋼製のアウター部21の内部に、アルミナ製のインナー部22を配置した容器)を使用して、それぞれの容器に固体材料として塩化アルミニウムを充填した固体材料製品を用いて、シリコン基板上にアルミニウム酸化膜の成膜を行った。
上記2種の容器は、120℃に加熱し、キャリアガスとしてArガスを500SCCMの流速で流通させることにより、内部の塩化アルミニウムの蒸気をシリコン基板上に供給した。オゾンを酸化剤として使用し、シリコン基板上のアルミニウム酸化膜の膜厚が3mmとなるまでALD法により成膜した。
得られたアルミニウム酸化膜上の金属成分(クロム、鉄、およびニッケル)をTXRF(全反射蛍光X線分析)により分析した結果、表2のような結果であった。
Figure 0006425850
実施例3および比較例4の結果から、ステンレス鋼にSiO2またはアルミナの被覆をした材料は、固体材料容器の非金属材料として好適であり、特に厚さ100nmでアルミナをステンレス鋼に被覆した材料が好適であることが確認できた。また、アウター部およびインナー部のどちらもがステンレス鋼製である固体材料容器に塩化アルミニウムを充填して、実施例4と同様にアルミニウム酸化膜を成膜した場合には、得られたアルミニウム酸化膜上にクロム、鉄、ニッケルがそれぞれ1.00E+11原子/cm以上検出された。
これらの結果から、固体材料と接するインナー部を非金属材料とした場合、および、第一トレー、第二トレー、蓋部をそれぞれ非金属材料とした場合には、容器に充填された固体材料を使用して得られた膜中の金属不純物が低減されることが確認された。
1. 固体材料容器
11. キャリアガス導入配管
12. 固体材料導出配管
21. アウター部
22. インナー部
22A. インナー部側壁
22B. インナー部底部
22C. 底部嵌合部
23. 蓋部
24. 配管カバー部
31. 突起部
32. インナー部嵌合部
33. 蓋部嵌合部
41. 上部流通部
42. インナー部底プレート
43. 下部流通部
51. プレート部上面嵌合部
52. 底プレート上面嵌合部
53. プレート部下面嵌合部
54. 底プレート下面嵌合部
61. 第一トレー
61A. 外側支持部
61B. 外側支持部上部嵌合部
61C. 外側支持部下部嵌合部
62. 第二トレー
62A. 内側支持部
62B. 内側支持部上部嵌合部
62C. 内側支持部下部嵌合部
71. 外側流路

Claims (11)

  1. 内部に収納された固体材料を気化させて供給するための固体材料容器であって、
    前記固体材料の蒸気を前記固体材料容器から導出する固体材料導出配管と、
    金属製のアウター部と、
    前記固体材料が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるインナー部と、
    前記インナー部の上部に配置される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である蓋部と、を有し、
    前記インナー部および前記蓋部は前記アウター部の内部に収納され
    前記インナー部は、インナー部側壁と、インナー部底部と、を有し、
    前記インナー部側壁は、前記インナー部底部に形成される段差と着脱自由に嵌合する底部嵌合部を有することを特徴とする、
    固体材料容器。
  2. 前記アウター部の内側に突起部が形成され、
    前記インナー部の底部は、前記アウター部と前記突起部において着脱自在に嵌合するインナー部嵌合部を有することを特徴とする、
    請求項1に記載の固体材料容器。
  3. 前記蓋部は、前記固体材料の蒸気が流通する1つ以上の上部流通部を有することを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の固体材料容器。
  4. 前記蓋部は、前記インナー部の上部と着脱自由に嵌合する蓋部嵌合部を有することを特徴とする、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の固体材料容器。
  5. 前記インナー部底部にインナー部底プレートが配置され、
    前記インナー部底プレートは、キャリアガスが流通する1つ以上の下部流通部を有することを特徴とする、
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の固体材料容器。
  6. 前記インナー部側壁は、前記インナー部底プレートの上面に配置される底プレート上面嵌合部と着脱自由に嵌合するプレート部上面嵌合部を有し、
    前記インナー部底部は、前記インナー部底プレートの下面に配置される底プレート下面嵌合部と着脱自由に嵌合するプレート部下面嵌合部を有することを特徴とする、
    請求項に記載の固体材料容器。
  7. 内部に収納された固体材料を気化させて供給するための固体材料容器であって、
    前記固体材料の蒸気を前記固体材料容器から導出する固体材料導出配管と、
    金属製のアウター部と、
    前記固体材料が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製であるインナー部と、
    前記インナー部の上部に配置される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である蓋部と、を有し、
    前記インナー部および前記蓋部は前記アウター部の内部に収納され、
    前記インナー部は、垂直方向に所定の間隔で配置された、前記固体材料が充填される、少なくとも前記固体材料と接する部分が非金属材料製である、複数のトレーにより構成され、
    前記複数のトレーは、
    側縁部に外側支持部を有し、前記アウター部の内側寸法よりも小さい、少なくとも1つの第一トレーと、
    中央部に内側支持部を有し、外側流路を形成するために前記第一トレーの外側寸法よりも小さい、少なくとも1つの第二トレーと、からなり、
    前記第一トレーは前記第二トレーと重なり合う垂直なスタックを形成するように配置され、
    前記外側流路を通して前記第一トレーと前記第二トレーとの間に流体流路が設けられて、
    前記第一トレーは、前記外側支持部の上部に設けられた外側支持部上部嵌合部と、前記外側支持部の下部に設けられた外側支持部下部嵌合部とを有し、
    前記第二トレーは、前記内側支持部の上部に設けられた内側支持部上部嵌合部と、前記内側支持部の下部に設けられた内側支持部下部嵌合部とを有し、
    前記少なくとも1つの第一トレーの前記外側支持部上部嵌合部は、垂直方向に隣接する少なくとも1つの第一トレーの前記外側支持部下部嵌合部の上にスタックするように着脱自由に嵌合され、
    前記少なくとも1つの第二トレーの前記内側支持部上部嵌合部は、垂直方向に隣接する少なくとも1つの第二トレーの前記内側支持部下部嵌合部の上にスタックするように着脱自由に嵌合されることを特徴とする、
    固体材料容器。
  8. 前記非金属材料は、セラミック材料、ガラス、高分子材料、金属窒化物含有材料、金属酸化物含有材料、炭素含有材料および石英よりなる群から選択される少なくとも1種の材料である、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の固体材料容器。
  9. 前記セラミック材料は、アルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、ハイドロキシアパタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、酸化チタン、酸化イットリウムおよび蛍石よりなる群から選択される少なくとも1種の材料である、請求項に記載の固体材料容器。
  10. 前記インナー部、前記蓋部、前記インナー部側壁、前記インナー部底部、前記インナー部底プレート、または前記トレーは、金属材料表面の少なくとも一部に非金属材料製の表面層を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の固体材料容器。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の固体材料容器に固体材料が充填されている、固体材料製品。
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