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JP6415480B2 - 焼結体 - Google Patents

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JP6415480B2 JP2016113759A JP2016113759A JP6415480B2 JP 6415480 B2 JP6415480 B2 JP 6415480B2 JP 2016113759 A JP2016113759 A JP 2016113759A JP 2016113759 A JP2016113759 A JP 2016113759A JP 6415480 B2 JP6415480 B2 JP 6415480B2
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

本発明は、イットリウムのオキシフッ化物を含む焼結体に関する。
従来、ハロゲン系プラズマを用いるエッチング装置等の半導体製造装置のチャンバー部分の窓部品やチャンバー内の光学系に用いる材料としては、ハロゲン系プラズマに対する耐食性及び透光性を併せ持つ材料として、アルミニウム含有化合物が用いられてきた。例えば、非特許文献1には、サファイヤがエッチング装置、アッシング装置、拡散炉といった各種半導体製造用装置の窓材に搭載されていることが記載されている。また特許文献1に記載されているような透光性アルミナも前記の用途に用いられている。
一方、イットリウムのオキシフッ化物は、半導体製造装置に用いる耐食性材料として近年用いられてきている。特許文献2には、イットリウムのオキシフッ化物を単体にて焼結した焼結体が記載されており、特許文献3には、イットリウムのオキシフッ化物を含む溶射材料が記載されている。
WO2015/102065号パンフレット 特開2000−239067号公報 特開2014−009361号公報
株式会社信光社、"サファイヤよろず匠工房"、[online]、[2016年6月7日検索]、インターネット<URL:http://shinkosha.com/scube/use.html>
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載されたアルミニウム酸化物等のアルミニウム含有化合物は、半導体シリコンへのアルミニウム汚染が懸念される。この観点から、半導体製造用装置に用いる光学材料や窓材として、アルミニウム含有化合物に代わる透光性材料が求められている。
この点に関し、イットリウムのオキシフッ化物は、イットリウム酸化物に比べてフッ素系プラズマ耐性が高いことや、イットリウムフッ化物に比べても化学的な安定性や耐食性が高いことなどから、アルミニウム汚染の懸念のない半導体製造装置の構成材料として近年使用されてきている。しかし、これまでに、イットリウムのオキシフッ化物(YOF)を用いた透光性材料は知られていなかった。
したがって、本発明の課題は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る焼結体を提供することにある。
本発明は、立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物を含む焼結体であって、
前記立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物中に、カルシウムを、前記焼結体に含まれるイットリウムのモル数100モルに対して12.5モル以上の割合で含み、
かつ相対密度が96%以上である焼結体を提供するものである。
また、本発明は、前記焼結体の製造方法であって、
第一の方法として、平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とを、イットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
前記混合物を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する、焼結体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記焼結体の製造方法であって、
第二の方法として、平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とを、イットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
前記混合物を加圧成形し成形体を得る工程を含み、
前記成形体を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する、焼結体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、イットリウムのオキシフッ化物を含み、透光性を有する焼結体を提供できる。
実施例1で得られた焼結体の粉末X線回折測定による結果を示すチャートである。 実施例1で得られた焼結体の平均結晶粒径の測定に用いた画像である。 実施例1の焼結体について測定した屈折率−波長のグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の焼結体は、イットリウムのオキシフッ化物を含むことを特徴の一つとしている。このイットリウムのオキシフッ化物は、イットリウム(Y)、酸素(O)、フッ素(F)からなる化合物である。透光性の効果をより確実に得やすい観点から、本発明におけるイットリウムのオキシフッ化物としては、
式 YO3−2x
で表され、式中のXが0.8<x≦1である化合物が好ましく用いられる。前記の組成式においてX=1であるものが特に好ましいものである。Y:O:Fのモル比が1:1:1であるイットリウムのオキシフッ化物は、YOFとも記載される。
本発明者らは、イットリウムのオキシフッ化物に透光性を持たせるための構成について鋭意検討した。その結果、従来一般的であった菱面体晶のイットリウムのオキシフッ化物に代えて、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含む焼結体に特定の高い密度を有させた場合、驚くべきことに、透光性を持たせることができることを見出した。
YOFで表されるオキシフッ化イットリウムは通常、室温下では菱面体晶の結晶構造をとり、600℃超の高温時に立方晶の結晶構造をとり、550℃〜600℃で高温安定相である立方晶と低温安定相である菱面体晶との間で可逆的な相転移を示すことが知られている。従って一般的に、室温におけるイットリウムのオキシフッ化物の結晶構造は菱面体晶である。菱面体晶は光学異方性を持つため透光性を示さない。
これに対し、本発明の焼結体は、イットリウムのオキシフッ化物中に立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含むものである。本発明の焼結体が、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含むとは、室温下、具体的には25℃において、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含むことをいう。このことが本発明の焼結体が透光性を有する理由の一つであると本発明者らは推測している。本発明の焼結体において、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含有させるためには、後述するように、イットリウムのオキシフッ化物中にカルシウムを含有させる方法が挙げられる。
本発明の焼結体が立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物を含むことは、焼結体を粉末X線回折測定に供し、X線回折測定により立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物のピークが認められることにより確認できる。例えば立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含むことは、X線回折測定により2θ=10〜170°の範囲において、立方晶イットリウムのオキシフッ化物の(111)面、(220)面、(311)面にそれぞれ起因して観察される、2θ=29°〜28°、48°〜47°、57°〜56°付近でのピークの有無により判断される。この3つの範囲のピークが全て観察されれば、本発明の焼結体が立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物を含むと判断する。中でも、立方晶YOFの(111)面、(220)面、(311)面にそれぞれ起因して観察される、2θ=28.81°〜28.50°、47.94°〜47.43°、56.90°〜56.27°の3つの範囲のピークが全て観察されれば、本発明の焼結体が立方晶YOFを含むと判断する。このX線回折測定は室温下、具体的には25℃において行う。また本明細書中特に断りがない限り、焼結体のX線回折測定は粉末X線回折測定であり、CuKα1線を線源とする。X線回折測定は具体的には、後述する実施例に記載の方法にて行うことができる。
本発明の焼結体は立方晶のイットリウムのオキシフッ化物中にカルシウムを特定量含むことを別の特徴としている。これにより、本発明の焼結体は、それに含まれるイットリウムのオキシフッ化物を専ら立方晶構造からなるものとすることができ、良好な透光性を有することが可能となる。
具体的には、上述したように良好な透光性を可能とするため、本発明の焼結体は立方晶のイットリウムのオキシフッ化物中にカルシウム原子を、焼結体に含まれるイットリウム原子のモル数100モルに対して12.5モル以上の割合で含むことが必要である。また、本発明の焼結体は、カルシウムを前記のイットリウムのモル数100モルに対して25モル以下の割合で含むことが、透過光の散乱を抑制する観点から好ましい。これらの観点から、本発明の焼結体におけるカルシウムの含有量は、焼結体に含まれるイットリウムのモル数100モルに対して13.5モル以上25モル以下であることが好ましく、14モル以上20モル以下であることがより好ましい。
焼結体におけるイットリウム(Y)のモル数及びCaのモル数はEDS(エネルギー分散X線分光分析)によるCa、Yの定量分析結果からのモル濃度計算により測定することが可能である。本発明においては、EDS等により求めた焼結体中のイットリウム(Y)のモル数に対するCaのモル数が、前記特定量以上であるならば、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物に、特定量以上のカルシウムが含まれていると判断する。EDS等とは、焼結体中のCa/Yのモル比の測定に関しEDSと同等以上の精度を有する方法であれば、今後開発される測定方法をも含む意図である。
カルシウムが本発明のイットリウムのオキシフッ化物中に含まれる形態として、本発明の焼結体が特に良好な透光性を得るために、カルシウムがイットリウムのオキシフッ化物中に固溶していることが好ましい。この固溶体の存在は、例えば、焼結体において元素Caが存在することを条件として、2θ=10°〜170°の範囲を走査範囲とし、前記の線源による粉末X線回折測定に焼結体を供した場合に、Ca源となる化合物に由来するピークが観察されないことにより確認できる。ただし、本発明は、前記の粉末X線回折測定において焼結体中にこのCa源となる化合物に由来するピークが観察されることを許容するものであることはいうまでもない。焼結体中の元素Caの存在は、EDS等により確認できる。またCa源として後述するようにハロゲン化物を用いる場合等において、本発明の焼結体はEDS等によりフッ素等のハロゲンの存在が確認されるものであってもよい。
ここでいうCa源となる化合物としては、より良好な透光性が得られる観点から、カルシウム及びハロゲンを含有する化合物が好ましく、例えば、CaF、CaCl、CaBr、CaI等のハロゲン化物が挙げられる。中でも良好な透光性が得られる観点から、カルシウム及びフッ素を含有する化合物が好ましく、とりわけCaFが好ましい。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の焼結体は、相対密度が96%以上であることを更に別の特徴とする。上述したように、本発明の焼結体は、単に立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含むのみならず、このように高い相対密度を有することで、透光性を有するものとなる。この観点から、焼結体の相対密度は96%以上であることが好ましく、99%以上であることがより好ましく、99.1%以上であることが特に好ましい。焼結体の相対密度は高ければ高いほど好ましいが、密度を上げるには焼成時により圧力を上げ或いは長時間の焼成とすることなどが必要となる。このため製造コストの面からは99.5%以下とすることが好ましい。焼結体の相対密度を前記の範囲とするためには、後述する焼結体の製造方法において、原料粉の粒径を調整し、且つ焼結工程を加圧しながら実施すればよい。なお、本発明の相対密度は、後述する実施例から明らかなとおり、アルキメデス法で測定された見かけ密度に対する嵩密度との比ではなく、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物の理論密度とCa源として用いた化合物の理論密度より算出した、焼結体の理論密度に対する嵩密度の比である。従って、本発明の相対密度は、アルキメデス法で測定された見かけ密度に対する嵩密度との比よりも数値としては低くなる傾向にある。例えば、立方晶YOFの理論密度は5.23g/cmであり、CaFの理論密度は3.18g/cmである。
本発明の焼結体は、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物及び該イットリウムのオキシフッ化物中に含まれるカルシウム及び/又はカルシウム源のみからなるものであってもよい。しかしながら、本発明の焼結体は、これら以外の不純物を含有していてもよい。例えば、本発明の焼結体は、酸化イットリウム、やフッ化イットリウム、アルミナ、スピネル、マグネシア等の他の透光性を有する物質を含有していてもよい。また透光性を有しない物質であっても、本発明の透光性の効果を損なわない少ない含有量の範囲で含有することは許容される。例えば、焼結体は、これを、2θ=10°〜170°を走査範囲とするX線回折測定に供したときに、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物の(111)面に起因して観察される回折ピークの積分強度に対して、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物、及び、カルシウムとフッ素とを含有する化合物以外の物質に起因するX線回折ピークの積分強度の比が、0.20以下であることが好ましい。ここでいう不純物には、立方晶以外のイットリウムのオキシフッ化物、例えば菱面体晶のイットリウムのオキシフッ化物も含まれる。
不純物に由来するX線回折ピークの強度が前記の程度であることは、仮に焼結体が立方晶のイットリウムのオキシフッ化物及びカルシウム源となる物質以外の不純物、特に透光性を有しない物質を含んでいても、該不純物の量が透光性への影響がより確実に防止される程度に十分少ないものであるとみられることから、好ましい。なお、「CaF等のカルシウム及びフッ素含有化合物以外」としているのは、このような化合物は、他の不純物に比べて、前記のピーク比の上限を超える範囲で存在していたとしても、イットリウムのオキシフッ化物の透光性への影響が少ないとみられるためである。
本発明の焼結体の透光性をより確実に高める観点から、前記の積分強度比率は0.15以下であることが特に好ましい。
本発明の焼結体は、本発明の焼結体の透光性をより確実に高める観点から鉄、コバルト及びニッケルの含有量が少ないことが好ましい。これらの観点から、本発明の焼結体は、鉄、コバルト及びニッケルのそれぞれの含有量が500ppm以下であることが好ましく、450ppm以下であることがより好ましい。また、本発明の焼結体は、これら鉄、コバルト、ニッケルに加えて、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、銅及び亜鉛である第一遷移金属元素を極力含有しないことが本発明の焼結体の透光性をより確実に高める観点から好ましい。これらの観点から、本発明の焼結体は、これらの元素それぞれの含有量が、500ppm以下であることが好ましく、400ppm以下であることがより好ましい。焼結体の透光性を更に一層高める観点からは、前記の第一遷移金属元素、イットリウム以外の第二遷移金属元素(ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム)及び第三遷移金属元素(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハヒニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスニウム、イリジウム、白金、金、水銀)の全て、つまりイットリウム以外の遷移金属元素それぞれの含有量が500ppm以下であることが好ましく、450ppm以下であることがより好ましい。特に、本発明の焼結体は、イットリウム以外の遷移金属元素の合計量が1000ppm以下であることが好ましく、500ppm以下であることがより好ましく、350ppm以下であることがより好ましい。これらの元素の含有量は少ないほど好ましい。焼結体中のこれらの元素の含有量は蛍光エックス線法、ICP−AES法、ICP−MS法、原子吸光法等の分析方法により測定することができる。遷移金属元素の量をこの量とするためには、焼結体の製造に用いる機器等に由来するコンタミネーションを公知の方法により低減すればよい。
更に前記焼結体中の炭素の含有量が、該焼結体に対して1.0質量%以下であることが、本発明の透光性の効果を低減させない観点から好ましい。焼結体中の炭素含有量は、0.3質量%以下とすることが好ましく、0.2質量%以下とすることがより好ましい。焼結体中の炭素の含有量は燃焼法による炭素分析により測定することができる。炭素の量をこの量とするためには、焼結体の製造に用いる有機バインダーの量を極力低減すればよく、有機バインダーを用いないことがより好ましい。
更に、本発明の焼結体は、d線(波長587.56nm)における拡散透過率が10%以上であることが好ましく、12%以上であることがより好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることが特に好ましい。この拡散透過率の好ましい上限としては、それ以上拡散透過率を向上させることによる製造コストとのバランスを考慮して70%程度を挙げることができる。d線の拡散透過率は、可視光のレンズにおいて一般に基準として使用される。d線の拡散透過率は、後述する実施例に記載の方法にて測定される。d線の拡散透過率を前記の下限以上とする方法としては、焼結体の純度や相対密度等を調整する方法が挙げられる。
本発明の焼結体は、レンズや覗窓といった透光性部材として使用する際に、nF、nCをそれぞれF線(波長486.13nm)、C線(波長656.27nm)における屈折率としたとき、d線における屈折率ndが1.65<nd<1.69の範囲にあり、
かつ、式 νd=(nd−1)/(nF−nC)により算出されるアッベ数νdが25<νd<60の範囲にあることが好ましい。nd及びνdは後述する実施例に記載の方法にて測定される。屈折率nd及びアッベ数νdがこの範囲である焼結体を得る方法としては、後述する本発明の好適な製造方法において、カルシウム化合物の量を調整することが挙げられる。
本発明の焼結体は、通常多結晶体であるところ、平均結晶粒径が0.1μm以上であることが透光性を高める観点から好ましく、20μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることが更に好ましい。また焼結体の製造し易さの点で、平均結晶粒径は、500μm以下であることが好ましい。平均結晶粒径は、後述する実施例に記載の方法にて測定することができる。平均結晶粒径がこの範囲である焼結体は、焼結体製造時の焼成温度を調整することにより得ることができる。
本発明の焼結体は開気孔率が0.2%以下であることが、透光性の点から好ましい。開気孔率を前記の上限以下とするためには、後述する好適な焼結体の製造方法における加圧焼成時の加圧条件及び、原料粉の粒径等を調整すればよい。開気孔率は、後述する実施例に記載の方法にて測定できる。
続いて、本発明の焼結体の好適な製造方法について説明する。
本製造方法は、第一の方法として平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とをイットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
前記混合物を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する。
また、本製造方法は、第二の方法として、平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とを、イットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
前記混合物を加圧成形し成形体を得る工程を含み、
前記成形体を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する。
原料粉末におけるイットリウムのオキシフッ化物粉末の組成としては、焼結体に含まれるイットリウムのオキシフッ化物のY:O:Fのモル比と同様のモル比のものが好ましく挙げられる。入手しやすさの点から菱面体晶のYOF粉末が挙げられるが、本製造方法では原料として菱面体晶のYOF粉末を用いても、カルシウム化合物粉末と混合して焼成することで立方晶のイットリウムのオキシフッ化物を含む焼結体が得られる。また菱面体晶のYOF粉末に限らず、酸化イットリウム及びフッ化イットリウム並びにイットリウムのオキシフッ化物を適宜混合しモル比Y:O:F=1:1:1となるように調整したとしても同様の結果が得られる。
本製造方法では、イットリウムのオキシフッ化物の粉末の平均粒子径D50が5μm以下であることにより、焼結体を十分緻密にして透光性を確実に得られる。この観点からイットリウムのオキシフッ化物の粉末の平均粒子径D50は3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。またイットリウムのオキシフッ化物の粉末の平均粒子径D50は、カルシウム化合物の粉末との混合均一性確保の観点から0.02μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
カルシウム化合物の例及び好ましいものとしては、前記の焼結体の説明において挙げたCa源の例及び好ましいものを挙げることができる。
本製造方法では、カルシウム化合物の粉末の平均粒子径D50が10μm以下であることにより、焼結体を十分緻密にして透光性を確実に得られる。この観点からカルシウム化合物の粉末の平均粒子径D50は8μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることが特に好ましい。またカルシウム化合物の粉末の平均粒子径D50は、イットリウムのオキシフッ化物の粉末との混合均一性確保の観点から0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが更に好ましい。
イットリウムのオキシフッ化物の粉末及びカルシウム化合物の粉末の平均粒子径D50の測定は超音波処理による前処理を行ってから測定する。測定はレーザー回折・散乱式粒度分布測定法により行うことができ、具体的には後述の方法により測定することができる。
原料粉末は、カルシウム化合物の粉末と、イットリウムのオキシフッ化物の粉末とを含む混合物からなる。透光性を高い焼結体を製造する観点から、原料粉末中、カルシウム化合物の粉末におけるカルシウムの量はイットリウムのオキシフッ化物におけるイットリウム100モルに対して、13.5モル以上であり、14モル以上であることがより好ましい。またこのモル数は、前記のイットリウム100モルに対して、透過光の分散抑制の観点から25モル以下であることがより好ましく、20モル以下であることが更に好ましい。なお、焼結体中のCa/Yのモル比は通常、製造時におけるCaの揮発により、原料粉末におけるYに対するCaの割合に比して、僅かに小さくなる。
原料粉末は、カルシウム化合物及びイットリウムのオキシフッ化物以外の他の成分を含有していてもよいが、焼結体の耐プラズマ性や透光性を高める観点から、原料粉末中のカルシウム化合物及びイットリウムのオキシフッ化物の合計含有量は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。原料粉末中の前記の合計含有量の割合は高ければ高いほど好ましい。
第二の方法である混合物の成形体を得る方法としては、例えば、金型プレス法、ラバープレス(静水圧プレス)法、シート成形法、押し出し成形法、鋳込み成形法等を用いることができる。例えば、成形体では、油圧プレス等で一軸加圧により加圧成形をした後に、加圧焼結することも好ましい。その場合の一軸加圧の圧力としては、1MPa以上100MPa以下が好ましく、30MPa以上70MPa以下がより好ましい。
得られた混合物若しくは成形体を真空下に加圧焼成する。真空条件は、10Pa以下であり、10−2Pa以下がより好ましい。焼成温度は、1300℃以上1600℃以下とする。焼成温度を1300℃以上とすることにより、緻密化に必要な駆動力を十分に与えることができる。また焼成温度を1600℃以下、特に1500℃以下とすることにより、O及びFの脱離に伴うイットリウムオキシフッ化物の分解を効果的に抑制することができる。この観点から、焼成温度は、1350℃以上1500℃以下が好ましく、1400℃以上1450℃以下がより好ましい。焼成は、5MPa以上の圧力で行うことにより、緻密で透光性の高い焼結体が得やすい。また100MPa以下の圧力で行うことにより、焼成に用いるダイスの損耗を抑制することができる。この観点から焼成時の圧力は、30MPa以上90MPa以下であることが好ましく、50MPa以上70MPa以下であることがより好ましい。前記の温度での焼成時間は1時間以上6時間以下が好ましく、1.5時間以上3時間以下がより好ましい。
以上の方法によって、本発明の焼結体を好適に得ることができる。このようにして得られたバルク状の焼結体は、その透光性及び耐プラズマ耐食性を生かして、エッチング装置における真空チャンバー内部を視認するための窓材や、チャンバー内に設置した顕微鏡など、耐プラズマ性が要求される光学系の材料として好適に用いることができる。また焼結体は半導体製造装置の構成部材以外にも各種プラズマ処理装置、化学プラントの構成部材における窓材や工学部材の用途に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
YOF粉末(菱面体晶、平均粒子径D50:0.8μm)と、このYOF粉末のモル数100に対し15モルの量のCaF粉末(平均粒子径D50:2.5μm)とを混合して混合物を得た。この混合物を、内径φ40mmのカーボンダイスに充填し、ホットプレス法により混合物に70MPaの圧力を付加しながら1400℃で3時間、焼成した。これにより実施例1の焼結体を得た。なお、平均粒子径は以下の方法にて測定したものである(以下同様)。
<平均粒子径D50の測定方法>
50mLのガラスビーカーに試料を0.5g入れ、エタノールを約30mL入れた。試料とエタノールの入ったビーカーを超音波ホモジナイザー(スズキ社製SUC−600A)にセットして1分間超音波分散処理を行い、スラリーとした。このスラリーをレーザー回折式粒度測定装置(日機装社製MT3300EXII)に適正濃度であると装置が判定するまで滴下した。D50の測定では、分散媒として工業用蒸留水を用いた。
〔実施例2〜5、比較例1〕
CaF粉末の量を、表1に記載の量に変更するか、或いは、焼成温度を表1に記載の温度に変更した。その点以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。
〔比較例2〜5〕
CaF粉末の量を、表1に記載の量に変更するか、YOF粉末を平均粒子径D50が表1であるものに変更するか、或いは/且つ焼成方法若しくは焼成温度を表1のものに変更することにより実施例1と同様にして焼結体を得た。ただし、比較例2については、有機バインダーとしてポリビニルアルコールを混合物に対して1.5%添加したものを焼成した。
なお、比較例2及び4〜5については、実施例1と同様にして得た混合物をあらかじめφ25mm厚さ5mmの成形体とした後に焼成を行った。成形には油圧プレスを用い、70MPaの圧力で1分間一軸加圧することにより成形体を作製した。
<焼結体の評価>
各実施例及び比較例により得られた焼結体について以下の方法で相対密度、結晶構造、Ca及びYのモル比、炭素量、拡散透過率、平均結晶粒径、透明性を評価した。それらの結果を表1に示す。また実施例1及び2の焼結体については、下記方法にて遷移金属量を求めた他、実施例1の焼結体について下記方法にて屈折率nd及びアッベ数νdを求めた。また実施例1及び比較例5の焼結体について、下記方法にて開気孔率を求めた。
(相対密度)
相対密度は、焼結体のアルキメデス法により求めた嵩密度の、立方晶YOFの理論密度(5.23g/cm)及びCaFの理論密度(3.12g/cm)より算出した混合物の理論密度に対する比率として求めた。嵩密度は具体的にはJIS R1634に基づいて、純水を媒体に用い、アルキメデス法により下記式により求めた。
嵩密度(g/cm)=(M1/(M3−M2))×ρ ここで、M1は焼結体の乾燥質量(g)、M2は焼結体の水中質量(g)、M3は焼結体の飽水質量(g)、ρは試験時の媒体の密度(g/cm)である。
(YOFの結晶構造)
下記の方法にて焼結体のX線回折測定を行い、前記の方法にてその結晶構造を特定した。図1に、実施例1の焼結体についてX線回折して得られたチャートを記載する。各実施例の焼結体は、何れも2θ=28.81°〜28.50°、47.94°〜47.43°及び56.90°〜56.27°の範囲にピークが観察され、立方晶のYOFを含有するものであった。実施例1の焼結体について、2θ=28.5°付近に見られる(111)面に起因するピークの積分強度に対して、立方晶YOF及びCaF以外の物質に起因するX線回折におけるピークの積分強度の比を調べたところ、0.13であった。また、実施例2の焼結体について、前記の積分強度の比を調べたところ、0.11であった。
<XRDの測定方法>
焼結体の一部を、乳鉢と乳棒を用いて粉砕して粉末を得、この粉末について、XRD(リガク社製MiniFlex600)の測定を行った。測定条件は、ターゲットCu、線源CuKα1線、管電圧40kV、管電流15mA、走査速度20°/min、走査範囲2θ=10°〜170°とした。
(Ca及びYの量)
焼結体を粒径1μmのダイヤモンドスラリーで研磨し、平滑な表面を作製した。作製した試料面をSEM装置(日本電子社製JSM6380A)付属のEDS装置(日本電子社製JED−2300)により測定し、焼結体中のCa及びYの量を定量分析し、YOF100モルに対するCaのモル数を調べた。なお測定においては、動作距離を10mmに固定し、タングステンフィラメントを電子線源として用い、加速電圧15kVとした。
(遷移金属の含有量)
焼結体の一部を、乳鉢と乳棒を用いて粉砕して粉末を得、この粉末を蛍光X線分析装置(リガク社製ZSX−PrimusII、X線管球4kW)により測定し、焼結体中のイットリウム以外の遷移金属の合計の含有量を定量分析した。前記の方法によって得られたイットリウム以外の遷移金属の合計の含有量は実施例1においては340ppmであり、実施例2においては190ppmであった。
(炭素含有量)
焼結体の一部を、アルミナ製の乳鉢と乳棒を用いて粉砕して粉末を得、この粉末を燃焼法により測定し、焼結体中の炭素の量を定量分析した。前記の方法によって得られた炭素量は有機バインダーを用いずに作製したサンプル(実施例1〜5及び比較例1、3〜5)においては何れも、0.2%以下であった。一方、有機バインダーを添加し作製したサンプル(比較例2)においては、0.6%であり、黒色の着色がみられた。
(d線の拡散透過率)
厚さ1mmの焼結体を、粒径1μmのダイヤモンドスラリーを用いて両面研磨した。研磨後の焼結体について、分光光度計(日立社製U−4100)を用い、d線の拡散透過率を測定した。
(屈折率nd及びアッベ数νd)
焼結体の断面を1μmのダイヤモンドスラリーを用いて研磨した後、分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製M−2000DI)を用い、入射角70°にて192nm〜1687nmの範囲にて測定を実施し、F線、d線、C線の屈折率を算出した。実施例1の焼結体について測定した屈折率−波長のグラフを図3に示す。この実施例1の焼結体のndは1.67、νdは33であった。
(開気孔率)
開気孔率は、JIS R1634に基づいて、純水を媒体に用い、アルキメデス法により下記式により求めた
開気孔率(%)=100×(M3−M1)/(M3−M2) ここで、M1は焼結体の乾燥質量(g)、M2は焼結体の水中質量(g)、M3は焼結体の飽水質量(g)である。実施例1の焼結体の開気孔率を測定したところ、0.17%であり、比較例5の焼結体の開気孔率を測定したところ、0.3%であった。
(平均結晶粒径)
焼結体の断面を研磨した後、1200℃(キープ時間20分)で大気焼成し、サーマルエッチングした。次いでエッチングした面を走査型電子顕微鏡(日本電子社製JSM6380A)にて撮影し、倍率500倍、加速電圧を15kVとした条件において撮影して画像を得た。得られた画像においては、網目状の結晶粒界とそれに囲まれた結晶粒が観察された。実施例1において得られた画像を図2に示す。図2には、前記結晶粒界を矢印で示している。インターセプト法により、コード長さを測長し、結晶粒径を算出した。1視野において10線分測定し、この測定を異なる任意の10視野において行い、各視野ごとに観察された全ての結晶粒径の平均値を用いた。
(透明性)
厚さ1mm、φ15mmに成形した焼結体を水平に設置した。その直下に白地に黒文字付の遮光版を設置した。焼結体に対し15cm上側の位置から焼結体を通して下側の文字をみて、目視により下記の評価基準により透明性、すなわち透光性を評価した。焼結体には、200cm離れた上側の位置から蛍光灯により5000ルーメン程度の明るさの光を当てた。
◎:下の文字が良好に透けて見える。
○:下の文字が良く透けて見える。
△:下の文字は見えないが、光は通る。
×:光が通らず、透明性がない。
表1の記載より、本発明の焼結体は、立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物中にカルシウムを特定比以上で含ませ、且つ相対密度を特定値以上としたことにより、良好な透光性を有することが判る。

Claims (12)

  1. 立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物を含む焼結体であって、
    前記立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物中に、カルシウムを、該焼結体に含まれるイットリウムのモル数100モルに対して12.5モル以上の割合で含み、
    かつ相対密度が96%以上である焼結体。
  2. 前記立方晶であるイットリウムのオキシフッ化物が組成式YOFで表される化合物である、請求項1に記載の焼結体。
  3. 前記焼結体は、これを2θ=10°〜170°を走査範囲とするX線回折測定に供したときに、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物の(111)面に起因して観察される回折ピークの積分強度に対して、立方晶のイットリウムのオキシフッ化物及びカルシウムとフッ素とを含有する化合物以外の物質に起因する回折ピークの積分強度の比が、0.20以下である請求項1又は2に記載の焼結体。
  4. 前記焼結体中のイットリウム以外の遷移金属元素の合計の含有量が、1000ppm以下である請求項1から3の何れか1項に記載の焼結体。
  5. 前記焼結体中の炭素の含有量が、該焼結体に対して1.0質量%以下である請求項1から4の何れか1項に記載の焼結体。
  6. d線(波長587.56nm)における拡散透過率が10%以上である請求項1から5の何れか1項に記載の焼結体。
  7. nF、nCをそれぞれF線(波長486.13nm)、C線(波長656.27nm)における屈折率としたとき、d線における屈折率ndが1.65<nd<1.69の範囲にあり、
    かつ、式 νd=(nd−1)/(nF−nC)により算出されるアッベ数νdが25<νd<60の範囲にある請求項1から6の何れか1項に記載の焼結体。
  8. 平均結晶粒径が0.1μm以上かつ500μm以下の多結晶体である、請求項1から7の何れか1項に記載の焼結体。
  9. 相対密度が99%以上である、請求項1から8の何れか1項に記載の焼結体。
  10. 開気孔率が0.2%以下である、請求項1から9の何れか1項に記載の焼結体。
  11. 請求項1に記載の焼結体の製造方法であって、
    平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とを、イットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
    前記混合物を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する、焼結体の製造方法。
  12. 請求項1に記載の焼結体の製造方法であって、
    平均粒子径D50が0.02μm以上5μm以下であるイットリウムのオキシフッ化物の粉末と、平均粒子径D50が0.05μm以上10μm以下であるカルシウム化合物の粉末とを、イットリウムのオキシフッ化物の粉末に含まれるイットリウムのモル数100モルに対してカルシウム化合物の粉末におけるカルシウムのモル数が13.5モル以上となる割合で含む原料粉末の混合物を得る工程と、
    前記混合物を加圧成形し成形体を得る工程を含み、
    前記成形体を、10Pa以下の真空中で、5MPa以上100MPa以下の圧力下、1300℃以上1500℃以下の温度で焼結することにより前記焼結体を得る工程と、を有する、焼結体の製造方法。

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