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JP6413394B2 - 流体加熱器 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗発熱体を用いて流体を加熱する流体加熱器に関する。
プロセス流体や洗浄液などの流体を所定の温度まで加熱する技術は、化学プラントや食品工場等の工業用途に留まらず、商業施設等に設置されたハンドドライヤーや一般家庭に於ける温水洗浄便座に至る様々な分野で広く適用されている。かかる流体の加熱では、被加熱流体である低温側の流体を蒸気や熱媒体などの高温側の流体と熱交換する方式が用いられることが多いが、高温側の流体が経済性等の理由で利用できない場合は、被加熱流体を所望の温度まで比較的すばやく加熱することが可能な抵抗発熱体による加熱方式を採用することがある。
例えば特許文献1には、セラミック製のシートの片面に抵抗発熱体となる高融点金属を印刷法により塗布し、これをセラミック製のパイプ材の外周面に抵抗発熱体が内側となるように巻きつけた後、接着及び焼成により一体化させたセラミックヒータが開示されている。また、特許文献2には、片方の面が接液面となる平面状のセラミックス基板のもう片方の面に抵抗発熱体を設け、更にその上に絶縁層を覆うことで形成された流体加熱用のセラミックヒータが開示されている。
特開2005−183371公報 特開2002−151236公報
昨今の環境保全や省電力に対する関心の高まりから、抵抗発熱体を用いた流体加熱器には消費電力が小さく効率よく流体を加熱できるものが求められている。しかしながら、上記した特許文献1に示す構造では、抵抗発熱体を覆うシートの材質が該シートが巻き付けられているパイプ状部材の材質と同じであるため、これらに挟まれている抵抗発熱体で発生した熱をパイプ状部材の内側を流れる流体に効率よく伝えることができなかった。また、特許文献2に示す構造では、温度変化が繰り返されるうちにセラミックス基板と絶縁層とのわずかな熱膨張係数差によりこれらの接着界面にクラックが生じやすく、信頼性を損なうことがあった。またいずれの流体加熱器も作製に手間がかかっていた。
本発明はかかる従来の流体加熱器が有する問題点に鑑みてなされたものであり、熱効率が高くて信頼性に優れ且つ簡易に作製できる流体加熱器を提供する事を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する流体加熱器は、平行な複数の流路を内部に有すると共に前記複数の流路をそれらの延在方向の一端部で封止する蓋部を備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容された発熱体とを有する流体加熱器であって、前記複数の流路の各々に収容されている前記発熱体は、いずれも前記蓋部から各流路内を少なくとも一往復していることを特徴としている。
本発明によれば、従来の流体加熱器に比べて熱効率が高くて信頼性に優れ且つ簡易に作製できる流体加熱器を提供することができる。
本発明の流体加熱器の一具体例を示す縦断面図である。 本発明の流体加熱器が有する発熱体が巻き付けられる櫛歯状部材の一具体例を示す斜視図である。 図2の櫛歯状部材を構成する板状部材を示す斜視図である。 実施例で作製した4本の櫛歯状部材を、それらが取り付けられている蓋部と共に示す斜視図である。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。本発明の実施形態の流体加熱器は、平行な複数の流路を内部に有すると共に前記複数の流路をそれらの延在方向の一端部で封止する蓋部を備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容された発熱体とを有する流体加熱器であって、前記複数の流路の各々に収容されている前記発熱体は、いずれも前記蓋部から各流路内を少なくとも一往復していることを特徴としている。かかる構成により従来の流体加熱器に比べて熱効率が高くて信頼性に優れ且つ簡易に作製できる流体加熱器を提供することができる。また、流路ユニットの作製が容易になる上、発熱体の交換や流路内壁面の洗浄などのメンテナンスも容易になる。
上記した本発明の実施形態の流体加熱器においては、前記流路ユニットは前記複数の流路において前記発熱体をそれぞれ支持する複数の長尺の支持部材を更に有しており、前記複数の長尺の支持部材の各々の一端部が前記蓋部に係合しているのが好ましい。これにより発熱体が使用しているうちに変形するのを防ぐことができ、よって、発熱体が流路の壁面に接触して局所的に過熱状態になるのを防ぐことができる。
上記した本発明の実施形態の流体加熱器においては、前記発熱体は線状の形態を有しており、前記複数の流路の各々において前記長尺の支持部材に螺旋状に巻き付けられているのが好ましく、特に、前記長尺の支持部材が櫛歯状部材で形成されるのが好ましい。これにより、流路内により高い密度で発熱体を収容することが可能になる。また、上記した本発明の実施形態の流体加熱器においては、前記発熱体が電気絶縁材で被覆されているのが好ましい。これにより、発熱体が短絡するのを避けることができる上、発熱体を被加熱流体から保護することが可能になる。
次に、図1を参照しながら本発明の流体加熱器の一具体例について説明する。この図1に示す本発明の一具体例の流体加熱器1は、互いに平行に延在する2つの流路を内部に有すると共にこれら複数の流路をそれらの延在方向の一端部で封止する蓋部を備えた流路ユニット10と、これら2つの流路の各々に収容された線状形態の発熱体20とからなる。具体的に説明すると、略直方体形状の流路ユニット10は、互いに平行に延在する往路11a及び復路11bを内部に備えた流路ブロック10aと、これら往路11a及び復路11bを封止すべくその延在方向の両端部にそれぞれ設けられた第1蓋部10b及び第2蓋部10cとからなる。ここで平行とは、厳密な意味での平行のほか、各々の流路の軸が概ね同じ方向を向いている場合をも含むものとする。例えば、2つの流路の軸同士のなす角が30度未満の位置関係にある場合を平行と称するものとする。
第1蓋部10bには、被加熱流体の供給口13及び排出口14が設けられており、これら供給口13及び排出口14は、それぞれ往路11a及び復路11bに連通している。一方、第2蓋部10cには、往路11a及び復路11bを互いに連通させる連通路11cが形成されている。これにより、互いに平行に延在するこれら往路11a及び復路11bは連通路11cと併せて直列の流路11を形成している。これら往路11a及び復路11b内に、それぞれ往路用発熱体20a及び復路用発熱体20bが、いずれも流路ユニット10においてこれら往路11a及び復路11bの延在方向における同じ一端部から各流路内を一往復している。往路用発熱体20aの一端部と復路用発熱体20bの一端部とは互いに接続しており、全体として1つの直列回路を形成している。また、往路用発熱体20aの他端部と復路用発熱体20bの他端部とは共に流路ユニット10の壁面を貫通して外部に延出しており、ここに図示しない電源が接続している。なお、往路用発熱体20a及び復路用発熱体20bは、各々上記流路内を2以上往復してもよい。このように、複数の流路内にそれぞれ収容する発熱体を流路ユニット10の同じ一端部から少なくとも一往復させることで、当該発熱体のうち、流路ユニット10の流路の壁面を貫通させる上記した接続部や末端部を流路ユニット10の一端部にまとめることができるので、加工が容易になる。
上記した構成により、流路ユニット10内に供給口13を介して導入された被加熱流体は、先ず往路11a内を通って流路ユニット10の一端部から他端部に向かって流れ、その間に往路11の内部に収容されている往路用発熱体20aで加熱される。流路ユニット10の他端部に到達した被加熱流体は、連通路11cで流れの向きを180°変えられた後、復路11b内を通って流路ユニット10の上記他端部から上記一端部に向かって流れ、その間に復路11bの内部に収容されている復路用発熱体20bで加熱される。このようにして、流路ユニット10内を一往復して戻ってきた被加熱流体は、排出口14から排出される。
流路内を一往復する往路用発熱体20a及び復路用発熱体20bは、各流路内で長尺の支持部材15に支持されている。これにより往路用発熱体20a及び復路用発熱体20bは各流路内で自在に変形できなくなるので、発熱体20が例えば被加熱流体の流れの影響を受けて流路壁面に接触し、その結果、局所的に過熱状態になるのを防ぐことができる。長尺の支持部材15は、その一端部が第1蓋部10bに係合しており、これにより、発熱体20を第1蓋部10b及び支持部材15と共に流路ブロック10aに対して容易に着脱することが可能になる。なお、第1蓋部10bには長尺の支持部材15がある程度自在に動けるように遊びを持たせた状態で係合させるのが好ましい。これにより当該係合部分に応力が集中して破損するのを避けることができる。
線状形態の発熱体20を上記した長尺の支持部材15で支持する場合は、図1に示すように、長尺の支持部材15を芯にして螺旋状に巻き、その螺旋軸方向が流路方向に略一致するように流路内に収容するのが好ましい。その際、発熱体20の隣接する巻き線同士が互いに接することがないピッチで螺旋状に巻くのが好ましい。これにより、流路内に発熱体20を高密度に収容することができる上、発熱体20のほぼすべての表面を被加熱流体に接触させることができるので、極めて高い熱効率を達成することができる。更に、隣接する巻き線同士が接することで生じ得る局所的な異常過熱を防ぐことができる。
長尺の支持部材15には、図1に示すように発熱体20の往側又は復側だけを螺旋状に巻き付けてもよいが、往側と複側の両方を螺旋状に巻き付けるのが好ましい。これにより流路内により高い密度で発熱体20を収容することができる。往側と複側の両方を螺旋状に巻く場合は、往側と復側とを同軸状であって且つ螺旋の巻き方向が互いに逆向きとなるように巻くのが好ましい。例えば、往側を右巻きにする場合は復側を左巻きにするのが好ましい。この様に同軸状であって且つ螺旋の巻き方向を逆にすることで、各コイルから発生する磁場を打ち消すことができ、加熱器が周辺に及ぼす磁気の悪影響を抑えることが出来る。
上記したように線状形態の発熱体20を螺旋状に巻いた状態で流路内に収容する際、その隣接する巻き線同士が確実に密着しないようにするために櫛歯状部材を用いるのが好ましい。例えば図2に示す一具体例の櫛歯状部材30は、櫛歯を有する4枚の略同形状の矩形片が櫛歯側を外側に向けて断面十字の放射状となった立体構造を有しており、この櫛歯に沿って線状形態の発熱体20を巻きつけることによって所望のピッチで螺旋状に巻き付けることができる。そして、発熱体20が巻き付けられたままの状態で櫛歯状部材30を流路に挿入することで螺旋軸の延在方向を流路の延在方向に一致させることができる。
図2の櫛歯状部材30は、例えば図3に示すような櫛歯を両側面に備えた2枚の略同形状の矩形板状部材31を組み合わせることで作製することができる。すなわち、2枚の同形状の矩形板状部材を用意し、各々長手方向に延びる両側面に櫛歯を設けると共に、長手方向の一端部から長手方向の中央部まで切り欠き部を形成し、これら切り欠き部同士を嵌め込むことによって櫛歯状部材30を形成することができる。なお、櫛歯状部材30の材質は、流路ユニット10の材質と同等にするのが好ましい。
線状形態の発熱体20を前述したように往側と複側の両方を螺旋状に巻いて流路内を一往復させる場合は、図3に示す櫛歯状部材30の隣接する歯部32同士の間の隙間33の奥側に往側の発熱体を螺旋状に巻きつけ、隙間33の外側に復側の発熱体を螺旋状に巻きつけるのが好ましい。その際、往側の発熱体と復側の発熱体とが接触しないように、櫛歯状部材30の各歯部32に往側の発熱体と復側の発熱体とを離間させる例えば図3の環状部材のようなスペーサー34を嵌装するのが好ましい。また、復側の発熱体の螺旋の最外周部よりも櫛歯状部材30の各歯部32の先端部が外側に突出しているのが好ましい。これにより発熱体20が流路ユニット10の壁面に接触して局所的に過熱状態になるのを防ぐことができる。
上記したような流路を備えた流路ユニットは、例えば中実の円柱又は角柱ブロックにその軸方向に貫通する複数の流路を設けた後、供給口用や排出口用の開口部を少なくとも一方に備えた円板状又は矩形板状の蓋部で両端を封止することで作製できる。上記した連通路はこの蓋部に設けてもよいし、上記した中実の円柱又は角柱ブロックに設けた流路の端部を一部切り欠くことで形成してもよい。流路を形成する際は、その内壁面の加工粗度を粗くして内部を流れる流体が乱流になりやすくしたり、邪魔板を設けて流路を長くしたりしてもよい。これらにより熱効率をより一層高めることができる。
流路ユニットの流路は、被加熱流体が下側から入って上側から抜けるような構造にするのが好ましい。具体的には図1に示すように、往路11aが復路11bよりも下に位置するように水平に設置した時、供給口13が往路11aの最下部になり、且つ排出口14が復路11bの最上部になるのが好ましい。これにより、空の流路内に被加熱流体を導入するスタートアップ時に最下部から最上部に向けて流体を充満させることができ、被加熱流体が液体の場合は流路内にエアポケットを生じさせることなく満液状態にすることができる。その結果、発熱体をすべて被加熱流体に浸漬させることができるので、極めて高い熱効率を実現することが出来る。
流路ユニット10の材質には、金属や樹脂など様々なものを用いることができ、被加熱流体の性質やその使用温度域、流路ユニット10の設置環境等により適宜選定することが出来る。金属の場合は、例えば銅、アルミニウム、ステンレス等を使用することができる。これらの金属は汎用的でコストパフォーマンスに長ける他、機械加工やろう付け、溶接等の加工技術により容易に作製できるため加熱器の設置場所や必要とする加熱器のサイズ、形状などに応じて比較的自由に設計することが可能になる。また、金属は樹脂に比べて耐熱温度が高く、機械強度に優れているという利点を有しており、ステンレスの場合は更に耐環境性にも優れている。
一方、樹脂の場合は、例えばアクリル、フッ素樹脂等を使用することができる。これらの樹脂は汎用的でコストパフォーマンスに優れ、機械加工や溶着等の加工技術により容易に作製できる。特に、樹脂の場合は金属に比べて融点が低いため、比較的低温で溶接等の形状加工が容易に出来るという利点がある。加えて、樹脂は軽量で且つ耐環境性能に優れるという利点があり、特にテフロンに代表されるフッ素樹脂は極めて高い耐環境性を有している。そのため、重量制限がある場合や環境負荷が特に高い用途に好適に用いることができる。
上記の流路内に収容する線状形態の発熱体20には、電気絶縁材で被覆された金属素線を用いることが好ましい。金属素線の材質には、ステンレス、ニッケル−クロム、クロムを含む合金等を用いることが出来る。この金属素線の表面全体を略同じ肉厚で被覆する電気絶縁材には例えばビニル、ポリエチレン、ポリイミド、シリコーン、フッ素樹脂等を使用することができる。具体的な材質は被加熱流体の種類やその使用温度域などにより適宜選定することが出来る。耐熱、耐環境性が必要な場合はテフロン等のフッ素樹脂を用いるのが望ましく、それ以外の場合は汎用的なビニル、ポリエチレン、ポリイミド、シリコーンを用いることでコストメリットが得られる。
流路ユニット10には温度センサーを設けてもよい。この場合、温度センサーには測温抵抗体を用いることが好ましい。測温抵抗体は、例えば測温素子部として絶縁セラミック基体の平面部に白金抵抗体を蒸着等の手段により形成し、その抵抗値を所定の値となるように調整した後、その電極パッド部にリード線をボンディング等の手段で接合することで得られる。上記の白金抵抗体及び電極パッド部は絶縁膜で被覆されていることが好ましい。かかる構成により測温素子部を小型化することができ、温度応答性を高めることが出来る。
測温抵抗体は流路ユニット10の外壁面や内壁面、または流路内(空間)や発熱体の絶縁被覆部の表面上に設置することが出来る。具体的な設置場所は、測定したい部位や制御機器とのマッチング等を考慮して適宜選定する。設置に際して、測温抵抗体のリード線に金属シースまたは樹脂パイプを被せ、流路ユニット10の壁面に設けた挿通孔に通してから該挿通孔を溶接することにより、外部とのシール性を保ったまま流路ユニット10内の温度を測定することができる。
流路ユニット10の内部で流体温度を測定する際は、被加熱流体からの圧力による機械的な損傷を避けるため、また被加熱流体の種種によっては耐環境性を考慮して樹脂パイプを測温素子部まで被せると共に、その先端部に当該樹脂パイプと略同一材質の樹脂を充填してシールすることが好ましい。また、発熱体の温度を測定する際は、発熱体を被覆している電気絶縁材の表面上に測温素子を当接させた後、上述したように樹脂パイプを被せて同様の手段でシールするのが好ましい。
温度センサーを流路ユニット10の内外壁面等に設置する際は、接着剤を用いて固定することができる。接着剤にはシリコーンやエポキシ等の有機系樹脂を主成分としたものや、セラミック粒等の無機材料とバインダ成分とを組み合わせたものを利用することが出来る。特にシリコーン樹脂を主成分とした接着剤は、流体加熱に必要な温度帯に耐える耐熱性を有し、且つ弾力性を有することから、測温素子と周辺部材の僅かな熱膨張量差を吸収し得るため好適である。
以上、本発明の流体加熱器について一具体例を挙げて説明したが、本発明はかかる具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲の種々の態様で実施可能である。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲およびその均等物に及ぶものである。例えば、上記の一具体例では流路ユニット内に設けられた流路が直列に連通するものであったが、これら複数の流路は並列に連通されていてもよい。また、流路ユニットに設ける流路の本数に限定はなく、被加熱流体の流量及びその目標到達温度、設置可能なスペース等により適宜定められる。例えば図4には、4本の流路を有する流路ユニットの蓋部に、線状の発熱体20が螺旋状に巻きつけられている4本の長尺の支持部材15が設けられている例が示されている。
PTFE製の幅50mm×高さ50mm×長さ100mmの直方体形状の中実ブロックを準備し、そこに第1〜第4流路として長手方向に延在する内径20mmの貫通孔を4本設けた。これら4本の流路内に収容する被覆された発熱体として、外径0.45mm×長さ約10mのSUS304軟質線からなる金属素線に厚み0.5mmのPTFEを被覆したものを用意した。
この被覆された線状の発熱体を図2に示すようなPTFE製の櫛歯状部材30の4本に順次螺旋状に巻きつけた。その際、各櫛歯状部材30では先ず櫛歯状部材30の内側に右巻きで螺旋状に巻き付けた後、各歯部にPTFE製の環状スペーサーを嵌装し、櫛歯状部材30の外側に左巻きで螺旋状に巻き付けた。これにより、往側の発熱体と復側の発熱体とを同軸状に巻き付けることができた。また、復側の発熱体の最外周部の外側から櫛歯状部材30の歯部の先端部分を突出させることができた。
このように、被覆された1本の線状の発熱体が巻き付けられた4個の櫛歯状部材30を、図4に示すように、それらが該1本の線状の発熱体で連なったまま、上記ブロックの長手方向の一端部を封止する矩形の第1蓋部に取り付けた。そして、線状の発熱体上の被覆部に測温抵抗体を当接させ、この状態で該測温抵抗体が当接している線状の発熱体の一部を測温抵抗体と共にパイプで覆い、その内部に液体が侵入しない様にパイプの先端部を溶接シールした。
なお、第1蓋部には、第1と第2の流路、及び第3と第4の流路をそれぞれ連通させる溝を予め設けておいた。一方、上記ブロックの長手方向の他端部を封止する第2蓋部には、第2と第3の流路を連通させる溝と、第1の流路の最下部及び第4の流路の最上部にそれぞれ対向するように貫通した2つの開口部とを予め設けておいた。これら2つの開口部にはPTFE製のパイプを溶接で取り付けてそれぞれ供給口及び排出口とした。更に、第2蓋部に予め設けておいた引き出し線用貫通孔から上記1本の線状の発熱体の両端部と測温抵抗体のコードとを引き出して、それぞれ電源及び制御装置に接続した。これら第1蓋部及び第2蓋部をそれぞれ上記ブロックの長手方向の両端部にそれぞれ溶接した。このようにして流体加熱器を作製した。
このようにして作製した流体加熱器に対して、被加熱流体として約22℃に温度管理された水を1.0L/minの流量で連続的に供給し、その状態で線状の発熱体の金属素線に約2kWの電力を印加して水を昇温させた。この状態を長期間継続させて定期的に出口側の温度をモニタしたところ、出口温度は安定的に47℃を維持していた。このように、上記の流体加熱器は、熱効率が高くて信頼性に優れており、また、簡易に作製することができた。
1 流体加熱器
10 流路ユニット
10a 流路ブロック
10b 第1蓋部
10c 第2蓋部
11 流路
11a 往路
11b 復路
11c 連通路
13 供給口
14 排出口
15 支持部材
20 発熱体
20a 往路用発熱体
20b 復路用発熱体
30 櫛歯状部材
31 板状部材
32 歯部
33 隙間
34 スペーサー

Claims (4)

  1. 平行な複数の流路を内部に有すると共に前記複数の流路をそれらの延在方向の一端部で封止する蓋部を備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容された線状の発熱体とを有する流体加熱器であって、前記発熱体は前記複数の流路の各々に櫛歯状で且つ断面十字形状の長尺の支持部材に支持されて収容されており、いずれも前記蓋部から各流路内を少なくとも一往復しており、前記長尺の支持部材は、前記櫛歯状の支持部材の隣接する歯部の間の隙間の奥側に前記発熱体の往側が巻き付けられており、前記隙間の外側に前記発熱体の復側が巻き付けられている流体加熱器。
  2. 前記長尺の支持部材の一端部が前記蓋部に係合している、請求項1に記載の流体加熱器。
  3. 前記発熱体は、前記複数の流路の各々において前記長尺の支持部材に螺旋状に巻き付けられている、請求項1又は請求項2に記載の流体加熱器。
  4. 前記発熱体が電気絶縁材で被覆されている、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の流体加熱器。
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