JP6405830B2 - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents
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1.(a)成分と(b)成分の合計を100体積%として、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂99〜51体積%、(b)エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基および水酸基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を含有するフッ素樹脂1〜49体積%からなる樹脂組成物であって、電子顕微鏡により観察されるモルフォロジーにおいて、(a)成分が連続相(海相)を、(b)成分が分散相(島相)を形成すると共に、(b)成分からなる分散相の数平均分散粒子径r1と、320℃で30分間溶融滞留させた後の(b)成分からなる分散相の数平均分散粒子径r2との比r2/r1が、1.5以下であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
2.前記(b)成分が、前記反応性官能基を含有する、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選ばれる少なくとも1種のフッ素樹脂であることを特徴とする1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
3.(a)成分と(b)成分の合計100重量部に対して、更に(c)エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基を有する化合物を0.1〜10重量部含有することを特徴とする1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
4.(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂および(b)反応性官能基を含有するフッ素樹脂を溶融混練する際に、シリンダー温度Tc(℃)と前記(b)成分の融点Tmf(℃)が、以下の式を満たす条件で溶融混練することを特徴とする1〜3のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
Tc(℃)≦Tmf(℃)−10(℃)
である。
本発明で用いられる(a)PPS樹脂は、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
ポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,2,4,5−テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ-p-キシレン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp−ジクロロベンゼンが用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p−ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
スルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。
重合溶媒としては有機極性溶媒を用いるのが好ましい。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン類、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
生成する(a)PPS樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。
比較的高重合度の(a)PPS樹脂をより短時間で得るために重合助剤を用いることも好ましい態様の一つである。ここで重合助剤とは得られる(a)PPS樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸塩、水、およびアルカリ金属塩化物が好ましく、さらに有機カルボン酸塩としてはアルカリ金属カルボン酸塩が、アルカリ金属塩化物としては塩化リチウムが好ましい。
重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
(a)PPS樹脂の製造方法において、スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。
有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることにより(a)PPS樹脂を製造する。
(A)ポリハロゲン化芳香族化合物をアルカリ金属硫化物に対しモル比で過剰に添加した場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)−PHA過剰量(モル)〕
(B)上記(A)以外の場合
転化率=〔PHA仕込み量(モル)−PHA残存量(モル)〕/〔PHA仕込み量(モル)〕
(a)PPS樹脂の製造方法においては、重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。回収方法については、公知の如何なる方法を採用しても良い。
(a)PPS樹脂は、上記重合、回収工程を経て生成した後、酸処理、熱水処理、有機溶媒による洗浄、アルカリ金属やアルカリ土類金属処理を施されたものであってもよい。
本発明で用いられるフッ素樹脂は、反応性官能基を導入されたものである必要がある。
反応性官能基は特に限定されるものではなく、具体的にはビニル基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、アルデヒド基、カルボニルジオキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、水酸基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基、加水分解性シリル基などを例示できるが、中でもエポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、水酸基が好ましく、更にはカルボキシル基、酸無水物基がより好ましい。これら反応性官能基が2種以上含まれていても良い。
本発明において、必須では無いが、フッ素樹脂分散相の凝集・合体を抑制し、その数平均分散粒子径の変化率を特定の範囲に制御し易くする観点から、(c)エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基を含有する化合物(フッ素樹脂は除く)を添加することが望ましい。
本発明のPPS樹脂組成物には、必須成分ではないが、本発明の効果を損なわない範囲で(d)無機フィラーを配合して使用することも可能である。かかる(d)無機フィラーの具体例としてはガラス繊維、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、炭酸カルシウムウィスカー、ワラステナイトウィスカー、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充填材、あるいはフラーレン、タルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、シリカ、ベントナイト、アスベスト、アルミナシリケートなどの珪酸塩、酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粉、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、カーボンブラックおよびシリカ、黒鉛などの非繊維状充填材が用いられ、なかでもガラス繊維、シリカ、炭酸カルシウムが好ましく、さらに炭酸カルシウムやシリカが、防食材、滑材の効果の点から特に好ましい。またこれらの(d)無機フィラーは中空であってもよく、さらに2種類以上併用することも可能である。また、これらの(d)無機フィラーをイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用してもよい。中でも炭酸カルシウムやシリカ、カーボンブラックが、防食材、滑材、導電性付与の効果の点から好ましい。
さらに、本発明のPPS樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、ポフッ素樹脂以外の樹脂を添加配合しても良い。その具体例としては、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリルサルフォン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、官能基を含有しないフッ素系樹脂、エチレン/ブテン共重合体などのエポキシ基を含有しないオレフィン系重合体、共重合体などが挙げられる。
本発明のPPS樹脂組成物を製造する方法としては、溶融状態での製造や溶液状態での製造等が使用できるが、簡便さの観点から、溶融状態での製造が好ましく用いられる。溶融状態での製造については、押出機による溶融混練や、ニーダーによる溶融混練等が使用できるが、生産性の観点から、連続的に製造可能な押出機による溶融混練が好ましく用いられる。押出機による溶融混練については、単軸押出機、二軸押出機、四軸押出機等の多軸押出機、二軸単軸複合押出機等の押出機を1台以上で使用できるが、混練性、反応性、生産性向上の点から、二軸押出機、四軸押出機等の多軸押出機が好ましく使用でき、二軸押出機による溶融混練が最も好ましい。
Tc(℃)≦Tmf(℃)−10(℃)
押出機により溶融混練した後の樹脂組成物ペレットについて、その中央部を樹脂の流れ方向に対して直角方向に切断した中心部から、−20℃で0.1μm以下の薄片を切削し、日立製作所製H−7100型透過型電子顕微鏡(分解能(粒子像)0.38nm、倍率50〜60万倍)にて、1万倍に拡大して写真撮影した後、(a)PPS樹脂中に分散する(b)反応性官能基を含有するフッ素樹脂の分散粒子部分について、まずそれぞれの最大径と最小径を測定して平均値をその分散粒子径とし、その後それらの平均値として数平均粒子径r1を求めた。
押出機により溶融混練した後の樹脂組成物ペレット3gを、腹部が100mm×25mm、首部が255mm×12mm、肉厚が1mmのガラスアンプル中に真空封入した後、電気環状炉(アサヒ理化製作所製セラミックス電気管状炉ARF−30K)中に挿入して、320℃、30分間の条件にて溶融滞留させてから室温にて放冷した。ガラスアンプル中の樹脂組成物を取り出し、切断した中心部から、−20℃で0.1μm以下の薄片を切削し、日立製作所製H−7100型透過型電子顕微鏡(分解能(粒子像)0.38nm、倍率50〜60万倍)にて、1万倍に拡大して写真撮影した後、(a)PPS樹脂中に分散する(b)反応性官能基を含有するフッ素樹脂の分散粒子部分について、まずそれぞれの最大径と最小径を測定して平均値をその分散粒子径とし、その後それらの平均値として数平均粒子径r2を求めた。
ポリフェニレンスルフィド樹脂またはポリフェニレンスルフィド樹脂組成物5gを500℃の電気炉で灰化した後、0.1規定塩酸水溶液、0.1%塩化ランタン水溶液で希釈した水溶液を試料とし、島津製作所製原子吸光分光光度計AA−6300を用いた原子吸光法により測定した。
住友重機械製射出成形機SE75−DUZを用い、樹脂温度320℃、金型温度150℃とする条件にて、ASTM1号ダンベル試験片および(長さ)125mm×(幅)12mm×(厚さ)6mmの曲げ試験片を成形した。
前記、射出成形した曲げ試験片について、インストロン製5561型曲げ試験機を用い、雰囲気温度23℃、クロスヘッドスピード3mm/分、試験間距離100mmの条件にて曲げ試験を行った。
前記、射出成形したASTM1号ダンベル試験片を(縦)10mm×(横)10mm×(厚さ)3.2mmの角柱に切削した後、(株)オリエンテック製6点掛けクリープ試験機CP6−L−10KNの圧縮治具に挟み込み、雰囲気温度80℃、荷重40MPaの条件にて圧縮クリープ試験を行った。100時間経過時の変位量について、以下の計算式によりクリープ歪み(%)を算出した。
(変位量(mm)−初期歪み量(mm))/厚さ(mm)×100(%)
住友重機械工業製射出成形機(SE75DUZ)を用い、樹脂温度320℃、金型温度150℃とする条件にて、ASTM4号ダンベル試験片を成形した。得られた試験片について、支点間距離64mm、引張速度10mm/min、温度23℃×相対湿度50%条件下で、ASTM D638に従って引張破断伸度(初期伸度)を測定した。
前記、射出成形したASTM4号ダンベル試験片を200℃の雰囲気で500時間処理後、ASTM−D638に準拠した条件で引張試験を実施し、試験片破断時の伸度(熱処理後伸度)を測定した。
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を340℃で5分間ホットプレスし、厚さ100μmのフィルムを作成し、更に150℃で5分間プレスして結晶化させた。得られた結晶化フィルムについて、JIS C2110の短時間破壊試験法に準拠して測定した。
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8267.37g(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2957.21g(70.97モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11434.50g(115.50モル)、酢酸ナトリウム2583.00g(31.50モル)、及びイオン交換水10500gを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14780.1gおよびNMP280gを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
参考例1と同様の前工程・重合反応工程・回収工程にて得た反応物に対して、26300gのNMPで希釈後、溶剤と固形物をふるい(80mesh)で濾別し、得られた粒子を31900gのNMPで洗浄、濾別した。これを、56000gのイオン交換水で数回洗浄、濾別した後、0.05重量%酢酸ナトリウム水溶液70000gで洗浄、濾別した。70000gのイオン交換水で洗浄、濾別した後、得られた含水PPS粒子を80℃で熱風乾燥し、120℃で減圧乾燥した。得られたPPS−2は、溶融粘度が220Pa・s(310℃、剪断速度1000/s)、比重が1.35g/cm3、アルカリ金属およびアルカリ土類金属含有量が350ppmであった。
参考例1と同様の前工程・重合反応工程・回収工程にて得た反応物に対して、26300gのNMPで希釈後、溶剤と固形物をふるい(80mesh)で濾別し、得られた粒子を31900gのNMPで洗浄、濾別した。これを、56000gのイオン交換水で数回洗浄、濾別した後、0.05重量%酢酸カルシウム水溶液70000gで洗浄、濾別した。70000gのイオン交換水で洗浄、濾別した後、得られた含水PPS粒子を80℃で熱風乾燥し、120℃で減圧乾燥した。得られたPPS−2は、溶融粘度が240Pa・s(310℃、剪断速度1000/s)、比重が1.35g/cm3アルカリ金属およびアルカリ土類金属含有量が320ppmであった。
ETFE(ダイキン製ネオフロン(登録商標)EP−610)100重量部、グリシジルメタクリレート(東京化成製)2.0部、ジクミルパーオキサイド(メルク製)0.2部をドライブレンドした後、真空ベントを具備した日本製鋼所製TEX30α型二軸押出機(スクリュー構成I、L/D=45、ニーディング箇所2箇所)を用い、スクリュー回転数200rpmにて、シリンダー温度を250℃に設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。比重は1.85g/cm3であった。
ETFE(ダイキン製ネオフロン(登録商標)EP−610)100重量部、無水マレイン酸(東京化成製)2.0部、ジクミルパーオキサイド(メルク製)0.2部をドライブレンドした後、真空ベントを具備した日本製鋼所製TEX30α型二軸押出機(スクリュー構成I、L/D=45、ニーディング箇所2箇所)を用い、スクリュー回転数200rpmにて、シリンダー温度を250℃に設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。比重は1.86g/cm3であった。
FEP(ダイキン製ネオフロン(登録商標)NP−20)100重量部、無水マレイン酸(東京化成製)2.0部、ジクミルパーオキサイド(メルク製)0.2部をドライブレンドした後、真空ベントを具備した日本製鋼所製TEX30α型二軸押出機(スクリュー構成I、L/D=45、ニーディング箇所2箇所)を用い、スクリュー回転数200rpmにて、シリンダー温度を300℃に設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。比重は2.13g/cm3であった。
市販のETFE(ダイキン製ネオフロン(登録商標)EP−610)を用いた。比重は1.85g/cm3であった。
カルボン酸変性ETFE(旭硝子製フルオン(登録商標)AH−2000)。比重1.78g/cm3。
市販の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業製KBM303)、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製KBE9007)を用いた。
表1に示すPPS樹脂、フッ素樹脂、官能基を有する化合物を表1に示す割合でドライブレンドした後、真空ベントを具備した日本製鋼所製TEX30α型二軸押出機(L/D=45)を用い、スクリューアレンジをニーディング部3箇所、ニーディング部の合計L/D=20とし、13箇所あるシリンダーブロックの内、原料供給口に接した2箇所を280℃、ダイ先端に接した2箇所を300℃、それ以外の9箇所を200℃に設定して溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。得られたペレットを130℃で1晩乾燥してから、射出成形に供し、得られた成形品について、モルフォロジー観察、曲げ試験、圧縮クリープ歪みを評価した。結果を表1に記載する。
13箇所あるシリンダーブロックの内、原料供給口に接した2箇所を280℃、ダイ先端に接した2箇所を300℃、それ以外の9箇所を230℃に設定した以外は実施例1〜4と同様にして溶融混練、評価を行った。
13箇所あるシリンダーブロックの内、原料供給口に接した2箇所を280℃、ダイ先端に接した2箇所を300℃、それ以外の9箇所を220℃に設定した以外は実施例1〜4と同様にして溶融混練、評価を行った。
13箇所あるシリンダーブロックの内、原料供給口に接した2箇所を280℃、ダイ先端に接した2箇所を300℃、それ以外の9箇所をフッ素樹脂の融点よりも高い230℃に設定した以外は実施例1〜4と同様にして溶融混練、評価を行った。以上の結果を表2に記載する。
Claims (4)
- (a)成分と(b)成分の合計を100体積%として、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂99〜51体積%、(b)エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基および水酸基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を含有するフッ素樹脂1〜49体積%からなる樹脂組成物であって、電子顕微鏡により観察されるモルフォロジーにおいて、(a)成分が連続相(海相)を、(b)成分が分散相(島相)を形成すると共に、(b)成分からなる分散相の数平均分散粒子径r1と、320℃で30分間溶融滞留させた後の(b)成分からなる分散相の数平均分散粒子径r2との比r2/r1が、1.5以下であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- 前記(b)成分が、前記反応性官能基を含有する、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選ばれる少なくとも1種のフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- (a)成分と(b)成分の合計100重量部に対して、更に(c)エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基を有する化合物を0.1〜10重量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
- (a)ポリフェニレンスルフィド樹脂および(b)反応性官能基を含有するフッ素樹脂を溶融混練する際に、シリンダー温度Tc(℃)と前記(b)成分の融点Tmf(℃)が、以下の式を満たす条件で溶融混練することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
Tc(℃)≦Tmf(℃)−10(℃)
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