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JP6397311B2 - 流量調整デバイス、液体秤取デバイス、並びに、マイクロ流路デバイス - Google Patents

流量調整デバイス、液体秤取デバイス、並びに、マイクロ流路デバイス Download PDF

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Description

本発明は、流量調整デバイス、液体秤取デバイス、並びに、マイクロ流路デバイスに関する。本発明は、マイクロ流路を流れる微量液体の流量調整等に有用なものである。
微量の液体試料を取り扱うことができるマイクロ流路デバイス(マイクロデバイス、マイクロ流体デバイス)が知られている。例えば、手で容易に取り扱い得る大きさの基板(チップ)内に、液体試料等を搬送するためのマイクロ流路が形成され、必要に応じて、試料の導入部、試薬類の保持部、反応槽等が設けられたマイクロ流路デバイスが知られている(例えば、特許文献1,2)。
近年、マイクロ流路デバイスを用いた携帯性に優れる分析装置が、医療現場や環境測定の分野で用いられている。このマイクロ流路デバイスには、サンプル溶液の流量調整用の流量調整デバイスが用いられ、希釈、濃縮などを行い、血液や環境分析等を行うことができる。このような流量調整デバイスは、例えば、下記の特許文献3に開示されている。特許文献3に開示されている流量調整デバイスは、温度変化により膨張又は収縮して体積が変化する変形部を有し、当該変形部を変形させることで、マイクロ流路を流れる液体の流量を調整するものである。
またマイクロ流路デバイスを用いて、一定体積の微量液体を秤取することができる技術が知られている(例えば、特許文献4)。
特開2012−132879号公報 特開2012−215535号公報 特開2012−31894号公報 特開2007−279068号公報
特許文献3に記載されている流量調整デバイスでは、デバイスの開閉に加熱部と冷却部の制御が必要となる。しかし、この構成では、熱の伝送の仕方によってはバルブ開閉に時間差が生じ、液体等の流体の制御が難しくなる。また、この流量調整デバイスでは、熱変化する材料をマイクロ流路内に別途配置する必要があり、マイクロ流体デバイス自体の作製も難しくなる。
上記現状に鑑み、本発明は、マイクロ流体デバイスにおいて液体の流量制御を容易に行うことができ、かつ作製も容易である流量調整デバイスと、当該流量調整デバイスを利用した液体秤取デバイス及びマイクロ流路デバイスを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための本発明の1つの様相は、マイクロ流路における所定位置の流路断面積を変化させて、当該所定位置を流れる液体の流量を調整する流量調整デバイスであって、光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤と、弾性を有するフィルムとを有し、前記フィルムが前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁を構成しており、光応答性ガス発生剤から発生したガスによる圧力を、前記フィルムにおけるマイクロ流路の内壁とは反対側から前記フィルムに付与して前記フィルムを弾性変形させることにより、前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁の形状を変化させ、流路断面積を変化させることを特徴とする流量調整デバイスである。
本発明の流量調整デバイスは、マイクロ流路における所定位置の流路断面積を変化させて、当該所定位置を流れる液体の流量を調整するものである。本発明の流量調整デバイスは、光応答性ガス発生剤を有しており、当該光応答性ガス発生剤に光を照射することにより、ガスを発生させることができる。また本発明の流量調整デバイスは、弾性を有するフィルム有しており、当該フィルムが前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁を構成している。そして、本発明の流量調整デバイスでは、光応答性ガス発生剤から発生したガスの圧力を、前記フィルムにおけるマイクロ流路の内壁とは反対側から前記フィルムに付与して前記フィルムに付与して弾性変形させることにより、所定位置におけるマイクロ流路の内壁の形状を変化させ、これにより流路断面積を変化させる。本発明の流量調整デバイスでは、光応答性ガス発生剤から発生したガスを利用するので、光を照射するだけの簡単な操作で流量調整を行うことができ、加熱や冷却といった操作を必要としない。さらに、マイクロ流路自体の内壁の形状を変化させることで液体の流量を調整するので、マイクロ流路内に別体を設置する必要がなく、製作が容易である。
ここで「マイクロ流路」とは、流路を流れる液体に所謂マイクロ効果が発現する形状寸法に形成されている微細な流路をいう。具体的には、流路を流れる液体が表面張力と毛細管現象の影響を強く受け、通常の寸法の流路を流れる液体とは異なる挙動を示す形状寸法に形成されている微細な流路である。
好ましくは、前記フィルムが膨張することにより前記所定位置の流路断面積が小さくなり、前記フィルムが収縮することにより前記所定位置の流路断面積が大きくなる。
好ましくは、前記フィルムが膨張することにより前記所定位置においてマイクロ流路を閉鎖することができ、その後、前記フィルムが収縮することにより前記所定位置においてマイクロ流路を開放できる。
好ましくは、光の照射範囲を制限するマスクをさらに備え、当該マスクにより、前記光応答性ガス発生剤における前記所定位置に対応する領域に対して重点的に光を照射可能である。
好ましくは、前記マイクロ流路は板状の基材に形成され、当該基材上に、前記フィルムと前記光応答性ガス発生剤がこの順番に積層されている。
好ましくは、前記フィルムに付与されたガスを排出するためのガス排出機構をさらに有する。
かかる構成により、流量調整用流路の閉鎖を容易に行うことができる。
好ましくは、前記ガス排出機構は、ガス排出路と当該ガス排出路に設けられたバルブからなる。
好ましくは、前記バルブは、光を照射することにより自己剥離する光刺激剥離フィルムを利用したものである。
好ましくは、前記光応答性ガス発生剤は、アクリルバインダーと光増感剤をさらに含有させたものである。
好ましくは、未使用時には遮光フィルムで覆われており、使用時に前記遮光フィルムを取り除くものである。
本発明の他の様相は、マイクロチップに設けられ、一定体積の微量液体を量り取るための液体秤取デバイスであって、上記構成の流量調整デバイスと、一定体積を有する密閉空間とを有し、前記流量調整デバイスを通じて前記密閉空間に液体を導入することにより、一定体積の液体を秤取可能であることを特徴とする液体秤取デバイスである。
本発明は液体秤取デバイスに係るものである。本発明の液体秤取デバイスは、上記構成の流量調整デバイスを有しており、流量調整デバイスを通じて一定体積を有する密閉空間に液体を量り取る。かかる構成により、より簡単な構成をもって一定体積の微量液体を秤取することができる。
本発明のさらに他の様相は、液体試料が移動する試料移動路を備えたマイクロ流路デバイスであって、上記構成の流量調整デバイスと、前記流量調整デバイスにおける光応答性ガス発生剤から発生したガスが供給されるガス供給路と、前記ガス供給路から分岐し、前記流量調整デバイスにおける弾性を有するフィルムに繋がるフィルム連通路と、前記ガス供給路と前記試料移動路との間に設置され、その開閉によって前記ガス供給路と前記試料移動路との間を連通又は閉鎖する弁と、前記流量調整デバイスにおけるマイクロ流路で構成され、一端が前記試料移動路に連通し、他端が外部に開放する外部連通路とを有し、前記光応答性ガス発生剤から発生したガスが前記フィルム連通路を通じて前記フィルムに供給されて、前記フィルムが弾性変形し、前記外部連通路を閉鎖可能であることを特徴とするマイクロ流路デバイスである。
本発明は、液体試料が移動する試料移動路を備えたマイクロ流路デバイスに係るものであり、上記構成の流量調整デバイスを有している。さらに、本発明のマイクロ流路デバイスは、ガス供給路、フィルム連通路、弁、及び外部連通路を有している。そして、ガス供給路には、光応答性ガス発生剤から発生したガスが供給される。フィルム連通路は、ガス供給路から分岐しており、弾性を有するフィルムに繋がっている。弁は、ガス供給路と試料移動路との間に設置され、その開閉によってガス供給路と試料移動路との間を連通又は閉鎖する。外部連通路はマイクロ流路であり、その一端は試料移動路に連通し、他端は外部に開放している。そしてマイクロ流路デバイスでは、光応答性ガス発生剤から発生したガスがフィルム連通路を通じてフィルムに供給されて、フィルムが弾性変形し、外部連通路を閉鎖可能である。本発明のマイクロ流路デバイスによれば、光応答性ガス発生剤から発生したガスを利用して、流量調整デバイスを開閉できるとともに、試料移動路内の液体試料を移動させることができる。そのため、より簡単な構成をもって微量液体を取り扱うことができる。
本発明の流量調整デバイスによれば、より簡単な操作で微量液体の流量調整を行うことができる。また、マイクロ流路内に別体を設置する必要がなく、製作が容易である。
本発明の液体秤取デバイスによれば、マイクロチップ上において、より簡単な構成をもって一定体積の微量液体を秤取することができる。
本発明のマイクロ流路デバイスによれば、より簡単な構成をもって微量液体を取り扱うことができる。
本発明の一実施形態に係る流量調整デバイスとマイクロ流路の基本構成を模式的に表す説明図である。 マイクロ流路デバイスの積層構造とマイクロ流路を表す断面斜視図である。 流量調整デバイスとマイクロ流路の部分のみを表す平面図である。 図3のA−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 流量調整デバイスを表す分解斜視図である。 弾性体フィルムの変形の様子を表す断面図であり、(a)は未変形の状態、(b)は膨張部が成長している状態、(c)は膨張部がマイクロ流路を閉鎖した状態を表す。 ガス排出機構の基本構成を表す断面図である。 図8のガス排出機構を作動させる例を表す説明図である。 図8のガス排出機構を作動させる別の例を表す説明図である。 遮光フィルムの設置例を表す断面図である。 遮光フィルムの別の設置例を表す断面図である。 (a)と(b)はいずれも他の実施形態に係る弾性体フィルムを表す断面図である。 本発明の一実施形態に係る液体秤取デバイスの基本構成を模式的に表す説明図である。 (a)〜(c)は、図14の液体秤取デバイスの使用方法を表す説明図である。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図である。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図であり、(a)と(b)は液体の流れる方向が異なる例を示す。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図であり、(a)と(b)は液体の流れる方向が異なる例を示す。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図であり、(a)と(b)は液体の流れる方向が異なる例を示す。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図であり、(a)と(b)は液体の流れる方向が異なる例を示す。 他の実施形態に係る流量調整デバイスの設置例を表す説明図であり、(a)と(b)は液体の流れる方向が異なる例を示す。 実施例12で用いた流量調整デバイスの構成を表す説明図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロ流路デバイスの基本構成を模式的に表す説明図である。 図23のマイクロ流路デバイスの使用方法の一例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。ただし、下記の実施形態は単なる例示であり、本発明は下記の実施形態に何ら限定されない。また、各実施形態において参照する図面は、模式的に記載されており、図面に描画された部材等の寸法の比率等は、実際の部材等の寸法の比率等とは異なる場合がある。具体的な部材等の寸法の比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。また、特に断らない限り、下記の説明における上下方向は、基材5が上側、マスク10が下側となる姿勢を基準とし、左右方向は、マイクロ流路2aが左側、マイクロ流路2bが右側となる姿勢を基準とする。
本発明の一実施形態に係る流量調整デバイス1は、図1に示すように、マイクロ流路2の所定の領域E(所定位置)に設けられ、領域Eを流れる液体の流量を調整するものである。マイクロ流路2は、流量調整デバイス1によってマイクロ流路2aとマイクロ流路2bに区分される。
図2に示すように、本実施形態では、流量調整デバイス1とマイクロ流路2(2a,2b)は、いずれも積層構造を有する平板状のマイクロ流路デバイス3内に設けられている。
マイクロ流路2の流路径(内径)は、好ましくは50μm以上かつ3mm以下である。マイクロ流路2の流路長さは、好ましくは1μm以上かつ1000μm以下である。
マイクロ流路デバイス3における流量調整デバイス1の部分は、図2〜図6に示すように、板状の基材5に、弾性体フィルム6、ガス発生フィルム(光応答性ガス発生剤)7、ガスバリア層8、及びマスク10がこの順番に積層された基本構造を有している。そして、基材5の一部と弾性体フィルム6の一部とで流量調整部12が構成され、一方、ガス発生フィルム7、ガスバリア層8、及びマスク10でガス発生部15が構成されている。流量調整部12の位置は領域Eと重なる。
基材5には、マイクロ流路2が形成されている。マイクロ流路2は断面が長方形の筒状であり、天面と両側面が基材5の一部で構成され、底面が弾性体フィルム6で構成されている。基材5を構成する材料としては、樹脂、ガラス、セラミックス等が挙げられる。上記樹脂としては、有機シロキサン化合物、ポリメタクリレート樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂としては、環状ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。上記有機シロキサン化合物としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチル水素シロキサン等が挙げられる。
図2、図4〜図6に示すように、基材5の下面には、弾性体フィルム6が設けられている。弾性体フィルム6は基材5の下面の略全面に設けられている。これにより、弾性体フィルム6はマイクロ流路2の底面を構成している。弾性体フィルム6は弾性変形可能なものであり、例えば、後述するような膨張と収縮を繰り返すことができるものである。
弾性体フィルム6を構成する材料としては、ゴム、シリコン樹脂などが挙げられる。上記樹脂としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサンなどの有機シロキサン化合物、などが挙げられる。また、弾性体フィルム6の厚みは、好ましくは1μm以上かつ200μm以下であり、より好ましくは3μm以上かつ100μm以下であり、さらに好ましく5μm以上かつ50μm以下である。
弾性体フィルム6の下面には、ガス発生フィルム(光応答性ガス発生剤)7が設けられている。ガス発生フィルム7は、光を照射することによりガスを発生する材料で構成されており、光を照射することによりガスを発生する。ガス発生フィルム7は、弾性体フィルム6の略全面か、少なくとも、マイクロ流路2における領域Eの直下をカバーする領域に設けられている。
ガス発生フィルム7の厚みとしては特に限定はないが、好ましくは5μm以上かつ5mm以下、より好ましくは10μm以上かつ500μm以下である。
ガス発生フィルム7を構成する材料の具体例等については後述する。
ガス発生フィルム7の下面には、ガスバリア層8が設けられている。ガスバリア層8は、ガス発生フィルム7から発生したガスが弾性体フィルム6側のみに供給されるように、かつ背圧を抑えるために、設けられている。ガスバリア層8はガス透過性が低く、かつ光透過性である。またガスバリア層8の光透過性については、紫外線領域の光の減衰が起きにくい性質であることが好ましい
ガスバリア層8を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ガラス、石英ガラス及びパイレックスガラス等が挙げられる。
ガスバリア層8の厚みは、ガスバリア層8を構成する材料等によって適宜選択すればよく、特に限定はないが、好ましくは10μm以上かつ1mm以下、より好ましくは50μm以上かつ500μm以下である。
ガスバリア層8の下面には、マスク10が設けられている。マスク10は、領域Eの直下に対応する位置に円形の開口20を有している(図3、図6)。これにより、マスク10の下から光を照射した場合に、光の照射エリアが領域Eの直下部分に限定される。
マスク10を構成する材料としては、グラファイト含有ポリエチレンフィルム等が挙げられる。また、ガラスの表面に金を蒸着してマスクパターンが形成することにより、マスク10を構成することもできる。
本実施形態の流量調整デバイス1では、ガス発生フィルム7から発生したガスを弾性体フィルム6の裏面側に供給する。具体的には、マスク10の開口20の直下に光源を設置し、開口20に向けて光を照射する。すると、光は開口20から入光して、ガスバリア層8を透過し、ガス発生フィルム7に到達する。ここで、本実施形態ではマスク10によって光の照射エリアを限定しているので、領域Eの直下位置に対して重点的に光が照射される。これにより、ガス発生フィルム7からガスが発生し、弾性体フィルム6の裏面側にガスが供給される。このとき、領域Eの直下部分に対して重点的にガスが供給される。これにより、弾性体フィルム6に対してガスによる圧力が付与され、特に領域Eの直下部分に対して重点的に圧力が付与される。
本発明の流量調整デバイス1では、上記のようにして弾性体フィルム6に対してガスによる圧力を付与することにより、領域Eにおいて弾性体フィルム6が変形し、膨張する。これにより、領域Eにおける流路断面積を絞ることができ、最終的には閉鎖することができる。ここで、領域Eにおける弾性体フィルム6の形状変化と流路断面積の変化について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)は、非使用時、すなわちガスによる圧力が付与されていない状態における弾性体フィルム6の様子を示している。非使用時においては、弾性体フィルム6は変形しておらず、領域Eにおけるマイクロ流路2の底面は平坦である。液体は領域Eを自由に通過することができる。
この状態から、弾性体フィルム6の裏面側(ガス発生フィルム7側)からガスを供給し、弾性体フィルム6にガスによる圧力を付与する。すると、弾性体フィルム6が領域Eにおいて膨張し始め、図7(b)に示すように、マイクロ流路2の内部に向かって小山のように盛り上がる(膨張部17)。これにより、領域Eの流路断面積が徐々に小さくなる。
さらに圧力を付与し続けると、膨張部17が成長してマイクロ流路2の全ての内壁に到達し、領域Eを閉鎖する(図7(c))。これにより、液体は領域Eを通過できなくなる。
このように、本実施形態の流量調整デバイス1では、弾性体フィルム6に対してガスによる圧力を付与することにより、弾性体フィルム6が膨張して膨張部17を形成し、膨張部17によりマイクロ流路2の所定位置を閉鎖することができる。これは、弾性体フィルム6の膨張部17が、流量調整用のバルブとして機能するということである。また、マイクロ流路2を構成する内壁の一部が、そのままバルブとして機能するということである。
なお、閉鎖された領域Eを再び開くためには、膨張部17を収縮させ、弾性体フィルム6を元の形状に戻せばよい。これにより、図7(a)に示す状態に戻すことができる。ここで、弾性体フィルム6は弾性変形するものであるから、容易に元の形状に戻すことができる。
上記膨張部17の収縮は、ガスによる圧力付与を解除することにより行うことができる。例えば、弾性体フィルム6に供給されたガスを排出して、圧力付与を解除することができる。以下に、当該目的を達成するためのガス排出機構の例について説明する。
図8に示すガス排出機構21は、ガス排出路22と封鎖用フィルム(バルブ)23によって構成されている。ガス排出路22の一端は、領域Eの直下であって弾性体フィルム6とガス発生フィルム7との間に位置している。ガス排出路22の他端は、マイクロ流路デバイス3の裏側から外部に開放している。そして、ガス排出路22の他端の開口25は、封鎖用フィルム23で塞がれている。このガス排出機構21によれば、封鎖用フィルム23を剥がすことにより、開口25からガスを排出し、圧力付与を解除することができる。
封鎖用フィルム23を剥がすための方策の一例としては、封鎖用フィルム23を微粘着フィルムで構成することが挙げられる。微粘着フィルムを用いることにより、ガス排出路22に所定値以上の圧力が付与された時点で、封鎖用フィルム23が圧力に耐えられなくなり、開口25から剥がれる。具体的には、図9に示すように、マスク10の開口20から光を照射し続ける(矢印参照)ことにより、ガスを連続的に供給する。これにより、ガス排出路22内の圧力を所定値以上に高めることができ、微粘着フィルムで構成された封鎖用フィルム23を剥がすことができる。
別の例としては、封鎖用フィルム23を光刺激剥離フィルムで構成することが挙げられる。光刺激剥離フィルムは、光を照射することによりガスを発生し、その圧力で自己剥離するものである。具体的な操作としては、図10に示すように、封鎖用フィルム23に対して光を照射し続ける(矢印参照)。これにより、光刺激剥離フィルムで構成された封鎖用フィルム23がガスを発生し、その圧力で自己剥離する。
なお図9、図10では、基材5の図示を省略している。
本実施形態の流量調整デバイス1については、未使用時には遮光フィルムで覆っておき、使用時に遮光フィルムを取り外して使用する構成を採用することができる。遮光フィルムで覆うことにより光を遮断し、非使用時における誤動作、例えば、意図しない弾性体フィルム6の膨張や、意図しない上記ガス排出機構21の作動を防ぐことができる。
遮光フィルムの設置例を図11、図12に示す。図11に示す例では、マスク10の裏面に遮光フィルム27が設けられている。図12に示す例では、ガスバリア層8とマスク10との間に遮光フィルム27が設けられている。
なお、ガス発生フィルム7や封鎖用フィルム23に光を照射するための光源は、発光ダイオード(LED)であることが好ましい。発光ダイオードは、応答速度が速い、発光効率が高い、発熱が少ない、消費電力が低い、小型で高密度実装が可能である、という多くの利点を有する。上記発光ダイオードとして、例えば、波長が330nm〜410nm程度の光を発し、発光出力が10mW〜400mW程度の紫外発光ダイオードを選んでもよい。このような特性の光は、光照射による上記ガス発生剤等の温度の上昇を抑えつつ、ガスを発生させることができる。
発光ダイオード以外の光源としては、レーザー、エレクトロルミネッセンス素子(EL素子)、プラズマ発光素子、外部電極形蛍光ランプ(EEFL)、マイクロハロゲンランプ、光ファイバー、並びに光セレクタの組み合わせにより取り出すことができる光源等が挙げられる。
また光源は、明滅を繰り返すことができるものが好ましい。
上記した実施形態では、膨張部17によって領域Eを全開及び全閉することにより液体の流量調整を行う例を示したが、領域Eの開度を連続的又は段階的に変化させてもよい。例えば、ガス発生フィルム7からのガス供給量を調節することにより、膨張部17の膨張度合(体積)を調節し、これにより領域Eの開度を調節することができる。ガス供給量は、例えば、光の照射時間により調節することができる。
本実施形態では、弾性体フィルム6を所定の位置で膨張させるための方策として、マスク10を用いて光の照射範囲を限定しているが、他の方策も考えられる。例えば、図13(a)に示すように、弾性体フィルム6に切り込み28を設けてもよい。これにより、切り込み28の部分に応力が集中し、切り込み28の部分から優先的に膨張が起こる。その他の例として、図13(b)に示すように、弾性体フィルム6の一部の厚みを小さくしてもよい。これにより、厚みが小さい部分から優先的に膨張が起こる。
次に、本発明の液体秤取デバイスの実施形態について説明する。本発明の一実施形態に係る液体秤取デバイス30はマイクロチップに設けられるものであり、上記構成の流量調整デバイス1と同様の流量調整デバイスを2個備えている。図14に示すように、液体秤取デバイス30は、マイクロ流路2a、流量調整デバイス1a、密閉空間32、流量調整デバイス1b、及びマイクロ流路2bがこの順番に直列に連結された構造を有している。すなわち流量調整デバイス1a,1bは、密閉空間32の両端に設けられている。
密閉空間32は、一定体積を有する空間である。本実施形態では、密閉空間32はマイクロ流路2a,2bと同様の細長い筒状である。なお密閉空間32は、マイクロ流路以外、例えば所謂マイクロチャンバーのような形状であってもよい。
密閉空間32には、ポンプ33が接続されている。ポンプ33により、密閉空間32に満たされた液体をマイクロ流路2a又はマイクロ流路2bへ移送することができる。上記ポンプ33としては特に限定されず、ダイヤグラム式のポンプ、電気浸透流式のポンプ、光や熱分解でガスを発生するポンプ、過酸化水素と過マンガン酸ナトリウムによる酸素の発生を利用した化学反応によるポンプ、などを採用することができる。
液体秤取デバイス30を用いて一定体積の液体を量り取る(秤取する)手順について説明する。
前準備として、流量調整デバイス1a,1bを閉鎖しておく。具体的には、流量調整デバイス1a,1bの下から光を照射してガスを発生させて、膨張部17を成長させ、領域Eを閉鎖する。
この状態で、まずマイクロ流路2aに秤取対象となる液体を導入する。導入量は、密閉空間32の体積以上とする(図15(a))。
次に、マイクロ流路2aに隣接する流量調整デバイス1aを開放し、密閉空間32に液体を移送する。具体的には、図8に示したガス排出機構21を作動させ、流量調整デバイス1aの領域Eを開放する。これにより、流量調整デバイス1aを通じて液体が密閉空間32に導入される。密閉空間32が液体で完全に満たされるまで、液体の移送を続ける(図15(b))。
密閉空間32が液体で完全に満たされたら、流量調整デバイス1aを閉じる。具体的には、流量調整デバイス1aの下から光を照射してガスを発生させて、膨張部17を成長させ、領域Eを閉鎖する。これにより、一定体積の液体が密閉空間32に量り取られる。
次に、マイクロ流路2bに隣接する流量調整デバイス1bを開放し、マイクロ流路2bに液体を移送する。具体的には、図8に示したガス排出機構21を作動させ、流量調整デバイス1bの領域Eを開放する。同時にポンプ33を作動させ、液体をマイクロ流路2b側に押し出す。これにより、流量調整デバイス1bを通じて液体がマイクロ流路2bに導入され、一定体積の液体がマイクロ流路2bに回収される(図15(c))。
このようにして、液体秤取デバイス30を用いて一定体積の液体を量り取ることができる。
上記した実施形態では、流量調整デバイス1がマイクロ流路2の途中に一体的に設置され、換言すれば、マイクロ流路2aとマイクロ流路2bの間に設置され、且つこれらが直列に連結されているが、他の実施形態も可能である。図16〜図21に他の実施形態を示す。図17〜図21において、(a)と(b)は液体の流れる方向(矢印)が異なるのみであり、構造自体は同じである。
図16は、流路断面積が異なる2つのマイクロ流路2c,2dの間に流量調整デバイス1を設けた例を示している。この例では、細いマイクロ流路2cの端面と、太いマイクロ流路2dの側面との間に流量調整デバイス1が接続されている。また流量調整デバイス1は、マイクロ流路2dの側面であって端部近傍に設けられている。
図17(a),17(b)も、流路断面積が異なる2つのマイクロ流路2c,2dの間に流量調整デバイス1を設けた例を示している。この例でも、細いマイクロ流路2cの端面と、太いマイクロ流路2dの側面との間に流量調整デバイス1が接続されているが、流量調整デバイス1はマイクロ流路2dの端部から離れた位置にある。
図18(a),18(b)に示す例では、細いマイクロ流路2cと太いマイクロ流路2dとの間、並びに、細いマイクロ流路2eと太いマイクロ流路2dとの間に、流量調整デバイス1が1個ずつ設けられている。この例では、細いマイクロ流路2c,2eの端面と、太いマイクロ流路2dの側面との間に流量調整デバイス1が接続されている。また2個の流量調整デバイス1は、マイクロ流路2dの側面であって端部近傍に対向して設けられている。
図19(a),19(b)に示す例でも、細いマイクロ流路2cと太いマイクロ流路2dとの間、並びに、細いマイクロ流路2eと太いマイクロ流路2dとの間に、流量調整デバイス1が1個ずつ設けられている。この例でも、細いマイクロ流路2c,2eの端面と、太いマイクロ流路2dの側面との間に流量調整デバイス1が接続され、かつこれらの流量調整デバイス1が対向して設けられているが、流量調整デバイス1はマイクロ流路2dの端部から離れた位置にある。
図20(a),20(b)に示す例では、細いマイクロ流路2cと太いマイクロ流路2dとの間、細いマイクロ流路2eと太いマイクロ流路2dとの間、並びに、細いマイクロ流路2fと太いマイクロ流路2dとの間に、流量調整デバイス1が1個ずつ設けられている。この例では、細いマイクロ流路2c,2eの端面と、太いマイクロ流路2dの側面との間に流量調整デバイス1が接続されている。さらに、細いマイクロ流路2fの端面と太いマイクロ流路2dの端面との間に流量調整デバイス1が接続されている。マイクロ流路2cとマイクロ流路2eに接続された流量調整デバイス1は、マイクロ流路2dの側面であって端部近傍に対向して設けられている。
図21(a),21(b)は、マイクロ流路とマイクロチャンバーとの間に流量調整デバイス1を設けた例である。この例では、1個のマイクロチャンバー35に複数のマイクロ流路2g〜2oが放射状に連結されている。そして、マイクロチャンバー35とマイクロ流路2g〜2oとの間に、それぞれ流量調整デバイス1が設けられている。なお、マイクロチャンバー35には、別のマイクロ流路36が直接接続されている。
次に、本発明の流量調整デバイスを採用したマイクロ流路デバイスの実施形態について説明する。
図23は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路デバイス40の基本構成を模式的に表したものである。図23に示すマイクロ流路デバイス40は、試料移動路45を有するものである。すなわち、試料移動路45に導入された液体試料38が、試料移動路45に沿って移動可能である。
マイクロ流路デバイス40は例えば基板で構成されており、試料移動路45は例えば当該基板に形成されている。
試料移動路45は、上記した「マイクロ流路」の条件を満たすものである。すなわち、試料移動路45は、流れる液体に所謂マイクロ効果が発現する形状寸法に形成された微細な流路からなる。
マイクロ流路デバイス40は、流量調整デバイス41を備えている。流量調整デバイス41の主要構成は、図1〜7で示した流量調整デバイス1の構成と共通している。すなわち、流量調整デバイス41は、マイクロ流路である外部連通路42と、弾性体フィルム(弾性を有するフィルム)46と、光応答性ガス発生剤47とで構成されている。
光応答性ガス発生剤47は、例えば上記したガス発生フィルム7と同様のフィルム状である。
弾性体フィルム46は、上記した弾性体フィルム6と同様の構成を有する。
本実施形態の流量調整デバイス41では、弾性体フィルム46が、外部連通路(マイクロ流路)42の所定の領域Eにおいて、外部連通路42の内壁を構成している。そして、光応答性ガス発生剤47から発生したガスの圧力によって弾性体フィルム46が膨張し、領域Eを閉鎖することができる。またガスを排出することによって弾性体フィルム46が収縮し、領域Eを開放することができる。すなわち、外部連通路42の領域Eがバルブとして機能する。なお図23では、代表例として、弾性体フィルム46が膨張して領域Eを閉鎖している状態を模式的に示している。
また、ガスを排出する際には、例えば、図8〜10に示したガス排出機構21を採用することができる。
マイクロ流路デバイス40は、さらに、ガス供給路48と、フィルム連通路50と、弁51を有する。そして、光応答性ガス発生剤47、ガス供給路48、弁51、及び試料移動路45が、この順番に並んでいる。以下の説明において、ガスが流れる方向に対応して、光応答性ガス発生剤47側を上流、試料移動路45を下流と定義する。
ガス供給路48の上流側の端部は、光応答性ガス発生剤47に繋がっている、これにより、光応答性ガス発生剤47から発生したガスは、ガス供給路48に供給される。
フィルム連通路50は、ガス供給路48から分岐し、弾性体フィルム46に繋がっている。すなわち、フィルム連通路50の一端(上流側)はガス供給路48に繋がっており、他端(下流側)は弾性体フィルム46に繋がっている。これにより、ガス供給路48に供給されたガスは、フィルム連通路50を介して弾性体フィルム46の裏面側(外部連通路42の内壁とは反対側)に供給される。
ガス供給路48の下流側の端部には、弁51が設けられている。弁51はガス供給路48と試料移動路45との間に設置されている。換言すれば、ガス供給路48の下流側端部と試料移動路45の上流側端部とが、弁51を介して連結されている。弁51の開閉によって、ガス供給路48と試料移動路45との間が連通又は閉鎖する。これにより、弁51の開放時には、ガス供給路48に供給されたガスは、試料移動路45に供給される。
試料移動路45から、流量調整デバイス41の一構成要素である外部連通路42が分岐している。すなわち、外部連通路42の一端は試料移動路45に連通している。一方、外部連通路42の他端は外部に開放している。これにより、流量調整デバイス41が開放することによって、具体的には領域Eが開放することによって、試料移動路45が外部と連通する。逆に、流量調整デバイス41が閉鎖することによって、具体的には領域Eが閉鎖することによって、試料移動路45が外部から遮断される。
ガス供給路48とフィルム連通路50についても、上記した「マイクロ流路」の条件を満たす形状寸法とすることができる。
マイクロ流路デバイス40を用いて液体試料38を移送する方法について説明する。
まず、所定量の液体試料38を試料移動路45に配置する。液体試料38は、例えば、外部連通路42を介して試料移動路45に導入することができる。
続いて、光応答性ガス発生剤47に光を照射して、ガスを発生させる。このとき、発生したガスはガス供給路48に供給される。さらに、ガス供給路48に供給されたガスは、フィルム連通路50に流れ、弾性体フィルム46の裏面側に供給される。これにより、弾性体フィルム46が膨張し、フィルム連通路50の領域Eが閉鎖する。領域Eの閉鎖によって、試料移動路45が外部から遮断される。
ガス供給路48の圧力が上昇すると弁51が開放される。これにより、光応答性ガス発生剤47から発生したガスが、弁51を介して試料移動路45に供給される。このとき、供給されたガスの圧力が液体試料38に付与され、液体試料38が移動する。
すなわち本実施形態では、光応答性ガス発生剤47から発生したガスによる圧力を、流量調整デバイス41の開閉と、液体試料38を移動させる推進力の両方に利用している。
図24に示すように、本実施形態のマイクロ流路デバイス40を2つ組み合わせることにより、液体試料38を試料移動路45内で往復させることができる。図24に示す実施形態では、2つのマイクロ流路デバイス40a,40bが、試料移動路45を共有する形で繋がっている。そして、試料移動路45に液体試料38が配置されている。
図24に示す実施形態において、液体試料38を左から右へ移動させる場合には、左側のマイクロ流路デバイス40aの光応答性ガス発生剤47aに光を照射してガスを発生させる。このとき、ガス抜きとして右側のマイクロ流路デバイス40bの流量調整デバイス41bが開放される。逆に、液体試料38を右から左へ移動させる場合には、右側のマイクロ流路デバイス40bの光応答性ガス発生剤47bに光を照射してガスを発生させる。このとき、ガス抜きとして左側のマイクロ流路デバイス40aの流量調整デバイス41aが開放される。
このように、左側のマイクロ流路デバイス40aへの光照射と、右側のマイクロ流路デバイス40bへの光照射とを交互に繰り返すことにより、液体試料38を試料移動路45内で往復させることができる。この実施形態は、例えば、PCR法に代表される液体試料の昇温と降温を繰り返す核酸増幅反応を行う際に有用である。例えば、試料移動路45に複数の温度領域を設定しておく。そして、液体試料38を各温度領域の間で往復させることにより、液体試料38の昇温と降温を繰り返すことができる。
ここで、上記光応答性ガス発生剤を構成する材料について説明する。光照射によりガスを発生する当該材料(化合物)としては、アゾ化合物、アジド化合物及びポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。これらの化合物では、光照射により光分解反応が進行する。これらの化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)等が挙げられる。上記アジド化合物としては、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、グリシジルアジドポリマー等が挙げられる。
上記光応答性ガス発生剤は、バインダー樹脂を含んでいてもよい。上記バインダー樹脂は、光照射によりガスを発生する上記化合物を固定したり、上記ガス発生剤に粘着性を持たせたり、上記ガス発生剤に種々の機能を付加する役割を果たす。例えば、光照射によりガスを発生する化合物をバインダー樹脂に分散させたり、光照射によりガスを発生させる化合物を上記バインダー樹脂に相溶させたりして、上記ガス発生剤を用いることができる。上記バインダー樹脂の使用により、ガス発生剤を所望の形状に加工することが容易である。上記バインダー樹脂の使用により、例えば、フィルム状などの固形のガス発生材が容易に得られる。
上記バインダー樹脂の好ましい例としては、アクリル系樹脂及びエポキシ系樹脂等が挙げられる。ただし、上記バインダー樹脂は、これらの樹脂に限定されない。上記バインダー樹脂自体が、光の照射によりガスを発生する性質を有していてもよい。上記バインダー樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記バインダー樹脂は、粘着性を付与するために、例えば、粘接着剤樹脂を含んでいてもよい。上記ガス発生材は、上記粘接着剤樹脂を含んでいてもよい。上記ガス発生材が粘接着剤樹脂を含むことにより、ガス発生材と基材との粘着性及び接着性がより一層高くなる。上記粘接着剤樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、上記粘接着剤樹脂は、光の照射により粘着性が低下しない性質を有することが好ましい。この場合には、ガス発生剤に対して光照射が開始された後でも、ガス発生材と基剤との高い粘接着性を維持可能である。また、上記粘接着剤樹脂は、例えば、光照射により、架橋しない性質を有することが好ましい。
上記粘接着剤樹脂としては、例えば、ゴム系粘接着剤樹脂、(メタ)アクリル系粘接着剤樹脂、シリコーン系粘接着剤樹脂、ウレタン系粘接着剤樹脂、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系粘接着剤樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体粘接着剤樹脂、エポキシ系粘接着剤樹脂及びイソシアネート系粘接着剤樹脂、等が挙げられる。
上記ガス発生剤は、光増感剤を含んでいてもよい。上記光増感剤としては、チオキサントン、ベンゾフェノン、アセトフェノン類及びポルフィリン等が挙げられる。
上記ガス発生剤は、上述した成分の他に、必要に応じて、種々の添加剤をさらに含んでいてもよい。上記添加剤としては、カップリング剤、可塑剤、界面活性剤、粘着付与剤、架橋剤、安定剤、等が挙げられる。また、上記添加剤の他の例としては、多孔質体、フィラー、金属箔、マイクロカプセル、及びその他の粒子等が挙げられる。上記ガス発生材に、多孔質体、フィラー、金属箔、マイクロカプセル及びその他の粒子が分散されていると、ガスの拡散がより一層早くなる。
光応答性ガス発生剤を構成する上記材料は、いずれも、光源の消灯と共に、速やかにガス発生反応が停止する。従って、上記材料は、応答性の良いガス発生剤として好適に用いられる。
本発明の対象となる液体としては、水、油、生化学的緩衝液、血液、リンパ液、尿、土壌抽出水、水耕水、等が挙げられる。またマイクロ流路は微小な流路であることから、マイクロ流路内において、上記液体は、例えば液滴であってもよい。
上記構成の流量調整デバイス1とマイクロ流路を組み合わせて、図15〜図20に示す構成からなるマイクロ流路デバイスを作製し、液体を流す実験を行った。
基材5は、ソフトリソグラフィーにより、シリコン樹脂(東レダウコーニング製、SILPOT 184)で作製した。細いマイクロ流路2c,2e,2fのサイズは、幅0.5mm、深さ0.5mmとした。太いマイクロ流路2dのサイズは幅0.8mm、深さ0.8mmとした。シリコン樹脂(東レダウコーニング製、SILPOT 184)を用いて、厚み0.05mmの弾性体フィルム6を作製した。
弾性体フィルム6を基材5に貼り付け、さらにガス発生フィルム7、ガスバリア層8、及びマスク10を貼り付けた。マスク10は、グラファイト含有のポリエチレンフィルムを直径6mmの円に打ち抜いて作製した。光照射用の光源として、LED(ナイトライドセミコンダクター製:NS375−5RFS)を用いた。
(実施例1)
図16に示すマイクロ流路デバイスにおいて、マイクロ流路2cからマイクロ流路2dへの送液を行った。続いて、流量調整デバイス1に光を照射して閉鎖し、マイクロ流路2cからマイクロ流路2dへの送液を停止させた。
(実施例2)
図17(a)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2cとマイクロ流路2dに液体を流し、マイクロ流路2c内の液体をマイクロ流路dに合流させて混合した。その後、流量調整デバイス1に光を照射して閉鎖し、マイクロ流路2cからマイクロ流路2dへの送液を停止させた。
(実施例3)
図17(b)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2dに液体を流し、同時にマイクロ流路2cにもマイクロ流路2dから枝分かれさせて、液体を流した。その後、流量調整デバイス1に光を照射して閉鎖し、マイクロ流路2dからマイクロ流路2cへの送液を停止させた。
(実施例4)
図18(a)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2cとマイクロ流路2eに液体を流し、マイクロ流路2dへの送液を行った。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2c,2eからマイクロ流路2dへの送液を順次停止させた。
(実施例5)
図18(b)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2dに液体を流し、同時にマイクロ流路2c,2eにもマイクロ流路2dから枝分かれさせて、液体を流した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2dからマイクロ流路2c,2eへの送液を順次停止させた。
(実施例6)
図19(a)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2c,2eとマイクロ流路2dに液体を流し、マイクロ流路2c,2e内の液体をマイクロ流路2dに合流させて混合した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2c,2eからマイクロ流路2dへの送液を順次停止させた。
(実施例7)
図19(b)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2dに液体を流し、同時にマイクロ流路2c,2eにもマイクロ流路2dから枝分かれさせて、液体を流した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2dからマイクロ流路2c,2eへの送液を順次停止させた。
(実施例8)
図20(a)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2c,2e,2fとマイクロ流路2dに液体を流し、マイクロ流路2c,2e,2f内の液体をマイクロ流路2dに合流させて混合した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2c,2e,2fからマイクロ流路2dへの送液を順次停止させた。
(実施例9)
図20(b)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2dに液体を流し、同時にマイクロ流路2c,2e,2fにもマイクロ流路2dから枝分かれさせて、液体を流した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2dからマイクロ流路2c,2e,2fへの送液を順次停止させた。
(実施例10)
図21(a)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、矢印で示す方向にマイクロ流路2g〜2oからマイクロチャンバー35に液体を流し、マイクロチャンバー35内で液体を混合した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロ流路2g〜2oからマイクロチャンバー35への送液を順次停止させた。さらに、マイクロチャンバー35に集められた液体をマイクロ流路36を通じて系外部に移送した。
(実施例11)
図21(b)に示すマイクロ流路デバイスにおいて、マイクロ流路36からマイクロチャンバー35に液体を導入しながら、矢印で示す方向にマイクロ流路2g〜2oに液体を流した。その後、各流量調整デバイス1に光を順番に照射して閉鎖し、マイクロチャンバー35からマイクロ流路2g〜2oへの送液を順次停止させた。
(実施例12)
図22に示すように、図16に示す構成にガス排出機構21を追加したマイクロ流路デバイスを作製した。封鎖用フィルム23として微粘着テープ(積水化学工業社製:品名624L)を用いた。光照射を続けてガスによる圧力を付与し続けることにより、封鎖用フィルム23が剥離し、ガスが排出された。これにより流量調整デバイス1が開放し、液体の移送を再開させた。
封鎖用フィルム23として光刺激剥離フィルム(積水化学工業社製:品名SELFA)いる以外は実施例11と同様の構成のマイクロ流路デバイスを作製し、実験を行った。封鎖用フィルム23に光照射することにより、封鎖用フィルム23が自己剥離し、ガスが排出された。これにより、流量調整デバイス1が開放し、液体の移送を再開させた。
1 流量調整デバイス
2,2a〜2o マイクロ流路
5 基材
6 弾性体フィルム(弾性を有するフィルム)
7 ガス発生フィルム(光応答性ガス発生剤)
12 流量調整部
15 ガス発生部
17 膨張部
21 ガス排出機構
22 ガス排出路
23 封鎖用フィルム(バルブ)
27 遮光フィルム
30 液体秤取デバイス
32 密閉空間
38 液体試料
40,40a,40b マイクロ流路デバイス
41,41a,41b 流量調整デバイス
42 外部連通路(マイクロ流路)
45 試料移動路
46 弾性体フィルム(弾性を有するフィルム)
47,47a,47b 光応答性ガス発生剤
48 ガス供給路
50 フィルム連通路
51 弁

Claims (13)

  1. マイクロ流路における所定位置の流路断面積を変化させて、当該所定位置を流れる液体の流量を調整する流量調整デバイスであって、
    光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤と、弾性を有するフィルムとを有し、
    前記フィルムが前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁を構成しており、
    光応答性ガス発生剤から発生したガスによる圧力を、前記フィルムにおけるマイクロ流路の内壁とは反対側から前記フィルムに付与して前記フィルムを弾性変形させることにより、前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁の形状を変化させ、流路断面積を変化させるものであり、
    前記フィルムが膨張することにより前記所定位置の流路断面積が小さくなり、前記フィルムが収縮することにより前記所定位置の流路断面積が大きくなることを特徴とする流量調整デバイス。
  2. 前記フィルムが膨張することにより前記所定位置においてマイクロ流路を閉鎖することができ、その後、前記フィルムが収縮することにより前記所定位置においてマイクロ流路を開放できることを特徴とする請求項に記載の流量調整デバイス。
  3. 前記フィルムに付与されたガスを排出するためのガス排出機構をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の流量調整デバイス。
  4. 前記ガス排出機構は、ガス排出路と当該ガス排出路に設けられたバルブからなることを特徴とする請求項3に記載の流量調整デバイス。
  5. 前記バルブは、光を照射することにより自己剥離する光刺激剥離フィルムを利用したものであることを特徴とする請求項4に記載の流量調整デバイス。
  6. マイクロ流路における所定位置の流路断面積を変化させて、当該所定位置を流れる液体の流量を調整する流量調整デバイスであって、
    光を照射することによりガスを発生する光応答性ガス発生剤と、弾性を有するフィルムとを有し、
    前記フィルムが前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁を構成しており、
    光応答性ガス発生剤から発生したガスによる圧力を、前記フィルムにおけるマイクロ流路の内壁とは反対側から前記フィルムに付与して前記フィルムを弾性変形させることにより、前記所定位置におけるマイクロ流路の内壁の形状を変化させ、流路断面積を変化させるものであり、
    前記フィルムに付与されたガスを排出するためのガス排出機構をさらに有することを特徴とする流量調整デバイス。
  7. 前記ガス排出機構は、ガス排出路と当該ガス排出路に設けられたバルブからなることを特徴とする請求項6に記載の流量調整デバイス。
  8. 前記バルブは、光を照射することにより自己剥離する光刺激剥離フィルムを利用したものであることを特徴とする請求項7に記載の流量調整デバイス。
  9. 光の照射範囲を制限するマスクをさらに備え、当該マスクにより、前記光応答性ガス発生剤における前記所定位置に対応する領域に対して重点的に光を照射可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流量調整デバイス。
  10. 前記マイクロ流路は板状の基材に形成され、当該基材上に、前記フィルムと前記光応答性ガス発生剤がこの順番に積層されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流量調整デバイス。
  11. 前記光応答性ガス発生剤は、アクリルバインダーと光増感剤をさらに含有させたものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の流量調整デバイス。
  12. 未使用時には遮光フィルムで覆われており、使用時に前記遮光フィルムを取り除くものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の流量調整デバイス。
  13. マイクロチップに設けられ、一定体積の微量液体を量り取るための液体秤取デバイスであって、
    請求項1〜12のいずれかに記載の流量調整デバイスと、一定体積を有する密閉空間とを有し、
    前記流量調整デバイスを通じて前記密閉空間に液体を導入することにより、一定体積の液体を秤取可能であることを特徴とする液体秤取デバイス。
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